はじめに

このすすぎキットは、液剤散布期のタンクやそのホースに残っている薬剤をすすぎ洗いするための装置です。このキットは、芝生に液剤を散布するための専用装置のための補助装置(アタッチメント)であり、そのような業務に従事するプロのオペレータが運転操作することを前提として製造されています。

オペレータや周囲の人の人身事故や製品の損傷を防ぐ上で大切な情報が記載されています。

モデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置は図1の通りです。

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Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

警告

カリフォルニア州

第65号決議による警告

米国カリフォルニア州では、この製品を使用した場合、ガンや先天性異常などを誘発する物質に触れる可能性があるとされております。

安全について

散布車両の オペレーターズマニュアルに記載されている安全事項や操作手順をよくお読みください。

薬剤の安全管理

警告

この散布装置で取り扱う農薬は人体や動植物、土壌などに危険を及ぼす可能性があるので取り扱いには十分注意すること。

  • 自分自身の安全を守るために、農薬を取り扱う前に、容器に張ってあるラベルや安全データシート(MSDS)など取り扱い上の注意をよく読んで理解し、薬剤メーカーの指示を守る。たとえば、保護マスクとめがね(ゴグル)、手袋など、薬剤との接触を防止し危険から身を守ることのできる適切な保護対策を講じる。

  • 散布する薬剤は一種類とは限らないので、取り扱っているすべての薬剤に関して注意事項を必ず確認する。

  • 上記安全確保に必要な情報が手に入らない場合には、この装置の運転を拒否すること!

  • 散布装置の取り扱いを開始するまえに、その装置を前回使用したあとに薬剤メーカーの指示に従って3回のすすぎ洗いや必要な中和処理が行われたかを確認すること。

  • 十分な量の水と石鹸を身近に常備し、薬剤が皮膚に直接触れた場合には、直ちに洗い流すこと。

  • 薬剤の取り扱いに関する適切な教育訓練を受けてください。

  • 目的にあった適切な薬剤を使用してください。

  • 薬剤を安全に使用するために、薬剤メーカーの指示を必ず守ってください。

  • 薬剤の取り扱いは換気のよい場所で行ってください。

  • 作業にあたっては保護めがね(ゴグル)など、メーカーが指定する安全対策を必ず実行してください。皮膚の露出をできるだけ小さくしてください。

  • いつでも、特に薬剤タンクに薬液を作るときに、真水を手元に用意してください。

  • 薬剤を取り扱い中は、飲食や喫煙をしないでください。

  • 作業終了後は直ちに手足や露出部をよく洗ってください。

  • 使用しなかった薬液や薬剤容器は、メーカーや地域の規則に従って適切に廃棄してください。

  • 薬剤や薬剤からの蒸気は危険です。絶対に、タンクの中に入ったり、頭を入れたり、タンクの上に顔をさらしたりしないでください。

  • 国や自治体などの法律や規則を守って散布作業を行ってください。

取り付け

マシンの準備を行う

スプレーシステムの準備

注意

農薬は人体に危険を及ぼす恐れがある。

  • 農薬を使う前に、農薬容器に貼ってあるラベルをよく読み、メーカーの指示を全て守って使用する。

  • スプレーを皮膚に付けない。万一付着した場合には真水と洗剤で十分に洗い落とす。

  • 作業にあたっては保護ゴーグルなど、メーカーが指定する安全対策を必ず実行する。

  1. 平らな場所に駐車し、ブレーキペダルを完全に踏み込んで駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させ、キーを抜き取る。

  2. スプレーヤを洗浄する;オペレーターズマニュアルの「スプレーヤの洗浄」を参照。

    Note: 液剤を排出した後でも、ホースの一部に薬剤が残っている可能性がありますから、ホースを取り外す際には十分に注意し、またバケツなどを用意しておいてください。

バッテリーの接続を外す

警告

配線から出た火花で水素ガスが爆発を起こし人身事故に至る恐れがある。

バッテリーケーブルの接続ルートが不適切であるとケーブルがショートを起こして火花が発生する。

  • ケーブルを取り外す時は、必ずマイナス(黒)ケーブルから取り外し、次にプラス(赤)ケーブルを外す。

  • ケーブルを取り付ける時は、必ずプラス(赤)ケーブルから取り付け、それからマイナス(黒)ケーブルを取り付ける。

バッテリーの端子に金属製品や車体の金属部分が触れるとショートを起こして火花が発生する。

  • バッテリーの取り外しや取り付けを行うときには、端子と金属部を接触させないように注意する。

  • バッテリーの端子と金属を接触させない。

  • バッテリー押さえは必ず取り付ける。

  1. バッテリーについているカバーを外し、バッテリーのマイナス(黒)端子からケーブルを外す (図 2 と 図 3)。

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  2. バッテリー端子からプラス(赤)ケーブルを外す (図 3)。

すすぎタンクの準備を行う

この作業に必要なパーツ

ホース(1.9cm x 61cm)1
すすぎタンク1
タンクのキャップ1
バルクヘッドフィッティング1
透明ガスケット1
プラスチック製フランジナット1
90° フィッティング1
リテーナフォーク1
ホース(43.3cm)1
ホースクランプ1

ホースを切断する

  1. ホースの端から 17.8cm を測り、その位置にマーキングする(図 4)。

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  2. ナイフでホースを切断すると、以下の長さのホースとなる:

    • 17.8cm

    • 43.3cm

すすぎタンクの組み付けを行う

  1. 以下の手順で、バルクヘッドフィッティングをすすぎタンク底部の穴に取り付ける:

    1. 5のように、バルクヘッドフィッティングに透明ガスケットを取り付ける。

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    2. 5のように、長さ約 122cm の針金を、バルクヘッドフィッティングのリテーナフォーク穴の一つに取り付ける。

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    3. すすぎタンクにキャップがついている場合にはキャップを取る(図 6)。

    4. 給水口から針金の先端をタンク内に降ろし、タンク底部にある開口に針金を通す(図 5と図 6)。

    5. 口から出てきた針金を使ってバルクヘッドフィッティングをタンク下の穴に導き入れる(図 7)。

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    6. バルクヘッドフィッティングを開口の正しい位置にセットする(透明ガスケットがタンクの内壁に密着していることを確認する(図 7)。

  2. プラスチック製のフランジナットを使ってバルクヘッドフィッティングをタンクに固定する(図 8)。

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  3. バルクヘッドフィッティングに 90°フィッティングを取り付け、この90° フィッティングをリテーナフォークで固定する(図 9)。

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  4. フィッティングを回して後ろ向きにする。

  5. ホースを切断するで切断しておいたホース(43.3cm)を、90° フィッティングに組み付けてクランプを手締めする(図 9)。

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すすぎタンクを取り付ける

この作業に必要なパーツ

押さえ金具(すすぎタンク)2
ボルト(3/8 x 1-1/2 インチ)2
ワッシャ(3/8 インチ)4
フランジロックナット(3/8 インチ)2

液剤タンクの準備を行う

  1. バルブマウントをタンクのフレームに固定しているフランジヘッドボルト(3/8 x 1 インチ) 4本とフランジロックナット(3/8 インチ)4個をゆるめる(図 11)。

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  2. バルブマウントを後方へ移動する(図 11)。

    Note: これはすすぎタンクを取り付けるスペースを作るためのわずかな調整です。

  3. フランジヘッドボルト(3/8 x 1 インチ)4本とフランジロックナット(3/8 インチ)4個を、37~45N·m (3.7~4.6kg.m = 27~33ft-lb)にトルク締めする。

  4. 液剤散布用給液ホースの、バーブ付き90°フィッティングを吸い込みスクリーンのハウジングに固定しているリテーナを取り外す(図 12)。

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  5. ハウジングからバーブ付き90°フィッティングを外して、給液ホースを脇に置く。

すすぎタンクを取り付ける

  1. 13に示すようにすすぎタンクを取り付ける。

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  2. タンクについているくぼみに押さえ金具を合わせる(図 14)。

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  3. 押さえ金具のスロットを、バルブマウントの穴に合わせる(図 14)。

  4. 押さえ金具をバルブマウントに仮止めする; ボルト(3/8 x 1-1/2 インチ)1本、ワッシャ(3/8 インチ)2枚、フランジロックナット(3/8 インチ)1個を使用する。

  5. すすぎタンク用のもう1つの押さえ金具についても2~4 の作業を行う。図 14

  6. ボルトとフランジナットを注意深く手締めする。

    Important: すすぎタンクが定位置にきちんと固定されていることが必要ですが、ベルトの締め付けが強すぎてタンクが変形してはいけません。

  7. タンク後部に給液ホースを取り付け、先ほど取り外したリテーナフォークで固定する。

Note: すすぎタンクに水を一杯に入れたらタンク固定ベルトの状態をもう一度点検してください(水の重量のためにタンクがさらに沈む場合があります)。必要に応じ、ボルトとフランジナットを増し締めして、タンクとベルトとの間のすきまを適切に調整してください。ただし、締め付けが強すぎてタンクが変形しないように注意してください;すすぎタンク固定金具の点検を参照。

給液ホースを組み立てる

  1. 液剤給液ホースの、バーブ付き90°フィッティングを吸い込みスクリーンのハウジングに合わせる(図 15)。

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  2. バーブ付き 90° フィッティングを、ハウジング(図 15)に固定する;ステップ4(液剤タンクの準備を行う)で外したリテーナを使用する。

すすぎ用ノズルを取り付ける

この作業に必要なパーツ

すすぎ用ノズル2
バルクヘッドフィッティング2
ガスケット1
ショルダボルト2
ブッシュ2
すすぎベーン(羽根車)2
プラスチック製フランジナット2
90° フィッティング2

液剤タンクに穴を開ける

  1. タンクの蓋を開けてストレーナバスケットを取り外す(図 16)。

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  2. メインタンクについているドリルマーク(2つ)を探し出す(図 17)。

    Note: ドリルマークは、タンクについているくぼみです。

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  3. タンクの蓋の後ろ側にあるドリルマークに移動する。

    Note: ドリル作業時に出る削りかすを回収するために、タンクの内側の、ドリルで穴を開ける位置の下に回収容器を取り付けてください。

    Important: タンク内部に削りかすなどを残すと配管を詰まらせるなどのトラブルが発生する可能性が高くなります。

  4. 45mm の円形ノコを使ってマークのところに穴を切る(図 18)。

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  5. 穴の周囲のバリなどをきれいに取り除く。

  6. タンク内部に落ちたごみや樹脂の粉は完全に取り除く。

  7. 前方のドリルマークについても、4~6の作業を行う(図 19)。

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すすぎノズルを組み付ける

別途入手する材料:PTFE シーラント

  1. ショルダボルトの上からすすぎベーンとブッシュを取り付ける(図 20)。

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  2. すすぎノズルに、すすぎベーン、ブッシュ、ショルダボルトを取り付ける(図 20)。

  3. すすぎノズルのねじ山部分に PTFE シーラントテープを巻く。

  4. すすぎノズルアセンブリをバルクヘッドフィッティングに取り付けて手締めする(図 20)。

  5. バルクヘッドのフィッティングにガスケットを取り付ける(図 20)。

  6. 他のすすぎノズルにも、ステップ1~4の作業を行う。

すすぎ用ノズルを取り付ける

別途入手する材料:PTFE シーラント

  1. タンクの口(直径41cm)からタンク内部への作業を行う:ノズルアセンブリを、液剤タンクに穴を開けるで開けた直径 45mm の穴に、図 21のように合わせる。

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  2. タンク上部のバルクヘッドフィッティングのねじ山に、プラスチック製フランジナットを嵌め、このナットを手締めする(図 21)。

  3. 液剤タンクの前方の穴(45mm)でも、ステップ1~2を行ってすすぎノズルアセンブリを取り付ける(図 22)。

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  4. 2つの90°フィッティングのねじ山部分に PTFE シーラントテープを巻く。

  5. すすぎ用ノズルアセンブリバルクヘドフィッティングに、90°フィッティングを取り付ける(図 23)。

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  6. 90°フィッティングのバーブ(鋸歯部)を、機体右側に向ける(図 23)。

  7. フィルタバスケットを取り付け、液剤タンクのふたを閉じる。

すすぎタンク用ポンプを取り付ける

この作業に必要なパーツ

すすぎタンク用ポンプ1
バーブ付きストレートフィッティング2
ボルト(1/4 x 1-3/4 インチ)4
ワッシャ(1/4 インチ)4
溝付きフランジナット(1/4 インチ)4

別途入手する材料:PTFE シーラント

  1. バーブ付きストレートフィッティング(2個)のねじ山にシーラントを巻く(図 24)。

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  2. ポンプの吸引ポートと吐出ポートに、ストレート・バーブフィッティング(2 個)を取り付ける(図 24)。

  3. すすぎタンク用ポンプの取り付けフランジにあるスペーサを、タンクフレームのサドルプレートの穴に合わせる(図 25)。

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  4. すすぎタンク用ポンプをサドルプレート(図 25)に組み付ける;ボルト(1/4 x 1-3/4 インチ)4 本、ワッシャ(1/4 インチ)4枚、鋸歯付きフランジナット(1/4 インチ)4個を使用する。

  5. ボルトとフランジロックナットを 10.17~11.41N∙m (2.0~2.6kg.m = 90~101in-lb) にトルク締めする。

  6. 車両のハーネスの中にある 2 ソケットコネクタ(RINSE PUMPというラベル)についている防塵プラグを外す(図 26)。

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  7. すすぎポンプハーネスの 2 ピンコネクタを、車両のハーネスの 2 ソケットコネクタ(RINSE PUMPというラベル)に接続する(図 26)。

ホースとフィルタを取り付ける

この作業に必要なパーツ

ホース(1.9cm x 61cm)2
ホースクランプ9
T 字フィッティング1
ホース 1.9cm x 180cm1
フィルタアセンブリ1
保護チューブ1
ケーブルタイ2
ポンプカバー1

すすぎ用ノズルのホースを取り付ける

Note: ホースフィッティングの端部(鋸状になっている)に植物油などを塗っておくと楽に接続することができるでしょう。

  1. ホース(1.9cm x 61cm;2本)とホースクランプ(2個)を、それぞれのすすぎノズルアセンブリの 90° フィッティングに組み付けてクランプを手締めする(図 27)。

    g206607
  2. 27のように、ホースクランプ 2 個を使用してホース(1.9cm x 61cm)のもう一方の端部を T 字フィッティングに仮止めする。

  3. 27に示すように、ホースクランプ 1 個を使用して 1 本のホース(1.9cm x 180cm)を T 字フィッティングに取り付ける。

  4. ホース(3本)を T 字フィッティングに固定しているクランプ(3個)を締め付ける。

ホースとフィルタを取り付ける

  1. すすぎタンク底部の車両中心線側にあるポンプ用バーブ付きストレートフィッティングに組み付け、クランプを手締めする(図 27)。

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  2. ホースを切断するで切断したホース(17.8cm)を、すすぎタンクポンプのバーブ付きストレートフィッティング(車両外方側)に組み付け、クランプを手締めする(図 29)。

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  3. フィルタヘッド(フィルタアセンブリ)のイリゲーション土のバーブ付きストレートフィッティングにホース(17.8cm)を接続し、ホースクランプで固定する(図 29)。

  4. ホース(1.9cm x 180cm)の接続されていない端部を、フィルタヘッドの出口のバーブ付きストレートフィッティングに取り付けてクランプで固定する(図 30)。

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  5. フィルタヘッドの位置調整を行う;フィルタアセンブリのボウルが垂直になるようにしてホースクランプ(2個)を手締めする(図 29と図 30)。

  6. すすぎタンクとすすぎタンクポンプとの間にあるホース(43.3cm)に波付きチューブを取り付けてタイラップ 2 本で固定する(図 31)。

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すすぎポンプカバーを取り付ける

  1. 32のように、すすぎポンプの上からポンプカバーを取り付ける。

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  2. カバーの 2 つのタブを、タンクフレームのサドルプレートの 2 つのスロットに差し込む(図 32)。

遅延タイマーとダッシュボードスイッチを取り付ける

この作業に必要なパーツ

遅延タイマー1
ロックナット(#10-24)2
ヒューズ(40A)1
リレー1
電源リレー1
フランジヘッドボルト(#10-24 x 1/2 インチ)2
3 ポジションスイッチ(インジケータランプ付き — 2015 以前のモデル)1
3 ポジションスイッチ(インジケータランプなし — 2016 以降のモデル)1

遅延タイマー、リレー、ヒューズを取り付ける

  1. 運転席を倒して、運転席下の電装部にアクセスできるようにする。

  2. 2015年以前の車両では以下の作業を行う:

    Note: 2016年以降の車両では遅延タイマーは不要です。

    1. 電装パネルからのロックナットで、遅延タイマーを 図 33または図 34 に示す位置に取り付ける。

    2. タイマーを、車両のワイヤハーネスの、Delay Timer というラベルの付いた2ソケットコネクタに接続する(図 33 または 図 34)。

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  3. ヒューズブロックの空きスロットに、図 33、図 34または図 35 のようにヒューズ(40A)を取り付ける。

    Note: もし、この位置に既に別の低定格のヒューズがついている場合には、そのヒューズを取り外してその代わりにこのヒューズ(40A)を取り付ける。

  4. ラインの中に同じようなリレーが複数あるが、その中から、リンス用と電源用のリレーを探し出し、これらをパネルに取り付ける(図 33、図 34または図 35);フランジヘッドボルト(#10-24 x 1/2 インチ)2本とロックナット(#10-24)2個を使用する。

  5. メインハーネスの中から、4ソケットコネクタと5ソケットコネクタを探し出し、これらを、図 33、図 34または図 35のようにリレー(4ピン)と電源リレー(5ピン)に接続する。

ダッシュボードにロッカースイッチを取り付ける

  1. ダッシュボード上の、すすぎタンク用スイッチのプラグを打ち抜いて穴を作る(図 36または図 37)。

    Note: イグニッションキーの右にある二つ目のプラグです。

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  2. ダッシュボードの下から、メインハーネスのうちの RINSE TANK というラベルのついている8ソケットコネクタを縛っているケーブルタイを外す。

  3. この8ソケットコネクタを、ダッシュボードにできた穴に導く(図 36または図 37)。

  4. ダッシュボードを通して、3ポジションスイッチを8ソケットコネクタに接続する(図 36または図 37)。

  5. 3ポジションスイッチをダッシュパネルの穴に入れ、パチンとはまるまで完全に押し込む(図 36と図 37)。

バッテリーを接続する

警告

配線から出た火花で水素ガスが爆発を起こし人身事故に至る恐れがある。

バッテリーケーブルの接続ルートが不適切であるとケーブルがショートを起こして火花が発生する。

  • ケーブルを取り外す時は、必ずマイナス(黒)ケーブルから取り外し、次にプラス(赤)ケーブルを外す。

  • ケーブルを取り付ける時は、必ずプラス(赤)ケーブルから取り付け、それからマイナス(黒)ケーブルを取り付ける。

バッテリーの端子に金属製品や車体の金属部分が触れるとショートを起こして火花が発生する。

  • バッテリーの取り外しや取り付けを行うときには、端子と金属部を接触させないように注意する。

  • バッテリーの端子と金属を接触させない。

  • バッテリー押さえは必ず取り付ける。

  1. バッテリーのプラスケーブルをバッテリーのプラス端子に接続する(図 38)。

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  2. バッテリーのマイナスケーブルをバッテリーのマイナス端子に接続する(図 38)。

  3. バッテリーカバーをバッテリーボックスに合わせ、ストラップでカバーを固定する(図 38)。

運転操作

すすぎキットの使用方法

このすすぎキットを使用すると、タンク内に すすぎ液(残存薬剤の薄い液)が得られます。多くの場合、すでに薬剤を散布し終わった場所にこの薄い薬剤を散布することに問題はありません。しかしながら、様々なケースが考えられますので、すでに薬剤を散布し終わった場所に、薄い薬剤を散布することで薬剤の効果に悪影響がでないかどうかを、事前に薬剤メーカーに確認するようにしてください。

Important: 水和剤を使用する時、水和剤をメインタンクに正しい方法で投入しないと、剤をタンク内部に詰まらせてしまう可能性がありますが、このキットは、そのような詰まりを除去するための ものではありません

制御装置

すすぎキットは、1個のスイッチ(3ポジション)で操作します(図 39または図 40)。

  • 上位置: すすぎポンプは ON です。すすぎポンプが上位置でロックし、遅延タイマーが作動します。

    Note: 2015年以前の車両ではスイッチのランプが点灯します。

  • ニュートラル: すすぎポンプは OFF です。3ポジションスイッチは中立位置にあります。

  • 下位置: すすぎポンプは ON です。3ポジションスイッチを押している間だけすすぎポンプが作動します。タイマーは作動しません。

    Note: 2015年以前の車両ではスイッチのランプが点灯します。

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使用方法

3ポジションスイッチを操作しての自動すすぎ

スイッチを 上 位置にするとタイマーによる自動すすぎを開始します。ポンプが 110 秒間作動し、すすぎタンクの約 1/3 の量の水がメインタンクに送られます。この間、スイッチは上位置にあります。.

Note: 2015年以前のモデルでは、スイッチのランプが点灯して、ポンプが作動中であることを表示します。

110秒後に、ポンプは停止します。

Note: 2015年以前のモデルでは、スイッチのランプが消えて、ポンプの作動が停止したことを表示します。

スイッチ自体は上位置のままですので、手動で中央位置(ニュートラル位置)に戻してください。スイッチが ニュートラル 位置にある時は、ポンプに通電されないので、すすぎキットは OFF 状態です。

Note: 2015年以前のモデルでは、スイッチがニュートラル位置にあるときはランプは消灯しています。

3ポジションスイッチを操作しての手動すすぎ

スイッチを 下 位置にすると手動すすぎが行われます。スイッチを押している間だけ、ポンプが作動します。

Note: 2015年以前のモデルでは、スイッチを下位置に押している間はランプが点灯します。

3ポジションスイッチから手を離すと、スイッチはニュートラル位置に戻ります。ポンプへの通電は停止します。

Note: 2015年以前のモデルでは、ランプは消灯します。

タンクに水を入れる

平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、ポンプとエンジンを停止し、始動キーを抜き取る。

すすぎタンクのキャップを外し、タンクに一杯(約 113 リットル)の真水を入れる。

Important: すすぎタンク(113 リットル)にはきれいな真水以外は入れないでください。真水以外のものを入れると、安全上の問題や、装置の不具合が発生する可能性があります。

すすぎサイクルの操作方法

使用方法のひとつとして、メインタンクに約 38 リットルほどの水がたまったころを見計らって、攪拌スイッチを ON にして攪拌ラインに通水するとよいでしょう。そして、すすぎが終了したら、すすぎ液をノズルから散布するか、手動でタンクから排水するかします。この方法を使うと、移動走行を行いながらすすぎを実行することができます。

  1. すすぎタンクのポンプは以下のどれかの方法で ON できます:

    • 3ポジションスイッチを操作しての自動すすぎ。

    • スイッチを下位置に押して希望する時間だけポンプを作動さる。

  2. メインタンクに約 38 リットルほどの水が入ったら、攪拌スイッチを ON にして攪拌ループの内部洗浄を行う。

  3. すすぎが終わったら、すすぎに使った液は法律に従って処分する。以下のどれかの方法を行うことができます:

    • メインタンクが空になるまで、すすぎ液をブームから散布する。

    • メインタンクのドレンバルブを開いて、適切な容器にすすぎ液を回収して法律に従って処分する。

必要に応じて、このすすぎサイクルを、あと 2 回繰り返すことができます。

保守

フィルタを点検する

整備間隔整備手順
使用開始後最初の 5 時間
  • フィルタを点検します
  • 50運転時間ごと
  • フィルタを点検します
    1. フィルタを左に回して、フィルタヘッドからボウルを外す(図 41)。

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    2. フィルタのエレメントが破損していないか、汚れすぎていないか点検する(図 41)。

      破れや穴があれば新しいものに交換する。汚れている場合は、以下の方法でエレメントを清掃する:

      1. フィルタヘッドからエレメントを外す(図 41)。

      2. 真水ですすぎ洗いする。

      3. フィルタヘッドにエレメントを入れる(図 41)。

    3. Oリングが破損していないか点検する(図 41)。

      破損している場合は新しいものに交換する。

    4. フィルタヘッドにボウルを右回しに取り付けて手締めする(図 41)。

    すすぎシステムに漏れや破損がないか点検する

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 5 時間
  • ホースに破損がないか点検してください。
  • 使用するごとまたは毎日
  • ホースから液もれがないか点検してください。
  • 100運転時間ごと
  • ホースとOリングに破損がないか点検してください。
  • 交換部品についてはトロ社代理店にご連絡ください。

    すすぎタンク固定金具の点検

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 1 時間
  • すすぎタンク固定金具を点検する。
  • 1年ごと
  • すすぎタンク固定金具を点検する。
  • メインタンクに水を入れ終わったら、タンク固定ベルトにゆるみがないかどうか点検してください。ベルトにゆるみがある場合には、上部ベルトの締め具を締めてベルトとタンクとが面一になるようにします。締めすぎないでください。

    1. すすぎタンクに水を一杯に入れる(図 42)。

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    2. すすぎタンクと固定金具との間のすきまの大きさを確認する(図 42)。

    3. タンクと固定金具との間のすきまが大きい場合には、金具がタンクに軽く当たる程度までボルトとフランジロックナットを締め付ける(図 42)。

      Note: 締め付けすぎてタンクを変形させないように注意してください。

    Important: 締め付けすぎると、固定金具が変形したり破損したりする可能性があります。

    保管

    氷点下にならない気温で30日間未満の格納保管

    以下の機器から水を抜き取ってください

    • ポンプの給液ライン

    • ポンプの吐出ライン

    • フィルタライン

    氷点下にならない気温で30日間以上にわたる格納保管

    格納前に以下の作業を行ってください:

    1. すすぎタンク内に不凍液を添加する。

    2. すすぎポンプを作動させて不凍液を循環させる。

    再び使用する前には、以下の機器から液を抜き取ってください:

    • ポンプの給液ライン

    • ポンプの吐出ライン

    • フィルタライン