整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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この機械は回転刃を使用するロータリー式乗用芝刈り機であり、そのような業務に従事するプロのオペレータが運転操作することを前提として製造されています。この製品は、集約的で高度な管理を受けているゴルフ場やスポーツフィールド、商用目的で使用される芝生の刈り込み作業を行うことを主たる目的として製造されております。本機は、雑草地や農業用地の刈り込みなどを目的とした機械ではありません。
この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からない、適切で安全な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。
弊社のウェブサイト www.Toro.com で安全講習や運転講習の狩猟、アクセサリ情報の閲覧、代理店についての情報閲覧、お買い上げ製品の登録などを行っていただくことができます。
整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。
この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号(図 2)を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。
この他に2つの言葉で注意を促しています。重要 は製品の構造などについての注意点を、注はその他の注意点を表しています。
この製品は、関連するEU規制に適合しています。詳細については、DOC シート(規格適合証明書)をご覧ください。
カリフォルニア州
第65号決議による警告
カリフォルニア州では、ディーゼルエンジンの排気には発癌性や先天性異常などの原因となる物質が含まれているとされております。
カリフォルニア州の森林地帯・潅木地帯・草地などでこの機械を使用する場合には、エンジンに同州公共資源法第4442章に規定される正常に機能するスパークアレスタが装着されていること、エンジンに対して森林等の火災防止措置をほどこされていることが義務づけられており、これを満たさない機械は、第4442章または4443章違犯となります。
この機械は、EN ISO 5395:2013 規格およびANSI B71.4-2012 規格に適合しています。
この機械は手足を切断したり物をはね飛ばしたりする能力があります。重大な人身事故を防ぐため、すべての注意事項を厳守してください。
この機械は本来の目的から外れた使用をすると運転者本人や周囲の人間に危険な場合があります。
エンジンを始動する前に必ずこのオペレーターズマニュアルをお読みになり、内容をよく理解してください。
機械の可動部の近くには絶対に手足を近づけないでください。
ガードなどの安全保護機器が正しく取り付けられていない時は、運転しないでください。
排出口の近くに、手足などを近づけないでください。周囲の人や動物を十分に遠ざけてください。
作業場所に子供を近づけないでください。子供に運転させないでください。
整備、燃料補給、詰まりの解除作業などを行う前には、必ずエンジンを停止させてください。
間違った使い方や整備不良は人身事故などの原因となります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識のついている遵守事項は必ずお守りください 「注意」、「警告」、および「危険」 の記号は、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生する恐れがあります。
このオペレーターズマニュアルの他の場所に書かれている注意事項も必ずお守りください。
この機械に搭載されているエンジンは、EPA Tier 4 および EU stage 3b 規制に適合しています。
危険な部分の近くには、見やすい位置に安全ラベルや指示ラベルを貼付しています。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。 |
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
ウイングデッキを出荷用に固定しているストラップとブレースを外す。
この作業に必要なパーツ
右側デッキカバー | 1 |
左側デッキカバー | 1 |
V ベルト | 2 |
前後のストップボルトを右ウイングレットデッキの取り付け部に固定しているナットを取り外す(図 3)。
右側ウイングレットを保持し、その状態で、前後のストップボルトを右ウイングレットデッキの取り付け部に固定しているナットを取り外す(図 3)。
Note: デッキ取り付け部の間に入っている偏芯ナットは取り外さないこと。
ウイングレットをを刈り込み位置に降下させる。
前後のストップボルトを、上の穴と偏芯ナットに通す(図 4)。
Note: ストップボルトがヒンジピンのタブに嵌っていることを確認する。
ペダルストップを固定用のナットを取り付ける。
Note: この時点ではまだナットを締め付けないこと。
左のウィングレットに対しても同じ作業を行う。
以下の手順でウイングレットのベルトを取り付ける:
ウイングレットデッキのカバーを取り付け、ゴム製ラッチで固定する(図 6)。
Note: カバーを、前中央デッキカバーのタブにセットし、それから取り付け用のフックとポストに固定してください。
もう一方のウィングレットに対しても同じ作業を行う。
運転前にタイヤとキャスタホイールの空気圧を点検する;タイヤ空気圧を点検するとキャスタホイールのタイヤ空気圧を点検するを参照。
Important: マシンの性能を適切に発揮させ、また質の高い刈り込みを実現するために、すべてのタイヤの空気圧を正しく維持してください。タイヤ空気圧は規定値以下にしないで下さい。
Important: タイヤのスリップなどを含めた走行の状態は、前後のタイヤの大きさの比によって変わります。必ず Toro の純正タイヤを使ってください。
Note: この作業は凹凸のない水平な場所で行ってください。
刈り高の調整を参照してください。
それぞれの外側スピンドルについているブレードを手で回して前後方向に向ける。
床面から刃先までの距離を測定する。
希望する刈高に応じて、前キャスタフォークに 1/8 インチのシムを入れて調整する。
ブレードを 180°回転させ、もう一度床面から刃先(後ろを向いている方の刃先)までの距離を測る。
刈高チェーンのUボルトの下側についているジャムナットをゆるめる。
ブレード後端の高さが前端よりも 6 ~10mm 高くなるように、ナットでデッキ後部の高さを調整する。
ジャムナットを締めつける。
各ウイングレットのブレードを手で回して左右方向に向ける。
偏芯スペーサ(2枚)をウイングレットに固定しているボルトとナットをゆるめる(図 7)。
前側の偏芯カムを回して、ウイングレットのピボットブラケットの内側スロットとの距離が最大になるように調整する。
後ろ側の(トラクションユニットに近い方の)偏芯スペーサを回して、外側のブレードの先端の高さが希望する刈高よりも 3mm 高くなるように調整する(図 7)。
Note: 偏芯カムの突起部から 180°の位置にノッチが切ってあります(図 8)。偏芯カムでの調整を行う時、この突起部からのノッチが目安になります。
偏芯カムのボルトとナットを 149N·m(15.2 kg.m = 110 ft-lb)にトルク締めする。
前側の偏芯カムを、ウイングレットのピボットブラケットの内側スロットにちょうど接触するように調整する。
偏芯カムのボルトとナットを 149N·m(15.2kg.m = 110ft-lb)にトルク締めする。
反対側のウイングレットにも同じ作業を行う。
エンジンを作動させる前エンジンオイルの量を点検する;エンジンオイルの量を点検するを参照。
エンジンを作動させる前に、油圧オイルの量を点検する;油圧オイルを点検する を参照。
エンジンを作動させる前に、冷却系統を点検する;エンジン冷却システムの整備を参照。
運転前に機械のグリスアップを行う;潤滑を参照。この作業を怠るとマシンに急激な磨耗が発生しますから十分注意してください。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
走行ペダルは前進走行と後退走行を制御します。ペダル前部を踏み込むと前進走行、後部を踏み込むと後退走行です。走行速度はペダルの踏み込み具合で調整します。刈り込みを行っていない時(負荷が掛かっていない時)には、スロットル高速位置にしてペダルを一杯に踏み込むと最高走行速度になりますす(図 10)。
ペダルの踏み込みをやめると、ペダルは中央位置に戻り、走行を停止します。
スイッチを上方向に押すとONとなります(図 10)。
スイッチを下方向に押すとOFFとなります。
駐車ブレーキを掛けるには2段階の操作が必要です。小さいラッチ後ろに押さえながら、駐車ブレーキスイッチを前に押すと駐車ブレーキが掛かります。駐車ブレーキスイッチを後に押すと駐車ブレーキが解除されます(図 10)。
キースイッチには3つの位置があります:STOP、RUN/PREHEAT、STARTです(図 10)。
スイッチの前部を押すと高速レンジにセットされます。スイッチ後部を押すと低速レンジにセットされます。ハイとローの切り替えは、停車状態または超低速(時速 1.0 km 以下)走行状態で行ってください(図 10)。
PTOスイッチ押し込んだ状態(作動)と引き出した状態(停止)の2つの位置があります。ボタンを引き出すと、カッティングユニット(インプレメント)が作動を開始します。ボタンを押し込むと作動を停止します(図 10)。
クルーズコントロールスイッチはマシンの走行速度を一定に保持します。
スイッチを中央位置にするとクルーズコントロールがONとなります。スイッチを前へ押す速度を設定します。スイッチを後に押すとクルーズコントロールを解除します(図 10)。
Note: 走行ペダルを操作してもクルーズコントロールが解除されます。
クルーズコントロールを入れると、インフォセンターでクルーズ速度を変更できるようになります。
押すと警笛がなります(図 10)。
デッキ昇降スイッチはデッキの上昇と下降を行うスイッチです(図 10)。
スイッチの前側を押すと下降し、後側を押すと上昇します。
Note: 速度が高速レンジに設定されているとデッキは降下しません。また、エンジンが掛かっているのにオペレータが運転席にいない場合には、降下も上昇もさせられません。
Note: デッキ上昇機能はエンジン速度が 2,000 rpm 未満では制限があります。エンジン速度 2,000 rpm 未満では一度に1つのデッキしか上昇できません。
スロットルスイッチには2つの位置があります:低速と高速です(図 10)。
スイッチ前部を長押し(2秒以上)すると 高速になり;スイッチ前部を長押し(2秒以上)すると 低速ます。どちらの方向にも1回押すごとに 100 rpm ずつ回転速度が変ります。
スイッチの前側を押すとハザード点灯となり、後側を押すと点灯を停止します(図 10)。
方向指示器スイッチの左側を押すと左折シグナルが点灯し、右側を押すと右折シグナルが点灯します(図 10)。
Note: スイッチの中間位置はOFF位置です。
USBポートに携帯充電器を差し込んで携帯電話などの充電を行うことができます(図 10)。
異常を検知すると音声アラームが作動します。
以下の場合にアラームが作動します:
エンジンから停止信号を受信した
エンジンからエンジン点検信号を受信した
燃料残量少ない
室内空気循環モードと外気導入モードの切り替えを行うスイッチです (図 11)。
エアコンを使用する場合は室内空気循環にセットしてください。
ヒーターやファンを使用する場合は外気導入にセットしてください。
ノブを回してファンの回転速度を調整します(図 11)。
ノブを回してキャブ内の温度を調整します(図 11)。
ワイパーのON/OFFを行います (図 11)。
エアコンのON/OFFを行います (図 11)。
ラッチを上に開くと窓を開けることができます(図 12)。ラッチを押し込むように開くと窓を開いた状態で固定できます。閉じる時にはラッチを引き出して下げてください。
このラッチを上に開くと後の窓を開けることができます。ラッチを押し込むように開くと窓を開けた状態で固定できます。閉じる時にはラッチを引き出して下げてください(図 12)。
Important: フードを開ける時には、後窓を閉めてください。フードが後窓にぶつかると破損する恐れがあります。
レバーを引き出して座席の前後位置調整ができます。
レバーで座席の背もたれの角度を調整することができます。
ノブを回してアームレストの角度を調整することができます。
Note: 仕様および設計は予告なく変更される場合があります。
内容 | 図 13 記号 | 寸法または重量 | |
高さ(キャブ搭載) | C | 240 cm | |
高さ(ROPS を立てた状態) | I | 216cm | |
全長 | F | 442 cm | |
収納時・移送時の長さ | G | 434cm | |
刈幅 | |||
全体 | D | 488cm | |
前カッティングユニット | 234cm | ||
左右カッティングユニット | 145cm | ||
前と左又は右カッティングユニット | 361cm | ||
全幅 | |||
カッティングユニット降下時 | E | 506cm | |
カッティングユニット上昇時(移動走行) | B | 251cm | |
ホイールベース | H | 194cm | |
ホイールトレッド(タイヤの中心から中心まで) | |||
前 | A | 159cm | |
後 | J | 142 cm | |
地上高 | 254mm | ||
純重量(キャブを含む) | 3313kg | ||
純重量(ROPS を含む) | 3044kg |
トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、マシンの機能をさらに広げることができます。 詳細は弊社の正規サービスディーラ、または代理店へお問い合わせください;弊社のウェブサイト www.Toro.com でもすべての認定アタッチメントとアクセサリをご覧になることができます。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
子供やトレーニングを受けていない大人には、絶対に運転や整備をさせないでください。地域によっては機械のオペレータに年齢制限を設けていることがありますのでご注意ください。オーナーは、オペレータ全員にトレーニングを受講させる責任があります。
安全な運転操作、各部の操作方法や安全標識などに十分慣れておきましょう。
エンジンの緊急停止方法に慣れておきましょう。
オペレータコントロールやインタロックスイッチなどの安全装置が正しく機能しているか、また安全カバーなどが外れたり壊れたりしていないか点検してください。これらが正しく機能しない時には機械を使用しないでください。
使用前に必ず、ブレード、ブレードボルト、刈り込みアセンブリの点検を行ってください。バランスを狂わせないようにするため、ブレードを交換するときにはボルトもセットで交換してください。
これから機械で作業する場所をよく確認し、機械に巻き込まれそうなものはすべて取り除きましょう。
燃料の取り扱いに際しては安全に特にご注意ください。燃料は引火性が高く、気化すると爆発する可能性があります。
燃料取り扱い前に、引火の原因になり得るタバコ、パイプなど、すべての火気を始末してください。
燃料の保管は必ず認可された容器で行ってください。
エンジン回転中などエンジンが高温の時には、絶対に燃料タンクのふたを開けたり給油したりしないでください。
締め切った場所では絶対に給油しないでください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、絶対に機械や燃料容器を保管・格納しないでください。
燃料がこぼれたら、エンジンを始動せずにマシンを別の場所に動かし、気化した燃料ガスが十分に拡散するまで引火の原因となるものを近づけないでください。
エンジンを始動させる前に、エンジンオイルの量を点検してください;手順はエンジンオイルの量を点検するを参照してください。
エンジンを始動させる前に、冷却系統を点検してください;エンジン冷却システムの整備と冷却系統の清掃を参照してください。
エンジンを始動させる前に、油圧系統を点検してください;手順は油圧オイルを点検するを参照してください。
132 リットル
Important: 超低イオウ軽油以外の燃料は使用しないでください。イオウ分の多い燃料は、DOC(排ガス酸化触媒)を劣化させ、運転トラブルを発生させ、エンジンの各機器の寿命を縮めます。以下の注意を守らないと、エンジンを破損させる場合があります。
絶対に、ディーゼル燃料の代わりに灯油やガソリンを使わないでください。
絶対に、灯油やガソリンをディーゼル燃料に混入しないでください。
絶対に、内面に亜鉛メッキされている容器で燃料を保管しないでください。
燃料用添加剤を使用しないでください。
セタン値: 45 以上
イオウ含有率 超低イオウ(<15ppm)
ディーゼル燃料の仕様 | 地域 |
ASTM D975 | USA |
No. 1-D S15 | |
No. 2-D S15 | |
EN 590 | EU 諸国 |
ISO 8217 DMX | 米国外 |
JIS K2204 Grade No. 2 | 日本 |
KSM-2610 | 大韓民国 |
不純物のない新しい軽油またはバイオディーゼル燃料を使用してください。
燃料の劣化を避けるため、180日以内に使いきれる程度の量を購入するようにしてください。
気温が -7℃ 以上では夏用燃料(2号軽油)を使用しますが、気温が -7℃ 以下の季節には冬用燃料(1号軽油または1号と2号の混合)を使用してください。
Note: 低温下で冬用ディーゼル燃料を使うと、発火点や流動点が下がってエンジンが始動しやすくなるばかりでなく、燃料の成分分離(ワックス状物質の沈殿)によるフィルタの目詰まりを防止できるなどの利点があります。気温が -7° 以上の季節には夏用燃料を使用する方が、燃料ポンプの寿命を延ばします。
この機械はバイオディーゼル燃料を混合したB20燃料(バイオディーゼル燃料が20%、通常軽油が80%)を使用することができます。
イオウ含有率 超低イオウ(<15ppm)
バイオディーゼル燃料の仕様: ASTM D6751 または EN14214
ブレンド燃料の仕様:ASTM D975、EN590 または JIS K2204
Important: ただし、混合されている軽油のイオウ含有量は極低レベルである必要があります。
以下の注意を守ってお使いください。
着色したターフを汚す可能性があります。
寒い地方ではB5(バイオディーゼル燃料が5%)またはそれ以下の製品を使用すること。
時間経過による劣化がありうるので、シール部分、ホース、ガスケットなど燃料に直接接する部分をまめに点検すること。
バイオディーゼル燃料に切り換えた後に燃料フィルタが詰まる場合がある。
バイオディーゼル燃料について、より詳細な情報は弊社正規代理店におたずねください。
平らな場所に駐車する(図 14)。
エンジンを止め、駐車ブレーキを掛ける。
燃料キャップの周囲をきれいに拭いてキャップを外す。
燃料を補給してタンクのキャップをはめる。こぼれた燃料はふき取る。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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図 15の通り、前タイヤの適正空気圧は 220bar (3.5kg/cm2 = 32psi)、後タイヤは 2.07bar (2.1kg/cm2 = 30psi)です。
Important: マシンの性能を適切に発揮させ、また質の高い刈り込みを実現するために、すべてのタイヤの空気圧を正しく維持してください。タイヤ空気圧は規定値以下に下げてはならない。運転を行う前に、全部のタイヤの空気圧を調整してください。タイヤのスリップなどを含めた走行の状態は、前後のタイヤの大きさの比によって変わります。必ず Toro の純正タイヤを使ってください。
キャスタホイールのタイヤの適正空気圧は、340 kPa(3.5kg/cm2 = 50 psi)です。
Important: マシンの性能を適切に発揮させ、また質の高い刈り込みを実現するために、すべてのタイヤの空気圧を正しく維持してください。タイヤ空気圧は規定値以下に下げてはならない。運転を行う前に、全部のタイヤの空気圧を調整してください。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 10 時間 |
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250運転時間ごと |
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この整備を怠ると車輪の脱落や破損から人身事故につながる恐れがある。
定期整備基準に従って、前輪と後輪のホイールナットのトルク締めを行う; トルク値は 135~150N·m(9.7~12.4kg.m = 100~110ft-lb)。
刈高の調整範囲は 25~153mm、調整間隔は 13mm 刻みです。刈高を調整するには、キャスタホイールのアクスルをキャスタフォークの上の穴または下の穴にセットし、キャスタフォークに同数のスペーサを追加または取り外し、後チェーン(前デッキのみ)を希望する穴に入れて調整します。
エンジンを始動し、刈り込みデッキ上昇させて刈高の調整ができるようにする。
カッティングユニットを上昇させたらエンジンを止め、キーを抜き取る。
キャスタホイールの軸をキャスタフォークの上穴または下穴にセット(全部のキャスタフォークで同じ穴に統一)する;どちらの穴を使うかはチャート(図 16)を参照。
Note: 刈高が 76 mm 以上の場合は、ホイールとフォークの間に刈りかすがたまるのを防止するために、アクスルボルトをキャスタフォークの下側の穴にセットしてください。刈高を 76mm 未満に設定しているのにホイールとフォークの間に刈りかすがたまる場合には、バック走行して刈りかすを振り落としてください。
付属のキャスタカップレンチを使用して、キャスタスピンドルシャフトからテンショニングキャップをゆるめて外し、キャスタアームからキャスタシャフトを抜き出す(図 17)。
適正数のスペーサシャフトにセットして希望の刈高にする。
Note: 刈高と、必要なシムの組み合わせとの関係はチャートで確認してください(図 16)。
Note: シムは、キャスタアームのハブの上側の枚数と下側の枚数がどのような組み合わせになっても使用できます。
キャスタシャフトを前キャスタアームに押し込む。
シムを取り付け(最初についていたように)、残りのスペーサをシャフトに取り付ける(図 17)。
テンショニングキャップを取り付け、マシン付属のキャスタキャップレンチで締め付ける(図 17)。
刈高チェーンを刈り込みデッキ後部に固定しているヘアピンコッターとクレビスピンを取り外す(図 18)。
ヘアピンコッターとクレビスピンを使って、希望する刈高穴に、刈高チェーンを取り付ける(図 19)。
Note: 刈高 51mm 以下で使用するときには、スキッド、ゲージホイール、ローラを一番高い穴にセットしてください。
エンジンを始動し、刈り込みデッキ上昇させて刈高の調整ができるようにする。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
キャスタホイールの軸をキャスタフォークの上穴または下穴にセット(全部のキャスタフォークで同じ穴に統一)する;どちらの穴を使うかはチャート(図 20)を参照。
Note: 刈高が 76 mm 以上の場合は、ホイールとフォークの間に刈りかすがたまるのを防止するために、アクスルボルトをキャスタフォークの下側の穴にセットしてください。刈高を 76mm 未満に設定しているのにホイールとフォークの間に刈りかすがたまる場合には、バック走行して刈りかすを振り落としてください。
付属のキャスタカップレンチを使用して、キャスタスピンドルシャフトからテンショニングキャップをゆるめて外し、キャスタアームからキャスタシャフトを抜き出す(図 21)。
Note: シムは、キャスタアームのハブの上側の枚数と下側の枚数がどのような組み合わせになっても使用できます。
5. 最初に取り付けられていたように、2枚のシムをシャフトにセットし、希望する刈高に合った数のスペーサを入れる。
キャスタシャフトをキャスタアームに押し込む。
シムを取り付け(最初についていたように)、残りのスペーサをシャフトに取り付ける。
テンショニングキャップを取り付け、マシン付属のキャスタキャップレンチで締め付ける。
刈高 51mm 以上で使用する場合には、内側スキッドを下位置に取り付け、それ以下の刈高で使用する場合には、上位置に取り付けます。
内側スキッドを調整する(図 22)。
Important: 内側スキッドの前部についているねじを 9~11N·m(0.9~1.2kg·m = 80~100in-lb)にトルク締めする。
刈高 51mm 以上で使用する場合には、外側スキッドを下位置に取り付け、それ以下の刈高で使用する場合には、上位置に取り付けます。
Note: スキッドが磨耗してしまった場合には、スキッドを裏返して左右をを入れ替えて取り付けて利用することができます。これにより、1枚のスキッドをより長く使うことができます。
スキッドを調整する(図 23)。
Important: 各スキッドの前部についているねじを 9~11N·m (11~13kg.m = 80~100in-lb)にトルク締めする。
各ターフのコンディションは同じでなく、またトラクションユニットのカウンタバランスの設定も様々ですので、実際に刈り込みを開始する前に試験刈りを行って、刈り上がりを確認してください。
全部の刈り込みデッキを同じ刈高に調整する; 刈り高の調整を参照。
前後のタイヤの空気圧を点検・調整する。
Note: 前タイヤの適正空気圧は 220 kPa (3.5 kg/cm2 = 32 psi)、後タイヤは 207 kPa (2.1 kg/cm2 = 30 psi)です。
すべてのキャスタタイヤの空気圧を 340 kPa(3.5kg/cm2 = 50psi)に調整する。
油圧テストポートを使って、エンジンが高速アイドル回転している状態での昇降圧力およびカウンタバランス圧力を点検する;油圧システムのテストポートの点検を参照。
ブレードが曲がっていないか点検る; ブレードの変形を調べるを参照。
テスト区域を刈って、全部の刈り込みデッキが同じ刈高で刈っているかどうかを見る。
刈り込みデッキの調整が必要な場合には、平らな床面にマシンを移動し、まず、長さ 2m 程度の直定規を使って、床が平らであることを確認する。
測定を容易にするため、一番高い刈高に設定する;刈り高の調整を参照。
刈り込みデッキを平らな床に降ろし、デッキ上部からカバーを外す。
それぞれのスピンドルについているブレードを手で回して前後方向に向ける。
一番外側のスピンドルについて、前キャスタフォークの インチシムを増減して刈高をマッチさせる。
床面からブレードの前端までの高さを測る。
ブレードを 180°回転させ、床面からブレードの刃先までの距離を測定する。
Note: ブレードの後端が前端よりも 7.5mm 高ければ適正である。
Note: 調整が必要な場合には、後キャスタフォークのシムで行う。
左右のウイングデッキのそれぞれ一番外側のブレードを、左右方向に向ける。
床面からブレードの刃先までの距離を左右で測定し、値を比較する。
Note: 2つの値の差が 3mm 以内であれば適正とする。この時点ではまだ調整を行わないこと。
左右の刈り込みデッキの内側のブレード、およびこれに対応する前カッティングユニットのブレード(両外側)をそれぞれ左右方向に向ける。
ウイングデッキの一番内側のブレードについて、床面から刃先までの距離を測り、前デッキの外側のブレードの値と比較する。
Note: カウンタバランスが掛かっている状態で、左右のウイングデッキのキャスタホイールが接地していることが必要です。
Note: 上記の結果、フロント刈り込みデッキとウイングデッキの刈高がマッチしていない場合には、ウイングデッキのみで調整を行います。
フロント刈り込みデッキの外側ブレードの刈高に比べてウイングデッキの内側ブレードの刈高が高すぎる場合には、そのウイングデッキの前内側キャスタアームの下側についているシムを1枚抜き取る(図 26 と 図 27)。
Note: 左右のウイングデッキのブレードの外側端で、床面から刃先までの距離を左右でもう一度測定し、ウイングデッキの外側ブレードの値とフロント刈り込みデッキの対応する外側ブレードの値を比較する。
内側ブレードの刈高がまだ高すぎる場合には、そのウイングデッキの前内側キャスタアームの下側についているシムをもう枚抜き取り、さらにそのウイングデッキの前外側キャスタアームの下側についているシムを1枚抜き取る(図 26 と 図 27)。
フロント刈り込みデッキの外側ブレードの刈高に比べてウイングデッキの内側ブレードの刈高が低すぎる場合には、そのウイングデッキの前内側キャスタアームの下側にシムを枚追加する(図 26 と 図 27)。
Note: 左右のウイングデッキのブレードの外側端で、床面から刃先までの距離を左右でもう一度測定し、ウイングデッキの外側ブレードの値とフロント刈り込みデッキの対応する外側ブレードの値を比較する。
内側ブレードの刈高がまだ低すぎる場合には、そのウイングデッキの前内側キャスタアームの下側にシムをもう1枚追加し、さらにそのウイングデッキの前外側キャスタアームの下側にもシムを1枚追加する。
フロントデッキとウイングデッキの刈高のマッチングができたら、デッキのピッチが 7.6mm であることを再度確認する。
取り付けナットをゆるめ、各ヘッドライトが真っ直ぐ前を向くように調整する。
Note: 調整終了後のナットの締め付けは、調整を保持できる程度に軽くする。
平らな金属板をヘッドライトの正面に当てる。
金属板に磁石式の傾斜計を取り付ける。
金属板を当てたままの状態で、ヘッドライトが3度下方に向くように調整し、ナットを締め付ける。
もう一方のヘッドライトにも同じ作業を行う。
インタロックスイッチは安全装置であり、これを取り外すと予期せぬ人身事故が起こり得る。
インタロックスイッチをいたずらしないこと。
作業前にインタロックスイッチの動作を点検し、不具合があれば作業前に交換修理する。
インタロックシステムは、 走行ペダルがニュートラル位置にないのにオペレータが運転席から離れた場合に走行を停止させます。また、この状態ではデッキの駆動も停止します。走行ペダルがニュートラル位置にある時にはオペレータが座席を離れてもエンジンは停止しません。
ゆっくりとした速度で、障害物のない広い場所に移動する。
刈り込みデッキを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛ける。
走行ペダルをニュートラル位置以外の位置にしてエンジンの始動を試みる。
Note: エンジンが始動しなければ正常。始動する場合はインタロックスイッチが故障しているので、運転前に修理する。
走行ペダルから足を離し、エンジンを始動させ、駐車ブレーキを掛ける。
エンジンが掛かっている状態で、走行ペダルをニュートラル位置から前進または後退位置に踏み込む。
Note: 走行できなければ正常。走行する場合はインタロックスイッチが故障しているので、運転前に修理する。
エンジンを掛ける。
エンジンが掛かっている状態で、運転席から立ち上がってPTOをONにする。
Note: PTOが回転を開始しなければ正常。回転する場合はインタロックスイッチが故障しているので、運転前に修理する。
着席し、PTOを解除する。
エンジンが作動している状態でPTOを「入」にセットし、運転席から立ち上がる。
Note: 1秒後に PTO が停止すれば正常。停止しない場合はインタロックスイッチが故障しているので、運転前に修理する。
着席し、PTOを解除し、エンジンを始動する。
エンジンが作動している状態でPTOを「入」にセットし、それぞれの刈り込みデッキを上昇させる。
Note: 上昇させたデッキのブレードが回転を停止すれば正常。停止しない場合はインタロックスイッチが故障しているので、運転前に修理する。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
ブレード回転スイッチを OFF にしてからおよそ 5 秒以内に刈り込みデッキのブレードが完全に停止する必要があります。
Note: ブレードが物を跳ね飛ばしたり、ほこりを巻き上げたりしないよう、この点検はきれいに刈り込んだターフの上または平らな床の上で行ってください。所要時間を正確に測定するために、刈り込みブレードから少なくとも 6m 離れた位置に要員が立ってどれか1つ刈り込みデッキのブレードの動きを観察するようにしてください。刈り込みデッキのスイッチを切ってからブレードが完全に停止するまでに掛かった時間を計ります。停止に要する時間が 7 秒以上の場合は、ブレーキバルブの調整が必要です。代理店に連絡してください。
オーナーやオペレータは自分自身や他の安全に責任があり、オペレータやユーザーの注意によって物損事故や人身事故を防止することができます。
作業にふさわしい服装をする;目の保護具、すべりにくく安全な靴、聴覚保護具を着用してください。長い髪は束ねてください。装飾品は身に着けないでください。
疲れている時、病気の時、アルコールや薬物を摂取した時は運転しないでください。
絶対に人を乗せないでください。また、作業中は周囲から人やペットを十分に遠ざけてください。
運転は、穴や障害物を確認できる十分な照明のもとで行ってください。
ぬれた芝の刈り込みは避けてください。接地力が落ちてスリップする危険が高くなります。
エンジンを掛ける前に、全部の駆動装置がニュートラルであること、駐車ブレーキが掛かっていることを確認し、運転席に着席してください。
カッティングユニットに手足を近づけないでください。また排出口の近くにも絶対に人を近づけないでください。
バックするときには、足元と後方の安全に十分な注意を払ってください。
見通しの悪い曲がり角や、茂み、立ち木などの障害物の近くでは安全に十分注意してください。
刈り込み中以外は必ずブレードの回転を止めておいてください。
異物をはね飛ばしたときや機体に異常な振動を感じたときには運転を停止してよく点検してください。異常を発見したら、作業を再開する前にすべて修理してください。
旋回するときや道路や歩道を横切るときなどは、減速し周囲に十分な注意を払ってください。常に道を譲る心掛けを。
刈高を変更する時は、必ずカッティングユニットを停止させ、エンジンを止めてください(運転席で刈高を変更できる場合はこの限りでありません)。
排気ガスが充満するような締め切った場所では絶対にエンジンを運転しないでください。
エンジンを掛けたままで絶対に機体から離れないでください。
運転位置を離れる前に(集草バッグを空にする場合や詰まりを除去する場合も):
平らな場所に停車してください。
PTOの接続を解除し、アタッチメントを下降させる。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
すべての動作が停止するのを待つ。
落雷の危険がある時には運転しないでください。
この機械を牽引用車両として使用しないでください。
Toro® カンパニーが認めた以外のアクセサリ、アタッチメント、交換パーツを使用しないでください。
POPSは機体から外さないでください。
必ずシートベルトを着用し、緊急時にはシートベルトを迅速に外せるよう練習しておいてください。
頭上の障害物に注意し、これらに衝突しないように注意してください。
ROPS自体に損傷がないか、また、取り付け金具がゆるんでいないか、定期的に十分に点検を行い、万一の際に確実に役立つようにしておいてください。
ROPSが破損した場合は新しいものに交換してください。修理したり改造しての使用はしないでください。
ROPS(横転保護バー)は効果の高い重要な安全装置です。
トロが取り付けたキャブは ROPS を兼ねています。
運転時には必ずシートベルトを着用のこと。
ROPS(横転保護バー)はマシンと一体で使用する重要な安全装置です。
運転時には必ずシートベルトを着用のこと。
斜面での運転についてルールや手順を決めておきましょう。その際、各刈り込み現場の実地調査を行い、それぞれの斜面の角度が機械の乗り入れに安全な範囲にあるかどうかを調べてください。この調査においては、常識を十分に働かせてください。
斜面はスリップや転倒などを起こしやすく、これらは重大な人身事故につながります。どんな斜面であっても、通常以上に十分な注意が必要です。
斜面では、運転速度を落としてください。
斜面での作業に自信が持てない時は、作業を行わないでください。
隠れた穴、わだち、盛り上がり、石などの見えない障害に警戒を怠らないでください。不整地では機体が転倒する可能性があります。深い芝生に隠れて障害物が見えないことがあります。
斜面で停止や速度変更をしなくて済むように、十分に低速で走行してください。
タイヤが走行力を維持していても転倒する場合があります。
ぬれた芝の上での運転は避けてください。ブレーキの機能に関係なく、タイヤが走行力を失う可能性があります。
斜面での発進・停止・旋回は避けてください。
斜面では動作も運転操作もゆっくりと行うことが原則です。走行速度や走行方向を突然変えないでください。
段差、溝、盛り土、水などの近くに乗り入れないでください。万一車輪が段差や溝に落ちたり、地面が崩れたりすると、機体が瞬時に転倒し、非常に危険です。必ず安全距離(車幅の2倍)を確保してください。
駐車ブレーキが掛かっていることを確認する。
走行ペダルから足を外し、ペダルがニュ ートラル位置にあることを確認する。
キーを RUN 位置に回す。
グローランプが消えたら、キーをSTART位置に回す。
エンジンが始動したらすぐにキーから手を放す。キーは RUN 位置に戻る。
低速で(負荷を掛けずに)、3~5 分間エンジンををウォームアップし、その後にスロットルスイッチを操作して希望するエンジン速度にセットする。
Important: スタータモータを保護するため、スタータモータは30秒間連続使用されると自動的に休止サイクルに入ります。30秒以内にエンジンを始動できなかった場合には、キーを一度 OFF 位置に戻し、各設定および始動手順が正しいことを確認の上、2分間の間隔をあけてもう一度始動を試みてください。
Note: 油圧オイルの温度が 4°C 未満の場合は、ウォームアップモードでの運転となり、エンジン速度は 1,650rpm に制限されハイレンジでの運転はできません。オイルの温度が 4°C になるとウォームアップモードは終了します。
エンジンを停止させるには、スロットルスイッチを低速アイドルにセットし、PTO スイッチを OFF にし、駐車ブレーキを掛け、キーを OFF 位置に回す。
事故防止のため、キーは抜き取っておく。
Important: 高負荷で運転した後は、エンジンを停止させる前に5 分間程度のアイドリング時間をとってください。これを怠るとターボチャージャに問題が発生する場合があります。
着席し、エンジンを始動する。
Note: エンジンの回転速度が 2,000 rpm 未満で運転している時 (たとえばアイドリング時や建物への出入り時など) は、全部のデッキを一度に昇降させることはできません。一度に一台ずつのデッキの昇降しかできません。
デッキ昇降スイッチ後部を押すとデッキが上昇する。
着席してキーを RUN 位置に回す。
ハンドルを使ってデッキを上昇位置にロックしているラッチを外す (図 29)。
デッキ昇降スイッチ前部を押すとデッキが降りてくる。
Note: エンジンに過大な負荷を掛けるような刈り込みをすると、より多くの DPF 再生が必要になります。
作業現場へ移動する。
可能な場合は必ずエンジンをハイアイドルにする。
PTOを入れる。
走行ペダルをゆっくりと前進方向に踏み込んで刈り込み場所に乗り入れる。
カッティングユニットの前部が芝刈りの境界内に入ったところでカッティングユニットを降下させる。
ブレードが高速回転を維持して刈りかすが連続的に排出され、きれいな切り口で芝草がカットされるように気を付けて走行する。
Note: 刈り込みを急ぎすぎるとカットの質が低下します。刈り込み速度を下げるか、刈り込みの幅を狭くしてエンジンの高回転を維持してください。
カッティングユニットの後部が芝刈りの境界から出たところでカッティングユニットを上昇させる。
雨だれ形に旋回して次の列に入る準備を行う。
DPF は排気系統の一部です。DPF には酸化促進触媒が入っていて有害ガスを減少させ、すすフィルタが排気に含まれているすすを取り除きます。
すすがたまってくると、DPF を高温にして再生を行います。溜っているすすを高温によって燃焼させて灰にし、すすフィルタの詰まりを取り除き、排気ガスが DPF を通り抜けられるようにします。
すすの蓄積具合は、DPF のバック圧をコンピュータで監視することによって行っています。バック圧が高くなりすぎると、通常のエンジンの作動中にすすフィルタの中ですすを燃焼させることができなくなります。すすを DPF にためないようにするには、以下のような注意が必要です:
エンジンが作動している間は常に DPF のパッシブ再生が行われていますので、エンジンは可能な限りフルスロットルで使用して再生を促進するようにしてください。
バック圧が上昇して高くなりすぎると、より強力な再生(アシスト再生やリセット再生)が開始され、エンジンコンピュータがインフォセンターにそれを表示します。
つねに DPF のことを頭に入れて機械の操作や保守整備を行ってください。通常は、ハイアイドルでエンジンを使用していれば、DPF の再生に十分な排気温度が得られます。
Important: エンジンを低速で回している時間が長いと、すすフィルタにすすがたまります。アイドリングや低速回転での使用をできるだけ短くしましょう。
DPF の駐車再生中やリカバリー再生中の排気は高温(およそ 600°C (1112°F))になる。高温の排気は人体に悪影響を及ぼす恐れがある。
絶対に締め切った場所でエンジンを運転しないこと。
排気系統の周囲に可燃物を放置しないこと。
高温になっている排気系統各部に触れないこと。
排気管の近くに立たないこと。
マシンを使用するにつれて、DPF 内部のすすフィルタにすすが蓄積してきます。DPF 内のすすの蓄積具合は、エンジンのコンピュータが監視しています。
蓄積量が一定レベルになると、DPF フィルタの再生が必要であることをコンピュータが知らせてきます。
DPF の再生とは、DPF を高温にして内部のすすを燃焼させて灰にすることを言います。
再生メッセージを表示するとともに、コンピュータは、すすの蓄積レベルに合わせてエンジンの出力を落とします。
表示レベル | 再生アイコン | 不具合コード | エンジン出力レート | 推奨される対応 |
レベル 1:エンジン警告 |
|
| コンピュータはエンジンパワーを 85%に下げる | できるだけ早く停車再生を行う;駐車再生を参照。 |
レベル 2:エンジン警告 |
|
| コンピュータはエンジンパワーを 50%に下げる | できるだけ早くリカバリー再生を行う;回復再生を参照。 |
軽い灰は排気管から放出されますが、重い灰はフィルタ内部に残ります。
灰は、再生の結果としてできるものです。よって、機械の稼働時間が長くなるにつれ、放出されない灰が蓄積してきます。
DPF 内のすすの蓄積量は、エンジンのコンピュータが計算しています。
すすの蓄積量が所定量に達すると、エンジンのコンピュータからインフォセンターへ、灰の蓄積に関するアドバイスまたは警告情報が送信されます。
このアドバイスや警告は、DPF の整備が必要であることを示しています。
警告などを表示するとともに、コンピュータは、灰の蓄積レベルに合わせてエンジンの出力を落とします。
表示レベル | アクティブな不具合 | エンジン速度を落とす | エンジン出力レート | 推奨される対応 |
---|---|---|---|---|
レベル 2:エンジン警告 |
| なし | コンピュータはエンジンパワーを 85%に下げる | DPF の整備を行う;ディーゼル酸化触媒(DOC)とすすフィルタの整備を参照。 |
レベル 3:エンジン警告 |
| なし | コンピュータはエンジンパワーを 50%に下げる | DPF の整備を行う;ディーゼル酸化触媒(DOC)とすすフィルタの整備を参照。 |
レベル 4:エンジン警告 |
| エンジン速度が MAX トルク + 200rpm | コンピュータはエンジンパワーを 50%に下げる | DPF の整備を行う;ディーゼル酸化触媒(DOC)とすすフィルタの整備を参照。 |
メッセージ | 状態 | 推奨される対応 |
---|---|---|
| エンジンが停止している. | エンジンを掛ける。 |
| 冷却液の温度が 60°C (140°F) 未満。 | 冷却液の温度が 60°C (140°F) 以上になるまでエンジンを作動させる。°F). |
| 前回の再生からのエンジン稼働時間が 50 時間未満 | インフォセンターに駐車再生アイコンが表示されるまで運転を続ける。 |
排気の温度が 250°C (482°F) 未満。 | 駐車再生を開始する前に、エンジンをフルスロットルまたは高負荷で回転させる。 | |
前回の再生からのエンジン稼働時間が 50 時間未満で、しかも排気の温度が 250°C (482°F) 未満。 | インフォセンターに駐車再生アイコンが表示されるまで運転を続ける。駐車再生を開始する前に、エンジンをフルスロットルまたは高負荷で回転させる。 | |
| エンジンのアイドル速度が速すぎる。 | エンジン速度をスローアイドルにする。 |
| 駐車ブレーキが掛かっていない。 | 駐車ブレーキを掛ける。 |
| 走行ペダルが 前進 または 後退 位置にある。 | 走行ペダルをニュートラルにする。 |
| エンジン用コンピュータから診断トラブルコードが送られてきた。 | 診断コードに従ってエンジンの故障探究および修理を行う。 |
| すすフィルタの整備が必要。 | ディーゼル酸化触媒(DOC)とすすフィルタの整備を参照。 |
再生の種類 | DPF 再生の条件 | DPF 再生動作の内容 |
---|---|---|
パッシブ | マシンの通常運転中(エンジン高速回転中または高負荷回転中)に行われる。 | パッシブ再生はインフォセンターに表示されない。 |
パッシブ再生中、DPF は高温の排気を利用して有害な排気を酸化させ、すすを燃焼させて灰にする。 | ||
DPF のパッシブ再生を参照。 | ||
アシスト | エンジンの低速運転、低負荷運転を行うこと、DPF のバック圧が高いことをコンピュータが検知することが原因で実行される。 | アシスト再生中は、コンピュータが吸気スロットルを調整して排気温度を高める。 |
DPF のアシスト再生を参照。 | ||
リセット | アシスト再生によってもすすの量を十分に減らすことができない時にのみ実行される。 | リセット再生中は、コンピュータが吸気スロットルと燃料インジェクタを調整して排気温度を高める。 |
センサー読み値の基準をリセットするために 100 運転時間ごとに実行される。 | リセット再生を参照。 |
再生の種類 | DPF 再生の条件 | DPF 再生動作の内容 |
---|---|---|
駐車再生 | エンジンの低速運転、低負荷運転を長じ如何行ったために、すすが蓄積した場合に行われる。不適切な燃料やオイルを使用した場合にも行われる場合がある。 | インフォセンターに駐車再生アイコン が表示された場合には、実行することが必要。 |
駐車再生は、バック圧の上昇(すすの蓄積)をコンピュータが感知したために要求される。 | ||
• リカバリ再生が必要にならないように、できるだけ早く停車再生を行う。 | ||
• 駐車再生に要する時間は 30~60 分間。 | ||
• 燃料タンク内の燃料残量が 1/4 以上であることを確認して行う。 | ||
• この再生は、駐車して行うことが必要。 | ||
駐車再生を参照。 | ||
リカバリ | 駐車再生の要求を無視してマシンの使用を続けたために、すすの蓄積量がさらに増加して必要となる再生。 | インフォセンターにリカバリ再生アイコン が表示された場合には、実行することが必要。 |
• 駐車再生に要する時間は 4 時間。 | ||
• 燃料タンク内の燃料残量が 1/2 以上であることを確認して行う。 | ||
• この再生は、駐車して行うことが必要。 | ||
回復再生を参照。 |
パッシブ再生は、エンジンの通常運転の一部として行われます。
パッシブ再生を促進させるために、エンジンは可能な限りフルスロットルで使用してください。
コンピュータが吸気スロットルを調整してエンジンの排気温度を高めます。
DPF の再生を促進させるために、エンジンは可能な限りフルスロットルで使用してください。
コンピュータが吸気スロットルと燃料噴射とを調整してエンジンの排気温度を高めます。
Important: アシスト再生やリセット再生のアイコンが表示される時には、マシンからの排気の温度が通常よりも高くなる可能性があります。
DPF の再生を促進させるために、エンジンは可能な限りフルスロットルで使用してください。
再生に必要な量の燃料が燃料タンクにあることを確認する:
駐車再生:燃料タンク内の燃料残量が 1/4 以上であることを確認する。
リカバリ再生:燃料タンク内の燃料残量が 1/2 以上であることを確認する。
車両を屋外の、可燃物から離れた場所に移動させる。
平らな場所に駐車する。
走行コントロールや走行コントロールレバーがニュートラル位置にあることを確認する。
カッティングユニット搭載機ではユニットを降下停止させる。
駐車ブレーキを掛ける。
スロットルを低速アイドル位置にセットする。
Note: 保護メニューのロック解除方法については、それぞれの車両のソフトウェアガイドの「アクセス制限付きメニューへのアクセス」を参照してください。
メインメニュー画面から、ボタン1または2を押して整備SERVICEメニューが出たらボタン4でSERVICEメニューに入る(図 49)。
SERVICEメニュー画面から、ボタン1または2を押して再生REGENERATIONメニューが出たらボタン4でREGENERATIONメニューに入る(図 50)。
インフォセンターに再生不可能メッセージが表示された場合には、Regeneration Unavailable (再生不可能)メッセージの再生不可能メッセージ一覧表の推奨される操作を行う。
DPF 再生画面でボタン4を押して再生を開始する(図 51)。
再生が進行するにつれて、インフォセンターの表示が次のように変わる(図 52):
Note: 再生中にボタン 5 を押した場合には、再生動作が中止される。EXIT画面でボタン5を押すとして整備性 SERVICEメニューへ移動する(図 53)。
再生が終了すると、インフォセンターに終了COMPLETE画面が表示される。ボタン 5 を押すと整備SERVICE画面に戻る(図 54)。
このマシンは油圧トランスミッションを搭載しており、他の多くのターフ管理機器とは運転特性が異なる場合がありますので、実際に使用されるまえに十分に運転の練習をしてください。
トロのスマートパワー(Smart Power™) 機能を使うと、大きな負荷がかかった場合でもエンジンが停止してしまうことがありません。スマートパワーは、負荷の大きな刈り込み時に、刈り込み速度を自動的に調整して刈り上がりを最適化するとともにエンジンの立ち往生を防止します。
しかしこの Smart Power™ 機能を使用しないで運転する場合は、エンジンが連続してほぼ一定のフル回転(rpm)を維持できるように、走行ペダルの踏み込み具合を調整してください。このコツは、刈り込みデッキの負荷が大きくなったら走行ペダルの踏み込みを浅くして走行速度を遅くし、走行に掛かる負荷を下げてやることです。
負荷が大きくなりすぎるとエンジンの回転速度(rpm)が下がってきますから、これに気がついたら走行ペダルの踏み込みを少し浅くしてやるとエンジンの回転が回復してきます。これとは逆に、現場から現場へ移動するような場合(デッキを上昇させていて刈り込みの負荷がまったくない場合)には、スロットルを高速にして、走行ペダルをゆっくり「いっぱいに」踏み込むことにより、最高速度での走行ができます。
エンジンを停止させる前に、各コントロールをすべて OFF にし、エンジン速度を低速(1,000 rpm)にセットします。その後にキーをOFFにしてエンジンを停止させてください。
移動走行を開始する際には、刈り込みデッキを上昇させ、ウイングデッキに走行用ラッチを掛けてください(図 55)。
この機械では、2系統の電装(12 V と 24 V )を採用しています。
12 V システムは、エンジン冷却ファンと油圧オイル冷却ファン以外のすべての機能を制御します。機体の右後ろのコーナー部に大型の12Vバッテリーが2台並列接続されて配置されており、これらが12Vの通常電源となっています。これらのバッテリーはエンジンの12Vオルタネータによって充電されます。
24 V システムは、エンジン冷却ファンと油圧オイル冷却ファンを駆動します。機体の左後ろのコーナー部に小型の12Vバッテリーが2台直接接続で配置されており、これらが24 Vの通常電源となっています。これらのバッテリーはエンジンの24 Vオルタネータによって充電されます。
機体後部右側にバッテリー遮断スイッチがあります。機械の整備などを行うときにはこのスイッチによってバッテリー接続を切り離すことができます。
油圧ファンの回転速度は、油圧オイルの温度によって変わます。ラジエターファンの回転速度は、冷却液の温度によって変わます。逆転は、エンジン冷却液または油圧オイルの温度が所定の温度を超えたときに自動的に行われます。逆転により、後部スクリーンにたまったごみを吹き飛ばしてエンジン冷却液と油圧オイルの温度を下げます(図 56)。さらに、ラジエターファンは、冷却液の温度に関係なく21分間ごとに逆転動作を行います。
一度に切り取る長さは25mm以内に抑えましょう。草丈の 1/3 以上は刈り取らないのが原則です。成長期の密生している芝生では刈り高設定をさらに一目盛り上げる必要があるかもしれません(図 57)。
刈り込みは、朝露を避けて遅めの午前中か、直射日光を避けて午後遅くに行いましょう。露があると草がかたまりになりやすく、また刈りたてのターフは強い直射日光に当たるとダメージを受けます。
通常の環境では、だいたい4~5日に1回の刈り込みが必要になります。しかし、草の生長速度は色々な条件によって左右され、一定ではありません。そこで、同じ草丈を維持できるような日数間隔で刈り込みを行うのが良い指標となります;春などのように芝草が非常に旺盛に成長する時期には刈り込み回数を増やしますが、成長速度が遅い時期には8~10日に1回の刈り込みでも大丈夫です。悪天候などの理由により刈り込みできない日が何日も続いてしまった場合には、最初に高めの刈高で刈り、その後2~3日してから刈高を下げるようにするとよいでしょう。
デッキのピッチとは、ブレードを前後方向に向けたときのブレードの前後における床からの高さ(刈高)の差を言います。ブレードのピッチを約 7.6mm に調整してお使いください。ピッチを大きく(7.6mm 超)すると、刈り込みに必要なパワーは小さくなりますが、クリップが大きくなり、刈り上がりが悪くなります。ピッチを小さく(7.6mm未満)すると、刈り込みに必要なパワーは大きくなりますが、クリップが小さくなり、刈り上がりの質が向上します。
直射日光による温度上昇を避けるために、駐車するときは日陰を選ぶか、ドアを開放しておきましょう。
エアコンのスクリーンをいつもきれいにしておきましょう。
夏交換機のフィンをいつもきれいにしておきましょう。
エアコンのブロアは中程度の速度設定で使いましょう。
キャビンのルーフとライナーとの間の密閉を確保し、破れがあれば必ず修理しましょう。
ヘッドライナーの前側中央のベントの正面で温度を測定してみましょう。通常は、10℃以下程度のところで安定します。
詳細についてはサービスマニュアルを参照してください。
火災防止のため、カッティングユニット、マフラー、エンジンの周囲に、草や木の葉、ホコリなどが溜まらないようご注意ください。オイルや燃料がこぼれた場合はふき取ってください。
カッティングユニットを上昇位置にして機械から離れる場合、ロック装置がある場合には、必ずユニットをロックしてください。
閉めきった場所に本機を保管する場合は、エンジンが十分冷えていることを確認してください。
格納保管中やトレーラで輸送中は、燃料バルブを閉じておいてください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、絶対に機械や燃料容器を保管・格納しないでください。
各部品が良好な状態にあること、ボルトナット類、特にブレード取り付け用のボルト類に問題がないか常に点検してください。
読めなくなったステッカーは貼り替えてください。
Important: トランスミッションを保護するために、牽引または押して移動する時の速度は、3~4.8km/h 未満としてください。
フードを開け、ポンプについているバイパスバルブを探し出す。
油圧トランスミッションについている牽引バルブを2つともゆるめる。
各バルブを左に3回転させるとバルブが開いてオイルが内部でバイパスされるようになる。
図 59のように、バイパスバルブとプランジャで手動で自動駐車ブレーキを解除する。
エンジンを掛ける前にバルブを閉じて、70N·m(7.2kg.m = 52ft-lb)にトルク締めする。
Note: 手動での駐車ブレーキの開放はエンジンを始動すると自動的にリセットされます。
トレーラやトラックに芝刈り機を積み降ろすときには安全に十分注意してください。
積み込みには、機体と同じ幅のある歩み板を使用してください。
車体が落下しないように確実に固定してください。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
Important: エンジンの整備に関しての詳細は、付属のエンジンマニュアルを参照のこと。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用開始後最初の 10 時間 |
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使用開始後最初の 50 時間 |
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使用するごとまたは毎日 |
|
50運転時間ごと |
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100運転時間ごと |
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250運転時間ごと |
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400運転時間ごと |
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500運転時間ごと |
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800運転時間ごと |
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1000運転時間ごと |
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1500運転時間ごと |
|
2000運転時間ごと |
|
3000運転時間ごと |
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6000運転時間ごと |
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2年ごと |
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点検項目 | 第 週 | ||||||
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月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
インタロックの動作を点検する。 | |||||||
ブレーキの動作を確認する。 | |||||||
エンジンオイルの量を点検する。 | |||||||
冷却液の量を点検する。 | |||||||
燃料・水セパレータの水を抜く。 | |||||||
エアフィルタ、ダストカップ、バルブを点検する。 | |||||||
エンジンから異常音がないか点検する。2 | |||||||
オイルクーラとラジエターのスクリーンを点検し、汚れがあれば圧縮空気で丁寧に清掃する。 | |||||||
運転操作時に異常音がないか点検する。 | |||||||
油圧オイルの量を点検する。 | |||||||
油圧ホースの磨耗損傷を点検する。 | |||||||
オイル漏れがないか点検する。 | |||||||
燃料残量を点検する。 | |||||||
タイヤとキャスタ空気圧を点検する。 | |||||||
計器類の動作 | |||||||
刈高の調整具合を点検する。 | |||||||
全部のグリスフィッティングにグリスを注入する。2 | |||||||
塗装傷のタッチアップを行う。 | |||||||
1始動困難、大量の煙、咳き込むような走りなどが見られる場合はグロープラグと噴射ノズル、エンジンのエアフィルタを点検する。 2車体を水洗いしたときは整備間隔に関係なく直ちにグリスアップする。 |
点検担当者名: | ||
内容 | 日付 | 記事 |
調整、清掃、修理、車両を離れる前に以下を行ってください:
平らな場所に駐車する。
スロットルスイッチを低速アイドル位置にセットする。
カッティングユニットを停止させる。
カッティングユニットを下降させる。
走行ペダルがニュートラルになっていることを確認する。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
すべての動作が停止するのを待つ。
保守作業は、各部が十分冷えてから行う。
カッティングユニットを上昇位置にして機械から離れる場合、ロック装置がある場合には、必ずユニットをロックしてください。
可能な限り、エンジンを回転させながらの整備はしないでください。可動部に近づかないでください。
必要に応じ、ジャッキスタンドなどで機体を確実に支えてください。
機器類を取り外すとき、スプリングなどの力が掛かっている場合があります。取り外しには十分注意してください。
平らな床にウイングデッキを降下させる。
昇降アームとローラの間にカバーを入れる。
トラクションユニットから逃げるようにカバーを差込みながら、カバーの外側のエッジを、デッキの前後のブラケットの下に入れる。
デッキの取り付け用ポストの穴にカバーの穴を揃え、カバーを押し込んで固定する。
ベルトカバー(がついていた場合には)を取り付けてボルトを入れる。
デッキカバーのラッチを掛ける。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
50運転時間ごと |
|
定期的に、全部の潤滑個所にNo.2汎用リチウム系グリスを注入します。また、機体を水洗いした後は直ちにグリスアップを行う。
Important: エンジン制御ユニット (ECU) や電気コネクタに直接水を掛けないでください。ECUの搭載場所については 図 76 を参照してください。
エンジンオイルの点検や補充は、エンジンを止めて行ってください。
エンジンのガバナの設定を変えたり、エンジンの回転数を上げすぎたりしないでください。
エアクリーナ本体にリーク原因となる傷がないか点検します。吸気部全体について、リーク、破損、ホースのゆるみなどを点検してください。また、エアクリーナとターボチャージャを結ぶゴム製のインテークホースの接続部を点検し、漏れなどがないことを確認してください。
エアクリーナは、インフォセンターに Check Air Filter と表示されたとき以外には整備しないでください(図 77)。早めに整備を行っても意味がありません。むしろフィルタを外したときにエンジン内部に異物を入れてしまう危険が大きくなります。
本体とカバーがシールでしっかり密着しているのを確認してください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
50運転時間ごと |
|
エアクリーナ本体にリーク原因となる傷がないか点検してください。ボディーが破損している場合は交換してください。
エアクリーナのカバーを清掃する(図 78)。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
400運転時間ごと |
|
この機械の吸気システムは吸気阻害センサーによって常時監視されており、フィルタの交換が必要になるとアドバイスが表示されます。表示されるまではエレメントを交換しないでください。
Important: 二次フィルタは、一次フィルタの3回目の整備時に交換してください。一次フィルタの清掃中や交換時に、二次フィルタを外さないでください。二次フィルタを取り付けておくことにより、一次フィルタを外してもエンジン部へほこりが入り込むのを防止することができます。
Important: エレメントを外したままでエンジンを運転しないでください。エンジン内に異物が入って大きな損傷が起きる可能性があります。
エアクリーナのカバーをボディーに固定しているラッチを外す(図 79)。
ボディーからカバーを外す。
フィルタを外す前に、低圧のエア(275 kPa = 2.8 kg/cm2 = 40 psi、異物を含まない乾燥した空気)で、一次フィルタの外側とキャニスタとの間に溜まっている大きなゴミを取り除く。
Note: 高圧のエアは使用しないでください。異物がフィルタを通ってエンジンに吹き込まれる恐れがあります。このエア洗浄により、1次フィルタを外した時にホコリが舞い上がってエンジン部へ入り込むのを防止することができる。
主フィルタを外す(図 80)。
Note: エレメントを清掃すると破損させる危険が大きいので、掃除して再使用しないでください。
Note: 二次フィルタは、一次フィルタの3回目の整備時に交換してください(図 81)。
新しいフィルタに傷がついていないかを点検する。特にフィルタとボディーの密着部に注意する。
Important: 破損しているフ ィルタは使用しない。
フィルタをボディー内部にしっかり取り付ける。エレメントの外側のリムをしっかり押さえて確実にボ ディーに密着させる。
Important: フィルタの真ん中の柔らかい部分に力が掛かるとフィルタが破損しますので注意してください。
カバーについている異物逃がしポートを清掃する。
カバーについているゴム製のアウトレットバルブを外し、内部を清掃して元通りに取り付ける。
アウトレットバルブが下向き(後ろから見たとき、時計の5時と7時の間)になるようにカバーを取り付ける。
カバーのラッチをしっかりと掛ける。
以下の条件を満たす、低灰分(low-ash)の高品質エンジンオイルを使用してください:
API 規格: CJ-4 またはそれ以上
ACEA 規格: E6
JASO 規格:DH-2
Important: API CJ-4 以上、ACEA E6 または JASO DH-2 のオイルを使用しないと DPF が詰まってエンジンを破損します。
以下の粘度のエンジンオイルを使用してください:
推奨オイル:SAE 15W-40(-18℃(0°F)
他に使用可能なオイル:SAE 10W-30 または 5W-30(全温度帯)
Toro のプレミアムエンジンオイル(15W-40 または 10W-30)を代理店にてお求めいただくことができます。パーツカタログでパーツ番号をご確認ください。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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エンジンにはオイルを入れて出荷していますが、初回運転の前後に必ずエンジンオイルの量を確認してください。
Important: エンジンオイルの量は毎日点検してください。油量がディップスティックの FULL マークより上にある場合は、オイルが燃料で薄められている可能性があります。油量がFULL マークより上にある場合は、エンジンオイルを交換してください。
エンジンオイルを点検する最もよいタイミングは、その日の仕事を始める直前、エンジンがまだ冷えているうちです。既にエンジンを始動してしまった場合には、一旦エンジンを停止し、オイルが戻ってくるまで約 10 分間程度待ってください。油量がディップスティックのADDマークにある場合は、FULLマークまで補給してください。オイルを入れすぎないように注意してください。
Important: エンジンオイルの量がディップスティックの上限マークと下限マークの間にあるように管理してください。多すぎても少なすぎてもエンジンに悪影響が出ます。
図 82に示すように、エンジンオイル量を点検する。
10.4 リットル(フィルタ含む)
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 50 時間 |
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500運転時間ごと |
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Note: ほこりのひどい場所で使用する場合は、エンジンオイルもフィルタもより頻繁な交換が必要となります。
整備間隔 | 整備手順 |
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1000運転時間ごと |
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調整の詳細は、エンジンマニュアルを参照。
整備間隔 | 整備手順 |
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1500運転時間ごと |
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EGR クーラの清掃については、エンジンマニュアルを参照。
整備間隔 | 整備手順 |
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1500運転時間ごと |
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クランクケースのブリーザシステムの点検については、エンジンマニュアルを参照。
整備間隔 | 整備手順 |
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2000運転時間ごと |
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燃料ホースとエンジン冷却液ホースの点検と交換については、エンジンマニュアルを参照。
整備間隔 | 整備手順 |
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2000運転時間ごと |
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エンジンの吸気バルブと排気バルブのラッピング又は調整については、エンジンマニュアルを参照。
整備間隔 | 整備手順 |
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3000運転時間ごと |
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エンジンの排気制御関連機器の点検と清掃については、エンジンマニュアルを参照。
整備間隔 | 整備手順 |
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6000運転時間ごと |
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インフォセンターに表示される不具合表示が 、 または の場合(図 85)は、それぞれの表示の説明に従ってすすフィルタの清掃を行う。
DPF のディーゼル酸化触媒(DOC)とすすフィルタの分解手順は、サービスマニュアル を参照のこと。
DPF のディーゼル酸化触媒(DOC)とすすフィルタの交換用パーツや整備については、サービスマニュアルを参照するか、弊社ディストリビュータに問い合わせる。
きれいなDPFに交換した後には、弊社ディストリビュータに依頼してエンジンのECUをリセットする。
整備間隔 | 整備手順 |
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800運転時間ごと |
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燃料系統が汚染された時や、マシンを長期にわたって格納する場合には燃料タンクの内部を清掃してください。タンクの清掃にはきれいな燃料を使用してください。
整備間隔 | 整備手順 |
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500運転時間ごと |
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燃料ラインの劣化・破損状況やゆるみが出ていないか点検を行ってください。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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400運転時間ごと |
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フィルタの下に燃料を受ける容器をおく。
フィルタ容器(図 88)下部のドレンプラグをゆるめて水や異物を流し出す。
排出が終了したらプラグを締める。
燃料フィルタの下に汚れのない容器をおく。
ベントプラグをゆるめ、ドレンバルブを開いて、少量の燃料を排出する(図 88)。
フィルタのエレメントがヘッドに取り付けられていた周辺をきれいにする。
エレメントを外す。
新しいOリングとエレメントのシール部にきれいな燃料またはエンジンオイルを塗る。
新しいフィルタキャニスタを、ガスケットが取り付け部に当るまで手でねじ込み、そこからさらに1/2回転締め付ける。
Note: 工具を使用しないこと。
ドレンプラグを閉じる。
ベントプラグを開けたままの状態で、イグニッションキーをRUN位置にする(始動はさせない)と、電動ポンプから新しいフィルタに燃料が送られてくる。
ベントプラグから燃料が流れ出たらベントプラグを閉じ、エンジンを始動し、漏れがないことを確認する。
Note: 必要に応じ、エンジンを停止して修正する。
マシンの整備や修理を行う前に、バッテリーの接続を外してください。バッテリーの接続を外すときにはマイナスケーブルを先に外し、次にプラスケーブルを外してください。接続するときにはプラスを先に接続し、次にマイナスを接続してください。
バッテリーの充電は、火花や火気のない換気の良い場所で行ってください。バッテリーと充電器の接続や切り離しを行うときは、充電器をコンセントから抜いておいてください。また、安全な服装を心がけ、工具は確実に絶縁されたものを使ってください。
バッテリーの電極部や端子などの部分には鉛や鉛含有物質が含まれており、カリフォルニア州では、これらの物質が癌や先天性異常の原因となるとされている。取り扱い後は手を洗うこと。
Important: 補助アクセサリを取り付ける場合、電源として利用してよいのは、トラクションユニットのヒューズブロック(図 94)またはキャブのヒューズブロック(図 96)のみです。どちらの場所からでも最大 10 A を利用することが可能です。必要に応じ弊社代理店にご相談ください。
Note: ヒューズを抜く前に、エンジンを止め、キーを抜き取ってください。
トラクションユニットのヒューズ(図 90)は、運転席後ろのパワーセンターコンソールにあります(図 91)。
これ以外のトラクションユニット用ヒューズ(図 92)は、機体後部右側にあります(図 93)。
キャブ用のヒューズ(図 95)は、キャブのヘッドライナについているヒューズボックスの中にあります(図 96)。
整備間隔 | 整備手順 |
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50運転時間ごと |
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Important: 電気系統を保護するため、本機に溶接作業を行う時には、バッテリーの接続を外してください。また、エンジンコントローラ、インフォセンター、およびマシンコントローラの接続を外してください。
Note: 端子や周囲が汚れていると自然放電しますので、バッテリーが汚れないようにしてください。洗浄する場合は、まず重曹と水で全体を洗います。次に真水ですすぎ、。腐食防止のために両方の端子部にワセリン(Grafo 112X: P/N 505-47)を薄く塗ってください。
充電中は爆発性のガスが発生する。
充電中は禁煙を厳守。バッテリーに火気を近づけない。
Important: バッテリーは常時フル充電状態に維持する。特に気温が氷点下になる地域で使用する場合にはバッテリーを保護する上で重要です。
整備前の準備を行う;整備前に行う作業を参照。
バッテリーの外側と端子部をきれいに洗浄する。
Note: 充電する時は、先に、充電器からの配線をバッテリーに接続し、その後に充電器のコンセントを入れるようにする。
ジャンプ端子のカバーを外す(図 97)。
バッテリーチャージャののプラス端子をプラスのジャンプ端子に接続する(図 98)。
バッテリーチャージャのマイナス端子をマイニナスのジャンプ端子に接続する(図 98)。
充電器を電源に接続し、表に従って適切な電流設定で充電を行う。
Important: バッテリー液を入れすぎないようにしてください。
充電器の設定 | 充電時間 |
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4~6A | 30 分間 |
25~30A | 10~15 分間 |
充電が終わったら、充電器のプラグをコンセントから抜いてから、充電用のリード線をジャンプ端子から外す(図 98)。
救援中は爆発性のガスが発生する可能性がある。
バッテリーの近くでは禁煙を厳守し、バッテリーに火気を近づけないこと。
Note: 次の作業は2人で行ってください。接続を行う人は必ず安全な服装と、適切な顔面保護具および保護手袋を着用してください。
平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、刈り込みデッキを降下させ、エンジンを停止する。
運転席に座り、もう一人が接続を行う。
Note: 救援に使用するのは12Vのバッテリーです。
Important: 他の車両に搭載したバッテリーを使用する場合は、車両どうしを接触させないように注意してください。
ジャンプ端子のカバーを外す(図 97)。
プラスのジャンプ端子にプラス(+)ケーブルを接続する(図 99)。
マイナスのジャンプ端子にマイナス(-)ケーブルを接続する(図 99)。
エンジンを掛ける。
Important: エンジンが作動しかけて止まってしまった場合、必ず スタータモータが完全に止まってから再度始動を試みるようにしてください。スタータモータは 1 度に 30 秒間以上連続で使用しないでください。モータを冷却するために、30 秒間待ってから再操作してください。
エンジンが始動したら、もう一人が、まずマイナス (-) の救援ケーブルを外し、次にプラス (+) の救援ケーブルを外す (図 99)。
フードを開け、バッテリー遮断スイッチを OFF にする。
後バンパーの左右それぞれの側から図 100のように、フランジナット 3 個を取り外す。
後バンパーに残っているフランジねじをゆるめてバンパーを下に倒す。
ノブをゆるめて両側のシュラウドを外す(図 101)。
後シュラウドをフレームに固定しているフランジねじ 6 本を外して後シュラウドを外す(図 102)。
バッテリーカバーを機体に固定している固定具を外してカバーを外す(図 103)。
Note: バッテリーケーブルの取り付け状態を忘れないようにメモしておくこと。
バッテリーからケーブルを取り外す。
バッテリー押さえを固定している固定具を取り外す。
機体からバッテリーを注意深く取り外す(図 103)。
整備間隔 | 整備手順 |
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1000運転時間ごと |
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代理店に連絡するか、サービスマニュアルを参照してください。
冷却液を飲み込むと中毒を起こす;冷却液は子供やペットが触れない場所に保管すること。
高温高圧の冷却液を浴びたり、高温のラジエター部分に触れたりすると大火傷をする恐れがある。
エンジン停止後、少なくとも15分間程度待って、エンジンが冷えてからキャップを開けること。
キャップを開けるときはウェスなどを使い、高温の水蒸気を逃がしながらゆっくりと開けること。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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100運転時間ごと |
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冷却系統全体の液量は、キャブ無しの車両で 10.4 リットル、キャブ搭載車では、17 リットルです。
推奨冷却液:エチレングリコール系不凍液と水の混合液(50/50 ブレンド)
回転中のファンや駆動ベルトは人身事故の原因となる。
マシンを運転するときには、必ず所定のカバーを取り付けておくこと。
手、指、衣服などを、ファンやベルトに近づけないように注意すること。
整備作業を始めるまえに、エンジンを停止し、キーを抜き取り、バッテリー遮断スイッチを OFF にすること。
エンジン停止直後にラジエターのキャップを開けると、高温高圧の冷却液が吹き出してやけどを負う恐れがある。
エンジン回転中はラジエターのふたを開けないこと。
キャップを開けるときはウェスなどを使い、高温の水蒸気を逃がしながらゆっくりと開けること。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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整備前の準備を行う;整備前に行う作業を参照。
Important: ラジエターやオイルクーラの冷却部の清掃には水を使用しないでください。ラジエターやオイルクーラを水で清掃すると、さびが発生したり、各部の破損が早く進む恐れがあります。
整備間隔 | 整備手順 |
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1000運転時間ごと |
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冷却系統全体の液量は、キャブ無しの車両で 10.4 リットル、キャブ搭載車では、17 リットルです。
整備前の準備を行う;整備前に行う作業を参照。
ラジエターキャップを取る。
ラジエターからのドレンホースを容器の内部に入れ、ホースについているドレンバルブを開いて、冷却液を容器に回収する(図 111)。
ドレンホースのバルブを閉じる(図 111)。
ラジエターの補給口のリップ部まで冷却液を入れる(図 112)。
給油が終わったらラジエターのキャップを締める。
エンジンオイルクーラから冷却液ホースを外す(図 113)。
エンジン冷却液を排出し終わったら、ラジエターのドレンホースについているドレンバルブを閉じて冷却液ホースを接続する。
補助タンクのふたを開けて、LOW マークまで冷却液を補給する。キャップを取り付ける。
エンジンを始動し、通常の運転温度になるまで待つ。
エンジン冷却液の量を点検する;エンジン冷却システムの整備を参照。
補助タンクに冷却液を補給する。FULL マークに達するまで補給する。
エンジン冷却液ホースから漏れがないか全体を点検する。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 10 時間 |
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1000運転時間ごと |
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調整手順については、このマシンに付属している エンジンマニュアル を参照してください。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 10 時間 |
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1000運転時間ごと |
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エアコン用コンプレッサと 24 V オルタネータのベルトにはスプリングで張りを掛けています。整備手順についてはトロのサービスマニュアルを参照のこと。
整備間隔 | 整備手順 |
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50運転時間ごと |
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1000運転時間ごと |
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ブレードを駆動しているベルトはスプリング付きのアイドラで張りを調整されており、非常に耐久性が高く、長期間にわたって使用することができます。しかし長期間のうちに必ず磨耗が現れてきます。磨耗の兆候として:ベルトが回転するときにきしみ音がする、刈り込み中にベルトが滑ってブレードが回らない、ベルトの縁がほつれている、焼けた跡がある、割れているなどがあります。これらの兆候を発見したらベルトを交換してください。
刈り込みデッキを、床面まで降下させる。
各デッキからベルトカバーを外して脇に置く。
前デッキの中央部分で、アイドラプーリのストップねじのジャムナットをゆるめ、ストップねじをブラケット内部まで進める(図 114)。
ラチェットレンチのようなものを使って、各ウイングデッキのアイドラプーリを駆動ベルトから離してベルトの張りをなくし、ウイングデッキのプーリからベルトを外す(図 114)。
油圧モータを刈り込みデッキに固定しているボルトを外す(図 115)。
刈り込みデッキからモータを外してデッキの上に置く。
スピンドルプーリとアイドラプーリから古いベルトを外す。
スピンドルプーリとアイドラプーリアセンブリに新しいベルトを回しかける(図 116)。
アイドラプーリのストップねじを調整してジャムナットを締めつける。
ベルトカバーを取り付ける。
油圧装置を作動させる前に、全部のラインコネクタが適切に接続されていること、およびラインやホースの状態が良好であることを確認すること。
油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出しているので、絶対に手などを近づけない。
リークの点検には新聞紙やボール紙を使う。
油圧関係の整備を行う時は、内部の圧力を確実に解放する。
万一、油圧オイルが体内に入ったら、直ちに専門医の治療を受けてください。万一、油圧オイルが体内に入った場合には、この種の労働災害に経験のある施設で数時間以内に外科手術を受ける必要がある。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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油圧オイルタンクには約 62.7 リットルの高品質油圧オイルを満たして出荷しています。初めての運転の前に必ず油量を確認し、その後は毎日点検してください。
オールシーズン用 Toro プレミアム油圧オイルをお使いください(19 リットル缶または 208 リットル缶。パーツカタログまたは代理店でパーツ番号をご確認ください。)
他に使用可能なオイル:トロのオイルが入手できない場合は、以下に挙げる特性条件および産業規格を満たすオイルを使用することができます。オイルの専門業者と相談の上、適切なオイルを選択してください:
Note: 不適切なオイルの使用による損害については弊社は責任を持ちかねますので、品質の確かな製品をお使い下さる様お願いいたします。
物性: | ||
粘度, ASTM D445 | St @ 40°C 42 - 50 | |
St @ 100°C 7.6 - 8.5 | ||
粘性インデックス ASTM D2270 | 140 以上 | |
流動点 ASTM D97 | -40° F~-49° F | |
FZG, フェールステージ | 11 以上 | |
水分含有量(新しい液) | 500 ppm (最大) | |
産業規格: | ヴィッカース I-286-S (品質レベル), ヴィッカース M-2950-S(品質レベル), デニソン HF-0 |
Important: ISO VG 46 マルチグレードオイルは、広い温度範囲で優れた性能を発揮します。通常の外気温が高い(18℃~ 49℃) 熱帯地方では、ISO VG 68 オイルのほうが適切と思われます。
Important: 多くの油圧オイルはほとんど無色透明であり、そのためオイル洩れの発見が遅れがちです。油圧オイル用の着色剤をお使いいただくと便利です。一瓶で20mlです。1瓶で 15~22 リットルのオイルに使用できます。パーツ番号は P/N 44-2500。ご注文は Toro 代理店へ。
整備間隔 | 整備手順 |
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1000運転時間ごと |
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油圧オイルが汚染されてしまった場合は油圧系統全体を洗浄する必要がありますので弊社代理店にご連絡ください。汚染されたオイルは乳液状になったり黒ずんだ色になったりします。
トロの純正交換フィルタ(左用は P/N 86-6110、右用は P/N 75-1310)をお使いください。
Important: 純正品以外のフィルタを使用すると関連機器の保証が適用されなくなる場合があります。
車両を平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、刈り込みデッキを降下させ、エンジンを停止し、キーを抜き取る。
油圧オイルタンクの下に大きなオイル回収容器をおく。
油圧オイルタンクのキャップとディップスティックを外す。
タンクの底面にあるドレンプラグを外し、流れ出すオイルを容器に受ける(図 122)。
オイルが完全に抜けたらドレンプラグを取り付ける。
フィルタ容器の周辺をウェスできれいにぬぐう。
フィルタの下に廃油受けを置いてフィルタを外す(図 122)。
新しいフィルタのガスケットに薄くオイルを塗布し中にオイルを入れる。
フィルタのそれぞれの取り付け部がきれいであることを確認し、ガスケットが取り付けプレートに当たるまでフィルタを手で回して取り付け、そこから更に 1/2 回転増し締めする。
油圧オイルタンクに油圧オイルを入れる; 油圧オイルを点検する を参照。
Important: 指定された銘柄のオイル以外は使用しないでください。他のオイルを使用するとシステムを損傷する可能性があります。
ディップスティックとキャップを取り付ける。
エンジンを始動し、全部の油圧装置を操作して内部にオイルを行き渡らせる。
Note: また、オイル漏れがないか点検して、エンジンを停止する。
油量を点検し、足りなければディップスティックの FULLマークまで補給する。
Note: 入れすぎないこと。
整備間隔 | 整備手順 |
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2年ごと |
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油圧ライン油圧ホースにオイル漏れ、ねじれ、支持部のゆるみ、磨耗、フィッティングのゆるみ、風雨や薬品による劣化などがないか毎日点検してください。修理不十分のまま運転しないでください。
油圧回路試験実施用にテストポートがあります代理店に連絡するか、サービスマニュアルを参照してください。
刈り込みデッキの前部を別の人間に支えてもらっておいて、角材を外す。
運転席に座り、エンジンを始動し、刈り込みデッキを床面からわずかに浮いた状態まで降下させる。
カッティングユニット後部に刈高チェーンを接続する。
ダンパアセンブリを接続し、リテーナクリップで固定する。
デッキのピッチとは、ブレードを前後方向に向けたときのブレードの前端と後端における床からの高さ(刈高)の差を言います。ブレードピッチを 6.3~9.7 mm にしてください;すなわちブレードの後端が前端よりも 7.5mm 高くなるように設定してください。
車両を平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、刈り込みデッキを降下させ、エンジンを停止し、キーを抜き取る。
刈り込みデッキを希望する刈高に調整する。
ウイングレットが前デッキに対して面一であること、また前デッキが左右に傾いていないことを確認する。
まず、各ブレードをまっすぐ前後方向に向ける。図 126
短い定規を使って、床面からブレードの前端までの距離を測ってその値を記録する。
床面から刃の後端までの距離を測ってその値を記録する。
後方での測定値から前方での測定値を引いた値がそれぞれのブレードのピッチとなる。
刈高チェーンのUボルトの上側または下側についているジャムナットをゆるめる(図 127)。
Note: 刈高チェーンのナットを均等に締め付け(またはゆるめ)て、デッキが左右に水平になるように調整する。
もう一組のナットについては、カッティングユニットの後部の高さを上下して、デッキのピッチが各ブレードのピッチの平均値に等しくなるようにする。
ジャムナットを締めつける。
キャスタスピンドルシャフトからテンショニングキャップを外し、キャスタアームからスピンドルを抜き出す(図 128)。
必要に応じてシムを増減してキャスタホイールの高さを変えてデッキを正しいピッチに調整する。
テンショニングキャップを取り付けて終了。
キャスタアームのチューブには上側と下側にブッシュがはめ込んでありますが、これらのブッシュは使用に伴って磨耗してきます。ブッシュを点検するには、キャスタフォークを前後左右に揺り動かして見ます。ブッシュの中でキャスタのシャフトがぐらついているようならブッシュの磨耗が進んでいると判断し、交換してください。
テンショニングキャップとキャスタフォークを外す(図 128)。
Note: デッキのピッチを再度調整しなくてよいように、ワッシャとスペーサの位置と数を記録しておいてください。
整備間隔 | 整備手順 |
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500運転時間ごと |
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キャスタホイールアセンブリをキャスタフォークまたはキャスタピボットアーム(図 129)に保持しているボルトからロックナットを外す。
キャスタホイールをしっかりと握り、ボルトをフォーク(またはピボットアーム)から抜き取る(図 129)。
ホイールのハブからベアリングを外して、ベアリングスペーサを床に落とす(図 129)。
ホイールハブの反対側にあるベアリングを取る(図 129)。
ベアリング、スペーサ、ホイールハブの内側の状態を点検する。
Note: 磨耗したり破損したりしている部品は交換する。
キャスタホイールを組み立てるには、まず、ホイールのハブにベアリングを押し込む。
Note: ベアリングを取り付ける時、ベアリングの外側のレース部分を押すように注意すること。
ベアリングスペーサをホイールハブに入れ、もう一個のベアリングをホイールハブの空いている側に取り付けてハブ内部のスペーサを固定する。
キャスタホイールアセンブリをキャスタフォークに取り付け、ボルトとロックナットで固定する。
磨耗の進んだブレードや破損したブレードは、回転中にちぎれて飛び出す場合があり、これが起こるとオペレータや周囲の人間に多大の危険を及ぼし、最悪の場合には死亡事故となる。
ブレードが磨耗や破損していないか定期的に点検すること。
ブレードを点検する時には安全に十分注意してください。ブレードをウェスでくるむか、安全手袋をはめ、十分に注意して取り扱ってください。ブレードは研磨または交換のみ行い、たたいて修復したり溶接したりしないでください。
複数のブレードを持つ機械では、1つのブレードを回転させると他も回転する場合がありますから注意してください。
機械を何かに衝突させてしまった場合には、機械に損傷がないか点検し、必要があれば修理を行ってください。点検修理が終わるまでは作業を再開しないでください。ホイールナットを 176~203N·m(18.0~20.8kg.m = 130~150ft-lb)にトルク締めする。
刈り込みデッキを上昇させる。
整備前の準備を行う;整備前に行う作業を参照。
デッキが不意に落下しないようにブロックなどで確実に支える。
デッキの天井から各ブレードの前端の刃先までの距離を測る(図 130)。
Note: この距離を記録する。
ブレードを半回転させて後ろ側にあった刃先を前側にし、ステップ 4 と同じ位置で、デッキとブレードの刃先の距離を測る。
Note: 上記手順4と5で記録した2つの測定値が 3mm の差の中に収まっていれば適正である。この差が 3 mm を超える場合には、そのブレードが変形しているので交換する;ブレードの取り外しと取り付けを参照。
ブレードが堅いものに当たった、バランスが取れていない、磨耗した、曲がったなどの場合には新しいものと交換する必要があります。安全を確保し、適切な刈りを行うために、ブレードは必ず Toro 社の純正品をお使いください。他社のブレードを使用すると危険な場合がありますから絶対にやめてください。
刈り込みデッキを一番高い位置まで上昇させる。
整備前の準備を行う;整備前に行う作業を参照。
デッキが不意に落下しないようにブロックなどで確実に支える。
ブレードの一端部をウェスで包むか手に頑丈な手袋をはめるかして、ブレードを手で持ち、ブレードボルト、芝削り防止カップ、ブレードをスピンドルシャフトから外す (図 131)。
ブレード、芝削り防止カップ、ブレードボルトを取り付け。
ブレードボルトを 115~149N·m(11.8~15.2kg.m = 85~110ft-lb)にトルク締めする。
Important: ブレードの立っている側(セイル部)がデッキの天井を向くのが正しい取り付け方です。
Note: ブレードが異物に当たるなどした時には、すべてのスピンドルプーリのナットを 176~203N·m(18.0~20.8kg.m = 130~150ft-lb)にトルク締め、また、すべてのブレードボルトを、115~149N·m(11.8~15.2kg.m = 85~110ft-lb)にトルク締めしてください。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 10 時間 |
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使用するごとまたは毎日 |
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50運転時間ごと |
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ブレードの点検や整備を行う際には2つの部分、セイルと刃先に注目してください。高品質の刈りを実現するためには、刃先と、刃先の反対側にある立ち上がった部分であるセイル部の両方が重要です。セイル部は、風を起こして草を真っ直ぐに立て、均一な刈りを実現するものです。しかしセイルは使用に伴って徐々に磨耗してきます。そしてこの磨耗に伴って、刃先が鋭く維持されていても、刈りの質は幾分か落ちてきます。草を引きちぎるのでなく、カットするためには、当然刃先が鋭利でなければなりません。刈りあとを見て、切り口がささくれ立っていたり茶色に変色しているのは刃先が鈍くなっている証拠です。このような状態が見られたら、ブレードを研磨してください。
平らな場所に駐車し、刈り込みデッキを上昇させ、駐車ブレーキを掛け、走行ベダルをニュートラルとし、PTO スイッチが OFF になっているのを確認し、エンジンを停止させ、キーを抜き取る。
ブレードの切っ先を注意深く観察する;特に、図 132に示す直線部と曲線部が交わる部分をよく観察する。
Note: この、直線部と曲線部の交差域は、砂などによる磨耗が進みやすい部分なので、機械を使用する前によく点検することが必要である。磨耗が進んでいる場合にはブレードを交換する;図 132を参照。
全部のブレードの切っ先を丁寧に点検する。
刃先が鈍くなっていたり欠けていたりした場合には研磨する(図 133)。
Note: 研磨は刃先の上面だけに行い、刃の元々の角度を変えずに刃先を磨くように十分注意する。
Note: ブレードの左右を均等に削れば、バランスを狂わすことなく研磨を行うことができる。
Note: ブレードを取り外し、研磨機で研磨する。研磨後、ブレードと、芝削り防止カップをつけてブレードボルトで固定する;ブレードの取り外しと取り付けを参照。
ひとつのカッティングユニットブレード間でミスマッチがあると、刈り後が段差ができてしまいます。全部のブレードが同じ高さで回転するように調整することでこの問題を回避することができます。
長さ 1m の水準器を使って、作業場に平らな場所を探しだす。
刈高を一番高い位置に設定する; 刈り高の調整を参照のこと。
刈り込みデッキを平らな床に降ろし、デッキ上部からカバーを外す。
ブレードが前後方向を指すように回転させる。
床面からブレードの刃先までの高さを測定する(記録する)。
同じブレードを半回転させて後ろの刃先の前側にし、床面からこの刃先までの高さを測る。
Note: 上記手順で記録した2つの測定値が 3 mm の差の中に収まっていれば適正である。差が3mm よりも大きい場合には、そのブレードは曲がっていて危険であるから交換する。全部のブレードでこの測定を行う。
デッキが左右水平であること、また適切に調整されていることを適宜確認する。
ベルトカバーを取り付ける。
Important: キャブのシール部分とライト部分に注意してください (図 134)。圧力洗浄機を使用する場合は、洗浄機のノズルをキャブから少なくとも 60cm 離して洗浄してください。キャブのシール部分、ライト、後部のオーバーハングに高圧洗浄機の水を直接吹き付けないでください。
キャブについているプレフィルタは、刈りかすや木の葉などの大きな異物をフィルタに入れないためのものです。
スクリーンカバーを開ける。
フィルタを水で洗浄する。
Note: 高圧洗浄機を使わないでください。
Important: 破れている場合や汚れがひどい場合はフィルタを交換する。
プレフィルタが十分に乾いてから元通りに取り付ける。
フィルタスクリーンを回転させてラッチをラッチ取り付けアセンブリにロックする(図 137)。
トラクションユニット、刈り込みデッキ、エンジンをていねいに洗浄する。
Important: インフォセンターやECUの近くで高圧洗浄機を使用しないでください。電子機器を破損させる可能性があります。
タイヤ空気圧を点検する;タイヤ空気圧を点検するを参照。
ボルトナット類にゆるみながいか点検し、必要な締め付けを行う。
グリス注入部やピボット部全部をグリスアップし、余分なグリスをふき取る;潤滑を参照。
塗装のはがれている部分に軽く磨きをかけ、タッチアップする。その他金属部分の損傷などを修理する。
バッテリーとケーブルに以下の作業を行う:
バッテリー端子からケーブルを外す。
バッテリー本体、端子、ケーブル端部を重曹水とブラシで洗浄する。
腐食防止のために両方の端子部にワセリン(Grafo 112X: P/N 505-47)を薄く塗る。
電極板の劣化を防止するため、60日ごとに24時間かけてゆっくりと充電する。
エンジンオイルを抜き取り、ドレンプラグをはめる。
オイルフィルタを交換する。
エンジンに、 SAE15W-40, CJ-4 モーターオイルを約 10.4 リットル入れる。
エンジンを始動し約 2 分間回転させる。
エンジンを停止する。
新しいきれいな燃料を使って燃料タンクを洗浄する。
燃料関係のフィッティングを確実に締め付ける。
エアクリーナをきれいに清掃する。
エアクリーナの吸気口とエンジンの排気口を防水テープでふさぐ。
冷却水(エチレングリコール不凍液と水とのの 50/50 混合液)の量を点検し、凍結を考慮して必要に応じて補給する。