整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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この機械は乗用型のグリーン用ローラ(転圧装置)であり、専門業務に従事するプロのオペレータが運転操作することを前提として製造されています。この製品は、集約的で高度な管理を受けているゴルフ場のグリーンやテニスコートなど、高度に管理されている芝生のために作業を行うことを主たる目的として製造されております。
Important: この機械に本来の性能を発揮させ安全にお使いいただくために、このオペレーターズマニュアルに記載されている内容を十分にご理解いただくことが必要です。適切な講習を受けなかったり、正しい操作方法を守らなかったりすると、けがをする恐れがあります。安全な運転操作や安全確保のためのヒントなどについて、より詳しい情報はこちらへ:www.Toro.com。
整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。
この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号(図 2)を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。
この他に2つの言葉で注意を促しています。重要 は製品の構造などについての注意点を、注はその他の注意点を表しています。
この製品は、関連するEU規制に適合しています; 詳細については、DOC シート(規格適合証明書)をご覧ください。
カリフォルニア州
第65号決議による警告
カリフォルニア州では、この製品に使用されているエンジンの排気には発癌性や先天性異常などの原因となる物質が含まれているとされております。
Important: カリフォルニア州の森林地帯・潅木地帯・草地などでこの機械を使用する場合には、エンジンに同州公共資源法第4442章に規定される正常に機能するスパークアレスタが装着されていること、エンジンに対して森林等の火災防止措置をほどこされていることが義務づけられており、これを満たさない機械は、第4442章または4443章違犯となります。
この機械は、EN ISO 12100:2010 規格およびANSI B71.4-2017 規格に適合しています。
Important: CE 規制適合に必要なデータについては、機械に付属する適合宣誓書をご参照ください。
この機械は人身事故を引き起こす能力がある。重大な人身事故を防ぐため、すべての注意事項を厳守してください。
この機械は本来の目的から外れた使用をすると運転者本人や周囲の人間に危険な場合があります。
エンジンを始動する前に必ずこのオペレーターズマニュアルをお読みになり、内容をよく理解してください。
機械の可動部の近くには絶対に手足を近づけないでください。
ガードなどの安全保護機器が正しく取り付けられていない時は、運転しないでください。
周囲の人や動物を十分に遠ざけてください。
作業場所に子供を近づけないでください。子供に運転させないでください。
整備、燃料補給、詰まりの解除作業などを行う前には、必ずエンジンを停止させてください。
間違った使い方や整備不良は人身事故などの原因となります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識のついている遵守事項は必ずお守りください 「注意」、「警告」、および「危険」 の記号は、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生する恐れがあります。
このオペレーターズマニュアルの他の場所に書かれている注意事項も必ずお守りください。
作業にふさわしい服装をする;目の保護具、すべりにくく頑丈な靴、長ズボン、聴覚保護具を着用してください。長い髪は束ねてください。装飾品は身に着けないでください。
機械に踏み潰される恐れあるもの、機械を破損させるもの、危険なものがないか、作業場所をよく確認しましょう。
磨耗したり破損したりしているマフラーは交換する。
作業場所を良く観察し、安全かつ適切に作業するにはどのようなアクセサリやアタッチメントが必要かを判断してください。メーカーが認めた以外のアクセサリやアタッチメントを使用しないでください。
安全カバーなどがすべて取り付けられ、正しく機能しているかか点検してください。これらが正しく機能しない時には機械を使用しないでください。
有毒な一酸化炭素ガスなどを含むエンジン排気が溜まるような閉め切った場所ではエンジンを運転しないでください。
機械の運転は日中または十分な照明のもとで行ってください。
隠れて見えない穴や障害物に常に警戒を怠らないようにしましょう。
可能な場合には、ぬれた芝草の上での作業は避けてください。
斜面で制御不能となるおもな原因は:
ローラのグリップ不足;
速度の出しすぎ;
ブレーキの不足;
機種選定の不適当;
地表条件、特に傾斜角度を正しく把握していなかった。
道路付近で作業するときや道路を横断するときは通行に注意しましょう。
運転手以外の人を乗せないこと、また、人やペットを近づけないでください。
格納保管中やトレーラで輸送中は、燃料バルブを閉じておいてください。絶対に、火気の近くで燃料を保管したり、室内で燃料の抜き取りを行ったりしないでください。
平らな場所に停車してください。必要に応じて輪留めや駐車ブレーキを掛けてください。適切な訓練を受けていない人には絶対に機械の整備をさせないでください。
必要に応じ、ジャッキなどを利用して機体を確実に支えてください。
機器類を取り外すとき、スプリングなどの力が掛かっている場合があります。取り外しには十分注意してください。
エンジンのガバナの設定を変えたり、エンジンの回転数を上げすぎたりしないでください。規定以上の速度でエンジンを運転すると人身事故が起こる恐れが大きくなります。
運転位置を離れる前に:
平らな場所に停止する。
駐車ブレーキを掛けるか、トレーラの車輪に輪止めを掛けてください。
エンジンをアイドリングにセットし、10-20秒間そのまま待つ。
エンジンを停止する。
エンジンを停止する:
燃料を補給するとき;
機械の点検・清掃・整備作業などを行うとき;
異物をはね飛ばしたときや機体に異常な振動を感じたとき。機械に損傷がないか点検し、必要があれば修理を行ってください。点検修理が終わるまでは作業を再開しないでください。
ローラに手足を近づけないでください。
疲れている時、病気の時、アルコールや薬物を摂取した時は運転しないでください。
機械が落雷を受けると最悪の場合死亡事故となります。稲光が見えた場合には機械を運転しないで安全な場所に避難してください。
トレーラやトラックに芝刈り機を積み降ろしする時には安全に十分注意してください。
牽引車両に本装置を接続・切り離しする時にも安全に十分注意してください。
機械の方向(左右)は、運転席に通常通りに着席した状態を基準として記述しています。
エンジンの緊急停止方法に慣れておきましょう。
サンドトラップや溝・ウォーターハザードなどに近づかない。
旋回をする時は必ず減速すること。急停止や急発進をしないこと。
斜面はスリップや転倒などを起こしやすく、これらは重大な人身事故につながります。斜面での安全運転はオペレータの責任です。どんな斜面であっても、通常以上に十分な注意が必要です。
斜面については、実地の測定を含めてオペレータ自身が調査を行い、安全に作業ができるかどうかを判断してください。この調査においては、常識を十分に働かせてください。
以下に挙げる、斜面で運転する場合の安全上の注意を必ず読んで内容をしっかり理解してください。実際に運転する前に、現場の状態をよく観察し、その日その場所で安全に作業ができるかどうかを判断してください。同じ斜面上であっても、地表面の条件が変われば運転条件が変わります。
乗用型の機械が斜面で滑り始めてしまうと、走行ペダルでコントロールを取り戻すことはかなり難しくなります。
斜面での発進・停止・旋回は避けてください。急に方向を変えたり急な加速やブレーキ操作をしないでください。旋回は速度を落としてゆっくりと行ってください。
走行、ステアリング、安定性などに疑問がある場合には運転しないでください。
隠れた穴、わだち、盛り上がり、石などの見えない障害は、取り除く、目印を付けるなどして警戒してください。深い芝生に隠れて障害物が見えないことがあります。不整地では機体が転倒する可能性があります。
ぬれ芝、急斜面など滑りやすい場所で運転すると滑って制御できなくなる危険があります。駆動力を失うと、スリップを起こす、ブレーキが効かない、ハンドリング不能などの危険があります。
段差、溝、盛り土、水などの近では安全に十二分の注意を払ってください。万一地面が崩れたりすると、機体が瞬時に転倒し、非常に危険です。必ず安全距離を確保してください。
「安全な斜面」はあり得ません。芝生の斜面での作業には特に注意が必要です。転倒を防ぐため:
斜面では急停止・急発進しない。
発進はゆっくりと行う。
隆起や穴、隠れた障害物がないか常に注意する。
燃料の取り扱いに際しては安全に特にご注意ください。燃料は引火性が高く、気化すると爆発する可能性があります。
燃料取り扱い前に、引火の原因になり得るタバコ、パイプなど、すべての火気を始末してください。
エンジン回転中などエンジンが高温の時には、燃料タンクのふたを開けたり給油したりしないでください。
締め切った場所では燃料の補給や抜き取りをしないでください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、機械や燃料容器を保管・格納しないでください。
燃料がこぼれたら、エンジンを始動せずにマシンを別の場所に動かし、気化した燃料ガスが十分に拡散するまで引火の原因となるものを近づけないでください。
格納保管する場合やトレーラで運搬する場合には燃料バルブを閉じておいてください。裸火の近くに燃料を保管したり、屋内で燃料の抜き取りをしたりしないでください。
平らな場所に停車してください。駐車ブレーキを掛け、必要に応じてトレーラの車輪に輪止めを掛けてください。適切な訓練を受けていない人には絶対に機械の整備をさせないでください。
必要に応じ、ジャッキなどを利用して機体を確実に支えてください。
機器類を取り外すとき、スプリングなどの力が掛かっている場合があります。取り外しには十分注意してください。
常に機械全体の安全を心掛け、また、ボルト、ナット、ねじ類が十分に締まっているかを確認してください。磨耗したり破損したりしたナットやボルト、ねじは交換してください。
機械を格納する際にはエンジンが十分冷えていることを確認し、また裸火の近くを避けて保管してください。
火災防止のため、エンジンやマフラー、燃料保管場所などの周囲に、余分なグリス、草や木の葉、ほこりなどが溜まらないようご注意ください。
各部品、特に油圧関連部が良好な状態にあるか点検を怠らないでください。消耗したり破損した部品やステッカーは安全のため早期に交換してください。
燃料タンクの清掃などが必要になった場合は屋外で作業を行ってください。
機械の調整中に指などを挟まれないように十分注意してください。
整備、清掃、修理などをする時は、エンジンを止め、全ての部分が完全に停止するのを待ち、点火プラグのコードを外してください。
火災防止のため、ローラ、ブレーキ、マフラー、エンジンの周囲に、草や木の葉やほこりなどが溜まらないようご注意ください。オイルや燃料がこぼれた場合はふき取ってください。
可動部に手足を近づけないよう注意してください。エンジンを駆動させたままで調整を行うのは可能な限り避けてください。
燃料ラインにゆるみや磨耗がないか定期的に点検してください。必要に応じて締め付けや修理交換してください。
エンジンを回転させながら調整を行わなければならない時は、手足や頭や衣服をローラや可動部に近づけないように十分ご注意ください。無用の人間を近づけないでください。
Toro正規代理店でタコメータによるエンジン回転数検査を受け、安全性と精度を確認しておきましょう。この機械のエンジンの最高調整速度は3,600RPMです。
大がかりな修理が必要になった時や補助が必要な時は、Toro 正規代理店にご相談ください。
トレーラやトラックに芝刈り機を積み降ろすときには安全に十分注意してください。
トレーラやトラックに芝刈り機を積み降ろすときには、機体と同じ幅のある歩み板を使用してください。
荷台に載せたら、ストラップ、チェーン、ケーブル、ロープなどで機体を確実に固定してください。機体の前後に取り付けた固定ロープは、どちらも、機体を外側に引っ張るように配置してください。
危険な部分の近くには、見やすい位置に安全ラベルや指示ラベルを貼付しています。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。 |
この作業に必要なパーツ
移動用タイヤ | 2 |
ホイールハブを出荷用ブラケットに固定しているラグナットを取り外す(図 3)。同じく、各ホイールハブのスタッドにねじ込んであるナットも外す。
クレートから、注意深く出荷用ブラケットを取り外す。
ラグナットを使って、移動走行用タイヤをホイールハブに取り付ける。ラグナットは手締めすること。
Note: ラグナットは、ステップ 2 の終了後にトルク締めする。
タイヤ空気圧を、 103 kPa(0.7 kg/cm2= 15 psi)に調整する。
この作業に必要なパーツ
ロックブラケット | 1 |
ボルト(M10 x 30 mm) | 4 |
ロックワッシャ(M10) | 4 |
ワッシャ (M10) | 6 |
ナット (M10) | 4 |
ヒッチアセンブリ | 1 |
ボルト(M10 x 100mm) | 1 |
ロックナット(M10) | 1 |
ボルト(M12 x 100mm) | 1 |
ワッシャ (M12) | 2 |
ロックナット(M12) | 1 |
スペーサワッシャ(ない場合もある) | 2 |
図 4のように、機体のフレームにロックブラケットを取り付ける。
Note: 各ナットを 52N·m(5.3kg.m = 38ft-lb)にトルク締めする。
ヒッチを、ヒッチピボットブラケットに接続し、適切に固定する;図 5を参照。
前穴:ボルト (M10 x 100mm) 1本、ワッシャ (M10) 2枚、ロックナット (M10) 1個を使用。
後穴:ボルト (M12 x 100mm) 1本、ワッシャ (M12) 2枚、ロックナット (M12) 1個を使用。
マシンの各ボルトに3枚目のワッシャがついている場合には、これをスペーサとして、ヒッチピボットブラケットの内側とヒッチとの間に入れる (図 6)。
Note: ヒッチピボットブラケットについている穴から、使用する牽引用車両のヒッチ高さに合った穴を選ぶ。
小さいボルトを 73N·m(7.5kg.m = 54 ft-lb)に、大きいボルトを 126N·m (17.4kg.m = 93ft-lb)に、トルク締めする。
ラッチレバーがスライドディテントから外れるまで、ヒッチアセンブリを押し上げる(図 7)。
ヒッチを引き降ろす。
ヒッチペダルを踏んで、ヒッチをロックする(図 8)。
ロッキングピンを入れる(図 8)。
移動用タイヤのラグナットを 108N·m(11.1kg.m = 80ft-lb)にトルク締めする。
パレットのヒッチ側の端にはめ込んである角材を取り除く。
パレットの端に、板を何枚か敷く。
Note: 板の高さが、パレットの高さよりも少し低くなるようにする。クレートの両側や端の部分から取り外した木材を使ってかまいません。
機体を、パレットから木の板の上に慎重に押し出し、そこか更に床面に降ろす。
Important: ローラをパレットに接触させると機体が床の上に落ちるので、接触させないように注意すること。
残っている梱包材をすべて除去する。
この作業に必要なパーツ
潤滑剤(別途入手のこと) | – |
機械がその性能を正しく発揮できるように、使用を開始する前に、各部の潤滑を行ってください;潤滑を参照。この作業を怠るとマシンに急激な磨耗が発生しますから注意してください。
Note: エンジン各部の詳細については、エンジンマニュアルを参照のこと。
エンジンを始動するためには駐車ブレーキを掛けることが必要です。駐車ブレーキレバー (図 12)を後ろに引くとブレーキがかかります。レバーを前に倒すと解除となります。
ハンドル(図 10)を右に回すと機体は前方に移動します。
ハンドルを左に回すと機体は後方に移動します。
Note: ローラ掛けの終点では必ず方向を変えることになりますが、これについてはハンドル操作を多少練習する必要があります。
ハンドルは、スムージングローラの向きをコントロールすることによって機械の舵取りを行っています。ハンドルの回転角度は限られておりますので、機体の旋回半径は大きくなっています。
ハンドルを手前に寄せたい場合には、ペダル(図 10)を踏み込み、ステアリングタワーを手前に引き寄せ、ちょうど良い位置になったら、ペダルから足を離します。
走行ペダル(図 10)は2枚あり、ステアリングコラムの左右に1枚ずつ配置され、足で操作することによりローラを走行させます。2枚のペダルは相互につながっており、両方を同時に踏み込むことはできないようになっています。従って、走行は必ず左右どちらかの方向になります。右側のペダルを踏み込めば右へ走行し、左側のペダルを踏み込めば左へ走行します。ペダルの踏み込みを大きくするほど走行速度が大きくなります。
Note: 前進と後退の切り替えは、必ず完全に停止しておこなってください。急にペダルを踏みかえないでください。走行系統に大きな負担がかかり、これを繰り返すと走行系統が早期に破損する恐れがあります。ペダルの踏込はゆっくりとスムースに行うようにすれば、ターフを傷つけることもなく、また走行系統も保護することができます。法面で使用する場合には、走行力を確実に発揮できるよう、駆動ローラが谷側にくる向きで運転してください。これを怠ると、ターフを傷つける可能性があります。
ヒッチアセンブリ(図 10)は、機体を牽引するためのもので、移動用のタイヤを上下させる機能があります。
運転席は前後位置の調整を行うことができます。座席調整レバー(図 10)を上に引いて座席を前後に移動させ、位置が決まったところでレバーから手を離せば座席がその位置に固定されます。
好みに合わせてそれぞれのアームレストを個別に調整することができます(図 13)。
ヘッドライトの点灯と消灯を行います(図 10)。
アワーメータ(図 10)は左側コントロールパネルにあって本機の稼働時間を積算表示します。
On/Off スイッチ(図 14)は、エンジンの始動と停止を行うスイッチです。エンジンの前部についています。エンジン始動時にはON位置にします。エンジンを停止する時にはOFF位置にします。
チョークレバー(図 15)はエンジンが冷えている時の始動に必要です。リコイルスタータのハンドルを引く前に、このチョークレバーを閉位置にしてください。エンジンが始動した後は、チョークを開位置に戻してください。エンジンが既に温まっている時や、外気温が高い時にはチョークを使用しないでください。
スロットルレバー (図 15) はチョークレバーの隣にあり、エンジンの回転速度をコントロールしてマシンの速度を増減します。ローラの性能を最もよく引き出すために、スロットルは FAST 位置にセットしてください。
燃料バルブ(図 15)はチョークレバーの下についています。エンジンを始動する前にこのバルブを開いてください。転圧作業が終了し、エンジンを停止させたら、この燃料バルブを閉位置にセットしてください。
エンジンを始動させるには、このリコイルスタータ(図 11)を素早く引いてください。エンジンが始動できるためには、上で説明した各コントロール装置がすべて正しくセットされている必要があります。
エンジン内部にあり、オイル量が不足した場合にエンジンを停止させるスイッチです。
重量 | 308kg |
長さ | 136 cm |
幅 | 122 cm |
高さ | 107 cm |
最高速度 | 12.8 km/h(@ 3600 rpm) |
トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、マシンの機能をさらに広げることができます。 詳細は弊社の正規サービスディーラ、または代理店へお問い合わせください;弊社のウェブサイト www.Toro.com でもすべての認定アタッチメントとアクセサリをご覧になることができます。
せっかく手に入れた大切な機械を守り、確かな性能を維持するために、交換部品はトロの純正部品をご使用ください。純正パーツは、トロが設計・指定した、完成品に使用されているものと全く同じ、信頼性の高い部品です。確かな安心のために、トロの純正にこだわってください。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
安全についての章に記載されている注意事項をすべてよく読んでください。オペレータや周囲の人を事故から守る重要な情報が掲載されています。
ぬれた芝の上や急な斜面では、スリップなどによって機体を制御できなくなる危険が大きい。
車輪やローラが溝などに落ちて機体が転倒すると、最悪の場合、死亡事故などの重大な事故となる危険があります。
この機械には横転保護バーがありません。
危険を避け、転倒事故を防止するために:
段差や溝、池や川の近くなどでは作業しない。
急斜面に乗り入れないこと。
斜面では速度を落とし、より慎重な運転を心がける。
走行速度を急変させない。
聴覚を保護せずにこの機械を長時間使用しつづけると聴覚障害を起こす可能性がある。
運転に際しては聴覚保護具を使用すること。
機体の上部および下部からごみや異物を取り除く。
定期整備がすべて行われていることを確認する。
ガード類、カバー類が正しく取り付けられていることを確認する。
エンジンオイルの量を点検する。
燃料タンクに燃料が入っていることを確認する。
駐車ブレーキが掛かっていることを確認する。
移動走行タイヤを床から浮かせ、タイヤが上位置にロックされたことを確認する。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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油圧系統にオイル漏れ、支持部のゆるみ、磨耗、フィッティングのゆるみ、風雨や薬品による劣化などがないか毎日点検してください。修理不十分のまま運転しないでください。
高圧で噴出する作動油は皮膚を貫通し、身体に重大な損傷を引き起こす。
万一、油圧オイルが体内に入ったら、直ちに専門医の治療を受けてください。
油圧を掛ける前に、油圧ラインやホースに傷や変形がないか接続部が確実に締まっているかを確認する。
油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出しているので、絶対に手などを近づけない。
リークの点検には新聞紙やボール紙を使う。
油圧関係の整備を行う時は、内部の圧力を確実に解放する。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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Note: エンジンオイルを点検する最もよいタイミングは、その日の仕事を始める直前、エンジンがまだ冷えているうちです。既にエンジンを始動してしまった場合には、一旦エンジンを停止し、オイルが戻ってくるまで約 10 分間程度待ってください。
クランクケースのオイル容量: 0.60 リットル
タイプ:API 規格 SL, SM, SN またはそれ以上
粘度:外気温に合わせて選択する;図 17を参照。
エンジンが水平になるように、平らな床の上に駐車する。
エンジンを停止し、冷えるのを待ってオイルフィルタのキャップ兼ディップスティックの周囲をきれいにする(図 18)。
オイルフィルタのキャップ/ディップスティックを左に回して抜きとる。
ディップスティックをウェスできれいに拭き、もう一度差し込む。
Note: ディップスティックはねじ込まずに差し込む。
ディップスティックを引き抜いて油量を点検する。
Note: オイル量がディップスティックの最低限度マークより下、またはその付近にある場合には、ディップスティックの最高限度マークのすぐ下(給油口の下端)までオイルを補給してください;図 19を参照。その後、オイルの量をもう一度点検してください。エンジンオイルを入れすぎないでください。
オイルフィルタのキャップ/ディップスティックを元通りに取り付け、こぼれたオイルをふき取る。
Note: エンジンオイルが不足した状態で運転していると、走行方向を変えるときや、法面での登りや下りでエンジンが突然停止するなどのトラブルが発生する可能性があります。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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油圧系統には、高品質の油圧オイルを満たした状態で出荷しています。初めての運転の前に必ず油量を確認し、その後は毎日点検してください。
Note: 油圧駆動システムに対する作業は、必ずエンジンを停止し油圧系統内部の油圧が下がるのを待って行ってください。油圧系統に対する作業が終了したならば、必ず油圧ラインおよび油圧ホースに問題がなく、それぞれが確実に接続されていることを確認し、それからエンジンを始動するようにしてください。傷んでいるホースは必ず交換し、ゆるんでいるカップリングなどは必ず修正してください。
推奨油圧オイル:オールシーズン用 Toro プレミアム油圧オイルを販売しています(19 リットル缶または 208 リットル缶)。詳細は、パーツカタログをご覧になるか、代理店にお問い合わせください。
他に使用可能なオイル:トロのオイルが入手できない場合は、以下に挙げる特性、条件および産業規格をすべて満たす通常の石油系オイルを使用することができます。オイルの性能や規格がマシンに適合しているかどうかについては専門業者にご相談ください。
Note: 不適切なオイルの使用による損害については弊社は責任を持ちかねますので、品質の確かな製品をお使い下さる様お願いいたします。
高粘度インデックス/低流動点アンチウェア油圧作動液, ISO VG 46 | |
物性: | |
粘度, ASTM D445 | cSt @ 40°C 44-48cSt @ 100°C 7.9-9.1 |
粘性インデックス ASTM D2270 | 140 以上 |
流動点 ASTM D97 | -37°C--45°C |
FZG, フェールステージ | 11 以上 |
水分含有量(新しい液): | 500 ppm (最大) |
産業規格: | |
Vickers I-286-S, Vickers M-2950-S, Denison HF-0, Vickers 35 VQ 25 (Eaton ATS373-C) |
車両用に製造されている適切な油圧オイル(産業プラント用の油圧オイルではありません)。マルチウェイトタイプの ZnDTP または ZDDP アンチウェア(磨耗防止剤)入りの製品(アッシュレスではありません)を使用してください。
Note: 多くの油圧オイルはほとんど無色透明であり、そのためオイル洩れの発見が遅れがちです。油圧オイル用の着色剤(20 ml 瓶)をお使いいただくと便利です。1瓶で 15-22 リットルのオイルに使用できます。パーツ番号は P/N 44-2500。ご注文は 代理店へ。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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移動用タイヤの空気圧が 103 kPa(0.7 kg/cm2=15 psi)に調整されていることを確認してください。
機械の性能を最も良く発揮させるために、オクタン価87以上の、きれいで新しい(購入後30日以内)無鉛ガソリンを使ってください(オクタン価評価法は(R+M)/2 を採用)。
エタノール:エタノールを添加(10% まで)したガソリン、MTBE(メチル第3ブチルエーテル)添加ガソリン(15% まで)を使用することが可能です。エタノールとMTBEとは別々の物質です。エタノール添加ガソリン(15% 添加=E15)は使用できません。絶対に使用してはいけないもの エタノール含有率が 10% を超えるガソリン(たとえば E15(含有率 15%)、E20(含有率 20%)、E85(含有率 85%))。これらの燃料を使用した場合には性能が十分に発揮されず、エンジンに損傷が発生する恐れがあり、仮にそのようなトラブルが発生しても製品保証の対象とはなりません。
メタノールを含有するガソリンは使用できません。
燃料タンクや保管容器でガソリンを冬越しさせないでください。 冬越しさせる場合には必ずスタビライザ(品質安定剤)を添加してください。
ガソリンにオイルを混合しないでください。
燃料を飲み込むと非常に危険で生命に関わる。また気化した燃料に長期間ふれると身体に重篤な症状や疾病を引き起こす。
燃料蒸気を長時間吸わないようにする。
ノズルやタンク、コンディショナー注入口には顔を近づけないこと。
燃料蒸気が目や肌に触れないようにする
燃料は非常に引火・爆発しやすい物質である。発火したり爆発したりすると、やけどや火災などを引き起こす。
燃料補給は必ず屋外で、エンジンが冷えた状態で行う。こぼれた燃料はふき取る。
燃料タンク一杯に入れないこと。燃料を補給する時は、タンク上面から約 25 mm下のレベルを超えて給油しない。これは、温度が上昇して燃料が膨張したときにあふれないように空間を確保するためである。
燃料取り扱い中は禁煙を厳守し、火花や炎を絶対に近づけない。
燃料は安全で汚れのない認可された容器に入れ、子供の手の届かない場所で保管する。30 日分以上の買い置きは避ける。
燃料容器は車から十分に離し、地面に直接置いて給油する。
車に乗せたままの容器に燃料を補給しない。車両のカーペットやプラスチック製の床材などが絶縁体となって静電気の逃げ場がなくなるので危険である。
可能であれば、機械を地面に降ろし、車輪を地面に接触させた状態で給油を行う。機械を車に搭載したままで給油を行わなければいけない場合には大型タンクのノズルからではなく、小型の容器から給油する。
大型タンクのノズルから直接給油しなければならない場合には、ノズルを燃料タンクの口に常時接触させた状態で給油を行う。
燃料タンク容量: 3.6 リットル
燃料キャップ(図 23)の周囲をきれいに拭いてからキャップを外す。無鉛ガソリン(ポンプオクタン価87以上)を、燃料タンクに入れる;タンク内でガソリンが膨張することを考慮し、タンクの上部に 25 mm 程度の余裕を残すこと。
Important: 燃料を入れすぎないでください。所定レベルを超えて燃料を入れると燃料ガス回収システムが正常に機能しなくなり、エンジンの不調の原因となります。このような不調は保証の対象となりません。また、燃料タンクのキャップの交換が必要となります。
Important: メタノール、メタノール添加ガソリン、10%以上のエタノールを添加したガソリン、ガソリン添加物、ハイオクガソリン、ホワイトガソリンなどは本機の燃料システムを損傷しますから絶対に使用しないでください。ガソリンにオイルを混合しないでください。
タンクにキャップをはめ、こぼれた燃料は必ず拭き取る。
Note: 操作に必要な各部の名称や位置についてはエンジンのコントロール装置を参照してください。
Note: 点火プラグに高圧ケーブルが取り付けられているのを確認してください。
駐車ブレーキが掛かっていること、走行ペダルがニュートラル位置にあることを確認する。
ON/OFF スイッチを ON にする。
燃料バルブを開位置にする。
エンジンが冷えている場合にはチョークを引いてON 位置にする。
Note: エンジンが暖まっているときはこの操作は不要。
スロットルコントロールをFAST位置とする。
機体の後部に立ち、スタータのハンドルを引き、抵抗を感じたらそこから力強く引っ張る。
Important: 引き出しきったスタータロープを無理に引っ張ったり、引き終わったロープの握りを放さないでください。どちらもロープやスタータ内部の破損の原因となります。
エンジンが始動したら、チョークを OFF 位置に戻す。
ローラの性能を十分に発揮させるため、スロットルはFAST 位置にセットする。
作業終了後は、走行ペダルをニュートラル位置に戻して駐車ブレーキを掛ける。
エンジンをアイドリングにセットし、10-20秒間そのまま待つ。
ON/OFF スイッチを OFF にする。
燃料バルブを閉にする。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
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インタロックスイッチは安全装置であり、これを取り外すと予期せぬ人身事故が起こり得る。
インタロックスイッチをいたずらしないこと。
作業前にインタロックスイッチの動作を点検し、不具合があれば作業前に交換修理する。
Important: インタロック装置が、以下に説明する通りに正常に作動しない場合には、すぐに弊社正規代理店に修理を依頼してください。
駐車ブレーキをセットし、走行ペダルがニュートラル位置にあることを確認してエンジンを始動する。
運転席に座る。
駐車ブレーキをセットした状態で、走行ペダルをゆっくりと踏み込む。約1秒後にエンジンが停止すれば正常である。
エンジンを始動し、ブレーキを解除した状態で運転席から立ち上がる。約1秒後にエンジンが停止すれば正常である。
Note: 走行中に運転席から立ち上がった場合も、エンジンが自動的に停止します。
機体を牽引車両のところまで移動させる。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンのスロットルをアイドリングにセットし、10-20秒間そのまま待つ。
ON/OFF スイッチを OFF にする。
燃料バルブを閉にする。
以下の手順で機体の移動用車輪を降ろす:
以下の手順で機体のローラを降ろす:
駐車ブレーキが掛かっていることを確認する。
走行ペダルに触れないように注意しながら、運転席に座ります。
運転席とハンドルを、操作しやすい位置に調整します。
駐車ブレーキを解除する。
ハンドルをしっかりと握り、左右の走行ペダルのどちらか(進みたい側のペダル)をゆっくりと踏み込んでください。
Note: ペダルの踏み込みを大きくするほど走行速度は大きくなります。
ペダルから足を離すと車両は停止します。
Note: ペダルから足を離してもローラが停止するまでわずかな時間が必要であり、慣れてくるにつれて、ローラ掛け最終部分のどのあたりでペダルから足を離すのがベストかというタイミングがつかめてくるでしょう。ほぼ完全に停止しかかったところで、次の列に進むように反対側のペダルをゆっくりと踏み込み始めるとよいでしょう。
Note: ペダルを急に踏み込むと、ローラが滑ったりして危険であり、芝を削る、走行系統を破損するなどの可能性もあるので注意が必要です。ペダルはいつも落ち着いて操作してください。
ハンドルを右に回すと機体は前方に移動します。
ハンドルを左に回すと機体は後方に移動します。
Note: ローラ掛けの終点では必ず方向を変えることになりますが、これについてはハンドル操作を多少練習する必要があります。
Important: 緊急停止したい場合には、反対側のペダルをニュートラル位置まで踏み込んでください。たとえば、右ペダルを踏み込んで右に進行中に緊急停止する場合には、左ペダルをニュートラル位置まで踏み込めばマシンは直ちに停止します。この操作はしっかりと行う必要がありますが、乱暴に行うと横転する危険があります。
駐車ブレーキを解除する。
マシンから降りる時は、必ず平らな場所に駐車してください。
法面で使用する場合には、走行力を確実に発揮できるよう、駆動ローラが谷側にくる向きで運転してください。これを怠ると、ターフを傷つける可能性があります。
適切なローリングを続けられるよう、時々ローラにたまったごみを取り除いてください。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 5 時間 |
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使用開始後最初の 20 時間 |
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使用するごとまたは毎日 |
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使用後毎回 |
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50運転時間ごと |
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100運転時間ごと |
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300運転時間ごと |
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400運転時間ごと |
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長期保管前 |
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1年ごと |
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Important: エンジンの整備に関しての詳細は、付属のエンジンマニュアルを参照してください。
Note: 配線図や油圧回路図はオンラインで入手可能ですwww.Toro.com。
人体に危険を及ぼす物質を乱雑に取り扱うと、人身事故を引き起こす恐れがある。
化学薬品を使用する時は、容器についているラベルをよく読むこと。
身体を保護するために防具を身につけた上で、薬品を注意深く扱う。
以下の液体は危険な物質とされている。
物質名 | 危険の程度 |
ガソリン | 低 |
潤滑油 | 低 |
油圧作動液 | 低 |
グリス | 低 |
上に挙げた液体を取り扱う場合には、保護めがねと手袋の着用が望ましい。液体をこぼさないように注意すること。
皮膚についた場合には、石鹸と水で十分に洗い流す。
目に入らないように十分注意すること:万一目に入った場合には流水で十分に洗い、違和感が残る場合には直ちに医師の診断を受けること。
飲まないこと:万一飲み込んでしまった場合には直ちに医師の診察を受けること。
ピンホールのような場所や、わずかな割れなどから噴出している油圧作動液は皮膚を貫通して体内に侵入する危険がある。どんな液体であれ、万一体内に入ったら、直ちに専門医 の治療を受けること。
リーク個所の探索は必ず紙やボール紙を使って行うこと。
廃棄物によって、水源、排水、下水施設などが汚染されないように配慮してください。
Important: 環境汚染防止 - 危険物の処理は正しい方法で危険物を処分する際には、法律などで定められた施設に持ち込むなど適正に処分すること。
点検担当者名: | ||
内容 | 日付 | 記事 |
1 | ||
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7 | ||
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点検項目 | 第 週 | ||||||
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月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
ピボットジョイントの動作を確認する。 | |||||||
燃料残量を確認する。 | |||||||
エンジンオイルの量を点検する。 | |||||||
油圧オイルの量を点検する。 | |||||||
エアフィルタを点検する。 | |||||||
インタロックシステムを点検する。 | |||||||
冷却フィンの汚れ具合を点検する。 | |||||||
エンジンからの異常音がないか点検する。 | |||||||
ホースに磨耗損傷がないか点検する。 | |||||||
オイル漏れなど。 | |||||||
グリスアップ。 | |||||||
タイヤ空気圧を点検する。 | |||||||
塗装傷のタッチアップを行う。 |
整備作業や修理作業によっては、その内容をオーナー自身の施設で確認していただくことになります。
必要でないかぎり機体を傾けないでください。機体を傾けると、エンジンオイルが燃焼室内部に侵入したり、油圧オイルがオイルタンク上部のキャップから漏れ出したりする恐れがあります。このような漏れが発生すると修理に多額のコストがかかる場合があります。機体底部の整備・修理を行う場合には、機体をホイストや小型クレーンで吊り上げてください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
グリスの種類:No. 2 リチウム系グリス
ベアリング内部に異物を入れてしまわないよう、周囲をきれいに拭く。
図 30 のようにしてフィッティングからグリスを注入する。
はみ出したグリスはふき取る。
Important: 潤滑作業を終えた後、ターフ以外の場所で短時間の試運転を行い、余分の潤滑剤を落とすようにしてください。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 20 時間 |
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100運転時間ごと |
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エンジンを数分間運転してオイルを温め、エンジンを停止する。
機体を移動用車輪で支える。
機体のエンジン側が床に近づくように機体を傾け、持ち上げた側を確実に支える。
ドレンバルブに、ドレンホースを接続する(図 31)。
ホースの出口側を、廃油受け容器に入れる(図 31)。
ドレンバルブを左に 1/4 回転させてオイルを排出する(図 31)。
オイルが完全に抜けたら、ドレンバルブを右に 1/4 回転させて閉じる(図 31)。
排出用に取り付けたホースを外し、こぼれたオイルをきれいにぬぐう。
所定のエンジンオイルを入れる;エンジンオイルの量を点検するを参照。
抜き取ったオイルは適切に処分する。廃油などはそれぞれの地域の法律などに従って適正に処分する。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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50運転時間ごと |
|
300運転時間ごと |
|
点火プラグついている点火ケーブルを取り外す。
エアクリーナカバーをエアクリーナ本体に固定している蝶ナットを取り、カバーを外す(図 32)。
カバーを丁寧に清掃する。
エアフィルタの蝶ナットを取り、フィルタを外す(図 32)。
ペーパフィルタからスポンジフィルタを外す(図 32)。
両方のエレメントを点検し、破損している場合には新しいものに交換する。
Note: ペーパエレメントは、定期交換時期がきたら必ず交換する。
以下の手順でスポンジエレメントを洗浄する:
スポンジを温水と液体洗剤で押し洗いする。
Note: 絞るとスポンジが破れるので押し洗いで汚れを落とす。
洗い上がったら、きれいなウェスにはさんで水分を取る。
Note: ウェスにはさんだ状態で軽く押して乾かす。ひねるとスポンジが破れるので注意する。
きれいなエンジンオイルに十分ひたして引き上げる。
Note: スポンジを軽く押さえて余分なオイルを落とすとともにオイルを全体に行き渡らせる。スポンジエレメントは必ずオイルをしみこませる。
ペーパエレメントは、硬い表面に打ちつけるようにしてほこりを叩き落す。
Note: ブラシでこすってほこりを落とさないこと。圧縮空気で吹かないこと。ブラシはよごれをフィルタの繊維の中押し込んでしまうし、圧縮空気はペーパーフィルタを破損させる。
スポンジ、ペーパーエレメント、カバーを元通りに取り付ける。
Important: エレメントを外したままでエンジンを運転しないでください。エンジンに大きな損傷が起きる場合があります。
整備間隔 | 整備手順 |
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100運転時間ごと |
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300運転時間ごと |
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タイプ:NGK BPR6ES 点火プラグまたは同等品
エアギャップ:0.70-0.80 mm;図 34を参照。
点火プラグついている点火ケーブルを取り外す(図 33)。
プラグの周囲を清掃し、シリンダヘッドからプラグを外す。
Important: 汚れその他の不具合のある点火プラグは交換してください。点火プラグにサンドブラストをかけたり、ナイフ状のもので削ったり、ワイヤブラシで清掃したりしないでください。破片がシリンダ内に落ちてエンジンを損傷します。
エアギャップを 0.7-0.8 mm に調整する(図 34)。
点火プラグをエンジンに注意深く(ねじ山をナメないように)取りつける。
エンジンに取りつけたら手締めし、そこからプラグレンチで、シールワッシャがつぶれるまで締め付ける。
新しい点火プラグを取り付けた場合には、手締め位置(プラグがワッシャに着座した位置)からさらに 1/2 回転締め付ける。
使用中の点火プラグを取り付けた場合には、手締め位置(プラグがワッシャに着座した位置)からさらに 1/8-1/4 回転締め付ける。
Note: 点火プラグがゆるいとオーバーヒートしてエンジンが破損します。締め付け過ぎは、エンジンのシリンダヘッドのねじ溝を破損させる恐れがあります。
点火プラグに点火コードを接続する。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
300運転時間ごと |
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Important: エンジンマニュアルを参照のこと。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
100運転時間ごと |
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燃料は非常に引火・爆発しやすい物質である。発火したり爆発したりすると、やけどや火災などを引き起こす。
燃料補給は必ず屋外で、エンジンが冷えた状態で行う。こぼれた燃料はふき取る。
燃料タンク一杯に入れないこと。燃料を補給する時は、タンク上面から約 25 mm下のレベルを超えて給油しない。これは、温度が上昇して燃料が膨張したときにあふれないように空間を確保するためである。
燃料取り扱い中は禁煙を厳守し、火花や炎を絶対に近づけない。
燃料は安全で汚れのない認可された容器に入れ、子供の手の届かない場所で保管する。30 日分以上の買い置きは避ける。
燃料容器は車から十分に離し、地面に直接置いて給油する。
車に乗せたままの容器に燃料を補給しない。車両のカーペットやプラスチック製の床材などが絶縁体となって静電気の逃げ場がなくなるので危険である。
可能であれば、機械を地面に降ろし、車輪を地面に接触させた状態で給油を行う。機械を車に搭載したままで給油を行わなければいけない場合には大型タンクのノズルからではなく、小型の容器から給油する。
大型タンクのノズルから直接給油しなければならない場合には、ノズルを燃料タンクの口に常時接触させた状態で給油を行う。
燃料バルブを OFF 位置にセットし、異物カップとOリングを取り外す(図 35)。
カップとOリングを溶剤(引火性でないものを使うこと)で洗って完全に乾燥させる。
Oリングを燃料バルブにセットし、カップを元通りに取り付ける。異物収集カップを十分に締め付ける。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 20 時間 |
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400運転時間ごと |
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Important: 必ず、Toro プレミアム・オールシーズン油圧作動液(ISO VG 46)または同等品を使用してください。他のオイルを使用するとシステムを損傷する可能性があります。
機体下にある油圧オイルドレンプラグの下に廃油受けを置く (図 36)。
タンクの底にあるドレンプラグを抜いてオイルを抜く(図 36)。
オイルが完全に抜けたら、ドレンプラグを取り付ける。
フィルタ容器の周辺をウェスできれいにぬぐう。
フィルタの下に廃油受けを置いてフィルタを外す(図 37)。
新しいフィルタに油圧オイルを入れる。
シーリングガスケットにオイルを塗り、ガスケットがフィルタヘッドに当たるまで手でねじ込み、そこから更に 3/4 回転増し締めする。
Note: これでフィルタは十分に密着する。
オイルタンクのキャップを取る(図 21)。
正しい銘柄の油圧オイルを補給する;油圧オイルの量を点検するを参照。
キャップを取り付ける。
こぼれた燃料はふき取る。
エンジンを始動させ、3-5分間のアイドリングを行ってオイルを全体に行き渡らせ、内部にたまっているエアを逃がす。
エンジンを停止し、タンクの油量を点検し、必要に応じて補給する。
座席を元に戻してラッチを掛ける。
燃料やフィルタを処分する場合には、地域の法令などにしたがってください。
機体各部(特にローラとエンジン部分)に付着している泥や刈りカスをきれいに落とす。特にエンジンのシリンダヘッドや冷却フィン部分やブロアハウジングを丁寧に清掃する。
Important: 機体は中性洗剤と水で洗うことができます。ただし高圧洗浄器は使用しないでください。エンジン部に大量の水を掛けないように注意してください。
長期間(90日間以上)にわたって保管する場合には燃料タンクのガソリンにスタビライザ/コンディショナを添加する。
エンジンをかけて、コンディショナ入りのガソリンを各部に循環させる(5分間)。
エンジンを停止してガソリンを抜き取る。または燃料切れで停止するまで運転する。
エンジンを再度始動して自然に停止するまで運転する。チョークを引いて始動し、完全に始動できなくなるまでこれを続ける。
抜き取った燃料は地域の法律などに従って適切に処分する。廃油などはそれぞれの地域の法律などに従って適正に処分する。
機体各部のゆるみを点検し、必要な締め付けや交換、修理を行う。摩耗した部品や破損した部品はすべて修理または交換する。
機体の塗装がはげていればタッチアップ修理をする。ペイントは代理店から入手することができる。
汚れていない乾燥した場所で保管する。機体にはカバーを掛けておく。