はじめに

このキットは回転刃を使用するロータリー式乗用芝刈り機を除雪車両に変更(コンバート)するための製品であり、変更後の除雪車両はプロのオペレータによって運転操作されるものとして製造されています。

このキットはキャブ(モデル 30474)と共に使用します。ただし、若干の改造を行うことにより 30371 にも使用することができます。詳細については、総代理店にご相談ください。

この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からない、適切で安全な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。

弊社のウェブサイト www.Toro.com で安全講習や運転講習の狩猟、アクセサリ情報の閲覧、代理店についての情報閲覧、お買い上げ製品の登録などを行っていただくことができます。

整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。Figure 1にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。

g004975

この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号 (Figure 2) を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。

g000502

この他に2つの言葉で注意を促しています。重要 は製品の構造などについての注意点を、はその他の注意点を表しています。

警告

CALIFORNIA

Proposition 65 Warning

米国カリフォルニア州では、この製品に、ガンや先天性異常などの原因となる化学物質が含まれているとされております。

この製品は、関連する全ての欧州指令に適合しています。詳細についてはこの冊子の末尾にあるDOI(適合宣誓書)をご覧ください。

安全について

不適切な使い方をしたり手入れを怠ったりすると、人身事故につながります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識のついている遵守事項は必ずお守りください。これは「注意」、「警告」、「危険」など、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生することがあります。

安全ラベルと指示ラベル

Graphic

危険な部分の近くには、見やすい位置に安全ラベルや指示ラベルを貼付しています。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。

このキットに入っている機器には必要に応じて以下のような指示ステッカーが貼付してありますので、取り付け作業の参考としてください。

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組み立て

マシンの準備を行う

  1. 平らな場所に駐車し、刈り込みデッキを一番低い刈高にセットし、エンジンを停止させ、キーを抜き取る。

  2. バッテリーのマイナス (-) 端子に接続されているケーブルを外す。

  3. エンジン冷却液の温度が下がるのを待って冷却液を抜き取る;サービスマニュアルを参照。

  4. 機体からフードを外して脇に置く;サービスマニュアルを参照。

防熱シールドを取り付ける

この作業に必要なパーツ

リアパネルシールド 1
運転席下のシールド 1

エンジンリアパネルシールドを取り付ける

  1. 運転席を一番前の位置に移動させて後部パネルへのアクセスを確保する。

  2. スエルラッチ3 個を外してリアパネルを外す(Figure 3)。

    g032347
  3. プレートの裏側のシールドを貼り付ける部分をきれいにする。

  4. 防熱シールドの裏紙をはがしてリアパネルのエンジン側の面に貼り付ける(Figure 4)。

    g032348

    Note: リアパネルシールドは、プレートの幅方向の中央に張り付け、左右にそれぞれ 29mm の余白を残してください(Figure 4)。

  5. パネルを脇に置く。

運転デッキ用シールドを取り付ける

  1. 座席のラッチを外して座席を前に倒す。

  2. 運転デッキの底部についているワイヤハーネスからシートスイッチを外す (Figure 5)。

    g032391
  3. 運転デッキの底部についているワイヤクリップを外す(Figure 5)。

  4. 運転デッキ裏側の、シールドを貼り付ける部分をきれいにする。

  5. 防熱シールドの裏紙をはがして、運転デッキの裏面にシールドを張り付ける (Figure 6)。

    g032392

    Note: シールドについているボルト用の穴をデッキの穴に合わせてシールドを貼り付けてください。

  6. 運転デッキの底部にワイヤクリップを取り付ける(Figure 7)。

    g032393
  7. ワイヤハーネスにシートスイッチを接続する(Figure 7)。

ヒーターホースを組み立てる

この作業に必要なパーツ

ストレートフィッティング(3/8 NPT x 0.625 バーブ)1
ホースクランプ(" - 1")4
ホースクランプ(" - 1")1
T字フィッティング 1
メスのダストフィッティング 1
オスのダストフィッティング 1

給液ホースを組み立てる

Note: ヤンマーエンジン搭載のマシンでは 86.3cm のホースを使用、クボタエンジン搭載のマシンでは 57.1cm のホースを使用します。

  1. ストレートフィッティング(3/8 NPT x 0.625 バーブ)にシーラントを巻き付ける;最初のねじ山には巻かないこと。

    g032343
  2. ストレートフィッティングのねじ山部にダストプラグを入れる(Figure 8)。

  3. ストレートフィッティング(3/8 NPT x 0.625 バーブ)をオスのカップラに取り付ける(Figure 8)。

  4. ストレートフィッティング(3/8 NPT x 0.625 バーブ)をオスのカップラに指締め状態にし、そこから2~3回転締め付ける。

  5. ホースクランプ(" - 1")をホースにセットする。

  6. ストレートフィッティングのバーブ側をホースに接続してクランプ(" - 1")で固定する。

戻りホースを組み立てる

Note: ヤンマーエンジン搭載のマシンでは 86.3cm のホースを使用、クボタエンジン搭載のマシンでは 132cm のホースを使用します。

  1. ストレートフィッティング(3/8 NPT x 0.625 バーブ)にシーラントを巻き付ける;最初のねじ山には巻かないこと。

    g030360
  2. ストレートフィッティングのねじ山部にダストプラグを入れる(Figure 9)。

  3. ストレートフィッティング(3/8 NPT x 0.625 バーブ)をメスのカップラに取り付ける(Figure 9)。

  4. ストレートフィッティング(3/8 NPT x 0.625 バーブ)をメスのカップラに指締め状態にしたら、そこから2~3回転締め付ける。

  5. ホースにホースクランプ(2個)を嵌める。

  6. Figure 9のように、ストレートフィッティングのバーブ側をホースに接続してクランプ(" - 1")で固定する。

  7. Figure 9のように、T字フィッティングのバーブ側をホースに接続してクランプ(" - 1")で固定する。

ラジエターホースへ接続する

ヤンマーエンジン搭載機のみ
  1. ラジエターホースを探し出す(Figure 10)。

    g032396
  2. 切断線に沿ってラジエターホースを切断する(Figure 10)。

  3. Figure 11のように、切り口をT字フィッティングのバーブ側をホースに接続し、クランプ(" - 1")で固定する。

    g032398

ラジエターホースへ接続する

クボタエンジン搭載機のみ
  1. ラジエターホースを外す(Figure 12)。

    g032421
  2. 切断線に沿ってラジエターホースを切断する(Figure 12)。

  3. Figure 13のように、切り口をT字フィッティングのバーブ側をホースに接続し、クランプ(" - 1")で固定する。

    g032420

バルクヘッドブラケットを取り付ける

この作業に必要なパーツ

ハトメ 1
バルクヘッド用ブラケット 1
ボルト(5/16" x ") 2
R クランプ 2
キャリッジボルト(" x ") 2
フランジナット(")2

ハトメを取り付ける

Note: ハトメが付いていない場合はこの作業を行ってください。

  1. サポートチューブについているキャップを外す(Figure 9)。

    g234097g032344
  2. ふたつの穴の間に打ち抜き部がある場合にはこれを打ち抜く(Figure 15)。

    g032345

    Note: 必要に応じ、金ノコなどで2つの穴の間の部分(上記の打ち抜き部に相当する部分)を除去してください。

  3. できた開口部にハトメを取り付ける(Figure 16)。

    g032346

ホースブラケットを取り付ける

  1. ボルト(5/16" x ")2本を使って、ブラケットをフレームに固定する(Figure 17)。

    g032394
  2. ボルトを 19.78-25.42Nm(2.0-2.6kg.m = 175-225in-lb)にトルク締めする。

  3. 各ホースに1個ずつRクランプを通す(Figure 18)。

    g032395
  4. キャリッジボルト(" x ")2本とフランジナットを使って、Rクランプとホースアセンブリをブラケットマウントに固定する(Figure 18)。

  5. ボルトを 10.17-12.43Nm(1.0-1.3kg.m = 90-110in-lb)にトルク締めする。

ヒーターホースを配設する

この作業に必要なパーツ

ホースクランプ(" - 1")1
ストレートフィッティング(3/8 NPT x 0.625 バーブ)1
温度センサー(ヤンマーエンジンのみ)1
アダプタ(ヤンマーエンジンのみ)1

給液ホースを配設する

クボタエンジン搭載機のみ
  1. 給液ホースをFigure 19のように配置する。

    g032423
  2. 温度センサーの配線を外してセンサーを取り外す(Figure 20)。

    g032422
  3. ストレートフィッティング(3/8 NPT x 0.625 バーブ)にシーラントを巻き付ける;最初のねじ山には巻かないこと。

  4. ストレートフィッティングをポートに指締めする。

  5. そこからストレートフィッティングを 2-3 回転増し締めする。

  6. ホースの端部にホースクランプを嵌める(Figure 20)。

  7. Figure 20のように、ストレートフィッティングにホースに接続し、クランプ(" - 1")で固定する。

戻りホースを配設する

クボタエンジン搭載機のみ

給液ホースをFigure 21のように戻りホースを配置する。

g032423

温度センサーを移動する

ヤンマーエンジン搭載機のみ
  1. 冷却液温度センサーからソケット端子を外す(Figure 22)。

    g233716
  2. ウォーターポンプ後部から温度センサーとガスケットを外す(Figure 23)。

    Note: 外した温度センサーは、ステップ (5)で取り付けます。

    g233715
  3. ウォーターポンプの前ポートからプラグとガスケットを外す(Figure 23)。

    Note: 外したプラグとガスケットは不要です。

  4. ウォーターポンプの前ポートにリデューサとガスケット(プラグ)を取り付ける(Figure 24)。

    g233712
  5. ステップ 2で外した温度センサーとバーブ付きストレートフィッティングのねじ山部分に PTFE テープを巻く。

  6. 新しい温度センサーを、リデューサに取り付ける(Figure 24)。

  7. ウォーターポンプハウジングの後ポートにバーブ付きフィッティングを指締めで取り付け(Figure 25)、そこから 2-3 回転増し締めする。

    g233713

給液ホースを配設する

ヤンマーエンジン搭載機のみ
  1. 給液ホースをFigure 26のように配置する。

    g032427
  2. ホースの端部にホースクランプを嵌める(Figure 27)。

    g233714
  3. Figure 27のように、ストレートフィッティングにホースに接続し、クランプ(" - 1")で固定する。

戻りホースを配設する

ヤンマーエンジン搭載機のみ

給液ホースをFigure 28のように配置する。

g032427

超音波センサーを取り付ける

クボタエンジン搭載機のみ
  1. エンジンブロックについているサーモスタットハウジングを探し出し、エンジンポートプラグを外す(Figure 29)。

    g032524
  2. 温度センサーにシーラントを巻き付ける;最初のねじ山には巻かないこと。

  3. 温度センサーをポートに指締めする。

  4. そこからさらに 2-3 回転増し締めする。

  5. ステップ2(給液ホースを配設する)で外した黄色いコードを、温度センサーのエンジン(ホット)コネクタに接続する(Figure 29)。

  6. 黄色コードに縛り付けてある橙(オレンジ)線を黄色線から外し、エンジン(ウォーム)コネクタに接続する(Figure 29)。

  7. ハーネス同士はケーブルタイを使って束ねる。

    Note: 可動部や高温部分にはハーネスを固定しないでください。

ウオッシャー液ボトルを取り付ける

この作業に必要なパーツ

ウォッシャー液ボトル 1
ブラケット 1
R クランプ 1
キャリッジボルト(5/16" x 1") 3
ボルト(5/16" x ")2
フランジナット (5/16") 5
キャリッジボルト(" x ") 1
ナット(") 1

ウオッシャー液ボトルを取り付ける

クボタエンジン搭載機のみ
  1. キャリッジボルト(5/16" x 1")3本とフランジナット3個を使って、ブラケットをフレームに固定する(Figure 30)。

    g032446
  2. ボルトを 19.78-25.42Nm(2.0-2.6kg.m = 175-225in-lb)にトルク締めする。

  3. キャリッジボルト(5/16" x ")2本とフランジナットを使って、ウォッシャ液ボトルをブラケット固定する(Figure 31)。

    g032447
  4. ボルトを 19.78-25.42Nm(2.0-2.6kg.m = 175-225in-lb)にトルク締めする。

  5. ウォッシャー液ボトルにチューブを接続してケーブルタイでフレームに固定する(Figure 32)。

    g032449

    Note: 可動部や高温部分にはホースを固定しないでください。

ウオッシャー液ボトルを取り付ける

ヤンマーエンジン搭載機のみ
  1. キャリッジボルト(5/16" x 2")、(5/16" x 1")3本とフランジナット3個を使って、ブラケットをフレームに固定する(Figure 33)。

    g032448
  2. ボルトを 19.78-25.42Nm(2.0-2.6kg.m = 175-225in-lb)にトルク締めする。

  3. キャリッジボルト(5/16" x ")2本とフランジナットを使って、ウォッシャ液ボトルをブラケット固定する(Figure 34)。

    g032450
  4. ボルトを 19.78-25.42Nm(2.0-2.6kg.m = 175-225in-lb)にトルク締めする。

  5. ウォッシャー液ボトルにチューブを接続してケーブルタイでフレームに固定する(Figure 35)。

    g032515

    Note: 可動部や高温部分にはホースを固定しないでください。

ウォッシャー用ホースを固定する

  1. ホースコネクタにRクランプを通す(Figure 36)。

    g032523
  2. キャリッジボルト(" x ")とナットを使って、Rクランプをホースブラケットに固定する(Figure 36)。

  3. ボルトを 10.17-12.43Nm(1.0-1.3kg.m = 90-110in-lb)にトルク締めする。

ワイヤハーネスを取り付ける

この作業に必要なパーツ

ワイヤハーネス 1
リレー 1
ヒューズ(60 A)1
ヒューズ(10 A)2
ケーブルタイ 3
ワイヤハーネスヒューズキット(P/N 92-2641;別途購入のこと)1
キースタートハーネス(P/N 107-0672;別途購入のこと)1

ワイヤハーネスに所要部品を接続する

  1. ワイヤハーネスに以下の部品を接続する(Figure 37)。

    g032518
  2. リレーコネクタにリレーを取り付ける(Figure 37)。

  3. ヒューズホルダーにヒューズ(60A)を取り付ける(Figure 37)。

  4. ヒューズアセンブリにヒューズ(10A)を取り付けてヒューズアセンブリキャップで固定する(Figure 37)。

ワイヤハーネスを配設する

クボタエンジン搭載機のみ
  1. キャブ用コネクタ(3個)をハトメに通す(Figure 38)。

    g032517
  2. フレームサポートに沿って補助電源ワイヤを配設し、さらに ROPS チューブに沿って下へ、オペレータコントロールの方へ導く(Figure 38)。

  3. ケーブルタイを使用して、ワイヤハーネスをフレームに固定する。

    Note: 可動部や高温部分にはハーネスを固定しないでください。

ワイヤハーネスを配設する

ヤンマーエンジン搭載機のみ
  1. キャブ用コネクタ(3個)をハトメに通す(Figure 39)。

    g032516
  2. フレームサポートに沿って補助電源ワイヤを配設し、さらに ROPS チューブに沿って下へ、オペレータコントロールの方へ導く(Figure 39)。

  3. フレームサポートに沿ってウォッシャー用ワイヤを配設し、さらに ROPS チューブに沿って下へ、ウォッシャー液ボトルへ導く(Figure 39)。

  4. ケーブルタイを使用して、ワイヤハーネスをフレームに固定する。

    Note: 可動部や高温部分にはハーネスを固定しないでください。

補助電源ワイヤを接続する - マシンのヒューズブロック

Note: マシンのヒューズブロックに空きがない場合は、補助電源ワイヤを接続する - 追加のワイヤハーネスヒューズブロックへ飛んでください。

  1. スエルラッチを外してオペレータコントロールパネルを外す(Figure 40)。

    g032521
  2. ワイヤハーネス(キット)の補助電源ワイヤ(緑色の絶縁被覆)をオペレータコントロール部に導く(Figure 41)。

    g233782
  3. ヒューズブロックで(Figure 41)、以下のワイヤペアを接続する:

    構成機器ワイヤの色コネクタの種類
    キットのワイヤハーネス - 補助電源ワイヤ絶縁ブレードコネクタ
    ヒューズブロック - マシンのワイヤハーネス(オプションのリレー)絶縁ソケットコネクタ

    Note: 補助電源ワイヤが別の回路に使用されている場合には、もう一本のワイヤハーネスヒューズブロックとキースタートハーネスを取り付ける;ステップ1-3を参照。

  4. ヒューズブロックにヒューズ(10 A)を取り付ける(Figure 41)。

  5. ワイヤをケーブルタイで固定する。

    Note: 可動部や高温部分にはハーネスを固定しないでください。

補助電源ワイヤを接続する - 追加のワイヤハーネスヒューズブロック

Note: この作業は、マシンのヒューズブロックに空きがない場合のものです。

  1. 追加のワイヤハーネスヒューズブロック(P/N 92-2641)を、既存のヒューズブロックに組み付ける(Figure 42)。

    g234232
  2. 追加のワイヤハーネスヒューズブロック(P/N 92-2641)を、既存のヒューズブロック(Figure 42))に組み付ける:

    構成機器ワイヤの色コネクタの種類
    ワイヤハーネスヒューズブロック(P/N 92-2641)赤 (10 ゲージ)ブレードコネクタ
    ヒューズブロック - マシンのワイヤハーネス赤(10 ゲージ — オプションのヒューズブロック)ソケットコネクタ
  3. キースタートハーネス(P/N 107-0672)を、ハーネスヒューズブロック(P/N 92–2641)のワイヤ(Figure 42)に以下のように組み付ける:

    構成機器ワイヤの色コネクタの種類
    キースタートハーネス(P/N 107-0672)青 (18 ゲージ)非絶縁ソケットコネクタ
    ワイヤハーネスヒューズブロック(P/N 92-2641)赤 (12 ゲージ)絶縁ブレードコネクタ
  4. キースタートハーネス(P/N 107-0672)を、ポーラートラックキットハーネスの補助電源ワイヤ(Figure 42)に以下のように組み付ける:

    構成機器ワイヤの色コネクタの種類
    キースタートハーネス(P/N 107-0672)青 (18 ゲージ)絶縁ソケットコネクタ
    ポーラートラックキットのハーネス緑(18 ゲージ — キャブ電源)非絶縁ブレードコネクタ
  5. ヒューズブロックにヒューズ(10 A)を取り付ける(Figure 42)。

  6. ワイヤをケーブルタイで固定する。

    Note: 可動部や高温部分にはハーネスを固定しないでください。

ウォッシャー液ボトルを接続する

  1. ウオッシャー液ボトルにプラグを接続する(Figure 43)。

    g032522
  2. ケーブルタイを使用して、ワイヤハーネスをフレームに固定する。

    Note: 可動部や高温部分にはハーネスを固定しないでください。

バッテリーを接続する

  1. 赤線と黒線(いずれも10ゲージ)を、フレーム左側のROPSチューブに沿ってバッテリーへ導く(Figure 38)。

  2. バッテリーから、まずマイナス側のクランプをゆるめて外し、次にプラス側のクランプを同様に外す(Figure 44)。

    g032519
  3. 端子ボルトからナットを外す(Figure 44)。

  4. マイナス端子にマイナスコネクタ(黒線)を取り付け、ナットで仮止めする(Figure 44)。

  5. プラス端子にプラスコネクタ(赤線)を取り付け、ナットで仮止めする(Figure 44)。

  6. バッテリーのプラス端子にプラスクランプを取り付け、その後にマイナス端子にマイナスクランプを取り付ける(Figure 44)。

  7. ケーブルタイを使用して、ワイヤハーネスをフレームに固定する。

    Note: 可動部や高温部分にはハーネスを固定しないでください。

スキッドプレートを取り付ける(クボタモデルのみ)

この作業に必要なパーツ

スキッドプレート 1
ボルト(" x 1") 2
ボルト(" x 1") 2
フランジナット(")4

ボルト(" x 1")、(" x 1")とナットを使って、スキッドプレートをフレームに固定する(Figure 45)。

g032568

ROPSを取り外す

Note: 誰かに手伝ってもらって、ROPSを機体から取り外す。

  1. 一人が ROPS を支える。

  2. ヘアピンとピボットロックピンをROPSから外してヘアピンを脇に置く(Figure 46)。

    g032775
  3. ピボットボルトとランヤードのワッシャを外す。

  4. 機体からROPSを取り外す。

  5. ROPSを保管する。

Note: ROPSを外したときの金具類は、来春の再取り付けに便利なように、すべてROPSに取り付けて保管してください。

夏用フレームを取り外す

この作業に必要なパーツ

ローラアセンブリ2
左ブラケット1
右ブラケット1
ボルト(" x 2")2
ボルト(" x ")2
フランジナット(")4
クレビスピン 2
タッピングねじ (")2
ホースプラグ 2

コンバージョン用ローラを取り付ける

  1. フロアジャッキを使って後輪を床から浮かせ、ジャッキスタンドで支える。

  2. シリアル番号が 312999999 よりも若いマシンでは、デッキフレームの後コーナーそれぞれに垂直チューブサポートアセンブリを取り付ける;クレビスピンとタッピングねじ (") を使用する (Figure 47)。

    g024844
  3. シリアル番号が 313000001 よりも大きいトラクションユニットでは、コンバージョンブラケット(左右の区別あり)をデッキの左右の後コーナーに取り付ける;タッピングねじ (" x ") を使用する (Figure 48)。

    Note: ブラケットが後フレームの端を向くように取り付けてください。

    g024845
  4. 各コンバージョンブラケットにローラアセンブリを取り付ける;ボルト(" x 2")とフランジナットを使用する(Figure 48)。

運転台を外す。

  1. 運転台を上げてラッチ位置にセットする(Figure 49)。

    g032441
  2. ピボットピンとワッシャを固定しているヘアピンを外してピボットアームとピボットブラケットを分離する(Figure 50)。

    g032774

    Note: ROPSを外したときの金具類は、来春の再取り付けに便利なように、すべてROPSに取り付けて保管してください。

  3. 運転台をピボットブラケットに繋いでいるピボットピン2本から、ヘアピンを外す(Figure 51)。

    g032443
  4. 誰かに手伝ってもらって、ピボットピンと運転台を機体から取り外す(Figure 51)。

    Note: 外した運転台は来春まで格納保管してください。

  5. 先ほど外した各ピボットピンを、運転台およびピボットブラケットに通して、ヘアピンで固定する。

PTOの接続を外す

  1. PTO 駆動シャフトのボルトとナットをゆるめる。

  2. 駆動シャフトをギアボックスのシャフトに固定しているロールピンを外して駆動シャフトを抜き出す (Figure 52)。

    g004928

    Note: ROPSを外したときの金具類は、来春の再取り付けに便利なように、すべてROPSに取り付けて保管してください。

夏用フレームを取り外す

  1. 夏用フレームを機体に固定しているボルトとナットにアクセスできるようにカバープレート(2枚)を外す(Figure 53)。

    g032736
  2. ジャッキスタンド2台でフレームを支えて機体後部を浮かす(Figure 54)。

    g032569
  3. バルブ下に適当な液体回収容器を置き、制御バルブから油圧ホースを外す(Figure 55)。

    g032445
  4. 制御バルブに接続されているコネクタ2個を外す。これらは来春に再使用するので、コードをまとめてコントロールボックス内部に保管する。

  5. 制御バルブのフィッティングに、冬用キットに入っているキャップを取り付け、ホースの端部にはプラグを取り付ける。

    Note: こぼれた油圧オイルはふき取ってください。

  6. リテーナリング、ピボットピンを固定しているボルト、ピボットピンを外してシリンダをずらす。

    g032735
  7. 夏用フレームを機体フレームに固定しているロックナットとボルトを外す(Figure 57Figure 58)。

    g032444
    g032737
  8. 夏用フレームを前方に押し出して外し、来春まで格納保管する(Figure 59)。

    g032570

Note: ROPSを外したときの金具類は、来春の再取り付けに便利なように、すべてROPSに取り付けて保管してください。

キャブを取り付ける

この作業に必要なパーツ

キャブ 1
バルブシール 2
後部ウレタンシール 1
右後ウレタンシール 1
左後ウレタンシール 1
右中ウレタンシール 1
左中ウレタンシール 1
右タンク用ウレタンシール 1
横前用ウレタンシール 2
前用ウレタンシール 1
左横用ウレタンシール 1
右横用ウレタンシール 1
ゴム製アイソレータ 4
ボルト(" x 3")4
ワッシャ(")4
ワッシャ(大) 4
ナット(")4
ボルト(" x 3") 2
ロックナット(")2

安全ステッカーを貼り付ける

以下の作業は、地域の法律等で義務付けられている場合に行います。

後窓に安全デカルをFigure 60に示すように貼り付ける。

g030478

キャブ用シールを取り付ける

Note: シールを貼り付ける場所を十分にきれいにしてから貼り付けてください。

  1. Figure 61に示すように、キャブの後部に後部用ウレタンを、タブに合わせて貼り付ける。

    g028726
  2. 左後用と、右後用のウレタンシールを、キャブフレームの後部下側エッジ部の内側コーナーに取り付ける (Figure 61)。

    Note: ウレタンの前側の脚部の内側のエッジが、キャブフレームのサイドシールパネルの内側のエッジからおよそ 3mm 離れていれば適正です。

  3. 左中と右中のウレタンシールの一番内側のエッジを、左後と右後のウレタンシールに合わせてタブをインタロックする (Figure 61)。

    Note: ウレタンシールの前側の脚部の内側のエッジが、キャブフレームのサイドシールパネルの内側のエッジからおよそ 3mm 離れていれば適正です。

  4. 左タンク用と右タンク用のウレタンシールの一番内側のエッジを、左中と右中のウレタンシールに合わせてタブをインタロックする (Figure 62)。

    Note: ウレタンシールの前側の脚部の内側のエッジが、キャブフレームのサイドシールパネルの内側のエッジからおよそ 3mm 離れていれば適正です。

  5. 左横用と右横用のウレタンシールの前側のエッジを、チャネルに押し付け、これらのウレタンシールの角張っている後エッジをタンク用ウレタンシールに接続する (Figure 62)。

    Note: タンク用ウレタンシールと横用ウレタンシールの角部のエッジとの間にわずかなすきまができる場合があります。

    g028740
  6. 前用ウレタンシールを、前パネルの中央にセットする (Figure 63)。

    Note: 前用ウレタンシールの後側のエッジが、キャブフレームの前パネルの一番後ろのエッジに合っていれば適正です。

  7. 横前用ウレタンシールの前側エッジを、前用ウレタンシールに押し込んで、内側のエッジをキャブフレームのシールパネルの内側のエッジに合わせる (Figure 63)。

    g028728

冬用フレームにキャブを取り付ける

  1. 吊り上げポイント(4ヶ所)を使って、キャブを機体の上につるす(Figure 64)。

    g030873

    Note: 吊り上げ用のバーなどがキャブの屋根やヘッドライナーに接触しないように注意してください。

  2. 前マウントの2つのボルト穴に合わせてキャブを機体に降ろす(Figure 65)。

    g032780
  3. 各取り付け部にゴム製のアイソレータを挿入する (Figure 65)。

  4. ボルト(" x 3")、大きいワッシャ、フランジナットを使って、キャブを機体に固定する(Figure 65)。

  5. それぞれのゴム製アイソレータが 22mm の厚さに圧縮されるまでボルト (" x 3") を締め付ける。

冬用フレームを取り付ける

この作業に必要なパーツ

冬用フレーム1
カップラリンク 2
ボルト(" x 4") 2
ワッシャ(") 2
供給側ホースのカバー 1
戻り側ホースのカバー 1

キャブを傾ける

  1. 機体左右それぞれの側でアクセスカバーを固定しているボルト(2本)を取り外す(Figure 66)。

    g032781
  2. キャブフレームに昇降バーアセンブリをセットする(Figure 67)。

    g032782
  3. 左右の昇降ねじを交互にそれぞれ数回ずつ回転させてキャブを徐々に前傾させる(Figure 67)。

  4. 片側の昇降ねじを何回転か回したら反対側に移って同じだけ回転させることを繰り返す。

マシンに冬用フレームを接続する

  1. 冬用フレームをマシンに整列させ、バックさせて突き合わせる(Figure 68)。

    g032779
  2. フロアジャッキを使って機体の上下位置を調整し、機体のボルト穴と冬用フレームのボルト穴を整列させる。

  3. マシンをジャッキアップしたら、ジャッキスタンドで支える(Figure 68)。

  4. カップラリンク、ボルト(" x 4")、ワッシャを使って、冬用フレームを機体フレームに固定する(Figure 69)。

    g032572
  5. ボルトを 359Nm (37kg.m = 265ft-lb)にトルク締めする。

キャブを機体に固定する

  1. 左右の昇降ねじを交互にそれぞれ数回ずつ回転させてキャブを徐々に機体に降ろす(Figure 70)。

    g032783
  2. ボルト(" x 3")と(" x 3")を使って、ROPSチューブの左右それぞれにキャブマウントブラケットを仮止めする(Figure 71)。

    g032662

    Note: キャブブラケットマウントは機体前方へ向けてください。

  3. キャブフレームの各取り付け部にゴム製のアイソレータを挿入する (Figure 72)。

    g032784
  4. ボルト(" x 3")、大きいワッシャ、フランジナットを使って、キャブを機体に固定する(Figure 72)。

  5. それぞれのゴム製アイソレータが 22mm の厚さに圧縮されるまでボルト (" x 3") を締め付ける。

  6. キャブマウントサポートをROPSポストに固定しているボルトとナットを締め付ける(Figure 71)。

    • ボルト ( x 1")を 91-113Nm(33-40kg.m = 67-83ft-lb)にトルク締めする。

    • ボルト ( x 3")を 322-396Nm(33-40kg.m = 238-292ft-lb)にトルク締めする。

  7. 昇降バーアセンブリを外し、先ほど外したアクセスカバーを元通りに取り付ける(Figure 66)。

ハーネスの配設と接続を行う

  1. ウォッシャ液チューブ、ヒーター用給液ホースと戻りホースを、ハトメに通す(Figure 73)。

    g032663
  2. ウォッシャ液チューブ、ヒーター用給液ホースと戻りホースをそれぞれの接続先に接続する。

  3. ドレンホースをハトメに通し、ROPSチューブに沿って下方へ配設する(Figure 73)。

  4. ケーブルタイを使用して、ドレンホースをROPSチューブに固定する。

ワイヤハーネスを接続する

  1. キャブからのワイヤハーネスを、機体からのワイヤハーネスに向けて配設する(Figure 74)。

    g032664
  2. キャブのワイヤハーネスのコネクタを機体のワイヤハーネスの対応するコネクタに接続する。

  3. ハーネス同士はケーブルタイを使って束ねる。

    Note: 可動部や高温部分にはハーネスを固定しないでください。

後カバーを取り付ける

  1. ボルト(" x ")5本を使って、後カバーを機体に固定する(Figure 75)。

    g234180g032665

    Note: 中央のボルトを最初に取り付け、その後に残りのボルトを取り付けてください。

  2. ボルトを37-45Nm(3.7-4.6kg.m = 27-33 ft-lb)にトルク締めする。

後輪を取り外す

  1. 後輪のラグナットをゆるめる。

  2. フロアジャッキを使って後輪を床から浮かせ、ジャッキスタンドでフレームを支える(Figure 76)。

    g032569
  3. 機体から後輪を外す。

  4. Figure 77に示すように、ボルト(" x 4")を取り付ける。

    g032575
  5. ボルトを 359Nm(37kg.m = 265ft-lb)にトルク締めする。

PTOドライブを接続する

  1. 運転台を機体に固定しているボルト(2本)を外してPTO接続部へのアクセスを確保する(Figure 78)。

    g032576
  2. 冬用フレームのPTOシャフトにPTOヨークを通し、ロールピンの穴を整列させる(Figure 79)。

    g032627
  3. ロールピンを取り付ける (Figure 79)。

  4. ボルトを締め付けてヨークをシャフトに固定する。

  5. 先ほど外したボルト(5/16" x ")2本を使って、運転台を冬用フレームに固定する(Figure 78)。

油圧ホースを接続する

  1. ギアポンプについている給液ホース用のフィッティングをゆるめて車体前方に向ける (Figure 80)。

    g032631
  2. デッキ昇降シリンダから外したホース 2 本を、それぞれに対応するホースカバーに通す。

  3. ケーブルタイを使用して、各ホースカバーの両端を縛る。

  4. ホースを機体後方に導く(Figure 81)。

    g032632
  5. 給液ホースを貫通穴に通し、チューブコネクタに接続する(Figure 82)。

    g032630
  6. 戻りホースを制御バルブに接続する (Figure 82)。

  7. ホースのフィッティングを確実に締め付ける。

Note: 可動部や高温部分にはホースを固定しないでください。

車輪を取り付ける

  1. ハブにホイールを取り付ける(Figure 83)。

    g032628
  2. ラグナットでホイールをフレームに固定する(Figure 83)。

  3. 以下の順序で、ラグナットを 88-115Nm(9.0-11.8kg.m = 65-85ft-lb)にトルク締めする(Figure 84)。

    g032629

クローラを取り付ける

注意

クローラのガイドに指などがはさまれやすい箇所が数多くある。こうした部分に巻き込まれると大けがをする。

クローラを持つ時は、スチール製ガイドの外側にあるゴム製のクローラ部分を持つようにすること。

  1. ジャッキスタンド2台でフレーム後部を支えて機体前部を浮かす(Figure 85)。

    g032669
  2. ボギーストップアセンブリについているねじ山付きスタッドからロックナットとワッシャを取り外して脇に置く (Figure 86)。

    g032573
  3. 冬用フレームのアタッチメントアーム用のピボットポイントを探し出す(Figure 87)。

    g032732
  4. フロアジャッキを使って冬用フレームを持ち上げる(Figure 88)。

    g032738
  5. 冬用フレームをジャッキアップしたら、ジャッキスタンドで支える(Figure 89)。

    g032740
  6. 前輪を取り外(Figure 89)。

  7. センターホイールと後ホイールにクローラを回し掛ける(Figure 90)。

    g032739
  8. 冬用フレームに前ホイールを取り付ける;車輪を取り付けるを参照。

  9. フロアジャッキでフレームを持ち上げてジャッキスタンドを外し、機体を床に下ろす。

  10. ボギーストップアセンブリについているねじ山付きスタッドに、ロックナットとワッシャを取り付ける (Figure 91)。

    g032573
  11. ナットを91-113Nm(9.3-11.5kg.m=67-83ft-lb)にトルク締めする。

組み立てを完了する

  1. 機体にフードを取り付ける。

  2. ウォッシャ液タンクに液を入れる。

  3. ラジエター液を補給する。ラジエター液の仕様などについては オペレーターズマニュアル を参照。

  4. 油圧オイルの量を点検し、必要に応じて補給する;オイルの種類についてはマシンの オペレーターズマニュアルを参照。

  5. バッテリーケーブル(-)をバッテリーに接続する。

  6. エンジンを始動し、昇降アームを数回上下させて、オイル漏れがないか点検する。

  7. 油圧オイルと冷却液の量をもう一度点検し、必要に応じて補給する。

  8. 夏用フレームやその関連機器、金具類などを、来春に備えて保管する。

製品の概要

g004965

キャブ関係の制御装置

g032785

室内温度コントロールパネル

室内の温度を調整するパネルです(Figure 94)。

g032787

温度コントロール

ノブを回してキャブ内の温度を調整します(Figure 94)。

ファンコントロール

ノブを回してファンの回転速度を調整します(Figure 94)。

空気循環コントロール

室内空気循環モードと外気導入モードの切り替えを行うスイッチです (Figure 94)。

照明コントロールパネル

照明を調整するパネルです(Figure 95)。

g032786

ヘッドライトスイッチ

ヘッドライトの点灯と消灯を行います(Figure 95)。

室内灯スイッチ

室内照明のON/OFFを行います (Figure 95)。

ハザードランプスイッチ

ハザードランプのON/OFFを行います (Figure 95)。

方向指示器スイッチ

左右の方向指示器のON/OFFを行います (Figure 95)。

ワイパースイッチ

ワイパーのON/OFFを行います (Figure 93)。

電源ソケットセレクタ

使用する電源ソケットの選択を行います(Figure 93)。

後窓用ラッチ

後窓用ラッチ

g032824

ラッチを上に開くと窓を開けることができます(Figure 96)。ラッチを押し込むように開くと窓を開いた状態で固定できます。閉じる時にはラッチを引き出して下げてください。

Important: フードを開ける時には、フードが後窓にぶつからないように後窓を閉めてください。

ペダルの操作

アタッチメントアームはペダルで操作します(Figure 97)。

g032788

左ペダル

左ペダルでアタッチメントの上げ下げを行います(Figure 97)。

右ペダル

右ペダルでアタッチメントの操作を行います(Figure 97)。

運転操作

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

安全を第一に

安全についての章に記載されている注意事項をすべてよく読んでください。オペレータや周囲の人を事故から守る重要な情報が掲載されています。

危険

ぬれ芝、氷の上、滑りやすい斜面などでは転倒して制御できなくなる危険があります。

クローラが溝などに落ちて機体が転倒すると、最悪の場合、死亡事故などの重大な事故となる危険がある。

ROPS に関する説明や警告をよく読んで注意事項を守ること。

危険を避け、転倒事故を防止するために:

  • 段差や溝、池や川の近くなどでは作業しない。

  • 斜面では速度を落とし、より慎重な運転を心がける。

  • 急旋回したり不意に速度を変えたりしない。必ずシートベルトを着用する。

注意

この機械の運転音は、オペレータの耳の位置で 85dBA となり、長時間使用しつづけると聴覚に障害を起こす可能性がある。

運転に際しては聴覚保護具を使用すること。

g000504

アタッチメントの使い方

  • アタッチメントでの作業を始める前にオペレーターズマニュアルを読んでください。

  • 油圧クイックカップラの接続を行う時には、コネクタにごみや異物が付着していないことを必ず確認してください。

  • 出力シャフトを錆びさせないよう、常にオイルで保護してください。

  • 絶対に、アタッチメントを上昇させたまま PTO を操作しないでください。上昇させたまま PTO を操作するとPTO 駆動ラインから異音が出ます。

以下の要領でアタッチメントを取り付ける:

  1. 機体に既についているアタッチメントを外す。

  2. アタッチメントの搭載アダプタの真後ろにマシンを停車させる。マシンの搭載アダプタを上昇させてアタッチメントのアダプタに嵌め合わせる。

  3. 搭載アダプタ同士が相互に連結したら、アタッチメントピンとヘアピンで固定する(Figure 99)。

    g004972

除雪機用ワイヤを配設する

除雪機用のワイヤを、キャブからアイレットを通して除雪機まで導きます。

g032850

冬用フレームを取り外す

Note: ROPSを外したときの金具類は、来春の再取り付けに便利なように、すべてROPSに取り付けて保管してください。

コンバージョン前の機体の準備

  1. エンジンを始動し、アタッチメントをすべて外す。

    Note: 冬用フレームを引き出して夏用フレームに交換でき、機体後部をフロアジャッキで持ち上げて作業できるような場所に駐車する。各アタッチメントの オペレーターズマニュアルに従ってアタッチメントの格納保管を行う。

  2. 昇降アームの Aフレームを下降させる。

  3. バッテリーのマイナス (-) 端子に接続されているケーブルを外す。

PTOの接続を外す

  1. フロアプレートのカバーを止めているボルト2本を取ってカバーを外す (Figure 101)。

    g032576
  2. 駆動シャフトをギアボックスのシャフトに固定しているボルト2本についているロールピンを取り、キャップスクリュをゆるめる (Figure 102)。

    g032627
  3. ロールピンを外して脇に置く。

クローラを取り外す

  1. 機体フレーム後部の下にジャッキスタンド2台をセットする(Figure 103)。

    g032669
  2. ボギーストップアセンブリについているねじ山付きスタッドから、ロックナットとワッシャを取り外す (Figure 104)。

    g032573
  3. アタッチメントアセンブリ用のピボットポイントの下にフロアジャッキをセットし、フレーム前部を持ち上げて、中央タイヤが後ろへ転がって後タイヤにほとんど接触する状態にする(Figure 105)。

    g032731
  4. ジャッキスタンドで冬用フレームを支える。

  5. 冬用フレームから前ホイールを取り外す。

  6. 冬用フレームからクローラを取り外す。

  7. 冬用フレームに前ホイールを取り付ける;車輪を取り付けるを参照。

  8. フロアジャッキを使って冬用フレームを床まで降ろす。

  9. ボギーピボットのスタッドに平ワッシャ(")とロックナットを取り付けて締め付ける(Figure 104)。

油圧ホースを取り外す

  1. コントロールバルブの下に適切な受け容器を置く(Figure 106)。

  2. チューブコネクタからの給液ホースを外して貫通穴から抜き出す(Figure 106)。

    g032630
  3. 制御バルブから戻りホースを外す (Figure 106)。

  4. 各フィッティングにキャップを嵌める。

Note: 液がこぼれた場合はふき取ってください。

ワイヤハーネスを外す

  1. 後カバーをキャブに固定しているボルト(5本)を外す(Figure 107)。

    g032665
  2. 補助ワイヤをキャブに固定しているケーブルタイをすべて切断する。

  3. 機体のワイヤハーネスからキャブ用のイヤハーネスを外す(Figure 108)。

    g032664
  4. それぞれのハーネスを安全に固定する。

キャブのホースの接続を外す

  1. ウォッシャ液チューブ、ヒーター用給液ホースと戻りホースの接続を外す(Figure 109)。

    g032663
  2. ドレンチューブを機体に固定しているケーブルタイをすべて切断する(Figure 109)。

  3. ホースやチューブ類をすべてハトメから抜き、次の冬に備えて固定保管する。

  4. 外したホースにはプラグを嵌める。

  5. 冬用のハトメを夏用のハトメに交換する(Figure 110)。

    g032851
  6. 後カバーを取り付ける;後カバーを取り付けるを参照。

Note: 液がこぼれた場合はふき取ってください。

キャブを外す

  1. キャブフレーム後部で、キャブマウントブラケットをROPSチューブに固定しているボルトを取り外す(Figure 111)。

    g032662
  2. 機体左右それぞれの側でアクセスカバーを固定しているボルト(2本)を取り外す(Figure 112)。

    g032733
  3. キャブフレームに昇降バーをセットする(Figure 113)。

    g032734
  4. 左右の昇降ねじを交互にそれぞれ数回ずつ回転させてキャブを徐々に前傾させる(Figure 113)。

機体から冬用フレームを外す

  1. カバープレートを外して脇に置く(Figure 114)。

    g032736
  2. フロアジャッキを使って後輪を床から浮かせ、夏用ホイールを取り付けられる程度の高さにしてジャッキスタンドでフレームを支える(Figure 115)。

    g032669
  3. 後輪を取り外す。

  4. 後ハブに一番近いボルトとワッシャを外す(Figure 116)。

    g032575
  5. 夏用ホイールを取り付ける;車輪を取り付けるを参照。

  6. フロアジャッキを使って夏用ホイールを床に降ろし、ジャッキスタンドでフレーム後部を支える(Figure 115)。

  7. 機体フレームから、ボルト、ワッシャ、カップラリンクを外す(Figure 117)。

    g032572
  8. 冬用フレームを機体から引き出す(Figure 118)。

    g032768
  9. キャブに後カバーを取り付ける;後カバーを取り付けるを参照。

夏用フレームを取り付ける

マシンに夏用フレームを接続する

  1. 夏用フレームをマシンに整列させ、バックさせて突き合わせる(Figure 119)。

    g032769
  2. 機体の左側で、ボルト穴同士を整列させてボルトを入れて仮止め状態にする(Figure 121)。

    g032855
  3. 機体の右側で、ボルト穴同士を整列させてボルトを入れて仮止め状態にする(Figure 122)。

    g032856
  4. ボルトを 359Nm (37kg.m = 265ft-lb)にトルク締めして夏用フレームを機体に固定する。

夏用フレームに油圧ホースを接続する

  1. バルブ下に適当な液体回収容器を置き、制御バルブから油圧ホースを外す。

  2. ギアポンプについている給液ホース用のフィッティングをゆるめてホースを車体右方向に向ける (Figure 122)。

    g032777
  3. リテーナリング、ピボットピン、ボルトで、デッキ昇降シリンダをピボットポストに固定する(Figure 123)。

    g032735
  4. 戻り側の油圧ホースを、制御バルブのTというマークのついたポートに接続する(Figure 124)。

    g032445
  5. 高圧側の油圧ホースを、制御バルブのP2というマークのついたポートに接続する(Figure 124)。

  6. 全部のホースフィッティングを確実に締め付ける。

PTOを接続する

  1. ロールピンで、駆動シャフトをギアボックスのシャフトに固定する(Figure 125)。

    g032627
  2. PTOのボルトを20-25Nm(2.1-2.5kg.m = 15-18ft-lb)にトルク締めする。

デッキとカバープレートを取り付ける

  1. ピボットピンとヘアピンを使って運転台を Figure 126のように固定する。

    g032773
  2. ワッシャとヘアピンを使って昇降アームを運転台に固定する(Figure 127)。

    g032774
  3. ボルト(" x ")を使って、カバープレートを機体に固定する(Figure 128)。

    g032736

コンバージョン用ローラを取り外す

  1. 夏用フレームの左右それぞれの側にあるコンバージョン用ローラを取り外す(Figure 129)。

    g032776
  2. 外したローラは来冬まで格納保管する。

ROPSを取り付ける

Note: ROPS 取り付け作業は二人で行う。

  1. 下部 ROPS チューブの穴に、ROPS の穴を合わせる(Figure 130)。

    g032775
  2. ピボットボルトとランヤードワッシャを、ROPS の上側の穴と下部 ROPS チューブの穴に合わせてボルトを手締めする(Figure 130)。

  3. 機体の反対側でも、ステップ2 を行う。

  4. ROPS の上側の穴と下部 ROPS チューブの穴に、ピボットロックピンを通してヘアピンで固定する(Figure 130)。

夏用フレームの取り付けを完了する

バッテリーを接続する; バッテリーを接続するを参照。

保守

推奨される定期整備作業

整備間隔整備手順
After the first 10 operating hours
  • フレーム取り付けボルトのトルク締めを行う。
  • ホイールナットのトルク締めを行う。
  • After the first 250 operating hours
  • キャブのエアフィルタを清掃する(破損していたり汚れがひどい場合は廃棄する)。
  • Every 50 hours
  • 各グリス注入部のグリスアップを行う。(ちりやほこりの非常に多い環境で使用しているときにはより頻繁なグリスアップが必要となります。)
  • タイヤ空気圧を点検する。
  • Every 200 hours
  • ホイールナットのトルク締めを行う。
  • 警告

    始動キーをつけたままにしておくと、誰でもいつでもエンジンを始動させることができ、危険である。

    整備・調整作業の前には必ず始動キーを抜いておくこと。

    潤滑

    グリスアップと注油

    1. 平らな場所に駐車し、PTOを解除し、駐車ブレーキを掛ける。

    2. エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。

    3. グリスニップルをウェスできれいに拭く。

      Note: フィッティング前部にペイントなどが付着している場合は完全に除去する。

    4. グリスガンをフィッティングにセットし、グリスがベアリングからはみ出てくるまで注入する。

    5. はみ出したグリスはきれいにふき取る。

    電気系統の整備

    Important: 電気系統の整備を行うときは必ずバッテリーケーブルを取り外してください。その際、ショートを防止するため、必ずマイナス(-)ケーブルを先に取り外してください。

    ヒューズの点検

    ヒューズについてはキャブに付属する オペレーターズマニュアル を参照してください。

    マシンの電気系統に問題があると思われる場合には、まずヒューズを点検してください。ヒューズを1個ずつ外して溶断していないかどうか点検する。ヒューズの交換が必要な場合には、必ず現在使用中のものと 同じタイプ、同じ電流規格のものを使用してください;ヒューズの規格が合わないとマシンの電気系統全体を破損させる恐れがあります。

    Note: ヒューズが何度も飛ぶ場合には、その電気回路のどこかにショートが発生していることが考えられますので専門の整備士に整備を依頼してください。

    走行系統の整備

    タイヤ空気圧を点検する

    Important: エンジン運転する前に、前後のタイヤの空気圧を点検してください。

    タイヤ空気圧が 2.4 bar(2.45 kg/cm2=35 psi)であることを確認してください;Figure 131を参照。

    Note: タイヤ空気圧がそろっていないと十分な走行力が得られません。うまく走れない場合には、タイヤの空気圧を 3.45 bar(3.5 kg/cm2 = 50 psi)まで上げてみてください。

    g001055

    Cabキャブの清掃

    Important: キャブのシール部分とライト部分に注意してください(Figure 132)。圧力洗浄機を使用する場合は、洗浄機のノズルをキャブから少なくとも 60cm 離して洗浄してください。キャブのシール部分、ライト、後部のオーバーハングに高圧洗浄機の水を直接吹き付けないでください。

    g034330

    エアフィルタの清掃

    1. キャブ内とキャブ後部のエアフィルタについているつまみねじを外して、格子を取り外す(Figure 134Figure 133)。

      g028378
      g028379
    2. フィルタをエアで吹いて清掃する(エアにオイルが含まれていないことを確認)。

      Important: 破れている場合や汚れがひどい場合はフィルタを交換する。

    3. フィルタと格子を取り付け、つまみねじで元通りに固定する。

    保管

    マシンの保管

    1. マシン本体とキャブをきれいに洗浄、特に以下の部分を入念に清掃してください:

      • PTO シャフトアセンブリ

      • グリス注入部やピボット部

      • PTO 出力シャフトのスプラインにさび止めのオイルを塗る。

    2. タイヤ空気圧を点検調整する;タイヤ空気圧を点検するを参照。

    3. ボルトナット類にゆるみながいか点検し、必要な締め付けを行う。特に、冬用フレームをトラクションユニットに固定しているボルト(5本)については、確実にトルク締めする(359Nm = 36.7kg/cm = 265ft-lb)。

    4. グリス注入部やピボット部全部をグリスアップし、余分なグリスをふき取る。

    5. 塗装のはがれている部分に軽く磨きをかけ、タッチアップする。金属部の変形を修理する。