整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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この機械は土壌の通気作業に使用する歩行型のエアレーション装置であり、そのような業務に従事するプロのオペレータが運転操作することを前提として製造されています。この製品は、集約的で高度な管理を受けているゴルフ場やスポーツフィールドの芝生、あるいは商用目的で使用される、面積の大きな芝生に対してエアレーション作業を行うことを主たる目的として製造されております。
Important: この機械に本来の性能を発揮させ安全にお使いいただくために、このオペレーターズマニュアルに記載されている内容を十分にご理解ください。適切な講習を受けなかったり、正しい操作方法を守らなかったりすると、けがをする恐れがあります。安全な運転操作や安全確保のためのヒントなどについて、より詳しい情報はこちらへ:www.Toro.com。
この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からないまた適切な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。
弊社のウェブサイト www.Toro.com で製品やアクセサリ情報の閲覧、代理店についての情報閲覧、お買い上げ製品の登録などを行っていただくことができます。
整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。
Important: シリアル番号デカルについている QR コード(無い場合もあります)をモバイル機器でスキャンすると、製品保証、パーツその他の製品情報にアクセスできます。
この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号(図 2)を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。
この他に2つの言葉で注意を促しています。重要「重要」は製品の構造などについての注意点を、注はその他の注意点を表しています。
この製品は、所定のセットアップを実行することにより、欧州規制適合製品となります; 詳細については、DOC シート(規格適合証明書)をご覧ください。
カリフォルニア州
第65号決議による警告
カリフォルニア州では、この製品に使用されているエンジンの排気には発癌性や先天性異常などの原因となる物質が含まれているとされております。
この機械は人身事故を引き起こす能力がある。重大な人身事故を防ぐため、すべての注意事項を厳守してください。
この機械は本来の目的から外れた使用をすると運転者本人や周囲の人間に危険な場合があります。
エンジンを始動する前に必ずこのオペレーターズマニュアルをお読みになり、内容をよく理解してください。
この機械を運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。
機械の可動部の近くには絶対に手足を近づけないでください。
ガードなどの安全保護機器が正しく取り付けられていない時は、運転しないでください。
周囲の人や動物を機械から十分に遠ざけてください。
排出口の近くに、手足などを近づけないでください。周囲の人や動物を十分に遠ざけてください。
作業場所に子供を近づけないでください。子供に運転させないでください。
マシンを停止させ、エンジンを止め、駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。
間違った使い方や整備不良は負傷などの人身事故につながります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識のついている遵守事項は必ずお守りください:注意、警告、および危険 の文字は、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生する恐れがあります。
このマニュアルの他の場所に書かれている注意事項も必ずお守りください。
以下のラベルや指示は危険な個所の見やすい部分に貼付してあります。 破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。 |
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
Note: 梱包を解いた後にコアリングヘッドを上昇させるには、エンジンを始動し、RESET ボタンを押してください。詳細についてはの項を参照してください。
この作業に必要なパーツ
ボルト(¼ x 1") | 2 |
フランジナット(5/16") | 2 |
バッテリーの電極部や端子などの部分には鉛や鉛含有物質が含まれており、カリフォルニア州では、これらの物質が癌や先天性異常の原因となるとされている。取り扱い後は手を洗うこと。
ラッチを外し、バッテリーボックスのカバーを開く。
バッテリー搭載部からバッテリーを取り出す(図 5)。
バッテリーの上部をきれいに洗浄し、通気キャップを外す。
各セルの電極板が液面下6mm程度に水没するまで、電解液を慎重に入れる。
必ず所定の電解液(比重 1.265)を使用してください。
Important: 機体にバッテリーを載せたままで電解液を入れないでください。電解液がこぼれた場合、機体が激しく腐食します。
電解液には硫酸が含まれており、触れると火傷を起こし、飲んだ場合には死亡する可能性がある。
電解液を飲まないこと。また、電解液を皮膚や目や衣服に付けないよう十分注意すること。安全ゴーグルとゴム手袋で目と手を保護すること。
皮膚に付いた場合にすぐに洗浄できるよう、必ず十分な量の真水を用意しておくこと。
電極板内部にある気体が完全に抜けるまで20-30分間程度待つ。必要に応じて、電極板が 6 mm 程度水没するぐらいに電解液を補充する。
充電器に接続し、充電電流を 3-4 A にセットする。3-4Aで充電する。電解液の比重が1.250以上、液温が16℃以上、全部の電極板から泡が出ていれば充電終了である。
充電中は爆発性のガスが発生する。
充電中は絶対禁煙を厳守しバッテリーにいかなる火気も近づけない。
充電が終わったらチャージャをコンセントから抜き、バッテリー端子からはずす。
Note: 最初の充電以後は、バッテリー液が不足した場合には蒸留水以外補給しないでください。この機械に使用しているバッテリーはメンテナンスフリーですので、通常は水の補給もほとんど必要ありません。
バッテリーボックスのトレーにバッテリーを載せる(図 6)。この時、端子が車体の外側へ向くようにする。
バッテリーの端子に金属製品や車体の金属部分が触れるとショートを起こして火花が発生する。それによって水素ガスが爆発を起こし人身事故に至る恐れがある。
バッテリーの取り外しや取り付けを行うときには、端子と金属を接触させないように注意する。
バッテリーの端子と金属を接触させない。
横棒(2 本)、縦棒(2 本)、平ワッシャ、と蝶ねじ(2 個)でバッテリーを固定する(図 6)。
プラス(赤)ケーブルをプラス(+)端子に、ボルトと蝶ナットで固定し(図 6)、次に、マイナス(黒)ケーブルをマイナス(-)端子に接続し、ボルトと蝶ナットで固定する(図 6)。ショート防止のために(+)端子にゴムキャップをかぶせる。
Important: バッテリーケーブルと速度セレクタレバーとの間に隙間を確保してください。速度セレクタレバーをレンジ一杯に動かしても、バッテリーケーブルから 2.5cm 以上はなれていることを確認してください。バッテリーのプラスケーブルとマイナスケーブルを束ねないでください。
バッテリーケーブルの接続手順が不適切であるとケーブルがショートを起こして火花が発生する。それによって水素ガスが爆発を起こし人身事故に至る恐れがある。
ケーブルを取り外す時は、必ずマイナス(黒)ケーブルから取り外し、次にプラス(赤)ケーブルを外す。
ケーブルを取り付ける時は、必ずプラス(赤)ケーブルから取り付け、それからマイナス(黒)ケーブルを取り付ける。
バッテリーボックスを閉じてラッチを掛ける。
この作業に必要なパーツ
CE用デカル | 1 |
製造年表示ステッカー | 1 |
CE 規格基準に完全に適合するようにセットアップできたら、CE デカルと製造年デカルを、フォークの脚に貼りつけます(図 11)。
豊富な種類のタインホルダー、ターフガード、タインがあります。タインホルダー、ターフガード、タインを取り付ける の説明に従って作業に合ったセットアップを行う。
実際にエンジンを始動して作業を始める前に、各部分の操作方法をよく知っておいてください。
レバーをエンジン側に倒すと駐車ブレーキが掛かります。前に押すと解除されます(図 13)。
停止中や、機械から離れる時は、必ず駐車ブレーキを掛けてください。
駐車ブレーキが外れにくい時には、走行レバーをかるく前後に操作してください。
エンジンオイルの圧力が異常に低下するとこの警告灯(図 13)が点灯します。万一このようなことが起こった場合には、エンジンを止めて原因を調べてください。必ず修理してから運転を再開してください。
ヘッド上昇 – スイッチ(図 13)の上部を押すとコアリングヘッドが上昇して作動が解除されます。この動作は油圧動作ですので、エンジンが掛かっている必要があります。コアリングヘッドが移動走行高さまで上昇しない場合にはシステム制御回路のリセットを参照してください。
下降/エアレーション開始 – スイッチ(図 13)の下部を押すとコアリングヘッドが下降してエアレーションを開始します。走行レバーが「走行」位置にセットされていないと、このスイッチは入りません。
コアリングヘッドの周辺に手足を近づけないでください。コアリングヘッドを下降させる時は、その直下や周囲に異物がないことを確認してください。
エアレーション動作を開始せずにコアリングヘッドを下降させるには、始動キーを RUN 位置にした状態で(エンジンは停止)走行レバーを前進位置にセットし、スイッチの下部を押します。
始動スイッチ(図 14)はエンジンの始動と停止を行うスイッチで、3つの位置があります: OFF、RUN、STARTの3位置です。キーを右に回してSTART位置にすると、スタータ・モータが始動します。エンジンが掛かったらキーから手を離すと、キーは自動的に ON 位置まで戻ります。キーを OFF 位置に回せばエンジンは停止します。
穴あけ間隔レバー(図 14)は希望する穴あけ間隔にセットしてください。移動走行時にはトランスポート位置"T" にセットしてください。
スロットル(図 14)はエンジンの回転速度を制御します。FAST の方へ動かすとエンジンの回転数が増加し、 SLOW 方向へ動かすと遅くなります。 コアリングヘッドや走行速度はスロットル速度によって決まります。
エンジンが OFF の状態の時は本機の積算稼働時間を表示します(図 14)。エンジン回転中はエンジンの回転数(rpm)を表示します。
初回のオイル交換は運転開始後 50 時間で、その後は 100運転時間ごと(つまり150, 250, 350 運転時間後)というふうに計器の画面に「CHG OIL」 という表示(エンジンオイルの交換の意味)が現れます。また、100運転時間ごと(つまり積算運転時間で 100、200、300時間という風に)、計器の画面に「SVC」 という表示(定期整備の意味)が現れ、それぞれ100、200、500運転時間ごとの整備をお知らせします。これらの表示は、各整備時期の3時間前から表示され始め、6時間点滅を続けます。
冷えた状態のエンジンを始動するときに、このチョークコントロール・レバー(図 14)を一番前まで倒します。エンジンが始動したら、エンジンがスムーズに回転を続けられるように調整してください。なるべく早く、開位置に戻すようにしてください。
下向きに回すと TrueCore 機能を解除します(図 14)。このスイッチを操作するには、ボルトを外す必要があります。
非常時(ガス欠でコアリングヘッドが地面に刺さったまま停止した場合)に、このスイッチ(図 14)を押すと、コアリングヘッドを上昇させることができます。
希望する深さにセットしてください(図 15)。
Note: 仕様および設計は予告なく変更される場合があります。
幅 | 127.3 cm |
ホイールベース | 113 cm |
トレッド | 97.3 cm |
コアリング幅 | 122 cm |
長さ | 265.4 cm |
高さ(上昇時) | 112 cm |
高さ(下降時) | 112 cm |
高さ(ハンドル) | 104 cm |
地上高 | 12.1 cm |
前進速度 | 0–8 km/h |
後退速度 | 0–13 km/h |
純重量 | 721 kg |
トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、マシンの機能をさらに広げることができます。 詳細は弊社の正規サービスディーラ、または代理店へお問い合わせください;弊社のウェブサイト www.Toro.com でもすべての認定アタッチメントとアクセサリをご覧になることができます。
タインヘッド、タイン・ホルダー、およびタインの構成については以下の表の通りです:
タインヘッド | タインヘッドの間隔 | シャンクのサイズ | タインヘッドのモデル名 | 必要なターフホルダー(数) | 必要なタイン |
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ミニタイン5本付けヘッド x 2 | 41 mm | 9.5 mm | 09736 | 110–4365 (2)110–4366 (1) | 60 |
ミニタイン6本付けヘッド x 1 | 32 mm | 9.5 mm | 09737 | 110-4369 (2)110-4370 (1) | 36 |
3本付けヘッド | 66 mm | 22.2 mm | 09797 | 110–4357 (1)110–4358 (1) | 18 |
3本付けヘッド | 66 mm | 19.5 mm | 09794 | 110–4357 (1)110–4358 (1) | 18 |
4本付けヘッド | 51 mm | 19.5 mm | 09796 | 110–4361 (1)110–4362 (1) | 24 |
ニードルタイン5本付けヘッド | 41 mm | — | 09793 | 110–4365 (2)110–4366 (1) | 30 |
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
始動キーをつけたままにしておくと、誰でもいつでもエンジンを始動させることができ、危険である。
整備・調整作業の前には、必ずコアリングヘッドを床まで降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止してキーを抜き取っておくこと。
子供やトレーニングを受けていない大人には、絶対に運転や整備をさせないでください。地域によっては機械のオペレータに年齢制限を設けていることがありますのでご注意ください。オーナーは、オペレータ全員にトレーニングを受講させる責任があります。
各部の操作方法や本機の正しい使用方法、警告表示などに十分慣れ、安全に運転できるようになりましょう。
エンジンの緊急停止方法に慣れておきましょう。
オペレータコントロールやインタロックスイッチなどの安全装置が正しく機能しているか、また安全カバーなどが外れたり壊れたりしていないか点検してください。これらが正しく機能しない時には機械を使用しないでください。
使用前に必ず機体の点検を行い、タインの状態が良好であることを確認してください。磨耗したり破損したりしているタインは交換してください。
これから機械で作業する場所をよく確認し、エアレーションの障害になりそうなものはすべて取り除きましょう。
散水関係機器、電線、電話線など作業上問題になりそうなものはすべて、小旗を立てるなどして適切にマーキングしてください。障害物は、可能な場合は除去し、そうでない場合は避ける方法を計画しておきましょう。
機器の調整を行う時は必ずエンジンを停止させ、すべての部分が完全に停止するのを待ってください。
燃料の取り扱いに際しては安全に特にご注意ください。燃料は引火性が高く、気化すると爆発する可能性があります。
燃料取り扱い前に、引火の原因になり得るタバコ、パイプなど、すべての火気を始末してください。
エンジン回転中などエンジンが高温の時には、燃料タンクのふたを開けたり給油したりしないでください。
締め切った場所では燃料の補給や抜き取りをしないでください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、機械や燃料容器を保管・格納しないでください。
燃料がこぼれたら、エンジンを始動せずにマシンを別の場所に動かし、気化した燃料ガスが十分に拡散するまで引火の原因となるものを近づけないでください。
燃料タンク容量:26.5 リットル
使用推奨燃料:
機械の性能を最も良く発揮させるために、オクタン価87以上の、きれいで新しい(購入後30日以内)無鉛ガソリンを使ってください(オクタン価評価法は(R+M)/2 を採用)。
エタノール:エタノールを添加(10% まで)したガソリン、MTBE(メチル第3ブチルエーテル)添加ガソリン(15% まで)を使用することが可能です。エタノールとMTBEとは別々の物質です。エタノール添加ガソリン(15% 添加=E15)は使用できません。エタノール含有率が 10% を超えるガソリン(たとえば E15(含有率 15%)、E20(含有率 20%)、E85(含有率 85%)は絶対に使用してはなりません。これらの燃料を使用した場合には性能が十分に発揮されず、エンジンに損傷が発生する恐れがあり、仮にそのようなトラブルが発生しても製品保証の対象とはなりません。
燃料含有メタノールは使用できません。
燃料タンクや保管容器で燃料を冬越しさせないでください。 冬越しさせる場合には必ずスタビライザ(品質安定剤)を添加してください。
燃料にオイルを混合しないでください。
Important: エタノール系、メタノール系のスタビライザはご使用にならないでください。アルコール系のスタビライザ(エタノールまたはメタノールを基材としたもの)は使わないでください。
Important: メタノール、メタノール添加ガソリン、10%以上のエタノールを添加したガソリンなどは本機の燃料システムを損傷しますから使用しないでください。燃料にオイルを混合しないでください。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
燃料キャップの周囲をきれいに拭いてキャップを外す(図 16)。
給油は燃料タンクの首の根元から 6-13 mm 程度下までとする。
Important: これは、温度が上昇して燃料は膨張したときにあふれないように空間を確保するためである。燃料タンク一杯に入れないこと。
燃料タンクのキャップをしっかりとはめる。
こぼれた燃料はふき取る。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
|
エンジンにはオイルを入れて出荷していますが、初回運転の前後に必ずエンジンオイルの量を確認してください。
油量は約 1.9 リットル(フィルタ共)です。
エンジンオイルとフィルタの交換の項で解説している高品質なエンジンオイルを使用してください。
Note: エンジンオイルの点検は、毎日始動前のエンジンの冷えている時に行うのがベストです。既にエンジンを始動してしまった場合には、一旦エンジンを停止し、オイルが戻ってくるまで約 10 分間程度待ってください。油量がディップスティックのADDマークにある場合は、FULLマークまで補給してください。入れすぎないこと。油量がADDマークとFULLマークの間であれば補給の必要はありません。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
給油口からごみが入ってエンジンを傷つけないように、ディップスティック(図 17)の周囲をウェスできれいに拭く。
ディップスティックを抜き取り、付いているオイルをウェスで拭きとってもう一度完全に差し込む(図 17)。
引き抜いてディップスティックの目盛りで油量を点検する。
オイルの量がディップスティックの FULL 位置まであればよい(図 17)。
不足している場合は、補給管についているキャップ(図 17)を取り、Full 位置までオイルを補給する。入れすぎないこと。
Important: オイルを入れすぎるとエンジンに不具合が起きる恐れがありますから、入れすぎないよう注意してください。オイルの量が多すぎても少なすぎてもエンジンを破損する恐れがあります。
オイルキャップとディップスティックを取り付ける。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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油圧オイルタンクには約 6.6 リットルの高品質油圧オイルを満たして出荷しています。初めての運転の前に必ず油量を確認し、その後は毎日点検してください。
油圧オイルの仕様:
Toro プレミアムトランスミッション/油圧トラクタオイル (19 リットル缶または208 リットル缶。)パーツカタログまたは代理店でパーツ番号をご確認ください。 |
他に使用可能なオイル:トロのオイルが入手できない場合は、他のトラクタ用ユニバーサル油圧オイルを使用することができますが、その場合は、必ず通常の石油系オイルを使用し、合成オイルや生分解性オイルは使用しないでください。また、それらのオイルは、以下に挙げる特性および産業規格をすべて満たしている必要があります。オイルの性能や規格については専門業者にご相談ください。
Note: 不適切なオイルの使用による損害については弊社は責任を持ちかねますので、品質の確かな製品をお使い下さる様お願いいたします。
物性: | |
粘度, ASTM D445 | cSt @ 40°C 55-62 |
粘性インデックス ASTM D2270 | 140 – 152 |
流動点, ASTM D97 | -37°C--43°C |
産業規格: API GL-4, AGCO Powerfluid 821 XL, Ford New Holland FNHA-2-C-201.00, Kubota UDT, John Deere J20C, Vickers 35VQ25, および Volvo WB-101/BM | |
Note: 多くの油圧オイルはほとんど無色透明であり、そのためオイル洩れの発見が遅れがちです。油圧オイル用の着色剤(20 ml 瓶)をお使いいただくと便利です。1瓶で 15-22 リットルのオイルに使用できます。パーツ番号は 44-2500。ご注文はトロ社の代理店へ。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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毎回、使用前にエンジンスクリーンを点検してください。吸気口やその付近に刈りかすやごみがたまっていたら取り除いてください。
オーナーやオペレータは自分自身や他の安全に責任があり、オペレータやユーザーの注意によって物損事故や人身事故を防止することができます。
作業にふさわしい服装をする;目の保護具、すべりにくく頑丈な靴、長ズボン、聴覚保護具を着用してください。長い髪は束ねてください。垂れ下がるような装飾品は身に着けないでください。
疲れている時、病気の時、アルコールや薬物を摂取した時は運転しないでください。
絶対に人を乗せないでください。また、作業中は周囲から人やペットを十分に遠ざけてください。
運転は、穴や障害物を確認できる十分な照明のもとで行ってください。
タインに手足を近づけないでください。
バックするときには、足元と後方の安全に十分な注意を払ってください。
異物をはね飛ばしたときや機体に異常な振動を感じたときにはまずエンジンを停止してキーを抜き、各部の動きが完全に止まるのを待って、タイン部分をよく点検してください。異常を発見したら、作業を再開する前にすべて修理してください。
タイヤ空気圧を常に正しく調整して使ってください。
悪路では走行速度を落としてください。
斜面はスリップや転倒などを起こしやすく、これらは重大な人身事故につながります。斜面での安全運転はオペレータの責任です。どんな斜面であっても、通常以上に十分な注意が必要です。
斜面については、実地の測定を含めてオペレータ自身が調査を行い、安全に作業ができるかどうかを判断してください。この調査においては、常識を十分に働かせてください。
以下に掲載している斜面での運転上の注意点やその場合の天候条件および場所の条件などを良く読み、作業日当日の現場のコンディションが作業に不適当な状態でないかどうか判断してください。同じ斜面上であっても、地表面の条件が変われば運転条件が変わります。
斜面での発進・停止・旋回は避けてください。急に方向を変えたり急な加速やブレーキ操作をしないでください。旋回は速度を落としてゆっくりと行ってください。
走行、ステアリング、安定性などに疑問がある場合には運転しないでください。
隠れた穴、わだち、盛り上がり、石などの見えない障害は、取り除く、目印を付けるなどして警戒してください。深い芝生に隠れて障害物が見えないことがあります。不整地では機体が転倒する可能性があります。
ぬれ芝、急斜面など滑りやすい場所で運転すると滑って制御できなくなる危険があります。駆動力を失うと、スリップを起こしたりブレーキや舵取りができなくなる恐れがあります。
段差、溝、盛り土、水などの近では安全に十二分の注意を払ってください。万一車輪が段差や溝に落ちたり、地面が崩れたりすると、機体が瞬時に転倒し、非常に危険です。必ず安全距離を確保してください。
走行レバーから手を離し、駐車ブレーキが掛かっていることを確認する。
エンジンが冷えている場合にはチョークをON 位置にする。
Note: エンジンが温まっている時はチョーク操作は 不要 です。エンジンが始動した後は、チョークを RUN 位置に戻す。
エンジンが冷えている時は、スロットルレバーを高速 位置にする。
キーを START 位置に回す。エンジンが始動したら、キーから手を離してください。
Important: スタータは 1 度に 10 秒間以上連続で使用しないでください。5 秒以内にエンジンが始動しなかった場合は、30 秒間待ってからもう一度始動を試みてください。この手順を守らないとスタータモータを焼損する恐れがあります。
エンジンが始動した後は、チョークを OFF 位置に戻す。それでエンジンの回転が悪くなるようであれば、チョークを ON 位置に戻して数秒間待つ。様子を見ながらスロットルレバーを希望の位置に動かす。必要に応じてこの操作を繰り返す。
スロットルを SLOW 位置にする。
エンジンをアイドル回転させた状態で 60 秒間待つ。
始動キーを OFF 位置にして抜き取る。.
移送や保管する場合は、燃料バルブを閉じる。
Important: 移送や保管をする場合は、燃料もれを確実に防止するために必ずバルブを閉じてください。移送時には駐車ブレーキを掛けてください。燃料ポンプが通電状態になっているとバッテリーが消耗しますから、キーを必ず抜き取っておいてください。
子供や外部者が本機を操作しようとし思わぬけがや事故に発展する恐れがある。
機械から離れる時には、たとえ数分間であっても必ず駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取る。
インタロックスイッチは、機械を正しく作動させ、オペレータや周囲の人間の安全を確保するための装置であるから、絶対に取り外してはならない。
インタロックスイッチをいたずらしない。
スイッチの動作を毎日確認し、動作に問題があれば、必ず修理してから運転する。
インタロックシステムは、 走行レバーが 「ニュートラル」 位置にない限りエンジンが始動できないようにする安全装置です。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
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以下の試験を行なってください:
走行レバーがニュートラル位置にある時のみエンジンのクランキングが可能。
エンジン回転中に走行レバーから手を離すとコアリングヘッドが上昇して作動停止。
安全装置が上記の通りに作動しない場合には、すぐに代理店に修理を依頼してください。
エンジンを掛ける。
駐車ブレーキを解除する。
進行方向に障害物がないことを目で確認する。
走行レバーを下げて前進を開始する。
機械を後ろ手に引くようにして前向きに歩く。後ろ向きに歩かない。
PTO を接続し、ヘッドを下降させる。
PTO を解除して、ヘッドを上昇させる。
停止するには走行コントロールから手を離す。
豊富な種類のタインホルダー、ターフガード、タインがあります。「アタッチメントとアクセサリ」に掲載している一覧表から必要なものをお選びください。
コアリングヘッドを上昇させ、整備用ラッチで固定する。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
各タインアームにタインホルダーを取り付ける(図 23);ボルト(½ x 1¼ in)3 本を使用。ボルトを 101.6N·m(37kg.m = 75ft-lb)にトルク締めする。
Note: ボルトはホルダーキットの付属品です。
ターフガードブラケットにターフガード 4 本を仮止めする;全部で 12 本のフランジナットを使用(図 24)。この時点ではまた本締めしないこと。
Note: ターフガードクランプとフランジナットはターフガードブラケットに取り付けて出荷されています(図 24)
各タインホルダーにタインクランプを仮止めする; ⅜ x 1½ in ボルト 4 本を使用する(図 25)。この時点ではまた本締めしないこと。
タインホルダー #2 と #5 (図 26)にタインを取り付け、キャップスクリュで固定する。
全部のタインが、ターフガードの隙間の中心に整列していることを確認する(図 27)。必要に応じてターフガードの位置を調整し、ナットで固定する。
のこり全部のタインホルダー(No. 1, 3, 4, 6)にタインを取り付ける。タインホルダーのボルト前部を40.6N·m(4.1kg.m = 30ft-lb)にトルク締めする。
図解については タインホルダー、ターフガード、タインを取り付ける を参照してください。
コアリングヘッドを上昇させ、整備用ラッチで固定する。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
タインホルダーのボルトをゆるめるてタインを取り外す。
新しいタインを差し込む。
所定のトルクに締めこむ。
残りのアームについても同じ要領で取り付けを行なう。
穴あけ深さの調整は、以下の手順で行います:
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
使用するタインの種類を決める。
タインの打ち込み深さチャート(図 28)の、希望する打ち込み深さの位置に、タインの端を合わせてみる。
タインのもう一方の端の位置にあるローマ字を見て、それと同じ文字にレバーをセットする。
Note: タインは使用に伴って磨耗しますから、穴あけ深さを同じに維持するためには、磨耗状態に合わせてセット位置もずらして行く必要がでてきます。例えば、新品のタインの時には「G」の位置であったものが、使用を続けているうちに6mm 程度磨耗した場合には「H」の設定で使用すると同じ穴あけ深さを維持できます。
何らかの理由で TrueCore ®自動芝面追従システムが使用できなくなった(例えばフィードバックシステムが故障)場合以外には、手動による芝面追従を使う必要はありません。
マシン各部が良好な状態にあり、ボルトナット類が十分にしまっているか常に点検してください。
摩耗、破損したり読めなくなったステッカーは交換してください。
Important: 油圧系統を保護するため、手押し・手引きでの移動速度は時速1.6km以下を厳守してください。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
エンジンと油圧ポンプの途中に配置されているバイパスバルブを探し出す(図 31)。
レンチ(5/8")を使ってバイパスバルブを左回りに 1 回転させる。これで油圧回路がバイパスされ、車輪が自由に回るようになります(図 31)。
Important: バイパスバルブは1回転以上させないでください。これはバルブそのものがボディからゆるんでオイルが漏れるのを防止するためです。
Important: 油圧系統を破損から保護するため、手押し・手引きでの移動距離は30m以内とし、移動速度は時速1.6km以下を厳守してください。
駐車ブレーキを解除し、機械を手で押して(或いは引いて)移動する。
Important: バルブを開けたままで10-15 秒間以上はエンジンを回さないでください。
エアレータの運転を再開するには、バイパスバルブを右回りに 1 回転させる(図 31)。
Note: バイパスバルブを締めすぎないように注意してください。
Note: バイパスバルブが開いたままでは、エアレータは作動しません。バルブを開いたままで走行しようとしないでください。
コアリングヘッドが降りたまま停止した場合(例えばガス欠、保管時の整備用ラッチのつけ忘れ、エンジンやポンプの故障)、油圧装置のソレノイドや電気クラッチを制御している電気回路が自動的に遮断され、万が一の危険を防止するようになっています。
システムをリセットするには: エンジンが掛かったらリセットスイッチ(図 32)を押すとコアリングヘッドが上昇し、制御回路がリセットされます。
コアリングヘッドが下降状態でタインが地中に打ち込まれたままの状態で立ち往生した場合には以下の方法をとってください:
ストンパアームからタインホルダーを外す。
バイパスバルブを 1 回転させて開く。
エアレータを近くまで押して(引いて)移動し、現場または修理工場などて修復作業を行う。
Important: 手押し・手引きでの移動距離は 30 m 以内とし、移動速度は時速 1.6km 以下を厳守してください。
機械をトレーラやトラックに積み込む際には、機体と同じ幅のある歩み板を使用してください。
車体が落下しないように確実に固定してください。
Important: ハイドロジェクト用トレーラはプロコアの移送に使用できません。
重量 | オプションのウェイトを 2 つ搭載した状態で、721kg または805kg |
幅 | 130 cm 以上 |
長さ | 267 cm 以上 |
ランプ板の傾斜角度: | 16 度(3.5/12 ピッチ)以下 |
積み込み方向: | コアリングヘッドを前に(可能であれば) |
牽引車両の能力: | トレーラ総重量(GTW)より大きいこと |
公道上を走行する場合には、適切な方向指示器、反射器、表示、低速車表示などが定められており、これらを遵守しないと危険である。
公道上などをエアレータで走行しないこと。
ラインマーカーを使うと列をそろえるのに便利です(図 36)。
この機械は機体の体重移動によってコアリングヘッドに重量が掛かるようになっています。しかし、土壌が非常に固いところで作業する時には調整が必要な場合があります。重量移動スプリングで押圧を増加させる調整は以下の手順で行います:
スプリングプレートを急に開放すると怪我をする危険がある。
重量移動スプリングの調整は 2 人で作業を行うこと。
重量移動が大きくなると、非常に固い土壌ではエアレーション中に後輪(2 輪)が浮き上がってくる場合があります。このようになると穴の形が崩れてしまいます。
これを解決するには、ウェイトを追加する必要があります。鋳鉄製ウェイトは 1 個の重量が28.5kg あります。全部で 2 個取り付けることができます。パーツカタログでパーツ番号をご確認ください。
エアレータコントロールモジュールは樹脂によって完全封止された汎用制御モジュールです。電子回路により機械の状態の制御と監視を行い、機械を安全に動作させるために必要な電子制御を実現しています。
モジュールは例えば、ヘッド降下、ヘッド上昇、移動走行、エアレーション、芝面追従など各種の入力をモニタ。モジュール表面は入力表示部と出力表示部に分かれています。入力側の情報も出力側の情報も回路基盤に搭載された緑色の LED で表示されます。電源は赤いインジケータで表示されます。
エンジン始動回路のLEDはDC 12Vの通電で点灯します。その他の入力表示回路は回路が閉じてアースされた時に通電状態となります。どの入力表示LEDも、その回路に通電があったときに点灯します。これらの入力表示LEDは故障探究のときに利用することが出来ます。
出力回路はそれぞれ所定の入力がそろった時に通電状態となります。出力表示用 LED として、SVL, SVR, SVQ が用意されています。これらの LED は 3 つの出力端子に接続されたリレーの状態や電圧状態をモニタしています。
出力回路が健全でも、出力装置そのものが健全であることは保証できません。ですから電気系統の故障探究を行う時には、出力LEDのチェック以外に各機器の通常のテストやワイヤハーネスの検査が必要になります。各機器のインピーダンス測定、ワイヤハーネスをつないだ状態(ACMの部分で切り離した状態)でのインピーダンス測定、一時的な通電試験などを行ってみる必要があるでしょう。
ACMは外部のコンピュータや診断機器に接続することはできません。また、再プログラミングもできませんし、発生した故障内容を記憶しておくこともできません。
ACM上のデカルは絵のみで文字はありません。枠で囲まれた3 つが出力です。それ以外のLEDはすべて入力です。以下に記号とその意味を示します。
ACM を使った故障探究手順を示します。
どの出力の故障原因を探すのかを決める。
始動キーをONにして、赤い電源LEDが点灯するのを確認する。
全部の入力スイッチを操作して、対応する入力 LEDの点灯を確認する。
スイッチやレバーを操作して、調べたい出力に必要な入力条件を作り出す。
出力LEDが点灯しているのにその機器が作動しない場合には、出力ハーネス、そこから先の接続、機器そのものの故障が疑われる。必要時応じて修理する。
出力側の LED が点灯しない場合は、ヒューズ 2 ヶ所を点検する。
入力が正常なのに出力LEDが点灯しない場合には、ACM を交換して症状が解消するかを試験する。
作業現場に存在する障害物について、よく把握しておいてください。周囲の障害物に触れたり巻き込まれたりしないよう十分注意しながら運転してください。
エアレーション中の旋回は非常にゆっくりていねいに行う。コアリングヘッドが作動中に急旋回をしないでください。エアレータを実際に着地させるまえに、走行するコースを決めておくこと。
常に前方に何があるかをはっきりと意識しながら機械の操作を行ってください。建物、フェンス、他の機械などの近くでは作業をしないでください。
後方を頻繁に確認し、作業の様子や畝がそろっているかなどを確かめながら運転してください。
タインを破損したりした場合には、必ず破片をきれいに集め、後からくる芝刈機などが事故を起こさないように配慮してください。
破損したタインは新しいものに交換し、既存のタインに異常がないか確認してから作業を続けてください。駆動部分などに破損が見つかった場合には、必ず修理してから作業を再開する。
機械の作業幅全部を使わないでエアレーションを行なう場合には、使わない幅部分のタインを外して使えばよいのですが、その場合、タインヘッドは取り付けたままにしておいてください。マシンの正しいバランスを維持するためにタインヘッドが必要です。
このエアレータは他の多くのマシンよりもよりも深い穴あけを行うことができます。そのため、土盛りで造成した(サンド仕様でない)グリーンで長い中空タインを使うと、コアの先端部がきれいに抜けないことがあります。これは、タインの先端部分に土質の異なる土が入るためです。サイドイジェクト型のタインを使うと、早い動作でもきれいにコアがぬけます。エアレーションと目土散布を継続的に行っているうちに、このような現象は解消されます。
土壌が固すぎると、コアリングヘッドが『バウンド』するように動くことがあります。これは地中の固結層でタインが跳ね返されているためです。このような状態になった場合は、次のような措置をとってください:
晴天が続いて土壌が固くなっている時にはエアレーションを行わない;雨の後や散水の後など、土壌が柔らかい時を狙って作業を行う。
4 タインヘッドを使っている場合には 3 タインヘッドに交換してみる(アーム 1 本あたりのタイン本数を減らす)。タインの配置が対称形になるようにしてアームに掛かる負荷を平均化する。
土壌の固結がひどい場合には、穴あけ深さの設定を浅くする。エアレーション後にコアを回収し、散水を行ってから、穴あけ深さを深く設定してもう一度コアリングを行う。
非常に固い下層土壌の上に盛り土をして造成した場所(岩の多い土地の上にサンドや土を盛り上げたような場合)では、穴の形が悪くなる場合があります。特に、盛り土(表層土)の厚さよりも深く穴をあけようとすると、この問題が出やすくなります。これは、土層の境界部にタインが当たるときにエアレータが持ち上げられてしまい、そのために穴の上部の形が崩れるためです。このような場合には、深い層を叩かないように、穴あけ深さを浅くしてください。
穴あけの始めと終わりで穴の形状が崩れる時はクラッチの接続が遅すぎる可能性があります。以下の点を点検してください:
H フレームについている NO.3 スイッチの場所
クラッチの磨耗またはスリップ
穴あけの始まりで長穴になる(前に引っ張られている)、あるいは、タインがターフに届く前にコアリングヘッドのクラッチが外れてしまう場合には、エンゲージ位置スイッチの調整が必要な場合があります。
H フレームについているスイッチアセンブリとターゲットプレートとの距離が1.5mm以内であることを確認する。.
NO.3 スイッチが正しく作動しているのを確認する。
必要に応じてスイッチ取り付けプレートをゆるめて一番高い位置に引っ張り上げて固定しなおす。スイッチの位置が高いほどクラッチの入りが早くなる。
スイッチの位置が一番高い位置にあるのにクラッチが入らないのは、電気クラッチそのものの劣化が疑われる。代理店に連絡するか、プロコア 648 のサービスマニュアルを参照してください。
Toro のミニタインは 2 列構成となっているため、高速で穴あけを行うことができます。このコアリングヘッドを使用する場合には、穴あけ間隔を 6.3 cm にセットしてください。3.2 cm の列間をきれいに維持するためには、走行速度を適切にコントロールすることが重要です。穴あけ間隔をすこし変えたい場合には、穴あけ間隔の調整を参照してください。
ミニタインやむくタインを使用する場合、ターフの根の構造によっては芝剥がれがおきやすくなります。ミニタインやむくタインを使用する場合、ターフの根の構造によっては芝剥がれがおきやすくなります。中央の 2 本のアームで芝剥ぎを起こす、あるいは根のいたみがひどいようなら、以下の措置をとってください:
穴あけ間隔を広くする
タインのサイズを小さくする
タインの深さを小さくする
タインを何本かはずす
このダメージはむくタインの特徴である引き抜き動作が原因です。タインの密度や直径が大きい場合にはダメージが大きくなります。
長いむくタイン(⅜" x 4"=10mm x 100mm)、あるいはニードルタイプのタインを使用すると穴の前部が長くなったり持ち上がった感じになったりすることがあります。いつも通りのきれいな穴にするにはエンジンのハイアイドルを 2800-2900 rpm に落としてください。走行速度とコアリングヘッドの運動はリンクしていますから、エンジン速度の変更によって穴あけ間隔が変わることはありません。
エンジン速度を落としても、太いタインを使った時の穴あけの品質が向上しない場合には、ロタリンクのダンパを強い設定に変更すると解決する可能性があります。ロタリンクの設定をより硬くすることによって穴の前部の破損をなくせる場合があります。しかし通常は、製造時の設定が最もきれいな穴あけを行います。
Note: 設定を変える場合、半数(アーム 3 本)の設定だけを変えて、テストを行うのが良いでしょう。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
ロタリンクダンパアセンブリをコアリングヘッドに固定しているロックナットを外す。
一番上のダンパスペーサ(厚さ 12.5mm)を外して、アセンブリをコアリングヘッドに再装着する。この時、硬化処理したD型ワッシャを使用するのを忘れないこと。
バンパプレートを固定しているボルトをゆるめる。
バンパープレートを前にずらしてボルトで再固定する。これはロタリンクバンパーが適切に振動できるようにするためである。
テストを行って穴の品質を比較してみる。効果があるようなら、残りのロタリンクも同じように調整する。
Note: タインのタイプを通常のコア抜きタイプやミニタインに変更した場合には、ロタリンクの設定を元に戻してください。
1日の作業が終わったら ノズルを付けないホース で機体を十分に水洗いしてください(シール部やベアリングへの浸水を防止するため)。こびりついた汚れはブラシなどで落としてください。カバー類はソフトな中性洗剤で洗ってください。定期的に自動車ワックスを塗布するときれいな光沢を維持することができます。清掃がすんだら、破損、オイルの漏れ、タインの摩耗など機体各部を点検します。
タインを外し、洗ってオイルを塗ります。コアリングヘッドのベアリング(クランクとダンパリンク)にはオイルを薄く吹き付けてください。
マシンを 2 日間以上にわたって保管する場合には整備用ラッチを取り付けてください。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 8 時間 |
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使用開始後最初の 50 時間 |
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使用するごとまたは毎日 |
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25運転時間ごと |
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50運転時間ごと |
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100運転時間ごと |
|
200運転時間ごと |
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500運転時間ごと |
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長期保管前 |
|
1年ごと |
|
整備や調整を行う場合は必ずマシンを停止させ、エンジンを止め、駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してください。
このマニュアルに記載されている以外の保守整備作業は行わないでください。大がかりな修理が必要になった時や補助が必要な時は、Toro 正規代理店にご相談ください。
ボルト、ナット、ねじ類は十分に締めつけ、常に機械全体の安全を心掛けてください。
可能な限り、エンジンを回転させながらの整備はしないでください。可動部に近づかないでください。
機器類を取り外すとき、スプリングなどの力が掛かっている場合があります。取り外しには十分注意してください。
タインの取り付けボルトやナットが所定のトルクで締め付けられているか、毎回点検してください。
エアレータの整備作業終了後は、必ずすべてのガード類を正しく取り付け、フードを確実に閉めてください。
このページをコピーして使ってください。
点検項目 | 第 週 | ||||||
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月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
インタロックの動作 | |||||||
駐車ブレーキの作動を点検する。 | |||||||
エンジンオイルを点検する。 | |||||||
燃料残量を点検する。 | |||||||
エアクリーナを点検する。 | |||||||
冷却部の汚れ具合を点検する。 | |||||||
エンジンからの異常音がないか点検する。 | |||||||
運転操作時の異常音。 | |||||||
油圧オイルの量を点検する。 | |||||||
油圧ホースの磨耗がないか点検。 | |||||||
オイル漏れなど。 | |||||||
計器類の動作を確認する。 | |||||||
タインの状態を点検する。 | |||||||
塗装傷のタッチアップ修理を行う。 |
点検担当者名: | ||
内容 | 日付 | 記事 |
1 | ||
2 | ||
3 | ||
4 | ||
5 | ||
6 | ||
7 | ||
8 |
Important: エンジンの整備に関しての詳細は、付属のエンジンマニュアルを参照してください。
始動キーをつけたままにしておくと、誰でもいつでもエンジンを始動させることができ、危険である。
整備・調整作業の前には必ずキーを抜きとり、念のために点火プラグのコードを外しておくこと。点火コードが絶対に点火プラグと触れることのないよう、確実に隔離すること。
Important: カバーについているボルトナット類は、カバーを外しても、カバーから外れません。全部のボルト類を数回転ずつゆるめてカバーが外れかけた状態にし、それから、全部のボルト類を完全にゆるめてカバーを外すようにしてください。このようにすれば、誤ってリテーナからボルトを外してしまうことがありません。
アタッチメントやタイヤを交換する場合など機体を浮かせる必要があるときには、適切なブロック、ホイスト、ジャッキなどを使用すること。まず機体を、コンクリートなどのしっかりした床の上に駐車する。ジャッキアップ前に、吊上げの邪魔になったり整備作業にに不要なアタッチメントなどは全て外す。車輪は、輪止めなどで確実に保持する。必要に応じ、ジャッキスタンドや安全ラッチなどを利用して機体を確実に支える。この保持を怠ると、機体が動いたり落下する危険があり、重大な人身事故になるおそれがある。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
機体が動かないように後タイヤをブロックする。
Important: ホイールモータ部分にジャッキを 掛けないでください。ホイールモータが破損します。
機体前部のフレームの下にジャッキを確実に置く(図 41)。
機体前部を浮かせる。
持ち上げた機体の下に角材やジャッキスタンドなどを当てて確実に保持する。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
500運転時間ごと |
|
1年ごと |
|
このエアレータにはグリスアップの必要な箇所はありません。
Important: ベアリングが、材質上の欠陥や製造上の瑕疵のために破損することはめったにありません。破損原因のうちで最も多いのは、水やホコリが保護シールを通り越えて内部に侵入することです。グリスアップの必要なベアリングでは、定期的にグリスを注入することで、内部に侵入した異物を外へ押し出していますから、定期的な整備が非常に大切です。密封式のベアリングは、製造時に特殊なグリスを封入し、強力なシールによって内部を保護しています。
密封式のベアリングは、短期的には何の整備も必要ないので保守作業が軽減され、また、グリスが落ちてターフを汚すというような事故がありません。このため保守作業が軽減され、また、グリスが落ちてターフを汚すというような事故発生しにくくなります。普通に使用していれば長期間にわたって高い性能を発揮しますが、定期点検は必ず行い、作動状態とシールの劣化状態を確認してください。劣化を放置すると整備に思わぬ時間がかかることになります。通常条件ではシーズンに1回の点検を行い、破損や磨耗が発見された場合には交換してください。回転がスムーズなこと、作動中に熱を持たないこと、異音がしないこと、ガタや腐食によるもれがないことが大切です。
ベアリングは消耗部品です。また、使用環境から様々なストレス(砂、農薬、水、衝撃など)を受けますから、整備の良し悪しによって寿命が大きく変わります。整備不良によるベアリングの破損事故は保証の対象にはなりません。
Note: ベアリングの寿命は、洗浄手順により長くも短くもなります。機械各部が高温のときに水をかけないこと、また、高圧の水をベアリングに直接当てないことが非常に重要です。
使用開始直後に、ベアリングのシール部から少量のグリスが漏れ出してくるのは異常ではありません。染み出してきたグリスは黒色に変色しますが、これはゴミが混じるからであり、高熱による変色ではありません。最初の8運転時間が終了した時点で、染み出ているグリスをふき取ることをお奨めします。シールのリップの周囲がいつもグリスでぬれている感じがすることがあります。これも通常範囲のことであり、シールリップが常時潤滑されている証拠です。
エンジンオイルの点検や補充は、エンジンを止めて行ってください。
エンジンのガバナの設定を変えたり、エンジンの回転数を上げすぎたりしないでください。
整備間隔 | 整備手順 |
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25運転時間ごと |
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100運転時間ごと |
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整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 50 時間 |
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100運転時間ごと |
|
Note: ほこりのひどい場所で使用する場合は、より頻繁なオイルとフィルタの交換が必要です。
オイルのタイプ:洗浄性オイル(API 規格 SJ, SK, SL, SM またはそれ以上)
粘度:下の表を参照してください。
エンジンを始動し、5 分間程度運転する。オイルが温まって排出しやすくなります。
オイルが完全に抜けるように、排出口側がやや低くなるように駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取る。
オイルドレンの下に廃油受けを置く。ドレンプラグを外してオイルを受ける。
オイルが完全に抜けたら、プラグを取り付ける。
Note: 廃油はリサイクルセンターに持ち込むなど適切な方法で処分する。
オイルを受けられるように、フィルタの下に浅い容器を置く(図 48)。
新しいフィルタ中央の穴から適切なタイプの新しいオイルを入れる。オイルがねじ山部分にきたら一旦停止する。
フィルタがオイルを吸収するまで1-2 分間まち、吸収されなかった余分なオイルを出す。
新しいフィルタのガスケットにオイルを薄く塗る。
アダプタに新しいフィルタを取り付ける。ガスケットがアダプタに当たるまで手でねじ込み、そこから更に ½ 回転増し締めする。
オイル補給口のキャップを取り、所要量の約 80% のオイルを、バルブカバーから入れる。
オイルの量を点検する;エンジンオイルの量を点検する を参照。
ディップスティックの F (FULL) マークに達するまで補給口から残りのオイルをゆっくりと補給する。
キャップを取り付ける。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
200運転時間ごと |
|
取り付ける時には電極間のエアギャップを正しく調整しておいてください。取り付け、取り外しには必ず専用のレンチを使い、エアギャップの点検調整にはすきまゲージやギャップ調整工具などを使ってください。必要に応じて新しい点火プラグと交換してください。
タイプ:Champion RC12YC または同等品エアギャップ:0.76 mm
エンジンを停止し、駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取る。
点火プラグのコードが抜けているのを確認する(図 50)。
点火プラグの周囲をきれいにする。
プラグとワッシャを取り外す。
点火プラグを取り付け穴に取り付ける。
点火プラグを 27N·m(2.21kg.m = 20ft-lb)にトルク締めする。
点火コードを取り付ける(図 50)。
条件次第では燃料は引火・爆発しやすく、火災や爆発を起こすと非常に危険である。発火したり爆発したりすると、やけどや火災などを引き起こす。
燃料補給は必ず屋外で、エンジンが冷えた停止状態で行う。こぼれた燃料はふき取る。
燃料タンク一杯に入れないこと。燃料を補給する時は、(補給管の上端からではなく)タンクの上面から約25 mm下のレベルを超えて給油しない。これは、温度が上昇して燃料は膨張したときにあふれないように空間を確保するためである。
燃料取り扱い中は禁煙を厳守し、火花や炎を絶対に近づけない。
燃料は安全で汚れのない認可された容器で保存し、容器には必ずキャップをはめる。
燃料は非常に引火・爆発しやすい物質である。発火したり爆発したりすると、やけどや火災などを引き起こす。
燃料タンクからの燃料の抜き取りはエンジンが冷えてから行う。この作業は必ず屋外の広い場所で行う。こぼれた燃料はふき取る。
燃料取り扱い中は禁煙を厳守し、火花や炎を絶対に近づけない。
マシンの整備や修理を行う前に、バッテリーの接続を外してください。バッテリーの接続を外すときにはマイナスケーブルを先に外し、次にプラスケーブルを外してください。接続するときにはプラスを先に接続し、次にマイナスを接続してください。
バッテリーの充電は、火花や火気のない換気の良い場所で行ってください。バッテリーと充電器の接続や切り離しを行うときは、充電器をコンセントから抜いておいてください。
また、安全な服装を心がけ、工具は確実に絶縁されたものを使ってください。
バッテリーの電極部や端子などの部分には鉛や鉛含有物質が含まれており、カリフォルニア州では、これらの物質が癌や先天性異常の原因となるとされている。取り扱い後は手を洗うこと。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
25運転時間ごと |
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バッテリーの電極部や端子などの部分には鉛や鉛含有物質が含まれており、カリフォルニア州では、これらの物質が癌や先天性異常の原因となるとされている。取り扱い後は手を洗うこと。
電解液には硫酸が含まれており、触れると火傷を起こし、飲んだ場合には死亡する可能性がある。
電解液を飲まないこと。また、電解液を皮膚や目や衣服に付けないよう十分注意すること。安全ゴーグルとゴム手袋で目と手を保護すること。
皮膚に付いた場合にすぐに洗浄できるよう、必ず十分な量の真水を用意しておくこと。
バッテリーの電解液は常に正しいレベルに維持し、バッテリー上部を常にきれいにしておいてください。高温環境下で保管すると、涼しい場所で保管した場合に比べてバッテリーは早く放電します。
電解液の量は25 運転時間ごとに点検します。格納中は30 日ごとに点検します。
各セルへは、蒸留水またはミネラルを含まない水を適正レベルまで補給してください。水を補給するときは上限を超えないように注意してください。
バッテリー上部はアンモニア水または重曹水に浸したブラシで定期的に清掃してください。 清掃後は表面を水で流して下さい。清掃中はセルキャップを外さないでください。
バッテリーのケーブルは、接触不良にならぬよう、端子にしっかりと固定してください。
バッテリーケーブルの接続手順が不適切であるとケーブルがショートを起こして火花が発生する。それによって水素ガスが爆発を起こし人身事故に至る恐れがある。
ケーブルを取り外す時は、必ずマイナス(黒)ケーブルから取り外し、次にプラス(赤)ケーブルを外す。
ケーブルを取り付ける時は、必ずプラス(赤)ケーブルから取り付け、それからマイナス(黒)ケーブルを取り付ける。
端子が腐食した場合は、 ケーブルを外し(マイナスケーブルから先に外すこと)、クランプと端子とを別々に磨いてください。磨き終わったらケーブルをバッテリーに接続し(プラスケーブルから先に接続すること)、端子にはワセリンを塗布してください。
バッテリーの端子に金属製品やトラクタの金属部分が触れるとショートを起こして火花が発生する。それによって水素ガスが爆発を起こし人身事故に至る恐れがある。
バッテリーの取り外しや取り付けを行うときには、端子と金属を接触させないように注意する。
バッテリーの端子と金属を接触させない。
機械の電気回路を保護するためにヒューズを使用しています(図 53)。ヒューズに関する整備は何も必要ありません。但し、万一ヒューズが飛んだ場合には、配線がショートしていないか点検してください。
ヒューズは引き抜けば外れる。
新しいヒューズを取り付ける。
整備間隔 | 整備手順 |
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50運転時間ごと |
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平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
すべてのタイヤの空気圧が 83kPa(0.84kg/cm2=12 psi)に調整されていることを確認してください。測定はタイヤが冷えている状態で行うのがベストです。
Important: 各タイヤで空気圧がバラバラだと、均一な深さにコアリングできません。
ホイール用ウェイトは非常に重い(33kg)。タイヤからウェイトを外すときには安全に十分注意すること。
走行レバーがニュートラル位置にあるときには本機は停止していなければいけません。動きだすようでしたら調整が必要です。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
機体をジャッキアップしてどちらか一方の前輪と後輪を浮かす。機体をジャッキスタンドで支える。手順についてはマシンを持ち上げるを参照。
トラクション調整カムのロックナットをゆるめる(図 55)。
エンジンを始動し駐車ブレーキを解除する。
カムの最終調整は、エンジンを回転させながら行う必要がある。危険を伴う作業であるから、
マフラーなどの高温部分や回転部、可動部に顔や手足を近づけぬよう十分注意すること。
ホイールが回らなくなるようにカムを回転させて調整する。
ロックナットを締めて調整を固定する。
エンジンを停止する。
ジャッキをゆるめて機体を床に下ろす。
試験運転で調整(クリーピングしなくなっていること)を確認する。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 8 時間 |
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整備間隔 | 整備手順 |
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1年ごと |
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駆動ベルトは非常に耐久性の高い部品です。しかし、紫外線やオゾン、薬剤などに触れて劣化が進んだり傷んだり(割れなど)する可能性があります。
一年に一度はベルトの点検を行い、磨耗具合、割れの発生、よごれや異物の付着を点検してください。必要に応じて交換してください。ベルト交換キットを代理店で販売しています。
ターフガードを交換する場合を除き、トゥルーコア芝面追従システムになんらかの整備や調整を行った場合、および、タインホルダーを一番低くセットするとターフガードに当たってしまう場合には、深さ調整タイロッドのリセットが必要になります。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
左ターフガード取り付けブラケット(図 59)を上に回転させて、固定ピン(5/16" のドリルビットかボルトを使う)を、ブラケットと深さ設定チューブの間に挿入する。
タイン深さレバー(図 59)を H に設定(一番深い設定に)する。
アウトボード・ボールスイッチ(図 59)をワイヤハーネス(ヘッド降下スイッチ)から外す。
深さ調整タイロッドのジャムナット(左右)をゆるめる(図 59)。
テスターを用意する(ボールスイッチが閉じるのを確認するため)。
タイロッドを回して、スイッチがちょうど閉じるポイントを探す。
そのポイントで左右のジャムナットを締める。
ボールスイッチをハーネスに接続する。
ターフガードブラケットと深さ設定チューブからピンを外す。
万一、油圧オイルが体内に入ったら、直ちに専門医の治療を受ける。万一、油圧オイルが体内に入った場合には、数時間以内に手術を受ける必要がある。
油圧装置を作動させる前に、全部のラインコネクタが適切に接続されていること、およびラインやホースの状態が良好であることを確認すること。
油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出しているので、絶対に手などを近づけない。
リークの点検には新聞紙やボール紙を使う。
油圧関係の整備を行う時は、内部の圧力を確実に解放する。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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油圧ライン・油圧ホースは毎回使用前に点検してください。 オイル漏れ、 ねじれ、 支持部のゆるみ、 磨耗、 フィッティングのゆるみ、 風雨や薬品による劣化などがないか十分に点検してください。異常を発見したら必ず運転を行う前に修理してください。
Note: 油圧システムの周辺にゴミをためないようにしてください。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 8 時間 |
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200運転時間ごと |
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Important: 自動車用のオイルフィルタなどを使わないでください。重大な内部損傷が発生する恐れがあります。
Note: リターンフィルタを外すとオイルタンク内部の全部のオイルが排出されます。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
フィルタの下に容器を置き、フィルタを外し、フィルタアダプタのガスケット部をきれいに拭く(図 60)。
新しいフィルタのガスケットに油圧オイルを薄く塗る。
それぞれのアダプタにフィルタをねじ込む。ガスケットがアダプタに当たるまで手でねじ込み、そこから更に ½ 回転増し締めして各フィルタを取り付ける。
ディップスティックのFULLマークまでオイルを入れる;油圧オイルを点検するを参照。
エンジンを始動して2分間運転し、システム内のエアをパージする。エンジンを止めてキーを抜き、オイル漏れがないか点検する。
オイルが暖かいうちにオイルの量を再点検する。必要に応じてディップスティックの FULLマークまで補給する。入れすぎないこと。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 8 時間 |
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平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
コアリングヘッド、ティラーハンドル、およびホイールナットのボルトのトルクを点検し、適切な締め付けになっていることを確認してください。適正トルク値は、コアリングヘッドに貼付されているステッカーに標示してあります。
コアリングヘッドのサイドシールドは、エアレーション中の底部の高さが芝から25-38mm程度になるように調整します。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
サイドシールドをフレームに固定しているボルトとナットをゆるめる(図 63)。
シールドを上下させて高さを調整し、ナットを締めて固定する。
ターフガードが割れたり、ひどく磨耗(厚みが6mm以下)した場合には交換してください。ターフガードが割れていると芝を引っ掛けて損傷します。
ターフガードが薄くなると、しなりが大きくなり、自動芝面追従が正確に機能できなくなります。
穴あけ間隔は走行速度の設定で決まります。工場から出荷する時点では、通常の穴あけ間隔設定値から3mm 以内に調整してあります。
間隔が希望通りに出ない場合には、以下の要領で調整します:
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
ベルトカバーのラッチを外し、カバーを取り外す(図 56)。
ポンプシールド取り付けナット 2 個を外してシールド外す(図 57)。
穴あけ間隔を希望の位置にセットし、テスト場で実際に少なくとも 4.5m 程度の距離の穴あけを行ってみる。
間隔を測定し、平均値を求める。
例:穴あけ間隔(レバー設定)が5.1cm の場合
51cm ÷ 10 穴 = 5.1cm (穴の間隔)、すなわち、名目設定値より 3mm 長い(図 65)。
48 cm ÷ 10 穴 =4.8cm (穴の間隔)、すなわち、名目設定値より 3mm 短い(図 66)。
調整する場合:ポンプのストップボルト(図 67)をストッププレートに近づけると穴あけ間隔が小さくなり、遠ざけると間隔が大きくなる。
正規の間隔になるまで上記4-6を行う。
Note: ボルト1回転で、穴あけ間隔が約16mm変化します。
コアリングヘッドには非常に分かりやすいタイミングマークが付いています。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
点火コードを外す。
機体各部、特にエンジンや油圧装置に付着している泥や刈りかすをきれいに落とす。特にエンジンのシリンダヘッドや冷却フィン部分やブロアハウジングを丁寧に清掃する。
エアクリーナの整備を行う;エアクリーナの整備を参照。
エンジンオイルを交換する;エンジンオイルとフィルタの交換を参照。
油圧フィルタと油圧オイルを交換する;油圧オイルとフィルタの交換を参照。
タイヤ空気圧を点検する;タイヤ空気圧を点検するを参照。
タインの状態を点検する。
本機を30 日以上にわたって使用しない場合は、以下の要領で格納前整備を行ってください:
バッテリー端子からケーブルを外し、車体からバッテリーを取り出す。
バッテリー本体、端子、ケーブル端部を重曹水とブラシで洗浄する。
腐食防止のために両方の端子部にワセリン(Grafo 112X: P/N 505-47)を薄く塗る。
電極板の劣化を防止するため、60日ごとに24時間かけてゆっくりと充電する。バッテリーの凍結を防止するため、フル充電状態で保管するようにしてください。完全充電したバッテリー液の比重は1.265-1.299 になる。
充電中は爆発性のガスが発生する。
充電中は絶対禁煙を厳守しバッテリーにいかなる火気も近づけない。
充電終了後は、機体に取り付けて保存しても、機体から外したままで保存してもよい。機体に取り付けて保存する場合は、ケーブルを外しておく。温度が高いとバッテリーは早く放電するので、涼しい場所を選んで保管する。
石油系のスタビライザ/コンディショナ(燃料品質安定剤)を燃料タンクの燃料に添加する。混合の方法はスタビライザーのメーカーの指示に従う。アルコール系のスタビライザ(エタノール系やメタノール系)は使用しないこと。
Note: スタビライザは、新しい燃料に添加して常時使うのが最も効果的です。
エンジンをかけて、コンディショナ入りの燃料を各部に循環させる(5分間)。
エンジンを停止し、エンジンの温度が下がるのを待って燃料を抜き取る;燃料タンクの内部清掃を参照。
エンジンを再度始動する;チョークを引いて始動し自然に停止するまで運転する。
チョークを引く。始動できなくなるまでエンジンの始動・運転を続ける。
抜き取った燃料は法令などにしたがって適切に処分する。
Important: コンディショナ入りの燃料でも90日間以上の保存はしないでください。
点火プラグを外し、点検を行う;点火プラグの整備を参照。各プラグの取り付け穴からエンジンオイルをスプーン2杯程度入れ、スタータを回してエンジンをクランクさせ、オイルをシリンダ内部に行き渡らせる。点火プラグを取り付ける。ただし点火プラグのコードは外しておく。
機体各部のゆるみを点検し、必要な締め付けや交換、修理を行う。破損したり摩耗したりしたパーツを交換する。
機体全体を水洗いして乾かす。タインを外し、洗ってオイルを塗る。コアリングヘッドのベアリング(クランクとダンパリンク)にはオイルを薄く吹き付けてください。
Important: 機体は中性洗剤と水で洗うことができます。ただし高圧洗浄器は使用しないでください。また、コントロールパネル、エンジン、油圧ポンプ、モータに大量の水が掛からないように注意してください。
Note: 機体の洗浄がおわったらエンジンを掛けて2-5分間程度運転してください。
機体の塗装がはげていればタッチアップ修理をする。ペイントは代理店で入手することができる。
マシンを 2 日間以上にわたって保管する場合には整備用ラッチを取り付けてください。
汚れていない乾燥した場所で保管する。始動スイッチのキーは必ず抜き取って子供などの手の届かない場所に保管する。
機体にはカバーを掛けておく。
Problem | Possible Cause | Corrective Action |
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スタータがクランキングしない。 |
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エンジンが始動しない、始動しにくい、すぐ止まる. |
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エンジンのパワーが出ない。 |
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エンジンがオーバーヒートしている。 |
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異常に振動する。 |
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走行できない。 |
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コアリングヘッドが作動しない。 |
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エアレーション中にヘッドがバウンドする。 |
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打ち込み及び引き抜きの際にターフがぼさぼさになったり裂けたりする。 |
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クワッドタインやミニタインの穴あけに問題がある。 |
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サイドイジェクトタインを使うとターフがぼさぼさになったり裂けたりする。 |
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エアレーション時にターフが持ち上げられたり裂けたりする。 |
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穴の前部がへこむまたは押しつぶされる。 |
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