Important: グルーマの組み立てや操作を行う前に、必ずこの説明書を全部読んでください。このマニュアルに記載されている組み立て手順や操作手順を守らないと、芝刈り機本体、グルーマ、ターフなどを破損する恐れがあります。

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

組み立て

マシンの準備を行う

  1. 平らな場所に駐車する。

  2. 駐車ブレーキを掛ける。

  3. エンジンを止め、キーを抜き取る。

前ローラの移動

  1. 前ローラの左右端部を刈高アームに固定している固定ねじおよびジャムナットをゆるめる(Figure 1)。

  2. 各刈高アームを調整ブラケットに固定しているキャリッジボルトとロックナットを外す(Figure 1)。

  3. サイドプレートから刈高アームとローラアセンブリを取り外す。

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  4. 以下の要領で、刈高関係部材を外す:

    • グリーンズマスター 1600: 刈高アームから、刈高調整ねじ、ジャムナット、固定ねじを外す(Figure 1)。

    • グリーンズマスター 800 と 1000: 左右の刈高ブラケットをサイドプレートに固定しているテーパフェースボルト(2本)を取り外す(Figure 1)。刈高ブラケットをマシンの反対側に取り付ける;テーパフェース・ボルト(2本)を使用し、サイドプレートの後ろ側の取り付け穴に取り付ける。

  5. 以下の要領で、刈高アームを取り付ける:

    • グリーンズマスター 1600: 代理店から新しい刈高アーム(パーツ番号 )を 2 本調達し、先ほど取り外した金具類を使用して、ローラアセンブリおよびサイドプレートに取り付ける(Figure 2)。

    • グリーンズマスター 800 と 1000: 先ほど取り外した刈高アームの前後を入れ替え、先ほど取り外した金具類を使用して、ローラアセンブリおよびサイドプレートに取り付ける(Figure 2)。

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グルーマハウジングを取り付ける

この作業に必要なパーツ

グルーマハウジング・アセンブリ1
平頭ねじ( x 2")2
ロックナット (")2
ベアリングアダプタ1
スペーサ2
O リング1
合成グリス
スロットカバー1
アジャスタリング1
  1. エンドキャップを左側リールベアリング・ハウジングとサイドプレートに固定しているボルト(2本)とロックナットを外す。

  2. 今後、グルーマを外した場合に備えて、これらのエンドキャップや取り付けねじ等は保管しておく(Figure 3)。

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  3. このキットを グリーンズマスター 800(シリアル番号 230999999 未満)グリーンズマスター 1000(シリアル番号 229999999 未満)またはグリーンズマスター 1600(シリアル番号 260001401 未満)に取り付ける場合には、以下の作業を行ってください:

    1. " の標準レンチを使用して、左右のベッドバーアジャスタについているスプリングテンションねじをゆるめる(Figure 4)。

      g020979
    2. スラストワッシャがベッドバーに押し付けられなくなるまでスプリングをゆるめる。

    3. 左側ベッドバー調整フレームをサイドプレートに固定しているボルト(2本)とワッシャを外す(Figure 4)。

  4. 40 枚歯のアイドラギアを外す。

    g022023
  5. 調整ノブの取り付けブロックから、湾曲ワッシャとボルト( x ")を取り外す(Figure 6)。

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  6. グルーマハウジングの裏におOリングを取り付け(Figure 6Figure 7)、Oリングの露出面に合成グリス(キットに付属)を軽く塗りつける。

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  7. リールベアリング・ハウジングにアダプタリングを入れる(Figure 6Figure 8)。

    g020844
  8. ベアリングアダプタに x 2" の平頭ねじ(2本)を差し込み、ねじの端部にスペーサをセットする(Figure 6Figure 8)。

  9. ベアリングアダプタ、スペーサ、ねじを、グルーマハウジングの青銅製のブッシュとスロットに合わせる。

  10. ベアリングアダプタを、スロットから青銅製のブッシュとねじに通す(Figure 6Figure 8)。

    Important: ベアリングアダプタがFigure 9 のような向きになっていることを確認してください。

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  11. ねじの上からスロットカバーをかぶせ、潤滑したOリングの上までを覆う(Figure 6)。

  12. スロットカバーの平たい縁が下向きになるようにかぶせること。

  13. リールベアリングハウジングに平頭ねじを入れ、ロックナットで固定する。

  14. ロックナットを 32-37 Nm (3.2-3.7 kg.m)にトルク締めする(Figure 6Figure 8)。

    Note: ロックナットに手が届かない場合には、ベッドバーを動かすか外すかしてください。

  15. 左サイドプレートに、調整ノブ取り付けブロックを取り付ける;先ほど取り外したボルト( x ")と湾曲ワッシャを使用する(Figure 6)。

  16. このキットを グリーンズマスター 800(シリアル番号 230999999 未満)グリーンズマスター 1000(シリアル番号 229999999 未満)またはグリーンズマスター 1600(シリアル番号 260001401 未満)に取り付ける場合には、先ほど取り外したボルトとワッシャを使用して、サイドプレートに左側ベッドバー調整フレームを取り付けてください(Figure 4)。

駆動ギアを取り付ける

この作業に必要なパーツ

シャフトアセンブリ1
駆動ギア1
合成グリス
  1. リールシャフトからリールベアリング・ロックナットを外す(Figure 10)。

    Note: リールベアリング・ロックナットは右ねじです。

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  2. リールが回転しないように角材などで固定する。

  3. リールシャフトの延長部にシャフトアセンブリをねじ込む(Figure 11)。

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  4. リールが回転しないように角材などで固定しておいて、シャフトアセンブリをトルク締めする;54-81 Nm (5.5-8.3 kg.m = 40-60 ft-lb)

  5. シャフトアセンブリの雄スプラインに合成グリス(キットに付属)を塗りつける(Figure 11)。

  6. 駆動ギアの溝が外側を向くようにして、駆動ギアをシャフトアセンブリに取り付ける(Figure 11)。

  7. 40 枚歯のアイドラギアを取り付ける(Figure 11)。

グルーマを前進回転にセットする(オプション)

この作業に必要なパーツ

前進回転キット(別途購入のこと)1

このグルーマは、リールを逆転させることもできます。以下の手順によってオプションの前転キットを取り付けていただくと、リールの回転方向と同じ方向にグルーマを回転させることができるようになります。

  1. カバーからソケットヘッドボルト(2本)とロックナットを外す(Figure 12)。

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  2. 外したもののうち、ボルト1本は再利用する。他は廃棄する。

  3. センターギア・アセンブリを取り外す。ギアは再利用する。ブッシュとボルトは廃棄する(Figure 13)。

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  4. カバーから取り外したソケットヘッド・ボルトを、センターギアがついていた穴に取り付ける(Figure 14)。

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  5. 先ほど取り外したセンターギアを、ハブに押し込む(Figure 15)。

    Important: ハブに取り付けるとき、ギアのベアリングの内側レースが動かないようにしっかり押えておいてください。

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  6. センターギアとハブのアセンブリ、およびキットのギア・アセンブリをカバーに取り付ける;フランジヘッドボルト(2本)を使用して Figure 15のように取り付ける。

グルーマハウジング・カバーを取り付ける

この作業に必要なパーツ

グルーマハウジングカバー・アセンブリ1
ガスケット1
フランジヘッドボルト( x ")5
合成グリス(85 cc)1
  1. ギアの歯に合成グリス(キット付属品)を塗りつける。残っているグリスを、ギアの周囲に押し込む。

  2. グルーマハウジングのダボピンの上からガスケットを載せる(Figure 16)。

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  3. グルーマハウジングにカバーを取り付ける;クラッチアセンブリのアクチュエータピンを駆動ギアの溝に挿入すること(Figure 16)。

  4. フランジヘッドボルト(5本)を使ってカバーを固定し(Figure 16)、各ボルトを 9.6-10.5 Nm(0.98-1.09 kg.m = 85-95 in-lb)にトルク締めする。

機体の右側にグルーマを取り付ける

この作業に必要なパーツ

ベアリングアダプタ1
スペーサ2
グルーマプレート・アセンブリ1
アジャスタリング1
ボルト( x 3")2
スター・ワッシャ 2
固定具リテーナ2
ウェイト1
  1. リール駆動ベルトのカバーを右側サイドプレートに固定しているボルト(4本)を取って、カバーを外す(Figure 17)。

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  2. リール駆動ベルトを外す;アイドラプーリをゆるめてベルトのテンションをなくしておいてプーリからリール駆動ベルトを外す(Figure 18)。

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  3. " のドライブラチェットとエクステンションを使って、駆動プーリをリールシャフトから取り外す(Figure 18)。

    Note: 駆動プーリは右ねじです。

  4. リールが回転しないように角材などで固定する。

  5. グルーマアームカバーをベアリングハウジングとサイドプレートに固定している平頭ねじ(2本)を取り外す(Figure 18)。

  6. グルーマアームのカバーを取り外す(Figure 19); 平頭ねじは再利用する。カバーの下についているスペーサは廃棄する。

  7. このキットを グリーンズマスター 800(シリアル番号 230999999 未満)グリーンズマスター 1000(シリアル番号 229999999 未満)またはグリーンズマスター 1600(シリアル番号 260001401 未満)に取り付ける場合には、右側ベッドバー調整フレームをサイドプレートに固定しているボルト(本)とワッシャを取り外してください。

  8. 調整ノブ(取り付けブロック)から、湾曲ワッシャとボルト( x ")を取り外す(Figure 19)。

  9. リールベアリングハウジングにアダプタリングを入れる(Figure 19)。

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  10. グルーマアームカバーとベアリングアダプタに平頭ねじ( x 2")(2本)を通し、各ねじにスペーサを取り付ける(Figure 19)。

  11. リールベアリング・ハウジングに、グルーマアーム・カバー、ベアリングアダプタ、スペーサ、グルーマプレート・アセンブリを取り付ける;グルーマプレート・アセンブリについている青銅製のブッシュにアダプタを通してリールベアリングハウジングにセットする(Figure 19)。

  12. 平頭ねじにロックナットを取り付けてトルク締めする;31-37 N∙m(3.2-3.7 kg.m = 23 -27 ft-lb)。

  13. 右側サイドプレートに、グルーマ調整ノブ・アセンブリの取り付けブロックを固定ける;先ほど取り外したボルト( x ")と湾曲ワッシャを使用する(Figure 19)。

  14. このキットを グリーンズマスター 800(シリアル番号 230999999 未満)グリーンズマスター 1000(シリアル番号 229999999 未満)またはグリーンズマスター 1600(シリアル番号 260001401 未満)に取り付ける場合には、先ほど取り外したボルトとワッシャを使用して、サイドプレートに右側ベッドバー調整フレームを取り付けてください。

  15. " のドライブラチェットとエクステンションを使って、駆動プーリ(右ねじ)をリールシャフトに取り付ける(Figure 20)。

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  16. リールが回転しないように角材などで固定する。

  17. プーリを 54-81 Nm (2.1-2.6 kg.m = 40-60 ft-lb)にトルク締めする。

  18. リール駆動ベルトを取り付け、プーリ間の中央でベルトを指で 1.5-2.5 kg 程度の力で押して張りを点検する。

    ベルトのたわみが 6mm あれば適正とする。たわみ(張り)の調整はアイドラプーリで行う。正しい張りが出たら、ねじを締め付ける。

  19. 以下の手順で、サイドプレートに、リール駆動ベルトのカバーを取り付ける:

    • グリーンズマスター 800: 先ほど外したボルト(4本)を使って取り付ける。

    • グリーンズマスター 1000/1600: 先ほど取り外した上ボルトと下ボルト、およびウェイトと、新しい固定具を使用してFigure 21のように取り付ける。 地域の法律等に従い、必要に応じて固定具リテーナを使用する。

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グルーミングリールを取り付ける

この作業に必要なパーツ

シャフトクランプ4
ボルト( x 1")4
ジャムナット4
グルーマリール(別売)1
  1. 以下の表を参考にして、お持ちのカッティングユニットおよび希望するグルーミングに合ったグルーマリールをご購入ください:

    モデル番号グルーマ
    0480118" グルーマ、ツインチップ
    0480221" グルーマ、ツインチップ
    0480326" グルーマ、ツインチップ
    0428018" グルーマ、スプリング鋼
    0428118" グルーマ、カーバイド鋼
    0428321" グルーマ、スプリング鋼
    0428421" グルーマ、カーバイド鋼
    0428626" グルーマ、スプリング鋼
    0428726" グルーマ、カーバイド鋼
    0426818" ソフトグルーミングブラシ
    0426918" ハードグルーミングブラシ
    0427021" ソフトグルーミングブラシ
    0427121" ハードグルーミングブラシ
    0427626" ハードグルーミングブラシ
  2. 機体の右側で、受動シャフトに、グルーマシャフト・クランプ(2分割になっている)を仮止めする(Figure 22Figure 23)。

  3. グルーマリールのシャフトを右側のクランプに差し込み、左側を持ち上げての駆動シャフトにセットする(Figure 22)。

    Important: カーバイド刃先付きのグルーマを取り付ける場合には、グルーミング時に実際に回転する方向に刃先を向けて取り付けてください。

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  4. Figure 22Figure 23 に示すように、グルーマリールをクランプとナットで固定し、ソケットヘッドねじを 9.6-10.5 Nm(0.98-1.09 kg.m = 85-95 in-lb)にトルク締めする。

  5. 左右のクイックアップレバーを操作してグルーミングリールを移動走行位置にセットする(Figure 20)。

  6. 問題があれば修正し、再点検を行う。

  7. グリスガン(手動式)を使って、グルーマシャフトベアリング(左右にそれぞれ1個)にグリスを入れる。

    Note: グリスシールを破損させないように、グリスはポンプ回数にして 2-3 回程度にとどめる。

  8. 左右の刈高アームの中間にローラがくるように、ローラの位置を調整し、固定ねじとジャムナットで位置を固定する。

運転操作

はじめに

グルーミングはターフの上部、すなわち地表面よりも上で行う作業です。グルーミングは、芝草が縦方向に成長することを促進し、芝目を減らし、ほふく茎を切断することによって密度の高いターフを作ります。グルーミングを行うことにより、より均一で締まったプレー面となり、球走りが速く、また素直な面になります。

グルーミングとバーチカットは全く異なる作業であり、グルーミングはバーチカットの代わりにはなりません。グルーミングはターフ「毛並み」を揃える軽い日常的な保守作業の一つであるのに対して、バーチカットは実施回数も少なく、またプレー面をかなり傷つけるきつい作業です。

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グルーミングブラシは、通常のグルーミングよりもさらにやさしい当たりでグルーミングを行うことができます。ウルトラドワーフ草種は、縦伸び傾向が強く、横方向に芽を伸ばして隙間を埋めるのに時間がかかる傾向があるので、ブラシによるグルーミングの方が向いていると思われます。ブラシを低くセットしすぎると芝草の葉身を傷つけやすくなりますから注意が必要です。

バーチカットやサッチングとは異なり、グルーマの刃は決して地中に食い込ませません。グルーミングは、ほふく茎の切断とサッチ除去に有効です。

グルーミングは葉身を傷つける作業ですので、ストレスの強い時期には避けてください。クリーピングベントグラスやブルーグラスなどのような寒地型芝草に対しては、真夏の高温期(高湿期)のグルーミングを控えるようにしましょう。

様々な条件がグルーミングに影響を与えます。例えば:

  • 時期(一年のうちのどの時期か)や天候パターン

  • 各グリーンの総合的なコンディション

  • グルーミングや刈り込みの頻度: 週に何回行うか、また、二度刈りを行うか

  • メインリールの設定刈高

  • グルーミングリールの設定高さ

  • グルーミングを行い始めてどのくらいの年月が経っているか

  • グリーンの草種

  • グリーンの芝管理の全体的な方法(散水、施肥、薬剤散布、コアリング、オーバーシードなど)

  • 通行

  • ストレスのかかる季節(高温、高湿、ハイシーズンなど)

以上のような因子はグリーンごとに異なるものです。各グリーンを毎回よく観察し、必要に応じてグルーミングの方法を変更してください。

各種のグルーミングシャフトを利用することができます。12.7mm 間隔の設定にすると、ほふく茎を切断する程度に深く、しかしターフをひどく薄くするほどに強くなくグルーミングができます。スペーサを抜き取って代わりにブレードを入れる、あるいはスペーサを追加することにより、グルーマの刃の間隔を 6.35mm と 19mm との間で調整することができます。

Note: 成長が速い時期(春から初夏まで)には、刃の間隔を 6mm にして、主にキャノピ(ターフ上層)をグルーミングします。成長が遅い時期(晩夏から冬まで)には、刃の間隔を 19mm にします。ストレス期にグルーマを使用すると芝を薄くしてしまう恐れがあります。

Note: グルーマの不適切な使用や過度の使用(深すぎる設定やグルーミング回数の多すぎ)は、ターフに無用のストレスを与え、ターフの品質を大きく下落させます。グルーマは注意深く使ってください。

Note: グルーミングを行う場合は、刈り込み方向を毎回変えてください。これによりグルーミングの効果をさらに高めることができます。

Note: グルーミングは、直線に沿ってできるだけ真っ直ぐに行います。グルーミング中の旋回は注意深く行ってください。

グルーマの動作状態をテストする

Important: グルーマの不適切な使用や過度の使用(深すぎる設定やグルーミング回数の多すぎ)は、ターフのストレスを高めグリーンの品質下落の要因となります。グルーマは注意深く使ってください。

危険

バックラップ中にリールに触れると大けがをする。

  • カッティングユニットの調整を行う場合には、必ず事前にリールを回転禁止にセットし、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止し、キーを抜き取ること。

  • リールその他の可動部に手指や衣類等を近づけないよう注意すること。

適切な設定を決めるための手順:

  1. カッティングユニットのリール(刈り込みリール)を、グルーマなしで使う場合の普通の刈高にセットする。

  2. グルーマリールを、刈高と同じ高さ、ローラより高い位置、にセットする。

  3. グルーミングブラシも、ローラより高く、刈高と同じ高さにセットする。

    Note: ターフを傷つけないように、グルーミングブラシの高さ調整は、0.25mm ずつ上げ下げして調整する。

  4. テスト用グリーンで1畝だけ試し刈りを行い、次にグルーミングリールをローラの高さから 1/2 だけ下げて、もう1畝の試し刈りを行う。

    Note: (たとえば刈高が 3.2mm に設定されている場合は、グルーミングリールをローラよりも 1.6mm 高くセットする)。

  5. 2つの畝を比較する。

    Note: 最初の設定、すなわちグルーマの高さを刈高まで上げた設定の方が、2度目の設定よりもずっと刈かすの収量が少ないはずである。

  6. 2-3日後に、テストグリーンの状態を観察する。グルーミングしなかった場所が緑色であるのに、グルーミングした場所が黄変していたり、茶色に変色している場合には、グルーミングがきつすぎると判断する。

    Note: グルーミングを行うと、ターフの色が変わります。慣れてくるにつれて、ターフの色(およびその他の様々な注意深い観察)によって、現在のグルーミングが適切かどうかが判断できるようになります。グルーミングは芝草を立たせる動作を伴い、またサッチも除去するので、グルーマを使用しない芝刈りとは異なった仕上がりになります。この効果はグルーマをグリーンで使い始めた最初の数回に最も顕著に現れます。

    Note: グルーマを使用する時は、マルチパス(2度刈り、3度刈り....)は避けてください。マルチパスでは1回ごとにグルーマがさらに深く食い込むようになります。マルチパスはお奨めできません。

    テストグリーンで希望通りの仕上がり状態ができることを確認したら、実際のグリーンでのグルーミングを開始する。ただし、グリーンは1つ1つが違うので、グルーミングの結果もそれぞれ異なり、また一定とはならない。また、成長条件も常に変化していることを理解する必要がある。グリーンの状態をよく観察し、こまめに調整を行うようにする。

グルーマの切り込み高さ(深さ)の設定

グルーマの刃の高さ(切り込み深さ)は、以下の手順で設定します:

  1. ローラに異物が付着していないこと、リールが希望の刈高にセットされていることを確認する。本機を平らな作業面の上に置く。

  2. クイックアップレバー(左右とも)を使ってグルーマをグルーミング位置まで下げる(Figure 25)。

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  3. シャフトの一端部で、ブレードの一番低い切っ先と床との距離を測る(Figure 26)。

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  4. 微調整ノブを持ち上げて回す(Figure 25)と、ブレードの先端を上下させることができる。

    Note: ノブを一目盛り変えるごとに約 0.17mm の上下調整ができる。

  5. 同じ調整をグルーマの反対側でも行い、その後に、元の側の調整を確認する。

  6. グルーミングリールを移動走行位置にセットする。

グルーマの ON/OFF

グルーマの ON/OFF の切り替えは、ドライブクラッチでFigure 27のように行います。

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グルーマの移動方法

芝刈機を移動するときには、グルーマリールを上昇位置(移動走行位置)としてください。グルーミングリールを上昇させるには、左右のクイックアップレバーを後ろ向きに回します(Figure 25)。グルーミングリールを下げるには、クイックアップレバーを前に回します。

保守

洗浄

使用後はホースで水洗いします。グルーマのベアリングシールに水流を直接当てないように注意してください。錆の発生を防止するため、水洗い後は速やかに乾燥させてください。

潤滑

グリスガン(手動式)を使って、グルーマシャフトベアリング(左右にそれぞれ1個)にグリスを入れる。グリスシールを破損させないように、グリスはポンプ回数にして 2-3 回程度にとどめる。

Note: メインリールのベアリングにグリスを注入する時に、グリスを入れすぎないように十分ご注意ください;入れすぎると余分のグリスがグルーマ駆動ボックスに入ったりターフに落ちてトラブルを起こす恐れがあります。

500 運転時間ごとに、グルーマ駆動ボックスのカバーを外し、中に残っている古いグリスを全部かき出して新しい合成グリス(トロのパーツ番号125-3511 または ISO VG 220, NLGI 2 規格を満たす同等製品)(85 cc)を入れます。

ブレードの点検

グルーミングリールの刃は摩耗破損が発生しやすいので頻繁に点検してください。曲がった刃はプライヤーなどで修正してください。磨耗した刃は交換してください。また、この点検の際には左右のシャフトのナットにゆるみがないかも点検してください。

Note: スプリング鋼製のブレードをお使いの場合には、刃先が磨耗したら、グルーマミングリール全体を取り出し、各刃を裏返しにして再度取り付けて反対側の刃先を使うことができます。

Note: グルーマは、サッチだけでなく砂や異物も同時にかき出すので、カッティングユニットのリールや下刃の磨耗が通常よりも早くなることが考えられます。従ってリールや下刃の点検を頻繁に行ってください。特に砂の多いグリーンで、グルーマを低く設定して使用している場合には点検頻度を多くしてください。

グルーミングリールの交換

以下に、グルーミングリールの交換手順を示します:

  1. グルーマリールのどちらか一方から、ボルト(両方)と、シャフトクランプを外す(Figure 23)。

  2. 反対側にあるクランプから、ボルトを外して、外側ボルトをゆるめる。

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  3. リールアセンブリをクランプから抜き出す。

  4. リール取り付け手順については グルーミングリールを取り付ける を参照のこと。

  5. グルーミングリールの高さ(深さ)設定を確認する。