はじめに

このカッティングユニットは、ゴルフ場のグリーンおよび小面積のフェアウェイの刈り込み用のユニットです。

弊社に直接おたずねをいただく場合:www.Toro.com で、製品・アクセサリに関する情報、代理店についての情報、お買い上げ製品の登録などを行っていただくことができます。

この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からない、また適切な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。

整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマー・サービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。

g016942

この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号(図 2)を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。

g000502

この他に2つの言葉で注意を促しています。重要は製品の構造などについての注意点を、はその他の注意点を表しています。

この製品は関連するすべての欧州指令に適合しています。詳細についてはこの冊子の巻末にあるDOI(適合宣誓書)をご覧ください。

警告

カリフォルニア州

第65号決議による警告

米国カリフォルニア州では、この製品を使用した場合、ガンや先天性異常などを誘発する物質に触れる可能性があるとされております。

安全について

この機械は、EN ISO 5395:2013 規格およびANSI B71.4-2017 規格に適合しています。

安全に関する一般的な注意

この機械は手足を切断したり物をはね飛ばしたりする能力があります。重大な人身事故を防ぐため、すべての注意事項を厳守してください。

この機械は本来の目的から外れた使用をすると運転者本人や周囲の人間に危険な場合があります。

  • エンジンを始動する前に必ずこのオペレーターズマニュアルをお読みになり、内容をよく理解してください。

  • 機械の可動部の近くには絶対に手足を近づけないでください。

  • ガードなどの安全保護機器が正しく取り付けられていない時は、運転しないでください。

  • 排出口の近くに、手足などを近づけないでください。周囲の人や動物を十分に遠ざけてください。

  • 作業場所に子供を近づけないでください。子供に運転させないでください。

  • どんな場合でも、運転位置を離れる時には、平らな場所に停車し、カッティングユニットを下降させ、駆動装置を解除し、駐車ブレーキ(装着車の場合)を掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取ってください。

間違った使い方や整備不良は人身事故などの原因となります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識(図 2)のついている遵守事項は必ずお守りください 「注意」、「警告」、および「危険」 の記号は、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生する恐れがあります。

このオペレーターズマニュアルの他の場所に書かれている注意事項も必ずお守りください。

安全な運転のために

  • トラクションユニットのオペレーターズマニュアルや関連するトレーニング資料をよくお読みください。各部の操作方法や本機の正しい使用方法に十分慣れておきましょう。オペレータがこのマニュアルを読めない場合には、オーナー の責任において、この オペレーターズマニュアル の内容を十分に説明してください。

  • 各部の操作方法や本機の正しい使用方法、警告表示などに十分慣れ、安全に運転できるようになりましょう。

  • オーナーやオペレータは自分自身や他の安全に責任があり、オペレータやユーザーの注意によって物損事故や人身事故を防止することができます。

  • 作業にふさわしい服装をする;安全めがね、すべりにくく安全な靴、長ズボン、聴覚保護具を着用してください。長い髪は束ねてください。垂れ下がるような装飾品は身に着けないでください。

  • 作業場所をよく確認し、石、おもちゃ、針金など機械にはね飛ばされる可能性のあるものはすべて取り除いてください。

  • オペレータコントロールやインタロックスイッチなどの安全装置が正しく機能しているか、また安全カバーなどが外れたり壊れたりしていないか点検してください。これらが正しく機能しない時には機械を使用しないでください。

  • 異物をはね飛ばしたときや機体に異常な振動を感じたときにはまずマシンを停止し、キーを抜き取り、各部の動きが完全に止まってからよく点検してください。異常を発見したら、作業を再開する前にすべて修理してください。

  • カッティングユニットに手足を近づけないでください。

  • 各部品が良好な状態にあり、ボルトナット類が十分にしまっているか常に点検してください。破損したステッカーは安全のため早期に交換してください。

  • 磨耗の進んだブレードや破損したブレードは、回転中にちぎれて飛び出す場合があり、これが起こるとオペレータや周囲の人間に多大の危険を及ぼし、最悪の場合には死亡事故となる。

  • ブレードが磨耗や破損していないか定期的に点検すること。

  • ブレードの点検を行うときには安全に十分注意してください。ブレードをウェスでくるむか、安全手袋をはめてください。ブレードは研磨または交換のみ行い、たたいて修復したり溶接したりしないでください。

  • 複数のブレードを持つ機械では、1つのブレードを回転させると他も回転する場合があるので十分に注意してください。

安全ラベルと指示ラベル

Graphic

以下のラベルや指示は危険な個所の見やすい部分に貼付してあります。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。

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組み立て

ローラを取り付ける

カッティングユニットの前ローラは取り付けられていません。 代理店からローラを購入し、以下の要領でカッティングユニットに取り付けてください:

  1. 刈高アーム(左右のどちらか1本)をカッティングユニットのサイドプレート固定しているプラウボルト、ワッシャ、フランジナットを外す(図 3)。

    g016936
  2. 刈高アームについているローラ取り付けねじをゆるめる。

  3. カッティングユニットの反対側で、刈高アームにローラシャフトをはめ込む。

  4. 刈高アームをローラシャフトにはめ込む。

  5. 先ほど外した刈高アームとボルト・ナットを使って、ローラをカッティングユニットに仮止めする。

  6. ローラが左右の刈高アームの中央にくるように調整する。

  7. 調整ができたらローラ取り付けねじを締め付ける。

  8. 刈高の調整を行い、刈高アーム固定ナットを締め付ける。

eFlex 用にカッティングユニットを調整するには

この作業に必要なパーツ

ターゲットプレート1
ウェイトロッド(トラクションユニットの付属品)1
フランジヘッドボルト(トラクションユニットの付属品)1

ターゲットプレートを取り付ける

eFlex トラクションユニットでこのカッティングユニットを使用する場合には、eFlex のトラクションユニットのオペレーターズマニュアルにしたがって、 このカッティングユニットに付属しているターゲットプレートを取り付け、センサーの調整を行ってください。ガソリンエンジンタイプのマシンで使用する場合には、ターゲットプレートを取り付ける必要はありません。eFlex トラクションユニットとガソリンエンジンユニットの両方でこのカッティングユニットを使用する場合には、ターゲットプレートを取り付けます:使用するトラクションユニットによってターゲットプレートを取り外すなどの必要はありません。

  1. 中央のグラスシールドボルトを外す(図 4)。

  2. 取り外したボルトを使って、ターゲットプレートをカッティングユニット上部に取り付ける(図 4)。

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ウェイトロッドを取り付ける

  1. カッティングユニット右側の下穴を、9mm のドリルで拡大する (図 5)。

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  2. ウェイトロッドについているOリングにオイルを塗る。

  3. ウェイトのOリング側の端部を先ほど拡大した穴に差し込む。

  4. フランジヘッドボルトを使って、ウェイトロッドのねじ切り側の端部をフレームに固定する (図 6)。

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プッシュナットを取り付ける(CE 規格に適合させる場合)

この作業に必要なパーツ

プッシュナット1
  1. ベルトカバーを固定しているフランジボルトをゆるめてベルトカバーを外す。

  2. ベルトカバーのプラグに、プッシュナットを通す(図 7)。

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  3. ベルトカバーを取り付ける。

カッティングユニットを調整する

  1. カッティングユニットを支える;カッティングユニットを立てる時の注意を参照。

  2. リールと下刃の調整を行う;リールと下刃の調整を行うを参照。

  3. 後ローラの高さを調整する;後ローラの高さを調整するを参照。

  4. 刈り高を調整する;刈り高の調整を参照。

  5. カットオフバーを調整する;カットオフバーを調整するを参照。

  6. トラクションユニットのオペレーターズマニュアルに従ってカッティングユニットの準備を行う。

製品の概要

トラクタこのカッティングユニットは、対応するサイズの Flex および eFlex のトラクションユニットに取り付けることができる。
刈り幅Flex/eFlex 1820—460 mm (18")、Flex/eFlex 2120—530 mm (21")
刈高ユニット左右にある垂直ねじ 2 本で前ローラの高さを調整し、ねじをナットで締めて調整を固定する。
刈高調整範囲ベンチ設定時の標準範囲は、1.6 mm-12.7 mm。高刈りキットを装着した場合の設定範囲は、7 mm-25 mm。実効刈高はターフのコンディション、ベッドナイフの種類、ローラの種類、装着しているアタッチメントなどによって変化する。
リールベアリングステンレス製シールド深溝ボールベアリング(2個)
ローラ前ローラの直径 63mm:複数種類の構成から選択が可能。後ローラは、フルローラで、直径は 51mm、材質はアルミニウム。
ベッドナイフこの機械にはエンジマックス・マイクロカットベッドナイフが標準装備されています。 さまざまな構成のベッドナイフがあります。ベッドナイフは、フライス仕上げの鋳鉄製ベッドバーに2120ではねじ13本(2120)、または11本(1820)で固定しています。
ベッドナイフの調整ユニット左右にあるねじを1ノッチずつ回転させることにより、下刃を、0.018mm ずつ上または下に移動させて調整する。
グラス・シールド固定式シールドに可変式カットオフバーを組み合わせ、ぬれた刈りかすの排出効率を高めている。
カウンタウェイトカッティングユニットのバランス調整のため、駆動ラインの向かい側に鋳鉄製のウェイトを搭載する。
純重量:2120(前ローラを含まない)11 枚刃:32.2kg、14 枚刃:33.5kg
純重量:1820(前ローラを含まない)11 枚刃:30.8kg、14 枚刃:32.2kg

アタッチメントとアクセサリ

トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、マシンの機能をさらに広げることができます。 詳細は弊社の正規サービスディーラ、または代理店へお問い合わせください;弊社のウェブサイト www.Toro.com でもすべての認定アタッチメントとアクセサリをご覧になることができます。

いつも最高の性能と安全性を維持するために、必ずToroの純正部品をご使用ください。他社の部品やアクセサリを御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。

運転操作

運転の詳細は、トラクションユニットのオペレーターズマニュアル を参照してください。カッティングユニットは、毎日、使用前に調整をしてください;毎日のベッドナイフ調整を参照してください。グリーンを刈り込む時は、試験刈りを行って、カッティングユニットが希望通りの刈り上がりに調整されていることを確認してから使ってください。

保守

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

カッティングユニットを立てる時の注意

ベッドナイフやリールを見るためにカッティングユニットを立てる場合には、ベッドバー調整ねじのナットが床面に接触しないように、カッティングユニットの後ろ側をスタンドなどで支えてください(図 8)。

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リールと下刃の調整を行う

毎日のベッドナイフ調整

毎日または必要に応じて、刈り込み前に、下刃とリールの刃合わせ状態を点検してください。この点検は、前日の調子に係わりなく毎回行ってください。

  1. 平らな固い床の上にカッティングユニットを降ろし、エンジンを停止、キーを抜き取る。

  2. 手でリールをゆっくりと後ろ向きに回転させ、リールとベッドナイフの接触状態を耳で確認する。

    • 接触がまったくない場合には、以下の手順で調整する:

      1. ベッドバー調節ねじ(図 9)を1クリックずつ均等に締めながら、ごく軽い接触が得られるようにする。

        Note: 調整ねじを1ノッチ回転させることにより、ベッドナイフが、0.018mm 移動します。

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      2. 刃合わせチェックペーパー(Toro P/N 125-5610)を、リールとベッドナイフとの間に入れてベッドナイフに対して直角にセットし(図 10)、リールを ゆっくりと 前転させる;紙が切れれば適切。切れなければステップ 1 と 2 を繰り返す。

    • 接触を強くしないと切れない場合には、鋭利な刃先を取り戻して精密なカットができるようにバックラップ、ベッドナイフのフェーシング、または研磨を行うことが必要(Toro リール/ロータリー・モアのための研磨マニュアル, Form No. 09168SL を参照)。

    Important: どんな場合でもごく軽い接触がベストです。軽い接触が維持されないと、リールとベッドナイフの相互研磨作用が全くなくなるので、切れ味の落ちるのが早くなります。逆に、接触が強すぎると、相互の摩耗が早く進み、摩耗ムラが出て刈り上がりに悪影響が出やすくなります。

    Note: ベッドナイフとリール刃は継続的に接触しているので、使用期間が長くなるとベッドナイフの全長にわたり、切先部に小さなバリが出来てきます。時々ヤスリでこのバリを取り除いてやると切れ味が向上します。ベッドナイフは、長期間使用しているうちにリールに削られ、リールの端部と接触する縁の部分が角張ってきます。この角張った部分は、ヤスリなどを使って丸めるか、下刃の刃先と面一にするかしてください。

リールと下刃の調整を行う

以下の作業は、初回組立、研磨、バックラップ、分解組立などの際に行うものです。毎日行う作業ではありません

  1. カッティングユニットを平らな水平の作業台の上に置く。

  2. ベッドナイフとリールが見えるように、カッティングユニットを立てる。

    Note: ユニットの背面についているベッドバー調整ねじのナットが床に当たっていないことを確認する(図 8)。

  3. カッティングユニットの右端から数えて1番目と2番目の下刃ねじの間で1枚のリール刃と下刃とが交差するようにセットする。

  4. 下刃と交差しているリール刃の交差部にマジックなどで印をつける。

    Note: これはこの後の調整をやり易くするためである。

  5. ステップ4でマークを付けたリール刃が下刃と交差しているところで、リール刃と下刃の間に、シム(0.05 mm = 0.002")を挿入する。

  6. シムを左右に滑らせながら右側のベッドバー調整ねじ(図 9)を回して、シムに 軽い 圧迫(シムが挟まれる感じ)を感じる程度に調整する。シムを抜き取る。

  7. カッティングユニットの左端で、ベッドナイフに一番近いリール刃を、左端から数えて1番目と2番目の下刃ねじの間で下刃と交差させる。

  8. カッティングユニットの左側で、左側ベッドバー調整ねじを使って上記4-6の作業を行う。

  9. ステップ 5 と 6 を繰り返して、カッティングユニットの左右両側で軽くはさまれる感じに調整する。

  10. この状態から、ベッドバー調整ねじを右に3クリック回転させると、下刃とリール刃とが軽く接触するようになる。

    Note: 1回のクリックで、下刃が 0.018mm 移動します。調整ねじを締めすぎないように注意してください。ベッドバー調整ねじを右に回すと、ベッドナイフがリールに近づきます。ベッドバー調整ねじを左に回すと、ベッドナイフがリールから離れます。

  11. 刃合わせチェックペーパー(Toro P/N 125-5610)を、リールとベッドナイフとの間に入れてベッドナイフに対して直角にセットし(図 10)、リールを ゆっくりと 前転させる;紙が切れれば適切。左右のベッドバー調整ねじをそれぞれ1クリックだけ締め、もういちど紙を切るテストを行う。紙が切れるまでこれを繰り返す。

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Note: 接触を強くしないと切れない場合には、鋭利な刃先を取り戻して精密なカットができるようにバックラップ、ベッドナイフのフェーシング、または研磨を行うことが必要(Toro リール/ロータリー・モアのための研磨マニュアル, Form No. 09168SL を参照)。

後ローラの高さを調整する

使用する刈高によって、後ローラブラケットの取り付け位置を低位置または高位置(図 11 または 図 12)から選択する必要があります。

  • 刈高 1.5-6 mm の場合:図 11のように、 スペーサをサイドプレート取り付けフランジの上にセット(出荷時の設定)する。

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  • 刈高範囲が 3-25 mm の場合は、図 12のように、スペーサを取り付けフランジの下にセットする。

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  1. カッティングユニットの後部を持ち上げてベッドナイフの下に角材などの枕を置く。

  2. 各ローラブラケットをそれぞれのサイドプレート取り付けフランジおよびスペーサに固定しているナット2個を外す。

  3. サイドプレート取り付けフランジとスペーサから、ローラとボルトを外す。

  4. 必要に応じてスペーサを、ローラブラケットの上または下にする(図 11または図 12)。

  5. ローラブラケットとスペーサとを、取り付けフランジの下側に、先ほど取り外したボルトを使って取り付ける。

Note: リールと後ローラとの平行関係は、カッティングユニット全体の組み立て精度により保証されていますから、調整は不要です。

刈り高の調整

以下の表により、希望する刈高に最も適したベッドナイフを決定してください。

ベッドナイフパーツ番号刈高
エッジマックス・マイクロカット(標準)115-18801.5-4.7 mm
エッジマックス・トーナメント(オプション)115-18813.1-12.7 mm
マイクロカット(オプション)93-42621.5-4.7 mm
トーナメント(オプション)93-42633.1-12.7 mm
先長マイクロカット(オプション)108-43031.5-4.7 mm
先長トーナメント(オプション)108-43023.1-12.7 mm
ローカット(オプション)93-42644.7-25.4 mm
ハイカット(オプション)94-63927.9-25.4 mm
フェアウェイ(オプション)63-86009.5-25.4 mm
フェアウェイ・エッジマックス(オプション)112–74759.5-25.4 mm

Note: 刈高を 9.5mm よりも高くするには高刈りキットが必要です。

刈高ゲージの調整方法

刈高の調整を行う前に、刈高ゲージを以下のようにセットします:

  1. ゲージバーのナットをゆるめ、調整ねじを希望の刈り高に合わせる(図 13)。

    Note: ねじ頭の下からバーの表面までの距離が刈り高となる。

    g000489
  2. ナットを締めつける。

刈り高の調整

  1. 刈り高アームをカッティングユニットのサイドプレートに固定しているロックナットをゆるめる(図 14)。

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  2. 刈高ゲージのねじの頭を下刃の先端に引っかけ、バーの後端を後ローラに当てがう(図 15)。

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  3. バーの前端がローラに当たるように、調整ねじで調整する。

  4. 左側でも、ステップ2と3の作業を行う。

  5. ローラ全体が下刃と平行になるように、ローラの両側を均等に調節する。

    Important: 前後のローラにゲージが当たり、ねじ頭がリールにぴったりと掛かっているのが正しい調整状態です。下刃の左右端でこの状態となるように調整してください。

  6. ワッシャの遊びがなくなるまで締め付ける。これで調整が決まる。

  7. 刈高の設定が正しいことを確認する;必要に応じて以上の作業を繰り返す。

設定の調整方法

カッティングユニットには6種類のクリップ設定があり、ターフのコンディションに合わせて適当な設定を選びます。まず、刈高に一番近いクリップに設定し、刈り上がりを見てそれよりも上、または下というふうに設定を変えてみることをお奨めします。

  1. 以下の手順でマシンを停止させる:

    • ガソリンユニット:エンジンを停止させ、点火プラグのコードを外す。

    • 電動ユニット:マシンのスイッチをOFFにし、バッテリーコネクタ(T形ハンドル)を外す。

  2. ベルトカバーを固定しているフランジボルトをゆるめてベルトカバーを外し、ベルトを露出させる(図 16)。

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  3. ベアリングハウジングのナットをゆるめる(図 17)。

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  4. 16mm(⅝")のトルクレンチでベアリングハウジングを回転させ、自由に動くことを確認する。

  5. 各ベルトを取り外す(図 17)。

  6. 18のデカルにある表を参考にして希望するクリップを決定し、そのクリップにセットするためにはどのプーリを移動させる必要があるかを調べる。

    Note: 各プーリには番号(22、24、25)がついている。希望するクリップ設定となるようにプーリを移動する。

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  7. 移動する必要のある各プーリの固定ねじ(2本)を六角レンチを使ってゆるめる

  8. 各プーリを外す。

  9. 各プーリを、それぞれの新しい位置に取り付ける(図 18)。

    Note: 各プーリの固定ねじが、キーに合っていること、またシャフトの平たい面に当たっていることを確認する。

  10. ねじを 8.3-8.9 N·m(0.85-0.91 kg.m = 74-79 in-lb)にトルク締めする。

  11. ベルトを取り付ける。

  12. 圧縮スプリングからベルトに適切な力が掛かっていることを確認する(図 17)。

  13. ベアリングハウジングのナットを締め付ける。

  14. ベルトカバーを取り付ける。

カットオフバーを調整する

刈りかすがリールからスムーズに出るように調整します:

Note: この調整はターフの状態変化に合わせて行ってください。芝面が非常に乾いている時にはバーをリールに近づけます。逆に、芝がぬれている時にはバーとリールの隙間を大きくします。バーとリールが平行になっていることが重要です。研磨機でリールを研磨した時には、必ずこのバーの調整を行ってください。

  1. バー(図 19)をカッティングユニットに固定しているねじをゆるめる。

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  2. 隙間ゲージを使ってリール上面とバーの間を 1.5mm に調整し、ねじを締めてバーを固定する。

    Important: リールの全幅にわたって隙間の幅が一定となるように注意する。

    Note: ターフの状態に合わせて隙間の大きさを調整する。

ベッドバーの整備

ベッドバーとベッドナイフは非常に繊細な機器です。適切なトレーニングを受講した整備士以外の人は、これらの整備を行わないでください。できれば、カッティングユニットの整備はディストリビュータに依頼してください。ベッドナイフの整備に関わる詳しい解説、特殊工具、図面などについては、サービスマニュアルを参照してください。ご自身でベッドバーの文かいや組み付けを行う必要がある場合には、以下の説明およびベッドナイフの整備仕様を参考にしてください。

Important: ベッドナイフの整備は、必ず サービスマニュアル に記載されている説明に従って行ってください。ベッドナイフの研磨や取り付けが正しくないと、リール、ベッドバー、ベッドナイフ自身を損傷する可能性があります。

ベッドバーの取り外し

  1. ベッドバー調整ねじを左に回してベッドナイフとリールの接触をなくす(図 20)。

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  2. スプリングテンションナットをゆるめて、ワッシャがベッドバーを全く押さないようにする(図 20)。

  3. ベッドバーボルト(図 21)を固定しているロックナット(機体両側)をゆるめる。

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  4. 各ベッドバーボルトを抜いてベッドバーを下に引き抜いてカッティングユニットから外す(図 21)。

    ベッドバーの両端にそれぞれナイロンワッシャ2枚とスチールワッシャが1枚ずつあるので注意する(図 22)。

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ベッドバーの取り付け

  1. ワッシャとベッドバー調整ねじとの間にベッドバーの固定用「耳」を入れる(図 20)。

  2. ベッドバーボルト(とボルトについているナット)とワッシャ3枚(全部で6枚)で、ベッドバーを各サイドプレートに固定する。

  3. サイドプレートのボスの両側にナイロンワッシャを入れる。その外側からスチール製ワッシャを取り付ける (図 22)。

  4. ベッドバーボルトを 27-36 N·m (2.8-3.7 kg.m = 240-320 in-lb)にトルク締めする。

  5. スチール製ワッシャの遊びが無くなるがワッシャをまだ手で回せる状態まで、左右のロックナットを締め付ける。内側のワッシャには遊びがあってよい。

    Important: ロックナットを締め付けすぎるとサイドプレートを変形させる恐れがあるので注意する。

  6. スプリングがつぶれるまでテンションナットを締め、そこから半回転戻す (図 23)。

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  7. リールと下刃の調整を行う;リールと下刃の調整を行うを参照。

ベッドナイフの仕様

ベッドナイフの取り付け

  1. スクレーパを使ってベッドバーの表面のよごれをていねいに削り落とす。

  2. ベッドバーの表面にオイルを薄くぬってベッドナイフを載せる。

  3. ベッドバーのねじ穴がきれいであることを確認する。

  4. 新しい固定ねじ(5/16–18UNC–2A)を取り付けるが、締め付けはまだ行わない。各ねじのねじ山に固着防止コンパウンドを塗りつける。

    Important: ただし、ねじの頭のテーパ部にはコンパウンドを付けないように注意すること。

  5. トルクレンチとベッドナイフねじ専用工具(TOR510880)で、左右の端部のねじ 2 本を 1 N∙m(0.12 kg.m=10 in-lb)にトルク締めする。

  6. 24に示された順序で、各ねじを 25.4 N∙m(2.6 kg.m = 225 in-lb)にトルク締めする。

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  7. 取り付けが終了したらベッドナイフを軽く研磨する。

リールを研磨するための準備

  1. カッティングユニット各部に異常がないか点検し、不具合があれば修正する。

  2. 研磨機メーカーの指示に従ってカッティングユニット(リール)を以下の仕様を満たすように研磨する。

    リール研磨の仕様
    新しいリールの場合の直径128.5 mm(5.06")
    リールの使用限界114.3 mm
    ブレードのリリーフ角30° ± 5°
    ブレードのランド幅1.0 mm
    ブレードのランド幅の範囲0.8-1.2 mm
    リールテーパの許容限界0.25 mm

二番取り

新品リールには、ランド部の幅が 1.3-1.5 mm あり、30 °の逃げ角(2番角、リリーフ角)を付けてあります。

ランド部の幅が 3 mm を超えたら、以下を行ってください。

  1. 全部のリール刃に 30 °の角度で2番削りを行って、ランド部の幅を 1.3 mm にしてください (図 25)。

    g028800
  2. 回転研磨を行ってリールの真円度を 0.025 mm 以内にする。

    Note: これにより、ランド部の幅は若干大きくなります。

  3. カッティングユニットの調整を行う;カッティングユニットの オペレーターズマニュアルを参照。

Note: リールやベッドナイフの鋭利な刃先を長持ちさせるには、リールやベッドナイフを新たに研磨して使い始めたときに、フェアウェイを2面刈り込むごとに刃合わせのチェックを行い、刃先にバリが出ていたら除去してください。バリは刃と刃の接触を大きくして摩耗を早めます。

ベッドナイフの研磨の仕様

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標準ベッドナイフのリリーフ角度最低 3°
先長ベッドナイフのリリーフ角度最低 7°
前面角度範囲13° - 17°

上面角のチェック

ベッドナイフの上面の角度は非常に重要です。

傾斜計(P/N 131-6828)と傾斜計マウント(P/N 131-6829)を使用して研磨機の設定角度を調べ、必要に応じて修正を行ってください。

  1. 27に示すように、ベッドナイフの裏面に傾斜計を置く。

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  2. 傾斜計の Alt Zero ボタンを押す。

  3. 傾斜計のマウントをベッドナイフのエッジに合わせ、マグネットのエッジとベッドナイフのエッジを密着させる(図 28)。

    Note: ステップ1の時と同じ方向から傾斜計を読むようにしてください。

    g034114
  4. 28に示すように、マウントの上に傾斜計を置く。

    Note: この時の読みが、研磨機によって作られた角度であり、この角度が推奨値から 2 度以内であれば適正です。

カッティングユニットのバックラップ

危険

回転しているリールに触れると大けがをする。

リールその他の可動部に手指、足、衣類等を近づけないよう注意すること。

  • バックラップ中のリールには、絶対に手や足を近づけないこと。

  • 柄の短いブラシは絶対にバックラップに使用しないこと。必ず柄の長いブラシ(P/N 29-9110)を使用する。このブラシは完成品でも部品でも入手可能である。

  1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。

  2. カッティングユニットからリール・モータをはずし、昇降アームからユニットをはずして床に置く。

  3. カッティングユニットにバックラップ装置を接続(9mm 角の角棒でリール駆動用のスプライン部とバックラップ装置を接続)する。

    Note: バックラップについて更に詳しい内容が、トラクションユニットのオペレーターズマニュアルToro リール/ロータリー・モアのための研磨マニュアル, Form Number 80-300PT に掲載されています。

    Note: バックラップが終わったら、下刃とリール刃の前端に軽くヤスリ掛けを行ってください。これによりベッドナイフ前端に形成されたバリを取り除きます。このとき刃先を削らないように注意してください。