整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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この機械は回転刃を使用するリール式乗用芝刈り機であり、そのような業務に従事するプロのオペレータが運転操作することを前提として製造されています。この製品は、集約的で高度な管理を受けているゴルフ場やスポーツフィールドの芝生、あるいは商用目的で使用される芝生に対する刈り込み管理を行うことを主たる目的として製造されております。本機は、雑草地や道路わきの草刈り、農業用地における刈り取りなどを目的とした機械ではありません。
Important: この機械に本来の性能を発揮させ安全にお使いいただくために、このオペレーターズマニュアルに記載されている内容を十分にご理解ください。適切な講習を受けなかったり、正しい操作方法を守らなかったりすると、けがをする恐れがあります。安全な運転操作や安全確保のためのヒントなどについて、より詳しい情報はこちらへ:www.Toro.com。
弊社のウェブサイト www.Toro.com で安全講習や運転講習の狩猟、アクセサリ情報の閲覧、代理店についての情報閲覧、お買い上げ製品の登録などを行っていただくことができます。
整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。
Important: シリアル番号デカルに QR コードがついている場合は、スマートフォンやタブレットでスキャンすると、製品保証、パーツその他の製品情報にアクセスできます。
この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号(図 2)を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。
この他に2つの言葉で注意を促しています。重要 は製品の構造などについての注意点を、注はその他の注意点を表しています。
この製品は、関連するEU規制に適合しています; 詳細については、DOC シート(規格適合証明書)をご覧ください。
カリフォルニア州の森林地帯・潅木地帯・草地などでこの機械を使用する場合には、エンジンに同州公共資源法第4442章に規定される正常に機能するスパークアレスタが装着されていること、エンジンに対して森林等の火災防止措置をほどこされていることが義務づけられており、これを満たさない機械は、第4442章または4443章違犯となります。
エンジンの保守整備のため、および米国環境保護局(EPA)並びにカリフォルニア州排ガス規制に関連してエンジンマニュアルを同梱しております。エンジンマニュアルはエンジンのメーカーから入手することができます。
カリフォルニア州
第65号決議による警告
カリフォルニア州では、ディーゼルエンジンの排気には発癌性や先天性異常などの原因となる物質が含まれているとされております。
バッテリーやバッテリー関連製品には鉛が含まれており、カリフォルニア州では発ガン性や先天性異常を引き起こす物質とされています。取り扱い後は手をよく洗ってください。
米国カリフォルニア州では、この製品を使用した場合、ガンや先天性異常などを誘発する物質に触れる可能性があるとされております。
この機械は、EN ISO 5395:2013 規格およびANSI B71.4-2017 規格に適合しています。
この機械は手足を切断したり物をはね飛ばしたりする能力があります。重大な人身事故を防ぐため、すべての注意事項を厳守してください。
この機械は本来の目的から外れた使用をすると運転者本人や周囲の人間に危険な場合があります。
エンジンを始動する前に必ずこのオペレーターズマニュアルをお読みになり、内容をよく理解してください。
機械の可動部の近くには絶対に手足を近づけないでください。
ガードなどの安全保護機器が正しく取り付けられていない時は、運転しないでください。
この機械を運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。
排出口の近くに手足などを近づけないでください。周囲の人や動物を十分に遠ざけてください。
作業場所に子供を近づけないでください。子供に運転させないでください。
整備、燃料補給、詰まりの解除作業などを行う前には、必ずエンジンを停止させてください。
間違った使い方や整備不良は人身事故などの原因となります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識 のついている遵守事項は必ずお守りください 「注意」、「警告」、および「危険」 の記号は、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生する恐れがあります。
このオペレーターズマニュアルの他の場所に書かれている注意事項も必ずお守りください。
危険な部分の近くには、見やすい位置に安全ラベルや指示ラベルを貼付しています。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。 |
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
この作業に必要なパーツ
前輪アセンブリ | 2 |
後輪アセンブリ | 1 |
各ホイールハブに車輪を取り付ける(空気注入バルブが外側を向くように取り付けること)。
Important: 後輪のリムは前輪のリムより細くなっています。
ホイールナットを取り付けて 61~88N·m(6.2~9kg.m = 45~65ft-lb.)にトルク締めする。
この作業に必要なパーツ
電解液 | 所用量 |
バッテリーの電極部や端子などの部分には鉛や鉛含有物質が含まれており、カリフォルニア州では、これらの物質が癌や先天性異常の原因となるとされている。取り扱い後は手を洗うこと。
Note: バッテリーに液が入っていない場合には、比重 1.260 のバッテリー液を購入してバッテリーの各セルに入れてください。
電解液には触れると火傷を起こす劇薬である硫酸が含まれている。
電解液を飲まないこと。また、電解液を皮膚や目や衣服に付けないよう十分注意すること。安全ゴーグルとゴム手袋で目と手を保護すること。
皮膚に付いた場合にすぐに洗浄できるよう、必ず十分な量の真水を用意しておくこと。
比重 1.260 のバッテリー液を購入してください。
フードを開ける。
バッテリーカバーを取り外す(図 4)。
バッテリーの各セルからキャップをはずし、上限までゆっくり液を満たす。
各セルにキャップを取り付け、バッテリーを充電器に接続し、充電電流を 3~4 A にセットする。3-4 Aで 4-8 時間充電する。
充電中は爆発性のガスが発生する。
バッテリーにタバコの火、火花などの火気を近づけないこと。
バッテリーの近くでは絶対に喫煙しない。
充電が終わったらチャージャをコンセントから抜き、バッテリー端子からはずす。
キャップを取る。補給リングの高さまで、各セルにバッテリー液を補給する。キャップを取り付ける。
Important: バッテリー液を入れすぎないようにしてください。バッテリー液があふれ出て他の部分に触れると激しい腐食を起こします。
赤い(+)ケーブルをバッテリーの(+)端子に、黒いケーブル(-)はバッテリーの(-)端子にはめ、ボルトとナットで固定する(図 5)。プラス端子が電極に十分にはまり込んでいること、ケーブルの配線に無理がないことを確認する。ケーブルとバッテリーカバーを接触させないこと。
バッテリーケーブルの接続手順が不適切であるとケーブルがショートを起こして火花が発生する。それによって水素ガスが爆発を起こし人身事故に至る恐れがある。
ケーブルを取り外す時は、必ずマイナス(黒)ケーブルから取り外す。
ケーブルを取り付ける時は、必ずプラス(赤)ケーブルから取り付け、それからマイナス(黒)ケーブルを取り付ける。
Important: バッテリーを機体から取り外した場合には、再取り付けに際して、必ず、クランプボルトの頭が下、ナットが上になるようにしてください。逆に取り付けると、カッティングユニットをシフトさせるときにボルトが油圧チューブに当たる可能性があります。
腐食防止のために両方の端子部にワセリン(Grafo 112X スキンオーバーグリス: P/N 505-47)またはグリスを薄く塗る。
ショート防止のために(+)端子にゴムキャップをかぶせる。
バッテリーカバーを取り付ける。
この作業に必要なパーツ
傾斜計 | 1 |
横転事故の危険を減らすため、25 度以上の傾斜面では作業しないでください;
凹凸のない水平な場所に駐車する。
機体のクロスビーム(燃料タンク脇)に携帯斜面計(付属品)を置いて、機体が水平になっていることを確認する(図 6)。このとき、運転席に座った状態で、機体に装着されている傾斜計の読みが 0°であれば問題ない。
携帯斜面計で0°の読みが出ない場合には、駐車場所を変えて、携帯斜面計の読みで0°になるように駐車し直す。この状態で、機体に装着されている傾斜計の読みが 0°でなければいけない。
機体に装着されている傾斜計の読みが 0°でない場合には、機体の傾斜計の取り付けねじ(2本)をゆるめて 0°の読みが出る位置に調整し、ねじを締めて調整を固定する。
この作業に必要なパーツ
警告ステッカー(121-3598) | 1 |
本機を CE 地域内で使用する場合には、非 CE 地域用のステッカーの上から CE 用のステッカーを貼り付けてください。
この作業に必要なパーツ
ロックブラケット | 1 |
リベット | 2 |
ワッシャ | 1 |
ねじ(¼" x 2") | 1 |
ロックナット(¼") | 1 |
フードラッチブラケットからフードラッチを外す。
フードラッチブラケットをフードに固定しているリベット(2本)を外す(図 7)。フードからフードラッチブラケットを外す。
CEロックブラケットとフードラッチブラケットの穴を整列させてフードにセットする。ロックブラケットをフード側に(フードに当てて)取り付けます(図 8)。ロックブラケットアームについているボルト&ナットアセンブリは外さないでください。
フードの内側にある穴に、ワッシャを整列させる。
ブラケットとワッシャをフードにリベットで固定する(図 8)。
フードラッチブラケットにフックをかける(図 9)。
フードロックブラケットのもう一つのアームにボルトを差し込んでラッチをロックする(図 10)。
Note: ボルトをしっかりと締め付けるが、ナットは締め付けない。
この作業に必要なパーツ
ROPSアセンブリ | 1 |
フランジヘッドボルト | 4 |
ロックナット | 4 |
ホースクランプ | 1 |
Important: ROPSは絶対に改造したり溶接したりしないでください。ROPS が破損した場合には修理せず、必ず新品に交換してください。
ROPS を機体の固定穴に差し込み、取り付け穴を整列させる。ROPSについている換気管が機体の左側にくるように配置すること(図 12)。
ROPS のそれぞれの側をフランジヘッドキャップスクリュとロックナット(各 2)で固定する(図 12)。締め具を 81N·m(8.3kg.m = 60ft-lb)にトルク締めする。
燃料タンクからの換気チューブを ROPS の換気管に接続する(付属部品のホースクランプを使用する)。
燃料ラインの換気ホースを外したままでエンジンを始動すると、換気チューブから燃料が流れ出して発火や爆発を起こす危険がある。発火したり爆発したりすると、やけどや火災などを引き起こす。
エンジンを始動する前に、燃料ラインの換気ホースを 換気チューブに接続する。
この作業に必要なパーツ
昇降アーム | 2 |
ピボットロッド | 2 |
ボルト(5/16 x ⅞") | 2 |
昇降アームのピボットシャフトリンクとピボッ トシャフトを分離(キャップスクリュ 2 個を外)し、取り外したリンクとキャップスクリュは保管する(図 13)。
左右の昇降アームにそれぞれピボットロッドを差し込み、取り付け穴を整列させる(図 14)。
ボルト2本(5/16 x ⅞")を使って昇降アームにピボットロッドを固定する。
左右の昇降アームをそれぞれピボットシャフト(図 15)に差し込み、保管しておいたピボットシャフトリンクとキャップスクリュを取り付けて固定する。
Note: ボルトを 95N∙m(9.7kg.m = 70ft-lb)にトルク締めする。
昇降シリンダの両端についているピンの後部についているリテーナリングを取り外す。
昇降シリンダの右端を右昇降アームに連結する(ピン 1 本とスペーサ 2 個)(図 15)。リテーナリングで固定する。
昇降シリンダの左端を左昇降アームに連結する(ピン 1 本)。リテーナリングで固定する。
各前昇降アームのピボットロッドにスラストワッ シャを通す。
ピボットロッドに、カッティングユニットのキャリアフレームを取り付け、リンチピンで固定する(図 20)。
Note: 後ろのカッティングユニットでは、キャリアフレーム後部とリンチピンとの間にスラストワッシャを入れます。
昇降アームとピボット部全部をグリスアップする。
Important: ホースが折れたりひねられたり強く曲げられたりしていないことを確認してください; 図 21のようなルートが適切です。カッティングユニットを上昇させ、左にスライドさせてください(モデル 03171)。後カッティングユニットのホースが走行ケーブルブラケットに当たらないことを確認し、必要に応じて接続部やホースの位置を再調 整してください。
各キャリアフレームのスロットにチッパーチェーンを下から上に通し、これらのチェーンをキャリアフレームの上に固定する(キャップスクリュ、ワ ッシャ、ロックナットを使用)(図 22)。
エンジンを始動し、昇降アームを上昇させて、各昇降アームと床面との距離が、5-8 mm になっていることを確認する(図 25)。
Note: このすき間が基準通りでない場合には、以下の手順でシリンダを調整する:
ストップボルトを戻して、シリンダを調整して必要なすきまを作る(図 26)。
シリンダについているジャムナットを戻す(図 27)。
ロッドの端部からピンを外し、クレビスを回転させる。
調整が終わったらピンを取り付けて隙間の大きさを確認し、
その後、必要に応じて上記1~4を繰り返す。
クレビスのジャムナットを締める。
Note: 移動走行中に後昇降アームが「ガタつく」ようであれば隙間を小さくしてください。
各昇降アームとストップボルトとの隙間が0.13-1.02 mmの間にあるかどうか点検する(図 26)。
Note: この範囲になければストップボルトを調整する。
エンジンを始動し、昇降アームを上昇させて、後カッティングユニット上部にあるウェアバーとバンバーストラップとの間のすき間が図 28のように 0.51-2.54mm になっていることを確認する。
このすき間が基準通りでない場合には、以下の手順で後シリンダを調整する:
カッティングユニットを降下させ、シリンダについているジャムナットを戻す(図 29)。
ジャムナットを戻すには、シリンダロッドのナットに近い方の部分をウェスとプライヤで握って回す。
調整ができたらカッティングユニットを上昇させて隙間を点検し、
その後、必要に応じて上記1~3を繰り返す。
クレビスのジャムナットを締める。
Important: 前ストップや後ウェアバーに隙間がないと昇降アームが破損する場合があります。
この作業に必要なパーツ
チッパーローラキット(別売) | 1 |
通常よりも高い刈高での刈り込みには、チッパーローラキットの装着をお奨めします。
このレバー(図 31)を手前に引いてハンドルを適当な位置に調整します; 調整ができたらレバーを前に倒して締めつけます。
カッティングユニットが中央位置にあるかどうかを確認するための窓(図 31)です。
機体の左右の傾きを表示する計器です(図 31)。
始動スイッチ(図 33)はエンジンの始動、停止、予熱を行うスイッチで、3つの位置があります:OFF、ON/PREHEAT、STARTの 3 位置です。キーをON/PREHEAT 位置に回して、そのままグロープラグランプが消えるのを待ち(7秒間程度)、その後にキーを START 位置に回します。エンジンが始動したら、キーから手を離してください。キーは自動的にON/RUN位置に動きます。エンジンを停止するときは、キーを左に回して OFF 位置にしますが、事故防止のため、使用しない時はキーを抜き取っておいてください。
スロットル(図 33)を前に倒すとエンジン回転速度が速くなり、後ろに引くと遅くなります。
カッティングユニット回転スイッチ(図 33)には回転と停止の2 つの位置があります。バルブバンクの電磁弁を操作してリールを回転させるスイッチです。
アワーメータ(図 33)は左側コントロールパネルにあって本機の稼働時間を積算表示します。このメータは始動スイッチを ON 位置にすると始動します。
このレバー(図 33)をに倒すとカッティングユニットが下降します。エンジンが作動していないとカッティングユニットは下降しません; また、上昇位置ではカッティングユニットは使用できません。レバーを手前の RAISE 位置に引けばカッティングユニットは上昇します()。
レバーを左右に動かすとカッティングユニットがその方向にスライドします。この操作はカッティングユニットを上昇させた状態で、または走行して芝刈り中に行ってください(モデル 03171 のみ)。
Note: カッティングユニットを下降させる時、レバーを前位置に保持しておく必要はありません。
斜面を横断しているとき、カッティングユニットを谷側にシフトさせるのは重心を谷側に移すことになり、転倒など、生命に関わる重大な人身事故を起こしやすくなる。
斜面横断中はカッティングユニットを山側にシフトさせておくこと。
エンジンの冷却水の温度が異常に高くなると警告灯(図 33)が点灯します。運転が停止されず、冷却水温度がさらに7°C 上昇すると自動的にエンジンを停止させます。
エンジンオイルの圧力が異常に低下するとこの警告灯(図 33)が点灯します。
オルタネータランプ(図 33)は、エンジンが作動中は消えているのが正常です。点灯した場合は充電系統の異常ですから点検と修理が必要です。
グロープラグインジケータランプ(図 33)は、グロープラグが作動中に点灯します。
エンジンを停止させる時には、車体が不意に動き出さないよう、必ず駐車ブレーキ(図 33)を掛けてください。レバーを手前に引くと駐車ブレーキがかかります。駐車ブレーキが掛かっているのに走行ペダルを踏み込むとエンジンが停止します。
昇降レバーロック(図 33)を後方に倒すとカッティングユニットがロックされ、落下を防止します。
リール速度コントロールはコンソールカバーの下にあります(図 34)。刈り高に適した希望のクリップ(リール回転速度)を選択することができます; リール速度コントロールノブを、刈高と刈り込み速度に合った適切な位置に合わせてください。クリップレートの選択(リール速度の設定)を参照してください。
バックラップコントロールはコンソールカバーの下にあります(図 34)。ノブを R に回すとバックラップ、F に回すと刈り込みモードになります。リールが回転している時はノブを操作しないでください。
燃料計(図 35)は、燃料タンクに残っている燃料の量を表示します。
運転席の横についているレバー(図 35)を外側に引いて運転席を希望の位置にスライドさせ、その位置でレバーから手を離すと運転席が固定されます。
Note: 仕様および設計は予告なく変更される場合があります。
移動走行時の幅: | 203 cm(刈り幅が 183 cmの場合)234 cm(刈り幅が 216 cmの場合 |
刈幅 | 183 cm または 216 cm |
長さ | 236 cm |
高さ | 193 cm(ROPSを含む) |
Net 重量* | 844kg |
燃料タンク容量 | 28 リットル |
走行速度 | 刈り込み速度: 0~10km/h; 移動走行速度: 0~14km/h後退速度: 0~6km/h |
* カッティングユニットと油脂類を含む。 |
トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、マシンの機能をさらに広げることができます。 詳細は弊社の正規サービスディーラ、または代理店へお問い合わせください;弊社のウェブサイト www.Toro.com でもすべての認定アタッチメントとアクセサリをご覧になることができます。
いつも最高の性能と安全性を維持するために、必ずToroの純正部品をご使用ください。他社の部品やアクセサリを御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
子供やトレーニングを受けていない大人には、絶対に運転や整備をさせないでください。地域によっては機械のオペレータに年齢制限を設けていることがありますのでご注意ください。オーナーは、オペレータ全員にトレーニングを受講させる責任があります。
安全な運転操作、各部の操作方法や安全標識などに十分慣れておきましょう。
エンジンの緊急停止方法に慣れておきましょう。
オペレータコントロールやインタロックスイッチなどの安全装置が正しく機能しているか、また安全カバーなどが外れたり壊れたりしていないか点検してください。これらが正しく機能しない時には機械を使用しないでください。
使用前に必ず、ブレード、ブレードボルト、刈り込みアセンブリの点検を行ってください。バランスを狂わせないようにするため、ブレードを交換するときにはボルトもセットで交換してください。
これから機械で作業する場所をよく確認し、機械に巻き込まれそうなものはすべて取り除きましょう。
燃料の取り扱いに際しては安全に特にご注意ください。燃料は引火性が高く、気化すると爆発する可能性があります。
燃料取り扱い前に、引火の原因になり得るタバコ、パイプなど、すべての火気を始末してください。
燃料の保管は必ず認可された容器で行ってください。
エンジン回転中などエンジンが高温の時には、燃料タンクのふたを開けたり給油したりしないでください。
締め切った場所では燃料の補給や抜き取りをしないでください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、機械や燃料容器を保管・格納しないでください。
燃料がこぼれたら、エンジンを始動せずにマシンを別の場所に動かし、気化した燃料ガスが十分に拡散するまで引火の原因となるものを近づけないでください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
エンジンにはオイルを入れて出荷していますが、初回運転の前後に必ずエンジンオイルの量を確認してください。
油量は約 3.8 リットル(フィルタ共)です。
以下の条件を満たす高品質なエンジンオイルを使用してください:
API規格CH-4、CI-4 またはそれ以上のクラス。
推奨オイル: SAE 15W-40(-17°C 以上)
他に使用可能なオイル:SAE 10W-30 または 5W-30(全温度帯)
Note: Toro のプレミアムエンジンオイル(15W-40 または 10W-30)を代理店にてお求めいただくことができます。パーツカタログでパーツ番号をご確認ください。
Note: エンジンオイルを点検する最もよいタイミングは、その日の仕事を始める直前、エンジンがまだ冷えているうちです。既にエンジンを始動してしまった場合には、一旦エンジンを停止し、オイルが戻ってくるまで約 10 分間程度待ってください。油量がディップスティックのADDマークにある場合は、FULLマークまで補給してください。入れすぎないこと。油量が ADD マークと FULL マークの間であれば補給の必要はありません。
平らな場所に駐車し、カッティングユニットを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
ディップスティック(図 36)を抜き、ウェスで一度きれいに拭く。
ディップスティックをチューブの根元までしっかりと差し込んでから抜き取り、オイルの量を点検する。
オイルの量が不足している場合は、補給口のキャップ(図 37)を取り、ディップスティックで油量を確認しながら少しずつ、 FULL マークまで補給する。
キャップを取り付けてフードを閉じる。
Important: エンジンオイルの量が常時ゲージの上限と下限との間にあるようにしてください。オイルの入れすぎもオイルの不足も、エンジンの不調や故障の原因となります。
硫黄分の少ない(微量:500 ppm 未満、または極微量:15 ppm 未満)の新しい軽油またはバイオディーゼル燃料以外は使用しないでください。セタン値が 40以上のものをお使いください。燃料の劣化を避けるため、180日以内に使いきれる程度の量を購入するようにしてください。
燃料タンク容量は約 28 リットルです。
気温が -7℃ 以上では夏用燃料(2号軽油)を使用しますが、気温が -7℃ 以下の季節には冬用燃料(1号軽油または1号と2号の混合)を使用してください。低温下で冬用ディーゼル燃料を使うと、発火点や流動点が下がってエンジンが始動しやすくなるばかりでなく、フィルタの目詰まりを防止できるなどの利点があります。
気温が -7℃ 以上の季節には夏用燃料を使用する方が、燃料ポンプの寿命を延ばします。
バイオディーゼル燃料対応
この機械はバイオディーゼル燃料を混合したB20燃料(バイオディーゼル燃料が20%、通常軽油が80%)を使用することができます。ただし、通常軽油は硫黄分の少ない、または極微量のものを使ってください。以下の注意を守ってお使いください。
バイオディーゼル成分が ASTM D6751 または EN 14214 に適合しているものを使用してください。
混合後の成分構成が ASTM D975 または EN 590 に適合していること。
バイオディーゼル混合燃料は塗装部を傷める可能性がある。
寒い地方ではB5(バイオディーゼル燃料が5%)またはそれ以下の製品を使用すること。
時間経過による劣化がありうるので、シール部分、ホース、ガスケットなど燃料に直接接する部分をまめに点検すること。
バイオディーゼル燃料に切り換えた後に燃料フィルタが詰まる場合がある。
バイオディーゼル燃料についてのより詳細な情報は代理店におたずねください。
燃料タンクのキャップ(図 38)の周囲をきれいに拭く。
燃料タンクのキャップを取る。
タンクの首の根元まで燃料を入れる。
Note: 燃料を入れすぎないでください。
給油が終わったらキャップを締める。
こぼれた燃料はふき取る。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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ラジエターは毎日清掃してください(図 39)。ほこりの多い環境で使用している場合には、毎時間ごとに清掃してください; エンジンの冷却系統の清掃を参照。
ラジエターの冷却液はは水とエチレングリコール不凍液の50/50 混合液です。毎日の作業前に液量を点検してください。
冷却系統の容量はおよそ 5.7 リットルです。
エンジン停止直後にラジエターのキャップを開けると、高温高圧の冷却液が吹き出してやけどを負う恐れがある。
エンジン回転中はラジエターのふたを開けないこと。
キャップを開けるときはウェスなどを使い、高温の水蒸気を逃がしながらゆっくりと開けること。
補助タンクの冷却水量を点検する(図 40)。
Note: エンジンが冷えた状態で、タンク側面についている2本の線の間にあれば適切である。
冷却液の量が足りない場合には、補助タンクのキャップを取ってここから補給する。入れすぎはよくない。
補助タンクのキャップを取り付けて終了。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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油圧オイルタンクには約 13.2 リットルの高品質油圧オイルを満たして出荷しています。初めての運転の前に必ず油量を確認し、その後は毎日点検してください。
油圧オイルの点検は、オイルが冷えている状態で行うのがベストです。マシンは移動走行モードになっていることが必要です。油量を点検し、ディップスティックの ADD マーク以下であれば適正範囲の中ほどまで補給します。入れすぎないでください。油量が ADD マークと FULLマークの間であれば補給の必要はありません。
交換用の推奨油圧オイルは オールシーズン用 Toro プレミアム油圧オイルをです(19 リットル缶または 208 リットル缶)。パーツカタログまたは代理店でパーツ番号をご確認ください。
他に使用可能なオイル:トロのオイルが入手できない場合は、以下に挙げる特性、条件および産業規格をすべて満たす通常の石油系オイルを使用することができます。オイルの性能や規格がマシンに適合しているかどうかについては専門業者にご相談ください。
Note: 不適切なオイルの使用による損害については弊社は責任を持ちかねますので、品質の確かな製品をお使い下さる様お願いいたします。
高粘度インデックス/低流動点アンチウェア油圧作動液, ISO VG 46マルチグレード | |||
物性: | |||
粘度, ASTM D445 | cSt @ 40°C 44-48cSt @ 100°C 7.9-9.1 | ||
粘性インデックス: ASTM D2270 | 140 またはそれ以上(粘性インデックスが高いものはマルチウェイトオイルです) | ||
流動点 ASTM D97 | -36.7°C--45°C | ||
FZG, フェールステージ | 11 以上 | ||
水分含有量(新しい液) | 500 ppm (最大) | ||
産業規格: | |||
Vickers I-286-S, Vickers M-2950-S, Denison HF-0, Vickers 35 VQ 25 (Eaton ATS373-C) |
車両用に製造されている適切な油圧オイル(産業プラント用の油圧オイルではありません)。マルチウェイトタイプの ZnDTP または ZDDP アンチウェア(磨耗防止剤)入りの製品(アッシュレスではありません)を使用してください。
Important: 多くの油圧オイルはほとんど無色透明であり、そのためオイル洩れの発見が遅れがちです。油圧オイル用の着色剤(20 ml 瓶)をお使いいただくと便利です。1瓶で 15-22 リットルのオイルに使用できます。パーツ番号は P/N 44-2500。ご注文は 代理店へ。
平らな場所に駐車し、カッティングユニットを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
油圧オイルタンクの注油口周辺をきれいに拭き、キャップ(図 41)を外す。
補給口の首からディップスティックを抜き、ウ ェスできれいに拭う。
もう一度首に差し込んで引き抜き、オイルの量を点検する。
Note: ディップスティックのマークから 6 mm の範囲にあれば適正である。
油量が少なければFULLマークまで補給する。
ディップスティックとキャップを取り付ける。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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タイヤは空気圧を高めに設定して出荷しています。運転前に正しいレベルに下げてください。タイヤの適正空気圧は、97-124 kPa(0.98-1.27 kg/m2=14-18 psi)です。
Note: 全部のタイヤを同じ圧力に調整しないと機械の性能が十分に発揮されず、刈り上がりの質が悪くなります。
タイヤ空気圧が不足すると、斜面で機体が不安定になり、転倒など、生命に関わる重大な人身事故を起こしやすくなる。
タイヤ空気圧は絶対に規定値以下に下げてはならない。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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前日の調子に係わりなく、 毎日の点検の一つとして必ずリールとベッドナイフの接触状態を点検してください。リールと下刃の全長にわたって軽い接触があれば適正です。(カッティングユニットのオペレーターズマニュアルの「リールと下刃の調整」の項を参照してください。)
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 1 時間 |
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使用開始後最初の 10 時間 |
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200運転時間ごと |
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ホイールナットを 61-88N·m(6.2-8.9kg.m = 45-65ft-lb)にトルク締めする。
適切なトルク締めを怠ると車輪の脱落や破損から人身事故につながる恐れがあります。
ホイールナットを 61~88N·m(6.2~8.9kg.m = 45~65ft-lb)にトルク締めする。
オーナーやオペレータは自分自身や他の安全に責任があり、オペレータやユーザーの注意によって物損事故や人身事故を防止することができます。
作業にふさわしい服装をする;目の保護具、すべりにくく頑丈な靴、長ズボン、聴覚保護具を着用してください。長い髪は束ねてください。垂れ下がるような装飾品は身に着けないでください。
疲れている時、病気の時、アルコールや薬物を摂取した時は運転しないでください。
絶対に人を乗せないでください。また、作業中は周囲から人やペットを十分に遠ざけてください。
運転は、穴や障害物を確認できる十分な照明のもとで行ってください。
ぬれた芝の刈り込みは避けてください。接地力が落ちてスリップする危険が高くなります。
エンジンを掛ける前に、全部の駆動装置がニュートラルであること、駐車ブレーキが掛かっていることを確認し、運転席に着席してください。
カッティングユニットに手足を近づけないでください。また排出口の近くにも絶対に人を近づけないでください。
バックするときには、足元と後方の安全に十分な注意を払ってください。
見通しの悪い曲がり角や、茂み、立ち木などの障害物の近くでは安全に十分注意してください。
段差や溝、大きく盛り上がった場所の近くなどでは作業しないでください。万一車輪が段差や溝に落ちたり、地面が崩れたりすると、機体が瞬時に転倒し、非常に危険です。
刈り込み中以外は必ずカッティングユニットを止めておいてください。
異物をはね飛ばしたときや機体に異常な振動を感じたときにはまずエンジンを停止してキーを抜き、カッティングユニットをよく点検してください。異常を発見したら、作業を再開する前にすべて修理してください。
旋回するときや道路や歩道を横切るときなどは、減速し周囲に十分な注意を払ってください。常に道を譲る心掛けを。
刈高を変更する時は、必ずカッティングユニットを停止させ、エンジンを止めてください(運転席で刈高を変更できる場合はこの限りでありません)。
排気ガスが充満するような締め切った場所では絶対にエンジンを運転しないでください。
エンジンを掛けたままで絶対に機体から離れないでください。
運転位置を離れる前に(集草バッグを空にする場合や詰まりを除去する場合も):
平らな場所に停車してください。
PTOの接続を解除し、アタッチメントを下降させる。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
すべての動作が停止するのを待つ。
落雷の危険がある時には運転しないでください。
この機械を牽引用車両として使用しないでください。
Toro® カンパニーが認めた以外のアクセサリ、アタッチメント、交換パーツを使用しないでください。
POPSは機体から外さないでください。
必ずシートベルトを着用し、緊急時にはシートベルトを迅速に外せるよう練習しておいてください。
頭上の障害物に注意し、これらに衝突しないように注意してください。
ROPS自体に損傷がないか、また、取り付け金具がゆるんでいないか、定期的に十分に点検を行い、万一の際に確実に役立つようにしておいてください。
ROPS が破損した場合は新しいものに交換してください。修理したり改造しての使用はしないでください。
ROPS(横転保護バー)はマシンと一体で使用する重要な安全装置です。
運転時には必ずシートベルトを着用のこと。
斜面はスリップや転倒などを起こしやすく、これらは重大な人身事故につながります。斜面での安全運転はオペレータの責任です。どんな斜面であっても、通常以上に十分な注意が必要です。
この3輪モアは、特殊な走行系統によって非常に優れた登坂力があります。通常の3輪モアのように上り坂で山側の車輪が空転することがありません。しかし、急斜面で横向きになると、走行力を保ったまま横転する危険があります。
斜面の刈り込みは、横方向でなく、できるだけ上下方向に行ってください。
斜面を横切る時は、カッティングユニットを山側にスライド(可能であれば)させてください。
坂を上れないと分かったら、ブレードを止め、ゆっくりとバックで、まっすぐに坂を下りてください。
どうしても旋回しなければならない場合は、ゆっくりと大きく、可能であれば谷側に、旋回してください。
斜面については、実地の測定を含めてオペレータ自身が調査を行い、安全に作業ができるかどうかを判断してください。この調査においては、常識を十分に働かせてください。
以下に掲載している斜面での運転上の注意点やその場合の天候条件および場所の条件などについて、また、この機械を使用できるかどうかを判断する方法について、オペレーターズマニュアルで確認してください。同じ斜面上であっても、地表面の条件が変われば運転条件が変わります。
斜面での発進・停止・旋回は避けてください。急に方向を変えたり急な加速やブレーキ操作をしないでください。旋回は速度を落としてゆっくりと行ってください。
走行、ステアリング、安定性などに疑問がある場合には運転しないでください。
隠れた穴、わだち、盛り上がり、石などの見えない障害は、取り除く、目印を付けるなどして警戒してください。深い芝生に隠れて障害物が見えないことがあります。不整地では機体が転倒する可能性があります。
ぬれ芝、急斜面など滑りやすい場所で運転すると滑って制御できなくなる危険があります。駆動力を失うと、スリップを起こしたりブレーキや舵取りができなくなる恐れがあります。
段差、溝、盛り土、水などの近では安全に十二分の注意を払ってください。万一車輪が段差や溝に落ちたり、地面が崩れたりすると、機体が瞬時に転倒し、非常に危険です。必ず安全距離を確保してください。
斜面に入る前に、安全の判断をしてください。乗用の刈り込み機械で斜面を刈り込むことに危険が感じられる場合は歩行型の機械をお使いください。
斜面では可能なかぎりカッティングユニットを地表面まで下げておいてください。斜面上でカッティングユニットを上昇させると機体が不安定になる恐れがあります。
集草装置などのアタッチメントを取り付けての作業には十分な注意を払ってください。アタッチメントによってマシンの安定性が変わり、安全限界が変わる場合がありますからご注意ください。
以下の場合には、エンジンを始動する前に燃料システムのエア抜きを実施する必要があります;燃料系統からのエア抜き:を参照。
新車を初めて始動する時。
燃料切れでエンジンが停止した時
燃料系統の整備作業、例えばフィルタ交換、セパレータの洗浄などを行った後
駐車ブレーキが掛かっていること、カッティングユニットの駆動スイッチが OFF 位置にあることを確認する。
走行ペダルから足を外し、ペダルがニュートラル位置にあることを確認する。
スロットルをハーフスロットル位置にする。
キーを差し込み、ON/PREHEAT 位置に回して、そのままグロープラグランプが消えるのを待ち(7秒間程度)、その後にキーを START 位置に回す。エンジンが始動したら、キーから手を離す。
Note: キーは自動的にON/RUN位置に動きます。
Important: スタータモータのオーバーヒートを防止するため、スタータは15 秒間以上連続で回転させないでください。10秒間連続で使用したら、60秒間の休止時間をとってください。
エンジンを初めて始動した時、エンジンのオーバーホールを行った後などは、1-2分間の時間を取って前進および後退走行の確認を行う。また、昇降レバーやカッティングユニット駆動スイッチを操作して各部の作動状態を確認する。
Note: ハンドルを左右それぞれいっぱいまで切って応答を確認する。以上の点検の後、エンジンを停止させ、オイル漏れや各部のゆるみなどがないかさらに点検する。
オイル漏れや各部のゆるみなどの異常点検には怪我の危険が伴う。
機体の点検を行う前に、機械の可動部がすべて完全に停止していることを必ず確認すること。
エンジンを停止するには、スロットルをアイドル位置、カッティングユニット駆動スイッチを OFF 位置に戻し、始動キーをOFF位置に回して抜き取る。
Note: 事故防止のため、キーは抜き取っておく。
平らな場所に駐車し、カッティングユニットを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
燃料タンクに少なくとも半分まで燃料が入っていることを確認する。
ラッチを外してフードを開ける。
燃料噴射ポンプについているエア抜きねじ(図 42)をゆるめる。
始動キーを ON 位置に回す。電動燃料ポンプが作動を開始し、エア抜きねじの周囲からエアが漏れ出てくるのが確認される。
Note: ねじから燃料が連続的に流れるのが見えるまでキーを ON 位置に保持します。
ねじを締めてキーをOFFにする。
Note: 通常は、上記のエア抜き操作でエンジンが始動できるようになります。始動できない時は、噴射ポンプとインジェクタの間にエアが入っている可能性があります;燃料系統からのエア抜きを参照してください。
火災防止のため、カッティングユニット、マフラー、エンジンの周囲に、草や木の葉、ホコリなどが溜まらないようご注意ください。オイルや燃料がこぼれた場合はふき取ってください。
カッティングユニットを上昇位置にして機械から離れる場合、ロック装置がある場合には、必ずユニットをロックしてください。
閉めきった場所に本機を保管する場合は、エンジンが十分冷えていることを確認してください。
格納保管中やトレーラで輸送中は、燃料バルブを閉じておいてください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、絶対に機械や燃料容器を保管・格納しないでください。
各部品が良好な状態にあること、ボルトナット類、特にブレード取り付け用のボルト類に問題がないか常に点検してください。
読めなくなったステッカーは貼り替えてください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
インタロックスイッチは安全装置であり、これを取り外すと予期せぬ人身事故が起こり得る。
インタロックスイッチをいたずらしない。
作業前にインタロックスイッチの動作を点検し、不具合があれば作業前に交換修理する。
無用の人間を遠ざける; また、点検中はカッティン グユニットに手足を近づけない。
カッティングユニットのスイッチをON位置または走行ペダルが踏まれた状態では、着席してもエンジンを始動することは出来ない。動くのはインタロックの故障であるから直ちに修理する。
着席した状態で、走行ペダルをニュートラル位置にし、駐車ブレーキを解除し、カッティングユニットのスイッチをOFF位置にセットする。エンジンを始動する。運転席から立ち上がり、走行ペダルをゆっくりと踏み込んでみる;1~3秒でエンジンが停止すれば正常。正しく動作しないのはインタロックの故障であるから直ちに修理する。
Note: 駐車ブレーキにもインタロックスイッチが搭載されています。駐車ブレーキが掛かっているのに走行ペダルが踏むとエンジンが停止します。
機械をトレーラやトラックに積み込む際には、機体と同じ幅のある歩み板を使用してください。
車体が落下しないように確実に固定してください。
緊急時には、短距離に限り、マシンを牽引または押して移動することができますが、トロではこの方法は緊急用以外には使用しないようにすることをお奨めしています。
Important: 牽引移動時の速度は、3~4km/hとしてください。これ以上の速度では駆動系に損傷を与える危険があります。長い距離を移動しなければならない場合にはトレーラなどを使用してください。
油圧ポンプについているバイパスバルブ(図 44)を90°回転させる。
エンジンを掛ける時にはバルブを90°(1/4 回転)させて元通りに閉める。バルブを開けたままでエンジンを掛けないこと。
スタンダード・コントロール・モジュールは樹脂によって完全封止された汎用制御モジュールです。電子回路により機械の状態の制御と監視を行い、機械を安全に動作させるために必要な電子制御を実現しています。
モジュールは、入力信号として、ニュートラル状態、駐車ブレーキ、PTO、エンジン始動、バックラップ、オーバーヒートなどの情報を取り込みます。そして、これらの入力情報に対する応答として、PTOスイッチ、スタータスイッチ、ETR(エンジン駆動ソレノイド)を制御します。
モジュール表面は入力表示部と出力表示部に分かれています。入力側の情報も出力側の情報も回路基盤に搭載された緑色の LED で表示されます。
エンジン始動回路のLEDはDC 12Vの通電で点灯します。その他の入力表示回路は回路が閉じてアースされた時に通電状態となります。どの入力表示LEDも、その回路に通電があったときに点灯します。これらの入力表示LEDは故障探究のときに利用することが出来ます。
出力回路はそれぞれ所定の入力がそろった時に通電状態となります。 出力回路はPTO、ETR、STARTの 3 種類です。各LEDによりそれぞれの回路のリレー状態すなわちその回路の通電状態がわかります。
出力回路が健全でも、出力装置そのものが健全であることは保証できません。ですから電気系統の故障探究を行う時には、出力LEDのチェック以外に各機器の通常のテストやワイヤハーネスの検査が必要になります。各機器のインピーダンス測定、ワイヤハーネスをつないだ状態(SCMで切り離した状態)でのインピーダンス測定、一時的な通電試験などを行ってみる必要があるでしょう。
SCMは外部のコンピュータや診断機器に接続することはできません。また、再プログラミングもできませんし、発生した故障内容を記憶しておくこともできません。
SCM上のLEDの説明は絵文字です。枠で囲まれた3 つが出力です。それ以外はすべて入力です。以下に記号とその意味を示します。
SCMを使った故障探究手順は以下の通りです。
どの出力を調べたいのかを決める(PTO、始動、ETR)。
始動キーをONにして、赤い電源LEDが点灯するのを確認する。
各入力スイッチを操作して、対応する入力 LEDの点灯を確認する。
スイッチやレバーを操作して、調べたい出力に必要な入力条件を作り出す。入力条件は、次ページのロジックチャートで調べることができる。
出力LEDが点灯しているのにその機器が作動しない場合には、出力ハーネス、そこから先の接続、機器そのものの故障が疑われる。必要に応じて修理を行なう。
出力側の LED が点灯しない場合は、ヒューズ 2 ヶ所を点検する。
入力が正常なのに出力LEDが点灯しない場合には、SCM を交換して症状が解消するかを試験する。
チャートの各行(横列)は、その出力機能に必要な入力の状態を示します。チャートの左欄に、機能が示されています。各記号は以下のような意味を表します: 通電、閉じてアースされている、開いてアースされている。
入力 | 出力 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
機能 | パワー On | ニュートラル | 始動 On | ブレーキが ON | PTO ON | 着席 | オーバーヒート | バックラップ | 始動 | ETR | PTO |
始動 | — | — | + | O | O | — | O | O | + | + | O |
運転(非着席) | — | — | O | O | O | O | O | O | O | + | O |
運転(着席) | — | O | O | — | O | — | O | O | O | + | O |
刈り込み | — | O | O | — | — | — | O | O | O | + | + |
バックラップ | — | — | O | O | — | O | O | — | O | + | + |
オーバーヒート | — | O | — | O | O | O |
(–) 回路は閉じていてアースされている—LED はON。
(O) 回路は開いていてアースされているか通電なし—LED はOFF。
+: 回路は通電している(クラッチコイル、ソレノイド、始動キー) LED点灯
空欄は、その論理構成に関係がないことを示す。
故障探究手順は、まず、始動キーをON にする(エンジンは始動しない)。不具合の出ている機能を表の一番左の欄から探し出す。必要な入力をそれぞれ操作してLED が点灯するのを確認する。
入力LED に問題がなければ出力LED を確認する。出力LED が点灯しているのにその機器が作動しない場合には、機器に到達している電圧、機器までの導通、アース回路などを検査する。発見した故障内容に応じて修理を行う。
この芝刈り機は特殊な走行システムを有しており、傾斜面でたとえ山側の車輪が浮き上がっても前進し続けます。急斜面で無理をしてこれが起こると転倒する危険があり、非常に危険です。
転倒が起きる角度は様々な要素に支配され、一定ではありません。芝草の状態や斜面の凹凸の状態、速度(特に旋回中の速度)、カッティングユニットの位置(特にサイドワインダー装着機)、タイヤ空気圧、オペレータの経験など多くの要素が複雑に絡み合って条件が形成されます。
一般に傾斜角度15°以下では転倒の恐れは少ないといわれます。25 °程度で転倒の恐れは中程度となります。この機械は傾斜角度20°以内の斜面で使うようにしてください。これ以上の角度では転倒人身事故の恐れが極めて大きくなります。
安全に刈り込み作業を行える法面かどうかの判断は、各マシンに付属している傾斜計を使って現場の調査を行って判断してください。このような調査に当たっては、芝草の状態、天候による変化、横転の危険など常識的な判断を十分に生かすように心がけてください。安全に刈り込み作業を行える法面かどうかの判断は、各マシンに付属している傾斜計を使って判断してください。この判断は、長さ 1.25 m 程度の角材を法面に置き、その上に傾斜計を載せて勾配を測定して行います。ただし、このような長い棒を使った場合、小さなくぼみなどの存在が無視されてしまいますので、その点については注意が必要となります。傾斜が20°を超える場所では本機を使用しないでください。
また、この機械ではステアリングチューブに傾斜計が取り付けてあります。これで運転中に左右の傾きを確認することができますから、25°以上の斜面には入らないように十分注意してください。
実際に作業を始める前に、安全な場所で運転操作に十分慣れておいてください。
まずエンジンを始動し、ハーフスロットルでウォームアップします。エンジンが温まったらフルスロットルにしてください。カッティングユニットを上昇させ、駐車ブレーキを解除し、移動走行モードにセットし、静かに前進ペダルを踏み込んで、安全な広い場所に移動してください。
発進と停止、前進と後退を練習しましょう。走行ペダルから足を離せばペダルは自動的にニュートラル位置に戻って停止しますし、後退ペダルを踏み込んでも停止します。下り坂を走行中に停止する場合は、後退ペダルを利用するほうが効果的でしょう。
斜面では十分に速度を落としてハンドリングを安定させてください。斜面を横切って走行する前には、サイドワインダーカッティングユニットを山側にスライドさせて機体を安定させましょう。谷側にスライドさせると機体が不安定になりますから注意してください。この操作は必ず斜面を横切り始める前に済ませてください。
斜面の刈り込みは、できるだけ上下方向に行ってください。斜面を下るときには、機体を安定させるためにカッティングユニットを下げておいてください。斜面では旋回しないでください。
障害物の周囲をカッティングユニットを下げた状態、上げた状態のどちらでも上手に旋回できるように練習してください。狭い場所を通り抜ける時、カッティングユニットをぶつけて損傷しないよう十分注意してください。
カッティングユニットをぶつけて損傷しないよう、左右の感覚を十分把握してください。
サイドワインダーの操作は、カッティングユニットが上昇位置にある時、または実際に芝刈り走行中以外は行わないでください。カッティングユニットを下げたまま、機体が停止している時にスライド動作を行うと、芝生を損傷します。
ラフでは低速で走行してください。
芝刈り中に周囲に人が現れた場合には直ちにブレードを停止させてください。周囲に人がいる所では絶対に作業をしないでください。この機械は一人乗りです。人を便乗させないでください。大変危険であり、人身事故の恐れがあります。
事故は誰にでも起こります。事故の原因で最も多いのはスピードの出しすぎ、急旋回、地表面の不均一など(安全に刈れる傾斜の限度をきちんと守ること)などがあげられます。またエンジンを掛けたまま運転席を離れたり、薬物を摂取した状態で運転をしたりすることも止めてください。市販の風邪薬や処方箋薬でも眠気を催すことがありますから事前に確認しておくことが必要です。常に安全を確認しましょう。無理をすると重大な事故を引き起こします。
疲れている時、病気の時、アルコールや薬物を摂取した時は運転しないでください。
サイドワインダーを使うと、最大33 cmのオーバーハングを取ることが可能です。この機能により、サンドバンカーのエッジ近くや池の水際近くのトリミングなど障害物に近づいての刈り込みをするときに、タイヤを障害物からなるべく遠くに離しておくことが可能になります。
また前方に障害物があってもカッティングユニットのスライド動作でかわすことができます。
現場から現場へ移動する時には、カッティングユニットを一番高い位置まで上昇させ、刈込・移動切り替えスライドスイッチを左(移動)にセットし、スロットルを高速にセットします。
この芝刈り機は特殊な走行システムを有しており、傾斜面でたとえ山側の車輪が浮き上がっても前進し続けます。急斜面で無理をしてこれが起こると転倒する危険があり、非常に危険です。
転倒が起きる角度は様々な要素に支配され、一定ではありません。芝草の状態やターフの凹凸の状態、速度(特に旋回中の速度)、カッティングユニットの位置、タイヤ空気圧、オペレータの経験など多くの要素が複雑に絡み合って条件が形成されます。
一般に傾斜角度20°以下では転倒の恐れは少ないといわれます。25°程度で転倒の恐れは中程度となります。これ以上の角度では転倒人身事故の恐れが極めて大きくなります。この機械は傾斜角度25°以内の斜面でお使いください。
安全に刈り込み作業を行える法面かどうかの判断は、各マシンに付属している傾斜計を使って現場の調査を行って判断してください。このような調査に当たっては、芝草の状態、天候による変化、横転の危険など常識的な判断を十分に生かすように心がけてください。安全に刈り込み作業を行える法面かどうかの判断は、各マシンに付属している傾斜計を使って判断してください。この判断は、長さ 1.25 m 程度の角材を法面に置き、その上に傾斜計を載せて勾配を測定して行います。ただし、このような長い棒を使った場合、小さなくぼみなどの存在が無視されてしまいますので、その点については注意が必要となります。傾斜が25°を超える場所では本機を使用しないでください。
また、この機械ではステアリングチューブに傾斜計が取り付けてあります。これで運転中に左右の傾きを確認することができますから、25°以上の斜面には入らないように十分注意してください。
実際に作業を始める前に、安全な場所で運転操作に十分慣れておいてください。
まずエンジンを始動し、ハーフスロットルでウォームアップします。エンジンが温まったらフルスロットルにしてください。カッティングユニットを上昇させ、駐車ブレーキを解除し、移動走行モードにセットし、静かに前進ペダルを踏み込んで、安全な広い場所に移動してください。
まず、前進、後退、停止を練習します。走行ペダルから足を離せばペダルは自動的にニュートラル位置に戻って停止しますし、後退ペダルを踏み込んでも停止します。下り坂を走行中に停止する場合は、後退ペダルを利用するほうが効果的でしょう。
斜面では十分に速度を落としてハンドリングを安定させてください。
斜面の刈り込みは、できるだけ上下方向に行ってください。斜面を下るときには、機体を安定させるためにカッティングユニットを下げておいてください。斜面では旋回しないでください。
障害物の周囲をカッティングユニットを下げた状態、上げた状態のどちらでも上手に旋回できるように練習してください。狭い場所を通り抜ける時、カッティングユニットをぶつけて損傷しないよう十分注意してください。
カッティングユニットをぶつけて損傷しないよう、左右の感覚を十分把握してください。
ラフでは低速で走行してください。
芝刈り中に周囲に人が現れた場合には直ちにブレードを停止させてください。周囲に人がいる所では絶対に作業をしないでください。この機械は一人乗りです。人を便乗させないでください。大変危険であり、人身事故の恐れがあります。
事故は誰にでも起こります。事故の原因で最も多いのはスピードの出しすぎ、急旋回、地表面の不均一など(安全に刈れる傾斜の限度をきちんと守ること)などがあげられます。またエンジンを掛けたまま運転席を離れたり、薬物を摂取した状態で運転をしたりすることも止めてください。市販の風邪薬や処方箋薬でも眠気を催すことがありますから事前に確認しておくことが必要です。常に安全を確認しましょう。無理をすると重大な事故を引き起こします。
疲れている時、病気の時、アルコールや薬物を摂取した時は運転しないでください。
現場から現場へ移動する時には、カッティングユニットを一番高い位置まで上昇させ、刈込・移動切り替えスライドスイッチを左(移動)にセットし、スロットルを高速にセットします。
ブレードを回転させてからゆっくりと芝刈り場所に入ります。前のカッティングユニットが芝刈りの境界内に入ったところでカッティングユニットを降下させます。
真っ直ぐに刈りたい(きれいなストライプを作りたいときなど)場合は、樹木などを目印にして走行してください。
前方のカッティングユニットが芝刈りエリアの境界についたらカッティングユニットを上げます。「雨だれ型」のターンを行うと、早く旋回し、しかもラインを揃えやすくなります。
サイドワインダー搭載機はバンカー周りや池の周囲の刈り込みを簡単に行うことができます。シフトレバーを右または左に倒せば同じ方向にカッティングユニットがスライドします。タイヤが毎回同じ場所を通らないように刈りたい場合も、この機能が役立ちます。
刈りカスは前方または後方に排出されます。。刈り取り量が少なく、見栄えが重要な場合は前に排出します。カッティン グユニットの後シールドを閉じれば、刈りカスは前方向に排出されます。
後シールドの開閉は必ずエンジンを止めて行なってください。エンジンを掛けたままで行なうと大けがをしたり、機械を破損させる危険があります。
エンジンを止め、機械の各部がすべて完全に停止したことを確認してからカッティングユニットのシールドに触れてください。
刈り取り量が多い場合は、シールドを水平より少し下向 きに開けます。シールドを開きすぎるとエンジン付近や ラジエター部に刈りカスが溜まってオーバーヒートしや すくなりますから注意してください。
カッティングユニットには、リールモータと反対側にバランスウェイトがついています。刈り高のミスマッチが起 こる場合にはこのウェイトを増減することができます。
芝刈り作業が終わったら、ホースと水道水で洗車をしますが、水圧が高いとシールやベアリングに浸水しますからノズルは使用しないでください。ラジエターおよびオイルクーラに刈りかすやごみが付着していたらきれいに取り除いてください。洗車が終わったら、各部の磨耗・損傷、油圧機器や可動部の状態などの点検を行ってください。またカッティングユニットの刃の調整と切れ具合を点検し、明朝の仕事にそなえましょう。
Important: 機体の洗浄が終わったら、サイドワインダーを左右に何度か動かしてベアリングブロックやクロスチューブについている水を落としてください(モデル 03171 のみ)。
高品質の安定した刈りを行い、均一な感じの刈り上がりのためには、リール速度が刈り高とマッチしていることが非常に重要です。
Important: リール回転速度が遅すぎるとクリップマーク(刈 り取り模様)がはっきり見えてきます。リール回転速度が速すぎると「ボサッとした」刈り上がりになります。
以下の手順でクリップレート(リール速度)の調整を行います:
カッティングユニットの設定刈高を確認する。カッティングユニットの刃数(5 枚または 8枚)と、設定されている刈り高を確認し、次頁の表で対応する数字を調べる。刈高に対応する数字を見つければよい
リール回転速度の選択表 | |||||||
刈高 | 5 枚刃リール | 8 枚刃リール | 11 枚刃リール | ||||
8 km/h | 9.6 km/h | 8 km/h | 9.6 km/h | 8 km/h | 9.6 km/h | ||
63.5mm | 2½" | 3 | 3 | 3* | 3* | – | – |
60.3mm | 2⅜" | 3 | 4 | 3* | 3* | – | – |
57.2mm | 2¼" | 3 | 4 | 3* | 3* | – | – |
54.0mm | 2⅛" | 3 | 4 | 3* | 3* | – | – |
50.8mm | 2" | 3 | 4 | 3* | 3* | – | – |
47.6mm | 1⅞" | 4 | 5 | 3* | 3* | – | – |
44.5mm | 1¾" | 4 | 5 | 3* | 3* | – | – |
41.3mm | 1⅝" | 5 | 6 | 3* | 3* | – | – |
38.1mm | 1½" | 5 | 7 | 3 | 4 | – | – |
34.9mm | 1⅜" | 5 | 8 | 3 | 4 | – | – |
31.8mm | 1¼" | 6 | 9 | 4 | 4 | – | – |
28.8mm | 1⅛" | 8 | 9* | 4 | 5 | – | – |
25mm | 1" | 9 | 9* | 5 | 6 | – | – |
22.2mm | ⅞" | 9* | 9* | 5 | 7 | – | – |
19.1mm | ¾" | 9* | 9* | 7 | 9 | 6 | 7 |
15.9mm | ⅝" | 9* | 9* | 9 | 9* | 7 | 7 |
12.7mm | ½" | 9* | 9* | 9 | 9* | 8 | 8 |
9.5mm | ⅜" | 9* | 9* | 9 | 9* | 9 | 9 |
* 推奨できない刈り高および速度です。
Note: 数値が大きいほど速度も大きくなります。
リール速度コントロールノブ(図 46)を、ステップ(1)で決めた番号に合わせる。
上記の設定で数日間作業を行い、芝がその刈り高に馴染んだころに仕上がり具合を再検討する。芝の種類、状態、刈り取り長さ、仕上がりに対する好みなどにより、ノブの設定を 1 目盛り上または下に変更してよい。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用開始後最初の 1 時間 |
|
使用開始後最初の 10 時間 |
|
使用開始後最初の 50 時間 |
|
使用するごとまたは毎日 |
|
25運転時間ごと |
|
50運転時間ごと |
|
100運転時間ごと |
|
150運転時間ごと |
|
200運転時間ごと |
|
400運転時間ごと |
|
500運転時間ごと |
|
2年ごと |
|
始動キーをつけたままにしておくと、誰でもいつでもエンジンを始動させることができ、危険である。
整備・調整作業の前には必ずエンジンを停止し、キーを抜いておくこと。
このページをコピーして使ってください。
点検項目 | 第 週 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
インタロックの動作を点検する。 | |||||||
ブレーキの動作を確認する。 | |||||||
燃料残量を確認する。 | |||||||
エンジンオイルの量を点検する。 | |||||||
冷却系統を点検 | |||||||
燃料・水セパレータの水抜き。 | |||||||
エアフィルタ、ダストカップ、バルブを点検する。 | |||||||
エンジンから異常音がないか点検する。1 | |||||||
ラジエターとスクリーンを点検する。 | |||||||
運転操作時の異常音 | |||||||
油圧オイルの量を点検する。 | |||||||
油圧ホースの磨耗損傷を点検する。 | |||||||
オイル漏れがないか点検する。 | |||||||
燃料残量を点検する。 | |||||||
タイヤ空気圧を点検する | |||||||
計器類の動作を確認する. | |||||||
リールとベッドナイフの刃合わせ | |||||||
刈高の調整の点検 | |||||||
グリスアップを行なう。2 | |||||||
塗装傷のタッチアップを行う。 | |||||||
1始動困難、大量の煙、咳き込むような走りなどが見られる場合はグロープラグと噴射ノズルを点検する。 2車体を水洗いしたときは整備間隔に関係なく直ちにグリスアップする。 |
Important: エンジンの整備に関しての詳細は、付属のエンジンマニュアルを参照のこと。
Note: 配線図や油圧回路図はオンラインで入手可能ですwww.Toro.com。
点検担当者名: | ||
内容 | 日付 | 記事 |
調整、清掃、修理、車両を離れる前に以下を行ってください:
平らな場所に駐車する。
スロットルスイッチを低速アイドル位置にセットする。
カッティングユニットを停止させる。
カッティングユニットを下降させる。
走行ペダルがニュートラルになっていることを確認する。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
すべての動作が停止するのを待つ。
保守作業は、各部が十分冷えてから行う。
可能な限り、エンジンを回転させながらの整備はしないでください。可動部に近づかないでください。
必要に応じ、ジャッキスタンドなどで機体を確実に支えてください。
機器類を取り外すとき、スプリングなどの力が掛かっている場合があります。取り外しには十分注意してください。
整備をやりやすくするため、フードは簡単に取り外すことができます。
ラッチを外してフードを開ける。
フードのピボット部をブラケットに固定しているコッターピンを抜き取る(図 48)。
フードを右側にスライドさせながら反対側を持ち上げると外れる。
Note: 取り付けは上記と逆の手順で行う。
整備間隔 | 整備手順 |
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50運転時間ごと |
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500運転時間ごと |
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定期的に、全部の潤滑個所にNo.2汎用リチウム系グリスを注入します。非常に厳しい条件下(ほこりの多い環境)では毎回グリスアップしてください。ベアリングやブッシュの内部に異物が入ると急激に磨耗が進行します。車体を水洗いしたときは整備間隔に関係なく直ちにグリスアップしてください。
グリスアップ箇所は以下の通りです:
後カッティングユニットのピボット(図 49)
前カッティングユニットのピボット(図 50)
サイドワインダーのシリンダ端部(2ヶ所;モデル 03171 のみ)(図 51)
ステアリングピボット (図 52)
後昇降アームのピボット昇降シリンダ(2ヶ所)(図 53)
左前昇降アームのピボット昇降シリンダ(2ヶ所)(図 54)
右前昇降アームのピボット昇降シリンダ(2ヶ所)(図 55)
ニュートラル調整機構(図 56)
刈り込み・移動走行切り換えレバー(図 57)
ベルトテンションピボット(図 58)
ステアリングシリンダ(図 59)
Note: ステアリングシリンダ反対側の端にグリス注入箇所を作ることができます。その場合、タイヤを外し、ニップルを付け、グリスを注入し、ニップルを外し、プラグを取り付けます(図 60)。
ベアリングが、材質上の欠陥や製造上の瑕疵のために破損することはめったにありません。ベアリングが破損する原因で最も多いのは水分などの異物がシールを抜けてベアリング内部に侵入して内部を破損させるものです。グリスパックされているベアリングでは、定期的にグリスを注入して内部の異物を外に押し出してやる必要があります。密封式のベアリングは、製造時に特殊なグリスを封入し、強力なシールによって内部を保護しています。
密封式のベアリングは、短期的には何の整備も必要ないので保守作業が軽減され、また、グリスが落ちてターフを汚すというような事故がありません。そのため、整備の手間が省け、またグリスで芝を汚すようなリスクもありません。通常の使用では性能に問題がでることはまずありませんが、万一の不具合を早期に発見し対処することが重要ですから、定期的な点検はしていただくようにお願いします。通常条件ではシーズンに1回の点検を行い、破損や磨耗が発見された場合には交換してください。回転がスムーズなこと、作動中に熱を持たないこと、異音がしないこと、ガタや腐食(錆)がないことが大切です。
ベアリングは消耗部品です。また、使用環境から様々なストレス(砂、農薬、水、衝撃など)を受けますから、 整備の良し悪しによって寿命が大きく変わります。整備不良によるベアリングの破損事故は保証の対象にはなりません。
Note: ベアリングの寿命は、洗浄手順により長くも短くもなります。機械各部が高温のときに水をかけないこと、また、高圧の水や大量の水をベアリングに直接当てないことが非常に重要です。
エンジンオイルの点検や補充は、エンジンを止めて行ってください。
エンジンのガバナの設定を変えたり、エンジンの回転数を上げすぎたりしないでください。
整備間隔 | 整備手順 |
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200運転時間ごと |
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エアクリーナ本体にリーク原因となる傷がないか点検してください。破損していれば交換してください。吸気部全体について、リーク、破損、ホースのゆるみなどを点検してください。
推奨整備間隔にて定期整備を行ってください。非常にホコリの多い場所で使用していてエンジンの能力の低下が認められる場合には、整備間隔を短くしてください。早めに整備を行っても意味がありません。むしろフィルタを外したときにエンジン内部に異物を入れてしまう危険が大きくなります。
本体とカバーがシールでしっかり密着しているのを確認してください。
エアクリーナのカバーをボディーに固定しているラッチを外す(図 61)。
ボディーからカバーを外す。
フィルタを外す前に、低圧のエア(2.76bar = 2.8kg)、異物を含まない乾燥した空気)で、1次フィルタとボディーとの間に溜まっている大きなゴミを取り除く。高圧のエアは使用しないこと。異物がフィルタを通ってエンジン部へ吹き込まれる恐れがある。このエア洗浄により、フィルタを外した時にホコリが舞い上がってエンジン部へ入り込むのを防止することができる。
1次フィルタ(図 62)を取り外して交換する。
Note: エレメントを再使用するつもりで洗うとフィルタの濾紙を破損させる恐れがある。
新しいフィルタに傷がついていないかを点検する。特にフィルタとボディーの密着部に注意する。破損しているフィルタは使用しない。
フィルタをボディー内部にしっかり取り付ける。エレメントの外側のリムをしっかり押さえて確実にボ ディーに密着させる。フィルタの真ん中の柔らかい部分を持たないこと。
カバーについている異物逃がしポートを清掃する。
カバーについているゴム製のアウトレットバルブを外し、内部を清掃して元通りに取り付ける。
アウトレットバルブが下向き(後ろから見たとき、時計の 5:00 と 7:00 の間になるように)カバーを取り付ける。
カバーのラッチをしっかりと掛ける。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 50 時間 |
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150運転時間ごと |
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ドレンプラグのどちらか一方 (図 63) を外してオイルを容器に受け、オイルの流出がおわったらプラグを元通りに取り付ける。
オイルフィルタ(図 64)を外す。
新しいフィルタのシールにきれいなエンジンオイルを薄く塗り、取り付ける。
Note: フィルタを締めつけすぎないように注意してください。
クランクケースにオイルを入れる;エンジンオイルの量を点検するを参照。
軽油は条件次第で簡単に引火・爆発する。発火したり爆発したりすると、やけどや火災などを引き起こす。
燃料補給は必ず屋外で、エンジンが冷えた状態で行う。こぼれた燃料はふき取る。
燃料タンク一杯に入れないこと。給油は燃料タンクの首の根元から 6-13 mm 程度下までとする。これは、温度が上昇して燃料が膨張したときにあふれないように空間を確保するためである。
燃料取り扱い中は禁煙を厳守し、火花や炎を絶対に近づけない。
燃料は安全で汚れのない認可された容器で保存し、容器には必ずキャップをはめる。
整備間隔 | 整備手順 |
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2年ごと |
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燃料系統が汚染された時や、マシンを長期にわたって格納する場合も同様です。タンクの清掃にはきれいな燃料を使用してください。
整備間隔 | 整備手順 |
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400運転時間ごと |
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燃料ラインの劣化・破損状況やゆるみが出ていないか点検を行ってください。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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燃料フィルタの下に汚れのない容器をおく。
フィルタ容器(図 65)下部のドレンプラグをゆるめて水や異物を流し出す。
排出が終了したらプラグを締める。
整備間隔 | 整備手順 |
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400運転時間ごと |
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フィルタ容器(図 65)の周辺をウェスできれいにぬぐう。
フィルタ容器を外して取り付け部をきれいに拭く。
ガスケットに薄くオイルを塗る。
ガスケットが取り付け部に当るまで手でねじ込み、そこからさらに1/2回転締め付ける。
Note: この手順は、燃料システムからの通常のエア抜きを行ってもエンジンが始動できないときに行うものです;通常のエア抜きについては、燃料系統からのエア抜きを参照してください。
No.1ノズル&ホルダーアセンブリへのパイプ接続部をゆるめる。
スロットルをFAST位置とする。
始動キーをSTART位置に回し、接続部から流れ出る燃料を観察する。燃料が泡立たなくなったら、キーを OFF に戻す。
パイプをしっかり締め付ける。
残りのノズルからも同じ要領でエアを抜く。
マシンの整備や修理を行う前に、バッテリーの接続を外してください。バッテリーの接続を外すときにはマイナスケーブルを先に外し、次にプラスケーブルを外してください。接続するときにはプラスを先に接続し、次にマイナスを接続してください。
バッテリーの充電は、火花や火気のない換気の良い場所で行ってください。バッテリーと充電器の接続や切り離しを行うときは、充電器をコンセントから抜いておいてください。また、安全な服装を心がけ、工具は確実に絶縁されたものを使ってください。
整備間隔 | 整備手順 |
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25運転時間ごと |
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バッテリーの電解液は常に正しいレベルに維持し、バッテリー上部を常にきれいにしておいてください。高温環境下で保管すると、涼しい場所で保管した場合に比べてバッテリーは早く放電します。
電解液には触れると火傷を起こす劇薬である硫酸が含まれている。
電解液を飲まないこと。また、電解液を皮膚や目や衣服に付けないよう十分注意すること。安全ゴーグルとゴム手袋で目と手を保護すること。
皮膚に付いた場合にすぐに洗浄できるよう、必ず十分な量の真水を用意しておくこと。
充電中はガスが発生するので、通気のよい場所で充電すること。
このガスは引火すると爆発するので、バッテリーには裸火や電気スパークを近づけてはならない; また、作業中の喫煙は厳禁である。
ガスを吸い込むと吐き気を催す場合があるので注意する。
バッテリーチャージャとバッテリーとの接続・切り離しは、充電器のプラグを抜いて行うこと。
各セルへは、蒸留水またはミネラルを含まない水を適正レベルまで補給してください。但し、電解液の量が、各セルの内側についているスプリットリングの高さ以上にならないよう、注意してください。キャップは換気穴を後ろ(燃料タンク側)に向けて取り付けます。
バッテリー上部はアンモニア水または重曹水に浸したブラシで定期的に清掃してください。 清掃後は表面を水で流して下さい。清掃中はセルキャップを外さないでください。
バッテリーのケーブルは、接触不良にならぬよう、端子にしっかりと固定してください。
端子が腐食した場合は、 ケーブルを外し(マイナスケーブルから先に外すこと)、クランプと端子とを別々に磨いてください。磨き終わったらケーブルをバッテリーに接続し(プラスケーブルから先に接続すること)、端子にはワセリンを塗布してください。
本機を30 日以上にわたって使用しない場合は、バッテリーを取り外して充電しておいてください。充電終了後は、機体に取り付けて保存しても、機体から外したままで保存してもよい。機体に取り付けて保存する場合は、ケーブルを外しておいてください。温度が高いとバッテリーは早く放電しますので、涼しい場所を選んで保管してください。バッテリーを凍結させないためには、完全充電しておくことが大切です。完全充電したバッテリー液の比重は 1.265~1.299 になる。
ヒューズはコンソールカバーの下にあります。
走行ペダルをニュートラル位置にしても本機が動きだすようでしたら、走行カムを調整してください。
平らな場所に駐車し、カッティングユニットを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
片方の前輪と後輪を持ち上げ、フレームの下にサポートブロックを当てて浮かす。
Note: 機体は、必ず前輪および片方の後輪の 二輪を浮かせること;両方浮かせないと調整中に機体が動き出す。
トラクション調整カムのロックナットをゆるめる(図 67)。
エンジンを始動し、カムを左右に回してニュートラル位置の中心に合わせる。
ロックナットを締めて調整を固定する。
エンジンを停止する。
支持ブロックをはずし、機体を床に下ろす。試験運転で調整を確認する。
冷却液を飲み込むと最悪の場合死亡する;冷却液は子供やペットが触れない場所に保管すること。
高温高圧の冷却液を浴びたり、高温のラジエター部分に触れたりすると大火傷をする恐れがある。
エンジン停止後、少なくとも15分間程度待って、エンジンが冷えてからキャップを開けること。
キャップを開けるときはウェスなどを使い、高温の水蒸気を逃がしながらゆっくりと開けること。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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2年ごと |
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エンジン部、オイルクーラ、ラジエターは毎日清掃してください。汚れが激しければより頻繁な清掃が必要です。
平らな場所に駐車し、カッティングユニットを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
フードを上げる。
エンジンの周囲を丁寧に清掃する。
アクセスパネルを取り外す。
ラジエターの裏表を、水または圧縮空気で丁寧に清掃する(図 68)。
アクセスパネルを取り付け、フードを閉めて終了。
整備間隔 | 整備手順 |
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200運転時間ごと |
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ブレーキレバーに調整ノブを固定している固定ねじをゆるめる(図 69)。
ブレーキを掛けるのに必要な力が 41~68N∙m(4.2~5.5kg.m = 30~40ft-lb)となるようにノブを回して調整する。
ねじを締めて調整を固定する。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 10 時間 |
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100運転時間ごと |
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フードを開ける。
ベルト中央 (オルタネータのプーリとクランクシャフトプーリの中間) を30N·m(3kg = 22lb)の力で押してベルトの張り具合点検する(図 70)。
Note: ベルトのたわみが 11 mm あれば適正とする。
たわみがこの範囲になければ、以下の要領で調整します:
ブレースをエンジンに固定しているボルトと、オルタネータをブレースに固定しているボルトをゆるめる。
オルタネータとエンジンの間にバールを差し込み、オルタネータの位置を変えて必要な張りを出す。
適切なたわみが出たら、ボルトを締めて調整を固定する。
ベルトのテンションスプリングの端にナットドライバ(または細い金属管)を差し込む。
スプリングには大きな張力が掛かっているので十分注意すること。
スプリングの端を前側に押し下げてブラケットから外し、スプリングのテンションをなくす(図 71)。
ベルトを交換する。
スプリングの取り付けと張り出しは上記と逆の手順で行う。
スロットルレバーがパネルのスロットに当たるまで後ろに倒す。
噴射ポンプのレバーアーム(図 72)の部分にあるスロットルケーブルのコネクタをゆるめる。
インジェクションポンプレバーのアームをローアイドルストップに当てた状態でケーブルコネクタを締める。
スロットルコントロールをコントロールパネルに固定しているねじをゆるめる。
スロットルレバーを一番前に倒す。
ストッププレートを滑らせてスロットルレバーに当て、その位置でスロットルコントロールをパネルに固定する。
運転中にスロットルが設定位置からずれてしまう場合には、スロットルレバーの操作抵抗を決めるフリクションデバイスのロックナットを、5-6 N·m(0.5-0.6 kg.m = 40-55 in-lb)にトルク締めする。
Note: 27N·m (2.8kg.m = 20ft-lb) 以内の力でスロットルレバーを操作できるように調整する。
万一、油圧オイルが体内に入ったら、直ちに専門医の治療を受けてください。万一、油圧オイルが体内に入った場合には、この種の労働災害に経験のある施設で数時間以内に外科手術を受ける必要がある。
油圧装置を作動させる前に、全部のラインコネクタが適切に接続されていること、およびラインやホースの状態が良好であることを確認すること。
油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出しているので、絶対に手などを近づけない。
リークの点検には新聞紙やボール紙を使う。
油圧関係の整備を行う時は、内部の圧力を確実に解放する。
整備間隔 | 整備手順 |
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400運転時間ごと |
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オイルが汚染された場合は内部のフラッシュ洗浄作業が必要となりますので、 Toro 代理店にご相談ください。汚染された油圧オイルは乳液状や黒ずんだ色をしています。
エンジンを止め、フードを開ける。
油圧ラインの接続部(図 73)または油圧フィルタ(図 74)を外し、流れ出すオイルを容器に受ける。
オイルが全部流れ出たらラインを元通りに接続する。
油圧オイルタンク(図 75)に約 13.2 リットルの油圧オイルを入れる;油圧システムを点検するを参照。
Important: 指定された銘柄のオイル以外は使用しないでください。他のオイルを使用すると油圧システムを損傷する恐れがあります。
タンクにキャップをはめ、エンジンを始動し、全部の油圧装置を操作してシステム内部にオイルを行き渡らせる。
また、オイル漏れがないか点検して、エンジンを停止する。
油量を点検し、足りなければディップスティックの FULLマークまで補給する。入れすぎないこと。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 10 時間 |
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200運転時間ごと |
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トロの純正フィルタ(P/N 54-0110)をご使用ください。
Important: 純正品以外のフィルタを使用すると関連機器の保証が適用されなくなる場合があります。
平らな場所に駐車し、カッティングユニットを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
フィルタ取り付けプレートのホースにクランプを掛ける。
フィルタ取り付け部の周辺をウェスできれいにぬぐう。
フィルタ(図 74)の下に廃油受けを置いてフィルタを外す。
新しいフィルタのガスケットに薄くオイルを塗布し中にオイルを入れる。
フィルタの取り付け部がきれいであることを確認し、ガスケットがフィルタヘッドに当たるまで手で回して取り付け、そこから更に 1/2 回転増し締めする。
フィルタ取り付けプレートのホースをの締め付けを外す。
エンジンを始動して2分間運転し、システム内のエアをパージする。
エンジンを停止させ、オイル漏れがないか点検する。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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油圧ライン・油圧ホースにオイル漏れ、ねじれ、支持部のゆるみ、磨耗、フィッティングのゆるみ、風雨や薬品による劣化などがないか点検する。異常を発見したら必ず運転を行う前に修理してください。
高圧で噴出する作動油は皮膚を貫通し、身体に重大な損傷を引き起こす。
油圧装置を作動させる前に、全部のラインコネクタが適切に接続されていること、およびラインやホースの状態が良好であることを確認すること。
油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出しているので、絶対に手などを近づけない。
リークの点検には新聞紙やボール紙を使う。
油圧関係の整備を行う時は、内部の圧力を確実に解放する。
万一、油圧オイルが体内に入ったら、直ちに専門医の治療を受けてください。
磨耗の進んだリールや破損した下刃が、回転中にちぎれて飛び出す場合があり、これが起こるとオペレータや周囲の人間に多大の危険を及ぼし、最悪の場合には死亡事故となります。
カッティングユニットが磨耗や破損していないか定期的に点検してください。
カッティングユニットを点検する時には安全に十分注意してください。刃をウェスでくるむか、安全手袋をはめ、十分に注意して取り扱ってください。リールと下刃は研磨または交換のみ行い、たたいて修復したり溶接したりしないでください。
複数のカッティングユニットを持つ機械では、1つのリールを回転させると他も回転する場合があるので十分に注意してください。
動いているリールに触れると重大な人身事故となり最悪の場合死亡する。
エンジン回転中は絶対にリールに手や足を触れないこと。
バックラップ中にリールの回転が停止し、また自然に回転を始める場合がある。
回転の止まったリールを手や足で回そうとしないこと
エンジン回転中はリールの調整を行わないこと。
リールが停止してしまった場合は、リールに触れる前にエンジンを停止すること。
汚れていない平らな場所に駐車し、カッティングユニットを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
コンソールのカバーを外してコントロールの操作ができるようにする。
バックラップコントロールをバックラップ位置(R)にセットする。リール速度コントロールを 1 にセットする(図 76)。
Note: バックラップモードではシートスイッチがバイパ スされます。これにより、着席していなくてもエンジンが掛かるよう になりますが、駐車ブレーキが掛かっていることが必要です。
Important: 「刈り込み」モードから「バックラップ」モードへの切り換えは、必ずエンジン停止中に行ってください。エンジン回転中に切り換えるとリールを破損させる恐れがあります
全部のカッティングユニットを、バックラップ用に調整する。エンジンを始動し、ローアイドルにセットする。
リール回転スイッチを「回転」側に倒してリールを 回転させる。
長い柄のブラシを使ってラッピングコンパウンドを塗布しながらラッピングを続ける。
バックラップ中にカッティングユニットの調整を行う時は、必ずリールを停止させ、エンジンを切る。調整が終ったら上記4~6の手順を行う。.
バックラップが終了したらエンジンを止め、バックラップコントロールを芝刈り位置(F)に戻し、リール速度コントロールを所定位置に戻し、カッティングユニットについているラッピングコンパウンドを完全に洗い落とす。
Note: バックラップについて更に詳しい内容が「Toro リールモアの基本(研磨ガイドライン付き)」(Toro Reel Mower Basics) Form 09168SLに掲載されています。
Note: バックラップが終わったら、ベッドナイフの前端に軽くヤスリ掛けを行うとさらに切れ味が向上します。これによりベッドナイフ前端に形成されたバリが除去されます。
本機を30日間以上にわたって格納保管する場合には、以下の作業を行ってください。
トラクションユニット、カッティングユニット、エンジンをていねいに洗浄する。
タイヤ空気圧を点検する全部のタイヤの空気圧を 97-124 kPa(0.98-1.26 kg/m2=14-18 psi)に調整する。
ボルトナット類にゆるみながいか点検し、必要な締め付けを行う。
グリス注入部やピボット部全部をグリスアップする。余分のグリスやオイルはふき取る。
塗装のはがれている部分に軽く磨きをかけ、タッチアップする。金属部の変形を修理する。
バッテリーとケーブルに以下の作業を行う:
バッテリー端子からケーブルを外す。
バッテリーを取り出す。
電極板の劣化を防止するため、バッテリーの保管開始前およびその後は60日ごとに24時間かけてゆっくりと充電する。
Note: バッテリーを凍結させないためには、完全充電しておくことが大切です。完全充電したバッテリー液の比重は 1.265-1.299 になる。
バッテリー本体、端子、ケーブル端部を重曹水とブラシで洗浄する。
腐食防止のために両方の端子部にGrafo 112X スキンオーバーグリス(P/N 505-47)またはワセリンを塗る。
充電終了後は、機体に取り付けて、または外したまま、涼しい場所で保管する。機体に取り付けて保存する場合は、ケーブルを外しておく。
エンジンからオイルを抜き、ドレンプラグを取り付ける。
オイルフィルタを外して捨てる。
新しいオイルフィルタを取り付ける。
エンジンに、 SAE15W-40 モーターオイルを約 3.8 リットル入れる。
エンジンを始動し約 2 分間回転させる。
エンジンを停止する。
燃料タンク(ライン、フィルタ、水セパレータからも)から燃料を完全に抜き取る。
燃料タンクから燃料を抜き取り、きれいな燃料で内部を洗浄する。
燃料関係のフィッティングを確実に固定する。
エアクリーナをきれいに清掃する。
エアクリーナの吸気口とエンジンの排気口を防水テープでふさぐ。
不凍液の量を確認し必要に応じ補給する(保管場所の最低気温を考慮すること)。