保守
Note: www.Toro.com から、この機械に関する配線図と油圧回路図をダウンロードすることができます。弊社ホームページからマニュアルへのリンクをご活用ください。
警告
全ての動力源を遮断せずに機体の整備を行うと死亡事故などの重大な人身事故が発生する危険がある。
整備作業を始める前に、動力源との全ての接続を外しておくこと。
保守作業時の安全確保
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整備や調整を行う場合は必ずマシンを停止させ、エンジンを止め、駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してください。
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このマニュアルに記載されている以外の保守整備作業は行わないでください。大がかりな修理が必要になった時や補助が必要な時は、Toro 正規代理店にご相談ください。
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ボルト、ナット、ねじ類は十分に締めつけ、常に機械全体の安全を心掛けてください。
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可能な限り、エンジンを回転させながらの整備はしないでください。可動部に近づかないでください。
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牽引車両のエンジンを作動させたままでチェーンの張りの点検や調整をしないでください。
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機器類を取り外すとき、スプリングなどの力が掛かっている場合があります。取り外しには十分注意してください。
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機体の下で作業をするときには、機体をブロックや格納保管用スタンドで確実に支えてください。牽引車両の油圧昇降装置だけで機体を支えて整備を行うことは絶対にしないでください。
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タインの取り付けボルトやナットが所定のトルクで締め付けられているか、毎回点検してください。
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整備が終わったら、フードを閉じてラッチを掛け、外してあったガード全部を正しく取り付けてください。
潤滑
グリスアップ
牽引シャーシのグリスアップ
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 25 時間 | |
1年ごとまたは長期保管前 |
自動車用の汎用グリスを使用する。
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異物がないように、グリスフィッティングをきれいに拭く(図 54)。
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グリスガンでベアリングやブッシュにグリスを補給する。
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余分のグリスをふき取る。
ホイールベアリングのグリスアップ
整備間隔 | 整備手順 |
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300運転時間ごと |
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ホイールベアリングを清掃し、グリスを詰めてください。
タイヤとキャスタホイールの空気圧を点検する
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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牽引車両のタイヤ空気圧を点検する;牽引車両の オペレーターズマニュアルを参照。
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牽引用シャーシの空気圧が 0.69 bar(0.7 kg/cm2 = 10 psi) またはタイヤメーカーの推奨値となっていることを確認する。
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タイヤに破損や過度の摩耗がないか点検する。
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ホイールボルトにゆるみがないこと、ボルトが抜け落ちていないことを確認する。
油圧系統に関する安全確保
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油圧装置を作動させる前に、全部のラインコネクタが適切に接続されていること、およびラインやホースの状態が良好であることを確認すること。
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万一、油圧オイルが体内に入ったら、直ちに専門医の治療を受ける。万一、油圧オイルが体内に入った場合には、数時間以内に手術を受ける必要がある。
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油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出しているので、絶対に手などを近づけない。
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リークの点検には新聞紙やボール紙を使う。
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油圧関係の整備を行う時は、内部の圧力を確実に解放する。
油圧関係の仕様
工場で高品質油圧オイルを満たして出荷しています。初めての運転の前に必ず油量を確認し、その後は毎日点検してください。推奨オイルの銘柄を以下に示します:
Toro プレミアムトランスミッション/油圧トラクタオイル (19 リットル缶または208 リットル缶。)パーツカタログまたは代理店でパーツ番号をご確認ください。 |
他に使用可能なオイル:トロのオイルが入手できない場合は、他のトラクタ用ユニバーサル油圧オイルを使用することができますが、その場合は、必ず通常の石油系オイルを使用し、合成オイルや生分解性オイルは使用しないでください。それらのオイルは、以下に挙げる特性および産業規格をすべて満たしている必要があります。オイルの性能や規格については専門業者にご相談ください。
Note: 不適切な油圧オイルの使用による損害については弊社は一切責任を持ちかねますので、品質の確かな製品をお使い下さる様お願いいたします。
物性: | |
粘度, ASTM D445 | cSt @ 40°C 55-62 |
粘性インデックス ASTM D2270 | 140 – 152 |
流動点, ASTM D97 | -37°C--43°C |
産業規格: API GL-4, AGCO Powerfluid 821 XL, Ford New Holland FNHA-2-C-201.00, Kubota UDT, John Deere J20C, Vickers 35VQ25, および Volvo WB-101/BM | |
Note: 多くの油圧オイルはほとんど無色透明であり、そのためオイル洩れの発見が遅れがちです。油圧オイル用の着色剤(20 ml 瓶)をお使いいただくと便利です。1瓶で 15-22 リットルのオイルに使用できます。パーツ番号は P/N 44-2500; ご注文は Toro 代理店へ。
油圧システムを点検する
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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オイル漏れがないか点検する。漏れを発見した場合は、接続部を締め直す、または破損部品を修理・交換する。
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油圧ホースの磨耗損傷状態を点検する。
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パワーパック(オプション)搭載機器では、油圧オイルタンク内のオイル量を点検する。必要に応じ、タンクにオイルを補給する。
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牽引車両の油圧装置を利用する場合には、牽引車両の油圧装置のオイル量が適切であることを確認する;牽引車両のオペレーターズマニュアルを参照。
荷台とホッパーの保守
後ゲートの点検
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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調整部がスムーズに動くかどうか点検する。
ジャッキスタンドの収納と点検
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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移動前に、ジャッキスタンドを上位置に収納する。トラックスター直結用シャーシの場合は、両方のジャッキスタンドが機体後方に収納されている。
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ヒッチピンやジャッキスタンドが破損しておらず、安全ピンが正しく取り付けられている。(安全ピンが脱落・破損していれば交換する。)
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ヒッチ部の接続にガタがないことを確認してください。
その他の機器を点検する
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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ツインスピナーのディスクのブレードの磨耗度合いを点検する。薄くなりすぎたら交換する。
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ツインスピナーのハウジングにひび割れや腐食の徴候がないか点検する。必要に応じて磨耗プレートを交換する。
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安全ステッカーに破れがなく、はっきり読める; 破れたり読めなくなったステッカーは貼り替えるか点検する。
コンベアベルト装置の整備
ベルトシールとリアゲートのシールの点検
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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ゴム製シールをすべて点検する; 過度の磨耗や目視でわかる傷がない。漏れが発生したらシールを交換・修理する。
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ベルトスクレーパが適切に調整されている。スクレーパがベルトの全幅にわたってしっかり当たっている。
コンベアベルトとローラの点検
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コンベアベルトが真っ直ぐに走るかどうか、スリップしないか点検し、必要に応じて調整などを行う;コンベアベルトのトラッキングの点検を参照。
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前後のローラベアリングに過度の磨耗や目視でわかる傷がない(2ヶ月ごとに点検)。
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駆動チェーンとスプロケットの状態と張りを点検する。
Important: ベッド、ベルト、ローラの間に砂が過度にたまっていない。車体を清掃するを参照。
コンベアベルトの張りの調整
ベルトがスリップしない限りこの調整は不要です。新しいベルトを取り付けた時や他の整備作業のためにベルトをゆるめたりした場合にはこの調整を行ってください。
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ベルトのVガイドと前後のローラのガイドとが整列していることを確認する。
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左右の調整ナットを均等に締めてベルトに適当な張りを与える。
Note: 必要に応じ、前アイドラローラのカバーや後ろシュートカバーを取り外す。
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散布に使用する資材の中で一番重量の大きいものを目一杯に積む。
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テンショナロッドが回らないようにロッドの端部をレンチで押さえながら、もう1本のレンチでロッキングナット(ロッドの端部に一番近いナット)をゆるめる(図 55)。
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コンベアベルトを作動させて、ベルトがスリップするかどうかを点検する。
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スリップする場合にはベルトを停止させ、左右の調整ナットをそれぞれ1/2回転だけ締めつける。締めすぎないこと。
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ベルトがスリップしなくなるまで上記5と6の手順を繰り返す。
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ロッキングナットを締め、黄色い安全カバーを取り付ける。
コンベアベルトのトラッキングの点検
このコンベアベルト装置は自動的に整列して走行します。このため、前後のローラの中央部に溝がついており、ベルトのVガイドがこの溝にそって走行しますが、溝から外れる場合があります。トラッキングの調整は以下の手順で行います:
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ベルトがどちら側に寄るのかを確認する。
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左右前部の安全カバーを取り外す。
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ベルトが寄ってくる側で調整する。テンショナロッドが回らないようにロッドの端部を押さえながらロッキングナットをゆるめ、調整ナットをナットの2面分締めつける(図 55)。
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左右のロッキングナットを締めつけ、コンベアベルトを作動させる。
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ベルトの試運転を行う。ベルトが自動的に正常位置に戻るように何度か調整を重ねる。
Important: 時間をかけて辛抱づよく調整すること。ベルトを張り過ぎないこと。
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両方の安全カバーを取り付ける。
車体を清掃する
塩類、舗装道路からのタール、樹液、肥料などの化学薬品で塗装面が傷む場合があります。これらの物質は洗剤と水で出来るだけ早期に落してください。必要な場合はクリーナや溶剤も使ってください。ただし塗装面に悪影響が出ないか確認してください。
警告
可燃性の溶剤から発生するガスは有毒で健康を害する危険がある。
可燃性の液剤や、有毒ガスを発生するクリーナは使用しないこと。必ずメーカーの注意事項を守ること。
Important: 高圧洗浄機を使わないこと。グリス、塗装、ステッカーなどが剥がれ落ちたり、機材が損傷する可能性がある。
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オプション機器は必ず本体から取り外して別に洗う。
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ハンドヘルドリモートを取り外す。
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機体を温水と弱性洗剤で洗う。
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洗剤が乾いてしまわないうちにきれいな水で完全に洗い流す。
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プロパスの後部からベルトスクレーパアセンブリを取り外す(図 56)。
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機体の前部を、必要なだけ上昇させる。
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作業車両に搭載している場合には牽引車両についている油圧昇降シリンダを使用する。(牽引車両のオーナーズマニュアルを参照。)
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牽引用シャーシまたはトラックスター直結シャーシに搭載している場合にはシャーシのジャッキを使用する。
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後部のテールゲートを一番広く開けて、ホッパーアセンブリの中にあるものを全部洗い出す。内面のシールの状態を点検し、必要に応じて交換する。
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機体の前部に清掃ステッカー(図 57)が貼付されている; ステッカーに描かれているように、水道ホースを使って前ガードのメッシュから水を掛け、腹板に残っている資材を完全に流し出す(図 58)。
Note: グリスアップのためにカバーを外したら、ついでに、水で洗浄を行ってください。
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ホッパー、ボトムガード、コンベアベルト、ベッド、ローラを点検し、砂が完全に落ちたのを確かめる。
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油圧昇降シリンダやジャッキを元に戻して機体を通常の状態にする。
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ベルトスクレーパアセンブリを元通りに取り付ける。スクレーパ取り付けバーをベルトに押し付ける。スクレーパがベルトに対して出来るだけ垂直になるよう、またベルトに接触するように調整する。