Important: クイックアタッチ前フレームキットを使用するためには、グランドマスター 360 に電気アクセサリキット P/N 115-0019 が搭載されている必要があります。

この製品は、関連する全ての欧州指令に適合しています。詳細についてはこの冊子の末尾にあるDOI(適合宣誓書)をご覧ください。

安全について

安全ラベルと指示ラベル

Graphic

危険な部分の近くには、見やすい位置に安全ラベルや指示ラベルを貼付しています。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。

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取り付け

カッティングデッキを取り外す

  1. 平らな場所で、カッティングユニットを完全に上昇させた状態で駐車する。エンジンを停止し、駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取る。

    Note: カッティングユニットを完全に上昇させた状態では、プルリンクのトーションスプリングが軽くなるのでプルリンクをマシンから外すのが非常に容易になります。

  2. 以下の手順で、車両両側のプルリンクを外す:

    注意

    プルリンクを外すときにけがをしないように注意すること。プルリンクのトーションスプリングの力によって取り外し作業中に、プルリンクが回転する場合がある。

    • リテーナピンをキャリアフレームに接続しているショルダ付きねじを外す(図 1)。

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    • キャリアフレームとプルリンクから、リテーナピンを注意深く抜き取る。

  3. 再組み立て時のために、刈高ブラケットのどの穴に刈高ピンが入っているかを確認しておくこと(図 2)。刈高ブラケットから刈高ピンを抜き取る。

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  4. カッティングデッキの下に適当な台車を置く。

  5. エンジンを始動し、カッティングデッキを台車の上に完全におろす。エンジンを止め、キーを抜き取る。

    警告

    PTO シャフトがカッティングデッキに接続されていない時にエンジンを始動して PTO スイッチを操作しないこと。万一エンジンを始動して PTO シャフトを回転させてしまうと大きな人身事故やマシンの損傷事故につながる恐れがある。PTO クラッチが動き出すことのないように、ヒューズブロックから PTO 用のヒューズを抜き取っておくこと。

  6. フロアプレートを開いてカッティングデッキの上面が見えるようにする。

  7. 以下の要領で、カッティングデッキのギアボックスから、PTO シャフトの端部にあるヨークを外す:

    • ヨークとギアボックスのシャフトからロールピンを取り外す(図 3)。ロールピンは再使用するので捨てないこと。

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    • キャップスクリュ(2本)とロックナットをゆるめる(図 3)。

    • ギアボックスのシャフトから駆動シャフト端部のヨークを抜き取り、これらをフレームに縛り付けておく。

  8. デッキの昇降チェーンをカッティングデッキの調整クレビスに固定しているリングピン4本とクレビスピンを取り外す(図 1)。

  9. カッティングデッキを機体から引き出して遠ざける。

前アタッチメントフレームに油圧チューブを取り付ける

この作業に必要なパーツ

前アタッチメントフレーム 1
油圧チューブ(短い方) 1
油圧チューブ(長い方) 1
  1. 短い油圧チューブを、バルブの一文字フィッティングに仮接続する(図 4)。

  2. 長い油圧チューブを、マニホルドの一文字フィッティングに仮接続する(図 4)。

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前アタッチメントフレームを取り付ける

この作業に必要なパーツ

ねじ(½ x 1¼") 4
フランジナット(½") 11
ねじ(½ x 4½") 6
スペーサ 4
ねじ(½ x 3¼") 1
サポートワッシャ 2
スペーサ1
  1. 5 は、前アタッチメントフレームをトラクションユニットのフレームの下側に取り付ける位置や、取り付け用の金具類の大きさや位置を、上から見た状態を示している。

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  2. 短い方の油圧チューブ・アセンブリ(図 4)を走行コントロール・ロッドの周囲に配置する。

  3. 前アタッチメントフレームを機体の前部に置く(図 6)。

  4. 前アタッチメントフレームを持ち上げて取り付け穴をフレームの穴および前フレームのクロスプレートに合わせる(図 6)。

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  5. アタッチメントの前部で、左右にある外側穴を、フレームのチャネル鋼に合わせて固定する;ねじ(½ x 4½")、フランジナット(1/2")を使用して図 6のように取り付ける。

  6. アタッチメントの後部で、左右を、フレームのチャネル鋼に仮止めする;ねじ(½ x 1¼")2 本、フランジナット(½")を使用して図 6のように取り付ける。

  7. 残り 4 つのの取り付け穴を使って、アタッチメントをフレームのクロスプレートに固定する;ねじ(½ x 4½")、スペーサ、フランジナット(½")を使用して図 6のように取り付ける。 スペーサはねじの頭とクロスプレートの間に入れる。

  8. ボルト・ナットを 91-113 N·m(9.3-11.5 kg.m = 67-83 ft-lb)にトルク締めする。

  9. 上リンクアセンブリをアクスルサポートに固定する;ねじ(½ x 3¼")、サポートワッシャ 2 枚、スペーサ、ロックナット(½")を使用して図 5および図 6のように取り付ける。

    Note: ワッシャは、アクスルサポートの耳の外側に入れてください(図 7)。

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  10. ねじを 91-113 N·m (9.3-11.5 kg.m = 67-83 ft-lb)にトルク締めする。

油圧チューブアセンブリを取り付ける

この作業に必要なパーツ

チューブクランプ 1
プレート 1
チューブクランプ 1
プレート 1
キャリッジねじ 2
フランジナット 2
  1. 油圧チューブのキャップの下にオイル受けを置く(図 8)。

  2. 油圧チューブ(マシン)のキャップを外す(図 8)。大量のオイルが流れ出てしまわないように、チューブのキャップは、取り付けるときに外すこと。

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  3. 短い油圧チューブの後端部を、マシンのチューブに接続する(図 9)。

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  4. 長い油圧チューブの後端部を、マシンのチューブに接続する(図 9)。

  5. 接続部を締め付ける。

  6. 短い油圧チューブを近くの(マシン側の)チューブに接続する;小さいクランプ、プレート、キャリッジねじ、フランジナットを使用し、図 9 のように取り付ける。

  7. 長い油圧チューブを近くの(マシン側の)チューブに接続する;大きいチューブクランプ、プレート、キャリッジねじ、フランジナットを使用し、図 9 のように取り付ける。

  8. キャリッジねじとナットを締め付ける。

駆動シャフトを取り付ける

  1. 駆動シャフトの取り付けあなとジャッキシャフトの穴とを整列させ、駆動シャフトをシャフトをジャッキシャフトに挿入する(図 10)。

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  2. 先ほど外したロールピンを使って、駆動シャフトをジャッキシャフトに固定する。

  3. 駆動シャフトのキャップスクリュ(2 本)とロックナットを締め付ける。

スイッチを取り付ける

この作業に必要なパーツ

スイッチ2
デカル1
  1. 付属品のデカルの切断にはナイフを使用する。

  2. コンソール上の打ち抜き部を、内側から外側に向かって打ち抜く。

  3. スイッチ穴とスイッチ穴の間にデカルを貼り付ける。

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  4. 各スイッチを穴にはめ込む。

  5. スイッチにワイヤハーネスを接続する。

クイックアタッチ前フレームのテストを行う

手順

試運転を行って、コントロール装置や各部が問題なく作動することを確認する。

  1. エンジンを掛ける。

  2. クイックアタッチ前フレームを上下させて、どの機能にも問題ないことを確認する。

  3. エンジンを停止し、駐車ブレーキを掛け、イグニッションスイッチからキーを抜き取る。

  4. オイル漏れがないことを確認する。

    Note: 万一、オイル漏れがあったり、正常に作動しなかったりした場合には、このマニュアルに記載されている通りの手順で適切に各部の組み立て接続が行われているかどうか、点検してください。

運転操作

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

安全第一

安全についての章に記載されている注意事項をすべてよく読んでください。オペレータや周囲の人を事故から守る重要な情報が掲載されています。

危険

ぬれ芝、氷の上、急斜面など滑りやすい場所では転倒して制御できなくなる危険があります。

車輪が溝などに落ちて機体が転倒すると、死亡事故などの重大な事故となる危険があります。

ROPS に関する説明や警告をよく読んで注意事項を守ること。

危険を避け、転倒事故を防止するために:

  • 段差や溝、池や川の近くなどでは作業しない。

  • 斜面では速度を落とし、より慎重な運転を心がける。

  • 急旋回したり不意に速度を変えたりしない。必ずシートベルトを着用する。

注意

この機械の運転音は、オペレータの耳の位置で 85 dBA となり、長時間使用しつづけると聴覚に障害を起こす可能性がある。

運転に際しては聴覚保護具を使用すること。

目、耳、足、頭などの保護具を使用されることをお勧めします。

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車両前部のアタッチメントの操作方法

車両前部のアタッチメントを操作するには、各スイッチを図13のように使用します図 13

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Important: アタッチメントが完全に降下したらパワーダウンスイッチから手を離してください。スイッチを押し続けると油圧システムに大きな損傷が発生し、前アタッチメントを破損させる恐れがあります。

前アタッチメントの使用方法:

カッティングデッキを取り外す の説明に従って刈り込みデッキを外したら、駆動シャフトを取り付ける の説明に従って駆動シャフトを取り付ける。

Important: 刈り込みデッキを取り付けたままでは、前アタッチメント用の駆動シャフトを取り付けることはできない;無理に取り付けると機体が破損する。

警告

前デッキを取り付けたままで、手動式の前アタッチメントを取り付けて使用するのは人身事故の元であり機体を損傷する恐れもある。

前デッキを取り付けたままで、手動式の前アタッチメントを使用してはならない。

刈り込みデッキを使うには:

  1. 前アタッチメントの必要箇所すべてにグリスを注入する。

  2. 駆動シャフトを外す。

  3. 前デッキを取り付ける。

アタッチメント

アタッチメントでの作業を始める前にオペレーターズマニュアルを読んでください。

油圧クイックカップラの接続を行う時には、コネクタにごみや異物が付着していないことを必ず確認してください。

出力シャフトを錆びさせないよう、常にオイルで保護してください。

アタッチメントを上昇させたまま PTO を操作しないでください。PTO 駆動ラインからの音で判断できます。

以下の要領でアタッチメントを取り付ける:

  • 機体に既についているアタッチメントを外す。アタッチメントの取り外し、安全管理、保管は、それぞれのアタッチメントのメーカーの指示に従って行う。

  • アタッチメントのアダプタの真後ろにマシンを停車させる。マシンのアダプタを上昇させてアタッチメントのアダプタに嵌め合わせる。

  • アダプタ同士が相互に連結したら、アタッチメントピンとヘアピンコッターで固定する(図 14)。手荒な使い方が予想される場合には、ピンの代わりにボルトとナットを使用する。

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前アタッチメントから刈り込みデッキへの変更

デッキの取り外し

  1. ブロアを平らな床の上でデッキを一番高い位置まで上昇させる。

  2. 適当な台車 2 台でデッキの左右を支えるようにして、台車の上にデッキを載せる。

  3. デッキの左右で、ボルト(5/16")を外して、ドラッグリンクからピンを抜き取る。

  4. デッキをぶら下げているチェーンから、リテーナクリップ(4本)とクレビスピンを外す。

  5. 駆動シャフトをデッキに固定しているボルトについているロールピンを取り、ボルトをゆるめる。

  6. デッキのギアボックスから駆動シャフトを抜き取り、ゴムベルトやストラップを使ってこれをマシンのフレームに固定する。

  7. これで、デッキを機体下から引き出すことができる。

  8. 冬期作業用にコンバートする場合には、デッキ吊り下げ用のチェーンも取り外すほうがよい。

デッキの取り付け

  1. デッキ吊り下げ用のチェーンが外されている場合にはこれを取り付ける。

  2. デッキ上のドラッグリンクをバールのようなもので浮かし、それぞれの下に角材(15cm×5cm×10cm)を入れて支える。注意:各リンクにトーションスプリングの力が掛かっている。

  3. デッキを機体の下に引き込むことができるように、機体の前部を高くし、デッキのスロットをドラッグリンクに合わせる。

  4. 機体をゆっくりと降ろし、ドラッグリンクとフレームの穴を整列させる。ピンを挿入にしてボルト(5/16")で固定する。

  5. マシンをわずかに上昇させ、ドラッグリンクの下においてある角材を外す。

  6. マシンを下げ、チェーンを取り付け、クレビスピンとリテーナクリップで固定する。チェーンがデッキに届かない場合には、エンジンを掛けて昇降アームを一番低い位置まで下ろす必要がある。

  7. デッキの取り付けができたら、駆動シャフトをギアボックスのスプラインに差込んで穴と穴とを整列させる。ロールピンを差込み、駆動シャフトのボルト(2本)を締め付ける。

  8. エンジンを始動し、デッキを上昇させ、台車を外す。

  9. 刈高の調整・確認は、オーナーズマニュアル に従って行う。

保守

推奨される定期整備作業

整備間隔整備手順
使用開始後最初の 10 時間
  • フレーム取り付けボルトのトルク締めを行う。
  • ホイールナットのトルク締めを行う。
  • 50運転時間ごと
  • 各グリス注入部のグリスアップを行う。
  • 200運転時間ごと
  • ホイールナットのトルク締めを行う。
  • 注意

    始動キーをつけたままにしておくと、誰でもいつでもエンジンを始動させることができ、危険である。

    整備・調整作業の前には必ずエンジンを停止し、キーを抜いておくこと。

    グリスアップその他の潤滑作業

    50 運転時間ごとにマシンの潤滑作業を行います。ほこりなどのひどい場所で使用する場合は、整備間隔を短くしてください。

    使用するグリス:汎用グリス

    グリスアップの手順

    整備間隔整備手順
    50運転時間ごと
  • 各グリス注入部のグリスアップを行う。
    1. PTOを解除し、駐車ブレーキを掛ける。

    2. エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。

    3. グリスニップルをウェスできれいに拭く。ニップルにペンキが付着している場合には、必ず落としておく。

    4. ニップルにグリスガンを接続する。グリスがベアリングからはみ出てくるまで注入する。

    5. はみ出したグリスはふき取る。

    グリスアップ個所

    15 に指示されている箇所にグリスを注入する。

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    PTO シャフトのグリスアップを行います(図 16)。

    g015519

    電気系統の保守

    • マシンの整備や修理を行う前に、バッテリーの接続を外してください。バッテリーの接続を外すときにはマイナスケーブルを先に外し、次にプラスケーブルを外してください。接続するときにはプラスを先に接続し、次にマイナスを接続してください。

    • バッテリーの充電は、火花や火気のない換気の良い場所で行ってください。バッテリーと充電器の接続や切り離しを行うときは、充電器をコンセントから抜いておいてください。

    • また、安全な服装を心がけ、工具は確実に絶縁されたものを使ってください。

    ヒューズの点検

    ヒューズについてはキャブに付属する オペレーターズマニュアル を参照してください。

    マシンの電気系統に問題があると思われる場合には、まずヒューズを点検してください。ヒューズを1本ずつ手で外して、焼き切れていないか確認してください。ヒューズの交換が必要な場合には、必ず 現在使用中のものと 同じタイプ、同じ電流規格のものを使用してください;ヒューズの規格が合わないとマシンの電気系統全体を破損させる恐れがあります。。.

    Note: ヒューズが何度も飛ぶ場合には、その電気回路のどこかにショートが発生していることが考えられますので専門の整備士に整備を依頼してください。

    保管

    車体本体

    1. キャブと機体全体をていねいに洗浄する。特に以下の部分を重点的に洗浄する:

      • PTO シャフトアセンブリ

      • グリス注入部やピボット部

      • PTO 出力シャフトのスプラインにさび止めのオイルを塗る。

    2. ボルトナット類にゆるみながいか点検し、必要な締め付けを行う。冬用フレームをトラクションユニットに固定しているボルト(5本)については、確実にトルク締めする(359 N·m = 36.7 kg/cm² = 265 ft-lb)。

    3. グリス注入部やピボット部全部をグリスアップする。余分なグリスはふき取る。

    4. 塗装のはがれている部分に軽く磨きをかけ、タッチアップする。 金属部の変形を修理する。