はじめに

この機械は、建設・造園工事などにおいて土砂や資材を移動するためのコンパクトツールキャリアです。この機械は、アタッチメントを交換することによって各種の土工事において特化した作業を行うことができます。

この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からないまた適切な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。

製品の安全や取り扱い講習、アクセサリなどに関する情報、代理店についての情報の入手、お買い上げ製品の登録などをネットで行っていただくことができます:www.Toro.com

整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1 にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。

Important: シリアル番号デカルについている QR コード(無い場合もあります)をモバイル機器でスキャンすると、製品保証、パーツその他の製品情報にアクセスできます。

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この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号(図 2)を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。

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この他に2つの言葉で注意を促しています。重要「重要」は製品の構造などについての注意点を、はその他の注意点を表しています。

この製品は、関連するEU規制に適合しています; 詳細については、DOC シート(規格適合証明書)をご覧ください。

カリフォルニア州の森林地帯・潅木地帯・草地などでこの機械を使用する場合には、エンジンに同州公共資源法第4442章に規定される正常に機能するスパークアレスタが装着されていること、エンジンに対して森林等の火災防止措置をほどこされていることが義務づけられており、これを満たさない機械は、第4442章または4443章違犯となります。

エンジンの保守整備のため、および米国環境保護局(EPA)並びにカリフォルニア州排ガス規制に関連してエンジンマニュアルを同梱しております。エンジンマニュアルはエンジンのメーカーから入手することができます。

警告

カリフォルニア州

第65号決議による警告

カリフォルニア州では、ディーゼルエンジンの排気には発癌性や先天性異常などの原因となる物質が含まれているとされております。

バッテリーやバッテリー関連製品には鉛が含まれており、カリフォルニア州では発ガン性や先天性異常を引き起こす物質とされています。取り扱い後は手をよく洗ってください。

米国カリフォルニア州では、この製品を使用した場合、ガンや先天性異常などを誘発する物質に触れる可能性があるとされております。

安全について

危険

この機械で掘削する現場の地中に、電線などが埋設されている可能性があります。これらを誤って破損すると、感電や爆発などの事故に発展する可能性があります。

事故防止のため、作業現場を前もって精査し、埋設物を確認し、マーキングするなど、適切な措置をとってください。必要に応じ、電力会社やガス会社に連絡して正確な埋設場所を特定、マーキングしてもらうなどしてください(たとえば米国では電話811で、またオーストラリアでは電話1100で国中のどこでもこのサービスを受けることができます)。

安全上の全般的な注意

重傷事故や死亡事故を防ぐため、注意事項を厳守してください。この機械は本来の目的から外れた使用をすると運転者本人や周囲の人間に危険な場合があります。

  • アームを上げたままで資材を運搬しないでください。必ず地表近くに降ろした状態で運搬してください。

  • 斜面はスリップや転倒などを起こしやすく、これらは重大な人身事故につながります。どんな斜面や不整地であっても、通常以上に十分な注意が必要です。

  • 斜面を上りながら、あるいは下りながら作業をする時は、機体の重い方の側を山側にし、運搬する資材は地表近くまで下げておいてください。重量の分布はアタッチメントによって変わります。バケットが空の時は後ろが重くなり、バケットが満杯の時は前が重くなります。他のほとんどのアタッチメントは、装着すると機体の前方が重くなります。

  • 事故防止のため、作業現場を前もって精査し、埋設物その他の障害物を確認してマーキングするなど、適切な措置をとってください。

  • エンジンを始動する前に必ずこのオペレーターズマニュアルをお読みになり、内容をよく理解してください。

  • この機械を運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。

  • 子供やトレーニングを受けていない大人には、絶対に運転をさせないでください。

  • 稼働中の機器やアタッチメントに手足を近づけないよう注意してください。

  • ガードなどの安全保護機器が正しく取り付けられていない時は、運転しないでください。

  • 周囲の人や動物を十分に遠ざけてください。

  • 整備、燃料補給、詰まりの解除作業などを行う前には、必ず停止し、エンジンを切り、キーを抜き取ってください。

間違った使い方や整備不良は負傷などの人身事故につながります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識 Graphic のついている遵守事項は必ずお守りください 「注意」、「警告」、および「危険」 の記号は、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生する恐れがあります。

このマニュアルの他の場所に書かれている注意事項も必ずお守りください。

安全ラベルと指示ラベル

Graphic

以下のラベルや指示は危険な個所の見やすい部分に貼付してあります。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。

decalbatterysymbols
decal93-6680
decal93-6686
decal93-7814
decal93-9084
decal98-4387
decal98-8219
decal98-8235
decal100-1692
decal100-1703
decal106-5976
decal108-4723
decal120-0627
decal130-2836
decal130-2837
decal133-5618
decal136-5785
decal100-1701
decal108-9733

組み立て

速度セレクタレバーを取り付ける

この作業に必要なパーツ

速度セレクタレバー1
  1. ボルトとロックワッシャを速度セレクタのレバーに固定しているナットを外して捨てる。

  2. ボルト、ロックワッシャ、ナットを使って、レバーを速度セレクタに 図 3のように固定する。

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オイル類の量とタイヤ空気圧を点検する

初めてエンジンを始動するまえに、エンジンオイルの量と油圧オイルの量、タイヤ空気圧を点検してください。詳細については以下の各項目を参照してください。

バッテリーを充電する

この作業に必要なパーツ

バッテリー(別売)1

バッテリーを充電し取り付ける; バッテリーの充電を参照。

エンジン速度の設定を行う

CE 規制に適合させる場合のみ

この作業に必要なパーツ

アルミチューブ1

欧州連合(CE)地域内で使用するためには、エンジン速度が 3,200 rpm を超えないように改変不能に調整することが必要となりますので、以下の作業を行ってください:

  1. エンジンを始動し、ハーフスロットルで5-10分間程度のウォームアップを行う。

    Important: 調整は必ずエンジンが十分に温まった状態で行ってください。

  2. スロットルをFAST位置とする。

  3. タコメータを見ながら、エンジンについているスロットル調整ねじ(図 4)を使って、エンジンの最高回転数を 3,200 rpm にセットし、調整ねじについているジャムナットを締め付ける。

    Important: エンジンの回転速度が 3,200 rpm を超えている場合には CE 規則に不適合となり、EC地域内での合法的な販売や使用が認められなくなりますのでご注意ください。

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  4. エンジンを停止する。

  5. スロットル調整ねじとジャムナット(図 4)にアルミチューブを被せ、チューブをつぶしてスロットルを勝手に調整できないようにする。

    Important: チューブがジャムナットを完全に覆って、調整不能になることが必要です。

  6. 後アクセスカバーを閉じ、ランヤードで固定する。

製品の概要

g005939

実際にエンジンを始動して作業を始める前に、各部分 (図 6) の操作方法をよく知っておいてください。

コントロールパネル

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キースイッチ

キースイッチはエンジンの始動と停止を行うスイッチで、3つの位置があります: OFF, RUN, STARTの 3 位置です。エンジンの始動手順を参照。

スロットルレバー

スロットルを前に倒すとエンジン回転速度が速くなり、後ろに引くと遅くなります。

走行コントロールレバー

  • 前進するときは走行コントロールレバーを前に倒す。

  • 後退するときはコントロールを後に、動かします。

  • 旋回するときは、曲がりたい方向のレバーをニュートラル位置にして、もう一方のレバーはそのままの状態を保持してください。

    Note: 前進・後退とも、レバーを遠くへ押す(引く)ほど走行速度が上がります。

  • 減速するときは両方のコントロールをニュートラルに動かします。

アタッチメントチルトレバー

  • アタッチメントを前に傾けるときは、レバーをゆっくり前に動かします。

  • アタッチメントを後に傾けるときは、レバーをゆっくり後に引きます。

ローダーアームレバー

  • ローダーアームを下げるときは、レバーをゆっくり前に押します。

  • ローダーアームを上げるときは、レバーをゆっくり後に引きます。

ローダバルブロック

ローダバルブロックは、ローダーアームやアタッチメント用チルトレバーを固定して前に押せないようにするものです。このロックを使うと、整備作業中に誰かが誤ってローダーアームを下げてしまうというような事故を防げます。アームを上げたまま機械を停止する必要がある場合は、必ずロックを掛けてアームを固定しておいてください。

ロックを掛けるには、ロックを後ろに引いて一番したまで下げてレバーに当ててください(図 7)。

Note: ロックを掛けたり外したりする際に、レバーを少し後ろに引く必要があります。

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補助油圧装置用レバー

  • 油圧アタッチメントを正転(前転)させるときは、補助油圧レバーをゆっくり上昇させて後ろへ引きます。

  • 油圧アタッチメントを逆転させるときは、補助油圧レバーをゆっくり上に引いてから前へ押します。この位置はオペレータがいなくてもエンジンが停止しない保持位置(ディテント保持位置)です。

速度セレクタレバー

  • 走行ドライブ、ローダーアーム、アタッチメントチルトを「高速」に、そして補助油圧装置を「低速」にしたい場合には、速度セレクタレバーを前位置にセットする。

  • 補助油圧装置を「低速」に、そして走行ドライブ、ローダーアーム、アタッチメントチルトを「高速」にしたい場合には、速度セレクタレバーを後位置にセットする。

警告

走行中に速度セレクタレバーを操作すると、マシンが急停止したり、急加速したりする危険がある。速度セレクタ・レバーを中途半端な位置にセットして走行すると、走行が不安定になったり、故障したりする恐れがある。そのようにしてマシンをコントロールできなくなると人身事故の危険がある。

  • 走行中は速度セレクタレバーを操作しないこと。

  • 速度セレクタレバーが正しい位置(前進または後退)位置にない状態で走行しないこと。

アワーメータ

マシンの積算運転時間を表示します。

50 運転時間経過後、およびその後は 75 運転時間を経過するごとに(つまり 50, 125, 200... 時間ごとに)、アワーメータの表示窓の左側に SVC(=サービス) という文字が表示されます;これはオイル交換などの定期整備時期であることのお知らせです。

また、400運転時間ごと(つまり積算運転時間で 400、800、1200時間という風に)に、計器の画面に SVC という表示が現れ、それぞれ400、200、500運転時間ごとの整備時期であることをお知らせします。

Note: これらの表示は、各整備時期の3時間前から表示され始め、6時間点滅を続けます。

フローディバイダコントロール

トラクションユニットの油圧系統(走行系統、ローダーアーム駆動系統、アタッチメントのチルト)は、補助油圧装置とは別の油圧回路で駆動されますが、これら2つの油圧回路は共通のポンプによってフローを得ています。フローデバイダコントロール(図 8)を使用することにより、トラクションユニットの油圧系統へのフローと補助油圧装置へのフローの割合を変化させることができます。補助油圧装置に送る油圧フローを多くすればするほど、トラクションユニットの油圧装置の速度は遅くなります。

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  • トラクションユニットへの油圧フローを最大にするには、フローディバイダコントロールを12時の位置にセットします。

    トラクションユニットを高速で作動させたい場合にはこの設定を使ってください。

  • トラクションユニットへの油圧フローを下げて、お好みの速度に調整するには、フローディバイダコントロールを12-9 時の位置にセットします。

    トラクションユニットと補助油圧装置の両方を作動させたい場合(たとえばオーガ、ボーリング、油圧排土板、ティラー)にはこの設定を使ってください。

  • 油圧フローのすべてを補助装置に送りたい場合には、フローディバイダコントロールを 9 時の位置にセットします。

    この設定では、トラクションユニットは動作しません。トラクションユニットを動かさずに油圧アタッチメントのみを使用する場合にお使いください。トレンチャを取り付けて使用する場合には、9 時の近くにセットすると、トラクションユニットをゆっくり前進させながら効率よく溝掘りを行えます。

Note: フローディバイダコントロールの設定を固定するには、ついているノブがダイヤルに当たるまで右廻しに締め付けます(図 8)。

駐車ブレーキレバー

  • レバーを下にすると駐車ブレーキが掛かります(図 9)。

  • レバーを上にすると駐車ブレーキが掛かります(図 9)。

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インジケータランプ

インジケータランプは、システムに不具合が発生した時とグロープラグ作動中に点灯します。図 10 は4種類のインジケータランプを示します。

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  • エンジン温度警告灯

    このランプは、エンジンがオーバーヒートしていることを知らせます。ランプが点灯したらエンジンを停止させて、機体が冷えるのを待ってください。冷却液の量と、ファンベルト、水ポンプベルトを点検してください。必要に応じて冷却液を補給し、ベルトがスリップしている場合には調整または交換してください。問題が解決しない場合には、代理店へご連絡ください。

  • オイル圧警告灯

    エンジンを始動するときには必ず数秒間点灯します。エンジン回転中にこのランプが点灯したら、エンジンオイルの圧力が低すぎることを意味します。ランプが点灯したらエンジンを停止させて、機体が冷えるのを待ってください。エンジンオイルの量を点検し、必要に応じてオイルを補給してください。問題が解決しない場合には、代理店へご連絡ください。

  • バッテリー警告灯

    エンジンを始動するときには必ず数秒間点灯します。エンジン回転中にこのランプが点灯したら、オルタネータ、バッテリーまたは電気系統のどこかに異常が発生しています。診断や修理については弊社代理店におたずねください。

  • グロープラグインジケータ

    エンジンを始動する際にキーをRUN位置に回すと点灯します。ランプはグロープラグがエンジンを温めていることを意味し、点灯は 10 秒間継続します。エンジン回転中にこのランプが点灯したら、グロープラグに不具合があることを意味します。診断や修理については弊社代理店におたずねください。

Note: 仕様および設計は予告なく変更される場合があります。

103 cm
長さ152 cm
高さ125 cm
重量(アタッチメントやカウンタウェイトを含まない)783 kg
カウンタウェイトの重量227 kg
作業重量(オペレータの体重を 74.8 kg とし、標準バケットを取り付け、カウンタウェイトを搭載しない場合)227 kg
引き起こし重量(オペレータの体重を 90 kg とし、標準バケットを取り付け、カウンタウェイトを搭載しない場合)454 kg
ホイールベース:71 cm
ダンプ高さ(標準バケット使用時)120 cm
リーチ(標準バケット使用時)66 cm
ヒンジピンまでの高さ(細型バケットを標準位置にした時)168 cm

アタッチメントとアクセサリ

トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、マシンの機能をさらに広げることができます。詳細は弊社の正規サービスディーラ、または代理店へお問い合わせください;弊社のウェブサイト www.Toro.com でもすべての認定アタッチメントとアクセサリをご覧になることができます。

いつも最高の性能と安全性を維持するために、必ずToroの純正部品をご使用ください。他社の部品やアクセサリを御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。

運転操作

運転の前に

運転前の安全確認

安全上の全般的な注意

  • 子供やトレーニングを受けていない大人には、絶対に運転や整備をさせないでください。地域によっては機械のオペレータに年齢制限や安全講習の受講を設けていることがありますのでご注意ください。オーナーは、オペレータ全員にトレーニングを受講させる責任があります。

  • 各部の操作方法や本機の正しい使用方法、警告ステッカーなどに十分慣れ、安全に運転できるようになりましょう。

  • 各部の調整、整備、洗浄、格納などは、必ずエンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止し、機体が十分に冷えてから行ってください。

  • エンジンの緊急停止方法に慣れておきましょう。

  • オペレータコントロールやインタロックスイッチなどの安全装置が正しく機能しているか、また安全カバーなどが外れたり壊れたりしていないか点検してください。これらが正しく機能しない時には機械を使用しないでください。

  • 機械やアタッチメントには、手や指などを挟み込む恐れのある部位に表示がありますから、その近辺には手足を近づけないようにしてください。

  • アタッチメントを取り付けて作業するときには、トロのアタッチメントであること、また、正しく取り付けてられていることを必ず確認してください。全部のアタッチメントのマニュアルをよく読んでください。

  • 作業場所を良く観察し、安全かつ適切に作業するにはどのようなアクセサリやアタッチメントが必要かを判断してください。

  • 事故防止のため、作業現場を前もって精査し、埋設物その他の障害物を確認してマーキングするなど、適切な措置をとってください。地下タンク、井戸、下水道など、存在場所にはっきりとマーキングなどがされていないものに注意してください。

  • 現場をよく確認し、作業の邪魔になるものやごみを取り除きましょう。

  • マシンの操作を行う前に、周囲に人がいないことを必ず確認してください。人が近づいてきたら機械を停止させてください。

燃料についての安全事項

  • 燃料の取り扱いに際しては安全に特にご注意ください。燃料は引火性が高く、気化すると爆発する可能性があります。

  • 燃料取り扱い前に、引火の原因になり得るタバコ、パイプなど、すべての火気を始末してください。

  • 燃料の保管は必ず認可された容器で行ってください。

  • エンジン回転中などエンジンが高温の時には、燃料タンクのふたを開けたり給油したりしないでください。

  • 締め切った場所では燃料の補給や抜き取りをしないでください。

  • ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、機械や燃料容器を保管・格納しないでください。

  • 燃料がこぼれたら、エンジンを始動せずにマシンを別の場所に動かし、気化した燃料ガスが十分に拡散するまで引火の原因となるものを近づけないでください。

燃料を補給する

使用推奨燃料

硫黄分の少ない(微量:500 ppm 未満、または極微量:15 ppm 未満)の新しい軽油またはバイオディーゼル燃料以外は使用しないでください。セタン値が 40以上のものをお使いください。燃料の劣化を防止するため、180日間程度で使いきれる量を購入するようにしてください。

気温が -7℃ 以上では夏用燃料(2号軽油)を使用しますが、気温が -7℃ 以下の季節には冬用燃料(1号軽油または1号と2号の混合)を使用してください。低温下で冬用ディーゼル燃料を使うと、発火点や流動点が下がってエンジンが始動しやすくなるばかりでなく、燃料の成分分離(ワックス状物質の沈殿)によるフィルタの目詰まりを防止できるなどの利点があります。

気温が -7 ℃ 以上の季節には夏用燃料を使用する方が、燃料ポンプの寿命を延ばします。

Important: ディーゼル燃料の代わりに灯油やガソリンを使わないでください。この注意を守らないとエンジンが破損します。

バイオディーゼル燃料対応

このマシンは、バイオディーゼル混合燃料の使用が可能であり、B20クラス(バイオディーゼル20 %,軽油80 %)までの製品に対応しています。ただし、混合されている軽油のイオウ含有量は低レベルまたは極低レベルである必要があります。以下の注意を守ってお使いください。

  • バイオディーゼル成分がASTM D6751 またはEN 14214規格に適合していること。

  • 軽油成分がASTM D975またはEN 590規格に適合していること。

  • バイオディーゼル混合燃料を使った場合、塗装部が劣化する可能性があります。

  • 気温の低い場所でバイオディーゼル燃料を使う場合には、B5(バイオディーゼル成分が5 %)またはそれ以下の製品をお使いください。

  • 時間経過による劣化がありうるので、シール部分、ホース、ガスケットなど燃料に直接接する部分をまめに点検してください。

  • バイオディーゼル混合燃料に切り替えてからしばらくの間は燃料フィルタが目詰まりを起こす可能性があります。

  • 詳細については、代理店にお問い合わせください。

燃料を補給する

  1. 平らな場所に駐車し、駐車ブレーキ(搭載車では)を掛け、ローダーアームを下げる。

  2. エンジンを止め、キーを抜き取り、エンジンが冷えるまで待つ。

  3. 燃料キャップの周囲をきれいに拭いてキャップを外す(図 11)。

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  4. タンクの首の根元より 2.5 cm 程度下まで燃料を入れる。根元まで入れないこと。

    Important: これは、温度が上昇して燃料は膨張したときにあふれないように空間を確保するためである。燃料タンク一杯に入れないこと。

  5. 燃料タンクキャップを取り付け、カチカチと音がするまでしっかりと締める。

  6. こぼれた燃料はふき取ってください。

毎日の整備作業を実施する

毎日の運転前に、に記載されている「使用ごと/毎日の点検整備」を行ってください。

Important: 初めてエンジンを始動する前に必ず油圧オイルの量の確認とエア抜きを行ってください;油圧オイルの量を点検する燃料系統からのエア抜きを参照。

大腿部サポートの調整

大腿部サポート(図 12)を調整するには、ノブをゆるめてサポートパッドを好みの高さにします。パッドを調整プレートに固定しているナットをゆるめてプレートを上下させてさらに調整をおこなうことが可能です。調整終了後は、全部のボルト・ナットを締めつけてください。

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運転中に

運転中の安全確認

安全上の全般的な注意

  • アームを上げたままで物を運搬しないでください。必ず地面に近い位置で荷を保持してください。

  • 最大積載量を超えないようにしてください;機体が安定を失い、制御できなくなる恐れがあります。

  • Toro が認めていないアタッチメントやアクセサリは使用しないでください。アタッチメントによって機体全体の安定性や運転特性が変わることがありますので注意してください。

  • プラットフォーム付きのマシンの場合

    • プラットフォームから降りる前にアームを降ろしてください。

    • 足を地面に突っ張って機体を安定させようとするのは非常に危険ですからやめてください。車両をコントロールすることができなくなったら、マシンの運動方向と反対側に飛び降りてください。

    • 機械の下から手足を差し入れないでください。

    • 必ず両足で運転台に立ち両手でバーをつかんだ状態で運転操作してください。

  • この機械を運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。

  • バックするときには、足元と後方の安全に十分な注意を払ってください。

  • コントロール類は絶対に急激な操作をせず、安定した操作を行ってください。

  • オーナーやユーザーは自分自身や他の安全に責任があり、オペレータやユーザーの注意によって物損事故や人身事故を防止することができます。

  • 作業にふさわしい服装をし、手袋、安全めがね、長ズボン、頑丈で滑りにくい安全な靴、および聴覚保護具を着用してください。長い髪は束ねてください。ゆるい装飾品やだぶついた服は身に着けないでください。

  • 疲れている時、病気の時、アルコールや薬物を摂取した時は運転しないでください。

  • 人を乗せないでください。また、マシンの周囲に人や動物を近づけないでください。

  • 運転は十分な照明のもとで行い、隠れて見えない穴などの障害物に注意してください。

  • エンジンを始動させる前に、すべての機器がニュートラルになっていること、駐車ブレーキ(装備車の場合)が掛かっていることを確認してください。エンジンを掛ける時は必ず正しい運転位置から操作してください。

  • 見通しの悪い曲がり角や、茂み、立ち木などの障害物の近くでは安全に十分注意してください。

  • 旋回するときや道路や歩道を横切るときなどは、減速し周囲に十分な注意を払ってください。周囲の交通に注意してください。

  • 作業中以外は必ずアタッチメントを停止させておいてください。

  • 障害物に衝突するなどした場合には、まず停止し、エンジンを切り、キーを抜き取ってから機体をよく点検してください。異常を発見したら、すべて修理してから作業を再開するようにしてください。

  • 締め切った場所では絶対にエンジンを運転しないでください。

  • エンジンを掛けたままで絶対に機体から離れないでください。

  • 運転位置を離れる前に:

    • 平らな場所に駐車する。

    • アームを下降させ、補助油圧装置を解除する。

    • 駐車ブレーキを掛ける(装備車の場合)。

    • エンジンを止め、キーを抜き取る。

  • 落雷の危険がある時には運転しないでください。

  • 本機を安全に操縦できるだけの十分な余裕のない場所では本機を使用しないでください。近くにある障害物を十分に頭に入れておいてください。周囲に樹木や壁などの障害物があることを忘れて機械をバックさせたりすると、思わぬ事故が起こる危険があります。

  • 頭上の安全(電線、木の枝、門など)に注意し、これらに機械や頭をぶつけないように十分注意してください。

  • アタッチメントに資材を入れすぎないようにしてください; アームを上げる時は荷が水平になるように上昇させてください。アタッチメントから資材がこぼれ落ちるとけがをする恐れがあります。

斜面での安全確保

  • 斜面を上りながら、あるいは下りながら作業をする時は、機体の重い方の側を山側にしてください。重量の分布はアタッチメントによって変わります。バケットが空の時は後ろが重くなり、バケットが満杯の時は前が重くなります。他のほとんどのアタッチメントは、装着すると機体の前方が重くなります。

  • 斜面でローダーアームを上げると機械の安定が悪くなります。斜面ではローダーアームを下げておいてください。

  • 斜面はスリップや転倒などを起こしやすく、これらは重大な人身事故につながります。どんな斜面や不整地であっても、通常以上に十分な注意が必要です。

  • 斜面での運転についてルールや手順を決めておきましょう。その際、各刈り込み現場の実地調査を行い、それぞれの斜面の角度が機械の乗り入れに安全な範囲にあるかどうかを調べてください。この調査においては、常識を十分に働かせてください。

  • 斜面では速度を落とし、安全に十分注意してください。地表面の状態は、マシンの安定性に大きな影響を与えます。

  • 斜面での発進・停止は避けてください。坂を上れないと分かったら、そのままゆっくりとまっすぐに坂を下りてください。

  • 斜面での旋回は避けてください。斜面で旋回しなければならない場合は、機体の重い側を山側にしてください。

  • 斜面ではどんな動作でもゆっくり、少しずつ行ってください。急旋回したり不意に速度を変えたりしないでください。

  • 斜面での作業に自信が持てない時は、作業を行わないでください。

  • 凸凹のある地形では機体が転倒する恐れがあります。穴やわだち、隆起に十分注意してください。深い芝生に隠れて障害物が見えないことがあります。

  • ぬれた面の上で作業するときは安全に特に注意して行ってください。大変すべりやすく、スリップを起こすと危険です。

  • 段差、溝、盛り土、水などの近くに乗り入れないでください。万一車輪やクローラが段差や溝に落ちたり、地面が崩れたりすると、機体が瞬時に転倒し、非常に危険です。必ず周囲から安全距離を確保してください。

  • 斜面では、アタッチメントの着脱をしないでください。

  • 法面には駐車しないでください。

エンジンの始動手順

  1. 運転台に立つ。

  2. 補助油圧レバーがニュートラル位置にあることを確認する。

  3. スロットルレバーを 低速と高速の中間位置にセットする。

  4. スタータスイッチにキーを差し込んで RUN 位置に回す。

    Note: バッテリー、エンジンオイル圧、グロープラグの各ランプが点灯します。

  5. グロープラグランプが消えたら、キーを START 位置に回す。エンジンが始動したら、キーから手を離す。

    Note: エンジンが温まっている場合には、グローランプの消灯を待たずにエンジンを始動できます。

    Important: スタータは 1 度に 10 秒間以上連続で使用しないでください。エンジンが始動しない場合は、スタータが冷えるまで 30 秒間待ち、再度始動を試みてください。この手順を守らないとスタータモータを焼損する恐れがあります。

  6. スロットルレバーを高速位置にセットする。

    Important: 油圧システムが冷たい(外気温が 0℃ 付近またはそれ以下)時にエンジンを最初から高速で運転すると、油圧システムが損傷を受けることがあります。低温時には、スロットルを中間位置のまま2-5 分間エンジンを回してからスロットルを高速位置にしてください。

    Note: 外気温が氷点下の場合は機械をガレージに保管しておくと機械の温度が下がりすぎず、始動がスムーズに行えます。

マシンを運転する

走行コントロールでマシンの走行を制御します。どの場合も、レバーを遠くへ押す(引く)ほどその方向への走行速度が上がります。走行コントロールから手を離すと走行を停止します。

エンジンの速度(1分間の回転数)はスロットルコントロールによって制御されています。スロットルレバー高速位置にすると最も良い性能が得られます。低速で運転する場合には、フルスロットル以外のスロットル設定で使用できます。

エンジンの停止手順

  1. 平らな場所に駐車し、駐車ブレーキ(搭載車では)を掛け、ローダーアームを下げる。

  2. 補助油圧レバーがニュートラル位置にあることを確認する。

  3. スロットルレバーを 低速位置に動かす。

  4. 負荷の大きい作業の直後など、エンジンが高温になっている場合には、1分間程度のアイドリングを行ってからキーをOFF位置にしてください。

    Note: エンジンが徐々に冷えるので機械のために良い効果があります。緊急時には、即座にエンジンを停止して構いません。

  5. キーを OFF 位置にして抜き取る。

注意

子供や外部者が本機を操作しようとして思わぬけがや事故に発展する恐れがある。

機械から離れる時には、必ず駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取る。

アタッチメントを使うとき

アタッチメントの取り付け方

Important: 弊社が認可していないアタッチメントは使用しないでください。アタッチメントによって機体全体の安定性や運転特性が変わることがありますので注意してください。認可していないアクセサリを御使用になると本機の製品保証を受けられなくなる場合があります。

Important: アタッチメントを取り付ける前に、取り付けプレートが汚れていないこと、ピンがスムーズに回ることを確認してください。ピンが回りにくい場合はグリスを塗ってください。

  1. アタッチメントを平らな場所に置く;後方にトラクションユニットのスペースを確保しておくこと。

  2. エンジンを掛ける。

  3. アタッチメント取り付けプレートを前に倒す。

  4. 取り付けプレートをアタッチメント受けプレートの上側にセットする(図 13)。

    g003710
  5. 取り付けプレートを後ろに倒しながら、アームを上げる。

    Important: アタッチメントが地面から完全に離れるまで上げ、取り付けプレートを後ろ一杯に傾ける。

  6. エンジンを止め、キーを抜き取る。

  7. クイック取り付けピンを取り付けプレートにはめ込み、確実にはまっていることを確認する(図 14)。

    Important: はめ込み位置までピンが回らないのは、取り付けプレートと受けプレートが正しく合っていないためです。受けプレートをチェックし、必要ならプレートを清掃してください。

    g003711

    警告

    クイック取り付けピンをアタッチメント取り付けプレートに確実に通しておかないと、アタッチメントがトラクションユニットから外れ落ち、人身事故となる危険がある。

    ピンが確実にはまっていることを確認すること。

油圧ホースを取り付ける

警告

高圧で噴出する作動油は皮膚を貫通し、身体に重大な損傷を引き起こす。万一、油圧オイルが体内に入った場合には、この種の労働災害に経験のある施設で数時間以内に外科手術を受けないと壊疽(えそ)を起こす。

  • 油圧装置を作動させる前に、全部のラインコネクタが適切に接続されていること、およびラインやホースの状態が良好であることを確認すること。

  • 油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出しているので、絶対に手などを近づけない。

  • リークの点検には新聞紙やボール紙を使い、決して手で直接確かめない。

注意

油圧カプラ、油圧ライン、油圧バルブ、作動油は高温になる。不用意に触ると火傷を負う危険がある。

  • 油圧カプラを扱うときは手袋を着用する。

  • 油圧システムの部品に触れるときは、機械が冷えるのを待って行う。

  • 作動オイルがこぼれたときは、手で触らない。

油圧で動かすアタッチメントの場合は、油圧ホースを次の手順で繋いでください:

  1. エンジンを止め、キーを抜き取る。

  2. 補助油圧レバーを前に動かし、次に後ろに動かし、そのあとニュートラルに戻す; これで油圧カプラに掛かっている圧力が解放される。

  3. マシンの油圧コネクタの保護カバーを外す。

  4. 油圧コネクタをチェックし、汚れがあれば除去する。

  5. アタッチメント側のオスのコネクタをマシン側のメスのコネクタに押し込む。

    Note: アタッチメント側のオスのコネクタを最初に接続するときに、アタッチメント内部に残っている油圧が解放されます。

  6. アタッチメント側のメスのコネクタをマシン側のオスのコネクタに押し込む。

  7. ホースを引っ張ってみて、接続が確実か確認する。

アタッチメントの外し方

  1. 平らな場所に駐車する。

  2. アタッチメントを地表面まで降下させる。

  3. エンジンを止め、キーを抜き取る。

  4. クイック取り付けピンを外側に回して解除する。

  5. アタッチメントに油圧を使っている場合は、補助油圧レバーをまず前に、それから後に動かし、最後にニュートラルに入れると油圧カプラに掛かっている圧力が解放される。

  6. アタッチメントに油圧を使っている場合は、カラーをずらして油圧カプラの上に戻し、カラーをカプラから外す。

    Important: ホース内部に異物を入れないために、収納時にはアタッチメントのホース同士を接続しておいてください。

  7. マシンの油圧カプラに保護カバーをかぶせる。

  8. エンジンを掛け、取り付けプレートを前に倒し、マシンを後退させてアタッチメントから離す。

運転終了後に

運転終了後の安全確認

  • 調整、洗浄、格納、整備などは、エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部の動きが完全に停止し、機体が十分に冷えたを確認してから行う。

  • 火災防止のため、アタッチメントや駆動部、マフラーやエンジンの周囲に、ほこりを溜めないでください。オイルや燃料がこぼれた場合はふき取ってください。

  • 各部品が良好な状態にあり、ボルトナット類が十分にしまっているか常に点検してください。

  • 使用中に熱くなる部分に触れないよう注意してください。保守、調整、整備などの作業は、安全な温度に下がってから行ってください。

  • トレーラやトラックに芝刈り機を積み降ろすときには安全に十分注意してください。

故障したマシンを移動するには

Important: 油圧システムの損傷を防ぐため、トラクションユニットを牽引したり手押しで移動するときは、必ず牽引バルブを開けてください。

  1. エンジンを止め、キーを抜き取る。

  2. 各牽引バルブを覆っているプラグを取り外す(図 15)。

    g237902
  3. 各牽引バルブのジャムナットをゆるめる。

  4. 六角レンチを使って各バルブを左に 1 回転させるとバルブが開く。

  5. 必要に応じてマシンを牽引または押して移動する。

    Important: 牽引速度は時速 4.8km/h を超えないようにしてください。

  6. 修理が終わったら、牽引バルブを閉め、ジャムナットを締め付ける。

    Important: バイパスバルブを締め付けすぎないように注意してください。

  7. プラグを元通りに取り付ける。

移動走行を行うとき

牽引に使用するトレーラやトラックはヘビーデューティー仕様のしっかりしたものをお使いください。歩み板は幅の広い一枚ものを使用してください。トレーラやトラックは、法令で定められた灯火類やマークが完備しているものを使用してください。安全に関する注意事項はすべてよく読んでください。この機械についてよく知っておくことがあなた自身や周囲の人を事故から守ることにつながります。ロープ掛けや積荷固定についてはそれぞれの地域の法令などを順守してください。

警告

公道上を走行する場合には、適切な方向指示器、反射器、表示、低速車表示などが定められており、これらを遵守しないと危険である。

公道上などを走行しないこと。

トレーラの選択

警告

マシンをトレーラなどに搭載する作業は、機体を転倒させる危険をはらんでおり、万一そのような事故が起こると死亡事故など重大な人身事故となる(図 16)。

  • 歩み板は幅の広いものを使用すること;マシンの左右それぞれに細い歩み板を使用しないこと。

  • 必ず、トラック(トレーラ)の荷台の高さの4倍程度の長さの板を使用すること。このようにすれば、平らな地面と荷台との角度が15度を超えることはない。

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トレーラへの積み込み

警告

マシンをトレーラなどに搭載する作業は、機体を転倒させる危険をはらんでおり、万一そのような事故が起こると死亡事故など重大な人身事故となる。

  • 歩み板の上を運転する場合には安全に十分に注意すること。

  • 積み降ろしは、機体の前後のうち重い方を山側(登り側)にして行う。

  • 積み下ろし作業中の急加速や急減速などは転倒などの危険を大きくするから避ける。

  1. トレーラを使用する場合は、トレーラを牽引車両に接続するとともに、安全チェーンを取り付けること。

  2. トレーラにブレーキが付いている場合には、ブレーキも接続すること。

  3. ランプ板を下ろす(図 16)。

  4. アームを下降させる。

  5. 積み込みは、機体の前後のうち重い方を山側(登り側)にして行う(図 17)。

    • マシンに搭載されているアタッチメント(バケットまたは可変フォーク)にフルに荷重がかかっているの場合や、無負荷アタッチメント(トレンチャ)の場合には、前進でランプを登る。

    • マシンに搭載されているアタッチメントが荷を積んでいない場合や、アタッチメントを取り付けていない場合には、後進でランプを登る。

    g237904
  6. ローダアームを一番下まで降下させる。

  7. 駐車ブレーキを掛け(装着機の場合)、エンジンを停止させ、キーを抜き取る。

  8. 機体についているロープ掛けポイントを使い、チェーンやロープ、ワイヤなど適切なものでしっかりと機体をトレーラに固定する(図 18)。ロープ掛けや積荷固定については各地域の法令などに従ってください。

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マシンを降ろす

  1. ランプ板を下ろす(図 17)。

  2. 機体の前後のうち重い方を上(登り側)にし、荷を低くして降ろす(図 19)。

    • マシンに搭載されているアタッチメント(バケットまたは可変フォーク)にフルに荷重がかかっているの場合や、無負荷アタッチメント(たとえばトレンチャ)の場合には、後退でランプを下る。

    • マシンに搭載されているアタッチメントが荷を積んでいない場合や、アタッチメントを取り付けていない場合には、前進でランプを下る。

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マシンを持ち上げる

ロープ掛けポイントを吊り上げポイントとして利用することができます;図 18を参照。

保守

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

保守作業時の安全確保

  • 平らな場所に駐車し、補助油圧装置を解除し、アタッチメントを降下させ、駐車ブレーキ(が付いている場合は)を掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取ってください。また、必ず機械各部の動きが完全に停止し、機体の温度が十分に下がったのを確認してから、調整、洗浄、格納、修理などの作業に掛かってください。

  • オイルや燃料がこぼれた場合はふき取ってください。

  • 適切な訓練を受けていない人には機械の整備をさせないでください。

  • 必要に応じ、ジャッキなどを利用して機体や機器を確実に支えてください。

  • 機器類を取り外すとき、スプリングなどの力が掛かっている場合があります。取り外しには十分注意してください。

  • 修理作業に掛かる前には、バッテリーの接続を外してください;バッテリーの整備を参照。

  • 可動部に手足を近づけないよう注意してください。エンジンを駆動させたままで調整を行うのは可能な限り避けてください。

  • 各部品が良好な状態にあり、ボルトナット類が十分にしまっているか常に点検してください。擦り切れたり破損したりしたステッカーは貼り替えてください。

  • 絶対に安全装置にいたずらをしないでください。

  • 弊社が認可していないアタッチメントは使用しないでください。アタッチメントによって機体全体の安定性や運転特性が変わることがありますので注意してください。認められていないアタッチメントを御使用になると製品保証を受けられなくなる場合があります。

  • 交換部品は必ずトロの純正品をお使いください。

  • 整備・修理中にアームを上げておく必要がある場合は、必ず油圧シリンダにロックを掛けてアームを固定してください。

推奨される定期整備作業

整備間隔整備手順
使用開始後最初の 8 時間
  • ホイールナットのトルク締めを行う。
  • 油圧フィルタを交換する。
  • 使用開始後最初の 50 時間
  • エンジンオイルとフィルタの交換を行う。
  • 使用するごとまたは毎日
  • マシンのグリスアップを行ってください。(洗浄後はすぐに行ってください。)
  • エンジンオイルの量を点検する。
  • 燃料フィルタからの水抜きを行う。
  • タイヤ空気圧を点検する。
  • ラジエタースクリーンを点検清掃する。
  • エンジンの冷却液を点検する。
  • 駐車ブレーキのテストを行う.
  • マシンの外側を清掃する。
  • ボルトナット類にゆるみがないか点検する。
  • 25運転時間ごと
  • 油圧ラインに、オイル漏れ、フィッティングのゆるみ、ねじれ、支持部のゆるみ、磨耗や腐食などがないか点検する。(異常を発見したら必ず運転を行う前に修理すること。)
  • 油圧オイルの量を点検する。
  • 75運転時間ごと
  • ほこりのひどい場所で使用する場合は、エンジンオイルもフィルタもより頻繁な交換が必要です。
  • バッテリーケーブルの接続状態を点検します。
  • バッテリーを洗浄する。
  • 100運転時間ごと
  • ホイールナットのトルク締めを行う。
  • 200運転時間ごと
  • エアクリーナの整備を行う。(砂やほこりのひどい場所で使用する場合は整備間隔を短くすること。)
  • 400運転時間ごと
  • 油圧フィルタを交換する。
  • 1500運転時間ごと
  • 全部の可動部油圧ホースを交換する。
  • 1年ごと
  • 燃料フィルタを交換する。
  • エンジンの冷却液を交換する。
  • 油圧オイルを交換する。
  • 1年ごとまたは長期保管前
  • 塗装傷のタッチアップを行う。
  • Important: エンジンの整備に関しての詳細は、付属のエンジンマニュアルを参照のこと。

    注意

    始動スイッチにキーをつけたままにしておくと、誰でもいつでもエンジンを始動させることができ、危険である。

    整備作業の前には必ずキーを抜いておくこと。

    整備前に行う作業

    シリンダロックの使い方

    警告

    ローダアームが下がって人に当たると非常に危険である。

    ローダーアームを上げたままで作業する必要がある場合は、必ず作業を開始する前にロックを掛けておく。

    シリンダロックのかけ方

    1. アタッチメントを取り外す。

    2. アームを一番高い位置に上昇させる。

    3. エンジンを止め、キーを抜き取る。

    4. 各昇降シリンダロッドにシリンダロックを取り付ける(図 20)。

      g005162
    5. 各シリンダロックをクレビスピンとコッターピンで固定する(図 20)。

    6. ゆっくりとローダーアームを降ろす;シリンダロックにシリンダのボディとロッド端部が当たるまで降ろす。

    シリンダロックの取り外しと収納

    Important: マシンを使用する前に、シリンダロックをロッドから外して、確実に収納してください。

    1. エンジンを掛ける。

    2. アームを一番高い位置に上昇させる。

    3. エンジンを止め、キーを抜き取る。

    4. 各シリンダロックを固定しているコッターピンとクレビスピンを外す。

    5. シリンダロックを取り外すこと。

    6. アームを下降させる。

    7. シリンダロックを油圧ホースに取り付けて、クレビスピンとコッターピンで固定する(図 21)。

      g005163

    内部の機器へのアクセス

    警告

    エンジンを作動させたままでカバーやフードやスクリーンを開けると可動部に触れて大けがをする恐れがある。

    カバーやフードやスクリーンを開く時は、必ず、エンジンを停止してキーを抜き取り、エンジンが冷えのを待つこと。

    前アクセスカバーを取り外す。

    1. 平らな場所に停車して駐車ブレーキを掛ける。

    2. ローダーアームを上昇させ、シリンダロックを取り付ける。

      Note: ローダアームを上昇させずに前アクセスカバーを取り外す必要がある場合には、アームの下からカバーを抜き出すときにカバーや油圧ホースを傷つけないように十分注意してください。

    3. エンジンを止め、キーを抜き取る。

    4. ロッキングタブ(2枚)(図 22)を外す(図は上タブと左タブ)

      g005943
    5. 機体からカバーを外す。

    6. 必要な作業が終了したら、前アクセスカバーを元通りに取り付け、先ほど外したロッキングタブで固定する。

    後アクセスカバーの開け方

    1. 平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、ローダーアームを下げる。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取る。

    3. 後アクセスカバーの上部についているロッキングタブ(2枚)を開放する(図 23)。

      g005957
    4. 右ロッキングタブの隣のボルトを外す(図 23)。

    5. ハンドルを握り、カバーを持ち上げて後方に開く(図 23)。

    6. 必要な作業が終了したら、後アクセスカバーを元通りに閉じる。

    7. そして、先ほど外したロッキングタブとボルトで固定する。

    潤滑

    グリスアップを行う

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • マシンのグリスアップを行ってください。(洗浄後はすぐに行ってください。)
  • グリスの種類:汎用グリス

    1. 平らな場所に駐車し、駐車ブレーキ(搭載車では)を掛け、ローダーアームを下げる。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取る。

    3. グリスニップルをウェスできれいに拭く。

    4. ニップルにグリスガンを接続する(図 24と図 25)。

      g005945
      g004209
    5. グリスがはみ出てくるまで注入する(約3回のポンプ動作)。

    6. はみ出したグリスはふき取る。

    エンジンの整備

    エンジンの安全事項

    • エンジンオイルの点検や補充は、エンジンを止めて行ってください。

    • エンジンのガバナの設定を変えたり、エンジンの回転数を上げすぎたりしないでください。

    • 手足や顔や衣服を回転部やマフラなどの高温部に近づけないよう十分注意すること。

    エアクリーナの整備

    整備間隔整備手順
    200運転時間ごと
  • エアクリーナの整備を行う。(砂やほこりのひどい場所で使用する場合は整備間隔を短くすること。)
    1. 平らな場所に駐車し、駐車ブレーキ(搭載車では)を掛け、ローダーアームを下げる。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取る。

    3. エアフィルタのラッチを外し、ボディーからカバーを抜き出す(図 26)。

      g200767
    4. ダストカップ側をひねって開き、内部にあるゴミを捨てる。

    5. エアフィルタカバーの内部を圧縮空気(2.05 bar (30 psi) 以下)できれいに清掃する。

      Important: エアクリーナボディの清掃には、圧縮空気を使用しないでください。

    6. エアフィルタのボディーから、フィルタを静かに引き出す (図 26)。

      Note: ボディの側面にフィルタをぶつけないように注意すること。

      Important: フィルタは清掃しないでください。

    7. フィルタに破れや油汚れがないか、ゴムシールに傷がないか点検する。明るい電球などにフィルタをかざして、フィルタに傷がないか点検する;傷がある場合はその部分が明るく抜けて見える。

      破損しているフィルタは使用しない。

    8. 注意深くフィルタを取り付ける(図 26)。

      Note: 取り付ける時、一次フィルタの外側リムをしっかり押さえて確実に装着してください。

      Important: フィルタの真ん中(柔らかい部分)を持たないでください。

    9. ダストキャップを下に向けてエアクリーナカバーを正しく取り付け、ラッチを掛ける(図 26)。

    エンジンオイルについて

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 50 時間
  • エンジンオイルとフィルタの交換を行う。
  • 使用するごとまたは毎日
  • エンジンオイルの量を点検する。
  • 75運転時間ごと
  • ほこりのひどい場所で使用する場合は、エンジンオイルもフィルタもより頻繁な交換が必要です。
  • エンジンオイルの仕様

    オイルの種類: 洗浄性ディーゼルエンジンオイル(API 規格 CH-4, CI-4 またはそれ以上)

    クランクケースの容量:フィルタを含めて 3.2 リットル

    粘度: 下の表を参照してください。

    g238048

    エンジンオイルの量を点検する

    1. 平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、ローダーアームを下げる。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取り、エンジンが冷えるまで待つ。

    3. 後アクセスカバーを開く。

    4. ディップスティック取り付け部の周辺をきれいにぬぐう(図 28)。

      g005936
    5. ディップスティックを抜き、先端の金属部分(図 28) をウェスできれいに拭く。

    6. ディップスティックを補給管の中にしっかりと差し込む(図 28)。

    7. ディップスティックを抜き取り、オイルの量を見る。

      Note: 油量が格子模様の範囲にあれば適正である。

    8. 油量が少なければ、オイル補給口のキャップの周囲をきれいに拭き、キャップを外す(図 28)。

    9. バルブカバーにゆっくりとオイルを入れる。もう一度オイル量を調べる;油量が格子模様の範囲にあれば適正である。

      Note: オイルの種類:ディーゼルエンジン用オイル(API 規格 CH-4, CI-4 またはそれ以上);エンジンオイルの仕様を参照

      Important: オイルの入れすぎは、かえってエンジンを傷めます。

    10. オイルキャップとディップスティックを取り付ける。

    11. 後アクセスカバーを閉じる。

    エンジンオイルとフィルタの交換

    1. エンジンを始動し、5 分間程度運転する。

      Note: オイルが温まって排出しやすくなります。

    2. オイルが完全に抜けるように、排出口側がやや低くなるように駐車する。

    3. アームを下降させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止し、キーを抜き取る。

    4. 排出口の下に廃油受けを置く(図 29)。

      g005947
    5. クランプをゆるめ、プラグを外す(図 29)。

    6. オイルが完全に抜けたらプラグを元通りに取り付けてクランプで固定する。

      Note: 廃油はリサイクルセンターに持ち込むなど適切な方法で処分する。

    7. 後アクセスカバーを開く。

    8. オイルフィルタを外し、フィルタのアダプタ・ガスケットの表面をきれいに拭く(図 30)。

      g000653
    9. フィルタのガスケットにきれいなオイルを薄く塗る(図 30)。

    10. アダプタに新しいフィルタを取り付ける。ガスケットがアダプタに当たるまで手でねじ込み、そこから更に ½ 回転増し締めする(図 30)。

    11. オイル補給口のキャップ(図 28)を取り、所要量の約 80% のオイルを、バルブカバーから入れる。

    12. オイルの量を点検する。

    13. ディップスティックの上の印に達するまで補給口から残りのオイルをゆっくりと補給する。

    14. キャップを取り付ける。

    15. エンジンを始動し、フィルタがオイルを吸収するまで15 秒間待つ。

    16. 平らな場所に駐車し、エンジンを停止し、キーを抜き取る。

    17. エンジンオイルの量を点検する。必要に応じてオイルを補給する。

    18. 後アクセスカバーを閉じる。

    燃料系統の整備

    危険

    燃料は非常に引火・爆発しやすい物質である。発火したり爆発したりすると、やけどや火災などを引き起こす。

    • 燃料タンクからの燃料の抜き取りはエンジンが冷えてから行う。この作業は必ず屋外の広い場所で行う。こぼれた燃料はふき取る。

    • 燃料取り扱い中は禁煙を厳守し、火花や炎を絶対に近づけない。

    • 燃料に関する注意事項の説明は燃料についての安全事項 を参照してください。

    燃料フィルタからの水抜き

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • 燃料フィルタからの水抜きを行う。
    1. 平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、ローダーアームを下げる。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取る。

    3. 後アクセスカバーを開く。

    4. ドレンバルブを開いてフィルタに溜まっている水を抜く(図 31

      Note: 燃料フィルタは、燃料タンクの底部に取り付けられています。

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    5. バルブを閉じる。

    6. 後アクセスカバーを閉じる。

    燃料フィルタの交換

    整備間隔整備手順
    1年ごと
  • 燃料フィルタを交換する。
  • Important: 汚れているフィルタを再取り付けしないでください。

    1. 平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、ローダーアームを下げる。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取る。

    3. 燃料タンクの下にある燃料バルブを閉じる(図 34)。

    4. 後アクセスカバーを開く。

    5. ドレンバルブ(図 32)を開き、出てくる燃料を容器に受けて適切に処分する。

      g005948
    6. フィルタレンチを使って燃料フィルタを外す(図 32)。

    7. 取り付け面をきれいに拭く。

    8. 新しいフィルタのガスケットにきれいなエンジンオイルを薄く塗る。

    9. 新しいフィルタのガスケットが取り付け部に軽く当るまで手でねじ込み、そこからさらに ½ 回転締め付ける。

    10. 燃料タンクの下にある燃料バルブを開ける(図 34)。

    11. 燃料タンクから燃料を抜き取る;燃料系統からのエア抜きを参照。

    12. エンジンを始動し、漏れがないか点検する。

    燃料系統からのエア抜き

    下記のいずれかの場合は、燃料システムのエア抜きを実施する必要があります:

    • 新しいマシンを初めて始動する時、または長期保管後に始動する時

    • 燃料切れでエンジンが停止して、燃料を補給した後の始動時

    • 燃料系統の整備作業を行った後

    1. 平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、ローダーアームを下げる。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取る。

    3. 後アクセスカバーを開く。

    4. 燃料フィルタの下に容器をおく(こぼれてくる燃料を受けられるように)。

    5. 燃料フィルタ上部についているエア抜きねじを開くと、ボウルに燃料が流れ込んでくる(図 33)。

      g005949
    6. 燃料が途切れなくでてくるようになったらエア抜きねじを閉める。

    7. エンジンの左側にあるエア抜きプラグ(燃料噴射ポンプの上部)を探し出し、ここにホースを接続して燃料受け容器まで導く。

    8. エア抜きプラグを開き、燃料が連続的に流れ出すまでエンジンをクランキングさせる。

    9. エア抜きプラグを閉じる。

    10. 後アクセスカバーを閉じる。

    燃料タンクの内部清掃

    1. 平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、ローダーアームを下げる。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取る。

    3. 燃料タンクの下にあるホースについている燃料バルブを閉じる(図 34)。

      g003795
    4. 後アクセスカバーを開く。

    5. 燃料フィルタについているクランプをゆるめ、フィルタからずらす。

    6. フィルタから燃料ホースを抜き取り、燃料バルブを開いて、落ちてくるガソリンを容器に受ける。

    7. 燃料バルブを閉じる。

    8. 燃料フィルタに燃料ラインを接続する。

    9. ホースクランプを燃料フィルタの位置までずらして燃料ラインに固定する。

    10. 後アクセスカバーを閉じる。

    11. 燃料タンクの下にあるホースについている燃料バルブを図 34に示すように開く。

    Note: 燃料タンクが空になったこの時に燃料フィルタを交換するのがベストです。

    電気系統の整備

    電気系統に関する安全確保

    • マシンの整備や修理を行う前に、バッテリーの接続を外してください。バッテリーの接続を外すときにはマイナスケーブルを先に外し、次にプラスケーブルを外してください。接続するときにはプラスを先に接続し、次にマイナスを接続してください。

    • バッテリーの充電は、火花や火気のない換気の良い場所で行ってください。バッテリーと充電器の接続や切り離しを行うときは、充電器をコンセントから抜いておいてください。また、安全な服装を心がけ、工具は確実に絶縁されたものを使ってください。

    • バッテリー液は毒性があり、皮膚に付くとやけどを引き起こします。皮膚、目、衣服に付着させないよう注意してください。バッテリーに関わる作業を行うときには、顔や目や衣服をきちんと保護してください。

    • バッテリーからは爆発性のガスが発生します。バッテリーにタバコの火、火花などの火気を近づけないでください。

    バッテリーの整備

    整備間隔整備手順
    75運転時間ごと
  • バッテリーケーブルの接続状態を点検します。
  • バッテリーを洗浄する。
  • バッテリーの表面はいつもきれいに、常にフル充電状態にしておきましょう。バッテリーやバッテリーボックスの清掃にはペーパータオルが便利です。端子部に腐食が発生した場合には、重曹水(水4:重曹1)で清掃します。きれいになった端子には、錆びないようにグリスを塗っておきます。

    仕様: 12 V, 450 A(CCA)

    バッテリーの取り外し

    1. 平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、ローダーアームを下げる。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取る。

    3. バッテリーカバーを取り出す(図 35)。

      g230939
    4. バッテリー固定用のバーとナットを外す(図 35)。

    5. バッテリーのマイナス端子にマイナス(黒)ケーブルの接続を外す(図 35)。

    6. バッテリーのプラス端子にプラス(赤)ケーブルの接続を外す(図 35)。

    7. 運転台からバッテリーを外す。

    バッテリーの充電

    Important: バッテリーはいつもフル充電状態にしておきましょう(液の比重が1.265になる)。特に氷点下で保管する場合にはこのことを守ってください。

    1. 車体からバッテリーを取り外す;バッテリーの取り外しを参照。

    2. 25-30アンペアで10-15分、または4-6 アンペアで30分、バッテリーを充電する(図 36)。充電しすぎないように注意すること。

      g003792
    3. 充電が終わったら、チャージャのプラグをコンセントから抜いてから、チャージャのリード線をバッテリー端子から外す()図 36

    バッテリーの清掃

    Note: バッテリーの寿命を延ばすために、端子や周囲が汚れないように維持してください。

    1. 平らな場所に駐車し、駐車ブレーキ(搭載車では)を掛け、ローダーアームを下げる。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取る。

    3. 機体からバッテリーを外す:バッテリーの取り外し

    4. 重曹と水でケース全体を洗う。

    5. 真水でケースを仕上げ洗いする。

    6. 腐食防止のために両方の端子部にワセリン(Grafo 112X: P/N 505-47)を薄く塗る。

    7. バッテリーを取り付ける; バッテリーを取り付けるを参照。

    バッテリーを取り付ける

    1. プラットフォームにバッテリーを取り付ける(図 35)。

    2. 先ほど取り外したナットとバーで、バッテリーをシャーシに固定する(図 35)。

    3. 先ほど取り外したねじ類を再使用して、プラスケーブル(赤いケーブル)をバッテリーのプラス(+)端子に取り付ける(図 35)。

    4. プラス(+)端子に赤いゴムカバーを取り付ける。

    5. 先ほど取り外したねじ類を再使用して、マイナスケーブル(黒いケーブル)をバッテリーのマイナス(-)端子に取り付ける(図 35)。

    6. バッテリーカバーを取り付ける(図 35)。

    Important: 鋭利な端部などにバッテリーのケーブルを当てないよう、またケーブル同士を接触させないよう、注意してください。

    後付けしたバッテリーの整備

    本機にもともと搭載されているバッテリーはメンテナンスフリータイプです。別のバッテリーに交換した場合は、そのバッテリーのメーカーの指示に従って整備してください。

    走行系統の整備

    タイヤ空気圧を点検する

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • タイヤ空気圧を点検する。
  • どのタイヤも以下に示す規定値に調整して運転してください。測定はタイヤが冷えている状態で行うのが最も正確です。

    圧力:1.03-1.38 bar (1.1-1.4 kg/cm2 = 15-20 psi)

    Note: 砂地で使用する場合には、タイヤ空気圧を低く設定(1.03 bar=1.1 kg/cm2)するほうが柔らかい足元での走行性が向上します。

    g003793

    ホイールナットのトルクの点検を行う

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 8 時間
  • ホイールナットのトルク締めを行う。
  • 100運転時間ごと
  • ホイールナットのトルク締めを行う。
  • ホイールラグナットを 68 N·m(6.9 kg.m=50 ft-lb)にトルク締めする。

    冷却系統の整備

    冷却系統に関する安全確保

    • 冷却液を飲み込むと中毒を起こす;冷却液は子供やペットが触れない場所に保管すること。

    • 高温高圧の冷却液を浴びたり、高温のラジエター部分に触れたりすると大火傷をする恐れがある。

      • エンジン停止後、少なくとも15分間程度待って、エンジンが冷えてからキャップを開けること。

      • キャップを開けるときはウェスなどを使い、高温の水蒸気を逃がしながらゆっくりと開けること。

    ラジエタースクリーンの清掃

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • ラジエタースクリーンを点検清掃する。
  • 圧縮空気を使って、スクリーンにたまった汚れを取り除いてください。

    冷却液の量を点検する

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • エンジンの冷却液を点検する。
  • 冷却液は水とエチレングリコール不凍液の 50/50 混合液です。毎日、エンジンを掛ける前に、冷却液の量を点検してください。

    危険

    回転中のシャフトやファンは人身事故の原因となる。

    • マシンは、必ず安全カバー類を取り付けた状態で運転すること。

    • 手、指、衣服などを、回転中のファンやシャフトに近づけないこと。

    • 整備を行う前に、必ず平らな場所に駐車し、ローダーアームを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

    1. 平らな場所に駐車し、ローダーアームを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止する。

    2. エンジンのキーを抜き取ってエンジンが冷えるまで待つ。

    3. ラジエターのキャップを外し、冷却液の量を点検する(図 38)。

      補給口の首の根元まで冷却液があればよい。

      g005937
    4. 量が不足している場合は、補給口のキャップを外して補給する。

      Important: 入れすぎないこと。

    5. ラジエターのキャップを取り付け、確実に締め付ける。

    エンジンの冷却液の交換

    整備間隔整備手順
    1年ごと
  • エンジンの冷却液を交換する。
  • 毎年一回、弊社代理店に依頼して冷却水の交換を行ってください。

    冷却を補給する場合は、冷却液の量を点検するを参照。

    ブレーキの整備

    駐車ブレーキのテストを行う

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • 駐車ブレーキのテストを行う.
    1. 駐車ブレーキを掛ける;駐車ブレーキレバーを参照。

    2. エンジンを掛ける。

    3. マシンをゆっくりと前進または後退させる操作を行う。

    4. マシンが動き出す場合には、弊社代理店に修理を依頼する。

    油圧系統の整備

    油圧系統に関する安全確保

    • 万一、油圧オイルが体内に入ったら、直ちに専門医の治療を受ける。万一、油圧オイルが体内に入った場合には、数時間以内に手術を受ける必要がある。

    • 油圧装置を作動させる前に、全部のラインコネクタが適切に接続されていること、およびラインやホースの状態が良好であることを確認すること。

    • 油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出しているので、絶対に手などを近づけない。

    • リークの点検には新聞紙やボール紙を使う。

    • 油圧関係の整備を行う時は、内部の圧力を確実に解放する。

    油圧作動液の仕様

    整備間隔整備手順
    25運転時間ごと
  • 油圧ラインに、オイル漏れ、フィッティングのゆるみ、ねじれ、支持部のゆるみ、磨耗や腐食などがないか点検する。(異常を発見したら必ず運転を行う前に修理すること。)
  • 1500運転時間ごと
  • 全部の可動部油圧ホースを交換する。
  • 油圧オイルタンクの容量:56 リットル

    油圧オイルは以下の作動液のうちから選択してください:

    • トランスミッション/油圧装置用トロ・プレミアム・トラクタオイル(製品の詳細についは弊社代理店におたずねください)

    • オールシーズン用トロ・プレミアム油圧オイル(製品の詳細についは弊社代理店におたずねください)

    • 上記製品のどちらも入手不可能な場合には、トラクタ用汎用油圧オイル(UTHF)に区分される製品をお使いいただけますが、必ず通常の石油系オイルをお選びください。以下に挙げる特性および産業規格をすべて満たしている必要があります。油圧オイルの性能や規格については専門業者にご相談ください。

      Note: 不適切なオイルの使用による損害については弊社は責任を持ちかねますので、品質の確かな製品をお使い下さる様お願いいたします。

      物性
      粘度, ASTM D445cSt at 40° C: 55-62
      cSt at 100° C: 9.1-9.8
      粘性インデックス: ASTM D2270140–152
      流動点, ASTM D97-43ー-37°C
      産業規格
      API GL-4, AGCO Powerfluid 821 XL, Ford New Holland FNHA-2-C-201.00, Kubota UDT, John Deere J20C, Vickers 35VQ25, および Volvo WB-101/BM

      Note: 多くの油圧オイルはほとんど無色透明であり、そのためオイル洩れの発見が遅れがちです。油圧オイル用の着色剤(20ml 瓶)をお使いいただくと便利です。1瓶で 15-22 リットルのオイルに使用できます。ご注文は弊社代理店へ(パーツ番号は P/N 44-2500です)。

    油圧オイルの量を点検する

    整備間隔整備手順
    25運転時間ごと
  • 油圧オイルの量を点検する。
  • 初めての運転の前に必ず油圧オイルの量を確認し、その後は25運転時間ごとに点検してください。

    油圧オイルの量を点検するを参照。

    Important: 必ず所定の油圧オイルを使用してください。規格外のオイルは油圧系統を破損させる恐れがあります。

    1. 平らな場所に駐車し、ついているアタッチメントを全て外し、駐車ブレーキ(装着車の場合)を掛け、ローダーアームを上昇させ、シリンダロックを掛ける。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取り、エンジンが冷えるまで待つ。

    3. フード/フロントアクセスカバーを取り外す。

    4. 油圧オイルタンクの注油口の周囲をきれいに拭く(図 39)。

    5. 油圧タンクの補給管のキャップを外し、ディップスティックで油量を点検する(図 39)。

      油量が 2 本のマークの間にあれば適正である。

      g005938
    6. 油量が少なければ上マークまで補給する。

    7. 補給管のキャップを取り付ける。

    8. フード/フロントアクセスカバーを取り付ける。

    9. シリンダロックを外して所定場所に保管し、ローダーアームを下降させる。

    油圧フィルタの交換

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 8 時間
  • 油圧フィルタを交換する。
  • 400運転時間ごと
  • 油圧フィルタを交換する。
  • Important: 自動車用オイルフィルタを使用しないでください; 油圧系統に重大な損傷を起こすおそれがあります。

    1. 平らな場所に駐車し、ついているアタッチメントを全て外し、駐車ブレーキ(装着車の場合)を掛け、ローダーアームを上昇させ、シリンダロックを掛ける。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取る。

    3. フード/フロントアクセスカバーを取り外す。

    4. フィルタの下にオイルを受ける容器をおく。

    5. 古いフィルタ(図 40)を外し、取り付けアダプタ部の表面をきれいに拭く。

      g003721
    6. 新しいフィルタのゴム製ガスケットにきれいな油圧オイルを薄く塗る(図 40)。

    7. アダプタに新しいフィルタを取り付ける(図 40)。ゴム製ガスケットがアダプタに当たるまで手でねじ込み、そこから更に 1/2 回転増し締めする。

    8. こぼれたオイルを拭き取る。

    9. エンジンを始動して2分間運転し、システム内のエアをパージする。

    10. エンジンを停止させ、オイル漏れがないか点検する。

    11. 油圧オイルタンク内のオイル量を点検し(油圧オイルの量を点検するを参照)、不足している場合には、ディップスティックのマークまで油圧オイルを補給する。入れすぎないこと。

    12. フード/フロントアクセスカバーを取り付ける。

    13. シリンダロックを外して所定場所に保管し、ローダーアームを下降させる。

    油圧オイルの交換

    整備間隔整備手順
    1年ごと
  • 油圧オイルを交換する。
    1. 平らな場所に駐車し、ついているアタッチメントを全て外し、駐車ブレーキ(装着車の場合)を掛け、ローダーアームを上昇させ、シリンダロックを掛ける。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取る。

    3. フード/フロントアクセスカバーを取り外す。

    4. 廃油受け(61 リットル程度入る大きめのもの)を、機体の下に置く。

    5. 油圧オイルタンクの下についているドレンプラグを外してオイルが完全に排出されるのを待つ。

    6. プラグを取り付ける。

    7. 油圧オイルタンクに油圧オイルを入れる;油圧作動液の仕様 を参照。

      Note: 廃油はリサイクルセンターに持ち込むなど適切な方法で処分する。

    8. フード/フロントアクセスカバーを取り付ける。

    9. シリンダロックを外して所定場所に保管し、ローダーアームを下降させる。

    洗浄

    よごれを落とす。

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • マシンの外側を清掃する。
  • Important: 冷却シュラウドを外して運転するとオーバーヒートしてエンジンが損傷します。

    1. 平らな場所に駐車し、ローダーアームを上昇させ、シリンダロックを取り付ける。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取る。

    3. 前アクセスカバーを取り外す。

    4. グリルについている汚れを落とす。

    5. 後アクセスカバーを開く。

    6. エアクリーナについた汚れはふき取る。

    7. エンジンについている汚れをブラシやブロアで落とす。

      Important: 汚れは水で洗い流さず、ブロアで吹き飛ばしてください。水で清掃する場合には、電気部品や油圧バルブをぬらさないように十分注意してください。高圧の水は使用しないでください。圧力洗浄器を使うと、電気系統や油圧バルブに水が浸入し、トラブルの原因となります。

    8. 前後のアクセスカバーを元通りに取り付ける。

    9. シリンダロックを外して所定場所に保管し、ローダーアームを下降させる。

    保管

    格納保管時の安全

    • エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止し、機体が十分に冷えたを確認してから格納する。

    • マシンや燃料を裸火の近くに保管しないでください。

    格納保管

    1. 平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、ローダーアームを下げる。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取る。

    3. 機体全体のよごれ落しを行い、特にエンジンなどにたまっているごみを取り除く。ラジエターからごみやほこりを落とす。

      Important: 機体は中性洗剤と水で洗うことができます。ただし高圧洗浄器は使用しないでください。また、コントロールパネルやエンジン、油圧ポンプ、モーターに大量の水をかけないようにしてください。

    4. エアクリーナの整備を行う;エアクリーナの整備を参照。

    5. 機体のグリスアップを行う;グリスアップを行うを参照。

    6. 燃料フィルタからの水抜きを行う;燃料フィルタからの水抜きを参照。

    7. ホイールナットを68N·m(6.9kg.m = 50ft-lb)にトルク締めする。

    8. 油圧オイルの量を点検する;油圧オイルの量を点検するを参照。

    9. タイヤ空気圧を点検する;タイヤ空気圧を点検するを参照。

    10. バッテリーを充電する; バッテリーの充電を参照。

    11. 燃料タンクの内部をきれいな燃料で洗浄する。

    12. 各ボルト類の締め付けを確認する。摩耗、破損したり読めなくなったステッカーは交換する。

    13. 表面のキズや塗装のはがれているところには再塗装を行う(塗料は代理店にて入手可能)。

    14. ラジエターの冷却液の量を点検し、必要に応じて補給する(水とエチレングリコール不凍液の50/50 混合液)。冷却系統の保守整備の詳細については、エンジンマニュアル を参照するか、弊社代理店にご相談ください。

    15. 汚れていない乾燥した場所で保管する。キーは必ず抜き取って別途保管する。

    16. 機体にはカバーを掛けておく。

    Important: 長期保管後はバッテリーを充電してください;バッテリーの充電を参照。

    故障探究

    ProblemPossible CauseCorrective Action
    スタータがクランキングしない。
    1. 配線のゆるみ、腐食など。
    2. ヒューズがゆるい、飛んでいる、など。
    3. バッテリーが上がっている。
    4. リレーまたはスイッチの破損。
    5. スタータやスタータソレノイドの故障。
    6. エンジン内部の焼き付き。
    1. 配線を点検修正する。
    2. ヒューズを点検交換する。
    3. バッテリーを充電または交換する。
    4. 代理店に連絡する。
    5. 代理店に連絡する。
    6. 代理店に連絡する。
    クランキングするが始動しない。
    1. 始動手順が間違っている。
    2. ガス欠。
    3. 燃料バルブが閉まっている。
    4. 燃料に水が混入または燃料が粗悪か種類が違う。
    5. 燃料ラインが詰まっている。
    6. エアが混入している。
    7. グロープラグの不良。
    8. クランキング速度が遅い。
    9. エアクリーナのフィルタが汚れている。
    10. 燃料フィルタが詰まっている。
    11. 気温が低すぎる、冬用の燃料を使っていない。
    12. 圧力が低すぎる。
    13. 燃料噴射ノズルが破損している。
    14. 噴射ポンプのタイミング不良。
    15. 燃料噴射ポンプの故障。
    16. ETRソレノイドの破損。
    1. 正しい手順で始動する。
    2. 燃料タンクに新しい燃料を入れる。
    3. 燃料バルブを開く。
    4. 燃料タンク内部を清掃してきれいな燃料を入れる。
    5. 燃料系統を清掃または機器の交換をする。
    6. ノズル部分でエア抜きを行い、燃料ホースの接続部などからエアが侵入していないか点検する。
    7. ヒューズ、グロープラグ、配線を点検する。
    8. バッテリー、オイルの粘度、始動モータを点検する(代理店に連絡する)。
    9. エアフィルタの整備を行う。
    10. 燃料フィルタを交換する。
    11. 燃料タンクを空にして燃料フィルタを交換する。適切な種類の新しいきれいな燃料を入れる。トラクションユニット全体を暖める。
    12. 代理店に連絡する。
    13. 代理店に連絡する。
    14. 代理店に連絡する。
    15. 代理店に連絡する。
    16. 代理店に連絡する。
    始動するがすぐ止まる。
    1. 燃料タンクの通気口が詰まっている。
    2. 燃料系統に異物、水などが混入している。
    3. 燃料フィルタが詰まっている。
    4. エアが混入している。
    5. 気温が低すぎる、冬用の軽油を使っていない。
    6. スパークアレスタスクリーンが詰まっている。
    7. 燃料ポンプの故障。
    1. キャップをゆるめる。キャップゆるめると運転できる場合にはキャップを交換する。
    2. 燃料タンク内部を清掃してきれいな燃料を入れる。
    3. 燃料フィルタを交換する。
    4. ノズル部分でエア抜きを行い、燃料ホースの接続部などからエアが侵入していないか点検する。
    5. 燃料タンクを空にして燃料フィルタを交換する。適切な種類の新しいきれいな燃料を入れる。
    6. スパークアレスタスクリーンを清掃または交換する。
    7. 代理店に連絡する。
    始動するがノッキングを起こしたり着火不良である。
    1. 燃料に水が混入または燃料が粗悪か種類が違う。
    2. エンジンのオーバーヒート。
    3. エアが混入している。
    4. 燃料噴射ノズルが破損している。
    5. 圧力が低すぎる。
    6. 噴射ポンプのタイミング不良。
    7. カーボンが堆積している。
    8. 内部磨耗または破損。
    1. 燃料タンク内部を清掃してきれいな燃料を入れる。
    2. 「エンジンがオーバーヒートする」の項を参照。
    3. ノズル部分でエア抜きを行い、燃料ホースの接続部などからエアが侵入していないか点検する。
    4. 代理店に連絡する。
    5. 代理店に連絡する。
    6. 代理店に連絡する。
    7. 代理店に連絡する。
    8. 代理店に連絡する。
    アイドリングできない。
    1. 燃料タンクの通気口が詰まっている。
    2. 燃料に水が混入または燃料が粗悪か種類が違う。
    3. エアクリーナのフィルタが汚れている。
    4. 燃料フィルタが詰まっている。
    5. エアが混入している。
    6. 燃料ポンプの故障。
    7. 圧力が低すぎる。
    1. キャップをゆるめる。キャップゆるめると運転できる場合にはキャップを交換する。
    2. 燃料タンク内部を清掃してきれいな燃料を入れる。
    3. エアフィルタの整備を行う。
    4. 燃料フィルタを交換する。
    5. ノズル部分でエア抜きを行い、燃料ホースの接続部などからエアが侵入していないか点検する。
    6. 代理店に連絡する。
    7. 代理店に連絡する。
    エンジンがオーバーヒートしている。
    1. 冷却液が不足している。
    2. ラジエターへの通気が阻害されている。
    3. エンジンオイルの量が不適切。
    4. エンジンの負荷が大きすぎる。
    5. 燃料の不良。
    6. サーモスタットの破損。
    7. ファンベルトがゆるい、または破損している。
    8. 燃料噴射タイミングの不良。
    9. 冷却水ポンプの破損。
    10. エンジン速度(rpm)が低すぎる。
    1. 冷却液を点検し補給する。
    2. ラジエターのスクリーンを毎回点検清掃する。
    3. オイルを適量(Fullマーク)に調整する。
    4. 負荷を軽くするか走行速度を落とす。
    5. 燃料タンク内部を清掃してきれいな燃料を入れる。
    6. 代理店に連絡する。
    7. 代理店に連絡する。
    8. 代理店に連絡する。
    9. 代理店に連絡する。
    10. ハイアイドル速度を確認する。
    エンジンのパワーが出ない。
    1. エンジンの負荷が大きすぎる。
    2. エンジンオイルの量が不適切。
    3. エアクリーナのフィルタが汚れている。
    4. 燃料に水が混入または燃料が粗悪か種類が違う。
    5. エンジンのオーバーヒート。
    6. スパークアレスタスクリーンが詰まっている。
    7. エアが混入している。
    8. 圧力が低すぎる。
    9. 燃料タンクの通気口が詰まっている。
    10. 噴射ポンプのタイミング不良。
    11. 燃料噴射ポンプの故障。
    12. エンジンのハイアイドル速度が低すぎる。
    1. 負荷を軽くするか走行速度を落とす。
    2. オイルを適量(Fullマーク)に調整する。
    3. エアフィルタの整備を行う。
    4. 燃料タンク内部を清掃してきれいな燃料を入れる。
    5. 「エンジンがオーバーヒートする」の項を参照。
    6. スパークアレスタスクリーンを清掃または交換する。
    7. ノズル部分でエア抜きを行い、燃料ホースの接続部などからエアが侵入していないか点検する。
    8. 代理店に連絡する。
    9. 代理店に連絡する。
    10. 代理店に連絡する。
    11. 代理店に連絡する。
    12. 代理店に連絡する。
    排気が黒い。
    1. エンジンの負荷が大きすぎる。
    2. エアクリーナのフィルタが汚れている。
    3. 燃料の不良。
    4. 噴射ポンプのタイミング不良。
    5. 燃料噴射ポンプの故障。
    6. 燃料噴射ノズルが破損している。
    1. 負荷を軽くするか走行速度を落とす。
    2. エアフィルタの整備を行う。
    3. 燃料タンク内部を清掃してきれいな燃料を入れる。
    4. 代理店に連絡する。
    5. 代理店に連絡する。
    6. 代理店に連絡する。
    排気が白い。
    1. グローランプが消える前にセルモータをSTARTに回した。
    2. エンジンの温度が低い。
    3. グロープラグの不良。
    4. 噴射ポンプのタイミング不良。
    5. 燃料噴射ノズルが破損している。
    6. 圧力が低すぎる。
    1. キーを RUN位置にし、グローランプが消えてから START に回す。
    2. サーモスタットを点検する。
    3. ヒューズ、グロープラグ、配線を点検する。
    4. 代理店に連絡する。
    5. 代理店に連絡する。
    6. 代理店に連絡する。
    走行できない。
    1. 駐車ブレーキが掛かっている。
    2. 油圧オイルが不足している。
    3. 油圧装置が故障している。
    4. 牽引バルブが開いたまま。
    5. フローデバイダバルブのレバーが 9 時位置にセットされている。
    6. 走行ポンプ駆動カップラがゆるいか破損している。
    7. ポンプやホイールモータの不良。
    8. コントロールバルブの破損。
    9. リリーフバルブの破損。
    1. 駐車ブレーキを解除する。
    2. 油圧オイルを補給する。
    3. 代理店に連絡する。
    4. 牽引バルブを閉じる。
    5. レバーを 12-10 時位置にセットする。
    6. 代理店に連絡する。
    7. 代理店に連絡する。
    8. 代理店に連絡する。
    9. 代理店に連絡する。

    図面

    電気回路図

    g030503

    油圧回路図

    g029270