整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
この機械は乗用型の作業用機械であり、専門業務に従事するプロのオペレータが運転操作することを前提として製造されています。この製品は、集約的で高度な管理を受けているゴルフ場などのサンドトラップの整備作業を行うことを主たる目的として製造されております。この機械は本来の目的から外れた使用をすると運転者本人や周囲の人間に危険な場合があります。
この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からないまた適切な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。
製品の安全や取り扱い講習、アクセサリなどに関する情報、代理店についての情報の入手、お買い上げ製品の登録などをネットで行っていただくことができます:www.Toro.com
整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1 にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。
Important: シリアル番号デカルに QR コードがついている場合は、スマートフォンやタブレットでスキャンすると、製品保証、パーツその他の製品情報にアクセスできます。
この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号(図 2)を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。
この他に2つの言葉で注意を促しています。重要「重要」は製品の構造などについての注意点を、注はその他の注意点を表しています。
この製品は、関連するEU規制に適合しています; 詳細については、DOC シート(規格適合証明書)をご覧ください。
カリフォルニア州の森林地帯・潅木地帯・草地などでこの機械を使用する場合には、エンジンに同州公共資源法第4442章に規定される正常に機能するスパークアレスタが装着されていること、エンジンに対して森林等の火災防止措置をほどこされていることが義務づけられており、これを満たさない機械は、第4442章または4443章違犯となります。
エンジンの保守整備のため、および米国環境保護局(EPA)並びにカリフォルニア州排ガス規制に関連してエンジンマニュアルを同梱しております。エンジンマニュアルはエンジンのメーカーから入手することができます。
カリフォルニア州
第65号決議による警告
カリフォルニア州では、この製品に使用されているエンジンの排気には発癌性や先天性異常などの原因となる物質が含まれているとされております。
バッテリーやバッテリー関連製品には鉛が含まれており、カリフォルニア州では発ガン性や先天性異常を引き起こす物質とされています。取り扱い後は手をよく洗ってください。
米国カリフォルニア州では、この製品を使用した場合、ガンや先天性異常などを誘発する物質に触れる可能性があるとされております。
この機械は ANSI B71.4-2017 適合製品です。しかしながら、以下のアタッチメントを取り付けて使用する場合、上記安全規格に適合するためにはウェイトの搭載が必要となります。
この機械は人身事故を引き起こす能力がある。重大な人身事故を防ぐため、すべての注意事項を厳守してください。
エンジンを始動する前に必ずこのオペレーターズマニュアルをお読みになり、内容をよく理解してください。この製品を使用する人すべてが製品を良く知り、警告の内容を理解してください。
この機械を運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。
機械の可動部の近くには絶対に手足を近づけないでください。
ガードなどの安全保護機器が正しく取り付けられていない時は、運転しないでください。
周囲の人や動物を機械から十分に遠ざけてください。
作業場所に子供を近づけないでください。子供に運転させないでください。
整備、燃料補給、詰まりの解除作業などを行う前には、必ずマシンを停止させ、エンジンを停止させてください。
間違った使い方や整備不良は負傷などの人身事故につながります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識 のついている遵守事項は必ずお守りください 「注意」、「警告」、および「危険」 の記号は、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生する恐れがあります。
このマニュアルの他の場所に書かれている注意事項も必ずお守りください。
以下のラベルや指示は危険な個所の見やすい部分に貼付してあります。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。 |
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
Note: 出荷用のブラケットやとめ具類はすべて取り外して破棄してください。
バッテリーの上押さえ棒を両サイドの押さえ棒に固定している蝶ナット(2個)とワッシャを取り外す(図 4)。上押さえ棒を外してバッテリーを取り出す。
この作業に必要なパーツ
比重 1.260 のバッテリー液(別途調達してください) | – |
バッテリーに電解液が入っていない場合には、比重 1.260 の電解液を購入して入れてください。
Note: 電解液は、お近くのバッテリー販売店でお求めになれます。
電解液には硫酸が含まれており、触れると火傷を起こし、飲んだ場合には死亡する可能性がある。
電解液を飲まないこと。また、電解液を皮膚や目や衣服に付けないよう十分注意すること。安全ゴーグルとゴム手袋で目と手を保護すること。
皮膚に付いた場合にすぐに洗浄できるよう、必ず十分な量の真水を用意しておくこと。
バッテリーから各セルのキャップを外し、各セルの上限まで、ゆっくりとバッテリー液を入れる。
各セルにキャップを取り付け、バッテリーを充電器に接続し、充電電流を 3-4 A にセットする。3-4 Aで 4-8 時間充電する。
充電中は爆発性のガスが発生する。
充電中は絶対禁煙を厳守。バッテリーに火気を近づけない。
充電が終わったらチャージャをコンセントから抜き、バッテリー端子からはずす。バッテリーを、5-10 分ほど休ませる。
キャップを取る。
補給ラインの高さまで、各セルにバッテリー液を補給する。
Important: バッテリー液を入れすぎないようにしてください。バッテリー液があふれ出て他の部分に触れると激しい腐食を起こします。
キャップを取り付ける。
この作業に必要なパーツ
ボルト(¼ x ⅝") | 2 |
ロックナット(¼") | 2 |
マイナス(-)端子を車体後方に向けてバッテリーを車体に載せる (図 5)。
バッテリーケーブルの配線経路が不適切であるとケーブルがショートを起こして火花が発生する危険がある。それによって水素ガスが爆発を起こし人身事故に至る恐れがある。
ケーブルを取り外す時は、必ずマイナス(黒)ケーブルから取り外し、次にプラス(赤)ケーブルを外す。
ケーブルを取り付ける時は、必ずプラス(赤)ケーブルから取り付け、それからマイナス(黒)ケーブルを取り付ける。
バッテリーの端子に金属製品や車体の金属部分が触れるとショートを起こして火花が発生する。それによって水素ガスが爆発を起こし人身事故に至る恐れがある。
バッテリーの取り外しや取り付けを行うときには、端子と金属を接触させないように注意する。
バッテリーの端子と金属を接触させない。
ボルト(¼ x ⅝")とロックナットで、赤いプラス(+)ケーブルをバッテリーのプラス(+)端子に固定する(図 6)。
ボルト(¼ x ⅝")とロックナット(¼")で、細い黒ワイヤと黒いマイナス(-)ケーブルをバッテリーのマイナス(-)端子に固定する(図 6)。
腐食防止のため、端子と固定金具にワセリンなどを塗布する。
ショート防止のために(+)端子にゴムキャップをかぶせる。
バッテリーの上押さえ棒を両サイドの押さえ棒に取り付け、ワッシャと蝶ナットで固定する。
この作業に必要なパーツ
必要に応じたフロントウェイトキット | – |
この機械は ANSI B71.4-2017 適合製品です。アタッチメントを取り付けた場合には、上記安全規格に適合するためにはウェイトの搭載が必要となります。
下の表で、必要なウェイトの組み合わせをご確認ください。必要なパーツを弊社代理店からご購入ください。
アタッチメント | 必要なウェイト | ウェイトキット | キットの数 |
---|---|---|---|
スパイカキット | 23 kg | パーツ No. 100-6442 | 1 |
ラーングルーマ |
Note: モデル 08705 で車両前部昇降フレームキットを取り付けているマシンには、ウェイトキットを取り付けないでください。
ウェイトキットを取り付ける。ウェイトキットの取り付け要領書を参照。
この作業に必要なパーツ
警告ステッカー | 1 |
CE 基準に適合させる必要がある場合には、警告デカル(P/N 136-6164)を、コンソールデカル(P/N 132-4422)の下部に貼り付けます。
走行ペダル (図 9) には3つの機能があります: 前進走行、後退走行、それに停止です。右足のつま先でペダル前部を踏み込むと前進、かかとでペダル後部を踏み込むと後退ですが、前進中に後退側へ踏むと素早く停止することができます(図 10)。ペダルをニュートラル位置にすると車両は停止します。ペダルから足をはなすだけでもニュートラル位置となります。
Important: 前進中は、かかとを後退ペダル部分ではなく、フットレストに置いてください。
走行速度はペダルの踏み込み具合に比例します。従って、最高速度を出す場合にはペダルを一杯に踏み込みます(スロットルは高速位置)。馬力を最大にしたい時、例えば上り坂では、エンジン回転数が落ちない程度まで(スロットルはもちろん高速位置で)ペダルの踏み込みを「浅く」してやります。エンジンの回転数が落ちはじめたら、ペダルの踏み込みを少しゆるめてやるのがコツです。
Important: 最大力で牽引するには、スロットルを高速位置にして走行ペダルを少しだけ踏み込みます。
Important: 最高速度での走行は、現場から次の現場への移動走行時のみに限ってください。アタッチメントを装着・牽引しての作業や牽引作業には、最高速度での走行はお奨めできません。
Important: アタッチメントを下げた状態(作業位置)にしたまま後退しないでください;アタッチメントに重大な損傷が発生する場合があります。
始動スイッチ(図 11)はエンジンの始動と停止を行うスイッチで、3つの位置があります: OFF, RUN, STARTの 3 位置です。キーを右に回して START 位置にすると、スタータモータが作動します。エンジンが始動したらすぐにキーから手を放す。キーは ON 位置に戻る。キーを OFF 位置に回せばエンジンは停止します。
低温時のエンジン始動には、チョーク(図 11)を上に引きます(チョークを閉じる)。エンジンが始動したら、エンジンがスムーズに回転を続けられるように調整してください。エンジンが始動したら、なるべく早く下位置開位置)に戻すようにしてください。エンジンが温かい時にはチョークは不要です。
スロットルコントロール(図 11)は、キャブレタのスロットルリンクを操作するレバーです。2つのポジションがあります:低速位置と高速位置です。この2つの位置の間で、エンジンの回転数を変化させることができます。
Note: スロットルでエンジンを停止させることはできません。
昇降レバー(図 12)を引き上げるとアタッチメントが上昇し、押し下げると下降します。フロート位置はノッチのついている位置です。適当な高さになったら手を放します。レバーはニュートラル位置に戻ります。
Note: 本機の昇降システムには、ダブルアクションシリンダを採用しています。そのため、必要に応じてアタッチメントに下向きの圧力をかけることができます。
駐車ブレーキレバー (図 12)を後ろに引くとブレーキがかかります。レバーを前に倒すと解除となります。
Note: 駐車ブレーキを解除しにくい場合には、走行ペダルをゆっくりと前後に踏んでください。
アワーメータ(図 12)は、本機の積算運転時間を表示します。アワーメータは始動スイッチをON位置にすると作動を開始します。
運転席の横についているレバー(図 13)を前に引いて運転席を希望の位置に動かし、その位置でレバーから手を離すと運転席が固定されます。
長期間保管する場合や搬送する場合には燃料バルブ(図 14)を閉じておく。
Note: 仕様および設計は予告なく変更される場合があります。
幅(アタッチメントを含めない) | 148 cm |
幅(レーキ08751を装着時) | 191 cm |
長さ(アタッチメントを含めない) | 164 cm |
高さ | 115 cm |
ホイールベース | 109 cm |
純重量 | |
モデル 08703 | 452kg |
モデル 08705 | 461kg |
トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、マシンの機能をさらに広げることができます。詳細は弊社の正規サービスディーラ、または代理店へお問い合わせください;弊社のウェブサイト www.Toro.com でもすべての認定アタッチメントとアクセサリをご覧になることができます。
いつも最高の性能と安全性を維持するために、必ずToroの純正部品をご使用ください。他社の部品やアクセサリを御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。
平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止し、キーを抜き取り、可動部が完全に停止したのを確認する。
子供やトレーニングを受けていない大人には、絶対に運転や整備をさせないでください。地域によっては機械のオペレータに年齢制限を設けていることがありますのでご注意ください。オーナーは、オペレータ全員にトレーニングを受講させる責任があります。
各部の操作方法や本機の正しい使用方法、警告表示などに十分慣れ、安全に運転できるようになりましょう。
エンジンの緊急停止方法に慣れておきましょう。
オペレータコントロールやインタロックスイッチなどの安全装置が正しく機能しているか、また安全カバーなどが外れたり壊れたりしていないか点検してください。これらが正しく機能しない時には機械を使用しないでください。
使用前に必ず、各部やボルト・ナット類の点検を行ってください。磨耗・破損している機器やボルト類は交換してください。
これから機械で作業する場所をよく確認し、機械に巻き込まれそうなものはすべて取り除きましょう。
燃料の取り扱いに際しては安全に特にご注意ください。燃料は引火性が高く、気化すると爆発する可能性があります。
燃料取り扱い前に、引火の原因になり得るタバコ、パイプなど、すべての火気を始末してください。
燃料の保管は必ず認可された容器で行ってください。
エンジン回転中などエンジンが高温の時には、燃料タンクのふたを開けたり給油したりしないでください。
締め切った場所では燃料の補給や抜き取りをしないでください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、機械や燃料容器を保管・格納しないでください。
燃料がこぼれたら、エンジンを始動せずにマシンを別の場所に動かし、気化した燃料ガスが十分に拡散するまで引火の原因となるものを近づけないでください。
燃料タンク容量:25 リットル
使用推奨燃料:
機械の性能を最も良く発揮させるために、オクタン価87以上の、きれいで新しい(購入後30日以内)無鉛ガソリンを使ってください(オクタン価評価法は(R+M)/2 を採用)。
エタノール:エタノールを添加(10% まで)したガソリン、MTBE(メチル第3ブチルエーテル)添加ガソリン(15% まで)を使用することが可能です。エタノールとMTBEとは別々の物質です。エタノール添加ガソリン(15% 添加=E15)は使用できません。エタノール含有率が 10% を超えるガソリン(たとえば E15(含有率 15%)、E20(含有率 20%)、E85(含有率 85%)は絶対に使用してはなりません。これらの燃料を使用した場合には性能が十分に発揮されず、エンジンに損傷が発生する恐れがあり、仮にそのようなトラブルが発生しても製品保証の対象とはなりません。
ガソリン含有メタノールは使用できません。
燃料タンクや保管容器でガソリンを冬越しさせないでください。 冬越しさせる場合には必ずスタビライザ(品質安定剤)を添加してください。
ガソリンにオイルを混合しないでください。
Important: エタノール系、メタノール系のスタビライザはご使用にならないでください。アルコール系のスタビライザ(エタノールまたはメタノールを基材としたもの)は使わないでください。
燃料タンクのキャップ(図 15)の周囲をきれいに拭く。
燃料タンクのキャップを取る。
タンクの天井(給油口の根元)から約2.5 cm下まで燃料を入れる。入れすぎないこと。
キャップを取り付ける。
こぼれたガソリンは火災防止のためにすぐに拭き取る。
Important: メタノール、メタノール添加ガソリン、10%以上のエタノールを添加したガソリンなどは本機の燃料システムを損傷しますから絶対に使用しないでください。ガソリンにオイルを混合しないでください。
毎日、運転前に以下の点検を行ってください:
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
インタロックスイッチは安全装置であり、これを取り外すと予期せぬ人身事故が起こり得る。
インタロックスイッチをいたずらしない。
作業前にインタロックスイッチの動作を点検し、不具合があれば作業前に交換修理する。
インタロックシステムは、走行ペダルがニュートラル位置にない限りエンジンが始動(クランキングも)できないようにする安全装置です。また、運転席に着席していないのに走行ペダルが前進方向や後退方向に踏み込まれた場合にもエンジンを停止させます。
周囲に人や障害物のない場所へ車両を移動させる。エンジンを停止する。
着席し、駐車ブレーキを掛ける。
走行ペダルをそれぞれ前進・後退側に踏み込んだ状態でエンジンを始動させてみる。
Note: クランキングする場合はインタロックスイッチが故障している。すぐに修理を行う。クランキングしなければインタロック装置は正常に機能している。
着席したまま、ペダルをニュートラル位置において、駐車ブレーキを掛けた状態で、エンジンを掛ける。
運転席から立ち上がって、走行ペダルを踏み込む。
Note: エンジンが 3 秒以内に停止すれば正常である。正しく作動しない場合には修理する。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
オーナーやオペレータは自分自身や他の安全に責任があり、オペレータやユーザーの注意によって物損事故や人身事故を防止することができます。
作業にふさわしい服装をする;目の保護具、すべりにくく安全な靴、長ズボン、聴覚保護具を着用してください。長い髪は束ねてください。垂れ下がるような装飾品は身に着けないでください。
疲れている時、病気の時、アルコールや薬物を摂取した時は運転しないでください。
絶対に人を乗せないでください。また、作業中は周囲から人やペットを十分に遠ざけてください。
運転は、穴や障害物を確認できる十分な照明のもとで行ってください。
ぬれた芝の上での運転は避けてください。接地力が落ちてスリップする危険が高くなります。
エンジンを掛ける前に、全部の駆動装置がニュートラルであること、駐車ブレーキが掛かっていることを確認し、運転席に着席してください。
バックするときには、足元と後方の安全に十分な注意を払ってください。
見通しの悪い曲がり角や、茂み、立ち木などの障害物の近くでは安全に十分注意してください。
段差や溝、大きく盛り上がった場所の近くなどでは作業しないでください。万一車輪が段差や溝に落ちたり、地面が崩れたりすると、機体が瞬時に転倒し、非常に危険です。
異物をはね飛ばしたときや機体に異常な振動を感じたときには運転を停止して全体をよく点検してください。異常を発見したら、作業を再開する前にすべて修理してください。
旋回するときや道路や歩道を横切るときなどは、減速し周囲に十分な注意を払ってください。常に道を譲る心掛けを。
排気ガスが充満するような締め切った場所では絶対にエンジンを運転しないでください。
エンジンを掛けたままで絶対に機体から離れないでください。
運転位置を離れる前に:
平らな場所に駐車する。
アタッチメントを下げる。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
すべての動作が停止するのを待つ。
落雷の危険がある時には運転しないでください。
この機械を牽引用車両として使用しないでください。
必要に応じて、作業現場に事前に水を撒くなどしてほこりを抑制するようにしましょう。
アクセサリ、アタッチメント、交換部品は、必ずトロの純正品をお使いください。
斜面での運転についてルールや手順を決めておきましょう。その際、各刈り込み現場の実地調査を行い、それぞれの斜面の角度が機械の乗り入れに安全な範囲にあるかどうかを調べてください。この調査においては、常識を十分に働かせてください。
斜面はスリップや転倒などを起こしやすく、これらは重大な人身事故につながります。斜面での安全運転はオペレータの責任です。どんな斜面であっても、通常以上に十分な注意が必要です。
斜面はスリップや転倒などを起こしやすく、これらは重大な人身事故につながります。どんな斜面であっても、通常以上に十分な注意が必要です。
斜面では、運転速度を落としてください。
斜面での作業に自信が持てない時は、作業を行わないでください。
隠れた穴、わだち、盛り上がり、石などの見えない障害に警戒を怠らないでください。不整地では機体が転倒する可能性があります。深い芝生に隠れて障害物が見えないことがあります。
斜面で停止や速度変更をしなくて済むように、十分に低速で走行してください。
タイヤが走行力を維持していても転倒する場合があります。
ぬれた芝の上での運転は避けてください。ブレーキの機能に関係なく、タイヤが走行力を失う可能性があります。
斜面での発進・停止・旋回は避けてください。
斜面では動作も運転操作もゆっくりと行うことが原則です。走行速度や走行方向を突然変えないでください。
段差、溝、盛り土、水などの近くに乗り入れないでください。万一車輪が段差や溝に落ちたり、地面が崩れたりすると、機体が瞬時に転倒し、非常に危険です。必ず安全距離(車幅の2倍)を確保してください。
走行ペダルから足を外し、ペダルがニュートラル位置にあることを確認して駐車ブレーキを掛ける。
チョークを前に倒してON位置にし(エンジンが冷えている時)、スロットル レバーは SLOW 位置にセットする。
Important: 外気温が氷点下のときに運転する場合には十分にウォームアップを行ってください。これにより、ハイドロスタットと油圧走行回路を保護することができます。
キーを差し込んで START 位置に回してエンジンを始動する。始動したらキーから手を放す。
Note: エンジンがスムーズに回転を続けられるようにチョークを調節する。
Important: スタータモータを10秒間以上連続で使用するとオーバーヒートする危険があります。10秒間連続で使用したら、60秒間の休止時間をとってください。
エンジンを停止させるには、スロットル コントロールを低速位置にし、キーをOFF位置に回す。
Note: 事故防止のため、キーは抜き取る。
長期間保管する場合には燃料バルブを閉じておく。
エンジンを掛けたままでの点検は人身事故の危険がある。
機体の点検を行う前に、機械の可動部がすべて完全 に停止していることを必ず確認すること。
エンジンが設計通りの性能を発揮するまでにはある程度の時間が必要です。また、走行・駆動系統も、新しいうちは摩擦抵抗が大きく、エンジンに余分な負担を掛ける傾向があります。
したがって、運転開始直後の8時間を慣らし運転期間としてください。
この期間中の取り扱いは、本機のその後の信頼性を確保する上で非常に重要ですから、各機能や動作を入念に観察し、小さな異常でも早期に発見・解決しておいてください。また、この期間中はオイル漏れや部品のゆるみの点検を頻繁におこなってください。
アタッチメントの操作については、アタッチメントに付属しているオペレーターズマニュアルを参照してください。
サンドプロは他の作業用車両とは異なった運転特性をもっていますから、操作になれるまで十分練習をしてください。特にトランスミッションとエンジン速度との関係に関して2つの点を理解し、その特性に慣れてください。
油圧システムがフルに力を発揮できるよう、ペダル操作はゆっくり行ってください。こうすると、エンジンが負荷や走行速度の変化に合わせて回転速度を維持することができます。ペダルを急に踏み込んでエンジンの回転速度が下がると十分なトルクが得られなくなります。「パワー」が欲しい時には、走行ペダルの踏み込みを「小さく」して、走行速度を下げる必要があります。スロットルはFAST位置で使用します。これとは逆に、同じスロットル位置FASTで、走行ペダルをゆっくり、しかし「いっぱいに」踏み込めば、「速度」は最高となりますが、パワーは低くなります。いずれにせよ「常にエンジンをフル回転させてやること」が油圧装置から最大トルクを引き出すコツなのです。
転倒や暴走事故を防止するために、運転中は注意を集中し以下の点に気をつけてください:
サンドバンカーへの出入りは慎重に行う。
特に、溝や小川などの近くでは十二分の注意を払う。
急な斜面を走行する場合には安全に特に注意する。
小さな旋回をする時や斜面で旋回を行う時には必ず減速する。
急停止や急発進をしないこと。
後退から前進全速への切り替えは、必ず一旦完全に停止して行う。
Note: アタッチメントのアダプタがトラクションユニットのアダプタに引っかかってしまった時は、バールやドライバーなどをスロットに差し込んで外してください(図 16)。
平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止し、キーを抜き取り、可動部が完全に停止したのを確認する。
火災防止のため、マルファーやエンジンの周囲にほこりなどが溜まらないようにしてください。オイルや燃料がこぼれた場合はふき取ってください。
閉めきった場所に本機を保管する場合は、エンジンが十分冷えていることを確認してください。
格納保管中やトレーラで輸送中は、燃料バルブを閉じておいてください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、絶対に機械や燃料容器を保管・格納しないでください。
マシン各部が良好な状態にあり、ボルトナット類が十分にしまっているか常に点検してください。
摩耗、破損したり読めなくなったステッカーは交換してください。
緊急時には、本機を牽引して移動することができます。ただし、通常の移動にはこの方法を使わないでください。
Important: トランスミッション機器に損傷を与える危険がありますので、牽引移動時の速度は、1.6 km/h 以下としてください。移動距離が 50m を超える場合は、トラックやトレーラに積んで移送してください。牽引速度が速すぎるとタイヤがロックします。このような場合は、油圧回路が落ち着くまで少し待ち、速度を下げて牽引してください。
機械をトレーラやトラックに積み込む際には、機体と同じ幅のある歩み板を使用してください。
車体が落下しないように確実に固定してください。
Note: 配線図や油圧回路図はオンラインで入手可能です:www.Toro.com
調整、清掃、修理、車両を離れる前に以下を行ってください:
平らな場所に駐車する。
スロットルスイッチを低速アイドル位置にセットする。
アタッチメント下げる。
走行ペダルがニュートラルになっていることを確認する。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
すべての動作が停止するのを待つ。
保守作業は、各部が十分冷えてから行う。
可能な限り、エンジンを回転させながらの整備はしないでください。可動部に近づかないでください。
必要に応じ、ジャッキスタンドなどで機体を確実に支えてください。
機器類を取り外すとき、スプリングなどの力が掛かっている場合があります。取り外しには十分注意してください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用開始後最初の 8 時間 |
|
使用するごとまたは毎日 |
|
使用後毎回 |
|
25運転時間ごと |
|
100運転時間ごと |
|
200運転時間ごと |
|
500運転時間ごと |
|
800運転時間ごと |
|
1000運転時間ごと |
|
1500運転時間ごと |
|
2000運転時間ごと |
|
Important: エンジンの整備に関しての詳細は、付属のエンジンマニュアルを参照のこと。
このページをコピーして使ってください。
点検項目 | 第 週 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
インタロックの動作を点検する。 | |||||||
ハンドルの動作を点検する。 | |||||||
燃料残量 | |||||||
エンジンオイルの量を点検する。 | |||||||
エアフィルタを点検する。 | |||||||
エンジンの冷却フィンを清掃する。 | |||||||
エンジンからの異常音がないか点検する。 | |||||||
運転操作時の異常音。 | |||||||
油圧オイルの量を点検する。 | |||||||
油圧ホースの磨耗損傷状態を点検する。 | |||||||
オイル漏れなど。 | |||||||
タイヤ空気圧を点検する。 | |||||||
計器類の動作を点検する。 | |||||||
塗装傷のタッチアップ修理を行う。 |
要注意個所の記録 | ||
点検担当者名: | ||
内容 | 日付 | 記事 |
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
始動キーをつけたままにしておくと、誰でもいつでもエンジンを始動させることができ、危険である。
整備作業の前には必ずキーを抜いておくこと。
Important: カバーについているボルトナット類は、カバーを外しても、カバーから外れません。全部のボルト類を数回転ずつゆるめてカバーが外れかけた状態にし、それから、全部のボルト類を完全にゆるめてカバーを外すようにしてください。このようにすれば、誤ってリテーナからボルトを外してしまうことがありません。
100 運転時間ごとに、グリスフィッティングにNo.2 汎用リチウム系グリスを注入します。
以下のベアリングとブッシュのグリスアップを行ってください:
前輪のベアリング(1ヶ所)(図 19)
走行ペダルのピボット(1ヶ所)(図 20)
リアヒッチ(5ヶ所)(図 21)
ステアリングシリンダのロッド端部(1ヶ所)(モデル 08705 のみ)(図 22)
ステアリングピボット (図 23)
Note: ステアリングピボットの注入部(図 23)は面一フィッティングなので、グリスガン用ノズルアダプタが必要です。 パーツ番号は P/N 107-1998; ご注文は Toro 代理店へ。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
100運転時間ごと |
|
異物を入れてしまわないよう、グリスニップルをきれいに拭く。
グリスガンでグリスを注入する。
はみ出したグリスはふき取る。
エンジンオイルの点検や補充は、エンジンを止めて行ってください。
エンジンのガバナの設定を変えたり、エンジンの回転数を上げすぎたりしないでください。
以下の条件を満たす高品質なエンジンオイルを使用してください:
API 規格:SL またはそれ以上
オイルの粘度: SAE 30(4°C 以上)
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
エンジンにはオイルを入れて出荷していますが、初回運転の前に必ずエンジンオイルの量を確認してください。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
運転席を前に倒す。
ディップスティック (図 24)を抜き取り、ウェスできれいに拭う。
ディップスティックを、チューブの根元までもう一度しっかりと差し込む。ディップスティックを抜いて油量を点検する。オイルの量不足している場合は、バルブカバーについている補給口のキャップを取り、所定のオイルをディップスティックの FULL マークまで補給する。
Important: エンジンオイルの量が常時ディップスティックの上下のマークの間にあるよう、気をつけて管理してください。オイル過多やオイル不足のままで運転するとエンジンを損傷する可能性があります。
ディップスティックをしっかり差し込んで終了。
Important: エンジンのクランクケースを確実に密閉するためにディップスティックは完全に締め付けてください。差し込みが不十分でクランクケースが完全に密閉されないと、エンジンを損傷する恐れがあります。
運転席を戻す。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
100運転時間ごと |
|
エンジンオイルの容量: 約 1.66 リットル(フィルタ含む)
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
ドレンプラグ (図 25) を外してオイルを容器に受ける。オイルが抜けたらドレンプラグを取り付ける。
オイルフィルタを外す(図 25)。
新しいフィルタのガスケットに薄くエンジンオイルを塗る。
ガスケットがアダプタに当たるまで手でねじ込み、そこから更に ½-¾ 回転増し締めする。
Important: フィルタを締めつけすぎないように注意してください。
クランクケースにオイルを入れる;エンジンオイルの量を点検するを参照。
使用済みオイルは適切に処分する。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
200運転時間ごと |
|
エアクリーナ本体にリーク原因となる傷がないか点検してください。破損しているものは交換してください。吸気部全体について、リーク、破損、ホースのゆるみなどを点検してください。
早めに整備を行っても意味がありません。むしろフィルタを外したときにエンジン内部に異物を入れてしまう危険が大きくなります。
エアクリーナ本体とカバーが正しく、しっかりと密着しているのを確認してください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
200運転時間ごと |
|
エアクリーナのカバーをボディーに固定しているラッチを外す(図 26)。
ボディーからカバーを外す。
フィルタを外す前に、低圧のエア(2.75 bar = 2.8 kg/cm2 = 40 psi、異物を含まない乾燥した空気)で、1次フィルタの外側とキャニスタとの間に溜まっている大きなゴミを取り除く。
Important: 高圧のエアは使用しないこと。異物がフィルタを通ってエンジン部へ吹き込まれる恐れがある。このエア洗浄により、1次フィルタを外した時にほこりが舞い上がってエンジン部へ入り込むのを防止することができる。
フィルタを取り外して交換する。
Note: 新しいフィルタに傷がついていないかを点検する。特にフィルタとボディーの密着部に注意する。破損しているフ ィルタは使用しないでください。フィルタをボディ内部にしっかり取り付けます。エレメントの外側のリムをしっかり押さえて確実にボディに密着させてください。フィルタの真ん中の柔らかい部分を持たないでください。
Note: エレメントを洗って再使用しないこと。洗浄によってフィルタの濾紙を破損させる恐れがある。
カバーについている異物逃がしポートを清掃する。
カバーについているゴム製のアウトレットバルブを外し、内部を清掃して元通りに取り付ける。
アウトレットバルブが下向き(後ろから見たとき、時計の5時と7時の間になるように)カバーを取り付ける。
ラッチをしっかりと掛ける。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
100運転時間ごと |
|
タイプ: Champion RC14YC(または同等品)
エアギャップ:0.76 mm
Note: 点火プラグは非常に耐久性のある部品ですが、エンジンが不調の場合には必ず取り外して点検してください。
点火プラグを外した時にエンジン内部に異物が落ちないように、各プラグの周囲をきれいに清掃する。
点火コードをプラグから外し、シリンダヘッドからプラグを外す。
中央と側部の電極、および碍子の状態を点検し、破損していないことを確認する。
Important: 割れ、欠け、汚れその他の不具合のある点火プラグは必ず交換してください。点火プラグの電極にサンドブラストをかけたり、ナイフ状のもので削ったり、ワイヤブラシで清掃したりしないでください。プラグに残った細かい破片がシリンダ内に落ちてエンジンを損傷する恐れがあります。
エアギャップを 0.76 mm に調整する;図 27を参照。正しく調整された点火プラグをガスケットシールと共にエンジンに取りつけ、23N·m (2.3kg.m = 200in-lb)にトルク締めする。トルクレンチがない場合は十分に締め付ける。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
500運転時間ごと |
|
燃料ラインの途中にインラインフィルタが装着されています。交換が必要になったら、以下の手順で行います:
燃料バルブを閉じ、フィルタのキャブレタ側についているホースクランプをゆるめ、燃料ラインからフィルタを外す(図 28)。
フィルタの下に廃油受けを用意し、もう一方のホースクランプをゆるめてフィルタを取り外す。
新しいフィルタを取り付ける;フィルタ表示されている矢印が燃料タンクと逆方向を向くように(キャブレターに向くように)取り付ける。
ホースクランプを燃料ラインの端までずらす。
新しいフィルタをホースに差し込み、クランプで固定する。
Note: フィルタに付いている矢印がキャブレターに向くように取り付けること。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
500運転時間ごと |
|
右後輪を床から浮かせてジャッキスタンドで機体を支える。
ホイールをハブに固定しているホイールナット(4 個)を外してホイールとタイヤを取り外す(図 29)。
ホイールシュラウドを車体フレームに固定しているフランジキャップスクリュ(¼ x ⅝")4 本を外す(図 30)。
コンソールの下側奥のエッジ部付近にあるカーボンキャニスタフィルタを、キャニスタの所でホースから後方に引き抜く(図 31)。
新しいカーボンキャニスタフィルタをホースに取り付ける(図 31)。
ホイールシュラウドの穴を機体フレームの穴に合わせ(図 30)、シュラウドをフレームに固定する;ステップ3で外したフランジキャップスクリュ(1/4 x 5/8")4 本を使用する。
ホイールハブのスタッドにホイールとタイヤを組み付ける(図 29);ステップ2で外したホイールナット(4 個)を使用し、ナットを手締めする。
ジャッキをゆるめて機体を床に下ろす。
ホイールナットをトルク締めする;ホイールナットのトルク締めを行うを参照。
マシンの整備や修理を行う前に、バッテリーの接続を外してください。バッテリーの接続を外すときにはマイナスケーブルを先に外し、次にプラスケーブルを外してください。接続するときにはプラスを先に接続し、次にマイナスを接続してください。
バッテリーの充電は、火花や火気のない換気の良い場所で行ってください。バッテリーと充電器の接続や切り離しを行うときは、充電器をコンセントから抜いておいてください。また、安全な服装を心がけ、工具は確実に絶縁されたものを使ってください。
救援用のバッテリーを使ってエンジンを始動させる場合には、バッテリー端子の代わりに救援用プラス端子(スタータソレノイドについている)を利用することができます(図 32)。
ヒューズブロックは座席の下にあります(図 33)。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
25運転時間ごと |
|
バッテリーの液量を正しいレベルに維持し、バッテリー上部を常にきれいにしておいてください。高温環境下で保管すると、涼しい場所で保管した場合に比べてバッテリーは早く放電します。
バッテリー上部はアンモニア水または重曹水に浸したブラシで定期的に清掃してください。清掃後は表面を水で流して下さい。清掃中はセルキャップを外さないでください。
バッテリーのケーブルは、接触不良にならぬよう、端子にしっかりと固定してください。
端子が腐食した場合は、 ケーブルを外し(マイナスケーブルから先に外すこと)、クランプと端子とを別々に磨いてください。 磨き終わったらケーブルをバッテリーに接続し(プラスケーブルから先に接続すること)、端子にはワセリンを塗布してください。
電解液の量は25運転時間ごとに点検します。格納中は30日ごとに点検します。
各セルへは、蒸留水またはミネラルを含まない水を適正レベルまで補給してください。水を補給するときは上限を超えないように注意してください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
ご使用前にタイヤ空気圧を点検してください(図 34)。適正範囲は前後輪とも:
トレッドタイヤ: 0.7 bar (0.7 kg/cm2 = 10 psi)です。
Note: 排土板作業で接地力を高めたい時には、空気圧を 0.55 bar (0.56 kg/cm2 = 8 psi)まで下げる。
スムースタイヤ:0.55-0.7 bar (0.56-0.7 kg/cm2 = 8-10 psi)
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用開始後最初の 8 時間 |
|
100運転時間ごと |
|
ラグナットを 95-122 N·m(9.7-12.5 kg.m = 70-90 ft-lb)にトルク締めする。
走行ペダルをニュートラル位置にしても本機が動きだすようでしたら、走行カムを調整してください。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
センターシュラウドを機体に止め付けているねじ2本を外してシュラウドを機体から取り外す(図 35)。
前輪と片方の後輪を持ち上げ、フレームの下にサポートブロックを当てて浮かす。
機体は、必ず前輪と片方の後輪の 二輪を浮かせること;両方浮かせないと調整中に機体が動き出す。万一機体が動き出すと、人身事故や物損事故になる危険がある。
機体を確実にジャッキアップし、前輪と、後輪2輪のうちのどちらか1つを浮かす(と)。
トラクション調整カムのロックナットをゆるめる(図 36)。
走行調整カムの最終調整は、エンジンを回転させながら行う必要がある。可動部や高温部に触れると非常に危険である。
手足や顔や衣服を回転部やマフラなどに近づけないよう十分注意すること。
エンジンを始動し、カム(図 36)を左右に回してニュートラル位置の中心に合わせる。
ロックナットを締めて調整を固定する。
エンジンを停止する。
中央シュラウドを取り付ける。
ジャッキスタンドをはずし、機体を床に下ろす。
試運転を行って調整を確認する。
トランスミッションのニュートラル調整を行う:走行ドライブのニュートラル調整を参照。
ポンプのレバーを操作して、各パーツが正常に動作し適切に着座することを確認する。
ねじを回して、すき間を 0.8-2.3 mm に調整する(図 36)。
動作を確認する。
出荷時には、前進・後退方向ともに最高速度で走行できるように調整してありますが、速度を遅くしたい場合や、ペダルを一杯に踏み込んでいるのにポンプのストロークが最大位置まで来ない場合には、調整を行ってください。
最大速度が出せるように調整が必要かを判断するには、まず走行ペダルを踏み込んでみてください。ポンプのレバーがフルストローク位置に来る前にペダルがストップ(図 37)に当たる場合は、調整が必要です。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
ペダルストップを固定しているナットをゆるめる。
ペダルストップを締め込んで、走行ペダルから離す。
走行ペダルを軽く踏み込みながら調整を続け、ペダルのロッドがストップにちょうど当たった時または両者のすき間が 2.5 mm になったときにポンプが最大ストロークとなるようにする。
ナットを締めつける。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
ペダルストップを固定しているナットをゆるめる。
希望の走行速度まで、ペダルストップの位置を高くする。
ペダルストップを固定しているナットを締め付ける。
昇降レバー(図 39)をディテント(くぼみ)にセットしても「フロート」状態(地表面の凹凸に沿って動く)にならない場合には、ディテントプレートを調整します。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛け、車輪に輪止めを掛ける。
コントロールパネルをフレームに固定しているねじ4本を外す(図 38)。
ディテントプレートフェンダとフレームに固定している2本のボルトをゆるめる。
ディテントプレートの調整はエンジンを作動させて行う必要がある。可動部や高温部に触れると非常に危険である。
手足や顔や衣服を回転部やマフラなどに近づけないよう十分注意すること。
エンジンを掛ける。
エンジンが作動しており昇降レバーがフロート位置にセットされている状態で昇降シリンダのロッドがフリー状態となって手で出し入れできるように、ディテントプレートの位置をずらして調整する。
両方のねじを締めて調整を固定する。
Important: ガバナの速度コントロール調整を行う前に、スロットルとチョークの調整が適正であることを必ず確認してください。
ガバナの速度コントロール調整は、エンジンを作動させながら行う必要がある。可動部や高温部に触れると非常に危険である。
調整を始める前に、走行ペダルがニュートラル位置にあることと、駐車ブレーキが掛かっていることを必ず確認すること。
マフラー等の高温部分や回転部・可動部に手足や衣服などを近づけぬよう十分注意すること。
Note: ローアイドルを調整するには、以下の手順をすべて行ってください。ハイアイドルの調整のみを行う場合には、手順5から始めてください。
エンジンを始動し、ハーフスロットルで約5分間のウォームアップを行う。
スロットルコントロールを低速位置にセットする。アイドルストップねじを左に回して、スロットルレバーに当たらなくなるようにする。
調速アイドルスプリングアンカーの耳(図 41)を曲げて、エンジン速度を 1,675-1,175 rpm に調整する。
Note: タコメータで速度を確認する。
手順 3で設定した回転数よりも25-50 rpm 高くなるように、アイドルストップねじを右に回して調整する。
Note: 最終的にアイドル速度が 1,650-1,850 rpm となる必要がある。
スロットルコントロールを高速位置とする。
高速アイドルスプリングアンカーの耳(図 41)を曲げて、エンジン速度を 3,350-3,450 rpm に調整する。
万一、油圧オイルが体内に入ったら、直ちに専門医の治療を受ける。万一、油圧オイルが体内に入った場合には、数時間以内に手術を受ける必要がある。
油圧装置を作動させる前に、全部のラインコネクタが適切に接続されていること、およびラインやホースの状態が良好であることを確認すること。
油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出しているので、絶対に手などを近づけない。
リークの点検には新聞紙やボール紙を使う。
油圧関係の整備を行う時は、内部の圧力を確実に解放する。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
油圧ライン・油圧ホースにオイル漏れ、ねじれ、支持部のゆるみ、磨耗、フィッティングのゆるみ、風雨や薬品による劣化などがないか毎日点検してください。異常を発見したら必ず運転を行う前に修理してください。
油圧オイル溜めに高品質の油圧オイルを満たして出荷しています。初めての運転の前に必ず油量を確認し、その後は毎日点検してください;油圧オイルの量を点検するを参照。
交換用の推奨油圧オイル:Toro PX Extended Life Hydraulic Fluid(19 リットル缶または208 リットル缶)。
Note: 推奨オイルを使用するとオイルやフィルタ交換の回数を減らすことができます。
使用可能な他のオイル:Toro PX Extended Life Hydraulic Fluidが入手できない場合は、以下に挙げる特性条件および産業規格を満たす石油系の油圧オイルを使用することができます。合成オイルは使用しないでください。オイルの専門業者と相談の上、適切なオイルを選択してください:
Note: 不適切なオイルの使用による損害については弊社は責任を持ちかねますので、品質の確かな製品をお使い下さる様お願いいたします。
物性: | ||
粘度, ASTM D445 | cSt @ 40°C 44-48 | |
粘性インデックス ASTM D2270 | 140 以上 | |
流動点, ASTM D97 | -37°C--45°C | |
産業規格: | Eaton Vickers 694 (I-286-S, M-2950-S/35VQ25 or M-2952-S) |
Note: 多くの油圧オイルはほとんど無色透明であり、そのためオイル洩れの発見が遅れがちです。油圧オイル用の着色剤(20 ml 瓶)をお使いいただくと便利です。1瓶で 15-22 リットルのオイルに使用できます。パーツ番号は P/N 44-2500; ご注文は Toro 代理店へ。
Important: トロ・プレミアム合成生分解油圧作動液は、トロ社がこの製品への使用を認めた唯一の合成生分解オイルです。この生分解オイルは、トロの油圧系統に使用されているエラストマー製品に悪影響を与えないこと、また広い温度範囲で安定していることが確認されています。この生分解オイルは、通常の鉱物系油圧オイルと互換性がありますが、通常のオイルから切り替える際には、生分解性能を最大限に発揮させるために、油圧系統内部を洗浄することを強くお奨めします。この生分解オイルは、モービル代理店にて 19 リットル缶または 208 リットル缶でお求めになれます。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
油圧オイルタンクには所定の油圧オイルを満たして出荷しています。油圧オイルの点検は、オイルが冷えている状態で行うのがベストです。
全部の油圧アタッチメントを一番上の位置まで上昇させる。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
異物をタンクに入れないよう、油圧オイルタンクのキャップ取り付け部周辺をウェスできれいに拭く(図 42)。
タンクからキャップを取る。
補給口の首からディップスティックを抜き、ウ ェスできれいに拭う。
もう一度首に差し込んで引き抜き、オイルの量を点検する(図 43)。
タンクに適正量のオイルが入っている場合には、ディップスティックの上下のマークの間(くびれた部分)がオイルレベルになります。
Important: オイル量が上マークと下マークの間であれば補給の必要はありません。
オイル量が不足している場合には、ディップスティックの上下のマークの間まで、所定の油圧オイルをゆっくりと補給する。
Important: 油圧回路の汚染を防止するため、オイルの缶を開ける前に、缶の表面をきれいに拭ってください。また、給油ホースやロートなども汚れがないようにしてください。
Important: 油圧オイルを入れすぎないように注意してください。
タンクにキャップを取り付ける。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
800運転時間ごと |
|
1000運転時間ごと |
|
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
センターシュラウドを機体に止め付けているねじ2本を外してシュラウドを機体から取り外す(図 44)。
新しいフィルタのシーリングガスケットにきれいな油圧オイルを塗る。
機体左側にある油圧オイルフィルタ(図 45)の下に容器を置く。
フィルタ容器の周辺をウェスできれいにぬぐう。
Note: 古いフィルタを外す前に、交換用の新しいフィルタをすぐに手に取れる状態にする。
フィルタヘッドから油圧フィルタを外す
新しい油圧フィルタを取り付ける(図 45);ガスケットがフィルタヘッドに当たるまで手で回し、そこからさらに 3/4 回転締め付ける。
油圧オイルの量を点検し、必要に応じて所定のオイルを追加する;油圧オイルの量を点検するを参照。
中央シュラウドを取り付ける。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
800運転時間ごと |
|
2000運転時間ごと |
|
油圧オイルタンクの量:18.9 リットル
交換フィルタはトロの純正品を使用してください;マシンのパーツカガログを参照。
油圧オイルタンクからキャップを取る(図 46)。
油圧オイルタンクからポンプでオイルをくみ出す(図 46)。
ディップスティックのくびれている部分にオイルレベルが達するまで、油圧オイルタンクに所定のオイルを入れる;油圧オイルの量を点検するを参照。
Important: タンクにオイルを入れすぎないように注意してください。
エンジンを始動する。エンジンを通常に回転させ、昇降シリンダの動作と車輪の前進後退走行動作を確認する。
エンジンを停止し、タンクの油量を点検し、必要に応じて補給する。
オイル漏れがないか点検する。
オイルが漏れている場合はすべて修正する。
中央シュラウドを取り付ける。
油圧システムの構成機器を修理・交換した時は、油圧オイルフィルタを交換し、油圧回路のチャージを行う必要があります。
チャージ作業は、必ず、油圧オイルタンクおよびマニホルドのフィルタにオイルが入った状態で行ってください。
平らな場所に駐車し、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
センターシュラウドを機体に止め付けているねじ2本を外してシュラウドを機体から取り外す(図 47)。
前輪と片方の後輪とを床から浮かせ、フレームの下にサポートブロックを当てて支える。
機体は、必ず前輪と片方の後輪の 二輪を浮かせること;両方浮かせないと調整中に機体が動き出す。万一機体が動き出すと、人身事故や物損事故になる危険がある。
機体を確実にジャッキアップし、前輪と、後輪2輪のうちのどちらか1つを浮かす(と)。
エンジンを始動し、スロットルで約1,800rpmのアイドリングに調整する。
昇降レバーを操作して、昇降シリンダを数回動作させる。10-15 秒たってもシリンダが作動しなかったり、ポンプから異音が聞こえたりしたら、直ちにエンジンを停止し、原因を調べる。以下について点検を行う:
フィルタ又はサクションラインのゆるみ
ポンプのカップラのゆるみ又は不良
サクションラインの詰まり
チャージリリーフバルブの不良
チャージポンプの不良
10-15 秒以内にシリンダが作動すれば、手順 6へ進む。
走行ペダルを前進・後退方向にそれぞれ踏み込んでみる。床から浮いている車輪がそれぞれ正しい方向に回転すればよい。
回転が逆の場合はエンジンを停止し、ポンプ後部のラインを入れ換えて回転方向を修正する。
回転方向が正しければ、エンジンを停止し、スプリング調整ピンのロックナットの調整を行う(図 48)。走行系統のニュートラル調整を行う:走行ドライブのニュートラル調整を参照。
インタロックスイッチの調整を点検する;走行インタロックスイッチの調整を参照。
中央シュラウドを取り付ける。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用後毎回 |
|
水で洗車してください。洗車には普通のホースを使用します。ノズルや圧力洗浄器は、シール部分やベアリングに浸水させる恐れがありますので使用しないでください。
冷却フィンや吸気口の周辺にほこりがたまらないようにしてください。
Important: オイルクーラを水で清掃すると、さびが発生したり、各部の破損が早く進む恐れがあり、ほこりが固くこびりつくので避けてください;オイルクーラを清掃するを参照。
各部の磨耗・損傷、油圧機器や可動部の状態などの点検を行ってください。
車体、アタッチメント、エンジンをていねいに洗浄する。
平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止し、キーを抜き取り、可動部が完全に停止したのを確認する。
タイヤ空気圧を点検する;タイヤ空気圧を点検するを参照。
ボルトナット類にゆるみながいか点検し、必要な締め付けを行う。
グリス注入部やピボット部全部をグリスアップする;グリスアップを行うを参照。
塗装のはがれている部分に軽く磨きをかけ、タッチアップする。
エンジンオイルとフィルタの交換を行う;エンジンオイルとフィルタの交換を参照。
エンジンを始動し、約2分間のアイドル運転を行う。
エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転席を離れる。
エアクリーナアセンブリをきれいに清掃する;エアクリーナの整備を参照。
エアクリーナの吸気口とエンジンの排気口を防水性のマスキングテープでふさぐ。
オイルタンクと燃料タンクのふたが確実に締まっているのを確認する。
バッテリー端子からケーブルを外す。
バッテリー本体、端子、ケーブル端部を重曹水とブラシで洗浄する。
腐食防止のために両方の端子部にワセリン(Grafo 112X: P/N 505-47)を薄く塗る。
電極板の劣化を防止するため、60日ごとに24時間かけてゆっくりと充電する。
Note: 完全充電すると、バッテリー液の比重は 1.250 となります。
Note: 温度が高いとバッテリーは早く放電しますので、涼しい場所を選んで保管してください。 バッテリーを凍結させないためには、完全充電しておくことが大切です。