保守
キックスタンドを使ってカッティングユニットを立てた状態にする
ベッドナイフやリールを見るためにカッティングユニットを立てる場合には、ベッドバー調整ねじのナットが床面に接触しないように、カッティングユニットの後ろ側についているスタンド(トラクションユニットの付属品)で支えてください(図 27)。

カッティングユニットの潤滑
定期的に、6ヶ所のグリスポイント(図 28)にNo.2リチウム系汎用グリスを注入します。
グリスポイントは、前ローラ(2ヶ所)、後ローラ(2ヶ所)、リールベアリング(2ヶ所)です。
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グリスニップルの周囲をウェスできれいに拭く。
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きれいなグリスがローラのシールやベアリングの逃がしバルブからはみ出してくるまでグリスを注入する。
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はみ出したグリスはふき取る。

リールベアリングの調整
リールベアリングを長持ちさせるために、定期的にリールの遊びを調べてください。リールベアリングは以下の手順で点検・調整します:
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ベッドナイフ調整ノブ(図 29)を左に回して、ベッドナイフとリールの接触を完全になくす。

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ボロ布を厚く巻くか丈夫なパッドのついた手袋をして、カッティングユニットの刃の部分をつかみ、リールを左右に揺すってガタがあるかどうかを調べる(図 30)。

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ガタがある場合は、以下の手順で調整する:
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カッティングユニットの左側にあるベアリングハウジングにベアリング調整ナットを固定している固定ねじをゆるめる(図 31)。

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ソケットレンチ(1⅜")を使って、リールベアリング調整ナットをゆっくりと締め付けてガタをなくす。この調整でガタを吸収できない場合には、ベアリングを交換する。
Note: リールベアリングに予負荷を掛ける必要はありません。リールベアリング調整ナットを締め付けすぎるとベアリングを破損しますから注意してください。
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ベアリングハウジングにベアリング調整ナットを固定している固定ねじを締め付ける。
Note: ナットを 1.4-1.7 N·m(0.14-0.17 kg.m = 12-15 in-lb)にトルク締めする。
ベッドナイフの整備
ベッドナイフの使用限界を以下の表に示します。
Important: ベッドナイフの使用限界を超えてカッティングユニットを使用すると、刈り込みの見栄えが悪化したり、衝突に対してのベッドナイフの構造的な強度が不十分になる可能性があります。
| ベッドナイフの使用限界表 | ||||
| ベッドナイフ | パーツ | ベッドナイフのリップの高さ* | 使用限界* | 研磨角度上面角/前面角 |
| EdgeMax® 低刈用(オプション) | 137-0832 | 5.6 mm | 6.4-12.7 mm | 10度/5 度 |
| ローカット(オプション) | 110-4084 | 5.6 mm | 4.8 mm | 10度/5 度 |
| 先長ローカット EdgeMax®(オプション) | 119-4280 | 5.6 mm | 4.8 mm | 10度/10 度 |
| 先長ローカット(オプション) | 120-1640 | 5.6 mm | 4.8 mm | 10度/10 度 |
| EdgeMax® (モデル 03698 と 03699) | 137-0833 | 6.9 mm | 4.8 mm | 10度/5 度 |
| スタンダード(オプション) | 108-9096 | 6.9mm | 4.8 mm | 10度/5 度 |
| ヘビーデューティー(オプション) | 110-4074 | 9.3mm | 4.8 mm | 10度/5 度 |

Note: どのベッドナイフでも、その使用限界はベッドナイフの底面を基準として判断します(図 33)。

上面の研磨角度を点検する
ベッドナイフの研磨では、研磨角度が非常に重要です。
傾斜計(トロのパーツ番号 131-6828)と傾斜計マウント(トロのパーツ番号 131-6829)を使用して研磨機の設定角度を調べ、必要に応じて修正を行ってください。
ベッドバーの整備
ベッドバーの取り外し
ベッドバーの取り付け
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ベッドバーアジャスタとスラストワッシャとの間にベッドバーの固定用「耳」を入れる。
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ベッドバーボルト(とボルトについているナット)とワッシャ6枚で、ベッドバーを各サイドプレートに固定する。
Note: サイドプレートのボスの両側にナイロンワッシャを入れる。その外側からスチール製ワッシャを取り付ける(図 38)。
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ベッドバーボルトを 27-36 N·m(2.75-3.67 kg.m)にトルク締めする。
Note: 左右の遊びが完全になくなって外側のスチール製ワッシャが回らなくなるまで(ただし決して締めすぎになったりサイドプレートが変形したりしていない)ロックナットを締め付ける。内側のワッシャには遊びがあってかまいません。
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スプリングがつぶれるまでテンションナットを締め、そこから半回転戻す(図 39)。

ローラの整備
ローラの整備用として、ローラリビルドキット(Part No. 114–5430)およびローラリビルドツールキット(Part No. 115–0803)を販売しております(図 42)。ローラリビルドキットは、ローラの分解組み立てに必要なすべてのベアリング、ベアリングナット、内側シール、外側シールをセットにしたキットです。ローラリビルドツールキットは、ローラリビルドキットをつかってローラの再組み立てを行うのに必要な工具と説明書のキットです。詳細は、パーツカタログをご覧になるか、代理店にお問い合わせください。



のついている遵守事項は必ずお守りください 「注意」、「警告」、および「危険」
の記号は、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生する恐れがあります。





























