はじめに

この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からない、適切で安全な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。

製品の安全や取り扱い講習、アクセサリなどに関する情報、代理店についての情報の入手、お買い上げ製品の登録などをネットで行っていただくことができます:www.Toro.com

整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。

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この製品は、関連する全ての欧州指令に適合しています。詳細についてはこの冊子の末尾にあるDOI(適合宣誓書)をご覧ください。

取り付け

マシンの準備を行う

  1. 平らな場所に駐車する。

  2. 駐車ブレーキを掛ける。

  3. エンジンを止め、キーを抜き取るか点火プラグコードを抜く;マシンのオペレーターズマニュアルを参照。

カッティングユニットの準備

  1. トラクションユニットからカッティングユニットを取り外す;詳細はトラクションユニットのオペレーターズマニュアル を参照。

  2. カッティングユニットの、前ローラの左右端部を刈高アームに固定しているねじをゆるめる(図 2)。

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  3. 各刈高アームをカッティングユニットの左右端部に固定しているプラウボルト、ワッシャ、ロックナットを外す(図 2)。刈高アームとローラアセンブリを取り外す。

    Note: 取り外した部品は新しい刈高アームの取り付けに使用します。

  4. 刈高アームから刈高調整ねじとローラ取り付けねじを取り外す(図 2)。

    Note: 外したローラ取り付けねじとローラは後で取り付けますので保管してください。

  5. ハイブリッドのトリフレックスのカッティングユニットにこのキットを取り付ける場合には、カッティングユニットに電動用カウンタウェイトを固定しているキャップスクリュ 2 本を取り外す(図 3)。

    Note: 外したウェイトとキャップスクリュ 2 個は カウンタウェイトの準備を行うで取り付けるので捨てないでください。

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  6. カウンタウェイトをカッティングユニットのサイドプレートに固定しているボルト(5/16 x 2¼")2本をナット(2個:サイドプレートに固着)から外す。カウンタウェイトを取り外す(図 4)。

    Note: カッティングユニットのカウンタウェイトと取り付けボルトは廃棄してかまいません。

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  7. リールが回転しないように固定して、ベアリングナットを外す;ねじ付きインサートを外すためにリールを固定するにはを参照。

  8. リールのシャフトからベアリングナットを外す(図 4)。

    Important: リールシャフト端部についているグリスや汚れをきれいに落としておいてください。

  9. トリフレックスにこのキットを取り付ける場合には、モータマウントをカッティングユニットに固定しているボルト2本を取り外す。モータマウント取り付け部を取り外す(図 5)。

    Note: 外したボルトとナットは再利用します。

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ベルト駆動アセンブリを取り外す

歩行型グリーンモア

Note: この章で外した部品は別途指示されていない限りすべて保管してください。

  1. ベルトカバーをカッティングユニットに固定しているキャプティブ(組み込み)ボルトをゆるめてカバーを取り外す(図 6)。

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  2. ベルト張りナットをゆるめてベルトを外す(図 6)。

  3. 下プーリを固定している固定ねじ2本をゆるめて、プーリをリールシャフトから外す(図 7)。

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  4. ベルト駆動アセンブリをカッティングユニットに固定しているボルト(3本)がある場合にはこれを外して、アセンブリ全体を外す(図 8)。

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カウンタウェイトとグルーマ駆動ボックスを取り付ける

この作業に必要なパーツ

ウェイト1
Torx ソケットねじ2
ロックナット2
右側リールアダプタ(銀色)1
左側リールアダプタ(黒色)1
シムワッシャ1
グルーマ駆動ボックス1

カウンタウェイトの準備を行う

電動カッティングユニットを搭載しているトリフレックスの場合
  1. ステップ 5 ( カッティングユニットの準備)で外したキャップスクリュ(5/16 x 2¾")2 本とカウンタウェイトを、新しいウェイトに組み付ける(図 9)。

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  2. ボルトを 198-254 N·m(0.5-0.7 kg.m=175-225 in-lb)にトルク締めする。

カウンタウェイトを取り付ける

  1. 新しいウェイトをカッティングユニットの側面に固定する;ボルト(5/16")2本と、ナット(5/16")2個を使用して図 10のように取り付ける。

    Note: ウェイトはグルーマ駆動ボックスを取り付けたい側に取り付けます。

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  2. ねじとロックナットを 20-26 N∙m(2.0-2.6 kg.m = 175-225 in-lb)にトルク締めする。

グルーマ駆動ボックスを取り付ける

  1. 駆動ボックスのシャフトのねじ溝(内側)に、中程度のねじ山ロッキングコンパウンド(例、Blue Loctite® 243)をぬり、リールアダプタとグルーマ駆動ボックスのシャフトを 150-163 N∙m(15-16 kg/cm2=110-120 ft-lb) にトルク締めする。

    Note: カッティングユニットの右側にカウンタウェイトを取り付けた場合は、銀色のアダプタを使用します。カッティングユニットの左側にカウンタウェイトを取り付けた場合は、黒色のアダプタを使用します。

    Important: リールシャフト端部についているグリスや汚れをきれいに落としておいてください。

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    Important: 5-15分ほど待ってから、次の手順に移る。

    Note: リールアダプタとグルーマ駆動ボックスのトルク締めを行う時、グルーマ駆動ボックスのカッティングユニット側にレンチ用の平面がありますから、ここにレンチを嵌めてグルーマシャフトが回転しないように保持してください(図 12)。

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  2. カッティングユニットの左側にグルーマ駆動ボックスを取り付けた場合、黒色リールアダプタのねじ山部分にシムワッシャを入れる(図 13)。

    Note: カッティングユニットの右側にカウンタウェイトを取り付けた場合は、シムワッシャは不要です。

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  3. リールシャフトのねじ溝(内側)に、中程度のねじ山ロッキングコンパウンド(例、Blue Loctite® 243)を塗る。

  4. リールシャフトにグルーマ駆動ボックスを取り付ける(図 13)。

    Important: カッティングユニット左側のスプライン付きインサートは左ねじです。カッティングユニット右側のスプライン付きインサートは右ねじです。

  5. インサートを取り付けるために、リールを固定する;ねじ付きインサートの着脱のためにリールを固定するにはを参照。

  6. リールが回転しないようにしたら、駆動ボックスのシャフトの六角ヘッドを135-150 N∙m(13.8-15.3 kg.m = 100-110 ft-lb)にトルク締めする;図 13を参照。

    Important: 駆動ボックスのシャフトの六角ヘッドを135-150 N∙m(13.8-15.3 kg.m = 100-110 ft-lb)にトルク締めしてください。

    Important: 6ポイントのソケット(肉厚の壁のもの)を使う必要があります。

    Important: この作業にはインパクトレンチを使用しないでください。

    Important: 5-15分ほど待ってから、次の手順に移る。

    Note: アウターカバーの下にあるシールを傷つけないように注意してください。

    Note: クラッチノブアセンブリは、右側駆動用に取り付けた状態で出荷されています。

  7. 左側にグルーマを取り付ける場合は、以下の作業を行ってください(図 14):

    1. クラッチノブからOリングを外す。

    2. クラッチノブをアクチュエータのシャフトに固定しているシャーピンを外す。

    3. クラッチノブアセンブリを外して裏返す。

    4. クラッチノブをアクチュエータのシャフトに、シャーピンで固定する。

    5. クラッチノブの溝にOリングを取り付ける。

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グルーマドライブにキャップを取り付ける

この作業に必要なパーツ

キャップ1

後ローラブラシキットを取り付けないユニバーサルグルーマアセンブリのみ

  1. スナップリングの溝と外径部分に、中程度のシリンダ保持コンパウンド(Green Loctite® 609 など)を塗る(図 15)。

  2. 15のようにキャップを取り付ける。

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アイドラアセンブリを取り付ける

この作業に必要なパーツ

スタブシャフトアセンブリ1
ベアリングシールド2
アイドラアセンブリ1
アジャスタカラー1
フランジナット1
  1. 16 に示すようにアイドラアセンブリに付属部品を組み付ける。

    Note: アイドラアセンブリを図 16と反対側に取り付ける場合は、パーツ 1-5 は図と逆の順に取り付けます。

    Important: ベアリングシールドを取り付ける。布側をベアリングに向けること。

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  2. モータマウントを取り外す。

  3. グルーマ駆動ボックスを取り付けた側と反対の側にアイドラアセンブリを取り付ける。

  4. トリフレックスにこのキットを取り付けている場合 には、ステップ 5へ進む。歩行型のユニットにこのキットを取り付けている場合には以下の作業を行う:

    1. 先ほど取り外したボルト(3本)を使って、ベルト駆動アセンブリをカッティングユニットに取り付ける(図 8)。

    2. 先ほど取り外した固定ねじ(2本)を使ってプーリをリールシャフトに取り付ける(図 7);固定ねじを 8.4-8.9 N・m(0.85-0.91 kg.m = 74-79 ft-lb)にトルク締めする。

    3. ベルトを取り付け、テンションナットを締め付ける(図 6)。

    4. ベルトカバーを取り付け、ボルトを締め付ける(図 6)。

  5. トリフレックスにこのキットを取り付けている場合は、先ほど取り外したボルト(2本)を使って、モータマウントをカッティングユニットの左側に取り付ける(図 5)。

  6. ボルトを 20-26 N·m(0.5-0.7 kg.m=175-225 in-lb)にトルク締めする。

グルーマピンを取り付ける

グリーンズマスター 3120, 3150, 3250-D のみ

この作業に必要なパーツ

グルーマピン2
  1. グルーマピンのねじ山にロッキングコンパウンドが付いていない場合には、ピン用の穴にロッキングコンパウンド(除去可能タイプ)を塗る。

  2. グルーマピンを刈高アームに固定する(図 17)。

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  3. 反対側についても同じ作業を行う。

刈高ブラケットアセンブリと前ローラを取り付ける

この作業に必要なパーツ

左側刈高ブラケットアセンブリ1
右側刈高ブラケットアセンブリ1
アジャスタピン2
コッターピン2
  1. 先ほど外した刈高調整ねじを、刈高アセンブリの上部に取り付ける(図 18)。

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  2. 刈高アセンブリを、カッティングユニットのサイドプレートに取り付ける;先ほど取り外したプラウボルト、ナット、特殊ワッシャを使用する(図 18)。

  3. アジャスタアームアセンブリのロッドをグルーマ駆動ボックスのの隙間にセットして、アジャスタピンとコッターピンで固定する(図 19)。

    Note: コッターピンがアジャスタピンから抜け落ちないように、必ずコッターピンの足を曲げてください。

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  4. アイドラアセンブリ近くのアジャスタアームアセンブリのロッドをアイドラアセンブリのアジャスタカラーに整列させ、アジャスタピンとコッターピンで固定する(図 20)。

    Note: コッターピンがアジャスタピンから抜け落ちないように、必ずコッターピンの足を曲げてください。

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  5. 前ローラのシャフトを左右の刈高ブラケットの中央にセットし、古い刈高アームから外した取り付けねじ2本で固定する(図 21)。

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  6. 前ローラシャフトの左右それぞれにグルーマガードを取り付ける(図 21)。

  7. グルーマガードを 22-24 N·m(2.2-2.5 kg.m=16-18 ft-lb)にトルク締めする。

    Note: スプリングの力をさらに強くする必要がある場合には、オプションのフランジナット(P/N 3290-357)をアイボルトに取り付け、グルーミング高さを下げた状態でグルーミング高さスプリングを圧縮してください。 このオプションパーツを使用する場合には、グルーマが「入」になっている状態のときのスプリングの長さが 19 mm になるように調整してください(図 22)。

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グルーマを取り付ける

この作業に必要なパーツ

ボルト(¼ から 1½")4
ジャムナット4
シャフトクランプ4
  1. お持ちのカッティングユニットおよび希望するグルーミングに合ったグルーマリールを、以下の表からお選びください:

    • 18" ツインチップ刃(モデル番号 04801)

    • 18" カーバイド刃(モデル番号 04281)

    • 18" ソフトブラシ(モデル番号 04268)

    • 18" ハードブラシ(モデル番号 04269)

    • 21" ツインチップ刃(モデル番号 04802)

    • 21" ソフトブラシ(モデル番号 04270)

    • 21" ハードブラシ(モデル番号 04271)

  2. グルーマを、駆動ボックスとアイドラアセンブリとの間にセットする(図 23)。

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  3. 23のように、グルーマをマシンに取り付ける;ボルトは軽く締めた状態にする。

  4. カジリ防止のために、刈高とグルーミング高さの設定を行い、その後にボルトをゆるめる。

    Note: 刈高の設定については各カッティングユニットのオペレーターズマニュアルを参照;グルーミング高さの調整についてはグルーマの高さを調整するを参照のこと。

  5. ボルトを 5-7 N·m(0.51-0.71 kg.m=46-60 in-lb)にトルク締めする。

  6. 必要に応じて刈高とグルーミング高さの設定を行う。

サスペンション前ローラを取り付ける

この作業に必要なパーツ

グリーンズマスター 3120, 3150, 3250 用プルリンクキット(別売)

マシンによっては、このユニバーサルグルーマキットを取り付けに、プルリンクキットと延長カップラ(図 24)が必要になります;以下のリストおよびそれらの取り付け要領書を参照してください。

  • 2018 年以前のグリーンズマスター 3120 と 3150 のトラクションユニットは、ローラシャフトのねじ山が細かいので、プルリンクキット P/N 106-2643 と 2 個の延長カップラ(P/N 99-4191;別売)が必要です。

  • 2018 年以降のグリーンズマスター 3120 と 3150 のトラクションユニットは、ローラシャフトのねじ山が粗いので、プルリンクキット P/N 138-4976 と 2 個の延長カップラ(P/N 99-4191;別売)が必要です。

  • グリーンズマスター 3250 のトラクションユニットには、カッティングユニット 1 台あたり 1 個のプルリンクキット P/N 112-9248 が必要です。

    Note: このキットには延長カップラ(P/N 99-4191)が含まれています。

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運転操作

はじめに

グルーミングはターフ表面のすぐ上で行う作業です。グルーミングは、芝草が縦方向に成長することを促進し、芝目を減らし、ほふく茎を切断することによって密度の高いターフを作ります。グルーミングは、より均一で固いプレー面を作り、ゴルフボールの転がりを素直に、また速くします。

グルーミングとバーチカットは全く異なる作業であり、グルーミングはバーチカットの代わりにはなりません。グルーミングはターフの「毛並み」を揃える日常的な軽い保守作業の一つですが、バーチカットはターフに大きな負担をかける作業であり、実施回数もわずかです。

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グルーミングブラシは、通常のグルーミングよりもさらにやさしい当たりでグルーミングを行うことができます。ウルトラドワーフ草種は、縦伸び傾向が強く、横方向に芽を伸ばして隙間を埋めるのに時間がかかる傾向があるので、ブラシによるグルーミングの方が向いていると思われます。ブラシを低くセットしすぎると芝草の葉身を傷つけやすくなりますから注意が必要です。

バーチカットやサッチングとは異なり、グルーマの刃は決して地中に食い込ませません。グルーミングは、ほふく茎の切断とサッチ除去に有効です。

グルーミングは葉身を傷つける作業ですので、ストレスの強い時期には避けてください。クリーピングベントグラスやブルーグラスなどのような寒地型芝草に対しては、真夏の高温期(高湿期)のグルーミングを控えるようにしましょう。

様々な条件がグルーミングに影響を与えます。例えば:

  • 時期(一年のうちのどの時期か)や天候パターン

  • 各グリーンの全体的なコンディション

  • グルーミングや刈り込みの頻度: 週に何回行うか、また、二度刈りを行うか

  • メインリールの設定刈高

  • グルーミングリールの設定高さ

  • グリーンでグルーミングを行い始めてどのくらいの年月が経っているか

  • グリーンで使用している草種

  • グリーンの芝管理の全体的な方法(散水、施肥、薬剤散布、コアリング、オーバーシードなど)

  • 通行

  • ストレスのかかる季節(高温、高湿、ハイシーズンなど)

以上のような因子はグリーンごとに異なるものです。各グリーンを毎回よく観察し、必要に応じてグルーミングの方法を変更してください。

各種のグルーミングシャフトをご用意しております。13 mm 間隔にすると、ほふく茎を切断する程度に深く、しかしターフをひどく薄くするほどに強くなくグルーミングができます。スペーサを抜き取って代わりにブレードを入れる、あるいはスペーサを追加することにより、グルーマの刃の間隔を 6 mm と 19 mm との間で調整することができます。

Note: 成長が速い時期(春から初夏まで)には、刃の間隔を 6mm にして、主にキャノピ(ターフ上層)をグルーミングします。成長が遅い時期(晩夏から冬まで)には、刃の間隔を 19 mm にします。ストレス期にグルーマを使用すると芝を薄くしてしまう恐れがあります。

Note: グルーマの不適切な使用や過度の使用(深すぎる設定やグルーミング回数の多すぎ)は、ターフに無用のストレスを与え、ターフの品質を大きく下落させます。グルーマは注意深く使ってください。

Note: グルーマを使っている時は刈り込み方向を毎回変えるようにしてください。これによりグルーミングの効果をさらに高めることができます。

Note: グルーマはできるだけ直線走行で使ってください。グルーマを使いながらの旋回動作は十分に注意して行ってください。

グルーマの高さを調整する

以下の表、図、および試験手順を利用して適切な設定を決めてください。

必要な後ローラスペーサの個数刈高グルーミング高さ範囲
01.5 mm3.0 mm4.8 mm6.4 mm0.8-1.5 mm1.5-3.0 mm2.3-4.8 mm3.0-6.4 mm
17.9 mm9.7 mm3.8-7.9 mm4.6-9.7 mm
211.2 mm12.7 mm5.3-11.2 mm6.4-12.7 mm
315.9 mm9.4-15.9 mm
419.1mm12.7-19.1 mm

Note: eフレックスのトラクションユニットにグルーマを取り付けている場合には、グルーマ使用時にはバッテリーの消耗が早くなりますからご注意ください。グルーマの設定を深くすればするほど、グルーマを駆動するためにより大きなパワーが必要となり、バッテリーが早く消耗します。

  1. ローラが汚れていないのを確認する。ユニットを水平で平らな作業台の上に置く。

  2. 左欄の表を使用して、希望するグルーミング深さに必要な後ローラスペーサの数を確認する。

    Note: 左右それぞれに3枚または4枚のスペーサを取り付ける必要がある場合には、標準ねじに代えて長いねじ(高位置(9.5 mm 以上)グルーミングキット付属部品)を使用する。

  3. メインリールの刈高をセットする。

  4. 希望するグルーミング高さ(深さ)にするための取り付け位置を表で調べる。以下の手順でグルーミングリールの上下調整を行う:

    Important: 設定刈高が 13 mm までは、刈高の 1/2 よりも低くグルーマをセットしてはならない。それ以下の刈高では刈高よりも 6 mm 以上は下げない。

    Important: 設定刈高よりも高くグルーマをセットすると、クイックアップ位置を使用した時にグルーマと集草バスケットが接触する可能性があります。作業 位置では、絶対にグルーマリールを刈高より高くセットしないでください。

    1. クイックアップレバー(図 26)を作業位置に(ハンドルがカッティングユニットの前方を向くように)セットする。

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    2. グルーマリールの一端側で、ブレードの一番低い刃先と床との距離を測る(図 26)。高さ調整ノブ(図 26)を使って、グルーマの刃先の高さを希望の高さに調整する。

    3. ステップ2をグルーマの反対側でも行い、調整ができたら、元の側の調整を確認する。グルーマの左右で、高さの測定値が同じになっていれば良い。グルーマの左右で高さの測定値が同じでない場合には、調整ノブで同じ高さに調整する。

グルーマの回転方向を変更するとき

グルーマの回転には3つの設定があります: ニュートラル、前転、逆転です。回転方向の変更は、グルーマ駆動ボックスについているノブで行います。希望する回転方向の記号を調整ノッチに合わせてください。

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グルーマの動作状態をテストする。

Important: グルーマの不適切な使用や過度の使用(深すぎる設定やグルーミング回数の多すぎ)は、グリーンのストレスを高め品質下落の要因となります。グルーマは注意深く使ってください。

危険

バックラップ中にリールに触れると大けがをする。

  • カッティングユニットの調整を行う場合には、必ず事前にリールを回転禁止にセットし、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止し、キーを抜き取ること。

  • リールその他の可動部に手指や衣類等を近づけないよう注意すること。

適切な設定を決めるための手順:

  1. カッティングユニットのリール(刈り込みリール)を、グルーマなしで使う場合の普通の刈高にセットする。

  2. グルーマリールを、刈高と同じ高さ、ローラより高い位置、にセットする。

  3. グルーミングブラシも、ローラより高く、刈高と同じ高さにセットする。

    Note: 希望する以上の傷をつけないように、グルーミングブラシを調整(上下方向に 0.25 mm 刻み)する。

  4. テスト用グリーンで1畝だけ試し刈りを行い、次にグルーミングリールをローラの高さから ½ だけ下げて、もう1畝の試し刈りを行う。

    Note: (たとえば刈高が 3.2 mm に設定されている場合は、グルーミングリールをローラよりも 1.6 mm 高くセットする)。

  5. 結果を比較する。

    Note: 最初の設定、すなわちグルーマの高さを刈高まで上げた設定の方が、2度目の設定よりもずっと刈かすの収量が少ないはずである。

  6. 2-3日後に、テストグリーンの状態を観察する。グルーミングしなかった場所が緑色であるのに、グルーミングした場所が黄変していたり、茶色に変色している場合には、グルーミングがきつすぎると判断する。

    Note: グルーミングを行うと、ターフの色が変わります。慣れてくるにつれて、ターフの色(およびその他の様々な注意深い観察)によって、現在のグルーミングが適切かどうかが判断できるようになります。グルーミングは芝草を立たせる動作を伴い、またサッチも除去するので、グルーマを使用しない芝刈りとは異なった仕上がりになります。この効果はグルーマをグリーンで使い始めた最初の数回に最も顕著に現れます。

    Note: グルーマを使用する時は、マルチパス(2度刈り、3度刈り....)は避けてください。マルチパスでは1回ごとにグルーマがさらに深く食い込むようになります。グルーマを使用する時は、マルチパスは行なわないでください。

    テストグリーンで希望通りの仕上がり状態ができることを確認したら、実際のグリーンでのグルーミングを開始する。ただし、グリーンは1つ1つが違うので、グルーミングの結果もそれぞれ異なり、また一定とはならない。また、成長条件も常に変化していることを理解する必要がある。グリーンの状態をよく観察し、こまめに調整を行うようにする。

移動走行を行うとき

グルーマを作動させずに刈り込みを行う場合やは、現場から現場へ移動する場合には、グルーマのリールを上位置にセットしてください。

保守

ギアボックスの潤滑油の交換

整備間隔
最初の 100 運転時間後
500 運転時間ごと/ 1年に 1 回(いずれか早く到達した方の時期)
  1. グルーマハウジングの外面をきれいに拭く。

    Important: グルーマハウジングの外側にごみや刈りかすをためないようにしてください。グルーマ内部に異物が入るとギアボックスを破損させる恐れがあります。

  2. ハウジングの下にあるドレンプラグを抜く(図 30)。

  3. ハウジングの側面にあるオイル補給プラグと上部にある通気プラグを抜いてオイルを抜けやすくする(図 30)。

  4. オイルドレンポートの下に適当なオイル回収容器を置く。

  5. オイルが完全に抜けるように、カッティングユニットを立てて排出口が一番下になるようにする(図 28)。

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  6. カッティングユニットを前後に揺らしてオイルを完全に排出する。オイルが完全に抜けたら、カッティングユニットを、平らな場所に置く。

  7. ドレンプラグを取り付ける。

  8. シリンジ(P/N 137-0872)を使って 80-90W オイルを 50 cc 入れる。

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  9. 補給プラグを取り付け、通気プラグは締め付ける。

  10. 全部のプラグを 3.62-4.75 N·m(0.37-0.48 kg.m = 32-42 in-lb)にトルク締めする。

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グルーミングリールの洗浄

整備間隔整備手順
使用後毎回
  • 使用後はホースでグルーマを水洗いしてください。ただし、ベアリング部分には直接水流を当てないように注意してください。錆の発生を防止するため、水洗い後は速やかに乾燥させてください。

    ブレードの点検

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • グルーミングリールの刃は摩耗や破損が発生しやすいので頻繁に点検してください。曲がった刃はプライヤーなどで修正してください。摩耗した刃は交換し、ロックナットを42-49 N·m (4.3-5.0 kg.m = 31-36 ft-lb) にトルク締めする。刃の点検を行う時には、ブレードシャフトの左右のナットが十分に締まっていることを確認してください。

    Note: スプリング鋼製のブレードをお使いの場合には、刃先が磨耗したら、グルーマミングリール全体を取り出し、各刃を裏返しにして再度取り付けて反対側の刃先を使うことができます。

    Note: グルーマを使うと異物(土や砂)も多く巻き上げることになりますので、リールや下刃の点検もより頻繁に行うことが必要になります。特に砂地のグリーンや、深く食い込ませるグルーミングを行なう場合には、点検が重要になります。

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    リール固定手順

    警告

    リール刃は非常に鋭利で、手足を切断できるほどである。

    • リールの軌道内に手足を入れないこと。

    • リールに作業を行う場合には、リールが回転しないよう確実に固定すること。

    ねじ付きインサートを外すためにリールを固定するには

    1. リールの底部にアクセスできるようにカッティングユニットを立てる。

    2. 長い柄のバール(9 mm x 30 cm 程度のドライバータイプのもの。握りのついているものがよい)を用意する。バールは、トルク作業を行う側に近い側で、リールの下から差し込むようにする(図 32)。

    3. リールサポートプレートの溶接されている側からバールを入れ(図 32)、

      Note: リールのシャフトの上側と枚のリール刃の背中側にバールを差し込むと、リールが回転できなくなる。

      Important: リールの刃先にバールを触れると刃こぼれなどを起こす;バールを当てないように十分注意すること。

      Important: カッティングユニット左側のインサートは左ねじです。カッティングユニット右側のインサートは右ねじです。

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    4. バールの握り部分をローラに載せる。.

    5. バールでリールが確実に止まっていることを確認しながらインサートを外す。作業が終わったらバールを外す。

    6. ローラが下になるようにカッティングユニットを降ろす。

    ねじ付きインサートの着脱のためにリールを固定するには

    1. 長い柄のバール(9 mm x 30 cm 程度のドライバータイプのもの。握りのついているものがよい)を用意する。バールは、トルク作業を行う側に近い側で、リールの前から差し込むようにする(図 33)。

    2. リールサポートプレートの溶接されている側からバールを入れ(図 33)、

      Note: リールのシャフトの上側と枚のリール刃の背中側にバールを差し込むと、リールが回転できなくなる。

      Important: リールの刃先にバールを触れると刃こぼれなどを起こす;バールを当てないように十分注意すること。

      Important: カッティングユニット左側のインサートは左ねじです。カッティングユニット右側のインサートは右ねじです。

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    3. バールの握り部分をローラに載せる。.

    4. インサートに付属している取り付け要領書に従って取り付けとトルク締めを行い、リールがバールで確実に固定されていることを確認して取り付けを終了し、最後にバールを外す。