はじめに

この機械は、ヘビーデューティ仕様のワークマン汎用作業車に搭載して使用する専門業務用の製品であり、そのような業務に従事するプロのオペレータが運転操作することを前提として製造されています。この装置は、砂などの資材を一定量ずつ均一に散布することを目的として設計製造された機械であり、資材の水分含有量に大きく左右されることなく、目詰まりやボタ落ちを起こさずに散布を行うものです。この機械は本来の目的から外れた使用をすると運転者本人や周囲の人間に危険な場合があります。

この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からないまた適切な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。

製品の安全や取り扱い講習、アクセサリなどに関する情報、代理店についての情報の入手、お買い上げ製品の登録などをネットで行っていただくことができます:www.Toro.com

整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1 にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。

Important: シリアル番号プレートに QR コードがついている場合は、スマートフォンやタブレットでスキャンすると、製品保証、パーツその他の製品情報にアクセスできます。

g264615

この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号(図 2)を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。

g000502

この他に2つの言葉で注意を促しています。重要「重要」は製品の構造などについての注意点を、はその他の注意点を表しています。

この製品は、関連するEU規制に適合しています; 詳細については、DOC シート(規格適合証明書)をご覧ください。

警告

カリフォルニア州

第65号決議による警告

米国カリフォルニア州では、この製品を使用した場合、ガンや先天性異常などを誘発する物質に触れる可能性があるとされております。

安全について

安全上の全般的な注意

この機械は手足を切断したり物をはね飛ばしたりする能力があります。

  • 本機をご使用になる前に必ずこのマニュアルと、牽引に使用するワークマンのマニュアルの両方をお読みになり、内容をよく理解してください。この製品を使用する人すべてがこの製品と牽引に使用するワークマンについて良く知り、警告の内容を理解するようにしてください。

  • この機械を運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。

  • 機械の可動部の近くには絶対に手足を近づけないでください。

  • ガードなどの安全保護機器が正しく機能していない時は、運転しないでください。

  • 作業場所に、無用の大人、子供、ペットなどを近づけないでください。子供に運転させないでください。

  • 運転席を離れる場合は車両を停止させ、エンジンを止め、(キーが付いている機種では)キーを抜き取り、機械の動きが完全に停止したことを確認してください。調整、整備、格納は機体が十分冷えてから行ってください。

間違った使い方や整備不良は負傷などの人身事故につながります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識 Graphic のついている遵守事項は必ずお守りください 「注意」、「警告」、および「危険」 の記号は、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生する恐れがあります。

安全ラベルと指示ラベル

Graphic

以下のラベルや指示は危険な個所の見やすい部分に貼付してあります。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。

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組み立て

2/3 荷台またはフルサイズ荷台を取り外す

吊り上げ装置に必要な能力: 150 kg

Note: ヘビーデューティヒッチ搭載のワークマンでは、ヘビーデューティヒッチを取り外す必要はありませんが、その分の重量をホッパーの最大積載量から差し引いて計算する必要があります。ワークマンのオペレータズマニュアルを参照。

  1. ワークマンを平らな場所に停車して駐車ブレーキを掛ける。

  2. エンジンを始動し、油圧レバーで荷台を下げて、油圧シリンダを荷台から外せる位置まで荷台を下げる。

  3. レバーから手を離し、エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。

  4. シリンダロッドのクレビスピンの外側端部からリンチピンを外す(図 3)。

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  5. シリンダロッドの端部を荷台取り付けプレートのスロットに固定しているクレビスピンを外す(図 4)。

  6. ピボットブラケットをフレームに固定しているリンチピンとクレビスピンを外す(図 4)。.

    g002369
  7. ワークマンから荷台を取り外す。

    Important: フルサイズ荷台は約148kg の重量があり、一人で作業することは不可能である。必ず 2 人または 3 人で行なうか、ホイストを使うこと。

  8. シリンダを格納用クリップで固定する。

  9. ワークマンの油圧シリンダロックレバーをロックする。

    Important: 油圧シリンダロックレバーをロックすることによりシリンダが不意に伸びる事故を防止することができます。

トップドレッサを取り付ける

この作業に必要なパーツ

アタッチメントブラケット2
クレビスピン2
リンチピン4
キャップスクリュ(½ x 1")4
平ワッシャ8
ロックナット(½")4
スペーサマウント2

吊り上げ装置に必要な能力: 370 kg

  1. エンジンフレーム取り付けブラケットをワークマンの左右のフレームの側部に固定しているフランジヘッドキャップスクリュ(2本)とフランジロックナットを取り外す(図 5)。

    Note: ヘビーデューティヒッチ搭載のワークマンでは、アタッチメント取り付け用のブラケット(ステップ1と2)は既に取り付け済みですので、ステップ3へ進んでください。

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  2. 各エンジンフレーム取り付けブラケットとワークマンのフレームに、アタッチメントブラケットを仮止めする;先ほどステップ1で取り外したフランジヘッドキャップスクリュ(2本)とフランジロックナットを使用する(図 5)。

    Note: ヘビーデューティヒッチを装備しているワークマンでは、次のステップ3と4でスペーサを取り付けますが、そうでない車両についてはステップ6に進んでください。

  3. 各アタッチメントブラケットをヒッチフレームのタブに固定しているキャップスクリュ(2本)、平ワッシャ、ロックナットを外す(図 6)。

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  4. 各ヒッチフレームのタブに、スペーサを取り付けて固定する;先ほど取り外したキャップスクリュ、平ワッシャ(2 枚)、ロックナットを使用する(図 7)。

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  5. 以下の方法でトップドレッサを持ち上げる:

    • フォークリフトで持ち上げる場合は、機械の後部フラップにある昇降作業用チューブ(図 8)にフォークを入れてください。

      g277068
    • 昇降アセンブリ・キット(92-4452)(オプション)を使用してトップドレッサを吊り上げる場合には、以下の手順で行ってください:

      1. ホッパー上部に昇降ブラケットを取り付ける。

      2. ホッパーの四隅にある吊り上げアイにチェーンを取り付ける。

        Important: トップドレッサを取り外す場合には、必ず取り付けボルトとピンを抜いてから吊り上げてください。

  6. ワークマンのフレームにトップドレッサを載せ、後取り付けブラケットの穴を、左右のフレームの穴に合わせる(図 7)。

  7. クレビスピン(1本)とリンチピン(2本)を使用して、後部取り付けブラケットをワークマンのフレームに固定する(図 9)。

    g011401
  8. 各取り付けブラケット(図 10)またはスペーサマウント(図 11)の上部を、トップドレッサの左右にある取り付けタブに取り付ける;キャップスクリュ(½ x 1")1 本、平ワッシャ(2 枚)、ロックナットを使用する。各ボルト類を締め付ける。

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    g011385

昇降シリンダを接続する

この作業に必要なパーツ

シリンダピン2
キャップスクリュ(¼ x ¾")2
ロックナット(¼")2
  1. 各昇降シリンダのロッドの先端部をトップドレッサのベースにシリンダピンで固定する(図 12)。

  2. 各シリンダピンをトップドレッサのベースに固定する;キャップスクリュ(¼ x ¾")、平ワッシャ、ナットを使用する(図 12)。

    g011402

    Important: シリンダを取り付けるときには、必ず、ダンプストップレバーを解除してください。シリンダは、ホッパーの下にあるエンジンや油圧関係装置の整備をする以外の目的で使用しないでください。

    警告

    トップドレッサを適切に支持しないで整備作業を行うのは極めて危険であり人身事故を起こす恐れがある。

    シリンダだけでトップドレッサを保持してはならない。必ず、トップドレッサをブロックなどで支え、安全を十分に確保してからホッパーの下に入ること。

    Important: シリアル番号が 240000001 以上のワークマンでは、昇降シリンダのホースを車両につなぎ変えないと、荷台やトップドレッサをシリンダで昇降させることができません。

注意

ホッパーを傾斜させる時に正しい作業手順を守らないと重大な人身事故を起こす恐れがある。

  • ホッパーを傾斜させる時には、前側の取り付けボルトを外しておくこと。

  • ホッパーを傾斜させる時には、必ずホッパーを空にしておくこと。

安全サポートの使い方

この作業に必要なパーツ

荷台サポート(ワークマンの付属品)

Important: サポートの取り付け・取り外しは必ず荷台外側から行う。

  1. 荷台を上げ、シリンダが完全に伸びたのを確認する。

  2. ROPS パネルの後ろについている保管用ブラケットから荷台サポート(安全サポート)を取り外す(図 13)。

    g026142
  3. サポートをシリンダロッドにはめ込んで、安全サポートの端部でシリンダバレルの端とシリンダロッドの端を確実に支える(図 14)。

    g009164
  4. タンクを上げての作業が終了したら、安全サポートを取り外して元の位置(ROPS パネル後ろの保管用ブラケット)に収納する。

    Important: 昇降シリンダに荷台サポートを取り付けたままで荷台を下げようとしないこと。

クイックカップラの接続方法

マシンの準備を行う

警告

高圧で噴出する油圧オイルは皮膚を貫通し、身体に重大な損傷を引き起こす。

  • 万一、油圧オイルが体内に入ったら、直ちに専門医の治療を受ける。万一、油圧オイルが体内に入った場合には、数時間以内に手術を受ける必要がある。

  • 油圧装置を作動させる前に、全部のラインコネクタが適切に接続されていること、およびラインやホースの状態が良好であることを確認すること。

  • 油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出しているので、絶対に手などを近づけない。

  • リークの点検には新聞紙やボール紙を使う。

  • 油圧関係の整備を行う時は、内部の圧力を確実に解放する。

  1. クイックカップラの取り付けのために、以下の方法で油圧システム内部の油圧を解放する:

    • シリアル番号が 239999999 以前のワークマンリモート油圧ハンドル(図 15)ををフロート位置にする。

      g011386
    • シリアル番号が 240000001 以降のワークマン:油圧昇降レバー(図 16)を前後に動かす。.

      g011390
  2. シリアル番号が 240000001 以上のワークマンでは、カップラブラケットに接続されているカップラから昇降シリンダのホース2本を外す(図 17)。シリンダホースのクイックカップラにキャップを取り付ける。

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ホースを接続する

  1. トップドレッサのホースのクイックカップラを十分にきれいにする(図 18)。

    g011403
  2. ホースを、ワークマンのクイックカップラに接続する。どちらのクイックカップラも完全に嵌っていることを確認する。

    ホースには、A と B というマークがついているので、このマーク同士を合わせて接続する。

    Note: 18 に示されているカップラは、シリアル番号が 239999999 以前の車両のものです。

油圧システムを点検する

油圧オイルの仕様: Dexron III オートマチックトランスミッションフルード

Important: ワークマンの油圧システムは、Dexron III 自動車用トランスミッションオイルを使用しています。このオイルは、ギアやベアリングを潤滑しつつ油圧作動液としても機能するオイルです。リモート油圧システムのクイックカップラが接続されると、トップドレッサから車両へ油圧オイルが流れ込みますが、もし、トップドレッサ内部にある油圧オイルとワークマンの油圧オイルが同等品でないと、トランスアクスルや油圧システムが破損する恐れがあります。

  1. 油圧オイルの量を点検する;マシンの オペレーターズマニュアルを参照。

    必要に応じてオイルを補給する。

  2. 車両のエンジンを始動する。

  3. 車両のリモート油圧装置のレバーをRUN位置にセットする。ベルトとブラシが図 19のように動作すればよい。

    Note: 逆方向に回転している場合には、ホースの接続を入れ替えて、もう一度ステップ2と3を行う。

    g011387
  4. オイル漏れ、接続部のゆるみ、部品の欠落、ラインの配置などに問題がないか、油圧システムを目視で点検する。

    不良個所は全部修理してください。

    Important: 可動部、鋭利な部分、高温部などの近くにホースを配置しないよう注意してください。

  5. エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。

  6. 油圧オイルの量を点検する;マシンの オペレーターズマニュアルを参照。

    必要に応じてオイルを補給する。

製品の概要

ゲート流量コントロール

装置左側にある黒いノブで、ゲートの開き具合を希望する高さに調整・固定することができます。

  1. ゲートのスライド調整ができる程度までロッキングノブ(図 20)をゆるめる。

  2. ゲートノブ(図 20)を希望位置にセットし、ロッキングノブを締め付けて調整を固定する。

散布率スケール

レートスケール(図 20)を使って希望する散布量を設定します。目砂の散布率を参照。

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Note: 仕様および設計は予告なく変更される場合があります。

寸法諸元

長さ 137 cm
185 cm
散布幅152 cm
内法幅 175 cm
高さ(ワークマンに搭載時)126 cm
出荷重量386 kg
乾燥重量367 kg
ホッパー容量0.5 m³

アタッチメントとアクセサリ

トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、マシンの機能をさらに広げることができます。詳細は弊社の正規サービスディーラ、または代理店へお問い合わせください;弊社のウェブサイト www.Toro.com でもすべての認定アタッチメントとアクセサリをご覧になることができます。

いつも最高の性能と安全性を維持するために、必ずToroの純正部品をご使用ください。他社の部品やアクセサリを御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。

運転操作

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

運転の前に

運転前の安全確認

  • この装置は、重量上、バランス上、取り扱い上に独自の特性があり、他の機械とは異なった動作特性があります。本機をご使用になる前に必ずこのオペレーターズマニュアルをお読みになり、内容をよく理解してください。操作方法をしっかり身につけ、緊急時にすぐに停止できるようになってください。

  • 子供やトレーニングを受けていない大人には、絶対に運転や整備をさせないでください。地域によっては機械のオペレータに年齢制限を設けていることがありますのでご注意ください。オーナーは、オペレータ全員にトレーニングを受講させる責任があります。

  • 各部の操作方法や本機の正しい使用方法、警告表示などに十分慣れ、安全に運転できるようになりましょう。

  • 運転席を離れる場合は車両を停止させ、エンジンを止め、(キーが付いている機種では)キーを抜き取り、機械の動きが完全に停止したことを確認してください。調整、整備、格納は機体が十分冷えてから行ってください。

  • エンジンの緊急停止方法に慣れておきましょう。

  • オペレータコントロールやインタロックスイッチなどの安全装置が正しく機能しているか、またガードなどの安全保護具が外れたり壊れたりしていないか点検してください。これらが正しく機能しない時には機械を使用しないでください。

  • これから機械で作業する場所をよく確認し、機械に巻き込まれそうなものはすべて取り除きましょう。

  • ガードなどの安全装置は必ず所定の場所に取り付けて使用してください。安全カバーが紛失していたり、ステッカーの字が読めなくなったりした場合には、機械を使用する前に修理し、ステッカーは新しいものに貼り換えてください。

    Note: トップドレッサを使用する場合には、ワークマンの荷台用エリアの前 1/3 部分に何かのアタッチメントを搭載するか、この部分にシールドを取り付けるかしてください。

  • 常に機械全体の安全を心掛け、ボルト、ナット、ねじ類が十分に締まっているかを確認してください。各構成機器が機体に確実に取り付けてあることを確認してください。

  • 使用する車両の能力を、車両メーカーや販売店などに確認してください: この重量のエアレータを確実に搭載操作できる能力があることが必要です。

運転中に

運転中の安全確認

  • オーナーやオペレータは自分自身や他の安全に責任があり、オペレータやユーザーの注意によって物損事故や人身事故を防止することができます。

  • 作業にふさわしい服装をし、安全めがね、長ズボン、頑丈で滑りにくい安全な靴、および聴覚保護具を着用してください。長い髪は束ねてください。ゆるい装飾品やだぶついた服は身に着けないでください。

  • 疲れている時、病気の時、アルコールや薬物を摂取した時は運転しないでください。

  • この機械を運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。

  • 疲れている時、病気の時、アルコールや薬物を摂取した時は運転しないでください。

  • ホッパーに手足を近づけないよう注意してください。

  • 走行中は必ず着席してください。

  • 運転には十分な注意が必要です。安全への注意がおろそかになると、転倒など思わぬ事故となり、けがや死亡など重大な結果を招きます。運転は慎重に。転倒や暴走事故を防止するために以下の点にご注意ください:

    • バンカーや川、ウォーターハザード、減速ランプ、不案内な場所などでは必ず減速し、安全距離を取り、十分な注意をはらう。

    • 走行が不安定にならないよう、資材を積んだ状態で不整地走行する時には速度を落とすようにする。

    • 運転は、穴や障害物を確認できる十分な照明のもとで行ってください。

    • バックするときには、足元と後方の安全に十分な注意を払ってください。

    • 見通しの悪い曲がり角や、茂み、立ち木などの障害物の近くでは安全に十分注意してください。

    • 急な斜面を走行する場合には安全に特に注意する。斜面ではまっすぐに上るか下るかする。小さな旋回をする時や斜面で旋回を行う時には必ず減速する。斜面での旋回は可能な限り避ける。

    • ぬれた場所、スピードが出ている時、満載状態などでの運転には十二分の注意を払う。満載状態では停止時間が長くなることを忘れずに。斜面の上り下りに入る前にシフトダウンしておくこと。

    • 急停止や急発進をしないこと。後退から前進、あるいは前進から後退への切り替えは、一旦完全に停止して行う。

    • 急旋回など突然の操作は、その後の制御が不安定になりやすく事故のもとであるから行わない。

    • 旋回時や後退時には周囲に注意すること。作業場所に異物や危険物がないことを確認し、無用の人間を入れない。旋回・後退はゆっくりと、低速で。

    • 旋回するときや道路や歩道を横切るときなどは、減速し周囲に十分な注意を払ってください。常に道を譲る心掛けを。

    • 頭上の危険物に注意し、低く垂れ下がった木の枝、門、歩道橋などの下を通り抜けるときは車両が通れる幅と自分の頭をぶつけない高さがあること確認する。

    • 機械の運転は十分な視界の確保ができる適切な天候条件のもとで行ってください。落雷の危険がある時には運転しない。

    • 安全に確信が持てない時は 作業を中止 して責任者に報告し、その指示に従う。

    • 装置が動作中は車両から離れない。

  • 車両の最大積載量を超えない範囲で使用してください。

  • 積荷の安定性は条件によって変わります - たとえば高く積むほど重心が高くなります。安定性確保のため、必要に応じて積載上限を規定より下げてお使いください。

  • 転倒を防止するために:

    • 積荷の高さと重量を慎重に確認してください。高く積むほど、そして積荷が重いほど、転倒のリスクは大きくなります。

    • 荷重が前後左右に均一に分散するように積んでください。

    • 旋回は慎重に行い、危険な操作は避けてください。

    • 積み込みを開始する前は必ず、本装置が車両に接続されていることを確認してください。

    • ホッパーに大きなものや重いものを入れないでください。大きすぎる荷重はベルトやローラを損傷するおそれがあります。また資材の質を揃えてください。砂に紛れている小石が飛び出すことが考えられます。

  • 運転席を離れる前に:

    • 平らな場所に駐車する。

    • 油圧コントロールを止める。

    • 駐車ブレーキを掛ける。

    • エンジンを止め、(キーのある機種では)キーを抜き取る。

    • 全ての動きが停止するのを待つ。

  • 荷下ろし作業時は本装置の真後ろに立たないでください。

  • 車両からの切り離しは必ず平坦な場所で行ってください。

  • 人や車両に近づいた時や、車両や通行人が横断している時は、アタッチメントをOFFにしてください。

斜面での安全確保

  • 車両がどのていどの法面まで走行可能なのかを必ず確認しましょう。

  • 斜面はスリップや転倒などを起こしやすく、これらは重大な人身事故につながります。斜面での安全運転はオペレータの責任です。どんな斜面であっても、通常以上に十分な注意が必要です。

  • 斜面については、実地の測定を含めてオペレータ自身が調査を行い、安全に作業ができるかどうかを判断してください。この調査においては、常識を十分に働かせてください。

  • 以下に挙げる、斜面で運転する場合の安全上の注意を必ず読んで内容をしっかり理解してください。作業当日の諸条件を考慮して、実際に作業を行うかどうかを判断してください。同じ斜面上であっても、地表面の条件が変われば運転条件が変わります。

  • 斜面での発進・停止・旋回は避けてください。急に方向を変えたり急な加速やブレーキ操作をしないでください。旋回は速度を落としてゆっくりと行ってください。

  • 走行、ステアリング、安定性などに疑問がある場合には運転しないでください。

  • 隠れた穴、わだち、盛り上がり、石などの見えない障害は、取り除く、目印を付けるなどして警戒してください。深い芝生に隠れて障害物が見えないことがあります。不整地では機体が転倒する可能性があります。

  • ぬれ芝、急斜面など滑りやすい場所で運転すると滑って制御できなくなる危険があります。駆動力を失うと、スリップを起こしたりブレーキや舵取りができなくなる恐れがあります。

  • 段差、溝、盛り土、水などの近くでは安全に十二分の注意を払ってください。万一車輪が段差や溝に落ちたり、地面が崩れたりすると、機体が瞬時に転倒し、非常に危険です。必ず安全距離を確保してください。

運転操作

  1. 着席し、駐車ブレーキを掛ける。

  2. PTO装備車ではPTO を解除、ハンドスロットル装備車ではハンドスロットルをOFF 位置とする。

  3. ワークマンのリモート油圧バルブハンドルを OFF 位置にする。

  4. トランスミッションを以下のようにセットする:

    • マニュアルトランスミッションのワークマンでは、シフトレバーをニュートラルにしてクラッチレバー踏み込んだ状態にする。

    • オートマのワークマンでは、シフトレバーを駐車位置にする。

  5. キーを差し込んで右に回してエンジンを始動する。始動したらキーから手を放す。

  6. ワークマンの始動、運転、停止を十分に練習する。本装置を使用する前に、必ずワークマンのオペレーターズマニュアルを読んで内容をよく理解する。

  7. ホッパーに砂を積み込む前に、ベルトがスムースに動作することを確認しておく。

  8. ポッパーに砂やその他の目土資材を積み込む。ホッパーに積み込むことができる最大量は、0.5 m³ である。 一般的に砂の重量は 1.6 kg/L なので、ホッパーへの積み込み重量が 635-680 kg になると積載オーバーになる可能性が高い。

    Important: ヘビーデューティヒッチなど、トップドレッサ以外に他のアタッチメントも装備しているワークマンの場合、それらのアタッチメントを取り外さずにトップドレッサを使用することができますが、ホッパーに搭載できる重量は、そのアタッチメントの重量分だけ少なくなります。

    アタッチメントの総重量を測るには、ワークマンの後輪2輪を重量計に載せて測定する。最大後軸重量は、ワークマン 3000/4000 シリーズの車両で 1179 kg、ワークマン HD シリーズでは、1372 kg です。

    危険

    重い物を積んでいる時は停止距離が長くなり、安全旋回半径は大きくなりますので注意が必要である。

    トップドレッサに砂を満載した状態でフルスピートで走行すると砂がずれを起こす危険がある。特に旋回中、斜面走行中や速度を急に変化させた時、凹凸のある場所を走行している時には、この現象が起こりやすくなる。重心の急変は転倒につながる。

    ホッパーに満載した状態で移動や散布を行う場合には十分な注意が必要である。

    貨物は前後の車軸の中間部に、出来るだけ均等に、荷台の幅を十分使って積むのが原則である。

    整備作業のためにホッパーを上昇させる際には、「絶対に」ポッパーの中に砂を残しておかないこと。トップドレッサを傾斜させる時には、必ずホッパーを空にしておくこと。

  9. 目砂散布を行う現場に移動する。

  10. ゲートの位置を調整する。ゲートの設定が決まったら、黒いノブでゲートをロックする。

  11. シフトレバーを LO レンジにセットする。希望の前進速度で走行を開始する。目砂の散布率を参照。

  12. シリアル番号が 239999999 以前の車両では、リモート油圧レバーを引いて RUN 位置にする。 シリアル番号が 240000001 以降の車両では、油圧昇降レバーを前位置にロックすると、目砂の散布が始まる。

ホッパーへ資材を積み込む時

  1. 搭載前重量計算シートを使って、オペレータの体重、助手席の人の体重、搭載機械の重量を計算する:

    搭載前重量計算シート

    オペレータの体重

     

    kg

     

    (lb)

    助手席の人の体重(人を乗せる場合)

    (+)

    kg

    (+)

    (lb)

    機械の乾燥重量

    (+) 367

    kg

    (+) 808

    (lb)

    搭載前重量

    (=)

    kg

    (=)

    (lb)

         
  2. 次に、ホッパー搭載資材計算シートを使って、資材の可能搭載重量を計算する:

    Note: 一般的に乾燥砂の重量は 1602 kg/m³、濡れた砂は 2082 kg/m³ 程度となります。.

    Note: ホッパーの最大積載容量は 0.5 m³ です。

    ホッパー搭載資材計算シート

    ワークマンの定格容量

     

    kg

     

    (lb)

    搭載前重量

    (-)

    kg

    (-)

    (lb)

    ホッパー搭載資材

    (=)

    kg

    (=)

    (lb)

         
  3. 資材は、ホッパーの前後・左右方向に均等に積み込む。

Important: トップドレッサに砂を満載した状態でフルスピートで走行すると砂がずれを起こす危険がある。特に旋回中、斜面走行中や速度を急に変化させた時、凹凸のある場所を走行している時には、この現象が起こりやすくなる。重心の急変は転倒につながります。ホッパーに満載した状態で移動や散布を行う場合には十分な注意が必要である。

Important: 重い物を積んでいる時は停止距離が長くなり、安全旋回半径は大きくなりますので注意が必要である。

目砂の散布率

目砂の散布率は、ゲートの設定と走行速度(ギアレンジとシフト)で決まります。また、砂の水分含有量や粒径が異なると散布率も変わってきます。目砂の散布量の設定に当たっては、これらの要因を考慮に入れることが必要となります。実際の散布量については、小さいエリアで試運転を行って確認してください。散布量を多くするには、ゲートを開くか、ワークマンの走行ギアを低い方に変更するかします。

Note: シリアル番号が 240000001 以上のワークマンでは、旋回動作中は、目砂の散布量が少なくなります。目砂散布中は急旋回をしないでください。

すべてのグリーンにわたって均一な散布を実現するためには、散布作業中のエンジン速度を一定に保持する必要があります:タコメータやハンドスロットル(できれば両方)を使用してください。

警告

斜面での転倒事故は重大な人身事故に直結する。

坂を登りきれない時は絶対にUターンしようとしない。

シフトを「後退」に切り換え、必ずバックでゆっくりまっすぐに坂を下りること。

ブレーキだけに頼ってクラッチペダルを踏んだままやニュートラルギアで坂を下りてはいけない。

ホッパーの壁面にコンパネなどを当てて壁を作って砂を高く積むことは「絶対に」しないこと。そのような積み方をすると重心が高くなって転倒などの大事故を起こす危険が高くなる。

斜面を横断走行しないこと。斜面は登るか下るかすること。斜面での旋回は避けること。急加速、急減速をしない。速度の急変は転倒につながりやすい。

砂についての注意事項

トップドレッサ には、散布作業中に砂が塊のまま落ちたり、大きな石が引っかかったりしないように、フレキシブルゲートエッジ(図 21)とスプリングリリースが付いています。ベルトをできるだけ長期にわたって使うことができるように、使用する砂に鋭利な石などが入らないような配慮を行ってください。

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酷寒時の使用について

この装置は酷寒時にも使用可能です。ある程度の制限はありますが、凍結防止用の砂や薬剤を散布することが可能です。コンベアベルトは PVC 製なので、低温状態では非常に硬くなり駆動するのに大きな力が必要になります。気温40° F(5° C)以下で使用した場合、ベルトの寿命がおよそ 50% 短縮される可能性があります。

Important: 気温が -7° C(20° F)以下での使用は控えてください。

  1. スプリングの圧縮長さを 101 mm に調整する(ベルトの張りを強くする);コンベアベルトのチェーンの張りの調整を参照。

  2. 資材を積み込む前にベルトの試運転を行い、ベルト駆動に問題がないことを確認する。

    Important: ベルトや駆動ローラがスリップするようでは、これらが破損する恐れがあります。

Important: 暖かい季節になったら、ベルトの張り(スプリング長さ)を 112 mm にして使用してください。

運転終了後に

運転終了後の安全確認

  • 運転席を離れる場合は車両を停止させ、エンジンを止め、(キーが付いている機種では)キーを抜き取り、機械の動きが完全に停止したことを確認してください。調整、整備、格納は機体が十分冷えてから行ってください。

  • 移動走行中を含め、散布を行っていない時は、油圧コントロールを OFF にしておいてください。

  • マシン各部が良好な状態にあり、ボルトナット類が十分にしまっているか常に点検してください。

  • 摩耗、破損したり読めなくなったステッカーは交換してください。

保守

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

Note: www.Toro.com から、この機械に関する配線図と油圧回路図をダウンロードすることができます。弊社ホームページからマニュアルへのリンクをご活用ください。

保守作業時の安全確保

  • 運転席を離れる前に:

    • 平らな場所に駐車する。

    • 油圧コントロールを止める。

    • 駐車ブレーキを掛ける。

    • エンジンを止め、(キーのある機種では)キーを抜き取る。

    • 全ての動きが停止するのを待つ。

  • 保守作業は、各部が十分冷えてから行う。

  • このマニュアルに記載されている以外の保守整備作業は行わないでください。大がかりな修理が必要になった時や補助が必要な時は、Toro 正規代理店にご相談ください。

  • ボルト、ナット、ねじ類は十分に締めつけ、常に機械全体の安全を心掛けてください。

  • 可能な限り、エンジンを回転させながらの整備はしないでください。可動部に近づかないでください。

  • 車両のエンジンを作動させたままでチェーンの張りの点検や調整をしないでください。

  • 機器類を取り外すとき、スプリングなどの力が掛かっている場合があります。取り外しには十分注意してください。

  • 機体の下で作業する場合には、必ずジャッキスタンドで機体を確実に支えてください。

  • 整備や調整が終わったら、必ず全部のガード類を正しく取り付けてください。

  • マシン各部が良好な状態にあり、ボルトナット類が十分にしまっているか常に点検してください。

  • 擦り切れたり破損したりしたステッカーは貼り替えてください。

  • 機械の性能を完全に引き出し、かつ安全にお使いいただくために、交換部品は純正品をお使いください。他社の部品を御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。

推奨される定期整備作業

整備間隔整備手順
使用するごとまたは毎日
  • 油圧ラインとホースを点検する。
  • 40運転時間ごと
  • ブラシの位置と摩耗具合を点検する。
  • 200運転時間ごと
  • グリスアップを行なう。.
  • 整備前に行う作業

    保守整備作業の準備

    1. 以下の時は車両を停止させてください:

      • 239999999 以前の車両:油圧バルブハンドルを OFF 位置にする。

      • 240000001 以降の車両:油圧昇降レバーを OFF 位置にする。

    2. 平らな場所に駐車する。

    3. ワークマンの駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止し、キーを抜き取り、機械の動きが完全に停止したのを確認して運転席を降りる。

    潤滑

    グリスの仕様

    No. 2 リチウム系グリス

    ベアリングとブッシュのグリスアップ

    整備間隔整備手順
    200運転時間ごと
  • グリスアップを行なう。.
    1. ステップ保守整備作業の準備の手順を行う。

    2. グリスフィッティング表に掲載されている部分に所定のグリスを注入する。

    グリスフィッティング表

    場所数量
    ローラシャフトベアリング(図 224
    ブラシシャフトベアリング(図 221

    Important: ベアリングとハウジングの間からわずかにグリスが漏れる程度に注入してください。グリスの量が多すぎるとオーバーヒートを起こしたりシールが劣化する可能性があります。

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    Note: 駆動チェーンは、錆びて動きが固くなったのでない限り原則として潤滑しません。錆びついて動きが固くなった場合にのみ、 ドライタイプの潤滑剤を軽く塗布してください。大量に吹き拭けると、砂やどが付着して摩耗を進める原因となります。

    ベルトの整備

    コンベアベルトのチェーンの張りの調整

    1. ステップ保守整備作業の準備の手順を行う。

    2. チェーンカバーを取り外す(図 23)。

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    3. モータ&スプロケットアセンブリをメインフレームに固定しているボルト・ナットをゆるめる(図 24)。

    4. モータ&スプロケットアセンブリを回して(図 24)コンベアベルトのチェーンのたわみが 3.2 mm になるように調整する。

      Important: チェーンの張りを強くしすぎるとチェーンの摩耗が早くなります。チェーンの張りを弱くしすぎるとスプロケットの摩耗が早くなります

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    5. 取り付けボルトを締め付ける(図 24)。

    6. チェーンカバーを取り付ける(図 23)。

    コンベアベルトの張りの調整

    適切に調整されたコンベアベルトでは、それぞれの圧縮スプリングの圧縮長さが 112 mm になります。以下の手順で調整してください。

    1. ホッパーを空にする。

    2. ステップ保守整備作業の準備の手順を行う。

    3. 後ジャムナットをゆるめる(図 25)。

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    4. 圧縮スプリングへの前ジャムナットの長さを 112 mm に調整する。

    5. 後ジャムナットを締め付ける。

    6. マシンの反対側でも 3 - 5 の作業を行う。.

    7. 機体の両側で、ベルトローラのシャフトの中心間の距離を測定し、左右とも同じであることを確認する(図 26)。

      左右ともおよそ 895 mm であればよい。

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    コンベアベルトの交換

    散布装置の準備を行う

    1. ホッパーを空にする。

    2. ステップ保守整備作業の準備の手順を行う。

    3. ホッパーのシール部分やゲートのエッジ部分の摩耗具合を点検する(図 27)。

      交換後のコンベアベルトが適切に作動するように、磨耗している部品や破損している部品は交換する。

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    コンベアチェーンを取り外す

    1. チェーンカバーを取り外す(図 28)。

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    2. チェーンのマスターリンクを外し、小さい方のスプロケットからチェーンを外す(図 29)。

      必要であれば、モータ取り付けボルトを外してマスターリンクを外す。

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    スライダベッドを分解する

    1. テンションロッドの前後のジャムナットをゆるめてスプリングの張りをなくす(図 30)。

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    2. 装置の左右で、スライダフレームレールにホッパーを固定しているキャップスクリュ(2本)、ワッシャ(2枚)、ロックナット(2個)を外す(図 31)。

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    3. ホッパーを後方に立て掛ける(壁、柱、梯子などを利用)(図 32)。.

      Important: 装置後部にホッパーを立てかけると、ブラシや油圧カップラを損傷する恐れがあります。ホッパーは必ず垂直よりも後ろに傾けて壁などにもたれさせ、不意に落ちてくることがないようにしてください(図 32)。

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    4. 装置右側で、スライダフレームレールを右側フェンダに固定しているキャップスクリュ(2本)をゆるめる(図 33)。 スライダベッドを傾けられるように、ボルト類は十分にゆるめる。

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    5. 装置左側で、スライダフレームレールを左側フェンダに固定しているキャップスクリュ(2本)とワッシャ(2枚)をゆるめる(図 34)。

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    ベルトの取り外し

    ベルトを切断してローラから外す。

    ベルトの取り付け

    1. 左側スライダフレームレールの穴に吊り上げ棒(角パイプ)などを指し込んで、フレームレールを少しだけ持ち上げる;図 34スライダベッドを分解する)を参照。

    2. 各パイプとローラのできるだけ深くまでベルトを入れる。

    3. 各ローラとベルトの間にプラスチック製のベルトツールを入れる。

      それぞれのツールがローラの外側にくるまでローラを回転させる。ツールをリブの向こう側、ベルトのセンター部へ押し込む。

    4. ベルトとツールをローラに更に押し込、ベルトをローラの中央にセットする。

    5. ベルトツールを外す。

    6. ベルト位置を調整してベルトのリブを、各ローラのリブ用溝に嵌める。

    スライダベッドを組み立てる

    1. 装置の左側で、スライダフレームレールを左フェンダに組み付ける(図 35);スライダベッドを分解するで取り外したキャップスクリュ(2本)とワッシャ(2枚)を使用し、キャップスクリュを締め付ける。

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    2. 装置右側で、スライダフレームレールを右側フェンダに固定しているキャップスクリュ(2本)を締め付ける(図 36)。

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    3. スライダフレーム上にホッパーを注意深く降ろす;図 32スライダベッドを分解する)を参照。.

    4. 装置の左右それぞれの側で、ホッパーをスライダフレームレールに固定する(図 37);スライダベッドを分解するで外したキャップスクリュ(2本9、ワッシャ(2枚)、ロックナット(2個)を使用する。

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    5. コンベアベルトの張りを調整する;コンベアベルトの張りの調整を参照。.

    コンベアチェーンを取り付ける

    1. 小さい方のスプロケットにチェーンを取り付け、マスターリンクでチェーンを固定する(図 38)。

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    2. 分解時にモータ取り付けボルトをゆるめていた場合には、ここでコンベアベルトの張りを正しく調整しなおす;コンベアベルトのチェーンの張りの調整を参照。.

    3. チェーンカバーを取り付ける(図 39)。

      g012659

    油圧系統の整備

    油圧系統に関する安全確保

    • 万一、油圧オイルが体内に入ったら、直ちに専門医の治療を受ける。万一、油圧オイルが体内に入った場合には、数時間以内に手術を受ける必要がある。

    • 油圧装置を作動させる前に、全部のラインコネクタが適切に接続されていること、およびラインやホースの状態が良好であることを確認すること。

    • 油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出しているので、絶対に手などを近づけない。

    • リークの点検には新聞紙やボール紙を使う。

    • 油圧関係の整備を行う時は、内部の圧力を確実に解放する。

    油圧ラインとホースの点検

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • 油圧ラインとホースを点検する。
  • 油圧ライン・油圧ホースにオイル漏れ、ねじれ、支持部のゆるみ、磨耗、フィッティングのゆるみ、風雨や薬品による劣化などがないか点検する。修理不十分のまま運転しないでください。

    ブラシの整備

    ブラシの位置と摩耗具合の点検

    整備間隔整備手順
    40運転時間ごと
  • ブラシの位置と摩耗具合を点検する。
  • 目砂をきれいに散布するためには、ブラシがコンベアベルトと確実に接触し、しかもベルトの動きを邪魔しないことが必要です。この調整の点検は、ベルトとブラシとの間に硬い紙を置いて行います。

    1. ブラシとベルトとの間に硬い紙などを差し入れて調整を確認する。

    2. ブラシの左右で高さが同じになっているかどうか点検する。

    3. ブラシの状態の点検

      摩耗が激しい場合は交換する。毛先の摩耗均一でない場合には、ブラシを調整するか、ブラシの位置を調整する;ブラシの位置の調整を参照。

    ブラシの位置の調整

    Note: 濡れた資材を散布する場合には、ブラシがベルトの突起部分に軽くあたって資材を飛ばすように(ベルトの低くて平たい部分を強くこすらないように)ブラシを調整してください。

    1. ベアリングハウジング(図 40)を機体右側に固定しているナットをゆるめる。

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    2. ブラシモータ(図 41)を機体左側に固定しているナットをゆるめる。

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    3. ブラシの右側をセットしてナットで仮止めする。

    4. ブラシの左側をセットしてナットで仮止めする。

    5. ブラシとコンベアベルトの間に硬い紙を入れる。

      ブラシは左右に均一な高さでなければいけない。

    6. 高さに問題なければナットを本締めする。

      ブラシの高さがそろっていない場合はステップ1-6をもう一度行う。

    洗浄

    車体を清掃する

    必要に応じて水または水と刺激の少ない洗剤で車体を洗浄する。柔らかい布などを使っても構いません。

    Important: 塩分を含んだ水や処理水は機体の洗浄に使用しないでください。

    Important: 高圧洗浄機は使用しないでください。圧力洗浄機を使うと、電装部の損傷、ステッカー類の剥がれ、潤滑部のグリス落ちなどを起こす可能性があります。コントロールパネルの周囲に大量の水を掛けないでください。

    保管

    格納保管時の安全

    • マシンを停止させ、(キー付きの機種では)キーを抜き取り、各部の動作が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。調整、整備、清掃、格納などは、車両が十分に冷えてから行ってください。

    • ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、機械や燃料容器を保管・格納しないでください。

    格納保管の準備

    1. トップドレッサを十分に洗浄する(特にホッパーの内側)。ホッパーとコンベアベルト部分には砂が一切残っていないようにする。

    2. 各ボルト類を締め付ける。

    3. 各グリス注入部とベアリングのグリスアップを行う。余分なグリスはふき取る。

    4. コンベアベルトを保護するために、保管は直射日光を避けて行う。屋外で保管する場合は、ホッパーに覆いを掛ける。

    5. 駆動チェーンの張りを点検する。必要に応じて張りを調整する。

    6. コンベアベルトの張りを点検する。必要に応じて張りを調整する。

    7. 格納期間が終わって使用を開始する時には、砂を積み込む前に、ベルトがスムースに動作することを確認しておく。

    故障探究

    ProblemPossible CauseCorrective Action
    クイックカップラが外れない(または接続できない)。
    1. 油圧装置に油圧が掛かっている。
    2. エンジンが作動している。
    3. リモート油圧バルブがフロート位置になっていない(シリアル番号 239999999 以前の車両のみ)。
    1. 油圧システムの圧力を解除する。
    2. エンジンを停止する。
    3. リモート油圧装置のバルブをフロートにセットする。
    車両のステアリングが重い。
    1. リモート油圧バルブのリンクの調整不良(シリアル番号 239999999 以前の車両のみ)。
    2. 油圧オイルの量が少なすぎる。
    3. 油圧オイルの温度が高い。
    1. バルブのリンクの調整を行う
    2. 適正レベルまでオイルを補給する。
    3. 油圧系統が冷えるのを待つ。
    油圧装置からオイル漏れしている。
    1. フィッティングがゆるんでいる。
    2. 油圧フィッティングのO リングが無くなっている。
    1. フィッティングを締め付ける。
    2. O リングを取り付ける。
    アタッチメントが作動しない。
    1. カップラの接続が完全でない。
    2. カップラの接続が逆になっている。
    3. ベルトがスリップしている
    1. クイックカップラを点検調整する。
    2. クイックカップラを点検調整する。
    3. ベルトの張りを点検調整する。