保守
Important: エンジンの整備に関しての詳細は、付属のエンジンマニュアルを参照してください。
推奨される定期整備作業
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 20 時間 |
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使用するごとまたは毎日 |
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50運転時間ごと |
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100運転時間ごと |
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200運転時間ごと |
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整備作業のための準備
警告
整備中や調整中に誰かが不用意にエンジンを作動させることがあり得る。エンジンが突然始動すると、大きな人身事故になる危険が高い。
整備・調整作業の前には必ずキーを抜きとり、駐車ブレーキを掛け、念のために点火プラグのコードを外しておくこと。また、点火コードは、点火プラグと触れることのないよう、確実に隔離すること。
マシンの整備、洗浄、調整などを行う前には必ず以下を行う。
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平らな場所に駐車する。
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エンジンを止め、(キーの付いているマシンでは)キーを抜き取る。
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駐車ブレーキを掛ける。
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機械各部の動きが完全に停止し、機体の温度が十分に下がったのを確認してから、調整、洗浄、格納、修理などの作業に掛かる。
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点火コードを外す(図 11)。
エアクリーナの整備
整備間隔 | 整備手順 |
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200運転時間ごと |
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Important: スポンジエレメントやペーパーエレメントにはオイルを塗らないでください。
スポンジエレメントとペーパーエレメントの取り外し
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マシンの整備の準備を行う;整備作業のための準備を参照。
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エンジン内部に汚れが落ちないように、まず、エアクリーナカバーの周囲をきれいに清掃する(図 12)。
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エアクリーナカバーの蝶ナットを左に回して取ってエアクリーナカバーを外す(図 12)。
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スポンジエレメントとペーパーエレメントを固定している蝶ナットを左に回して、これらのエレメントを固定ロッドから外す(図 12)。
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ペーパーエレメントフからスポンジエレメントを注意深く外す(図 12)。
Note: スポンジエレメントとペーパーエレメントに破損やひどい汚れがないか点検してください。破損しているフィルタは交換してください。汚れているスポンジエレメントは洗浄してください。汚れているペーパーエレメントは交換してください。
スポンジエレメントの整備
整備間隔 | 整備手順 |
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50運転時間ごと |
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エレメントに破れや油汚れ、傷がないか点検する(図 12)。
Important: 磨耗や破損が見られる場合は新しいものに交換する。
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スポンジを温水と液体洗剤で洗浄する。汚れが落ちたら十分にすすぐ。
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きれいなウェスの間にエレメントをはさんで押して脱水する。
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エアで乾かす。
スポンジエレメントとペーパーエレメントの取り付け
Important: エンジンを保護するため、エンジンは必ずスポンジエレメントとペーパーエレメントの両方を取り付けて使ってください。
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ペーパーエレメントに、注意深くスポンジエレメントを取り付ける(図 12)。
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ペーパーエレメントの上部プレートについている穴をキャブレターのロッドに合わせて入れる(図 12)。
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蝶ナットでフィルタをキャブレターに固定する:蝶ナット(図 12)はステップ4(スポンジエレメントとペーパーエレメントの取り外し)で外したものを使用する。
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エアクリーナカバーについている穴を取り付けロッド(図 12)に合わせてカバーをロッドに取り付け、ステップ3(スポンジエレメントとペーパーエレメントの取り外し)で外した蝶ナットで固定する。
エンジンオイルの仕様
オイルのタイプ: 洗浄性オイル(API 規格 SJ またはそれ以上)
粘度:下の表を参照。

エンジンオイルの量を点検する
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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Important: オイルが不足した状態(ディップスティックの Low または Add マークより下)オイルが多すぎる状態(Full マークより上)でエンジンを運転しないでください。
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平らな場所に駐車する。
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マシンの整備の準備を行う;整備作業のための準備を参照。
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エンジンが冷えるのを待つ。
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エンジンからディップスティックを抜き、ウェスで一度きれいに拭く(図 14)。
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図 14のようにディップスティックをエンジンに差し込む。
Note: オイル量を点検する時には、ディップスティックをねじこまないでください。
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ディップスティックを引き抜いてオイル量を確認する(図 14)。
Note: ディップスティックについている 2 つの格子模様の間が全部オイルで濡れていればオイル量は適正です(図 14)。
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オイルが不足している場合には、まず補給口付近をウェスできれいにぬぐい、その後に所定のオイルを、ディップスティックで測定した時の適正位置まで補給する。
Important: 入れすぎないように注意してください。
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ディップスティックを取り付けて手締めする(図 14)。
エンジンオイルの交換
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 20 時間 |
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100運転時間ごと |
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エンジンオイルの抜き取り
Important: オイルが不足した状態(ディップスティックの Low または Add マークより下)オイルが多すぎる状態(Full マークより上)でエンジンを運転しないでください。
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エンジンを数分間運転してオイルを温める。
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マシンの整備の準備を行う;整備作業のための準備を参照。
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機体後部にあるドレンプラグの下に廃油受けを置く。
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エンジンからドレンプラグを外してオイルが完全に抜けるのを待つ。
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ハンドルを押さえて機体を後ろに傾け、残っているオイルを完全に抜く。
Important: 機体を 25° 以上傾けないでください。25° 以上傾けると、オイルが燃焼室内に入り込んだり、燃料タンクから燃料が漏れたりします。
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ドレンプラグを取り付けて所定のオイルを入れる;エンジンへのオイルの補給を参照。
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ドレンプラグを 20-23 N∙m(2.1-2.3 kg.m = 15-17 ft-lb)にトルク締めする。
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こぼれたオイルをふき取り、回収したオイルは適切な方法で処分する。
エンジンへのオイルの補給
エンジンオイルの量: 0.6 リットル
Important: オイルが不足した状態(ディップスティックの Low または Add マークより下)オイルが多すぎる状態(Full マークより上)でエンジンを運転しないでください。
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エンジンのオイル補給口からディップスティックを抜き、ウェスで一度きれいに拭く(図 16)。
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補給口から、所定のオイル 0.6 L をゆっくりとエンジンのクランクケースに入れる(図 16)。
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図 17のようにディップスティックをエンジンに差し込む。
Note: オイル量を点検する時には、ディップスティックをねじこまないでください。
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ディップスティックを引き抜いてオイル量を確認する(図 15)。
Note: ディップスティックについている 2 つの格子模様の間が全部オイルで濡れていればオイル量は適正です(図 16)。
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オイル量が不足している時は、所定のオイルを補給する;適正量は、ディップスティックについている格子模様の間が全部オイルで濡れるまで。
Note: 入れすぎないように注意してください。
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ディップスティックを取り付けて手締めする(図 17)。
点火プラグの整備
整備間隔 | 整備手順 |
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100運転時間ごと |
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点火プラグの使用
点火プラグの種類:NGK BR6HS, Champion RTL86C, または同等品
点火プラグの取り外し
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マシンの整備の準備を行う;整備作業のための準備を参照。
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図 18のように点火プラグを取り外す。
点火プラグの点検
エアギャップ:0.6-0.7 mm
Important: 点火プラグは清掃しないでください。黒い汚れ、電極の磨耗、油膜、亀裂などがあれば新しいものと交換してください。
絶縁体部がうす茶色や灰色なら適正です。碍子が黒くなっているのは不完全燃焼です(エアクリーナの汚れが原因であることが多い)。
すきま調整工具(ゲージ)を使ってすきまの大きさを測定し、0.6-0.7 mm に調整する。

点火プラグの取り付け
以下のように点火プラグを締め付ける:
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新しい点火プラグ:12-15 N·m(1.2-1.5 kg.m = 8.7-10.8 ft-lb)にトルク締めする。
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使用中の点火プラグ:23-27 N·m(2.3-2.7 kg.m = 16.6-19.5 ft-lb)にトルク締めする。
