整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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この機械は回転刃を使用するロータリー式乗用芝刈り機であり、そのような業務に従事するプロのオペレータが運転操作することを前提として製造されています。この製品は、集約的で高度な管理を受けているスポーツ・フィールドや商用目的で使用される芝生に対する刈り込み管理を行うことを主たる目的として製造されております。本機は、雑草地や道路わきの草刈り、農業用地における刈り取りなどを目的とした機械ではありません。
この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からない、適切で安全な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。
弊社に直接おたずねをいただく場合: www.Toro.com 製品・アクセサリに関する情報、代理店についての情報、お買い上げ製品の登録などを行っていただくことができます。
整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。
この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号図 2を使用しております。死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから必ずお守りください。
この他にさらに2つの言葉で注意を促しています。重要は製品の構造などについての注意点を、注はその他の注意点を表しています。
この製品は、関連するEU規制に適合しています。詳細については、製品別DOC シート(規格適合証明書)をご覧ください。
カリフォルニア州
第65号決議による警告
カリフォルニア州では、ディーゼルエンジンの排気には発癌性や先天性異常などの原因となる物質が含まれているとされております。
地域によっては、この機械の使用に当たり、本機のエンジンにスパークアレスタを取り付けることが義務付けられております。スパークアレスタはオプションとして販売されています。ご入用の場合は、弊社正規代理店よりお買い求めください。
トロの純正スパークアレスタは、USDA森林局の適合品です。
Important: カリフォルニア州の森林地帯・潅木地帯・草地などでこの機械を使用する場合には、同州公共資源法第4442章により、正常に機能するスパークアレスタの装着、またはエンジンに対して森林等の火災防止措置をほどこすことが義務づけられています。他の地域においても同様の規制が存在する可能性がありますのでご注意ください。
各製品のDOC シート(規格適合証明書)に記載されている CE キットと取り付けることにより、モデル 30495 および 30487 は、CEN 規格 ISO EN 5395 および ANSI B71.4-2012 安全規格に適合またはそれらを上回る製品となります。モデル番号 30487N の製品は製造時点においてANSI B71.4-2012 規格に適合、またはこれを上回る製品です。
不適切な使い方をしたり手入れを怠ったりすると、人身事故につながります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識のついている遵守事項は必ずお守りください。これは「注意」、「警告」、「危険」など、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生することがあります。
以下の注意事項はCEN規格EN 836:1997,ISO規格5395:1990 およびANSI規格B71.4-2012から抜粋したものです。
この機械は手足を切断したり物をはね飛ばしたりする能力があります。重傷事故や死亡事故を防ぐため、すべての注意事項を厳守してください。
このオペレーターズマニュアル や関連する機器のマニュアルをよくお読みください。各部の操作方法や本機の正しい使用方法に十分慣れておきましょう。
子供や正しい運転知識のない方には芝刈機を操作させないでください。地域によっては機械のオペレータに年齢制限を設けていることがありますのでご注意ください。
周囲にペットや人、特に子供がいる所では絶対に作業をしないでください。
人身事故や器物損壊などについてはオペレータやユーザーが責任を負うものであることを忘れないでください。
人を乗せないでください。
本機を運転する人すべてに適切なトレーニングを行ってください。特に以下の点についての十分な指導が必要です:
乗用芝刈り機を取り扱う上での基本的な注意点と注意の集中;
斜面で機体が滑り始めるとコントロールレバーでで制御することは非常に難しくなること。斜面で制御不能となるおもな原因は:
タイヤグリップの不足、特にぬれた芝の上で;
速度の出しすぎ;
ブレーキの不足;
機種選定の不適当;
地表条件、特に傾斜角度を正しく把握していなかった;
積荷の重量分配の不適切。
作業には頑丈な靴と長ズボンを着用してください。また、裸足やサンダルで機械を運転しないでください。
機械にはね飛ばされて危険なものが落ちていないか、作業場所をよく確認しましょう。
マフラーが破損したら必ず交換してください。
使用前に必ず、ブレード、ブレードボルト、カッターアセンブリの目視点検を行ってください。バランスを狂わせないようにするため、ブレードを交換するときにはボルトもセットで交換してください。
人身事故や物損事故を防止するために、燃料の取り扱いには細心の注意を払ってください。ガソリンは極めて引火しやすく、またその気化ガスは爆発性があります。
燃料取り扱い前に、引火の原因になり得るタバコ、パイプなど、すべての火気を始末してください。
燃料の保管は必ず認可された容器で行ってください。
エンジン回転中やエンジンが熱い間に燃料タンクのふたを開けたり給油しないでください。
給油はエンジンの温度が下がってから行いましょう。
屋内では絶対に給油しないでください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、絶対に機械や燃料容器を保管・格納しないでください。
トラックの荷台に敷いたカーペットやプラスチックマットなど絶縁体の上で燃料の給油をしないでください。ガソリン容器は車から十分に離し、地面に直接置いて給油してください。
給油は、機械をトラックやトレーラから地面に降ろし、機体を接地させた状態で行ってください。機械を車両に搭載したままで給油を行わなければいけない場合には、大型タンクのノズルからでなく、小型の容器から給油してください。
給油は、給油ノズルを燃料タンクの口に接触させた状態を維持して行ってください。ノズルを開いたままにする器具などを使わないでください。
もし燃料を衣服にこぼしてしまった場合には、直ちに着替えてください。
絶対にタンクから燃料をあふれさせないでください。給油後は燃料タンクキャップをしっかりと締めてください。
旋回動作を行う時は、注意深くゆっくりと行ってください。方向を変える前に、後方の安全と旋回方向の安全を確認してください。
有毒な一酸化炭素ガスが溜まるような閉め切った場所ではエンジンを運転しないでください。
作業は日中または十分な照明のもとで行ってください。
エンジンを掛ける前には、アタッチメントのクラッチをすべて外し、ギアシフトをニュートラルにしてください。
「安全な斜面」はあり得ません。芝生の斜面での作業には特に注意が必要です。転倒を防ぐため:
斜面では急停止・急発進しない;
斜面の走行中や小さな旋回をする時は十分に減速する;
隆起や穴、隠れた障害物がないか常に注意すること。
道路付近で作業するときや道路を横断するときは通行に注意しましょう。
移動走行を行うときはリールの回転を止めてください。
アタッチメントを使用するときは、排出方向に気を付け、人に向けないようにしてください。また作業中は機械に人を近づけないでください。
ガードが破損したり、正しく取り付けられていない状態のままで運転しないでください。
エンジンのガバナの設定を変えたり、エンジンの回転数を上げすぎたりしないでください。規定以上の速度でエンジンを運転すると人身事故が起こる恐れが大きくなります。
運転位置を離れる前に:
PTOの接続を解除し、アタッチメントを下降させる;
ギアシフトをニュートラルに入れ、駐車ブレーキを掛ける;
エンジンを止め、キーを抜き取る。
以下の場合には、アタッチメントの駆動を停止し、エンジンを止め、キーを抜き取ってください:
詰まりを取り除くときや排出シュート内部の異物を除去するとき;
芝刈機の点検・清掃・整備作業などを行うとき;
異物をはね飛ばしたとき。芝刈械に損傷がないか点検し、必要があれば修理を行ってください。点検修理が終わるまでは作業を再開しないでください。
機械が異常な振動を始めたとき(直ちに点検)。
アルコールや薬物を摂取した状態での運転は避けてください。
機械が落雷を受けると最悪の場合死亡事故となります。稲光が見えたり雷が聞こえるような場合には機械を運転しないで安全な場所に避難してください。
移動走行中や作業を休んでいるときはアタッチメントの駆動を止めてください。
燃料を補給する時はアタッチメントの駆動を止め、エンジンを止めてください。
ROPS(横転保護バー)は効果の高い重要な安全装置です。運転する時は常にROPSを完全に立てた状態にし、必ずシートベルトと共にお使いください。
どうしても必要な場合以外にはROPSを降ろさないでください。ROPSを降ろした状態ではシートベルトを使用しないでください。
ROPS を折りたたんでしまうと、転倒時に安全保護ができなくなることを十分認識してください。
緊急時にはシートベルトを迅速に外せるよう、練習しておいてください。
作業場所を必ず事前に確認してください。法面、段差、水などがある現場では、必ずROPSを立てて運転してください。
頭上の安全(木の枝、門、電線など)に注意し、これらに機械や頭をぶつけないように注意してください。
ROPS自体に損傷がないか、また、取り付け金具がゆるんでいないか、定期的に十分に点検を行い、万一の際に確実に役立つようにしておいてください。
ROPS が破損した場合には修理せず、必ず新品に交換してください。
ROPSを外さないでください。
メーカーの許可なくROPSを改造することを禁じます。
常に機械全体の安全を心掛け、また、ボルト、ナット、ねじ類が十分に締まっているかを確認してください。
火花や裸火を使用する屋内で本機を保管する場合は、必ず燃料タンクを空にし、火元から十分離してください。
閉めきった場所に本機を保管する場合は、エンジンが十分冷えていることを確認してください。
火災防止のため、エンジンやマフラー、バッテリーの周囲に、余分なグリス、草や木の葉、ホコリなどが溜まらないようご注意ください。
磨耗したり破損したりしている部品は安全のために交換してください。
燃料タンクの清掃などが必要になった場合は屋外で作業を行ってください。
複数のブレードを持つ機械では、手で1つのブレードを回転させると他のブレードも回転する場合がありますから注意してください。
駐車、保管など芝刈機から離れる際には、カッティングデッキを降下させておいてください。
トレーラやトラックに芝刈り機を積み降ろすときには安全に十分注意してください。
積み込みには、機体と同じ幅のある歩み板を使用してください。
荷台に載せたら、ストラップ、チェーン、ケーブル、ロープなどで機体を確実に固定してください。機体の前後に取り付けた固定ロープは、どちらも、機体を外側に引っ張るように配置してください。
以下の注意事項は上記規格には含まれていませんが、トロの芝刈り機を初めとする製品を安全に使用していただくために必ずお守りいただきたい事項です。
エンジンの排気ガスには致死性の有毒物質である一 酸化炭素が含まれている。屋内や締め切った場所ではエンジンを運転しないこと。
エンジン回転中は、機械の可動部、カッティングデッキの裏側や排出口に手足や髪、衣服を近づけないでください。
マシンには、使用中に熱くなる部分がありますので、これらの部分に触れないよう注意してください。保守、調整、整備などの作業は、マシン各部が安全な温度に下がってから行ってください。
バッテリー液は毒性があり、皮膚に付くとやけどを引き起こします。皮膚、目、衣服に付着させないよう注意してください。バッテリーに関わる作業を行うときには、顔や目や衣服をきちんと保護してください。
この機械は公道を走行する装備をもたない「低速走行車両」です。公道を横切ったり、公道上を走行しなければならない場合は、必ず法令を遵守し、必要な灯火類、低速走行車両の表示、リフレクタなどを装備してください。
バッテリーからは爆発性のガスが発生します。バッテリーにタバコの火、火花などの火気を近づけないでください。
製造時の性能を適切に発揮できるよう、交換部品は必ずトロの純正品をお使いください。
弊社が認可していないアタッチメントは使用しないでください。認可されていないアタッチメントを御使用になると製品保証を受けられなくなる場合があります。
段差や溝、大きく盛り上がった場所、池や川の近くなどでは芝刈り作業をしないでください。車輪やローラが溝などに落ちて機体が転倒すると、最悪の場合、死亡事故などの重大な事故となる危険があります。
芝草がぬれている時は斜面での芝刈り作業をしないでください。滑りやすくなっているために走行力が十分発揮できず、制御できなくなる危険があります。
急旋回したり不意に速度を変えたりしないでください。
段差や溝、大きく盛り上がった場所、池や川の近くなどの刈り込みには歩行型芝刈機やハンドトリマーをお使いください。
斜面では速度を落とし、より慎重な運転を心がける。
芝刈り現場にに岩や木の幹などの障害物がある場合には目に付きやすいマークをつけておきましょう。深い芝生に隠れて障害物が見えないことがあります。
溝、穴、岩、くぼみ、マウンドなどに注意しましょう;不用意に入ると機体が転倒する危険があります。
上り坂では急発進しないでください;機体が後ろにのけぞって転倒する危険があります。
下り坂では制御不能にならないよう慎重に運転してください。重心が前輪側に移動するとスリップを起こしたり、ブレーキや舵取りができなくなる恐れがあります。
斜面では急な発進や急な停止は避けてください。坂を上れないと分かったら、ブレードの回転を止め、ゆっくりとバックで、まっすぐに坂を下りてください。
斜面での安定性を確保するために、メーカーが指示するウェイトやカウンタウェイトを必ず搭載してください。
アタッチメントを使用する際には、十分な注意が必要です。アタッチメントによってマシンの安定性が変わり、安全限界が変わる場合がありますからご注意ください。
運転するときには必ずROPS(横転保護バー)を立て、シートベルトを着用してください。
緊急時にはシートベルトを迅速に外せるよう、練習しておいてください。
ROPS を下げた状態では、ROPS による安全保護は機能しませんからご注意ください。
芝刈り現場を下見し、斜面、土手、段差のある場所などで運転するときは、必ずROPS(横転保護バー)を立てて作業してください。
どうしても必要な場合以外は、ROPS を下げないでください。ROPS を下げた状態で乗車する時にはシートベルトをしないでください。
頭上の安全(木の枝、門、電線など)に注意し、これらに機械や頭をぶつけないように注意すること。
音力、音圧、および振動についての情報は、CE キット (30240) のマニュアルをご覧ください。
以下の表は、本機を使用できる斜面の最大角度を示します。
A | B | C |
16度 | 17度 | 18度 |
30354 | 30353 | 30457 | 30456 | ||
72" 側方排出 | 72" ベース | 62" ベース | 60" 側方排出 | ||
30495 | GM7200 | C | C | C | B |
30487(N) | GM7210 | C | C | C | B |
Note: 太字はそのモデルの標準構成です。
危険な部分の近くには、見やすい位置に安全ラベルや指示ラベルを貼付しています。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。 |
この作業に必要なパーツ
デッキ取り付けマニュアル | 1 |
デッキ 取り付けマニュアル に従ってデッキを取り付けます。
72 インチデッキでは外側位置に、60 インチと 62 インチデッキでは内側位置に取り付ける。
タイヤは空気圧を高めに設定して出荷しています。運転前に正しいレベルに下げてください。適正範囲は後輪が 1.03 bar、キャスタホイールが 1.72 bar です。
72 インチ(183 cm)デッキを搭載しているマシンで、それ以外のアタッチメントを取り付けていない場合には、CE 規格によるウェイト搭載は不要です。上記以外の場合には、搭載しているデッキのサイズと種類、また、それ以外のアタッチメントに対応してウェイトの搭載が必要になる場合があります。以下は、各アタッチメントと、それを搭載した場合に車両前部に必要となるウェイトの一覧表です。
アタッチメントの構成 | 62インチ(157.5cm)ベースデッキ(30457)搭載時に必要なウェイト | 72インチ(183cm)ベースデッキ(30353)搭載時に必要なウェイト | 72インチ(183cm)側方排出デッキ(30354)搭載時に必要なウェイト |
グランドマスター 7200/7210 トラクションユニット;追加アタッチメントなし | 10 kg | 0 kg | 0 kg |
グランドマスター 7200/7210 トラクションユニット;ハードキャノピ搭載 | 34 kg | 9.5 kg | 15 kg |
グランドマスター 7200/7210 トラクションユニット;ハードキャノピ, 公道走行用灯火キット搭載 | 32.2 kg | 28.5 kg | 10 kg |
グランドマスター 7200/7210 トラクションユニット;ハードキャノピ, 公道走行用灯火キット, ジャッキスタンド搭載 | 18 kg | 17 kg | 10 kg |
グランドマスター 7200/7210 トラクションユニット;ハードキャノピ, ジャッキスタンド搭載 | 14 kg | 10 kg | 10 kg |
グランドマスター 7200/7210 トラクションユニット;公道走行用灯火キット, ジャッキスタンド搭載 | 0 kg | 0 kg | 0 kg |
グランドマスター 7200/7210 トラクションユニット;公道走行用灯火キット搭載 | 11.3 kg | 0 kg | 0 kg |
グランドマスター 7200/7210 トラクションユニット;ジャッキスタンド搭載 | 0 kg | 0 kg | 0 kg |
ご使用のマシンに必要なウェイトは、弊社正規代理店よりお求めください。
エンジンを作動させる前に、油圧オイルの量を点検する;油圧系統の整備 を参照。
エンジンを作動させる前と後に、エンジンオイルの量を点検する;エンジンオイルの保守を参照。
エンジンを作動させる前に、冷却系統を点検する;冷却系統を点検するを参照。
この作業に必要なパーツ
オペレーターズマニュアル | 1 |
エンジンマニュアル | 1 |
パーツカタログ | 1 |
オペレータのためのトレーニング資料 | 1 |
エンジンの保証書 | 1 |
規格適合認定書 | 1 |
デッキ取り付け要領書 | 1 |
マニュアルを読む。
オペレータ用トレーニング資料を見る。
実際にエンジンを始動させて運転する前に、運転装置の名称や場所、操作方法に十分慣れてください(図 5と図 6)。
前進後退動作および旋回動作をコントロールします。運転を参照してください。
エンジンを停止させる時には、車体が不意に動き出さないよう、必ず駐車ブレーキを掛けてください。レバーを後ろに引き上げると駐車ブレーキがかかります(図 7)。駐車ブレーキを解除するには、レバーを前に倒します。
斜面には駐車しないこと。
始動キーには3つの位置があります: OFF, ON/Preheat, STARTです。
エンジンの回転速度を制御します。Slow 側にするとエンジンの速度が低下します。レバーを SLOW 方向へ動かすとエンジン速度が遅くなります。 スロットルの設定位置により、ブレードの回転速度、走行コントロールレバーの反応、走行速度が影響を受けます。芝を刈る時には常にスロットルを Fast 位置にセットしてエンジンを最高速度で回転させてください。
PTOスイッチは刈り込み刃(ブレード)の作動と停止を行います。
エンジンの積算運転時間を表示します。キーが RUN 位置にある時に作動します。表示時間を目安にして定期整備の計画を立ててください。
グロープラグ表示灯は、キーをON位置にした時に点灯し、6秒間点灯しつづけます。ランプが消えたら、エンジンを始動することができます。
エンジンの冷却水の温度が異常に高くなるとランプが点灯し、ブレードの回転を停止させます。水温が更に10℃ 上昇するとエンジンを停止させます。
Important: 万一、ブレードの回転が止まって冷却水温度警告灯が点灯したら、PTO スイッチを切り、平らで安全な場所へ移動し、スロットルレバーを Slow 位置にセットし、走行コントロールレバーをニュートラル固定位置にセットし、駐車ブレーキを掛けてください。そしてそのまま、エンジン温度が安全レベルに下がるまで数分間待ってください。エンジンを止め、冷却系統を点検する;冷却系統を点検する を参照。
充電系統に異常が発生すると点灯します。
エンジンオイルの圧力が異常に低下するとこの警告灯が点灯します。万一このようなことが起こった場合には、エンジンを停止し油圧低下の原因を調べてください。必ず修理してから運転を再開してください。
燃料計(図 8)は、燃料タンクに残っている燃料の量を表示します。
Note: 仕様および設計は予告なく変更される場合があります。
長さ | 246.4 cm |
幅(後輪) | 144.8cm |
高さ(ROPS を立てた状態) | 182.9 cm |
高さ(ROPS を下げた状態) | 121.9cm |
ウェイト:72” 側方排出 (30354 と 30481) | 934kg |
ウェイト:60” 側方排出 (30456) | 900kg |
ウェイト:72” ベースデッキ (30353) | 876kg |
ウェイト:62” ベースデッキ (30457) | 855kg |
トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、マシンの機能をさらに広げることができます。 詳細は弊社の正規サービスディーラ、または代理店へお問い合わせください。 www.Toro.com でもすべての認定アタッチメントとアクセサリをご覧になることができます。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
この機械の運転音は、オペレータの耳の位置で 85 dBA となり、長時間使用しつづけると聴覚に障害を起こす可能性があります。
運転に際しては聴覚保護具を使用すること。
ASTM D975 または EN590 規格を満たす、硫黄分の少ない(極微量:15 ppm 未満)の新しい軽油またはバイオディーゼル燃料以外は使用しないでください。セタン値が 40以上のものをお使いください。燃料の劣化を避けるため、180日以内に使いきれる程度の量を購入するようにしてください。
Important: 規格を満たしていない軽油を使用すると、排気系統にトラブルが発生します。
燃料容量: 43.5 リットル
気温が -7℃ 以上では夏用燃料(2号軽油)を使用しますが、気温が -7℃ 以下の季節には冬用燃料(1号軽油または1号と2号の混合)を使用してください。低温下で冬用ディーゼル燃料を使うと、発火点や流動点が下がってエンジンが始動しやすくなるばかりでなく、燃料の成分分離(ワックス状物質の沈殿)によるフィルタの目詰まりを防止できるなどの利点があります。
気温が -7° 以上の季節には夏用燃料を使用する方が、燃料ポンプの寿命を延ばします。
Important: ディーゼル燃料の代わりに灯油やガソリンを使わないでください。この注意を守らないとエンジンが破損します。
燃料を飲み込むと非常に危険で生命に関わる。また気化した燃料に長期間ふれると身体に重篤な症状や疾病を引き起こす。
燃料蒸気を長時間吸わないようにする。
ノズルやタンク、コンディショナー注入口には顔を近づけないこと。
燃料蒸気が目や肌に触れないようにする
バイオディーゼル燃料対応
この機械はバイオディーゼル燃料を混合したB20燃料(バイオディーゼル燃料が20%、通常軽油が80%)を使用することができます。ただし、混合されている軽油のイオウ含有量は極低レベルである必要があります。以下の注意を守ってお使いください。
バイオディーゼル成分が ASTM D6751 または EN 14214 に適合していること。
混合後の成分構成が ASTM D975 または EN 590 に適合していること。
バイオディーゼル混合燃料は塗装部を傷める可能性がある。
時間経過による劣化がありうるので、シール部分、ホース、ガスケットなど燃料に直接接する部分をまめに点検すること。
バイオディーゼル混合燃料に切り替えてからしばらくの間は燃料フィルタが目詰まりを起こす可能性があります。
バイオディーゼルについて更に詳しい情報は、代理店にお問い合わせください。
燃料は非常に引火・爆発しやすい物質である。発火したり爆発したりすると、やけどや火災などを引き起こす。
燃料補給は必ず屋外で、エンジンが冷えた状態で行う。こぼれた燃料はふき取る。
箱型トレーラに本機を搭載した状態では、絶対に本機への燃料補給をしてはならない。
燃料取り扱い中は禁煙を厳守し、火花や炎を絶対に近づけない。
燃料は安全で汚れのない認可された容器に入れ、子供の手の届かない場所で保管する。180 日分以上の買い置きは避ける。
運転時には必ず適切な排気システムを取り付け正常な状態で使用すること。
燃料を補給中、静電気による火花がガソリンに引火する危険がある。発火したり爆発したりすると、やけどや火災などを引き起こす。
燃料容器は車から十分に離し、地面に直接置いて給油する。
車に乗せたままの容器にガソリンを補給しない。車両のカーペットやプラスチック製の床材などが絶縁体となって静電気の逃げ場がなくなるので危険である。
可能であれば、機械を地面に降ろし、車輪を地面に接触させた状態で給油を行う。
機械を車に搭載したままで給油を行わなければいけない場合には大型タンクのノズルからでなく、小型の容器から給油する。
大型タンクのノズルから直接給油しなければならない場合には、ノズルを燃料タンクの口に常時接触させた状態で給油を行う。
平らな場所に駐車する。
Important: 左右の燃料タンクは相互に連結されていますが、左右の量が同じになるのに多少の時間がかかります。燃料の補給は平らな場所で行ってください。斜面で補給すると、低い側のタンクから燃料がこぼれだす危険があります。
エンジンを止め、駐車ブレーキを掛ける。
各燃料タンクのキャップの周囲をきれいに拭いてからキャップを取る。
Important: 斜面で燃料タンクのふたを開けないでください。燃料が流れ出る恐れがあります。
両方の燃料タンクに、上面から約 25mm下まで燃料を補給する(図 9)。入れすぎないように注意すること。
燃料タンクのキャップをしっかりとはめる。こぼれた燃料はふき取る。
Note: 可能であれば、作業後に毎回燃料を補給しておくようにしてください。これにより燃料タンク内の結露を少なくすることができます。
エンジンを始動させる前に、エンジンオイルの量を点検してください;手順はエンジンオイルの量を点検するを参照してください。
エンジンを始動させる前に、冷却系統を点検してください;手順は冷却系統を点検するを参照してください。
エンジンを始動させる前に、油圧系統を点検してください;手順は油圧系統の整備を参照してください。
転倒事故の際の負傷や死亡を防止するために: ROPS は必ず立てた位置にロックしておき、運転時にはシートベルトを着用すること。
また、運転席後部がラッチで固定されていることを確認すること。
ROPS を下げると横転に対する保護効果はなくなる。
どうしても必要な時以外には ROPS を下げないこと。
ROPS を下げて乗車しているときにはシートベルトを着用しないこと。
運転はゆっくり慎重におこなうこと。
頭上の障害物がなくなったら直ちに ROPS を立てること。
頭上の安全(木の枝、門、電線など)に注意し、これらに機械や頭をぶつけないように注意してください。
Important: どうしても必要な時以外には ROPS を下げないこと。
保護バーを降ろすには、ヘアピンコッターを抜き、スプリングに逆らって保護バーを前に倒し、ピン(2本)を引き抜く(図 10)。
バーを降ろす(図 11).
ピン(2本)を取り付け、ヘアピンコッターで固定する(図 10)。
Important: 運転席後部がラッチで固定されていることを確認すること。
保護バーを立てるには、ヘアピンコッターを外して、ピン(2本)を抜き取る(図 10)。
ROPS をまっすぐに立ててピンで固定し、ヘアピンコッターでロックする (図 10)。
Important: ROPS を立てて乗車するときには必ずシートベルトを着用してください。ROPS を下げて乗る時は、シートベルトを締めないでください。
安全についての章に記載されている注意事項をすべてよく読んでください。オペレータや周囲の人を事故から守る重要な情報が掲載されています。
ぬれた芝の上や急な斜面では、スリップなどによって機体を制御できなくなる危険が大きい。
車輪が溝などに落ちて機体が転倒すると、最悪の場合、死亡事故などの重大な事故となる危険がある。
ROPS を下げた状態では、ROPS による安全保護は機能しない。
運転するときには必ずROPS(横転保護バー)を立ててロックし、シートベルトを着用すること。
ROPS に関する説明や警告をよく読んで注意事項を守ること。
危険を避け、転倒事故を防止するために:
段差や溝、池や川の近くなどでは作業しない。
斜面では速度を落とし、より慎重な運転を心がける。
急旋回したり不意に速度を変えたりしない。
この機械の運転音は、オペレータの耳の位置で 85 dBA となり、長時間使用しつづけると聴覚に障害を起こす可能性がある。
運転に際しては聴覚保護具を使用すること。
目、耳、足、頭などの保護具を使用されることをお勧めします。
ROPS を立ててロックし、運転席に座ってシートベルトを締める。
走行コントロールがニュートラル固定位置にあることを確認する。
駐車ブレーキを掛ける;駐車ブレーキの掛け方を参照。
PTOスイッチをOFF位置にする(図 15)。
スロットルレバーを Fast と Slow の中間にセットする(図 15)。
キーを RUN 位置に回す(図 16)。
グロープラグランプが6秒間点灯する。
グローランプが消えたら、キーをSTART位置に回す。エンジンが始動したら、キーから手を離す。
Important: スタータモータを 15 秒間以上連続で使用するとオーバーヒートする危険があります。
Note: 燃料系統から燃料を一度完全に抜いた後には、一度の始動操作でエンジンが始動できない場合があります。
エンジンと油圧系統が十分に暖まるまで、スロットルレバーを Fast と Slow の中間にセットしたままで待つ。
Important: エンジンを初めて始動する時、オイルを交換した後、エンジン、トランスミッションまたはホイールモータのオーバーホールを行った後は、スロットルレバーを Slow 位置にセットしてエンジンを低速で回転させた状態で、前進および後退走行をそれぞれ 1-2 分間行ってください。また、昇降レバーやPTOレバーを操作して各部の作動状態を確認する。以上の点検の後、エンジンを停止させ、オイルの量、漏れや各部のゆるみや不具合などがないか、さらに点検する。
機体の点検を行う前に、機械の可動部がすべて完全に停止していることを必ず確認すること。
PTO スイッチを切り、走行コントロールレバーをニュートラル固定位置にセットし、駐車ブレーキを掛け、スロットルレバーを Slow 位置にセットする。
エンジンをアイドル回転させた状態で 60 秒間待つ。
キーを OFF 位置に回す(図 16)。すべての部分が完全に停止してから運転席を立つ。
輸送や格納保管に際しては、忘れずに始動キーを抜き取る。
Important: キーをつけたままで放置すると、燃料ポンプやアクセサリが作動してバッテリー上がりを起こす恐れがあります。
置きっぱなしの機械を子供などがいたずらで運転すると大きな事故になる恐れがある。
機械から離れる時には、たとえ数分間であっても必ず駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取る。
エンジンの速度(1分間の回転数)はスロットルコントロールによって制御されています。スロットルコントロールを高速位置にするとベストのパフォーマンスが得られます。芝刈り作業を行う時は、必ずスロットルを Fast 位置にセットしてください。
この機械は高速旋回が可能な機械である。確実にコントロールしないと人身事故や機械を破損するなどの事故を起こす。
旋回動作は十分に注意して行うこと。
小さな旋回を行う前には速度を十分に落とすこと。
駐車ブレーキを解除する;駐車ブレーキの外し方を参照。
Note: 駐車ブレーキを掛けたままで走行コントロールレバーを操作すると、エンジンが停止します。
レバーを中央位置(ロック解除位置)にする。
以下の要領で運転する:
前への直進走行:両方のレバーをゆっくりと前に押す(図 17)。
後への直進走行:両方のレバーをゆっくりと後に引く(図 17)。
旋回;両方のレバーを手前に引いて走行速度を落とし、曲がりたい方向と反対側のレバーを押す (図 17)。
停止;両方のレバーをニュートラル位置にする。
Note: 前進・後退とも、レバーを遠くへ押す(引く)ほど走行速度が上がります。
走行を停止するには、走行コントロールレバーをニュートラルにしてロック位置にセットし、PTOスイッチを切り、スロットルを低速位置にしてからキーをOFF位置に回してエンジンを停止させます。
運転席を離れるときには駐車ブレーキを掛けてください;「駐車ブレーキの掛け方」を参照。また、忘れずに始動キーを抜き取ってください。
置きっぱなしの機械を子供などがいたずらで運転すると大きな事故になる恐れがある。
機械から離れる時には、たとえ数分間であっても必ず駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取る。
デッキ昇降スイッチはデッキ(アタッチメント)の上昇と下降を行うスイッチです(図 18)。このレバーは、エンジンが掛かっていないと使用できません。
デッキを下降させるには、スイッチを下に押す(図 18)。
Important: デッキを下降させると、デッキはフロート・アイドル位置にセットされます。
デッキを上昇させるには、スイッチを上に押す(図 18)。
Important: デッキが完全に上昇(下降)したら、スイッチから手を離してください。スイッチを押しつづけると油圧系統を破損させる恐れがあります。
Note: デッキを上昇位置にロックするには、上昇位置からさらに 15 cm 上昇させ、刈高ストップピンを抜いて、ピンを刈高 15cm の穴に通します(図 20)。
PTO スイッチは、芝刈りブレードなどのアタッチメントを ON/OFF するスイッチです。
エンジンが冷えている場合には、PTO の操作を行う前に 5~10分間程度のウォームアップを行う。
運転席に座った状態で、走行コントロールレバーにかけている力を抜いてレバーをニュートラル位置にもどす。
PTO スイッチを引くと PTO が作動を開始する(図 19)。
PTO を解除するには、PTO スイッチを OFF 位置にします。
刈高の調整範囲は、25-152 mm で、ストップピンの取り付け穴を変更することにより、6 mm 刻みで調整することができます。
エンジンを始動し、デッキの昇降スイッチを上に押してデッキを一番高い位置まで上昇させたらすぐにスイッチから手を離す(図 18)。
ストップピンについているロールピンを回してピンと刈高設定穴のスロットとが整列したところでピンを抜き取る (図 20)。
刈高ブラケットについている穴から、希望する刈高に対応する穴を見つけ、その穴にピンを通し、ピンを回してロックする (図 20)。
Note: 穴は全部で4列あります(図 20)。外周側の列は、外周部に刻印されている通りの刈高の穴です。2 列目の穴は、それぞれ 1 列目プラス 6 mmの刈り高となります。3 列目の穴は、それぞれ 1 列目プラス 12 mmの刈り高となります。一番下の列の穴は、それぞれ 3 列目プラス 18 mmの刈り高となります。刈高 152mm だけは例外で、2列目のはずれにあります。この穴にセットすると 刈高 152 mm となります (6 mm アップにはなりません)。
必要に応じて芝削り防止ローラとスキッドの調整を行う。
刈高 64 mm 以上にて使用する場合には、スキッドを下位置に取り付け、それ以下の刈高で使用する場合には、上位置に取り付けます。
Note: Guardian®デッキの場合、スキッドが磨耗したら、裏表を反転させて使用することができます。これにより、1枚のスキッドをより長く使うことができます。
PTO スイッチを切り、走行コントロールレバーをニュートラル固定位置にセットし、駐車ブレーキを掛ける。
スロットルレバーを Slow 位置にセットし、エンジンを停止し、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転席を降りる。
各スキッドの前部についているネジ(ガーディアンデッキはスキッド2枚、側方排出デッキはスキッド1枚)をゆるめる。
各スキッドからフランジヘッドボルトとナットを外す。
各スキッドを希望位置に合わせて、フランジヘッドボルトとナットで固定する。
Note: スキッドの調整は、一番上の穴または真ん中の穴のどちらかで行ってください。一番下の穴は、ガーディアンデッキで左右を入れ替えて使うための穴です(裏返した状態で上穴となる)。
各スキッドの前部についているねじを 9-11 N.m にトルク締めする。
刈高を変更した場合には、後ろの芝削り防止ローラを調整する必要があります。
インタロックスイッチは安全装置であり、これを取り外すと予期せぬ人身事故が起こり得る。
インタロックスイッチをいたずらしない。
作業前にインタロックスイッチの動作を点検し、不具合があれば作業前に交換修理する。
安全のために、以下の条件がそろわないとエンジンを始動できないようになっています。
運転席に座っているか駐車ブレーキが掛かっている。
PTOが解除されている。
走行コントロールレバーがニュートラルロック位置にある。
エンジン温度が規定最高温度未満である。
インタロックシステムはまた、駐車ブレーキを掛けたままで走行コントロールレバーを操作すると、エンジンを停止させます。PTOを動作させたままで運転席から立ち上がった場合にも1秒後にエンジンを停止させます。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
機械を使用する前には、必ずインタロックシステムのテストをしてください。安全装置が正しく動作しない場合には直ちに修理が必要です。弊社代理店に連絡してください。
着席し、駐車ブレーキを掛け、PTO を ON にセットする。エンジンを始動させてみる;クランキングしなければ正常。
着席し、駐車ブレーキを掛け、PTO を OFF にセットする。走行コントロールレバーの1本を動かす(ニュートラル固定位置以外の位置へ)。エンジンを始動させてみる;クランキングしなければ正常。もう1本のレバーでも同じ手順で点検する。
着席し、駐車ブレーキを掛け、PTO を OFF にセットし、走行コントロールレバーを両方ともニュートラル固定位置にセットする。エンジンを掛ける。その状態で駐車ブレーキを解除し、PTO を ON にセットし、運転席から少し立ち上がる;2秒以内にエンジンが停止すれば正常。
運転席に着席せず、駐車ブレーキを掛け、PTO を OFF にセットし、走行コントロールレバーを両方ともニュートラル固定位置にセットする。エンジンを掛ける。その状態で走行コントロールレバー1本をセンター位置に動かす;2秒以内にエンジンが停止すれば正常。もう1本のレバーでも同じ手順で点検する。
運転席に着席せず、駐車ブレーキを解除し、PTO を OFF にセットし、走行コントロールレバーを両方ともニュートラル固定位置にセットする。エンジンを始動させてみる;クランキングしなければ正常。
運転席は前後にスライド調整することができます。体格に合わせて運転しやすい位置を選んでセットしてください。
調整は、レバーを横に動かしてシートのロックを解除して行う(図 31)。
希望の位置に座席をスライドさせ、レバーから手をはなせばその位置に固定する。
座席が確実に固定されているのを確認するため、前後にゆすってみる。
スムースで快適な乗り心地になるよう、サスペンションを調整することができます。一番運転しやすい位置にセットしてください。
運転席に座らずに、座席前部にあるノブを、オペレータの体重に合わせてセットします(図 31)。
快適な乗り心地になるよう、背もたれを調整することができます。すわり心地の一番よい位置に調整してください。
調整は、右側アームレストの下にあるノブを回して行います(図 31)。
快適な乗り心地になるよう、背もたれの下部を調整することができます。
調整は、左側アームレストの下にあるノブを回して行います(図 31)。
運転席の下にある油圧システムその他の機器にアクセスするには、運転席のラッチを外して運転席を前に倒します。
座席の前後調整レバーを使って、運転席を一番前の位置にセットする。
ラッチを前方に引いて持ち上げるとラッチが外れる(図 33)。
Important: 牽引すると油圧回路が破損する恐れがあります。
PTOスイッチを切り、始動キーをOFF位置に回す。走行コントロールレバーをニュートラル固定位置にセットし、駐車ブレーキを掛ける。キーを抜き取る。
運転席を倒す。
各バイパスバルブを左回りに1回転させる(図 34)。
これで油圧回路がバイパスされ、車輪が自由に回るようになる。
Important: バイパスバルブは1回転以上させないでください。回し続けるとバルブが外れて油圧オイルが流れ出てしまいます。
駐車ブレーキを解除して移動を開始する。
各バイパスバルブを右に1回転させて手締めする(おおよそ (8 Nm) (図 34).
Note: バイパスバルブを締め付けすぎないでください。
バイパスバルブを内側に回転させないと、マシンは走行できません。
トレーラやトラックへの積み込みは十分に注意して行ってください。マシンの左右それぞれに細い歩み板を使用するのでなく、後タイヤの両外側よりも広い板を使用することをお奨めします(図 35)。トラクタのフレームの後ろ下部分(左右の後輪の間)を後方に延長すると、マシンが後ろにのけぞるのを防止することができます。車幅をカバーできる広い歩み板を使うと、万一マシンが傾いても、歩み板がフレーム部材を支えるのでマシンが転倒する危険がありません。広い歩み板を使うことができない場合には、できるだけ車幅全体をカバーできるように板の数と置き方を工夫してください。
また、歩み板は、傾斜が15度以下となるような十分に長いものを使ってください(図 35)。傾斜がきついと、歩み板からトレーラやトラックに乗り移る際に機体の一部が引っかかる恐れがあります。また、後ろに転倒する危険性も高くなります。I斜面で積み込みを行う場合には、トレーラやトラックが谷側になるように、つまり、歩み板がなるべく水平に近くなるように配置してください。これにより歩み板の角度を小さくすることができます。トレーラやトラックは、できるだけ荷床面が水平になるように駐車してください。
Important: 歩み板の上では旋回動作をしないでください;転落する危険があります。
歩み板を上る際には急加速を避け、歩み板をバックで下る際には急減速をさけてください。どちらの操作も後ろに転倒する危険が高くなります。
トレーラやトラックへの積み込み時には後ろへの転倒や転落の危険が高くなり、それだけ死亡事故やその他の人身事故の危険も高い。
歩み板の上での運転には細心の注意を払うこと。
歩み板は幅の広いものを使用すること;マシンの左右それぞれに細い歩み板を使用しないこと。
細い歩み板を使わざるを得ない場合には、数枚の板を並べて機体よりも十分に広い斜面を作るようにする。
地表面からトレーラやトラックに歩み板を渡した時の角度が15度を超えないようにする。
歩み板を上る際には後に転倒する危険があるので急加速を避ける。
歩み板をバックで降りる際には後に転倒する危険があるので急減速を避ける。
灯火類、低速走行車両の表示、リフレクタなどを装備せずに公道を横切ったり公道上を走行するのは事故やけがの原因となる危険行為である。
公道を走行する場合には、必ずそれぞれの地域で定められている車両条件(表示、灯火など)を満たすような装備を行ってください。
マシンの移送には十分に強度のあるトレーラやトラックを使用してください。トレーラやトラックには、法令で定められた灯火類やマークを必ず取り付けてください。安全に関する注意事項はすべてよく読んでください。オペレータや周囲の人を事故から守る重要な情報が掲載されています。
移送に際しての準備:
車両、ヒッチ、安全チェーン、トレーラなどについて、作業に適した装備を行い、それぞれの地域の交通規則などを守って走行・作業してください。
ブレーキをロックし、車輪に輪止めを掛ける。
(また、トレーラやトラックに機械を載せて運搬する場合には、地域の交通規則にしたがって、ロープ、チェーン、ケーブルなどで確実に機体を固定してください(図 36)。
芝刈り作業に必要なパワーを十分に引き出すために、エンジンは常にスロットル全開で使用し、コンディションに合わせて走行速度を調整してください。このコツは、刈り込みブレードへの負荷が大きくなったら走行速度を遅くして走行に掛かる負荷を下げてやることです。
刈り込みの方向を変えるようにしましょう;同じルートで長期間刈り込むとターフにタイヤマークがついてしまいます。また、刈りかすの飛散方向も変わるので自然分解が促進され、栄養的にも有利です。
コンディションに合わせて遅めの走行速度で刈る方がきれいに刈り上がります。
いままで使っていた芝刈り機よりも広い刈り幅で刈る場合には、以前の刈り高より少し高目の設定で刈って、以前と同じ刈高に仕上がるか、凹凸面を削らないか、確認してください。
一度に切り取る長さは25 mm以内に抑えましょう。草丈の1/3 以上は刈り取らないのが原則です。成長期の密生している芝生では、刈り込み速度を遅くしたり、刈り高設定をさらに一目盛り上げる必要があるかもしれません。
Important: 草丈の 1/3 以上を刈り取る場合や、長く伸びたまばらな草地を刈る場合、あるいは乾燥した草地を刈る場合には、空中に舞うほこりを減らしたり駆動部への負荷を減らす効果のあるフラットセールブレードの使用をお奨めします。
芝生が伸びすぎてしまった時や、濡れている芝を刈る時は、刈り高を高めに設定して刈りましょう。その後に通常の刈り高に下げてもう一度刈るときれいに仕上がります。
芝刈り作業が終わったらホースと水道水で刈り込みデッキの裏側を洗浄してください。ここに刈りかすやごみが溜まると切れ味が落ち、仕上がりが悪くなります。
火災防止のため、エンジンやマフラー、バッテリー、駐車ブレーキ、カッティングユニット、燃料タンクなどの周囲に、余分なグリス、草や木の葉、ほこりなどが溜まらないようご注意ください。 こぼれたオイルや燃料はふきとってください。
ブレードの刃先が鋭利であれば、芝草の切り口もきれいです。シーズンを通してブレードの刃先を鋭利にしておきましょう。切れ味の悪い刃先は芝草を引きちぎるので、切り口が茶色に変色し、芝草の成長を悪くし、また病気にもかかりやすくなります。ブレードの磨耗や破損を毎日点検してください。必要に応じてブレードを研磨してください。ブレードが破損したり磨耗したりした場合には、直ちに交換してください;純正ブレードを使ってください。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 10 時間 |
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使用開始後最初の 50 時間 |
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使用開始後最初の 200 時間 |
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使用するごとまたは毎日 |
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50運転時間ごと |
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100運転時間ごと |
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150運転時間ごと |
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200運転時間ごと |
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400運転時間ごと |
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800運転時間ごと |
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1500運転時間ごと |
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2年ごと |
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Important: エンジンの整備に関しての詳細は、付属のエンジンマニュアルを参照してください。また、詳細なサービスマニュアルを弊社代理店(ディストリビュータ)で販売しています。
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点検項目 | 第週 | ||||||
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月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
インタロックの動作を点検する | |||||||
デフレクタが下向きになっているか点検する(該当機種の場合)。 | |||||||
駐車ブレーキを点検する。 | |||||||
燃料残量を点検する | |||||||
油圧オイルの量を点検する。 | |||||||
エンジンオイルの量を点検する | |||||||
冷却液の量を点検する | |||||||
燃料・水セパレータを点検する | |||||||
油圧フィルタのインジケータの表示を確認する3。 | |||||||
ラジエターとスクリーンの汚れ具合を点検する | |||||||
エンジンからの異常音がないか点検する1。 | |||||||
運転操作時に異音がないか点検する | |||||||
油圧ホースに損傷がないか点検する | |||||||
オイル類が漏れていないか点検する | |||||||
タイヤ空気圧を点検する | |||||||
計器の動作を確認する。 | |||||||
ブレードのコンディションを点検する | |||||||
各グリス注入部のグリスアップを行う2。 | |||||||
塗装傷のタッチアップ塗装を行う | |||||||
1. 始動困難、大量の煙、咳き込むような走りなどが見られる場合はグロープラグと噴射ノズルを点検する。 2. 車体を水洗いしたときは整備間隔に関係なく直ちにグリスアップする。 3. インジケータが赤になっていないかどうか。 |
要注意個所の記録 | ||
点検担当者名: | ||
内容 | 日付 | 記事 |
始動キーをつけたままにしておくと、誰でもいつでもエンジンを始動させることができ、危険である。
整備・調整作業の前には必ずエンジンを停止し、キーを抜いておくこと。
Important: カバーについているボルトナット類は、カバーを外しても、カバーから外れません。全部のボルト類を数回転ずつゆるめてカバーが外れかけた状態にし、それから、全部のボルト類を完全にゆるめてカバーを外すようにしてください。このようにすれば、誤ってリテーナからボルトを外してしまうことがありません。
整備間隔 | 整備手順 |
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50運転時間ごと |
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定期的に、全部の潤滑個所にNo.2汎用リチウム系グリスを注入します。通常の使用では 50 運転時間ごとにすべてのベアリングとブッシュのグリスアップを行います。非常に厳しい条件下(ほこりの多い環境)では毎回グリスアップしてください。ベアリングやブッシュの内部に異物が入ると急激に磨耗が進行します。車体を水洗いしたときは整備間隔に関係なく直ちにグリスアップしてください。
異物を入れてしまわないよう、グリスフィッティングをきれいに拭く。
グリスガンでグリスを注入する。
はみ出したグリスはふき取る。
Note: 機械を洗浄するときにベアリングを傷めないように注意が必要です。機体が熱いうちの水洗いは避けてください。また、高圧の水をベアリングやシールに当てないでください。
ギアボックスに使用するオイルは SAE EP90W のギア用潤滑油です。刈り込みデッキのギアボックスには潤滑オイルを封入して出荷していますが、使用前および 始業点検表で示された時期にオイル量の点検を行ってください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
150運転時間ごと |
|
マシンとカッティングユニットを平らな場所に駐車させる。
刈り込みデッキを 25 mm の刈高に降下させる。
PTO スイッチを切り、走行コントロールレバーをニュートラル固定位置にセットし、駐車ブレーキを掛ける。
スロットルレバーを Slow 位置にセットし、エンジンを停止し、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転席を降りる。
フットレストを上げてデッキの上部が見えるようにする。
ギアボックスの上部についているディップスティック兼給油プラグ(図 38)を取り、オイルの量が、ディップスティックについている2本のマークの間にあることを確認する。
油量が足りなければディップスティックの2本のマークの間まで補給する。
Note: ギアボックスにオイルを入れすぎないこと。ギアボックスを損傷する恐れがある。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用開始後最初の 50 時間 |
|
400運転時間ごと |
|
マシンとカッティングユニットを平らな場所に駐車させる。
刈り込みデッキを 25 mm の刈高に降下させる。
PTO スイッチを切り、走行コントロールレバーをニュートラル固定位置にセットし、駐車ブレーキを掛ける。
スロットルレバーを Slow 位置にセットし、エンジンを停止し、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転席を降りる。
フットレストを上げてデッキの上部が見えるようにする。
ギアボックスの上部についているディップスティック兼給油プラグ(図 38)を取る。
ギアボックス正面の下部についているドレンプラグの下にジョウゴと廃油受け容器を置き、ドレンプラグを外して廃油受けにオイルを回収する。
ドレンプラグを取り付ける。
新しいオイルを入れる。適正量はおよそ283 ml(オイル量がディップスティックの2本のマークの間)である。
Note: ギアボックスにオイルを入れすぎないこと。ギアボックスを損傷する恐れがある。
エア・クリーナ本体にリーク原因となりそうな傷がないか点検してください。ボディーが破損している場合は交換してください。吸気部全体について、リーク、破損、ホースのゆるみなどを点検してください。
エアクリーナの整備はインジケータ(図 39)が赤色になっていたら、または 400 運転時間ごと(非常にホコリのひどい場所で使っている場合にはよりひんぱんに)行ってください。エアフィルタの整備のしすぎはかえってよくありません。
本体とカバーがシールでしっかり密着しているのを確認してくだ さい。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
400運転時間ごと |
|
ラッチを外側に引いて、カバーを左にひねる(図 39)。
エアクリーナのボディーからカバーを外す(図 39)。
フィルタを外す前に、低圧のエア(2.76 bar、異物を含まない乾燥した空気)で、1次フィルタとボディーとの間に溜まっている大きなゴミを取り除く。
このエア洗浄により、1次フィルタを外した時にホコリが舞い上がってエンジン部へ入り込むのを防止することができる。
Important: 高圧のエアは使用しないこと。異物がフィルタを通ってエンジン部へ吹き込まれる恐れがある。
1次フィルタ(図 39)を取り外して交換する。
Important: エレメントを洗って再使用しないこと;フィルタの濾紙を破損させる恐れがある。
新しいフィルタに傷がついていないかを点検する。特にフィルタとボディーの密着部に注意する。
Important: 破損しているフ ィルタは使用しない。
カバーの内側に発泡樹脂製のガスケットが正しく(破損せずに)ついていることを確認する(図 39)。
Note: 破損しているガスケットは交換する。
フィルタをボディー内部にしっかり取り付ける。エレメントの外側のリムをしっかり押さえて確実にボ ディーに密着させる。
Important: フィルタの真ん中の柔らかい部分を持たないこと。
以下に示す手順で、カバーについている異物逃がしポートを清掃する:
カバーからゴム製の出口バルブを取り外す(図 39)。
穴を清掃する。
バルブを元通りに取り付ける。
アウトレットバルブが下向き(後ろから見たとき、時計の5:00と7:00の間になるように)カバーを取り付ける。
インジケータ(図 39)が赤になっている場合はリセットする。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
エンジンにはオイルを入れて出荷していますが、初回運転の前後に必ずエンジンオイルの量を確認してください。毎日の使用前、または使用するごとに、オイルの量を点検してください。
クランクケースの油量は約 3.8 リットル(フィルタ共)です。以下の条件を満たす高品質なエンジンオイルを使用してください:
API規格CH-4、CI-4 またはそれ以上のクラス。
推奨オイル:SAE 15W-40(-17℃以上)
他に使用可能なオイル:SAE 10W-30 または 5W-30(全温度帯)
Note: Toro のプレミアムエンジンオイル(10W-30 または 5W-30)を代理店にてお求めいただくことができます。パーツカタログでパーツ番号をご確認ください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用開始後最初の 50 時間 |
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150運転時間ごと |
|
油圧オイルの初回交換は運転開始後 50時間で、その後は、150運転時間ごとに交換してください。可能であれば、オイル交換の直前にしばらくエンジンを運転するとオイルの抜けがよくなり、汚れもよく落ちます。
軽油は条件次第で簡単に引火爆発する。発火したり爆発したりすると、やけどや火災などを引き起こす。
燃料補給は必ず屋外で、エンジンが冷えた状態で行う。こぼれた燃料はふき取る。
燃料タンク一杯に入れないこと。燃料を補給する時は、補給管の下までとする。
燃料取り扱い中は禁煙を厳守し、火花や炎を絶対に近づけない。
安全で汚れのない認可された容器で保存し、容器には必ずキャップをはめること。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
400運転時間ごと |
|
水セパレータ(図 42)の水抜きは毎日おこなって異物を除去してください。
燃料フィルタの下に汚れのない容器をおく。
キャニスタ下部のドレンプラグをゆるめて水や異物を流し出す。
フィルタ容器の周辺をウェスできれいにぬぐう。
フィルタ容器を外して取り付け部をきれいに拭く。
ガスケットに薄くオイルを塗る。
ガスケットが取り付け部に当るまで手でねじ込み、そこからさらに1/2回転締め付ける。
キャニスタ下部のドレンプラグを締める。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
2年ごと |
|
燃料タンクは 2 年ごとにタンクを空にして内部を清掃してください。また、タンクを空にした場合には、インラインストレーナを取り外して洗浄してください。タンクの清掃にはきれいな燃料を使用してください。
Important: 燃料系統が汚染された時や、マシンを長期にわたって格納する場合はタンクを空にして内部を清掃してください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
400運転時間ごと |
|
燃料ラインとその接続を点検します。劣化状態を調べ、破損や割れ、ゆるみが発生していないかを調べてください。
平らな場所に駐車する。燃料タンクに少なくとも半分まで燃料が入っていることを確認する。
ラッチを外してフードを開ける。
燃料噴射ポンプについているエア抜きねじの下にウェスを敷いてねじをゆるめる(図 43)。
始動キーをON位置に回す。
電動燃料ポンプが作動を開始し、エア抜きねじの周囲からエアが漏れ出てくるのが確認される。
エア抜き中にエンジンが始動してしまう場合がある。エンジンが始動するとファンやベルトが回転し、これらに触れると大怪我をする恐れがある。
手足や頭、髪の毛や衣服、装身具などをファンやその他の可動部に近づけないように十分注意すること。
ねじから燃料が連続的に流れるのが見えるまでキーを ON 位置に保持する。
ねじを締めてキーを OFFにする。
Note: 通常は上記の操作でエンジンが始動できるようになります。始動できない時は、噴射ポンプとインジェクタの間にエアが入っている可能性があります;インジェクタからのエア抜きを参照してください。
Note: この手順は、燃料システムからの通常のエア抜きを行ってもエンジンが始動できないときに行うものです;通常のエア抜きについては、燃料系統からのエア抜きを参照してください。
燃料噴射ポンプから No.1インジェクタノズル(図 44)へのパイプ接続部の下にウェスを当て、パイプの接続をゆるめる。
スロットルをFAST位置とする。
始動キーをSTART位置に回し、接続部から流れ出る燃料を観察する。
エア抜き中にエンジンが始動してしまう場合がある。エンジンが始動するとファンやベルトが回転し、これらに触れると大怪我をする恐れがある。
手足や頭、髪の毛や衣服、装身具などをファンやその他の可動部に近づけないように十分注意すること。
流れが泡立たなくなったらパイプをしっかり締め付ける。
キーを OFF 位置に回す。
残りのノズルからも同じ要領でエアを抜く。
Important: 電気系統の整備を行うときは必ずバッテリーケーブルを取り外してください。その際、ショートを防止するため、必ずマイナス(-)ケーブルを先に取り外してください。
整備間隔 | 整備手順 |
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50運転時間ごと |
|
バッテリーの電極部や端子などの部分には鉛や鉛含有物質が含まれており、カリフォルニア州では、これらの物質が癌や先天性異常の原因となるとされている。取り扱い後は手を洗うこと。
バッテリーの上面をきれいに保持してください。高温環境下で保管すると、涼しい場所で保管するよりもバッテリーは早く放電します。
バッテリー上部はアンモニア水または重曹水に浸したブラシで定期的に清掃してください。 清掃後は表面を水で流して下さい。 清掃中はセルキャップを外さないでください。
バッテリーのケーブルは、接触不良にならぬよう、端子にしっかりと固定してください。
端子が腐食した場合は、 ケーブルを外し(マイナス・ケーブルから先に外すこと)、クランプと端子とを別々に磨いてください。 磨き終わったらケーブルをバッテリーに接続し(プラス・ケーブルから先に接続すること)、端子にはワセリンを塗布してください。
バッテリーの端子に金属製品や車体の金属部分が触れるとショートを起こして火花が発生する。 それによって水素ガスが爆発を起こし人身事故に至る恐れがある。
バッテリーの取り外しや取り付けを行うときには、端子と金属を接触させないように注意する。
バッテリーの端子と金属を接触させない。
バッテリーケーブルの接続手順が不適切であるとケーブルがショートを起こして火花が発生する。それによって水素ガスが爆発を起こし人身事故に至る恐れがある。
ケーブルを取り外す時は、必ずマイナス(黒)ケーブルから取り外す。
ケーブルを取り付ける時は、必ずプラス(赤)ケーブルから取り付け、それからマイナス(黒)ケーブルを取り付ける。
本機を30 日以上にわたって使用しない場合は、バッテリーを取り外して充電しておいてください。充電終了後は、機体に取り付けて保存しても、機体から外したままで保存しても構いません。機体に取り付けて保存する場合は、ケーブルを外しておいてください。暖かい場所ではバッテリーが早く放電するので、保管は涼しい場所で行うようにしてください。バッテリーの凍結を防止するため、フル充電状態で保管する。完全充電したバッテリー液の比重は 1.265~1.299 になる。
ヒューズはコントローラパネルの下に取り付けてあります。サイドパネルカバーを外すとヒューズボックスがあります(図 45)。サイドパネルカバーを外すには、左右のラッチを解除して手前に引いてください。
マシンが作動しなくなったり、電気系統に問題がある場合にはヒューズを点検してください。ヒューズを1本ずつ順に取り出し、切れていないかどうかを目視で確認します。ヒューズを交換する場合には、必ず 同じタイプ、同じ電流定格のヒューズを使ってください;これを守らないと電気系統を破損させてしまう恐れがあります(各ヒューズの役割と電流定格についてはヒューズボックスの隣に貼り付けてあるステッカー(図 46)を参照)。
Note: ヒューズが何度も飛ぶ場合には、その電気回路のどこかにショートが発生していることが考えられますので専門の整備士に整備を依頼してください。
整備間隔 | 整備手順 |
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50運転時間ごと |
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タイヤ空気圧は空気バルブ(図 47)で測定し、50運転時間ごと、または1ヶ月に1回のうち早い方の時期に点検してください。
前後のタイヤとも規定値に調整して運転してください。適正範囲は後輪が 1.24 bar、キャスタホイールが 1.72 bar です。空気圧そろっていないと均一な刈高になりません。測定はタイヤが冷えている状態で行うのがベストです。
代理店から、新しいキャスタホイール・アセンブリ、コーンベアリング、およびベアリングシールを入手する。
キャスタホイール・アセンブリをキャスタフォークに保持しているボルトからロックナットを外す(図 48)。
キャスタホイールをしっかりと握り、ボルトをフォーク(またはピボットアーム)から抜き取る。
古いキャスタホイールとベアリングは破棄する。
コーンベアリングにグリスをパックし、ベアリングとシールをホイールハブに入れ、図 48に示すようにキャスタホイールを組み付ける
ベアリングとホイールハブにスペーサを通し、2つのベアリングの間でスペーサをハブの中に閉じ込めるようにセットする。
Important: シールのリップを内側に折り込まないように注意してください。
キャスタホイール・アセンブリをキャスタフォークに取り付け、ボルトとロックナットで固定する。
ホイールが自由に回転できなくなるまで締め付け、そこから自由回転できるギリギリのところまで戻す。
グリスガンを使って、キャスタホイールのグリス注入部に、No.2汎用リチウム系グリスを注入する。
高温高圧の冷却液を浴びたり、高温のラジエター部分に触れたりすると大火傷をする恐れがある。
エンジンが熱いうちはラジエターのふたを開けないこと。エンジン停止後、15分間ほどまって、ラジエターキャップが十分に冷えてから取り外すようにすること。
ラジエターや周囲の高温部分に触れないように注意すること。
回転中のファンや駆動ベルトは人身事故の原因となる。
マシンを運転するときには、必ず所定のカバーを取り付けておくこと。
手、指、衣服などを、ファンやベルトに近づけないように注意すること。
保守作業を行う前にエンジンを停止し、始動キーを抜き取っておくこと。
冷却液を飲み込むと危険である。
冷却液を飲んではならない。
冷却液は子供やペットが触れない場所に保管すること。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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冷却液は、水とエチレングリコール不凍液の50/50 混合液で、出荷時に補給済みです。毎日の作業前に、補助タンクで冷却液の量を点検してください。冷却システムの容量は 7.5 リットルです。
液量の点検は補助タンクで行う(図 49)。タンク側面についている2本のマークの間にあれば適正である。
液量が不足している場合には補助タンクに補給する。入れすぎないこと。
補助タンクのキャップを取り付けて終了。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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200運転時間ごと |
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1500運転時間ごと |
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2年ごと |
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オーバーヒートを防止するため、ラジエターは常にきれいにしておいてください。通常の条件では、ラジエターを毎日点検し、必要に応じてよごれを落としてください。ほこりやよごれの多い場所で使用している場合には、より頻繁な清掃が必要です。
Note: オーバーヒートのためにデッキやエンジンが停止した場合には、まずラジエター部分にゴミがたまっていないかを点検してください。
ラジエターは以下の要領で清掃します:
フードを開ける。
ラジエターのファン側から低圧(3.45 bar程度)の圧縮空気を吹き付けてゴミを吹き飛ばす水洗いしないこと。次に、機体前側から吹き、さらにもう一度ファン側から吹いて清掃する。
ラジエター本体がきれいになったらベース部を清掃し、溝にたまっているゴミを取る。
フードを閉じる。
停車し、デッキ昇降スイッチを操作してニュートラルロック位置にし、駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取る。
前パネルを止めているボルトを外して前パネルを外す(図 50)。
駐車ブレーキのインタロックスイッチを取り付けブラケットに固定しているジャムナット(2個)をゆるめる。
ブレーキシャフト・センサーとインタロックスイッチのプランジャとの距離が 3.9 mm になるように、スイッチの位置を上下させて調整する(図 51)。
Note: ブレーキシャフト・センサーがスイッチのプランジャに接触しないことを確認してください。
スイッチのジャムナットを固定する。
以下の要領で調整を確認する:
駐車ブレーキが掛かっていることを確認し、運転席に座らずにエンジンを始動する。
走行コントロールレバーをニュートラル固定位置以外の位置に動かす。
エンジンが停止すれば調整は適切である。停止しない場合は調整を点検し、必要な微調整を行う。
前パネルを取り付ける。
走行コントロールレバーを握って後退位置から手をはなしてもニュートラル位置に正確に戻らない場合には、調整が必要です。各レバー、スプリング、ロッドを個別に調整してください。
PTO スイッチを切り、コントロールレバーをニュートラルロック位置にセットし、駐車ブレーキを掛ける。
スロットルレバーを Slow 位置にセットし、エンジンを停止し、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転席を降りる。
前パネルを止めているボルトを外して前パネルを外す(図 55)。
コントロールレバーをニュートラル位置にする(ロック位置にはしない)(図 57)。
クレビスピン(ピボットシャフトの上のアームについている)がスロットの端部に接触する(スプリングに圧力が掛かり始める位置)まで、レバーを手前に引く(図 56).
コントロールレバーと、コンソールのノッチとの位置関係を見る(図 57)。
Note: レバーがノッチの中心に整列しており、レバーを外側に倒せばニュートラル固定位置にセットされる状態であれば適切である。
調整が必要な場合は、ジャムナットをゆるめて調整ナットをヨーク側に移動できるようにする(図 56)。
コントロールレバーを軽く手前(後退側)に引きながら、調整ボルトを回して、コントロールレバーがちょうどニュートラル固定位置にくるように調整する(図 56).
Note: レバーに後退側の力を掛け続けることにより、ピンがスロットの終端部に保持され、調整ボルトでレバーを適切な位置に動かすことができます。
ナットとジャムナット(図 56)を締め付ける。
反対側のコントロールレバーについても、上記手順4~9を行う。
前パネルを取り付ける。
この調整は、駆動輪を回転させながら行う必要があります。
機械式や油圧式のジャッキが外れると重大な人身事故が発生する。
マシンをジャッキアップしたら、必ずジャッキスタンドで支えること。
油圧ジャッキだけで支えてはならない。
この調整は、エンジンを作動させながら行う必要がある。可動部や高温部に触れると非常に危険である。
手足や顔や衣服を回転部やマフラなどに近づけないよう十分注意すること。
駆動輪が自由に回転できるように、安定したジャッキスタンドでフレームを支える。
運転席を一番前の位置に移動し、ラッチを外してシートを前方に倒す。
運転席の安全スイッチから電気コネクタを外す。
ワイヤハーネスのコネクタに、ジャンパ線を取り付ける。
エンジンを始動し、スロットルレバーを Fast と Slow の中間にセットし、駐車ブレーキを解除する。.
Note: どんな調整を行う場合でも、走行コントロールレバーはニュートラル固定位置にセットしておいてください。
機体の片側で、その側の車輪が停止またはわずかに後退側に回転するように、ポンプロッドの長さを調整する六角シャフトを回して調整する(図 58)。
走行コントロールレバーを前進方向、後退方向に操作し、ニュートラル位置に戻す。車輪が回転を停止、またはわずかに後退方向に回転していればよい。
スロットルレバーをFAST位置にセットする。車輪が回転しないこと、もしくはごくわずかだけ逆転することを確認する。必要に応じて調整する。
マシンの反対側でも 6 ~ 8 の作業を行う。
ボールジョイント部でジャムナット(図 56) を締めつける。
スロットルレバーを Slow 位置に戻し、エンジンを停止する。
ワイヤハーネスのコネクタからジャンパ線を外し、コネクタを元通りにシートスイッチに接続する。
ジャンパ線を取り付けたままでは、安全スイッチが正しく機能しない。
調整が終了したら、必ずワイヤハーネスのコネクタからジャンパ線を外し、コネクタを元通りにシートスイッチに接続すること。
ジャンパ線を取り付けた状態(シートスイッチをバイパスさせた状態)で絶対に運転してはならない。
運転席を元通りに戻す。
ジャッキスタンドを外す。
PTO スイッチを切り、走行コントロールレバーをニュートラル固定位置にセットし、駐車ブレーキを掛ける。
スロットルレバーを Slow 位置にセットし、エンジンを停止し、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転席を降りる。
前パネルを止めているボルトを外して前パネルを外す(図 59)。
左右どちらかのコントロールレバーで、ストップボルトについているジャムナットをゆるめる(図 60)。
ストップボルトを一番内側まで締める(コントロールレバーから逃げるように)。
コントロールレバーを一番前まで倒し、その位置に保持する。
ストップボルトの頭とコントロールレバーとの間に 1.5 mm の隙間ができるように、ストップボルトを調整する(コントロールレバー側へ出す)。
ジャムナットを締めて調整を固定する。
反対側のコントロールレバーについても、上記手順4~8を行う。
前パネルを取り付ける。
Note: 最高走行速度を下げたい場合には、上記の調整を行った後、希望する最高速度でコントロールレバーがストップボルトに当たるように、各ストップボルトを同じ長さだけコントロールレバー側に突き出させてください(実際に走行させて何度か実験する必要があるでしょう)。左右のコントロールレバーを前進方向に一杯に倒したとき、機体が旋回せずにまっすぐに走行することを確認してください。ストップボルトが左右で等しく調整されていないと機体が旋回します;その場合には再調整が必要です。
油圧オイル溜めに 4.7 リットルの高品質のトラクタ用トランスミッションオイルを満たして出荷しています。推奨オイルの銘柄を以下に示します:
Toro プレミアム・トランスミッション/油圧トラクタ・オイル (19 リットル缶または208 リットル缶。)パーツカタログまたは代理店でパーツ番号をご確認ください。 |
他に使用可能なオイル:トロのオイルが入手できない場合は、Mobil® 424 油圧作動液を使用することができます。
Note: 不適切なオイルの使用による損害については弊社は責任を持ちかねます。
Note: 多くの油圧オイルはほとんど無色透明であり、そのためオイル洩れの発見が遅れがちです。油圧オイル用の着色剤(20 ml 瓶)をお使いいただくと便利です。1瓶で 15-22 リットルのオイルに使用できます。パーツ番号は 44-2500。ご注文はトロ社の代理店へ。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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初めての運転の前に必ず油量を確認し、その後は毎日点検してください。
平らな場所に駐車する。
コントロールレバーをニュートラルロック位置にセットし、エンジンを始動する。
Note: エンジンをできるだけ低い rpm で回してシステム内のエアをパージする。PTO は作動させないこと。
デッキを上昇させて昇降シリンダが伸びた状態とし、エンジンを停止し、キーを抜き取る。
運転席を倒して油圧オイルタンクの点検ができるようにする。
油圧オイル給油口からキャップ(図 63)を取る。
ディップスティックを抜き、ウェスで一度きれいに拭く(図 63)。
もう一度首に差し込んで引き抜き、オイルの量を点検する(図 63)。
Note: オイルの量がディップスティックのノッチ範囲より少なければ、適切な高品質油圧オイルを補給する。入れすぎないこと。
ディップスティックを元に戻し、キャップを取り付けて手で軽く締め付ける。
オイル洩れがないかホース部と接続部をすべて点検する。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 200 時間 |
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800運転時間ごと |
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PTO スイッチを切り、走行コントロールレバーをニュートラル固定位置にセットし、駐車ブレーキを掛ける。
スロットルレバーを Slow 位置にセットし、エンジンを停止し、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転席を降りる。
油圧オイルタンクとトランスミッションケースの下にオイルを受ける大型の容器を置き、それぞれのドレンプラグを外してタンク内のオイルを完全に排出、回収する(図 64)。
油圧オイルフィルタの取り付け部周辺をきれいに拭いてフィルタを取り外す(図 64)。
すぐに新しいオイルフィルタを取り付ける。
油圧オイルタンクとトランスミッションのドレンプラグを取り付ける。
オイルを適正レベルまで補給する;油圧系統の整備を参照。
エンジンを始動し、オイル漏れがないか点検する。エンジンを約5分間運転した後、エンジンを停止する。
2分後、油圧オイルの量を点検する;油圧系統の整備を参照。
カッティングユニットのピッチとは、ブレードを前後方向に向けたときのブレードの前後における床からの高さの差を言います。ブレードのピッチを約 8 mm に調整する。 これは、ブレードを前後に向けて先端の高さを比べたとき、前よりも後ろの方が 8 mm 高くなっている状態を言います。
作業場の平らな場所に駐車する。
刈り込みデッキを希望の刈高にセットし、スロットルレバーを Slow 位置にセットし、エンジンを停止し、駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取る。
まず、中央のブレードを前後方向に向ける。
短い定規を使って、床面からブレードの前側の刃先までの高さを測る。
そのブレードを半回転させて後方に回し、床面からこの刃先までの高さを測る。
後方での測定値から前方での測定値を引いた値がブレードのピッチとなる。
ブレードのピッチが 8 mm になるように、後のヨーク/チェーンを固定しているジャムナットで刈り込みデッキ後部の高さを調整する(図 65)。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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デッキの裏側にたまった刈りかすは毎日取り除いてください。
PTO スイッチを切り、走行コントロールレバーをニュートラル固定位置にセットし、駐車ブレーキを掛ける。
スロットルレバーを Slow 位置にセットし、エンジンを停止し、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転席を降りる。
芝刈りデッキを移動走行位置まで上昇させる。
機体前部を浮かせ、ジャッキスタンドで支持する。
デッキの裏側を水で十分に清掃する。
エンジンオイル、バッテリー、油圧オイル、冷却液は環境汚染物質です。これらの物質は、それぞれの地区の法律などに従って適切に処分してください。
カッティングデッキやエンジンを含めた機体全体をていねいに洗浄する。特に以下の部分を重点的に洗浄する:
ラジエターとラジエタスクリーン
デッキの裏側
デッキのベルトカバーの裏側
カウンタバランススプリング
PTO シャフトアセンブリ
グリス注入部やピボット部
コントロールパネルを外してボックス内部
運転席(シートプレートの下とトランスミッションの上面)
トラクションユニットの前後のタイヤの空気圧を点検・調整する;タイヤ空気圧を点検するを参照。
ブレードを外して研磨とバランス調整を行う。ブレードを取り付け、115-149 N-mにトルク締めする。
ボルトナット類にゆるみながいか点検し、必要な締め付けを行う。特に、刈り込みデッキをトラクションユニットに固定しているボルト(6本)については、確実にトルク締めする(359 Nm)(図 66)。
グリス注入部やピボット部全部とトランスミッションのバイパスバルブのピンをグリスアップする。にじみ出たグリスはふき取る。
塗装のはがれている部分に軽く磨きをかけ、タッチアップする。 金属部の変形を修理する。
バッテリーとケーブルに以下の作業を行う:
バッテリー端子からケーブルを外す。
バッテリー本体、端子、ケーブル端部を重曹水とブラシで洗浄する。
腐食防止のために両方の端子部にワセリン(Grafo 112X: P/N 505-47)を薄く塗る。
電極板の劣化を防止するため、60日ごとに24時間かけてゆっくりと充電する。
エンジンオイルを抜き取り、ドレンプラグをはめる。
オイルフィルタを交換する。
エンジンに推奨モーターオイルを入れる。
エンジンを始動し、約2分間のアイドル運転を行う。
燃料タンク、燃料ライン、ポンプ、セパレータから燃料を抜き取る。 燃料タンクの内部をきれいな燃料で洗浄し、ラインを元通りに接続する。
エアクリーナをきれいに清掃する。
エアクリーナの吸気口とエンジンの排気口を防水テープでふさぐ。
オイルタンクと燃料タンクのフタが締まっているのを確認する。