保守
Important: エンジンの整備に関しての詳細は、付属のエンジンマニュアルを参照してください。
推奨される定期整備作業
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 20 時間 |
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使用するごとまたは毎日 |
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50運転時間ごと |
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100運転時間ごと |
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300運転時間ごと |
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整備作業のための準備
警告
整備中や調整中に誰かが不用意にエンジンを作動させることがあり得る。エンジンが突然始動すると、大きな人身事故になる危険が高い。
整備・調整作業の前には必ずキーを抜きとり、駐車ブレーキを掛け、念のために点火プラグのコードを外しておくこと。また、点火コードは、点火プラグと触れることのないよう、確実に隔離すること。
マシンの整備、洗浄、調整などを行う前には必ず以下を行う。
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平らな場所に駐車する。
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エンジンを止め、(キーの付いているマシンでは)キーを抜き取る。
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駐車ブレーキを掛ける。
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機械各部の動きが完全に停止し、機体の温度が十分に下がったのを確認してから、調整、格納などの作業に掛かる。
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点火コードを外す(図 14)。
エンジンオイルについて
エンジンを始動する前に、適切な粘度のエンジンオイルを 560 cc ほどクランクケースに入れてください。オイルは、API(米国石油協会)の SJ またはそれ以上のグレードの高品質オイルを使用します。外気温度に合った適切なタイプのオイルを選んでください。図 15図に、外気温と粘度の関係を示します。

Note: マルチグレードオイル(5W-20, 10W-30, 10W-40)を使用する場合は、消耗が早くなります。これらのオイルを使用する場合は、ご注意ください。
エンジンオイルの量を点検する
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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エンジンオイルの点検は、毎日始動前のエンジンの冷えている時に行うのがベストです。運転後に行う場合は、オイルがオイル溜めに戻るまで最低10分間待って点検するようにしてください。
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エンジンを止め、各部が完全に停止するのを待つ;整備作業のための準備を参照。
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エンジンが水平になるように駐車し、オイル補給口の周囲をきれいに拭く(図 16)。
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ディップスティックを左に回して抜きとる。
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ディップスティックを抜き取ってウェスでオイルを拭き取る。
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ディップスティックを補給管に完全に差し込む が、ねじ込まない。
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ディップスティックを抜いてエンジンオイルの量を点検する(図 17)。
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エンジンオイルの量が不適切な場合には、適量まで補給または減らす;エンジンオイルの交換を参照。
エンジンオイルの交換
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 20 時間 |
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100運転時間ごと |
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警告
エンジン運転直後にはオイルが非常に高温になっている可能性がある。高温のオイルに触れると大変危険である。
オイルを抜き取るときに、高温のエンジンに触れないように注意すること。
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エンジンを止め、各部が完全に停止するのを待つ;整備作業のための準備を参照。
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エンジンを床から浮かせ、ドレンプラグの下にオイル受け容器を置く。
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ドレンプラグを抜く(図 16)。
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オイルが完全に抜けたら、エンジンを床に降ろしてドレンプラグとワッシャを元通りに取り付け、プラグを 18 N⋅m (1.8 kg/m = 13 ft-lb)にトルク締めする。
Note: 廃油はリサイクルセンターに持ち込むなど適切な方法で処分してください。
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オイル補給口からディップスティックを抜き取り、オイルをゆっくりと所定レベルまで入れる。
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オイルの量が適切であることをディップスティックで確認する;エンジンオイルの量を点検するを参照。
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ディップスティックを元通りにしっかりと取り付ける。
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こぼれたオイルはふき取る。
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点火コードを接続する。
エアクリーナの整備
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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50運転時間ごと |
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300運転時間ごと |
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Important: エアフィルタアセンブリを外したままでエンジンを運転しないでください。エンジンに大きな損傷が起きる恐れがあります。
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エンジンを止め、各部が完全に停止するのを待つ;整備作業のための準備を参照。
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エアクリーナカバーを固定している蝶ナットを外す(図 18)。
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エアクリーナカバーを外す。
Note: エアクリーナカバーからベースにごみやほこりが落ちていないか点検する。
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ベースからスポンジエレメントとペーパーエレメントを外す。
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ペーパフィルタからスポンジエレメントを外す。
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スポンジエレメントとペーパーエレメントを点検する;汚れがひどかったり破損している場合は交換する。
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ペーパーエレメントを軽くたたいて、たまっているごみを落とす。
Note: ペーパーエレメントの汚れ落としにはブラシを使わないでください。繊維の中に汚れを押しこんでしまいます。ペーパーエレメントを軽くたたいて、たまっているごみを落とす。
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スポンジはぬるま湯と石鹸で洗うか、非引火性の溶剤で洗浄する。
Note: スポンジエレメントの洗浄にはガソリンを使わないでください。爆発炎上する危険があります。
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スポンジエレメントを十分にすすいで完全に乾燥させる。
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ベースとカバーについている汚れをぬらしたウェスでふき取る。
Note: ごみやほこりがダクトから侵入してキャブレターに入らないことを確認する。
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エアクリーナに各エレメントを確実に取り付ける。下側の蝶ナットを取り付ける。
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カバーを取り付け、上側の蝶ナットを取り付けて固定する。
点火プラグの整備
整備間隔 | 整備手順 |
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100運転時間ごと |
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300運転時間ごと |
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点火プラグはNGK BPR 6ES又は同等品を使用します。
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エンジンを止め、各部が完全に停止するのを待つ;整備作業のための準備を参照。
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点火プラグの周囲をきれいにする。
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シリンダヘッドから点火プラグを外す。
Important: 汚れその他の不具合のある点火プラグは交換してください。点火プラグにサンドブラストをかけたり、ナイフ状のもので削ったり、ワイヤブラシで清掃したりしないでください。破片がシリンダ内に落ちてエンジンを損傷します。
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プラグのすきまを 0.7-0.8 mm に調整する
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点火プラグを注意深く(ねじ山をナメらないように)、手で出来るだけ固く取り付ける。
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新しい点火プラグの場合はそこから ½ 回転だけ増し締めする;使用中のプラグの場合は ⅛-¼ 回転だけ増し締めする。
Important: 点火プラグの締め付けがゆるいと非常に高温となりエンジンを損傷します;締め付けすぎはエンジンのねじ溝を損傷します。
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点火コードを接続する。