整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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この機械は多目的作業用機械であり、専門業務に従事するプロのオペレータが運転操作することを前提として製造されています。この製品は、集約的で高度な管理を受けているゴルフ場やスポーツフィールドの芝生、あるいは商用目的で使用される芝生に対する刈り込み作業を行うことを主たる目的として製造されております。この機械は本来の目的から外れた使用をすると運転者本人や周囲の人間に危険な場合があります。
この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からない、適切で安全な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。
製品の安全や取り扱い講習、アクセサリなどに関する情報、代理店についての情報の入手、お買い上げ製品の登録などをネットで行っていただくことができます:www.Toro.com
整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。
Important: シリアル番号デカルについている QR コード(無い場合もあります)をモバイル機器でスキャンすると、製品保証、パーツその他の製品情報にアクセスできます。
この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号(図 2)を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。
この他に2つの言葉で注意を促しています。重要 は製品の構造などについての注意点を、注はその他の注意点を表しています。
この製品は、関連するEU規制に適合しています。詳細については、DOC シート(規格適合証明書)をご覧ください。
カリフォルニア州の森林地帯・潅木地帯・草地などでこの機械を使用する場合には、エンジンに同州公共資源法第4442章に規定される正常に機能するスパークアレスタが装着されていること、エンジンに対して森林等の火災防止措置をほどこされていることが義務づけられており、これを満たさない機械は、第4442章または4443章違犯となります。
エンジンの保守整備のため、および米国環境保護局(EPA)並びにカリフォルニア州排ガス規制に関連してエンジンマニュアルを同梱しております。エンジンマニュアルはエンジンのメーカーから入手することができます。
Important: この製品のエンジンのマフラーにはスパークアレスタが装着されておりません。カリフォルニア州の森林地帯・潅木地帯・草地などでエンジンを使用する場合には、法令によりスパークアレスタの装着が義務づけられています。他の地域においても同様の規制が存在する可能性がありますのでご注意ください。
カリフォルニア州
第65号決議による警告
カリフォルニア州では、ディーゼルエンジンの排気には発癌性や先天性異常などの原因となる物質が含まれているとされております。
バッテリーやバッテリー関連製品には鉛が含まれており、カリフォルニア州では発ガン性や先天性異常を引き起こす物質とされています。取り扱い後は手をよく洗ってください。
米国カリフォルニア州では、この製品を使用した場合、ガンや先天性異常などを誘発する物質に触れる可能性があるとされております。
この機械は、EN ISO 5395 規格およびANSI B71.4-2017 規格に適合しています。
この機械は手足を切断したり物をはね飛ばしたりする能力があります。重大な人身事故を防ぐため、すべての注意事項を厳守してください。
エンジンを始動する前に必ずこのオペレーターズマニュアルをお読みになり、内容をよく理解してください。
この機械を運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。
ガードなどの安全保護機器が正しく機能していない時は、運転しないでください。
回転部に手足を近づけないよう注意してください。排出口の近くに手足などを近づけないでください。
作業場所に、無用の大人、子供、ペットなどを近づけないでください。子供に運転させないでください。
運転席を離れる場合はエンジンを止め、(キーが付いている機種では)キーを抜き取り、機械の動きが完全に停止したことを確認してください。調整、整備、格納は機体が十分冷えてから行ってください。
間違った使い方や整備不良は人身事故などの原因となります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識 のついている遵守事項は必ずお守りください 「注意」、「警告」、および「危険」 の記号は、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生する恐れがあります。
危険な部分の近くには、見やすい位置に安全ラベルや指示ラベルを貼付しています。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。 |
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
Note: バッテリーに液が入っていない場合には、比重 1.26 のバッテリー液を購入してバッテリーの各セルに入れてください。
電解液には硫酸が含まれており、触れると火傷を起こし、飲んだ場合には死亡する可能性がある。
電解液を飲まないこと。また、電解液を皮膚や目や衣服に付けないよう十分注意すること。安全ゴーグルとゴム手袋で目と手を保護すること。
皮膚に付いた場合にすぐに洗浄できるよう、必ず十分な量の真水を用意しておくこと。
バッテリーカバーを取り外す(図 3)。
バッテリーの各セルからキャップをはずし、上限までゆっくり液を満たす。
各セルにキャップを取り付け、バッテリーを充電器に接続し、充電電流を 3-4 A にセットする。
Note: 3-4 Aで 4-8 時間充電する。
充電中は爆発性のガスが発生する。
バッテリーにタバコの火、火花などの火気を近づけないこと。
バッテリーの近くでは絶対に喫煙しない。
充電が終わったらチャージャをコンセントから抜き、バッテリー端子からはずす。
キャップを取る。
補給リングの高さまで、各セルにバッテリー液を補給する。
Important: バッテリー液を入れすぎないようにしてください。バッテリー液があふれ出て他の部分に触れると激しい腐食を起こします。
キャップを取り付ける。
赤い(+)ケーブルをバッテリーの(+)端子に、黒いケーブル(-)はバッテリーの(-)端子にはめ、ボルトとナットで固定する(図 4)。
Note: プラス端子が電極に十分にはまり込んでいること、ケーブルの配線に無理がないことを確認してください。ケーブルとバッテリーカバーを接触させないこと。
バッテリー・ケーブルの接続ルートが不適切であるとケーブルがショートを起こして火花が発生する。それによって水素ガスが爆発を起こし人身事故に至る恐れがある。
ケーブルを取り外す時は、必ずマイナス(黒)ケーブルから取り外す。
ケーブルを取り付ける時は、必ずプラス(赤)ケーブルから取り付け、それからマイナス(黒)ケーブルを取り付ける。
Important: バッテリーを機体から取り外した場合には、再取り付けに際して、必ず、クランプボルトの頭が下、ナットが上になるようにしてください。逆に取り付けると、カッティングユニットをシフトさせるときにボルトが油圧チューブに当たる可能性があります。
腐食防止のために両方の端子部にワセリン(Grafo 112X スキンオーバーグリス: P/N 505-47)またはグリスを薄く塗る。
ショート防止のために(+)端子にゴムキャップをかぶせる。
バッテリーカバーを取り付ける。
この作業に必要なパーツ
安全ステッカー | 1 |
製造年デカル | 1 |
CE マークデカル | 1 |
本機を CE 地域内で使用する場合には、英語のステッカーの上から CE 用のステッカーを貼り付けてください。
CE 諸国でこの機械を使用する場合には、製造年デカルと CE マークデカルをシリアルプレートの隣に貼り付けてください(図 6)。
この作業に必要なパーツ
フードラッチブラケット | 1 |
リベット | 2 |
ワッシャ | 1 |
ねじ(¼" x 2") | 1 |
ロックナット(¼") | 1 |
フードラッチブラケットからフードラッチを外す。
フードラッチブラケットをフードに固定しているリベット2本を外す(図 7)。
フードからフードラッチブラケットを外す。
CEロックブラケットとフードラッチブラケットの穴を整列させてフードにセットする(図 8)。
Note: ロックブラケットをフード側に(フードに当てて)取り付けます。ロックブラケットアームについているボルトとナットは外さないでください。
フードの内側にある穴に、ワッシャを整列させる。
ブラケットとワッシャをフードにリベットで固定する(図 8)。
フードラッチブラケットにフックをかける(図 9)。
フードラッチブラケットのもう一つのアームにボルトを取り付けてラッチをロックする(図 10)。ボルトをしっかりと締め付けるが、ナットは締め付けない。
エンジンを始動し、昇降アームを上昇させて、各昇降アームとフロアプレートブラケットとの距離が、図 12のように 5-8 mm になっていることを確認する。
このすき間が基準通りでない場合には、以下の手順で調整する:
各昇降アームとストップボルトとの隙間が、図 13のように 0.13-1.02 mmの間にあるかどうか点検する。
Note: この範囲になければストップボルトで隙間を調整する。
エンジンを始動し、昇降アームを上昇させて、後カッティングユニット上部にあるウェアバーのウェアストラップとバンバーストラップとの間のすき間が、0.51-2.54 mm になっていることを確認する(図 15)。
このすき間が基準通りでない場合には、以下の手順で後シリンダを調整する:
Note: 移動走行中に後昇降アームが「ガタつく」ようであれば隙間を小さくしてください。
カッティングユニットを降下させ、シリンダについているジャムナットを戻す(図 16)。
ジャムナットを戻すには、シリンダロッドのナットに近い方の部分をウェスとプライヤで握ってロッドを回す。
調整ができたらカッティングユニットを上昇させて隙間を点検し、
Note: 必要に応じて再調整する。
クレビスのジャムナットを締める。
Important: 前ストップや後ウェアバーに隙間がないと昇降アームが破損する場合があります。
前カッティングユニットと後カッティングユニットではアームへの取り付け位置が異なります。前カッティングユニットには2ヶ所の取り付け位置があり、刈り高とカッティングユニットに必要な回転角度によって取り付け位置を選びます。
前カッティングユニットと後カッティングユニットではアームへの取り付け位置が異なります。後カッティングユニットの取り付け位置は一箇所のみで、フレーム下のサイドワインダ(Sidewinder®)ユニットに整列させて取り付けます。
後カッティングユニットは、刈り高に関係なく後側の取り付け穴を使って取り付けます(図 17)。
Important: この刈り込みデッキは、リール式のカッティングユニットよりも、実際の刈高が 6 mm 程度低くなることがあります。したがって、リールモアと同じ刈高で刈り込みたい場合には、リール式のユニットよりも刈高を 6 mm 程度高く設定することが必要になる場合があります。
Important: 後カッティングデッキに作業を行う場合には、デッキを外して行う方がずっと簡単です。サイドワインダを装備している場合には、カッティングデッキを右側にスライドさせ、後カッティングデッキを外し、機体の右側に引き出すのが最も簡単です。
平らな固い床の上にカッティングデッキを降ろし、エンジンを停止、キーを抜き取る。
図 18のように、各刈り高ブラケットを刈り高プレート(前と右と左)に固定しているボルトをゆるめる。
まず前から調整を始めるので、ボルトを外す。
チェンバを支えておきながらスペーサを取り外す(図 18)。
希望の刈り高にチェンバを合わせ、その刈り高の穴とスロットにスペーサを通す(図 19)。
プレートとスペーサを整列させる。
ボルトを仮止め(指締め)する。
各サイドについて、ステップ 4- 7の調整を行う。
ボルトを3本とも41N・m(4.2kg.m = 30ft-lb)にトルク締めする。
Note: 前のボルトを先に締めること。
Note: 刈高を大きく変更する場合(38 mm 以上、例えば、31 mm から 70 mm に変更する場合)には、一度に変更せずに二段階に分けて変更しないとうまく変更できないことがあります。
後ローラスクレーパ(オプション)は、スクレーパとローラとの間に 0.5-1 mm の平行な隙間があるときに最も効率よく機能します。
グリスフィッティングと取り付けねじをゆるめる (図 20)。
スクレーパを上下に移動させてロッドとローラとの隙間が 0.5-1 mm になるように調整する。
グリスフィッティングとねじを取り付けて、交互に 41N·m(4.2kg.m = 30ft-lb) にトルク締めする。
マルチングバッフルの選択については、代理店にご相談ください。
チェンバの後壁および左側面の壁についている取り付け穴を十分に清掃して異物を取り除く。
後部の取り付け穴にマルチングバッフルを取り付け、フランジヘッドボルト 5 本で固定する(図 21)。
どのマルチングバッフルもブレードに触れていないこと、また後チェンバ壁面の内側にはみ出ていないことを確認する。
ハイリフトブレードとマルチングバッフルを組み合わせると、ブレードが破損する恐れがあり万一場合には死亡事故となる。
ハイリフトブレードでの刈り込みにはバッフルを使用してはならない。
前進走行を行なうには、前進ペダルを踏み込みます。後退ペダルを踏み込むと後退しますが、前進走行中はブレーキペダルとしても使用できます(図 22)。
Note: ペダルをニュートラル位置にすると車両は停止します。ペダルから足をはなすだけでもニュートラル位置となります。
このレバーを手前に引いてハンドルを適当な位置に調整します; 調整ができたらレバーを前に倒して固定します(図 22)。
エンジンを停止させる時には、車体が不意に動き出さないように必ず駐車ブレーキを掛けてください。レバーを手前に引くと駐車ブレーキがかかります(図 23)。
Note: 駐車ブレーキが掛かっているのに走行ペダルが踏むとエンジンが停止します。
始動スイッチは、エンジンの始動、停止、予熱を行うスイッチです。前部で3つの位置があります:OFF、ON/PREHEAT、STARTです。 キーをON/PREHEAT 位置に回して、そのままグロープラグランプが消えるのを待ち(7秒間程度)、その後にキーを START 位置に回します。エンジンが始動したら、キーから手を離してください(図 23)。
キーを OFF 位置に回せばエンジンは停止します。
Note: 事故防止のため、キーは抜き取っておく。
運転席横の調整レバーを外側に引いて運転席を希望の位置にスライドさせ、その位置でレバーから手を離すと運転席が固定されます(図 24)。
燃料計は、燃料タンクに残っている燃料の量を表示します(図 24)。
アワーメータは始動スイッチをON位置にすると作動を開始し、機械の稼働時間を積算します。表示時間を目安にして定期整備の計画を立ててください。
エンジンの冷却水の温度が異常に高くなると警告灯が点灯します。温度がさらに 10° 上昇するとエンジンが停止します(図 23)。
グロープラグインジケータランプ()は、グロープラグが作動中に点灯します(図 23)。
エンジンオイルの圧力が危険域まで下がると点灯します(図 23)。万一点灯した場合は、エンジンを停止し油圧低下の原因を調べてください。必ず、必要な修理を終えてからマシンを使用するようにしてください。
カッティングユニットの整備を行うときや移動走行を行うときなどは、昇降スイッチ(図 23)を上昇位置にロックしておいてください。
カッティングユニットが中央位置にあるかどうかを確認するための窓です。図 22
スロットルを前に倒すとエンジン回転速度が速くなり、後ろに引くと遅くなります(図 23)。
回転と停止の2 つの位置があります。バルブバンクの電磁弁を操作してリールを回転させるスイッチです(図 23)。
このレバーを前に倒すとカッティングユニットが下降します。レバーを手前の RAISE 位置に引けばカッティングユニットは上昇します(図 23)。
Note: エンジンが作動していないとカッティングユニットは下降しません。
レバーを左右に動かすとカッティングユニットがその方向にスライドします。
Note: この操作はカッティングユニットを上昇させた状態、または芝刈り走行中に行ってください。
Note: カッティングユニットを下降させる時、レバーを前位置に保持しておく必要はありません。
オルタネータランプは、エンジンが作動中は消えているのが正常です(図 23)。
Note: 点灯した場合は充電系統の異常ですから点検修理が必要です。
Note: 仕様および設計は予告なく変更される場合があります。
内容 | 図 26 記号 | 寸法または重量 | |
全幅(刈り込み位置) | A | 192 cm | |
全幅(移動走行位置) | B | 184 cm | |
高さ | C | 197 cm | |
ホイールベース(幅) | D | 146 cm | |
ホイールベース(長さ) | E | 166 cm | |
全長(刈り込み位置) | F | 295 cm | |
全長(移動走行位置) | G | 295 cm | |
地上高 | 15 cm | ||
ウェイト | 963kg |
Note: 仕様および設計は予告なく変更される場合があります。
トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、マシンの機能をさらに広げることができます。 詳細は弊社の正規サービスディーラ、または代理店へお問い合わせください;弊社のウェブサイト www.Toro.com でもすべての認定アタッチメントとアクセサリをご覧になることができます。
いつも最高の性能と安全性を維持するために、必ずToroの純正部品をご使用ください。他社の部品やアクセサリを御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
子供やトレーニングを受けていない大人には、絶対に運転や整備をさせないでください。地域によっては機械のオペレータに年齢制限を設けていることがありますのでご注意ください。オーナーは、オペレータ全員にトレーニングを受講させる責任があります。
安全な運転操作、各部の操作方法や安全標識などに十分慣れておきましょう。
運転席を離れる場合はエンジンを止め、(キーが付いている機種では)キーを抜き取り、機械の動きが完全に停止したことを確認してください。調整、整備、格納は機体が十分冷えてから行ってください。
エンジンの緊急停止方法に慣れておきましょう。
オペレータコントロールやインタロックスイッチなどの安全装置が正しく機能しているか、また安全ガードなどが外れたり壊れたりしていないか点検してください。これらが正しく機能しない時には機械を使用しないでください。
使用前に必ず、ブレード、ブレードボルト、刈り込みアセンブリの点検を行ってください。バランスを狂わせないようにするため、ブレードを交換するときにはボルトもセットで交換してください。
これから機械で作業する場所をよく確認し、機械に巻き込まれそうなものはすべて取り除きましょう。
燃料の取り扱いに際しては安全に特にご注意ください。燃料は引火性が高く、気化すると爆発する可能性があります。
燃料取り扱い前に、引火の原因になり得るタバコ、パイプなど、すべての火気を始末してください。
燃料の保管は必ず認可された容器で行ってください。
エンジン回転中などエンジンが高温の時には、燃料タンクのふたを開けたり給油したりしないでください。
締め切った場所では燃料の補給や抜き取りをしないでください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、機械や燃料容器を保管・格納しないでください。
燃料がこぼれたら、エンジンを始動せずにマシンを別の場所に動かし、気化した燃料ガスが十分に拡散するまで引火の原因となるものを近づけないでください。
硫黄分の少ない(微量:500ppm 未満、または極微量:15ppm 未満)の新しい軽油またはバイオディーゼル燃料以外は使用しないでください。セタン値が 40以上のものをお使いください。燃料の劣化を避けるため、180日以内に使いきれる程度の量を購入するようにしてください。
Important: 規格を満たしていない軽油を使用すると、排気系統にトラブルが発生します。
燃料タンク容量:42 リットル
気温が -7℃ 以上では夏用燃料(2号軽油)を使用しますが、気温が -7℃ 以下の季節には冬用燃料(1号軽油または1号と2号の混合)を使用してください。低温下で冬用ディーゼル燃料を使うと、発火点や流動点が下がってエンジンが始動しやすくなるばかりでなく、燃料の成分分離(ワックス状物質の沈殿)によるフィルタの目詰まりを防止できるなどの利点があります。
気温が -7° 以上の季節には夏用燃料を使用する方が、燃料ポンプの寿命を延ばします。
Important: ディーゼル燃料の代わりに灯油やガソリンを使わないでください。この注意を守らないとエンジンが損傷します。
この機械はバイオディーゼル燃料を混合したB20燃料(バイオディーゼル燃料が20%、通常軽油が80%)を使用することができます。
イオウ含有率 超低イオウ(<15ppm)
バイオディーゼル燃料の仕様: ASTM D6751 または EN14214
ブレンド燃料の仕様:ASTM D975、EN590 または JIS K2204
Important: ただし、混合されている軽油のイオウ含有量は極低レベルである必要があります。
以下の注意を守ってお使いください。
着色したターフを汚す可能性があります。
寒い地方ではB5(バイオディーゼル燃料が5%)またはそれ以下の製品を使用すること。
時間経過による劣化がありうるので、シール部分、ホース、ガスケットなど燃料に直接接する部分をまめに点検してください。
バイオディーゼル混合燃料に切り替えてからしばらくの間は燃料フィルタが目詰まりを起こす可能性があります。
バイオディーゼルの詳細については、代理店におたずねください。
燃料タンクのキャップ(図 27)の周囲をきれいに拭く。
燃料タンクのキャップを取る。
タンクの首の根元まで燃料を入れる。入れすぎないこと。給油が終わったらキャップを締める。
火災防止のため、こぼれた燃料は必ずふき取る。
Note: 可能であれば、作業後に毎回燃料を補給しておくようにしてください。これにより燃料タンク内の結露を少なくすることができます。
エンジンを始動させる前に、エンジンオイルの量を点検してください;手順はエンジンオイルの量を点検するを参照してください。
エンジンを始動させる前に、冷却系統を点検してください;手順は冷却系統を点検するを参照してください。
エンジンを始動させる前に、油圧系統を点検してください;手順は油圧オイルの量を点検するを参照してください。
草の状態に関係なく、非常に効率よく草を立たせ、刈りかすをきれいに分散させます。立ち上げをより強く(あるいは弱く)、また排出速度をより強く(あるいは弱く)したい場合には、別種類のブレードの使用を考慮してください。
特徴: ほとんどの条件で効率よく草を立たせ、刈りかすをきれいに分散させる。
低めの刈高(19-64 mm)で最もよく性能を発揮する。
特徴:
刈り高を低くしても、刈りかすが均一に散る。
刈りかす左側へ片寄る傾向が抑えられるので、バンカーやフェアウェイの周りがきれいに見える。
密集した芝で刈り高が低い方が小さなパワーで刈れる。
高めの刈高(70-102 mm)で最もよく性能を発揮する。
特徴:
上昇気流も排出速度も大きい。
密度の低い芝生や柔らかい芝生で刈り高を高くしたときに、芝草をしっかりと立たせる
濡れてくっつきやすくなった刈りかすを効率良く排出し、カッティングユニットの内側が詰まりにくい。
大きなパワーを必要とする
刈りかすが左側へ片寄る傾向が強いので、刈り高が低いと刈りかすが畝状にたまりやすい
ハイリフトブレードとマルチングバッフルを組み合わせると、ブレードが破損する恐れがあり万一場合には死亡事故となる。
ハイリフトブレードでの刈り込みにマルチングバッフルを使用してはならない。
落ち葉のマルチングに最高の性能を発揮するように設計されているブレード。
特徴: 落ち葉のマルチングに最適
アングルセイルブレード | ハイリフトパラレルセイルブレード(マルチングバッフルと同時に使用しないこと)(CE 規格外) | マルチングバッフル | ローラスクレーパ | |
芝生の刈り込み:刈高 19-44 mm | ほとんどの場合に推奨 | 密度の低いまたはまば らな草地で使用可能 | 寒地型の芝草を少なくとも週 3 回刈る (草丈の1/3 以上を切 り込まない)場合に刈りかすの分散をきれいにする。ハイリフト平行セイルブレードには使用しないこと | ローラに刈りかすや大きな葉などがこびりつく場合に使用する。場合により、刈りかすのダマが増える場合がある。 |
芝生の刈り込み:刈高 50-64 mm | 密度の高いまたはよく 繁茂した草地に推奨 | 密度の低いまたはま ばらな草地に推奨 | ||
芝生の刈り込み:刈高 70-100 mm | よく茂った草地で使用 可能 | ほとんどの場合に推奨 | ||
落ち葉のマルチング | マルチングバッフルの使用を推奨 | 使用禁止 | コンビネーションセイルまたはアングルセイルとのみ使用可能 | |
長所 | 低い刈高で刈りかすを均等に分散。バンカーやフェアウェイまわりでの仕上がりがきれい。パワー消費が少ない | 草をしっかり立たせ、排出力も強い。密度の低いまばらなターフを高い刈高で刈り込むことができる。ぬれてベタつく刈りかすも効率よく排出する。 | 用途により、刈りかすの分散をきれいにし刈り上がりを美しく見せることができる。落ち葉のマルチングに非常に効果がある。 | ローラへの刈りかすのこびりつきを減らす。 |
短所 | 刈高が高いと十分に草を立たせられない;草がぬれているとデッキ裏側にこびりついて刈り上がりが悪くなりパワー消費も増える。 | 用途によってはパワー消費が大きくなる。旺盛に成長した草を低く刈ると刈りかすがうね状にあつまる傾向が出る。マルチングバッフルと一緒に使用しないこと。 | 一度に大量の草を処理しようとするとデッキ内部に「たまり」を作る。 |
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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インタロックスイッチは安全装置であり、これを取り外すと予期せぬ人身事故が起こり得る。
インタロックスイッチをいたずらしない。
作業前に動作を点検し、不具合があれば作業前に交換修理する。
ゆっくりとした速度で、障害物のない広い場所に移動する。
カッティングユニットを下降させ、エンジンを停止させて、駐車ブレーキを掛ける。
カッティングユニットのスイッチをON位置または走行ペダルが踏まれた状態では、着席してもエンジンを始動することは出来ない。
Note: 動くのはインタロックの故障であるから直ちに修理する。
着席した状態で、走行ペダルをニュートラル位置にし、駐車ブレーキをOFFにし、カッティングユニットのスイッチをOFF位置にセットする。
Note: エンジンを始動する。運転席から立ち上がり、走行ペダルをゆっくりと踏み込んでみる;1-3 秒でエンジンが停止すれば正常。停止しない場合はインタロックスイッチが故障しているので、運転前に修理する。
Note: 駐車ブレーキにもインタロックスイッチが搭載されています。駐車ブレーキが掛かっているのに走行ペダルが踏むとエンジンが停止します。
オーナーやオペレータは自分自身や他の安全に責任があり、オペレータやユーザーの注意によって物損事故や人身事故を防止することができます。
作業にふさわしい服装をし、安全めがね、長ズボン、頑丈で滑りにくい安全な靴、および聴覚保護具を着用してください。長い髪は束ねてください。ゆるい装飾品やだぶついた服は身に着けないでください。
疲れている時、病気の時、アルコールや薬物を摂取した時は運転しないでください。
この機械を運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。
エンジンを掛ける前に、全部の駆動装置がニュートラルであること、駐車ブレーキが掛かっていることを確認し、運転席に着席してください。
人を乗せないでください。また、作業中は周囲から人、特に子供を十分に遠ざけてください。
運転は、穴や障害物を確認できる十分な照明のもとで行ってください。
ぬれた芝の刈り込みは避けてください。接地力が落ちてスリップする危険が高くなります。
回転部に手足を近づけないよう注意してください。排出口の近くに手足などを近づけないでください。
バックするときには、足元と後方の安全に十分な注意を払ってください。
見通しの悪い曲がり角や、茂み、立ち木などの障害物の近くでは安全に十分注意してください。
刈り込み中以外は必ずブレードの回転を止めておいてください。
異物をはね飛ばしたときや機体に異常な振動を感じたときにはまずマシンを停止し、キーを抜き取り、各部の動きが完全に止まってからよく点検してください。異常を発見したら、作業を再開する前にすべて修理してください。
旋回するときや道路や歩道を横切るときなどは、減速し周囲に十分な注意を払ってください。常に道を譲る心掛けを。
刈高を変更する時は、必ずカッティングユニットを停止させ、エンジンを止め、キーを抜き取り、可動部が完全に停止するまで待ってください(運転席で刈高を変更できる場合はこの限りでありません)。
エンジンは換気の十分確保された場所で運転してください。排気ガスには致死性ガスである一酸化炭素が含まれています。
マシンを作動させたままで絶対に機体から離れないでください。
運転席を離れる前に:
平らな場所に駐車する。
PTOの接続を解除し、アタッチメントを下降させる。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを止め、(キーのある機種では)キーを抜き取る。
全ての動きが停止するのを待つ。
機械の運転は十分な視界の確保ができる適切な天候条件のもとで行ってください。落雷の危険がある時には運転しないでください。
この機械を牽引用車両として使用しないでください。
アクセサリ、アタッチメント、交換部品は、必ずトロの純正品をお使いください。
POPS 構成物は一切機体から外さないでください。
必ずシートベルトを着用し、緊急時にはシートベルトを迅速に外せるよう練習しておいてください。
頭上の障害物に注意し、これらに衝突しないように注意してください。
ROPS自体に損傷がないか、また、取り付け金具がゆるんでいないか、定期的に十分に点検を行い、万一の際に確実に役立つようにしておいてください。
ROPS が破損した場合は新しいものに交換してください。修理したり改造しての使用はしないでください。
ROPSは立てた状態にセットし、必ずシートベルトと共にお使いください。
ROPS(横転保護バー)はマシンと一体で使用する重要な安全装置です。運転するときには必ずROPS(横転保護バー)を運転位置に立て、シートベルトを着用してください。
どうしても必要なわずかの時間以外には ROPS を降ろさないでください。。ROPS を下げた状態で乗車する時にはシートベルトをしないでください。
ROPS を折りたたんでしまうと、転倒時に安全保護ができなくなることを十分認識してください。
作業場所を必ず事前に確認してください。法面、段差、水などがある現場では、必ず ROPS を立てて運転してください。
ROPS(横転保護バー)はマシンと一体で使用する重要な安全装置です。
運転時には必ずシートベルトを着用のこと。
斜面はスリップや転倒などを起こしやすく、これらは重大な人身事故につながります。斜面での安全運転はオペレータの責任です。どんな斜面であっても、通常以上に十分な注意が必要です。
斜面については、実地の測定を含めてオペレータ自身が調査を行い、安全に作業ができるかどうかを判断してください。この調査においては、常識を十分に働かせてください。
以下に掲載している斜面での運転上の注意点やその場合の天候条件および場所の条件などを良く読み、作業日当日の現場のコンディションが作業に適当かどうか判断してください。同じ斜面上であっても、地表面の条件が変われば運転条件が変わります。
斜面での発進・停止・旋回は避けてください。急に方向を変えたり急な加速やブレーキ操作をしないでください。旋回は速度を落としてゆっくりと行ってください。
走行、ステアリング、安定性などに疑問がある場合には運転しないでください。
隠れた穴、わだち、盛り上がり、石などの見えない障害は、取り除く、目印を付けるなどして警戒してください。深い芝生に隠れて障害物が見えないことがあります。不整地では機体が転倒する可能性があります。
ぬれ芝、急斜面など滑りやすい場所で運転すると滑って制御できなくなる危険があります。駆動力を失うと、スリップを起こしたりブレーキや舵取りができなくなる恐れがあります。
段差、溝、盛り土、水などの近では安全に十二分の注意を払ってください。万一車輪が段差や溝に落ちたり、地面が崩れたりすると、機体が瞬時に転倒し、非常に危険です。必ず安全距離を確保してください。
斜面に入る前に、安全の判断をしてください。乗用の刈り込み機械で斜面を刈り込むことに危険が感じられる場合は歩行型の機械をお使いください。
斜面では可能なかぎりカッティングユニットを地表面まで下げておいてください。斜面上でカッティングユニットを上昇させると機体が不安定になる恐れがあります。
集草装置などのアタッチメントを取り付けての作業には十分な注意を払ってください。アタッチメントによってマシンの安定性が変わり、安全限界が変わる場合がありますからご注意ください。
駐車ブレーキが掛かっていること、カッティングユニットの駆動スイッチが OFF 位置にあることを確認する。
走行ペダルから足を外し、ペダルがニュートラル位置にあることを確認する。
スロットルをハーフスロットル位置にする。
キーを差し込み、ON/PREHEAT 位置に回して、そのままグロープラグランプが消えるのを待ち(7秒間程度)、その後にキーを START 位置に回す。
Important: スタータモータを15秒間以上連続で使用するとオーバーヒートする危険があります。10秒間連続で使用したら、60秒間の休止時間をとってください。
エンジンが始動したら、キーから手を離す。
Note: キーは自動的にON/RUN位置に動きます。
エンジンを初めて始動した時、エンジンのオーバーホールを行った後などは、1-2 分間の時間を取って前進および後退走行の確認を行う。
Note: また、昇降レバーやカッティングユニット駆動スイッチを操作して各部が正常に作動することを確認する。
ハンドルを左右それぞれいっぱいまで切って応答を確認する。以上の点検の後、エンジンを停止させ、オイル漏れや各部のゆるみなどがないかさらに点検する。
スロットルコントロールをアイドル位置にする。
カッティングユニットのスイッチを解除位置にする。
キーを OFF 位置に回す。
事故防止のため、キーは抜き取っておく。
スタンダードコントロールモジュール(SCM)は樹脂によって完全封止された汎用制御モジュールです。電子回路により機械の状態の制御と監視を行い、機械を安全に動作させるために必要な電子制御を実現しています。
モジュールは、入力信号として、ニュートラル状態、駐車ブレーキ、PTO、エンジン始動、バックラップ、オーバーヒートなどの情報を取り込みます。そして、これらの入力情報に対する応答として、PTOスイッチ、スタータ・スイッチ、ETR(エンジン駆動ソレノイド)を制御します。
モジュール表面は入力表示部と出力表示部に分かれています。入力側の情報も出力側の情報も回路基盤に搭載された緑色の LED で表示されます。
エンジン始動回路のLEDはDC 12Vの通電で点灯します。その他の入力表示回路は回路が閉じてアースされた時に通電状態となります。どの入力表示LEDも、その回路に通電があったときに点灯します。これらの入力表示LEDは故障探究のときに利用することが出来ます。
出力回路はそれぞれ所定の入力がそろった時に通電状態となります。 出力回路はPTO、ETR、STARTの 3 種類です。各LEDによりそれぞれの回路のリレー状態すなわちその回路の通電状態がわかります。
出力回路が健全でも、出力装置そのものが健全であることは保証できません。ですから電気系統の故障探究を行う時には、出力LEDのチェック以外に各機器の通常のテストやワイヤハーネスの検査が必要になります。各機器単体のインピーダンス測定、ワイヤハーネスをつないだ状態(SCMのところで切り離した状態)でのインピーダンス測定、一時的な通電試験などを行ってみる必要があるでしょう。
SCMは外部のコンピュータや診断機器に接続することはできません。また、内部のプログラムを改変することもできませんし、発生した故障内容を記憶しておくこともできません。
SCM上のLEDの説明は絵文字のみです。枠で囲まれた3 つのLEDが出力です。図 28に示すように、それ以外のLEDはすべて入力です。
SCMを使った故障探究手順は以下の通りです。
どの出力を調べたいのかを決める(PTO、始動、ETR)。
始動キーをONにして、赤い電源LEDが点灯するのを確認する。
各入力スイッチを操作して、対応する入力 LEDの点灯を確認する。
スイッチやレバーを操作して、調べたい出力に必要な入力条件を作り出す。
Note: 入力条件は、次ページのロジックチャートで調べることができる。
出力LEDが点灯する場合には以下の修理項目を確認する
出力LEDが点灯しているのにその機器が作動しない場合には、出力ハーネス、そこから先の接続、機器そのものの故障が疑われる。
Note: 必要に応じて修理する。
出力LEDが点灯しない場合には、ヒューズ(両方)を点検する。
入力が正常なのに出力LEDが点灯しない場合には、SCM を交換して症状が解消するかを試験する。
チャートの各行(横列)は、その出力機能に必要な入力の状態を示します。チャートの左欄に、機能が示されています。各記号は以下のような意味を表します: 通電、閉じてアースされている、開いてアースされている。
入力 | 出力 | ||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
機能 | パワー ON | ニュートラル状態 | STARTON | ブレーキON | PTO ON | 着席 | オーバーヒート | バックラップ | 始動 | ETR | PTO |
始動 | — | — | + | O | O | — | O | O | + | + | O |
運転(非着席) | — | — | O | O | O | O | O | O | O | + | O |
運転(着席) | — | O | O | — | O | — | O | O | O | + | O |
刈り込み | — | O | O | — | — | — | O | O | O | + | + |
バックラップ | — | — | O | O | — | O | O | — | O | + | + |
オーバーヒート | — | O | — | O | O | O |
(–) 回路は閉じていてアースされている—LED はON。
(O) 回路は開いていてアースされているか通電なし—LED はOFF。
+: 回路は通電している(クラッチコイル、ソレノイド、始動キー) LED点灯
空欄は、その論理構成に関係がないことを示す。
故障探究手順は、まず、始動キーをON にする(エンジンは始動しない)。不具合の出ている機能を表の一番左の欄から探し出す。必要な入力をそれぞれ操作してLED が点灯するのを確認する。
入力LED に問題がなければ出力LED を確認する。出力LED が点灯しているのにその機器が作動しない場合には、機器に到達している電圧、機器までの導通、アース回路などを検査する。
危険度を調べるには、断面 5 cm x 10 cm 程度、長さ 1 m 程度の角材を斜面におき、その上にマシンに付属している傾斜計を載せてその斜面の角度を測ります。ただし、このような長い棒を使った場合、小さなくぼみなどの存在が無視されてしまいますので、その点については注意が必要となります。現場の調査を終了したら、運転前の安全確認を参照してください。
また、この機械ではステアリングチューブに傾斜計が取り付けてあります。この傾斜計は、機体の左右の傾きを表示します。
エンジンを始動し、ハーフスロットルでウォームアップします。エンジンが温まったらフルスロットルにしてください。カッティングユニットを上昇させ、駐車ブレーキを解除し、移動走行モードにセットし、静かに前進ペダルを踏み込んで、安全な広い場所に移動してください。
まず、前進、後退、停止を練習します。走行ペダルから足を離せばペダルは自動的にニュートラル位置に戻って停止しますし、後退ペダルを踏み込んでも停止します。下り坂を走行中に停止する場合は、後退ペダルを利用するほうがよいでしょう。
障害物の周囲をカッティングユニットを下げた状態、上げた状態のどちらでも上手に旋回できるように練習してください。狭い場所を通り抜ける時、マシンやカッティングユニットをぶつけて損傷しないよう十分注意してください。
サイドワインダーを使って左右へのスライドによるリーチの感覚をつかんでください。
サイドワインダーの操作は、カッティングユニットが上昇位置にある時、または実際に芝刈り走行中以外は行わないでください。カッティングユニットを下げたまま、機体が停止している時にスライド動作を行うと、芝生を損傷します。
ラフでは低速で走行してください。
サイドワインダーを使うと、最大33 cmのオーバーハングを取ることが可能です。この機能により、サンドバンカーのエッジ近くや池の水際近くのトリミングなど障害物に近づいての刈り込みをするときに、タイヤを障害物からなるべく遠くに離しておくことが可能になります。
また前方に障害物があってもカッティングユニットのスライド動作でかわすことができます。
現場から現場へ移動する時には、カッティングユニットを一番高い位置まで上昇させ、刈込・移動切り替えスライドスイッチを左(移動)にセットし、スロットルをFASTにセットします。
同じ方向からの刈り込みを続けていると芝草が寝てしまい、刈ったあとの見映えが悪くなります。刈り込みの方向はできるだけ毎回変えるようにしましょう。
カウンタバランスシステムにより、カッティングユニットの油圧昇降シリンダでバック圧を掛けています。これによりカッティングユニットの重量が駆動輪にかかるようになって、走行性能がアップします。カウンタバランスの圧力設定は製造工場で行われており、通常はこのままで大抵の刈り込み条件において、走行性能と刈り上がりが最も適切にバランスするようになっています。
カウンタバランスの設定を下げると、カッティングユニットを安定させ、走行性をやや落とします。設定を上げると、走行性がアップしますが、デッキが軽くなることが原因で刈り跡の見映えに問題が出てくる場合が考えられます。カウンタバランスの油圧調整設定についてより詳しくは、マシンのサービスマニュアルを参照してください。
見映えのトラブルシューティングガイド(Aftercut Appearance Troubleshooting Guide)を参照してください:www.Toro.com
ブレードを回転させてからゆっくりと芝刈り場所に入ります。前のカッティングユニットが芝刈りの境界内に入ったところでカッティングユニットを降下させます。
真っ直ぐに刈りたい(きれいなストライプを作りたいときなど)場合は、樹木などを目印にして走行してください。
前方のカッティングユニットが芝刈りエリアの境界についたらカッティングユニットを上げます。「雨だれ型」のターンを行うと、早く旋回し、しかもラインを揃えやすくなります。
サイドワインダー搭載機はバンカー周りや池の周囲の刈り込みを簡単に行うことができます。シフトレバーを右または左に倒せば同じ方向にカッティングユニットがスライドします。また、カッティングユニットをシフトさせることによりタイヤの通り道を変更することが可能です。
刈りかすは左側に排出されます。従って、サンドバンカーの周囲などを刈るときは、右回りに刈ると、刈りかすをバンカー内に落とさずにきれいに刈ることが出来ます。
カッティングユニットにボルト固定するマルチングバッフルが発売されています。マルチングバッフルは、定期的に刈り込みを行っているターフで最も威力を発揮します。一回の刈り取り長さが25 mmを超えないようにするのがきれいに仕上げるコツです。刈り取り長さが大きくなりすぎると刈り上がりの見た目が汚くなり、刈り込みに必要なパワーも増えてしまいます。マルチングバッフルは、秋に落ち葉を粉砕処理する作業にも大変適しています。
一度に切り取る長さは 25 mm 以内に抑えましょう。草丈の1/3 以上は刈り取らないのが原則です。成長期の密生している芝生では刈り高設定をさらに一目盛り上げる必要があるかもしれません。
刃先が鋭利であれば、芝草の切り口もきれいです。そのような切り口は茶色に変色し、芝草の成長に悪影響を与えるだけでなく、病害の発生なども助長します。ブレードが適切な状態であり、セールの形状が完全であることを確認してください。
デッキのチェンバ(ブレードのある空間)を良いコンディションに維持してください。チェンバの変形は修正して、ブレードの先端とチェンバとの間に適切なすき間を確保してください。
刈り込み作業が終わったら、ノズルを付けないホース で機体を十分に水洗いしてください(シール部やベアリングへの浸水を防止するため)。ラジエターおよびオイルクーラに刈りかすやごみが付着していたらきれいに取り除いてください。洗車が終わったら、トラクションユニットおよびカッティングユニット各部およびブレードの磨耗・損傷などの点検を行ってください。
Important: 洗浄が終わったら、サイドワインダーを左右に数回動かしてください。これにより、ベアリングブロックとクロスチューブに溜まっている水を掃き取ることができます。
運転席を離れる場合はエンジンを止め、(キーが付いている機種では)キーを抜き取り、機械の動きが完全に停止したことを確認してください。調整、整備、格納は機体が十分冷えてから行ってください。
火災防止のため、カッティングユニット、マフラー、エンジンの周囲に、草や木の葉、ホコリなどが溜まらないようご注意ください。オイルや燃料がこぼれた場合はふき取ってください。
カッティングユニットを上昇位置にして機械から離れる場合、ロック装置がある場合には、必ずユニットをロックしてください。
閉めきった場所に本機を保管する場合は、エンジンが十分冷えていることを確認してください。
格納保管中やトレーラでの輸送中は、燃料バルブ装着車ではバルブを閉じておいてください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、絶対に機械や燃料容器を保管・格納しないでください。
必要に応じてシートベルトの清掃と整備を行ってください。
格納保管中やトレーラで輸送中は、燃料バルブ装着車ではバルブを閉じておいてください。
トレーラやトラックに芝刈り機を積み降ろすときには安全に十分注意してください。
積み込みには、機体と同じ幅のある歩み板を使用してください。
車体が落下しないように確実に固定してください。
機体前部と側部と後部とにロープ掛けポイントがあります(図 29)。
Note: 国家規格などに適合しているベルトなどで機体の四隅を固定するようにしてください。。
機体前部:運転台の前(2ヶ所)
後タイヤ
緊急時には、ごく短距離に限り、油圧ポンプについているバイパスバルブを開いて本機を牽引または押して移動することができます。
Important: 牽引または押して移動する時の速度は、3-4.8 km/h 未満としてください。これ以上の速度ではトランスミッションを破損する恐れがあります。移動距離が長くなる場合は、トラックやトレーラに積んで移送してください。
Important: 本機を押して或いは引いて移動させる場合には、必ずバイパスバルブを開く必要があります。移動が終わったらバイパスバルブを閉じてください。
ポンプについているバイパスバルブ(図 30)を、90°(1/4 回転)だけゆるめる。
牽引移動を開始する。
緊急移動が終了したらバイパスバルブを90°(1/4 回転)させて閉める。
Important: エンジンを掛ける前に、必ずバイパスバルブが閉じていることを確認してください。バイパスバルブを開いたままでエンジンを回転させるとトランスミッションがオーバーヒートします。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
Note: www.Toro.com から、この機械に関する配線図と油圧回路図をダウンロードすることができます。弊社ホームページからマニュアルへのリンクをご活用ください。
運転席を離れる前に:
平らな場所に駐車する。
PTOの接続を解除し、アタッチメントを下降させる。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを止め、(キーのある機種では)キーを抜き取る。
全ての動きが停止するのを待つ。
保守作業は、各部が十分冷えてから行う。
カッティングユニットを上昇位置にして機械から離れる場合、ロック装置がある場合には、必ずユニットをロックしてください。
可能な限り、エンジンを回転させながらの整備はしない。可動部に近づかない。
機体の下で作業する場合には、必ずジャッキスタンドで機体を確実に支える。
機器類を取り外すとき、スプリングなどの力が掛かっている場合がある。
各部品が良好な状態にあること、ボルトナット類、特にブレード取り付け用のボルト類に問題がないか常に点検してください。
読めなくなったデカルは貼り替えてください。
機械の性能を完全に引き出し、かつ安全にお使いいただくために、交換部品は純正品をお使いください。他社の部品を御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 1 時間 |
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使用開始後最初の 10 時間 |
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使用開始後最初の 50 時間 |
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使用するごとまたは毎日 |
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25運転時間ごと |
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50運転時間ごと |
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100運転時間ごと |
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150運転時間ごと |
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200運転時間ごと |
|
400運転時間ごと |
|
500運転時間ごと |
|
800運転時間ごと |
|
1000運転時間ごと |
|
2000運転時間ごと |
|
長期保管前 |
|
2年ごと |
|
Important: エンジンの整備に関しての詳細は、付属のエンジンマニュアルを参照してください。
このページをコピーして使ってください。
点検項目 | 第 週 | ||||||
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月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
インタロックの動作を点検する。 | |||||||
ブレーキの動作を確認する。 | |||||||
エンジンオイルの量を点検する。 | |||||||
冷却液の量を点検する。 | |||||||
燃料・水セパレータの水を抜く。 | |||||||
エアフィルタ、ダストカップ、バルブを点検する。 | |||||||
エンジンから異常音がないか点検する。1 | |||||||
ラジエターとスクリーンを点検する。 | |||||||
運転操作時に異常音がないか点検する。 | |||||||
油圧オイルの量を点検する。 | |||||||
油圧ホースの磨耗損傷を点検する。 | |||||||
オイル漏れがないか点検する。 | |||||||
燃料残量を点検する。 | |||||||
タイヤ空気圧を点検する | |||||||
計器類の動作を確認する。 | |||||||
刈高の調整の点検 | |||||||
グリスアップを行なう。2 | |||||||
塗装傷のタッチアップを行う。 | |||||||
マシンを洗浄する。 | |||||||
1始動困難、大量の煙、咳き込むような走りなどが見られる場合はグロープラグと噴射ノズルを点検する。 2車体を水洗いしたときは整備間隔に関係なく直ちにグリスアップする。 |
Important: エンジンの整備に関しての詳細は、付属のエンジンマニュアルを参照のこと。
点検担当者名: | ||
内容 | 日付 | 記事 |
PTOが解除されていることを確認する。
平らな場所に駐車する。
駐車ブレーキを掛ける。
必要に応じてカッティングユニットを下降させる。
エンジンを止め、各部が完全に停止するのを待つ。
キーをSTOP位置に回して抜き取る。
保守作業は、各部が十分冷えてから行う。
ラッチを外してフードを開ける。
フードのピボット部をブラケットに固定しているヘアピンコッターを抜き取る(図 31)。
フードを右側にスライドさせながら反対側を持ち上げると外れる。
Note: 取り付けは上記と逆の手順で行う。
整備間隔 | 整備手順 |
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50運転時間ごと |
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500運転時間ごと |
|
定期的に、全部の潤滑個所にNo.2汎用リチウム系グリスを注入します。また、機体を水洗いした後は直ちにグリスアップを行う。
グリスアップ箇所は以下の通りです:
後カッティングユニットのピボット(図 33)
前カッティングユニットのピボット(図 34)
サイドワインダのシリンダの端部;2ヵ所(図 35)
ステアリングピボット(図 36)
後部昇降アームのピボットと昇降シリンダ(2ヶ所)(図 37)
左前昇降アームのピボット昇降シリンダ(2ヶ所)(図 38)
右前昇降アームのピボット昇降シリンダ(2ヶ所)(図 39)
ニュートラル調整機構(図 40)
刈り込み・移動走行切り換えレバー(図 41)
ベルトテンショナのピボット(図 42)。
カッティングユニットのスピンドルシャフトのベアリング;ユニットあたり2ヶ所(図 43)
Note: どちらでも使いやすい方のフィッティングを使って構いません。スピンドルハウジングの底(カッティングユニットの下)から少量のグリスがはみ出てくるまでポンプでグリスを注入してください。
後ローラベアリング;ユニットあたり2ヶ所(図 44)
Note: 角ローラマウントにあるグリス溝と、角ローラシャフトのグリス穴とを合わせてください。溝と穴を合わせやすいように、ローラシャフトの片側の端部に合印がついています。
Important: サイドワインダーのクロスチューブにはグリスを塗布しないでください。クロスチューブは自己潤滑タイプです。
エンジンオイルの点検や補充は、エンジンを止めキーを抜き取った状態で行ってください。
エンジンのガバナの設定を変えたり、エンジンの回転数を上げすぎたりしないでください。
エアクリーナ本体にリーク原因となる傷がないか点検します。吸気部全体について、リーク、破損、ホースのゆるみなどを点検してください。また、エアクリーナとターボチャージャを結ぶゴム製のインテークホースの接続部を点検し、漏れなどがないことを確認してください。
本体とカバーがシールでしっかり密着しているのを確認してください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
50運転時間ごと |
|
エアクリーナ本体にリーク原因となる傷がないか点検してください。ボディーが破損している場合は交換してください。
エアクリーナのカバーを清掃する(図 45)。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
200運転時間ごと |
|
フィルタを外す前に、低圧のエア(2.75 bar、異物を含まない乾燥した空気)で、1次フィルタの外側とキャニスタとの間に溜まっている大きなゴミを取り除く。
Important: 高圧のエアは使用しないこと。異物がフィルタを通ってエンジン部を損傷させる恐れがある。このエア洗浄により、フィルタを外した時にホコリが舞い上がってエンジン部へ入り込むのを防止することができる。
主フィルタを外す(図 46)。
Important: エレメントを清掃すると破損させる危険が大きいので、掃除して再使用しないでください。新しいフィルタに傷がついていないかを点検する。特にフィルタとボディーの密着部に注意する。破損しているフ ィルタは使用しない。
Important: 安全フィルタは清掃しないでください。安全フィルタは、1次フィルタの3回目の整備時に交換してください(図 47)。
主フィルタを交換する(図 46)。
フィルタをボディー内部にしっかり取り付ける。エレメントの外側のリムをしっかり押さえて確実にボ ディーに密着させる。
Note: フィルタの真ん中の柔らかい部分を持たないこと。
カバーについている異物逃がしポートを清掃する。
カバーについているゴム製のアウトレットバルブを外し、内部を清掃して元通りに取り付ける。
アウトレットバルブが下向き(後ろから見たとき、時計の5時と7時の間)になるようにカバーを取り付けてラッチを掛ける(図 46)。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
エンジンにはオイルを入れて出荷していますが、初回運転の前後に必ずエンジンオイルの量を確認してください。
油量は約 2.8 リットル(フィルタ共)です。
Toro プレミアムエンジンオイルまたは以下の条件を満たす、低灰分(low-ash)の高品質エンジンオイルを使用してください:
必要なAPI規格: CH-4、CI-4 またはそれ以上
推奨オイル: SAE 15W-40 (-17℃以上)
他に使用可能なオイル:SAE 10W-30 または 5W-30(全温度帯)
Note: Toro のプレミアムエンジンオイル(10W-30 または 5W-30)を代理店にてお求めいただくことができます。また、更に詳細な内容については、エンジンマニュアル(このマシンに付属)をご参照ください。
Note: エンジンオイルを点検する最もよいタイミングは、その日の仕事を始める直前、エンジンがまだ冷えているうちです。エンジン始動後に行う場合は、オイルがオイル溜めに戻るまで最低10分間待って点検するようにしてください。油量がディップスティックのADDマークにある場合は、FULLマークまで補給してください。入れすぎないこと。油量が FULLマークとADDマークの間であれば補給の必要はありません。
図 48に示すように、エンジンオイル量を点検する。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
800運転時間ごと |
|
長期保管前 |
|
上記の定期整備以外に、燃料系統が汚染された時や、マシンを長期にわたって格納する場合には燃料タンクの内部を清掃してください。タンクの清掃にはきれいな燃料を使用してください。
整備前の準備を行う;格納保管の準備を参照。
燃料タンクに少なくとも半分まで燃料が入っていることを確認する。
ラッチを外してフードを開ける。
軽油は条件次第で簡単に引火・爆発する。発火したり爆発したりすると、やけどや火災などを引き起こす。
燃料取り扱い中は禁煙を厳守し、火花や炎を絶対に近づけない。
燃料噴射ポンプのエア抜きねじを開ける (図 52)。
始動キーを ON 位置に回す。
Note: 燃料ポンプが作動してねじの周囲から空気が追い出されてきます。ねじから燃料が連続的に流れるのが見えるまでキーを ON 位置に保持します。
エア抜きねじを締め付け、始動キーを OFF 位置に戻す。
Note: 通常はこれでエンジンが始動するようになります。始動できない時は、噴射ポンプとインジェクタの間にエアが入っている可能性があります;インジェクタからのエア抜きを参照してください。
Note: この手順は、燃料システムからの通常のエア抜きを行ってもエンジンが始動できないときに行うものです;通常のエア抜きについては、燃料系統からのエア抜きを参照してください。
燃料噴射ポンプの No.1インジェクタノズル(図 53)へのパイプ接続部をゆるめる。
スロットルをFAST位置とする。
始動キーをSTART位置に回し、接続部から流れ出る燃料を観察する。
Note: 燃料が泡立たなくなったら、キーをOFF位置に戻す。
パイプをしっかり締め付ける。
残りのノズルからも同じ要領でエアを抜く。
マシンの整備や修理を行う前に、バッテリーの接続を外してください。バッテリーの接続を外すときにはマイナスケーブルを先に外し、次にプラスケーブルを外してください。接続するときにはプラスを先に接続し、次にマイナスを接続してください。
バッテリーの充電は、火花や火気のない換気の良い場所で行ってください。バッテリーと充電器の接続や切り離しを行うときは、充電器をコンセントから抜いておいてください。また、安全な服装を心がけ、工具は確実に絶縁されたものを使ってください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
25運転時間ごと |
|
バッテリー液は正しいレベルに維持し、バッテリー上部を常にきれいにしておいてください。高温環境下で保管すると、涼しい場所で保管するよりもバッテリーは早く放電します。
各セルへは、蒸留水またはミネラルを含まない水を適正レベルまで補給してください。但し、電解液の量が、各セルの内側についているスプリットリングの高さ以上にならないよう、注意してください。キャップは換気穴を後ろ(燃料タンク側)に向けて取り付けます。
電解液には硫酸が含まれており、触れると火傷を起こし、飲んだ場合には死亡する可能性がある。
電解液を飲まないこと。また、電解液を皮膚や目や衣服に付けないよう十分注意すること。安全ゴーグルとゴム手袋で目と手を保護すること。
皮膚に付いた場合にすぐに洗浄できるよう、必ず十分な量の真水を用意しておくこと。
バッテリー上部はアンモニア水または重曹水に浸したブラシで定期的に清掃してください。清掃後は表面を水で流して下さい。清掃中はセルキャップを外さないでください。
バッテリーのケーブルは、接触不良にならぬよう、端子にしっかりと固定してください。
バッテリーケーブルの接続手順を間違うとケーブルがショートを起こして火花が発生する。それによって水素ガスが爆発を起こし人身事故に至る恐れがある。
ケーブルを 取り外す時は、必ずマイナス(黒)ケーブルから取り外し、次にプラス(赤)ケーブルを外す。
ケーブルを取り付ける時は、必ずプラス(赤)ケーブルから取り付け、それからマイナス(黒)ケーブルを取り付ける。
端子が腐食した場合は、 ケーブルを外し(マイナスケーブルから先に外すこと)、クランプと端子とを別々に磨いてください。磨き終わったらケーブルをバッテリーに接続し(プラスケーブルから先に接続すること)、端子にはワセリンを塗布してください。
ヒューズはコンソールカバーの下にあります。
マシンが作動しなくなったり、電気系統に問題がある場合にはヒューズを点検してください。ヒューズを1本ずつ順に取り出し、切れていないかどうかを目視で確認します。
Important: ヒューズの交換が必要な場合には、必ず 現在使用中のものと 同じタイプ、同じ電流規格のものを使用してください;ヒューズの規格が合わないとマシンの電気系統全体を破損させる恐れがあります。ヒューズの脇に、説明の絵文字とアンペア数の表示ステッカーがあります。
Note: ヒューズが何度も飛ぶ場合には、その電気回路のどこかにショートが発生していることが考えられますので専門の整備士に整備を依頼してください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
タイヤ空気圧が不足すると、斜面で機体が不安定になり、転倒など、生命に関わる重大な人身事故を起こしやすくなる。
タイヤ空気圧は規定値以下に下げてはならない。
タイヤの適正空気圧は、0.97-1.24 bar(0.98-1.26 kg/m2 = 14-18 psi)です(図 54)。
Important: マシンの性能を適切に発揮させ、また質の高い刈り込みを実現するために、すべてのタイヤの空気圧を正しく維持してください。運転を行う前に、全部のタイヤの空気圧を調整してください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用開始後最初の 1 時間 |
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使用開始後最初の 10 時間 |
|
200運転時間ごと |
|
ホイールナットを 61-88 N·m(6.2-9.0 kg.m = 45-65 ft-lb)にトルク締めする。
適切なトルク締めを怠ると車輪の脱落から人身事故につながる恐れがある。
各ラグナットを適正トルクにトルク締めする。
走行ペダルをニュートラル位置にしても本機が動きだすようでしたら、トラクションカムを調整します。
平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。
左右どちらかの前輪と後輪に輪止めを掛ける。
反対側の前輪と後輪を床から浮かせ、フレーム下に支持ブロックを入れて機体を支える。
機体を確実に支えておかないと、何かの弾みに機体が落下した場合に極めて危険である。
機体は、必ず片側の前輪と後輪の両方を浮かせること; 両方浮かせないと調整中に機体が動き出す。
トラクション調整カムのロックナットをゆるめる(図 55)。
走行調整カムの最終調整は、エンジンを回転させながら行う必要がある。マフラー等の高温部分や回転部・可動部に触れると大けがをする。
マフラーなどの高温部分や回転部、可動部に顔や手足を近づけぬよう十分注意すること。
エンジンを始動し、カム()を左右に回してニュートラル位置の中心に合わせる。
ロックナットを締めて調整を固定する。
エンジンを停止する。
支持ブロックをはずし、機体を床に下ろす。試運転を行って調整を確認する。
冷却液を飲み込むと中毒を起こす;冷却液は子供やペットが触れない場所に保管すること。
高温高圧の冷却液を浴びたり、高温のラジエター部分に触れたりすると大火傷をする恐れがある。
エンジン停止後、少なくとも15分間程度待って、エンジンが冷えてからキャップを開けること。
キャップを開けるときはウェスなどを使い、高温の水蒸気を逃がしながらゆっくりと開けること。
マシンを運転するときには、必ず所定のカバーを取り付けておくこと。
手、指、衣服などを、ファンやベルトに近づけないように注意すること。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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ラジエターを清掃してください(図 56)。
ほこりの多い環境で使用している場合には、毎時間ごとに清掃してください; 冷却系統の清掃を参照。
ラジエターの冷却液は、水とエチレングリコール不凍液の 50/50 混合液です。毎日の作業前に液量を点検してください。
冷却系統の容量はおよそ 5.7 リットルです。
エンジン停止直後にラジエターのキャップを開けると、高温高圧の冷却液が吹き出してやけどを負う恐れがある。
エンジン回転中はラジエターのふたを開けないこと。
キャップを開けるときはウェスなどを使い、高温の水蒸気を逃がしながらゆっくりと開けること。
補助タンクの冷却水量を点検する(図 57)。
Note: エンジンが冷えた状態で、タンク側面についている2本の線の間にあれば適切である。
冷却液が不足している場合には、補助タンクに補給する。
Note: 入れすぎないこと。
補助タンクのキャップを取り付けて終了。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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フードを上げる。
エンジンの周囲を丁寧に清掃する。
ラジエターの前側から始めて、車体後方に向けてごみを吹き飛ばす。
その後、今度はラジエターの後ろ側から前側に向かって吹きつけて清掃する。
Note: 何度か繰り返してごみやよごれを完全に除去する。
Important: ラジエター部を水で清掃すると、さびが発生したり、各部の破損が早く進む恐れがあり、ほこりが固くこびりつくので水洗いは避けてください。
フード元に戻してラッチを掛ける。
整備間隔 | 整備手順 |
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200運転時間ごと |
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調整ノブをブレーキレバーに固定している固定ねじをゆるめる(図 59)。
ノブを41-68 N·m(0.35-0.46 kg.m = 30-40 in-lb)にトルク締めする。
固定ねじを締める。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 10 時間 |
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100運転時間ごと |
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フードを開ける。
プーリとプーリの中間部でベルトを指で0.25kg程度の力で押して点検する(図 60)。
たわみが 11 mm の範囲になければ、以下の要領で調整します:
ブレースをエンジンに固定しているボルトと、オルタネータをブレースに固定しているボルトをゆるめる。
オルタネータとエンジンの間にバールを差し込み、 オルタネータの位置を変えて必要な張りを出す。
適切なたわみが出たら、ボルトを締めて調整を固定する。
ベルトのテンションスプリングの端にナットドライバ(または細い金属管)を差し込む。
テンションスプリングには大きな力がかかっており、操作を間違うを人身事故となる。
スプリングから張力を解放する時には十分注意すること。
スプリングの端を前側に押し下げてブラケットから外し、スプリングのテンションをなくす(図 61)。
ベルトを交換する。
上記と逆の手順でスプリングにテンションを与える。
スロットルレバーがパネルのスロットに当たるまで後ろに倒す。
噴射ポンプのレバーアーム(図 62)の部分にあるスロットルケーブルのコネクタをゆるめる。
インジェクションポンプレバーのアームをローアイドルストップに当てた状態でケーブルコネクタを締める。
スロットルコントロールをコントロールパネルに固定しているねじをゆるめる。
スロットルレバーを一番前まで倒す。
ストッププレートを滑らせてスロットルレバーに当て、その位置でスロットルコントロールをパネルに固定する。
運転中にスロットルが設定位置からずれてしまう場合には、スロットルレバーの操作抵抗を決めるフリクションデバイスのロックナットを、5-6 N·m(0.46-0.65 kg.m = 40-55 in-lb.)にトルク締めする。
Note: 27N・m (0.23kg.m = 20in-lb) 以内の力でスロットルレバーを操作できるように調整する。
万一、油圧オイルが体内に入ったら、直ちに専門医の治療を受けてください。万一、油圧オイルが体内に入った場合には、この種の労働災害に経験のある施設で数時間以内に外科手術を受ける必要がある。
油圧装置を作動させる前に、全部のラインコネクタが適切に接続されていること、およびラインやホースの状態が良好であることを確認すること。
油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出しているので、絶対に手などを近づけない。
リークの点検には新聞紙やボール紙を使う。
油圧関係の整備を行う時は、内部の圧力を確実に解放する。
油圧オイル溜めに高品質の油圧オイルを満たして出荷しています。初めての運転の前に必ず油量を確認し、その後は毎日点検してください;油圧オイルの量を点検するを参照。
交換用の推奨油圧オイル:Toro PX Extended Life Hydraulic Fluid(19 リットル缶または208 リットル缶)。
Note: 推奨オイルを使用するとオイルやフィルタ交換の回数を減らすことができます。
使用可能な他のオイル:Toro PX Extended Life Hydraulic Fluidが入手できない場合は、以下に挙げる特性条件および産業規格を満たす石油系の油圧オイルを使用することができます。合成オイルは使用しないでください。オイルの専門業者と相談の上、適切なオイルを選択してください:
Note: 不適切なオイルの使用による損害については弊社は責任を持ちかねますので、品質の確かな製品をお使い下さる様お願いいたします。
物性: | ||
粘度, ASTM D445 | cSt @ 40°C 44-48 | |
粘性インデックス ASTM D2270 | 140 以上 | |
流動点 ASTM D97 | -37°C--45°C | |
産業規格: | Eaton Vickers 694 (I-286-S, M-2950-S/35VQ25 or M-2952-S) |
Note: 多くの油圧オイルはほとんど無色透明であり、そのためオイル洩れの発見が遅れがちです。油圧オイル用の着色剤(20 ml 瓶)をお使いいただくと便利です。1瓶で 15-22 リットルのオイルに使用できます。パーツ番号は P/N 44-2500; ご注文は Toro 代理店へ。
Important: トロ・プレミアム合成生分解油圧作動液は、トロ社がこの製品への使用を認めた唯一の合成生分解オイルです。このオイルは、トロ社の油圧装置で使用しているエラストマーに悪影響を与えず、また広範囲な温度帯での使用が可能です。このオイルは通常の鉱物性オイルと互換性がありますが、十分な生分解性を確保し、オイルそのものの性能を十分に発揮させるためには、通常オイルと混合せず、完全に入れ替えて使用することが望まれます。この生分解オイルは、モービル代理店にて 19 リットル缶または 208 リットル缶でお求めになれます。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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整備前の準備を行う;整備作業のための準備を参照。
油圧オイルタンクの注油口とキャップの周辺をきれいに拭く(図 63)。
オイルタンクのキャップを取る(図 63)。
補給口の首からディップスティックを抜き、ウ ェスできれいに拭う。
もう一度首に差し込んで引き抜き、オイルの量を点検する。
Note: ディップスティックのマークから 6 mm の範囲にあれば適正である。
油量が少なければ適切なオイルをFULLマークまで補給する。
ディップスティックとキャップを取り付ける。
整備間隔 | 整備手順 |
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800運転時間ごと |
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2000運転時間ごと |
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2年ごと |
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油圧オイルの量:13.2 リットル
オイルが汚染された場合は内部のフラッシュ洗浄作業が必要となりますので、 Toro 代理店にご相談ください。汚染されたオイルは乳液状になったり黒ずんだ色になったりします。
エンジンを止め、フードを開ける。
油圧ラインの接続部または油圧フィルタを外し、流れ出すオイルを容器に受ける(図 66と図 64)。
オイルが全部流れ出たらラインを元通りに接続する(図 64)。
油圧オイルタンク(図 65)に約 13.2 リットルの油圧オイルを入れる;油圧作動液の仕様と油圧オイルの量を点検するを参照。
Important: 指定された銘柄のオイル以外は使用しないでください。他のオイルを使用すると油圧システムを損傷する恐れがあります。
タンクにキャップを取り付ける。
エンジンを掛ける。
油圧装置全部を操作して油圧系統内部にオイルを完全に循環させ、オイル漏れがないか点検し、エンジンを停止する。
油量を点検し、足りなければディップスティックの FULLマークまで補給する。
Note: 入れすぎないこと。
整備間隔 | 整備手順 |
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800運転時間ごと |
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1000運転時間ごと |
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トロの純正フィルタ(P/N 86-3010)をご使用ください。
Important: 純正品以外のフィルタを使用すると関連機器の保証が適用されなくなる場合があります。
整備前の準備を行う;整備作業のための準備を参照。
フィルタ取り付けプレートのホースにクランプを掛ける。
フィルタ取り付け部付近をきれいに拭い、下に容器を置き、フィルタを外す(図 66)。
新しいフィルタのガスケットに薄くオイルを塗布し中にオイルを入れる。
フィルタの取り付け部がきれいであることを確認し、ガスケットがフィルタヘッドに当たるまで手で回して取り付け、そこから更に 1/2 回転増し締めする。
フィルタ取り付けプレートのホースをの締め付けを外す。
エンジンを始動して 2 分間運転し、システム内のエアをパージする。
エンジンを停止させ、オイル漏れがないか点検する。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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2年ごと |
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油圧ライン・油圧ホースにオイル漏れ、ねじれ、支持部のゆるみ、磨耗、フィッティングのゆるみ、風雨や薬品による劣化などがないか毎日点検してください。修理不十分のまま運転しないでください。
整備前の準備を行う;整備作業のための準備を参照。
油圧モータ取り付けねじを外して、カッティングユニットから油圧モータを外す(図 67)。
Important: 異物がつかないように、スピンドル上部にはカバーを掛けておく。
カッティングユニットのキャリアフレームを昇降アームのピボットピンに固定しているリンチピンまたはリテーナナットを外す(図 68)。
カッティングユニットをトラクションユニットから引き出す。
整備前の準備を行う;整備作業のための準備を参照。
カッティングデッキをトラクションユニットの前に置く。
カッティングユニットのキャリアフレームを昇降アームのピボットピンに入れ、リンチピンとリテーナナットで固定する(図 68)。
油圧モータ取り付けねじで、カッティングユニットに油圧モータを取り付ける(図 67)。
Note: Oリングが正しい向きで取り付けられていること破損していないことを確認してください。
スピンドルにグリスを注入する。
カッティングユニットは、刈高 50 mm、ブレードのレーキ設定 7.9 mm に設定して出荷されています。また、左右の刈高の差が、± 0.7 mm の範囲になるように設定されています。
カッティングユニットは、ブレードが当たってもチェンバに変形が発生しない強度を持っています。しかし、硬いものがぶつかった後には、ブレードに破損が発生していないか、また、ブレードの回転面に狂いが発生していないか、必ず点検してください。
カッティングユニットから油圧モータを外し、カッティングユニットをトラクションユニットから外す。
Note: ホイストを使うか、最低 2人がかりで、カッティングユニットを平らなテーブルの上に載せる。
ブレードの片方の端にマジックなどで印をつける。
Note: 以後、高さの点検はすべてこの印のついた側で行う。
ブレードの印の付いているほうの端部を12時の位置(車両進行方向)に向け、作業台の表面からブレードの切っ先までの高さを測定する(図 69)。
印の付いている端部を3時の位置と9時の位置に向けてそれぞれ高さを測定する(図 69)。
12時位置での測定値を、刈り高の設定値と比較する。
Note: 差が 0.7 mm 以内であれば適正とする。3 時および9 時位置での高さが、12時位置での高さよりも 3.8±2.2 mm 高く、3 時および9 時位置での高さの差が 2.2 mm 以内であれば適正である。
上記の範囲から外れている場合には、ブレード回転面の調整へ進む。
まず前を調整する(1度に1つのブラケットを調整する)。
刈り高ブラケット(前、左、右)をカッティングユニットのフレームから外す(図 70)。
カッティングユニットのフレームとブラケットとの間に厚さ 1.5mm または 0.7mm のシム、場合によってはこれらの両方を挿入して、希望する刈高を達成する (図 70)。
余ったシムを刈り高ブラケットの下に入れ、刈り高ブラケットをカッティングユニットのフレームに取り付ける(図 70)。
ソケットヘッドボルトとスペーサとフランジナットを固定する。
Note: ソケットヘッドボルトとスペーサとは、カッティングユニットのフレームの内側に落ちないようにねじ山用のロッキングコンパウンドで接着しています。
12時位置での高さを測定し、必要に応じて調整を行う。
左右の刈り高ブラケットの両方ともに調整が必要か、片方のみの調整でよいか判断する。
Note: 3 時位置または 9 時位置が、新しい前位置の高さよりも 1.6-6.0 mm 高い場合には、その側での調整は不要である。反対側の高さを調整して、正しい側の高さ ±2.2 mm の範囲になるようにする。
上記1-3を繰り返して左右の刈り高ブラケットに必要な調整を行う。
キャリッジボルトとフランジナットを固定する。
もう一度、12時、3時、9時位置で高さの測定を行って確認する。
前ローラに磨耗や過剰なガタ、固着などが発生していないか点検してください。これらの症状が見られたら、ローラの整備を行うか、必要部材の交換を行ってください。
アウターレースのみを押すか、インナーレースとアウターレースを均等に押すかして、最初のベアリングをローラハウジングに押し込む(図 71)。
Note: アウターレースのみを押すか、インナーレースとアウターレースを均等に押すかする。
スペーサを入れる(図 71)。
アウターレースのみを押すか、インナーレースとアウターレースを均等に押すかして、第二のベアリングをローラハウジングに押し込んでスペーサと接触させる(図 71)。
ローラアセンブリをカッティングユニットのフレームに組み付ける。
Important: ローラアセンブリ取り付け時に 1.5 mm を超える隙間を残すと、ベアリングの側面に負荷がかかってベアリングが早期に破損する可能性があります。
ローラアセンブリとローラ取り付けブラケットとの間の隙間が 1.5 mm 未満となっていることを確認する。
Note: 隙間が 1.5 mm を超えている場合には、直径 5/8" のワッシャを必要なだけはさんで隙間を埋める。
取り付けボルトを 108 N·m(11kg.m = 80ft-lb) にトルク締めする。
ブレードが磨耗や破損していないか定期的に点検すること。
ブレードを点検する時には安全に十分注意してください。ブレードをウェスでくるむか、安全手袋をはめ、十分に注意して取り扱ってください。ブレードは研磨または交換のみ行い、たたいて修復したり溶接したりしないでください。
複数のブレードを持つ機械では、1つのブレードを回転させると他も回転する場合がありますから注意してください。
ブレードが堅いものに当たった、バランスが取れていない、磨耗した、曲がったなどの場合には交換する必要があります。安全を確保し、適切な刈りを行うために、ブレードは必ず Toro 社の純正品をお使いください。
平らな場所に駐車し、カッティングユニットを一番高い位置まで上昇させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。
Note: カッティングユニットが落下しないように支持ブロックでサポートする。
ぼろきれや厚いパッドの入った手袋を使ってブレードの端部をしっかり握る。
スピンドルのシャフトからブレードボルト、芝削り防止カップ、ブレードを取り外す(図 72)。
ブレード、芝削り防止カップ、ボルトを取り付けてボルトを115-149 N·m(11.8-15.2 kg.m = 85-110 ft-lb)にトルク締めする。
Important: ブレードの立っている側(セール部)がカッティングデッキの天井を向くのが正しい取り付け方です。
Note: デッキが何かに衝突した場合には、全部のスピンドルプーリ・ナットを115-149 N·m(11.8-15.2 kg.m = 85-150 ft-lb)にトルク締めする。
Note: マシンを使用する前にブレードの点検を行ってください。特に、平面部と立ち上がり部の境界域は、砂などによる磨耗が進みやすい部分なので、よく点検してください。磨耗が進んでいる場合にはブレードを交換してください;ブレードの点検と研磨を参照。
整備前の準備を行う;整備作業のための準備を参照。
カッティングユニットをが落下しないように支持ブロックでサポートする。
ブレードの切っ先を注意深く観察、特に、直線部と曲線部が交わる部分をよく観察する(図 73)。
すべてのブレードについて、刃先を点検し、摩耗や欠けがある場合には研磨する。研磨は刃先の上面だけに行い、刃の元々の角度を変えないようにする(図 74)。
Note: 両方の刃先から等量を削るとブレードのバランスを維持することができます。
平らな面の上にブレードを置いて両端部を観察し、ブレードが真っ直ぐで平行であることを確認する。
Note: ブレードを平面に置いたとき、両端部が中心部よりもわずかに下がっており、刃部がブレードのヒール部(かかと、後部)よりも下がっているのが正しい形状である。このような形状であれば、切り口がきれいな刈り上がりとなり、エンジンのパワー消費も最小限ですむ。逆に、両端部が中央部よりも高くなっていたり、刃部がヒール部よりも高くなっている場合、そのブレードは変形しているので交換すること。
Note: ブレードの両端部が中心部よりもわずかに下がっており、刃部がブレードのヒール部(かかと、後部)よりも下がっているのが正しい形状です。このような形状であれば、切り口がきれいな刈り上がりとなり、エンジンのパワー消費も少なくなります。
Note: ブレードの両端部が中心部よりも高くなっていたり、刃先がヒール部よりも高くなっている場合は、ブレードを交換してください。これらの特徴は、ブレードが曲がったりよじれたりしていることを意味しています。
ブレードはセイルを天井に向けて取り付け、芝削り防止カップとブレードボルトで固定する。
各ブレードボルトを 115-149 N·m(11.8-15.2 kg.m=85-110 ft-lb)にトルク締めする。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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カッティングユニットを OFF にしてから 7 秒以内にブレードが停止するのが正常です。
Note: ブレードが物を跳ね飛ばしたり、ほこりを巻き上げたりしないよう、この点検はきれいに刈り込んだターフの上または平らな床の上で行ってください。
ブレードの停止時間の確認は、2 人で行います。一人はカッティングユニットから 6 m 以上離れたところからブレード(どれか一枚)の動きを観察します。 カッティングユニットのスイッチを切ってからブレードが完全に停止するまでに掛かった時間を計ります。停止に要する時間が 7 秒以上の場合は、ブレーキバルブの調整が必要です。代理店に連絡してください。
エンジンを停止させ、(キー付きの機種では)キーを抜き取り、各部の動作が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。調整、整備、洗浄、格納などは、機体が十分に冷えてから行う。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、機械や燃料容器を保管・格納しないでください。
Important: 塩分を含んだ水や処理水は機体の洗浄に使用しないでください。
トラクションユニット、カッティングユニット、エンジンをていねいに洗浄する。
タイヤ空気圧を点検する;タイヤ空気圧を点検するを参照。
ボルトナット類にゆるみながいか点検し、必要な締め付けを行う。
グリス注入部やピボット部全部をグリスアップする。余分のグリスやオイルはふき取る。
塗装のはがれている部分に軽く磨きをかけ、タッチアップする。金属部の変形を修理する。
バッテリーとケーブルに以下の作業を行う:
バッテリー端子からケーブルを外す。
Note: バッテリーの接続を外すときには、必ずマイナスケーブルを先に外し、次にプラスケーブルを外してください。接続するときにはいつでも、プラス側を先に接続し、次にマイナス側を接続してください。
バッテリー本体、端子、ケーブル端部を重曹水とブラシで洗浄する。
腐食防止のために両方の端子部にGrafo 112X スキンオーバーグリス(P/N 505-47)またはワセリンを塗る。
電極板の劣化を防止するため、60日ごとに24時間かけてゆっくりと充電する。
エンジンオイルを抜き取り、ドレンプラグをはめる。
オイルフィルタを外して捨てる。新しいオイルフィルタを取り付ける。
新しいエンジンオイルを所定量入れる。
キーを ON 位置に回し、エンジンを始動し、アイドル速度で約 2 分間運転する。
キーを OFF 位置に回す。
燃料タンク,パイプ,フィルタ/水セパレータから燃料をすべて抜きとる。
燃料タンクの内部をきれいな燃料で洗浄する。
燃料系統の接続状態を点検し必要な締め付けを行う。
エアクリーナをきれいに清掃する。
エアクリーナの吸気口とエンジンの排気口を防水テープでふさぐ。
不凍液の量を確認し必要に応じ補給する(保管場所の最低気温を考慮すること)。
カッティングユニットをトラクションユニットから外した場合は、必ずスピンドルの上部にスピンドルプラグを取り付けて、ほこりや水の浸入を防止してください。