整備間隔 | 整備手順 |
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1年ごと |
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この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解してください。オペレータや周囲の人の人身事故や製品の損傷を防ぐ上で大切な情報が記載されています。製品の設計製造、特に安全性には常に最大の注意を払っておりますが、この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。弊社のウェブサイト www.Toro.com で製品やアクセサリ情報の閲覧、代理店についての情報閲覧、お買い上げ製品の登録などを行っていただくことができます。
整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。
この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号図 2を使用しております。死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから必ずお守りください。
この他に2つの言葉で注意を促しています。重要「重要」は製品の構造などについての注意点を、注はその他の注意点を表しています。
マルチプロ WM は、ワークマン 車両を、芝生に液剤を散布するための専用装置として改造使用するためのものであり、そのような業務に従事するプロのオペレータが運転操作することを前提として製造されています。 この製品は、集約的で高度な管理を受けている公園やゴルフ場、スポーツフィールド、商用目的で使用される芝生に対して液剤を散布することを主たる目的として製造されております。
この製品は、関連するEU規制に適合しています; 詳細については、DOC シート(規格適合証明書)をご覧ください。
カリフォルニア州
第65号決議による警告
米国カリフォルニア州では、この製品を使用した場合、ガンや先天性異常などを誘発する物質に触れる可能性があるとされております。
不適切な使い方をしたり手入れを怠ったりすると、人身事故につながります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識のついている遵守事項は必ずお守りください。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生することがあります。
液剤散布システムを搭載したワークマンはオフロード専用車両であり、公道や高速道路を走行を前提とした設計製造は行っておりません。
ワークマンで公道上を走行しないでください。
ワークマンの安全防災面については十分な配慮のもとに設計し種々のテストを経て製造されておりますが、安全な御使用のためには、機械や装置の設計や構成だけでなく、それらの運転や整備、保管などの取り扱いに係わる人々の知識、訓練や日常の意識が大変重要です。不適切な使い方をしたり手入れを怠ったりすると、人身事故につながります。
本機はオフロードでの使用を前提として製造された作業用特殊車両であり、。通常の乗用車やトラックとは異なる運転特性を有しておりますので、十分に練習して運転感覚に慣れてください。
ワークマンに取り付け可能なアタッチメントのすべてについて本書で解説することはできません。アタッチメントを取り付けて使用するときには、そのアタッチメントのオペレーターズマニュアルにも十分目を通してください。
オペレータに対して適切な訓練を行い、オペレーターズマニュアル、エンジンマニュアル、および機体に貼付されているステッカーの内容を熟知させてください。
特殊な場所(例えば斜面)のための作業手順や安全確認規則をきちんと作成し、全員がそれを守って作業を行うよう徹底してください。スピードの出しすぎなどが懸念される場合は、ハイレンジ3速規制スイッチを使って、使用できる速度を制限してください。
この散布装置で取り扱う農薬は人体や動植物、土壌などに危険を及ぼす可能性があるので取り扱いには十分注意すること。
自分自身の安全を守るために、農薬を取り扱う前に、容器に張ってあるラベルや安全データシートなど取り扱い上の注意をよく読んで理解し、薬剤メーカーの指示を守る。たとえば、保護めがね(ゴグル)、手袋など、薬剤との接触を防止し危険から身を守ることのできる適切な保護対策を講じる。
散布する薬剤は一種類とは限らないので、取り扱っているすべての薬剤に関して注意事項を必ず確認する。
上記安全確保に必要な情報が手に入らない場合には、この装置の運転を拒否すること!
散布装置の取り扱いを開始するまえに、その装置を前回使用したあとに薬剤メーカーの指示に従って3回のすすぎ洗いや必要な中和処理が行われたかを確認し、さらに、すべてのバルブについてそれぞれ 3 回の開閉操作を行うこと。
十分な量の水と石鹸を身近に常備し、薬剤が皮膚に直接触れた場合には、直ちに洗浄してください。
薬剤の取り扱いに関する適切な教育訓練を受けてください。
目的にあった適切な薬剤を使用してください。
薬剤を安全に使用するために、薬剤メーカーの指示を必ず守ってください。
薬剤の取り扱いは換気のよい場所で行ってください。
作業にあたっては保護めがね(ゴグル)など、メーカーが指定する安全対策を必ず実行してください。皮膚の露出をできるだけ小さくしてください。
いつでも、特に薬剤タンクに薬液を作るときに、真水を手元に用意してください。
薬剤を取り扱い中は、飲食や喫煙をしないでください。
作業終了後は直ちに手足や露出部をよく洗ってください。
使用しなかった薬液や薬剤容器は、メーカーや地域の規則に従って適切に廃棄してください。
薬剤や薬剤からの蒸気は危険です。絶対に、タンクの中に入ったり、頭を入れたり、タンクの上に顔をさらしたりしないでください。
国や自治体の法律や規則を守って散布作業を行ってください。
本機をご使用になる前に必ずこのマニュアルをお読みになり、内容をよく理解してください。
子供には絶対に運転させないでください。
オペレーターズマニュアルをよく読んで理解している方以外には絶対に運転させないでください。 訓練を受け、許可されている人以外には運転させないでください。肉体的、 精神的に十分な能力のない方には運転させないでください。
本機は、運転手以外に、所定の助手席に1名の乗員を乗せることができます。これ以外の場所には絶対に人を乗せないでください。
アルコールや薬物を摂取した状態では絶対に運転しないでください。医師の処方薬や市販の風邪薬でも眠気を催すことがあります。
疲れているときには運転しないでください。運転中も定期的に休憩を取ってください。常に十分な注意力と集中力を発揮できることが非常に重要です。
操作方法をしっかり身につけ、緊急時にすぐにエンジンを停止できるようになってください。
ガードなどの安全装置やステッカー類は必ず所定の場所に取り付けて使用してください。安全カバーが破損したり、ステッカーの字がよめなくなったりした場合には、機械を使用する前に修理し、ステッカーは新しいものに貼り換えてください。
作業には頑丈な靴を着用してください。サンダルやテニスシューズ、スニーカーでの作業は避けてください。だぶついた衣類やアクセサリは機械にからみつく危険があり、人身事故のもとですから着用しないでください。
安全メガネ、安全靴、長ズボンおよびヘルメットの着用をおすすめします。地域によってはこれらの着用が条例などで義務付けられています。
作業区域には人、特に子供やペット、を近づけないように注意してください。
人の近くで作業するときは十二分に注意を払ってください。どの人がどこに人がいるかを常に意識しながら運転してください。
作業前には、車体やアタッチメントの各部を必ず点検してください。異常がある場合は使用を中止してください。必ず、使用する前に修理や調整を行って問題を解決しておいてください。
ガソリンは引火性が非常に高いので、取り扱いには十分注意してください。
ガソリンは認可された容器に保管する。
エンジン回転中や停止直後に燃料タンクのふたを開けない。
ガソリン取り扱い中は禁煙を厳守する。
給油は屋外で行い、給油の量はタンクの首の根元より 25 mm程度下までとする(首の部分まで燃料を入れない)。入れすぎないこと。
こぼれたガソリンはふき取る。
燃料容器は必ず規格認可されている非金属製のものを使用してください。アースされていない容器の場合、静電気による燃料蒸気への着火の危険があります。容器に給油する時には燃料容器を荷台から地面に下ろし車体から離して置いてください。また、ホースのノズルを容器に接触させて給油してください。
インタロックシステムは使用前に必ず点検してください。スイッチの故障を発見したら必ず修理してから使用してください。
エンジンの排気ガスには致死性の有毒物質である一 酸化炭素が含まれている。
屋内や締め切った場所ではエンジンを運転しないこと。
運転中は必ず全員が着席してください。オペレータは、可能な限り両手でハンドルを握り、運転助手は必ず手すりを握ってください。また、手足を車外に出さないようししてください。荷台やアタッチメントの上には絶対に人を乗せないでください。助手席の人はブレーキや急ハンドルに無警戒であることが多いのでオペレータからの十分な配慮が必要です。
頭上の危険物に注意し、低く垂れ下がった木の枝、門、歩道橋などの下を通り抜けるときは安全を必ず確認してください。 ご自身の頭部、ブームおよび車体各部をぶつけないよう注意してください。
エンジンを始動させるときには:
運転席に座り、駐車ブレーキが掛かっているのを確認する。
PTO を解除し、ハンドスロットル・レバーを OFF にする。
フトレバーをニュートラル位置とし、クラッチを踏み込む。
アクセルから足を離す。
キーを Start 位置に回す。
運転には十分な注意が必要です。安全への注意がおろそかになると、転倒など思わぬ事故となり、けがや死亡など重大な結果を招きます。運転は常に慎重に。転倒や暴走事故を防止するために以下の点にご注意ください:
バンカーや川、減速ランプ、不案内な場所などでは必ず減速し、安全距離を取り、十分な注意をはらう。
隠れた穴などの見えない障害に警戒を怠らない。
急な斜面を走行する場合には安全に特に注意する。斜面では通常はまっすぐに上るか下るかする。小さな旋回をする時や斜面で旋回を行う時には必ず減速する。斜面での旋回は可能な限り避ける。
ぬれた場所、スピードが出ている時、満載状態などでの運転には十二分の注意を払う。満載状態では停止時間が長くなることを忘れずに。斜面の上り下りに入る前にシフトダウンしておくこと。
急停止や急発進をしないこと。後退から前進、あるいは前進から後退への切り替えは、完全に停止する。
急旋回など突然の操作は、その後の制御が不安定になりやすく事故のもとであるから行わない。
交差点や曲がり角などの危険箇所で他の車両の追い抜きをしない。
排水作業時には車両後方に誰もいないことを必ず確認する。人の足元に排水しないこと。
無用の人間を近づけない。バックする際には必ず後方を確認し、人がいないことを確かめる。後退時は速度を落とす。
道路付近で作業するときや道路を横断するときは周囲の交通に注意する。歩行者や他の車両に対し、常に道を譲る心掛けをもつ。本機は行動や高速道路を走行するための車両ではない。 右左折などの進路表示は常に早めに行い、他車の注意を喚起すること。その他交通ルールを守って運転する。
爆発性のチリやガスが空気中に含まれている所では絶対に運転しない。爆発性の物質が空気中に存在する所では本機の電気系統や排気系統からの火花が爆発を引き起こす可能性がある。
安全に確信が持てない時は 作業を中止 して責任者に報告し、その指示に従う。
液剤散布システムを搭載したワークマンにはキャブを取り付けないでください。ワークマンのキャブは与圧型ではないのでキャブ内の換気が不十分になる危険があります。また、キャブを取り付けると、タンクに液剤を満載すると過積載になります。
エンジンの回転中や停止直後は、エンジン本体、トランスアクスル、マフラー、排気管などに触れると火傷の危険がありますから手を触れないでください。
万一、車体が異常な振動をした場合は、直ちに車両を停止させ、エンジンを止め、機械の全動作が停止するのを待ち、それから点検にかかってください。破損部は必ず修理交換してから作業を再開してください。
運転席を離れる前に:
マシンの動作を完全に停止させる。
エンジンを停止し、すべての動作の停止を確認する。
駐車ブレーキを掛ける。
キーを抜き取る。
Note: 斜面で駐車する場合は輪止めを掛ける
機械が落雷を受けると最悪の場合死亡事故となります。稲光が見えたり雷が聞こえるような場合には機械を運転しないで安全な場所に避難してください。
障害物に近づく前に十分減速してください。これにより、停止や回避のための余裕が生まれます。 万一実際にぶつかれば、機材を損傷してしまいます。 さらにはご自身や周囲の人にけが等を負わせることにもなりかねません。
停止や旋回は車両総重量と大きな関係があります。 積載重量が大きいときには停止も旋回も難しくなります。 積載重量が大きいほど停止に掛かる時間が長くなります。
ターフも普通の路面も、ぬれているときには滑りやすくなります。停止距離も乾いているときの2倍から4倍の長さが必要になります。また深い水溜りに入ってブレーキがぬれると、乾燥するまでブレーキが利かなくなります。水溜りを抜けたあとは速度を落としてブレーキテストをしてください。ブレーキが利かなくなっていたら、ブレーキペダルを軽く踏み込んだまま、しばらく低速で運転しましょう。こうするとブレーキが早く乾きます。
斜面では転倒しやすくなる上、斜面を登りきれないときにはエンジンが停止してしまう場合もあります。 あわてると人身事故を起こす危険があります。
下り坂で、特に荷を積んでいる場合には、急加速や急ブレーキをしないでください。
急斜面では絶対に横切り走行を行わないでください。まっすぐ上るかまっすぐ下るか、迂回するかしてください。
坂を登りきれないでエンストしたり、しそうになったりした時は、まず落ち着いてゆっくりとブレーキを踏み、必ずバックで、 ゆっくりと下がってください。
斜面を走行しながらの旋回は危険です。斜面でどうしても旋回しなければいけないときは、十分に減速し、慎重に操作してください。絶対に急旋回や小さなターンをしないでください。
車両重量が大きいときは斜面での安定性が悪くなります。斜面では車両をなるべく軽くし、速度を落として運転してください。
斜面での停止、特に荷を積んだままでの停止は避けてください。下り坂では平地に比べて停止に長い距離が必要になります。どうしても斜面で停止しなければならない場合には、急停止による転倒の危険を避けるために慎重に車両を制御してください。バックで斜面を下っているときに急ブレーキを掛けると後ろに転倒する危険が高くなります。
ラフ、凹凸のある場所、縁石の近く、穴の近くなど路面が一定でない場所では必ず減速してください。車体が揺れると重心が移動し、運転が不安定になります。
どのくらいの重量を積んでいるかで車両の重心が変化し、ハンドリングも変わってきます。暴走や人身事故を防止するために、以下の注意をお守りください。
斜面や凹凸のある場所で作業をするときは、車両をなるべく軽くして運転してください。
液剤はタンクの中で動いて重心を変化させます。特に旋回中、斜面走行中や速度を急に変化させた時、凹凸のある場所を走行している時には、この現象が起こりやすくなります。重心の急変は転倒につながりますから十分注意してください。
重い積荷を積んで走行しているときには、速度に注意し、常に安全な停止距離を確保してください。急ブレーキは絶対につつしみましょう。斜面ではより慎重な運転を心がけましょう。
重い物を積んでいるときは停止距離が長くなり転倒しやすくなっていることを忘れないでください。
許可を受けた有資格者以外には保守、修理、調整、点検などの作業をさせないでください。
整備・調整作業の前には、誤って他人がエンジンを始動することのないよう、必ずエンジンを停止し、駐車ブレーキを掛け、始動スイッチからキーを抜いておいてください。
ワークマンの荷台を上げる時やスプレーヤを取り外す時には、タンクを空にしてください。
荷台を上げて整備をする時には必ずタンクをプロップロッドで支えてください。
油圧系統のラインコネクタは頻繁に点検してください; 油圧を掛ける前に、油圧ラインの接続やホースの状態を確認してください。
油圧のピンホールリークからは作動油が高圧で噴出していますから、手などを近づけないでください。リークの点検には新聞紙やボール紙を使い、絶対に手を直接差し入れたりしないでください。
高圧で噴出する作動油は皮膚を貫通し、身体に重大な損傷を引き起こします。
万一、油圧オイルが体内に入った場合には、この種の労働災害に経験のある施設で数時間以内に外科手術を受けないと壊疽を起こします。
油圧系統の整備作業を行う時は、必ずエンジンを停止し、ダンプバルブを上昇から下降に切り替えるか、タンクやアタッチメントを下降させてシステム内部の圧力を完全に解放してください。タンクを上げた時には、必ず安全サポートで支えてください。
ボルト、ナット、ねじ類は十分に締めつけ、常に機械全体の安全を心掛けてください。
火災防止のため、エンジンの周囲に、余分なグリス、草や木の葉、ホコリなどが溜まらないようご注意ください。
エンジンを回転させながら調整を行わなければならない時は、手足や頭や衣服を可動部に近づけないように十分ご注意ください。また、無用の人間を近づけないようにしてください。
ガバナの設定を変えてエンジンの回転数を上げないでください。本機の場合の最高回転数は3650 RPMです。Toro正規代理店でタコメータによるエンジン回転数検査を受け、安全性と精度を確認しておきましょう。
大がかりな修理が必要になった時や補助が必要な時は、Toro 正規代理店にご相談ください。
いつも最高の性能を維持するために、必ずトロの純正部品をご使用ください。他社の部品やアクセサリを使用すると危険な場合があります。機体の改造を行うと、機械の挙動や性能、耐久性などが変化し、そのために事故が起きる可能性があります。このような使い方をすると Toro® の製品保証が適用されなくなります。
Toro® 社の了承なく本機を改造しないでください。本機に関するご質問のあて先は以下の通りです:The Toro® Company, Commercial Division, Vehicle Engineering Dept., 300 West 82nd St., Bloomington, Minnesota 55420–1196.USA
車両の整備に関しては該当車両のオペレーターズマニュアル に従ってください。
以下のラベルや指示は危険な個所の見やすい部分に貼付してあります。読めなくなったものは必ず新しいものに貼り替えてください。 |
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
エンジンを掛ける。
油圧昇降レバーで荷台を降下させ、スロットの中でシリンダが遊んでいる状態にする。
昇降レバーから手を離し、エンジンを停止する。
シリンダの外側端部からリンチピンを外す(図 3)。
シリンダロッドの端部を荷台取り付けプレートのスロットに固定しているクレビスピンを外す(図 3)。
ピボットブラケットをフレームに固定しているリンチピンとクレビスピンを外す(図 4)。.
フルサイズ荷台は約95 kg の重量があり、一人で作業することは不可能である。必ず 2人または3人で作業するかクレーンを使用すること。
荷台を外す。
シリンダを格納用クリップで固定する。油圧昇降レバーを誤って操作しないように、ロックしておく。
PTO キットを取り付ける場合には、この時点で マルチプロ WMの組み立てを一時中止します。詳細は付属の取り付け要領書を参照してください。
キットの取り付けが終わったら、この次のステップに進む。
この作業に必要なパーツ
コンソール取り付けブラケット | 1 |
フランジナット(5/16") | 3 |
フランジヘッドボルト(5/16") | 3 |
プラスチック製ブッシュ | 2 |
車両によっては、コントロール取り付けプレートを取り付ける場所に、既にハンド・スロットルがついている場合があります。この場合、コントロール用取り付けプレートの場所を確保するためにハンドスロットルを一度外してください。位置変更についての詳細はハンドスロットルのオペレーターズマニュアル を参照してください。
この作業に必要なパーツ
タンク台アセンブリ | 1 |
クレビスピン | 2 |
テーパ付きクレビスピン | 2 |
ヘアピン | 2 |
リンチピン | 4 |
ボルト(½ x 1½") | 2 |
ナット(½") | 2 |
スプレーヤのタンクアセンブリは重量があるので危険である。取り付け時や取り外し時に適切な保持を行わないと落下するなどして人身事故となる恐れがある。
取り付けや取りはずしなど台に固定されていない時は、ホイストなどで上から吊って保持すること。
クレーンやホイストを使って、タンク台アセンブリ(図 9)を吊り上げ、ポンプ&バルブ・アセンブリを車体の後方に向けて、ワークマンのフレーム上部に移動する。
Note: 以下の作業は、もう一人に手伝ってもらって二人で行う。
タンクをゆっくりとフレームまで降下させる。
マイナス・ケーブルを元通りに接続してエンジンを始動し油圧ポンプを作動させる。
シリンダを、タンク台のブラケットまで伸ばして、シリンダのアームを、タンク台のブラケットの穴に整列させる(図 10)。
クレビスピンとヘアピンを使ってタンク台を左右の昇降シリンダに固定する。
タンク台の後部にあるピボットラグを、車体フレームの最後尾についている穴に合わせる(図 11)。
ピボットラグにテーパ付きクレビスピンと(1本)とリンチピン(2本)を差し込んで、タンクアセンブリとフレームとを連結する(図 11)。
昇降シリンダを伸ばしてタンクを上昇させ、サポートで支える。
Note: タンク上部のサポートからタンク・アセンブリを外す。
既存の速度センサーを、新しいワイヤハーネスの速度センサープラグおよび速度センサー出力プラグに接続する(図 12)。
シリンダを縮めてタンクをフレームまで降下させる。
タンク台と車体フレームとが整列しているかどうか点検する。
タンク台の左右についているアクセスパネル からのぞき込んで、ホースやラインが台の下でつぶされていないことを確認する(図 13)。
Important: タンク台の下にホースやラインが入り込んでいるのを発見したら、タンク台をもう一度吊り上げ、ホースやラインの位置を修正し、縛り付けるなどしてください。
ポンプシャフトを連結する。
Important: PTO シャフトが正しく固定されていることを確認(ロッキング・ボールが出力シャフトの溝にきっちりはまっているのを確認)してください。
タンク台の前部左右にある取り付けブラケットと、先ほど取り付けた固定ブラケットとを整列させる。
タンク台アセンブリをフレームに固定する; ボルト(½ x 1½")1本、ロックナット(½")1個を使用して図 13のように取り付ける。
この作業に必要なパーツ
ノブ | 1 |
Jクリップ | 3 |
ボルト(¼ x ¾") | 1 |
フランジナット (¼") | 1 |
ヒューズ用デカル(127–3966) | 1 |
コントロールボックスは、右前タンクベルトについているコンソール保管ブラケットにあります。
コントロールコンソールを保管ブラケットに固定しているヘアピンを抜き取る。
先ほど外したヘアピンを使って、コントロールコンソールを、コントロール取り付けブラケットに取り付ける。
操作中にコントロールが回転しないようにハンドノブを取り付ける(図 15)。
既存のねじを使って、センターコンソールの図 16に示す位置に、Jクリップ 2 個を取り付ける。
Jクリップ1個を運転席後ろに取り付ける; ボルト(¼ x 1")1本とナット(¼")1本を使用する(図 17)。
Jクリップを使って、ハーネスを、コンソールとROPS カバーに固定する。
既存のヒューズブロックの空いている溝に新しいヒューズブロックをはめ込み、その近くにヒューズデカルを貼り付ける。
既存のヒューズブロックにある黄色の電源線を探し出し、これを、新しいヒューズブロックにある黄色の電源線(オプション用)に接続する。
バッテリー端子についている既存の金具を外して、ダブルナットボルトを取り付ける(図 18)。
新しいワイヤハーネスをバッテリーのプラス端子およびマイナス端子に接続する。
この作業に必要なパーツ
中央ブーム・アセンブリ | 1 |
ボルト(⅜ x 1") | 10 |
ロックナット(⅜") | 10 |
移動走行用ブームクレードル | 2 |
ボルト(½ x 1¼") | 4 |
フランジナット(½") | 4 |
左ブームエクステンション | 1 |
右ブームエクステンション | 1 |
付属部品の中から中央ブーム・アセンブリを探し出す。
中央ブーム・アセンブリを、各ブラケットの下から三番目の穴に通してスプレーシステム・アセンブリに図 19のように取り付ける;ボルト4本(½ x 1¼")とロックナット4個(½")を使用する。
Note: 必要であれば、中央ブーム・アセンブリのところでブームフレームマウントをゆるめて穴をきちんと整列させてください。
中央ブームに、移動走行用ブームクレードルを取り付ける;ボルト6本(⅜ x 1")およびロックナット6個(⅜")を使用する。
Note: 取り付け方向は図 20を参照。
荷台昇降用の油圧シリンダから来ているクイックコネクトを外して、これらをブーム昇降シリンダに接続する。
ワイヤハーネスを、図 21 のように油圧ブロックに取り付ける。
ヒンジプレートについているボルト4本、ワッシャ4枚、ナット4個を取る。
ヒンジプレートのところで、中央ブームにエクステンションブームを取り付ける;ステップ6で取り外したボルト4本、ワッシャ4枚、ナット4個を使い、図 22のように取り付ける。
Note: 全部のタレットが後ろを向いているのを確認してください。
Note: 取り付け作業をしやすいように、ヒンジプレートを真っ直ぐ上に向ける。
中央ブーム・アセンブリの反対側でも、ステップ7の作業を行い反対側のブームエクステンションを取り付ける。
Note: 全部のタレットが後ろを向いているのを確認してください。
この作業に必要なパーツ
ホースクランプ | 3 |
R クランプ | 2 |
ショルダボルト | 2 |
ワッシャ | 2 |
ナット | 2 |
薬剤散布に使うノズルは、散布レート(単位面積あたり散布量)に合わせて選択することが必要なので、付属部品には含まれていません。弊社代理店と相談の上、適切なノズルをご購入・装着してください; ノズルの選択には以下の情報が必要です:
薬剤の散布レート(単位面積あたり散布量;リットル毎ヘクタールまたはガロン毎エーカー、あるいはガロン毎1000平方フィート)。
散布作業時に使用する作業車の走行速度(キロメートル毎時またはマイル毎時)。
ノズルの取り付け方法は以下の通りです:
ノズルをノズルソケットに装着する(ねじ式)。
ノズルソケットを、タレットのフィッティングに入れる。
入れたノズルを右に回してソケットのカムをロックする。
ノズルの噴霧口が下向きになることを確認する。
詳細はノズルに付属している取り付け要領書を参照してください。
この作業に必要なパーツ
真水タンク上側取り付けマウント | 1 |
真水タンク下側取り付けマウント | 1 |
真水タンク | 1 |
フランジナット(⅜") | 4 |
ワッシャ | 2 |
フランジヘッドボルト(⅜") | 2 |
フランジヘッドボルト(½") | 2 |
Uボルト | 1 |
Note: 2柱タイプのROPSには真水タンクを取り付けることができません。
この作業に必要なパーツ
補給口アセンブリ | 1 |
フランジヘッドボルト(5/16 x ¾") | 1 |
タンクに開けてあるネジ穴に合わせて補給口アセンブリをセットし、フランジヘッド・ボルト(5/16 x ¾")で固定する(図 26)。
Important: ブーム蝶番スプリングの調整を行わないままで散布システムを使用するとブームアセンブリを破損する恐れがあります。スプリングの長さを測定し、40 mm以上ある場合にはジャムナットを締めてスプリングを40 mmに縮めてください。
梱包上の都合により、ブームエクステンションを前に倒して収納して出荷しています。ブームをこの位置に保持するために、スプリングの締め付けをゆるくしてあります。マシンをご使用になる前に、スプリングを正しい圧縮状態に調整してください。
必要であれば、出荷中に左右のエクステンションを固定していた梱包用部材を取り去る。
ブームを散布位置に配置し、その位置で支える。
ブームが開いた状態で、ブーム蝶番の部分で上部スプリングと下部スプリングの圧縮状態の長さを測定する (図 27)。
全部のスプリングが、圧縮された状態で 40 mm になるように調整する。
長さが40 mm以上あるスプリングは、すべてジャムナットを締めて 40 mm に調整する。
左右両方の蝶番の各スプリングについて上記の手順を行う。
ブームを移動走行位置(X字に組んだ状態)とする。
Note: 詳細については移動走行用ブームクレードルの使い方を参照。
この作業に必要なパーツ
オペレーターズマニュアル | 1 |
オペレータのためのトレーニング資料 | 1 |
パーツカタログ | 1 |
登録カード | 1 |
選択ガイド | 1 |
納品前検査証 | 1 |
マニュアルを読む。
オペレータ用トレーニング資料を見る。
ノズル選択ガイドで、散布に必要なノズルを選択する。
安全な場所に書類を保管する。
散布の開始と停止を行うスイッチです。このスイッチで散布システムのオン・オフ制御を行います(図 30)。
コントロールパネルの下の列についています(図 30)。ブスイッチの上側を押すと、そのブームがONになり、下側を押すとOFFになります。ONの時にはそのスイッチのランプが点灯します。マスター・ブーム・スイッチと連動しており、マスター側がONの時にのみ散布が可能です。
コントロールパネルの左側にあるスイッチです(図 30)。上を押すと単位面積あたり散布量が上昇し、下を押すと減少します。
コントロールパネルの左下にあるスイッチです(図 30)。キーを左に回すと散布率スイッチの操作が無効となり、誤ってスイッチに触れて散布率を狂わせてしまう恐れがなくなります。キーを右に回すと、ロック状態が解除され、散布率スイッチによる調整ができるようになります。
左右のブームの高さを電動でコントロールします(図 30)。左右のブームごとにスイッチがあり、スイッチの上を押すとブームが上昇し、下を押すと下降します。
ソニックブームや泡マーカーを搭載する場合に、各スイッチを取り付ける場所です。各取り付け位置はプラスチック製の打ち抜きフタでふさいであります。
散布率制御バルブはタンクの後ろにあり(図 31)、ブームに供給する液量を調節するバルブです。
液剤の流量を測定します(図 31)。
各ブームをオン・オフ制御するバルブです(図 31)。
ブームの一部が OFF になったときに余剰となる液剤をタンクに逃がすためのバルブです。このバルブを調整して、どのブームを OFF にしても水圧が変化しないようにします。ブームバイパスの基本設定を参照。
タンクの右後側にあります(図 32)。ノブを6時の位置に回すと攪拌を行い、8時の位置に回すと攪拌を停止します。
Note: 攪拌を行うためにはエンジンが作動(アイドル以上の速度で回転)し、さらにPTOとクラッチが作動している必要があります。車両停止(散布停止)中に攪拌を行う場合には、レンジセレクタをニュートラルにし、クラッチを外して駐車ブレーキを掛け、ハンドスロットルをセット(装着車の場合)します。
タンクのドレンを操作するハンドルは機体の左側にあります(図 33)。ドレンを開くには、ハンドルを時計の 3 時の位置に回してください。ドレンを閉じる、ハンドルを時計の 12 時の位置に回してください。
タンク上部の中央にあります。開けるには、まずエンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛け、ふたの前半分を左に回して上に開きます。この状態でストレーナを取り外すことができます。閉める時には、ストレーナを(外していた場合は)元に戻し、ふたを閉じて、前半分を右に回します。
タンクの前方にあり、ねじ付きのフィッティングと90度の鋸歯フィッティングがついており、ここにホースをつないでタンクの中に水を入れます。この補給口にホースをつないで水を入れれば、タンク内の薬剤が水道などに逆流することはありません。ホースの先端から水面にホースを接触させずに給水できる一番短い長さにホースをカットしてください(通常は10-20 cm 程度)。
Important: 補給口に薬液が付かないよう注意してください。タンクの中の液剤に届くような長いホースを取り付けないでください。
インフォセンターLCDディスプレイは、マシンおよびバッテリーパックの状態(現在の充電残量、速度、故障診断など)を表示します(図 30)。詳細については、インフォセンターLCDの使い方を参照してください。
Note: 仕様および設計は予告なく変更される場合があります。
散布システムのベース重量(車両重量を含まず) | 424 kg |
タンク容量 | 757 リットル |
標準システム搭載時の車両全長 | 422 cm |
標準システム搭載時のタンク上部までの高さ | 147 cm |
標準システム搭載時の交差収納したブームの先端までの高さ | 234 cm |
標準システム搭載時の車両全幅(交差収納したブームの先端から先端) | 175 cm |
オプション機器
Toro® では、ワークマンに搭載できる各種のアクセサリを発売しております。現在発売中のオプション機器については、弊社正規サービスディーラーへお問い合わせください。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
Note: 散布装置を搭載した状態のワークマンをトレーラで搬送する場合には、必ずブームをしっかりと固定しておいてください。
このマニュアルに記載されている安全上の注意やステッカーの表示内容を良く読んでください。この機械についてよく知っておくことがあなた自身や周囲の人を事故から守ることにつながります。
薬剤タンクに薬液を作る前に、必ず真水を用意してください。
スプレーヤには真水タンクが搭載されています。誤って薬液を目や皮膚に付けてしまったときに直ちに洗い流し行うことができます。
コックのレバーを機体前方側にひねれば水が出ます。
左右のブームを水平に維持するためには、中央ブームについているアクチュエータを、以下の手順で調整します:
ブームを散布位置にセットする。
ピボットピンからコッターピンを抜き取る(図 34)。
ブームを持ち上げて、ピンを外し(図 34)、ブームをゆっくりと床面に降ろす。
ピンが破損していないか点検し、必要に応じて交換する。
アクチュエータロッドの平たい面にスパナをあてがって回転しないように押さえ、ジャムナットをゆるめて、アイレットロッドを回せるようにする(図 35)。
アイレットロッドを回転させてアクチュエータを希望の長さに調整する(図 35)。
Note: ブームにロッドを組み付けるためには、アイレットロッドを半回転または全回転させる必要があります。
希望通りの位置に設定できたら、ジャムナットを締めてアクチュエータとアイレットロッドを固定する。
ブームを持ち上げて、ピボットをアクチュエータロッドに整列させる。
ブームを支えながら、ブームのピボットとアクチュエータロッドにピンを通す(図 34)。
ピンを入れた状態で、ブームから手を離し、先ほど外したコッターを使ってピンを固定する。
必要に応じ、各アクチュエータ・ロッド・ベアリングについて上記の作業を行う。
マルチプロ WM の運転は、薬剤を作る、現場に散布する、タンク内部を洗浄する、という3つの作業から成り立っており、この3つの作業を必ず連続して行っていただくことがスプレーヤの故障防止上非常に重要です。つまり、前夜に薬液を作って翌日に散布するというようなことをしてはいけません。このようなことをすると、薬液が分離分解するなどして効果が上がらない、散布装置を損傷するなどの恐れがでてきます。
Important: タンクについている水量マークはおおよその目安にすぎず、正確な水量調整に使用することはできません。
農薬は人体に危険を及ぼす恐れがある。
農薬を使う前に、農薬容器に張ってあるラベルをよく読み、メーカーの指示を全て守って使用する。
スプレーを皮膚に付けない。万一付着した場合には真水と洗剤で十分に洗い落とす。
作業にあたっては保護ゴーグルなど、メーカーが指定する安全対策を必ず実行する。
マルチプロ WM は耐久性が高く長い間お使い頂ける散布車として製造されています。装置の性能と耐久性を確保するために、それぞれの個所に応じて色々な種類の素材を使用しております。残念ながら、散布装置の使用目的すべてに完璧に合った材料というものは存在しません。
散布する薬剤によっては、その化学的特性のために装置を劣化させやすいものがあり、また、薬品同士が様々な物質と化学作用を起こします。薬剤のタイプ(水和剤やチャコールなど)によっては、他の薬品よりも装置を磨耗させやすいものがあります。もし、侵食や磨耗を引き起こしにくい種類や形態の薬剤を使うことが可能な場合は、そのような薬剤をお使いくださるようにお願いいたします。
また、散布作業後は、必ず装置全体を十分に洗浄してください。作業後の洗浄を確実に行うことにより、寿命を延ばし、トラブルのない作業を続けることができます。
薬剤の混合をタンクのわきで簡単に行える薬剤プレミックスキット(オプション)があります。
Important: 使用する薬剤がヴィトン(Viton)と共用可能な製品であることを確認してください。(共用できない場合には薬剤ラベルにその旨の記述があります)。ヴィトンと共用できない薬剤は、本機のOリングを劣化させ、薬液洩れを起こします。
Important: タンクに初めて水を入れた時は、その状態ではタンク固定ベルトが遊んでいないことを確認してください。必要に応じて締め付けを行ってください。
平らな場所に停車し、レンジセレクタをニュートラルにセットし、エンジンを止めて駐車ブレーキを掛ける。
薬剤ラベルをよく読み、散布液の作成に必要な水量を把握する。
タンクのふたを開ける。
タンク上部の中央にあります。開けるには、ふたの前半分を左に回して上に開きます。この状態でストレーナを取り外すことができます。閉める時には、ふたを閉じてから前半分を右に回します。
逆流防止補給口にホースをつなぎ、必要水量の約 ¾ の水をタンクに入れる。
Important: タンクには必ずきれいな真水を先に入れてください。空のタンクに薬剤の原液を直接入れないでください。
エンジンを始動し、PTO を接続し、ハンドスロットルを装備している車両ではハンドスロットルをセットする。
攪拌スイッチを ON にする。
薬剤ラベルに記載されている通りの適正量の薬剤原液をタンクに入れる。
Important: 水和剤を使う場合は、バケツなどで一度泥状に溶いてからタンクに投入してください。
所定量の水をタンクに補給する。
Note: 効果的に撹拌を行うために、散布率の設定を低く設定してください。
スプレーヤのコントロールパネルにあるブーム昇降スイッチを使うと、運転席に座ったままで各ブームの昇降操作(散布位置と移動走行位置の切り替え)ができます。ブーム位置の調整は、機体を停止させた状態で行ってください。
Note: Workman® HD/HDX/HDX-D の場合には、荷台上昇モードにロックしておく必要があります。
平らな場所に停止する。
ブーム昇降スイッチを使ってブームを下げる。
Note: 各ブームが完全に散布位置に降りるまで待つ。
ブームを上昇させる必要が出てきたら、まず平らな場所に停車する。
ブーム昇降スイッチを操作して、各ブームが完全に上昇して移動走行用クレードルに収まり、シリンダが完全に縮んでブームがX字型にたたまれるまでブームを上昇させる。
Important: ブームアクチュエータ・シリンダの破損を防止するために、移動走行を開始する前に、各アクチュエータが完全に引き込まれた状態になっているのを確認してください。
このスプレーヤは、ユニークな特長を持つ移動走行用ブームクレードルを装備しています。移動走行中、低く垂れた木の枝などの障害物にブームが当たると、ブームはクレードルからおしだされて外れます。クレードルから外れたブームは、車両後部でほぼ水平状態になって止まります。この状態でブームが破損することはありませんが、クレードルから外れたら、直ちに元のように戻してください。
Important: 移動走行を行う場合は必ずブームをX字型に組んでクレードルにセットしてください。これ以外の位置ではブームが破損する恐れがあります。
ブームをクレードルに戻すには、ブームを一旦散布位置まで下げ、そこから再び移動走行位置に戻してください。アクチュエータのロッドの破損を防止するため、ブームシリンダが完全に縮んだのを確認してください。
Important: タンク内部の薬剤の分散溶解を常に確実に維持するために、タンク内部に薬液がある間は常時攪拌を行ってください。攪拌を行うためにはエンジンが作動(アイドル以上の速度で回転)し、PTO が接続されている必要があります。車両停止(散布停止)中に攪拌を行う場合には、シフトレバーをニュートラルにし、駐車ブレーキを掛け、PTOを接続し、ハンドスロットル装着車ではハンドスロットルをセットします。
Note: 以下の手順は、薬剤の散布量調整終わり、PTO が ON 状態であることを前提として記述しています。
各ブームを開く。
マスターブームスイッチを OFF にセットする。
各ブームのスイッチを ON 位置にする。
現場へ移動する。
インフォセンターで散布率画面を呼び出し、希望する散布率を入力する。この手順は:
ポンプがONになっているのを確認する。
希望のギア・レンジにシフトし、目標を決めて走行を開始する。
モニタが正確な散布率を表示していることを確認する。必要に応じて、散布率スイッチを操作して希望する散布率に合わせる。
散布を行う現場へ戻る。
マスターブームスイッチを ON にする。
Note: タンク内の液量が減ってくると、液剤によっては泡の発生が問題になることがあります。そのような場合には攪拌バルブを OFF にしてください。消泡剤を利用してもよいでしょう。
散布が終了したら、マスターブームスイッチを OFF とし、次に PTO レバーを OFF にする。
二重散布にならないように注意して運転する。
ノズルの詰まりに注意する。詰まっていたり、損傷したノズルはすべて交換する。
停止操作は、まずマスターブームスイッチでスプレーを停止し、その後に走行を停止する。停止したらニュートラルエンジンロックを使って撹拌を続ける。
散布の開始操作は車両が走行中に行う方が良い。
散布率表示を時々確認する;この表示が大きく変わる場合、ノズルの散布能力と走行速度が合わなくなっている可能性やシステムが正常に働いていない可能性がある。
Important: 作業が終了したら毎回すぐにスプレーヤを洗浄してください。これを怠ると、内部に残留している薬剤が固まってラインの詰まりやポンプの異常の原因となります。
Note: タンク内部の洗浄を効率よく行うタンク洗浄リンスキットがあります。
停車し、駐車ブレーキを掛け、レンジセレクタを ニュートラルにセットし、エンジンを停止させる。
タンクドレン・バルブを操作して残っている薬液を全部排出し、地域の法律や規則、メーカーの指示に従って適切に処分する。
タンクのドレンを操作するハンドルは機体の左側にあります(図 37)。
タンクに少なくとも 190 リットルの水を入れてふたを閉める。
Note: 必要に応じて洗浄剤や中和剤を使用してください。ただし、最後のすすぎには真水で行ってください。
エンジンを掛ける。
シフトレバーをニュートラルにした状態で、PTO を接続し、ハンドスロットルをセットする。
攪拌バルブを ON にセットする。
マスターブームスイッチと個別ブームスイッチを ON にする。
タンク内部の水がノズルから放出されるまでその場で散布を行う。
その間に、ノズルの散布パターンを点検する。
散布が終了したら、マスターブームレバーを OFF とし、PTOを解除し、エンジンを停止させる。
上記3から10までの作業を少なくともあと 2 回繰り返して、システム内部を完全に洗浄する。
ストレーナを洗浄する;取水部ストレーナの清掃を参照。
Important: 水和剤を使用しているときは、タンクに液剤を準備するごとにストレーナを洗浄してください。
ホースと水とでスプレーヤの外側を洗浄する。
ノズルを外して手で洗浄する。磨耗したり破損したりしているノズルは交換する。
インフォセンターLCDディスプレイは、マシンの運転状態、故障診断など)の情報を表示します(図 38)。インフォセンターには初期画面とメイン情報画面があります。インフォセンターのどのボタンでも、押せば初期画面とメイン画面とをいつでも切り替えることができ、また、矢印ボタンで選択することによって、希望する項目の内容を確認することができます。
左ボタン、メニューアクセス/バックボタン:このボタンを押すと、インフォセンターのメニューが表示されます。また、メニュー表示中にこれを押せばメニューを終了します。
中央ボタン:メニューを下向きにスクロールするときに使います。
右ボタン:右向き矢印が表示されたとき、その先にあるメニュー項目を見るために使用します。
Note: 各ボタンの機能はメニューの内容によって変わります。各ボタンについて、その時の機能がアイコンで表示されます。
情報アイコン | |
アワーメータ | |
マスターブーム ON/ブームスプレーヤ OFF | |
マスターブーム ON/ブームスプレーヤ ON | |
タンク残量ゼロ | |
タンク残量が半分 | |
タンク満タン | |
または | TURF 単位(1,000平方フィート) |
正しい PIN コードが入力されました | |
散布済み面積 | |
散布済み液量 | |
メニューを終了する | |
ホーム画面へ移動 | |
値を記憶する | |
次へ | |
前へ戻る | |
下へスクロール | |
ENTER(決定) | |
上げる | |
下げる | |
タンク容量を調整する | |
ホーム画面 | |
表示休止中 | |
表示アクティブ | |
ホーム画面アクティブ | |
アクティブなエリアをクリア | |
全エリアをクリア | |
リスト上の次の値を変更 | |
桁位置を調整 | |
PIN 入力/キャリブレーションを確認 | |
次の積算エリアを選ぶ | |
タンク残量が少ない |
インフォセンターのメニューにアクセスするには、メニュー画面が表示されているときにメニューアクセスボタンを押します。ボタンを押すとメインメニューが表示されます。各メニューにおいてどのような内容が表示されるかは、以下の表をご覧ください。
基本設定 | |
メニュー項目 | 名称 |
テスト速度 | 基本設定用のテスト速度を設定するメニューです。 |
流量の基本設定 | フローメータの基本設定を行うメニューです。 |
速度の基本設定 | 速度センサーの基本設定を行うメニューです。 |
設定メニュー | |
メニュー項目 | 名称 |
タンク残量警告 | タンク残量の警告条件を設定するメニューです。 |
Units(単位) | インフォセンターでの表示単位を選択することができます。ヤードポンド系、メートル系、またはターフ系から選択します。 |
Language(言語) | インフォセンターでの表示言語を選択することができます。 |
LCD Backlight(バックライト) | LCDの表示の明るさを調整することができます。 |
LCD Contrast(コントラスト) | 表示のコントラスト(明暗対比)を調整することができます。 |
Protected Menus(保護項目) | 保護されている記憶内容を見るためのメニューです。 |
整備メニュー | |
メニュー項目 | 名称 |
異常 | 最も新しい異常、最後にクリアされた異常を表示します。 |
運転時間 | キーがON位置にあってマシンが稼動していた時間の合計を表示します。また、定期整備時期が到来したことも表示します。リセット可能です。 |
マシンについて | |
メニュー項目 | 名称 |
モデル | マシンのモデル番号を表示します。 |
シリアル番号 | マシンのシリアル番号を表示します。 |
ソフトウェア改訂番号 | マシンのソフトウェアの改訂番号を表示します。 |
Note: 言語やコントラストを選択調整しているうちに表示が何も見えなくなってしまった場合には、弊社ディストリビュータに依頼してディスプレイのリセットを行ってください。
Note: 初めて使用する前や、ノズルを交換したときなどには、スプレーヤの流量、速度、ブームバイパスの調整を行う必要があります。
メインタンクに水を一杯に入れる。
駐車ブレーキを掛け、エンジンを始動させる。
ポンプのスイッチを ON にして攪拌を開始させる。
アクセルを一杯に踏み込んでエンジンを最大速度にし、スロットルロック・スイッチをON位置にセットする。
ブームスイッチ 3 つ全部とマスタースイッチを ON にする。
管理者スイッチ(散布率ロックスイッチ)を解除位置にする。
散布率調整スイッチを操作して、水圧計の読みが現在使用しているノズルの標準水圧になるように調整する(2.8 kg/cm2 で使用するノズルが多い)。
ビーカーなどを用いて実際の散布水量を測定し、下の表にしたがって散布率スイッチの補正を行う。
Note: 実際の測定は3回行って、その平均値を実水量とする。
ノズルの色 | 15秒間の吐出量(ミリリットル) | 15秒間の吐出量(オンス) |
黄 | 189 | 6.4 |
赤 | 378 | 12.8 |
茶 | 473 | 16.0 |
灰 | 567 | 19.2 |
白 | 757 | 25.6 |
青 | 946 | 32.0 |
緑 | 1,419 | 48.0 |
管理者スイッチ(散布率ロックスイッチ)をロック位置にする。
マスターブームスイッチを OFF にする
Note: 補正を行うのに十分な量の水がタンクに入っていることを確認する。
インフォセンターを操作して補正(Calibration)画面にし、そこで流量補正(Flow Calibration)を選択する。
Note: ホーム画面を選択すると、いつでも補正はキャンセルされます。
プラス(+)ボタンとマイナス(-)ボタンを使って、下の表から得られた流量を入力する。
ノズルの色 | リットル | 米国ガロン |
黄 | 42 | 11 |
赤 | 83 | 22 |
茶 | 106 | 28 |
灰 | 125 | 33 |
白 | 167 | 44 |
青 | 208 | 55 |
緑 | 314 | 83 |
マスターブームスイッチを 5 秒間 ON にする。
5秒後、マスターブームスイッチを OFF とし、インフォセンター上でチェックマークを選択する。
Note: 以上で補正は終了です。
Note: 初めて使用する前や、ノズルを交換したときなどには、スプレーヤの流量、速度、ブームバイパスの調整を行う必要があります。
広い平らな場所に、45-152 m の走行コースを設定する。
Note: より正確に行いたい場合には 152 m としてください。
エンジンを始動し、車両をスタートラインにつける。
Note: 最も正確な測定を行うためには、タイヤの中心がスタートラインの真上にくるようにしてください。
インフォセンターを操作して補正(Calibration)画面にし、そこで速度補正(Speed Calibration)を選択する。
Note: ホーム画面を選択すると、いつでも補正はキャンセルされます。
真水タンクに真水を一杯に入れ、インフォセンターの Next という矢印(→)を選択する。
液剤タンクに水を半分まで入れ、インフォセンターの Next という矢印(→)を選択する。
プラス(+)ボタンとマイナス(-)ボタンを使って、作成したコースの長さをインフォセンターに入力する。
車両のギアを一速にセットし、フルスロットルの状態で、コースを真っ直ぐにゴールまで走行する。
ゴールラインで車両を止め、インフォセンター上でチェックマークを選択する。
Note: 最も正確な測定を行うためには、ゴール手前で走行速度をゆるめ、タイヤ(前輪)の中心がゴールラインの真上にくるように停止してください。
Note: 以上で補正は終了です。
Note: 初めて使用する前や、ノズルを交換したときなどには、スプレーヤの流量、速度、ブームバイパスの調整を行う必要があります。
この作業は平坦な広い場所で行ってください。
液剤タンクに水を半分まで入れる。
ブームを下降させる。
レンジセレクタをニュートラルにセットし、駐車ブレーキを掛ける。
ブームスイッチを3つともONにセットするが、マスターブームスイッチはOFFの状態にする。
ポンプのスイッチを ON にして攪拌を開始させる。
アクセルを一杯に踏み込んでエンジンを最大速度にし、スロットルロック・スイッチをON位置にセットする。
インフォセンターを操作して補正(Calibration)画面にし、そこでテスト速度(Test Speed)を選択する。
Note: ホーム画面を選択すると、いつでも補正はキャンセルされます。
プラス(+)ボタンとマイナス(-)ボタンを使って、テスト速度として 3.5 を入力し、ホームのアイコンを選択する。
管理者スイッチ(散布率ロックスイッチ)を解除位置にし、マスターブームスイッチをONにする。
散布率調整スイッチを使って、下の表に従って散布率を調整する。
ノズルの色 | SI(メートル系) | 英語 | ターフ慣用単位 |
黄 | 159L/ha | 17 gpa | 0.39 gpk |
赤 | 319L/ha | 34 gpa | 0.78 gpk |
茶 | 394L/ha | 42 gpa | 0.96 gpk |
灰 | 478L/ha | 51 gpa | 1.17 gpk |
白 | 637L/ha | 68 gpa | 1.56 gpk |
青 | 796L/ha | 85 gpa | 1.95 gpk |
緑 | 1,190L/ha | 127 gpa | 2.91 gpk |
左ブームをOFF にし、ブームバイパスバルブを使って、先ほどと同じ水圧(一般的には 2.8 kg/cm2)に調整する。
Note: バイパスバルブについている水量目盛りは、単なる目安のためのものです。
左ブームをON にし、右ブームをOFF にする。
右ブームバイパス・バルブを使って、先ほどと同じ水圧(一般的には 2.8 kg/cm2)に調整する。
右ブームをON にし、中央ブームをOFF にする。
中央ブームバイパス・バルブを使って、先ほどと同じ水圧(一般的には 2.8 kg/cm2)に調整する。
全部のブームをOFFにする。
ポンプを停止させる。
Note: 以上で補正は終了です。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
1年ごと |
|
この作業は平坦な広い場所で行ってください。
メインタンクに水を一杯に入れる。
攪拌コントロールバルブが開いていることを確認する。何らかの調整が行われて全開になっていない場合には、ここで全開にする。
駐車ブレーキを掛け、エンジンを始動させる。
レンジセレクタをニュートラルにする。
アクセルを踏んで、エンジン速度を最高にし、ハンドスロットルで速度を固定する。
Note: ハンドスロットルがついていないマシンの場合には、助手が必要となる。
PTOを引いてポンプを作動させ、攪拌スイッチを ON 位置にする。
散布率調整スイッチを使って、水圧設定を行い、水圧計の読みを 7 kg/cm2 にする。
攪拌スイッチを OFF 位置にして水圧計の読みを見る。
水圧計の読みが変化していなければ、攪拌バルブの基本設定は適切である。
水圧計の読みが変化していなければ、以下の設定手順を行う。
攪拌バルブの背面についている攪拌バイパスバルブ(図 39)を使って、水圧計の読みが 7 kg/cm2 になるように調整する。
ポンプスイッチを OFF 位置に戻す。スロットルレバーをアイドル位置に戻し、イグニッションを OFF にする。
車両の後部近くにあります (図 40)。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
50運転時間ごと |
|
100運転時間ごと |
|
200運転時間ごと |
|
400運転時間ごと |
|
1年ごと |
|
Important: エンジンの整備に関しての詳細は、ワークマンとエンジンのオペレーターズマニュアルを参照してください。
このページをコピーして使ってください。
点検項目 | 第 週 | ||||||
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月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
ブレーキと駐車ブレーキの作動状態。 | |||||||
ギアシフト/ニュートラルの操作。 | |||||||
燃料残量を確認する。 | |||||||
タンクに水を入れる前にエンジンオイルの量を点検する。 | |||||||
タンクに水を入れる前にトランスアクスルオイルの量を点検する。 | |||||||
タンクに水を入れる前にエアクリーナのフィルタを点検する。 | |||||||
タンクに水を入れる前にエンジンの冷却フィンを点検する。 | |||||||
エンジンからの異常音。 | |||||||
運転操作時の異常音。 | |||||||
タイヤ空気圧。 | |||||||
オイル漏れがないか点検する。 | |||||||
計器類の動作。 | |||||||
アクセルの作動状態を点検する。 | |||||||
取水部ストレーナ。 | |||||||
トーインの点検。 | |||||||
各グリス注入部のグリスアップを行う。1 | |||||||
塗装傷のタッチアップ。 |
1 車体を水洗いしたあとは整備間隔に関係なく直ちにグリスアップする。
点検担当者名: | ||
内容 | 日付 | 記事 |
1 | ||
2 | ||
3 | ||
4 | ||
5 | ||
6 | ||
7 | ||
8 | ||
9 | ||
10 |
始動キーをつけたままにしておくと、誰でもいつでもエンジンを始動させることができ、危険である。
整備・調整作業の前には必ずキーを抜きとり、念のために点火プラグのコードを外しておくこと。点火コードが絶対に点火プラグと触れることのないよう、確実に隔離すること。
スプレーヤのタンクアセンブリは重量があるので危険である。取り付け時や取り外し時に適切な保持を行わないと落下するなどして人身事故となる恐れがある。
取り付けや取りはずしなど台に固定されていない時は、ホイストなどで上から吊って保持すること。
タンク内部が空の状態であれば、タンクアセンブリを上昇させて(傾けて)エンジンなどの車両主要部すべてを整備することができます。重量をより均等に配分するため、ブームエクステンションを前に折りたたんでください。この作業は以下の手順で行います::
タンクを空にした状態で、平らな場所に駐車する。
ブーム昇降スイッチを使ってブームエクステンションを約45°の角度に上げる。
エンジンを停止し、駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取る。
タンク台の前部から、安全ボルトを取り外す(図 41)。
ブームエクステンションを前方向に折り畳み、後ろに開いてしまわないよう、タンクに沿って固定する。
昇降シリンダが完全に伸びきるまでタンクアセンブリを上昇させる。
ROPS パネルの後ろについている保管用ブラケットから荷台サポート(安全サポート)を取り外す(図 42)。
サポートをシリンダロッドにはめ込み、サポートの端部でシリンダバレルの端とシリンダロッドの端を確実に支える(図 43)。
タンク・アセンブリを下げてもよい状態になったら、安全サポートを取り外して元の位置(ROPS パネル後ろ保管用ブラケット)に収納する。
安全サポートをシリンダに取り付けたままでタンク・アセンブリを下げようとしないこと。
シリンダを縮めて慎重にタンクを降下させる。
タンクアセンブリを固定する前方のボルトを取り付ける。
ブームエクステンションを後方に開く。
ブーム昇降スイッチを使ってブームエクステンションを移動走行位置に上げる。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
50運転時間ごと |
|
100運転時間ごと |
|
100運転時間ごと、または1年に1回のうち早く到達した方の時期に、全部のベアリングとブッシュのグリスアップを行います。
グリスの種類:No.2リチウム系グリス
異物を入れてしまわないよう、グリスニップルをきれいに拭く。
グリスガンでグリスを注入する。
はみ出したグリスはふき取る。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
100運転時間ごと |
|
Important: ブームの蝶番を水洗いした場合には、蝶番アセンブリから水と異物を完全に除去し、新しいグリスを塗ってください。
グリスの種類:No.2リチウム系グリス
異物を入れてしまわないよう、グリスフィッティングをきれいに拭く。
グリスガンでグリスを注入する図 45。
はみ出したグリスはふき取る。
各ブームピボットについて上記の作業を行う。
この散布装置で取り扱う農薬は人体や動植物、土壌などに危険を及ぼす可能性があるので取り扱いには十分注意すること。
自分自身の安全を守るために、農薬を取り扱う前に、容器に張ってあるラベルや安全データシートなど取り扱い上の注意をよく読んで理解し、薬剤メーカーの指示を守る。たとえば、保護めがね(ゴグル)、手袋など、薬剤との接触を防止し危険から身を守ることのできる適切な保護対策を講じる。
散布する薬剤は一種類とは限らないので、取り扱っているすべての薬剤に関して注意事項を必ず確認する。
上記安全確保に必要な情報が手に入らない場合には、この装置の運転を拒否すること!
散布装置の取り扱いを開始するまえに、その装置を前回使用したあとに薬剤メーカーの指示に従って3回のすすぎ洗いや必要な中和処理が行われたかを確認し、さらに、すべてのバルブについてそれぞれ 3 回の開閉操作を行うこと。
十分な量の水と石鹸を身近に常備し、薬剤が皮膚に直接触れた場合には、直ちに洗い流すこと。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
200運転時間ごと |
|
400運転時間ごと |
|
散布系統の各ホースを点検し、割れ、漏れその他の破損が発生していないか調べてください。同時に、接続部やフィッティングも点検してください。破損しているホースやフィッティングは交換してください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
400運転時間ごと |
|
Note: 以下の構成機器は消耗機材であり通常の使用によって劣化磨耗しますので、製造上の瑕疵が明らかな場合を除き、このマシンの製品保証の対象にはなりません。
弊社代理店に依頼して、以下の項目についてポンプの内部点検を行ってください:
ポンプのダイヤフラム
ポンプのチェックバルブアセンブリ
必要に応じて部品の交換を行ってください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
400運転時間ごと |
|
平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、ポンプとエンジンを停止し、キーを抜き取る。
ブームを散布位置にセットし、スタンドに載せるか紐でつるすかして、ブームを支える。
ブームを支えておきながら、ピボットピンをブームアセンブリに固定しているボルトとナットを取り外す(図 46)。
ピボットピンを取り外す。
センターフレームからブーム&ピボットブラケットアセンブリを取り外すとナイロン製ブッシュが見える。
ナイロンブッシュを取り外し、ピボットブラケットの前面および後面側から見て点検する (図 46)。
Note: 磨耗したり破損したりしている場合は交換してください。
ナイロン製ブッシュに少量のオイルを塗り、ピボットブラケットに取り付ける。
センターフレームにブーム&ピボットブラケットアセンブリを取り付け、開口部を整列させる(図 46)。
ピボットピンを取り付け、先ほど取り外したボルトとナットで固定する。
各ブームについて上記の作業を行う。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
200運転時間ごと |
|
内部を十分にすすぎ、完全に排水する。
スプレーヤからフローメータを外し、真水で洗浄する。
上流側のリテーナリングを外す(図 47)。
タービンとタービンハブをていねいに洗浄し、金属粉や展着剤を十分に除去する。
タービンのブレードの磨耗状態を観察する。
Note: タービンを手で持って回転させてみる。ほとんど抵抗なく自由に回転すれば問題ない。軽く回転しない場合には交換する。
フローメータを組み立てる。
低圧(0.34 bar)のエアで吹いてタービンが抵抗なく回転することを確認する。
Note: 軽く回転しない場合には、タービンハブの一番下にある 6 角ボルトを 1/16 回転ずつゆるめて自由に回転できるようにする。
平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、PTO を解除し、エンジンを停止し、キーを抜き取る。
エンジンのシリンダヘッドや冷却フィン、ブロアハウジングを含めた車両全体を洗浄する。
Important: 機体は中性洗剤と水で洗うことができます。ただし高圧洗浄器は使用しないでください。高圧の水で洗浄すると電気系統やグリス部へ水が浸入する恐れがあります。また、コントロールパネルやヘッドライド、エンジン、バッテリー部に大量の水をかけないようにしてください。
散布システムを洗浄する;を参照。
バルブ・アセンブリのピストンを以下の手順で洗浄する:
バルブを OFF 位置(シャフトがホースのバーブに近くなる位置)にセットする。
Note: チューブの内部に水が残っていないことを確認する。
弁座をバルブ・アセンブリに固定しているフォーク(3本)を外す(図 50)。
六角レンチ(3 mm)を使って、バルブ・アセンブリの中に固定されているピストン・アセンブリを取り外す。
Note: バルブにはスプリングが入っているので注意すること(図 50)。
ピストンを洗浄し、磨耗しているOリングは交換する。
ピストンのOリングすべてに植物油を塗り、先ほど取り外したねじでバルブ・アセンブリに元通りに取り付ける。
Note: バルブ・アセンブリにスプリングを忘れずに取り付けること。
フォーク(3本)で、バルブ・アセンブリに弁座を取り付ける。
ホースブームブラケットをスプレーヤのフレームに取り付ける;先ほど外したねじ(2本)とナットを使用する。
アルコール系でない、錆止め成分入りの RV 不凍液(生活用水用)による越冬処理を行う。
まず液剤タンクを空にし、ポンプを回す。ノズルから空気がふき出してくるまで続ける。
RV 不凍液と水を1:2の割合で混合した不凍液 50 リットルを液剤タンクに入れる。
ポンプを運転して不凍液を配管全体に行き渡らせる。
ブーム昇降スイッチを使ってブームを上げる。各ブームが完全に上昇して移動走行用クレードルに収まり、シリンダが完全に縮んでブームがX字型にたたまれるまで待つ。
Note: アクチュエータのロッドの破損を防止するため、ブームシリンダが完全に縮んだのを確認してください。
ブレーキの点検を行う;ワークマンのオペレーターズマニュアルを参照。
エアクリーナの整備を行う;ワークマンのオペレーターズマニュアルを参照。
グリスアップを行う;「潤滑」の章を参照。
機体各部のゆるみを点検し、必要な締め付けや交換、修理を行う。破損個所はすべて修理する。
ホースを点検し、破損や亀裂の入っているものは全て交換する。
ホースのフィッティングを確実に締め付ける。
表面のキズや塗装のはがれているところには再塗装を行う(塗料は代理店にて入手可能)。
汚れていない乾燥した場所で保管する。
機体にはカバーを掛けておく。
ワークマンからスプレーヤを取り外す場合には、以下の手順で行います;組み立ての章も参照してください。
スプレーヤのタンクアセンブリは重量があるので危険である。取り付け時や取り外し時に適切な保持を行わないと落下するなどして人身事故となる恐れがある。
取り付けや取りはずしなど台に固定されていない時は、ホイストなどで上から吊って保持すること。
タンク台についているアイ(吊り上げ穴)を利用して、タンク・アセンブリをリフトまたはホイストで吊る。
Note: これは、車体とアセンブリとを連結しているボルト類をゆるめた時に落下事故などを起こさないようにするための安全措置である。
ブームを約45°の角度まで下降させ、車両前方に折りたたむ。
ワイヤ・ハーネスと PTO シャフトの接続を外す。
コントロールボックスを外し、外したボルト類で、タンク台後部に取り付ける。
タンク台を車両に固定しているすべての固定具を取り外す。
Note: 外した部品は捨てないでください。
タンクを 7.5-10 cm 程度上昇させ、タンク台と左右の昇降シリンダを連結しているリンチピンとクレビスピンを取り外す。
シリンダを縮めて車体フレームのホルダーにしまう。
Note: タンク・アセンブリを車両から吊り上げて外す。
タンク・アセンブリが車体から外れたら、付属のジャッキ・スタンド4本を取り付けてクレビス・ピンで固定する。
車両を作業場から移動させる。
Problem | Possible Cause | Corrective Action |
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ブームから散布しない。 |
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散布がとまらない。 |
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ブームバルブから液洩れする。 |
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ブームを ON にすると水圧が下がる。 |
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