はじめに

この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からない、また適切な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。

製品の安全や取り扱い講習、アクセサリなどに関する情報、代理店についての情報の入手、お買い上げ製品の登録などをネットで行っていただくことができます:www.Toro.com

整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。

Important: シリアル番号デカルについている QR コード(無い場合もあります)をモバイル機器でスキャンすると、製品保証、パーツその他の製品情報にアクセスできます。

g294869

いまのうちに番号をメモしておきましょう。

この他に2つの言葉で注意を促しています。重要は製品の構造などについての注意点を、はその他の注意点を表しています。

警告

カリフォルニア州

第65号決議による警告

米国カリフォルニア州では、この製品を使用した場合、ガンや先天性異常などを誘発する物質に触れる可能性があるとされております。

安全について

  • 使用する前に、サルキーが適切に取り付けられており正常に機能することを確認してください。

  • 足を地面に突っ張って機体を安定させようとするのは非常に危険ですからやめてください。機械をコントロールすることができなくなったら、機械の走行方向と反対側に飛び降りてください。

  • サルキーの下に手足を差し入れないでください。

  • サルキー使用中は必ず両足で運転台に立ち、両手でバーをつかんだ状態で運転操作してください。

  • バックする時は運転台から降りてください。バックする時に運転台から降りるとサルキーは180°回転します。

  • バックするときには、足元と後方の安全に十分な注意を払ってください。

  • 運転台にはオペレータのみが一人で乗ってください。

  • 訓練を受けていない人にサルキーを使わせないでください。

  • 芝刈り機を搬送する時や法面を横断するように刈り込む時は、サルキーを搬送位置にロックしてください。

  • 旋回する時は速度を落としてください。どのような場所でも、急旋回は事故のもとになります。

  • 不整地やアップダウンの激しい場所ではサルキーを使用しないでください。

  • 周囲に障害物のない安全な場所で使用してください。周囲に樹木や壁などの障害物があることを忘れて不用意に機械をバックさせたり旋回させたりすると、思わぬ事故が起こる危険があります。サルキーを安全に使用できるだけの十分な余裕のない場所ではサルキーを使用しないでください。

  • 整備、修理、点検、調整などを行う前に、以下を実行してください:

    • 平らな場所に駐車する。

    • PTOを解除する。

    • 駐車ブレーキを掛ける。

    • エンジンを止め、キーを抜き取ってください。

  • ボルト、ナット類は常に十分に締めつけてください。良いコンディションに維持してください。

  • 交換部品は必ず純正品をお使いください。

  • サルキーを改造したり、対象外の機械に取り付けて使用したりしないでください。

安全ラベルと指示ラベル

Graphic

以下のラベルや指示は危険な個所の見やすい部分に貼付してあります。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。

decal116-8225
decal126-1400
decal133-8061
decal140-1917
decal140-1918

組み立て

Important: 91 cm (36") マシンにはウェイトキットが必要です。他のマシンではウェイトはオプションです。必要となるキットをトロ社代理店から入手して取り付けてから、サルキーを取り付けてください。

マシンの準備を行う

  1. 平らな場所に駐車する。

  2. PTO を解除し、駐車ブレーキを掛ける。

  3. エンジンを止め、キーを抜き取ってください。

サルキーを取り付ける

この作業に必要なパーツ

取り付けプレート1
ボルト4
ナット 4
ピボットピン1
ヘアピン・コッター1
移動用ピン1
サルキー1
  1. 芝刈り機の後下フレームにバックプレートを取り付ける;ボルト(4本)、ナット(4個)を使用する(図 2)。

    Note: 下側の穴は 36" マシン用です。それ以外のマシンには上穴を使用してください。

    g315914
  2. ピボットピンとヘアピンコッターで、サルキーをブラケットに取り付ける(図 3)。

    Note: 必ず、 J ピンのJ形端部をプレート上部に当ててください(図 4)。

    g315915
    g295053
  3. 移動用ピンを、図 5のように収納する。

    Important: 移動用ピンを牽引バーの中に入れないでください。

    g294868

運転操作

警告

運転中に運転台から落下すると重症を負う危険がある。

必ず両足で運転台に立ち、両手でバーをつかんだ状態で前進走行すること。バックする時は運転台がら降りること。

サルキーの使い方

サルキーの運転台に乗ってからマシンを始動してください。走行中はマシンの操縦バーをしっかり握って身体を安定させてください。

バックする時は、必ず完全に停止してからサルキーを降りてください。バックすると、サルキーは前方に回転して牽引バーの下に入り、マシンを前進させるとサルキーは元の状態に戻ります。

移動位置の使用方法

  1. 平らな場所に停車し、PTOを切り、駐車ブレーキを掛け、走行コントロールレバーを開いてニュートラルロック位置にする。

  2. エンジンを止め、キーを抜き取る。

  3. 移動用ピンを取り外す。

  4. 運転台を前方に回して移動用ピンで固定する(図 6)。

    Note: マシンをバックさせて運転台を前方に回すこともできます。

    g315917
  5. ハンドルを握ってサルキーを持ち上げて前方に倒すと、ラッチが掛かってブラケットに固定される(図 6)。

    g315916
  6. サルキーを使用位置に戻すには、サルキーを前方に押し出してラッチを外し、ハンドルを持ってサルキーを降ろす。移動用ピンを外してピンプレートに収納する(図 5)。

保守

サルキーのグリスアップ

整備間隔整備手順
使用するごとまたは毎日
  • グリスフィッティングを点検する。
  • 40運転時間ごと
  • 運転台をグリスアップする(洗浄後はすぐに行ってください)。
  • 使用するグリス:汎用グリス

    1. 平らな場所に駐車し、PTOを解除し、駐車ブレーキを掛ける。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取ってください。

    3. グリスフィッティングをウェスできれいに拭く。

      Note: フィッティング前部にペンキが付着している場合には、必ず落としておく。

    4. フィッティングにグリスガンを接続する。

    5. ベアリングからグリスがはみ出てくるまでグリスを入れる。

    6. はみ出したグリスをふき取る。

    g295121