はじめに

この機械は回転刃を使用するリール式乗用芝刈り機であり、そのような業務に従事するプロのオペレータが運転操作することを前提として製造されています。この製品は、集約的で高度な管理を受けているゴルフ場やスポーツフィールドの芝生、あるいは商用目的で使用される芝生に対する刈り込み管理を行うことを主たる目的として製造されております。本機は、雑草地や道路わきの草刈り、農業用地における刈り取りなどを目的とした機械ではありません。

この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からない、適切で安全な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。

弊社のウェブサイト www.Toro.com で製品やアクセサリ情報の閲覧、代理店についての情報閲覧、お買い上げ製品の登録などを行っていただくことができます。

整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。

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この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号 (図 2) を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。

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この他に2つの言葉で注意を促しています。重要 は製品の構造などについての注意点を、はその他の注意点を表しています。

この製品は、関連するEU規制に適合しています。詳細については、DOC シート(規格適合証明書)をご覧ください。

Important: この製品のエンジンのマフラーにはスパークアレスタが装着されておりません。カリフォルニア州の森林地帯・潅木地帯・草地などでこの機械を使用する場合には、法令によりスパークアレスタの装着が義務づけられています。他の地域においても同様の規制が存在する可能性がありますのでご注意ください。

警告

カリフォルニア州

第65号決議による警告

カリフォルニア州では、ディーゼルエンジンの排気には発癌性や先天性異常などの原因となる物質が含まれているとされております。

安全について

この機械は、EN ISO 5395:2013 規格およびANSI B71.4-2012 規格に適合しています。ただしEN規格に適合するためには所定のステッカーの貼付が必要となります。

間違った使い方や整備不良は人身事故などの原因となります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識のついている遵守事項は必ずお守りください。これは「注意」、「警告」、「危険」など、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生することがあります。

安全な運転のために

トレーニング

  • このオペレーターズマニュアルや関連する機器のマニュアルをよくお読みください。各部の操作方法や本機の正しい使用方法に十分慣れておきましょう。

  • オペレータが日本語を読めない場合には、オーナー の責任において、このオペレーターズマニュアル の内容を十分に説明してください。

  • 子供や正しい運転知識のない方には機械の操作や整備をさせないでください。地域によっては機械のオペレータに年齢制限を設けていることがありますのでご注意ください。

  • 周囲にペットや人、特に子供がいる所では絶対に作業をしないでください。

  • 人身事故や器物損壊などについてはオペレータやユーザーが責任を負うものであることを忘れないでください。

  • 人を乗せないでください。

  • 本機を運転する人、整備する人すべてに適切なトレーニングを行ってください。トレーニングはオーナーの責任です。特に以下に挙げる点についての確実な理解が必要です:

    • 乗用芝刈り機を取り扱う上での基本的な注意点と注意の集中;

    • 斜面で機体が滑り始めるとブレーキで制御することは非常に難しくなること;斜面で制御不能となるおもな原因として:

      • タイヤグリップの不足;

      • 速度の出しすぎ;

      • ブレーキの不足;

      • 機種選定の不適当;

      • 地表条件、特に傾斜角度を正しく把握していなかった。

      • ヒッチの取り付けや積荷の重量分配の不適切。

運転の前に

  • 刈り込み作業には必ず、滑らない頑丈な靴と長ズボン、ヘルメット、安全めがね、および聴覚保護具を着用してください。長い髪、だぶついた衣服、装飾品などは可動部に巻き込まれる危険があります。また、裸足やサンダルで機械を運転しないでください。

  • 機械にはね飛ばされて危険なものが落ちていないか、作業場所をよく確認しましょう。

  • マフラーが破損したら必ず交換してください。

  • 作業場所を良く観察し、安全かつ適切に作業するにはどのようなアクセサリやアタッチメントが必要かを判断してください。メーカーが認めた以外のアクセサリやアタッチメントを使用しないでください。

  • オペレータコントロールやインタロックスイッチなどの安全装置が正しく機能しているか、また安全カバーなどが外れたり壊れたりしていないか点検してください。これらが正しく機能しない時には機械を使用しないでください。

運転操作

  • 有毒な一酸化炭素ガスなどを含むエンジン排気が溜まるような閉め切った場所ではエンジンを運転しないでください。

  • 作業は日中または十分な照明のもとで行ってください。

  • エンジンを掛ける前には、アタッチメントのクラッチをすべて外し、ギアシフトをニュートラルにし、駐車ブレーキを掛けてください。エンジンは、必ず運転席に座って始動してください。運転するときは必ず ROPS を取り付けた上で シートベルトを着用すること。

  • 回転部やその近くには絶対に手足を近づけないでください。また排出口の近くにも絶対に人を近づけないでください。

  • 「安全な斜面」はあり得ません。芝生の斜面での作業には特に注意が必要です。転倒を防ぐために以下の注意を厳守すること:

    • 斜面では急停止急発進しない。

    • 斜面の走行や小さな旋回は低速で。

    • 隆起や穴、隠れた障害物がないか常に注意する。

    • 斜面を横切りながらの作業は、そのような作業のために設計された芝刈機以外では絶対行わない。

  • 隠れて見えない穴や障害物に常に警戒を怠らないようにしましょう。

  • 道路付近で作業するときや道路を横断するときは通行に注意しましょう。

  • 移動走行を行うときはリールの回転を止めてください。

  • アタッチメントを使用するときは、排出方向に気を付け、人に向けないようにしてください。また作業中は機械に人を近づけないでください。

  • ガードが破損したり、正しく取り付けられていない状態のままで運転しないでください。インタロック装置は絶対に取り外さないこと、また、正しく調整してお使いください。

  • エンジンのガバナの設定を変えたり、エンジンの回転数を上げすぎたりしないでください。規定以上の速度でエンジンを運転すると人身事故が起こる恐れが大きくなります。

  • 運転位置を離れる前に以下の注意を厳守すること:

    • 平坦な場所に停止する。

    • PTOの接続を解除し、アタッチメントを下降させる。

    • ギアシフトをニュートラルに入れ、駐車ブレーキを掛ける。

    • エンジンを止め、キーを抜き取る。

  • 以下のような状況になった場合には、アタッチメントの駆動を停止し、エンジンを止め、キーを抜き取ってください:

    • 刈り高を変更するとき。ただし運転位置から遠隔操作で刈り高を変更できる時にはこの限りでありません。

    • 詰まりを取り除くとき。

    • 機械の点検・清掃・整備作業などを行うとき。

    • 異物をはね飛ばしたときや機体に異常な振動を感じたとき(直ちに点検してください)。カッティングユニットに損傷がないか点検し、必要があれば修理を行ってください。点検修理が終わるまでは作業を再開しないでください。

  • 移動走行中や作業を休んでいるときはアタッチメントの駆動を止めてください。

  • 以下の作業を行う前には、アタッチメントの駆動を止め、エンジンを止めてください:

    • 燃料補給

    • 刈り高を変更するとき。ただし運転位置から遠隔操作で刈り高を変更できる時にはこの限りでありません。

  • エンジンを停止する時にはスロットルを下げておいて下さい。また、燃料バルブの付いている機種では燃料バルブを閉じてください。

  • 絶対に、リールを回転させたままでカッティングユニットを上昇させないでください。

  • カッティングユニットに手足を近づけないでください。

  • バックするときには、足元と後方の安全に十分な注意を払ってください。

  • 旋回するときや道路や歩道を横切るときなどは、減速し周囲に十分な注意を払ってください。

  • アルコールや薬物を摂取した状態での運転は避けてください。

  • 機械が落雷を受けると最悪の場合死亡事故となります。稲光が見えたり雷が聞こえるような場合には機械を運転しないで安全な場所に避難してください。

  • トレーラやトラックに芝刈り機を積み降ろすときには安全に十分注意してください。

  • 公道を通行することが法律で認められている場合には右左折や停止時に法律で定められている信号灯などを確実に操作してください。

ROPS(横転保護バー)の使用と保守整備

  • ROPS(横転保護バー)は効果の高い重要な安全装置です。運転する時は常にROPSを完全に立てた状態にし、必ずシートベルトと共にお使いください。

  • どうしても必要な場合以外にはROPSを降ろさないでください。ROPSを降ろした状態ではシートベルトを使用しないでください。 

  • ROPS を折りたたんでしまうと、転倒時に安全保護ができなくなることを十分認識してください。

  • 緊急時にはシートベルトを迅速に外せるよう、練習しておいてください。

  • 作業場所を必ず事前に確認してください。法面、段差、水などがある現場では、必ずROPSを立てて運転してください。 

  • 頭上の安全(木の枝、門、電線など)に注意し、これらに機械や頭をぶつけないように注意してください。

  • ROPS自体に損傷がないか、また、取り付け金具がゆるんでいないか、定期的に十分に点検を行い、万一の際に確実に役立つようにしておいてください。

  • ROPS が破損した場合には修理せず、必ず新品に交換してください。

  • ROPSを外さないでください。

  • メーカーの許可なくROPSを改造することを禁じます。

燃料の安全な取り扱い

  • 人身事故や物損事故を防止するために、ガソリンの取り扱いには細心の注意を払ってください。ガソリンは極めて引火しやすく、またその気化ガスは爆発性があります。

  • 燃料取り扱い前に、引火の原因になり得るタバコ、パイプなど、すべての火気を始末してください。

  • 燃料の保管は必ず認可された容器で行ってください。

  • エンジン回転中やエンジンが熱い間に燃料タンクのふたを開けたり給油しないでください。

  • 給油はエンジンの温度が下がってから行いましょう。

  • 屋内では絶対に給油しないでください。

  • ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、絶対に機械や燃料容器を保管・格納しないでください。

  • トラックの荷台に敷いたカーペットやプラスチックマットなど絶縁体の上で燃料の給油をしないでください。ガソリン容器は車から十分に離し、地面に直接置いて給油してください。

  • 給油は、機械をトラックやトレーラから地面に降ろし、機体を接地させた状態で行ってください。機械を車両に搭載したままで給油を行わなければいけない場合には、大型タンクのノズルからでなく、小型の容器から給油してください。

  • 給油は、給油ノズルを燃料タンクの口に接触させた状態を維持して行ってください。

  • ノズルを開いたままにする器具などを使わないでください。

  • もし燃料を衣服にこぼしてしまった場合には、直ちに着替えてください。

  • 絶対にタンクから燃料をあふれさせないでください。給油後は燃料タンクキャップをしっかりと締めてください。

保守整備と格納保管

  • 常に機械全体の安全を心掛け、また、ボルト、ナット、ねじ類が十分に締まっているかを確認してください。

  • 火花や裸火を使用する屋内で本機を保管する場合は、必ず燃料タンクを空にし、火元から十分離してください。

  • 閉めきった場所に本機を保管する場合は、エンジンが十分冷えていることを確認してください。

  • 火災防止のため、エンジンやサイレンサ/マフラー、バッテリー搭載部、燃料タンクの周囲、カッティングユニット駆動部の周囲、および駆動部分に、余分なグリス、草や木の葉、ホコリなどが溜まらないようご注意ください。オイルや燃料がこぼれた場合はふきとってください。

  • 磨耗したり破損したりしている部品は安全のために交換してください。

  • 燃料タンクの清掃などが必要になった場合は屋外で作業を行ってください。

  • 機体から離れる時には必ずカッティングユニットを降下させておいてください。ただし、カッティングユニットを上昇位置に確実にロックしておくことができる場合はこの限りでありません。

  • 整備・調整作業の前には、必ず機械を停止し、カッティングユニットを下げ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止し、キーを抜いてください。また、必ず機械各部の動きが完全に停止したのを確認してから作業に掛かってください。

  • 格納中や搬送中は、燃料バルブを閉じてください。裸火の近くに燃料を保管しないでください。

  • 平らな場所に停車してください。知識のない人には絶対に作業を任せないでください。

  • 必要に応じ、ジャッキなどを利用して機体を確実に支えてください。

  • 機器類を取り外すとき、スプリングなどの力が掛かっている場合があります。取り外しには十分注意してください。

  • 修理作業に掛かる前にバッテリーの接続を外してください。バッテリーの接続を外すときにはマイナスケーブルを先に外し、次にプラスケーブルを外してください。取り付けるときにはプラスケーブルから接続する。

  • 可動部に手足を近づけないよう注意してください。エンジンを駆動させたままで調整を行うのは可能な限り避けてください。

  • バッテリーの充電は、火花や火気のない換気の良い場所で行ってください。バッテリーと充電器の接続 や切り離しを行うときは、充電器をコンセントから抜いておいてください。また、安全な服装を心がけ、工具は確実に絶縁されたものを使ってください。

搬送する場合

  • トレーラやトラックに芝刈り機を積み降ろすときには安全に十分注意してください。

  • 積み込みには、機体と同じ幅のある歩み板を使用してください。

  • 荷台に載せたら、ストラップ、チェーン、ケーブル、ロープなどで機体を確実に固定してください。機体の前後に取り付けた固定ロープは、どちらも、機体を外側に引っ張るように配置してください。

安全にお使いいただくために: TORO からのお願い

以下の注意事項はCEN、ISO、ANSI規格には含まれていませんが、Toroの芝刈り機を安全に使用していただくために必ずお守りいただきたい事項です。

この機械は手足を切断したり物をはね飛ばしたりする能力があります。重傷事故や死亡事故を防ぐため、すべての注意事項を厳守してください。

この機械は本来の目的から外れた使用をするとユーザーや周囲の人間に危険な場合があります。

警告

エンジンの排気ガスには致死性の有毒物質である一 酸化炭素が含まれている。屋内や締め切った場所ではエンジンを運転しないこと。

運転の前に

特殊な場所(例えば斜面)のための作業手順や安全確認規則をきちんと作成し、全員がそれを守って作業を行うよう徹底してください。本機で芝刈り作業を行う場所すべてについて斜面の危険度調査を行ってください。 この調査は、常識を十分に活かし、また、色々な芝状態や転倒の危険を考慮に入れてください。安全に刈り込みができそうな法面を判断する目安としてオペレーターズマニュアルのスロープチャートをご利用ください。調査の方法などについてはこのマニュアルの「運転」の章で解説しています。安全に刈り込みを行うことのできる最大傾斜角度については、機体に貼り付けたステッカーに表示しています。

トレーニング

斜面での運転操作に十分に慣れていることが必要です。斜面での注意不足は転倒につながりやすく、人身事故などの大きな事故になります。

運転操作

  • エンジンの緊急停止方法に慣れておきましょう。

  • テニスシューズやスニーカーでの作業は避けてください。

  • 安全靴と長ズボンの着用をおすすめします。地域によってはこれらの着用が義務付けられていますのでご注意ください。

  • 機械の可動部や排出口に手足を近づけないでください。

  • 給油は燃料タンクの首の根元から12 mm 程度下までとしてください。入れすぎないこと。

  • インタロックスイッチは使用前に必ず点検してください。スイッチの故障を発見したら必ず修理してから使用してください。

  • エンジンを始動する前に、駐車ブレーキが確実にかかっていること、走行ペダルがニュートラルになっていること、ブレードの回転が解除にセットされていることを確認してください。エンジンが始動したら駐車ブレーキを解放し、ペダルから足を離してください。走行ペダルを踏み込まないのに本機が走り出す場合は調整が必要です。動き出す場合には、このマニュアルの「保守」の項を参照して調整を行ってください。

  • 急斜面以外にも、サンドバンカーや池、溝、小川、などの近くでは特に注意が必要です。

  • 小さな旋回をする時や斜面での旋回時は必ず減速すること。

  • 斜面では旋回しないでください。

  • 急斜面での作業は避けてください。走行できても転倒する危険があります。

  • 実際に転倒が起きる角度は様々な要因に支配されており、一定ではありません。芝がぬれている時、地表面に凹凸がある時、速度が出すぎている時(特に旋回時)などは特に転倒しやすく、カッティングユニットの位置(上昇位置か下降位置か)、タイヤ空気圧やオペレータの経験なども影響します。一般に傾斜角度20°以下では転倒の恐れは少ないといわれます。25°程度で転倒の恐れは中程度となります。これ以上の角度では転倒人身事故の恐れが極めて大きくなります。この機械は傾斜角度25°以内の斜面でお使いください。

  • 下り坂ではハンドリングを安定させるためにカッティングユニットを下げてください。

  • 急停止や急発進をしないでください。

  • 後退ペダルをブレーキとして使用してください。

  • 道路付近で作業するときや道路を横断するときは通行に注意しましょう。常に道を譲る心掛けを。

  • 移動走行時にはカッティングユニットを上昇させてください。

  • エンジン回転中や停止直後は、エンジン本体、マフラー、排気管、油圧オイルタンクなどに触れると火傷の危険がありますから手を触れないでください。

  • この機械公道の走行を前提とした車両ではなく、いわゆる「低速走行車両」に分類されます。公道を横切ったり、公道上を走行しなければならない場合は、必ず法令を遵守し、必要な灯火類、低速走行車両の表示、リフレクタなどを装備してください。

保守整備と格納保管

  • 整備・調整作業の前には、必ずエンジンを停止し、キーを抜いてください。

  • 常に車両全体の安全を心掛けてください。また、ボルト、ナット、ネジ類が十分に締まっているかを確認してください。

  • 油圧系統のラインコネクタは頻繁に点検してください。油圧を掛ける前に、油圧ラインの接続やホースの状態を確認してください。

  • 油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出していますから、手などを近づけないでください。リークの点検には新聞紙やボール紙を使い、絶対に手を直接差し入れたりしないでください。高圧で噴出する作動油は皮膚を貫通し、身体に重大な損傷を引き起こします。万一、油圧オイルが体内に入った場合には、この種の労働災害に経験のある施設で数時間以内に外科手術を受けないと壊疽を起こします。

  • 油圧系統の整備作業を行う時は、必ずエンジンを停止し、カッティングユニットを下降させてシステム内部の圧力を完全に解放してください。

  • エンジンを回転させながら調整を行わなければならない時は、手足や頭や衣服をカッティングユニットや可動部に近づけないように十分ご注意ください。また、無用の人間を近づけないようにしてください。

  • ガバナの設定を変えてエンジンの回転数を上げないでください。Toro正規代理店でタコメータによるエンジン回転数検査を受け、安全性と精度を確認しておきましょう。

  • オイルの点検や補充は、必ずエンジンを停止した状態で行ってください。

  • 大がかりな修理が必要になった時、補助が必要な時は、Toro 正規代理店にご相談ください。

  • いつも最高の性能と安全性を維持するために、必ずToroの純正部品をご使用ください。他社の部品やアクセサリを御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。

音力レベル

この機械は、音力レベルが 101 dBA であることが確認されています; ただしこの数値には不確定値(K)1 dBA が含まれています。

音力レベルの確認は、ISO 11094 に定める手順に則って実施されています。

音圧レベル

この機械は、オペレータの耳の位置における音圧レベルが 85 dBA であることが確認されています; ただしこの数値には不確定値(K)1 dBA が含まれています。

音圧レベルの確認は、EN ISO 規則 5395:2013 に定める手順に則って実施されています。

振動レベル

腕および手

右手の振動レベルの実測値 = 0.28 m/s2

左手の振動レベルの実測値 = 0.26 m/s2

不確定値(K) = 0.14 m/s2

実測は、EN ISO 5395:2013 に定められた手順に則って実施されています。

全身

振動レベルの実測値 = 0.2m/s2

不確定値(K) = 0.1m/s2

実測は、EN ISO 5395:2013 に定められた手順に則って実施されています。

安全ラベルと指示ラベル

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危険な部分の近くには、見やすい位置に安全ラベルや指示ラベルを貼付しています。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。

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組み立て

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

カッティングユニットを取り付ける

  1. 出荷用ブラケットからリールモータを取り出す。

  2. 出荷用のブラケットを外して破棄する。

  3. カッティングユニットをカートンから取り出す。同梱されているカッティングユニット用オペレーターズマニュアルに従って、希望の設定に組み立て、調整を行う。

  4. カウンタウェイト(図 3) を、決められている側に取り付ける;カッティングユニットのオペレーターズマニュアルを参照。

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  5. どのカッティングユニットも、カッティングユニットの右側にターフ補正スプリングを取り付けて出荷している。ターフ補正スプリングは、リール駆動用モータを取り付ける側に取り付ける必要がある。以下の要領で、ターフ補正スプリングの位置換えを行う:

    1. カッティングユニットのタブにロッドブラケットを固定しているキャリッジボルト2本を外す(図 4)。

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    2. スプリングチューブボルトをキャリアフレームのタブに固定しているフランジナットを外して(図 4)アセンブリを取り外す。

    3. スプリングチューブのボルトを、反対側のキャリアフレームのタブに取り付け、フランジナットで固定する。

      Note: ボルトは、図 4に示すように、頭部が外側にくるように取り付ける。

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    4. カッティングユニットのタブにロッドブラケットを取り付け、キャリッジボルト2本とナットで固定する(図 5)。

    Note: カッティングユニットをトラクションユニットに取り付ける時には、ロッドブラケットの隣にあるスプリングロッド穴にヘアピンコッターを、忘れずに取り付けてください。トラクションユニットを外している時は、必ずヘアピンコッターをロッドの端の穴に差し込んでおいてください。

  6. 全部の昇降アームを完全に下降させる。

  7. 昇降アームのピボットヨークからスナッパピンとキャップを外す (図 6)。

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  8. フロントに取り付けるカッティングユニットは、昇降アームの下に入れるときにキャリアフレームのシャフトを昇降アームのピボットヨークに挿入する(図 7)。

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  9. 刈高が 19 mm を超える場合、後カッティングユニットは以下の手順で調整してください。

    1. 昇降アームのピボットシャフトを昇降アームに固定しているリンチピンとワッシャを外し、昇降アームからピボットシャフトを抜き出す(図 8)。

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    2. 昇降アームのヨークをキャリアフレームのシャフトに通す (図 7)。

    3. 昇降アームのシャフトを昇降アームに通して、ワッシャとリンチピンで固定する (図 8)。

  10. キャリアフレームシャフトと昇降アームヨークの上からキャップを取り付ける。

  11. スナッパピンを使って、キャップとキャリアフレームのシャフトを昇降アームのヨークに固定する。

    Note: カッティングユニットをステアリングモードで使う場合はスロットを使い、固定モードで使用する場合には、穴を使う(図 6)。

  12. スナッパピンで、昇降アームのチェーンをチェーンブラケットに固定する (図 9)。

    Note: カッティングユニットの オペレーターズマニュアルで指定されているリンクを使用すること。

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  13. リールモータのスプラインシャフトにきれいなグリスを塗りつける。

  14. リールモータのOリングにグリスを塗ってモータフランジに取り付ける。

  15. モータを右にひねってモータフランジのロックナットをかわしながらモータを取り付ける(図 10)。モータを左にひねってフランジをナットに噛み込ませてセットし、ナットを締め付けて固定する。

    Important: リールモータの各ホースにねじれ、折れ、挟まれなどがないことを確認する。

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ターフ補正スプリングを調整する

ターフ補正スプリング(図 11)は、前ローラから後ローラへと、カッティングユニットの体重移動を行います。これにより、マーセリングやボビングと呼ばれる「波打ったような」仕上がりを防いでいます。

Important: この調整は、カッティングユニットをトラクタに取り付け、ユニットを真っ直ぐ前に向けて床に降ろした状態で行ってください。

  1. スプリングロッドの後穴にヘアピンコッターを忘れずに取り付けてください(図 11)。

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  2. スプリングロッド前部の6角ナットを締めて、スプリング(圧縮状態)の長さが12.7cm になるようにする(図 11)。

    Note: アップダウンの激しい場所で使用する時には、スプリングの長さを 2.5cmに調整してください。地表追従性が若干下がります。

CE用ステッカーを貼り付ける

この作業に必要なパーツ

警告ステッカー(120-1686)1

本機を CE 地域内で使用する場合には、警告ステッカー 120-1686 を、英語のステッカー 120-1683 の上から貼り付けてください。

フードラッチを取り付ける(CE向けのみ)

この作業に必要なパーツ

ロックブラケット1
リベット2
ワッシャ 1
ねじ(¼" x 2")1
ロックナット, ¼"1
  1. フードラッチブラケットからフードラッチを外す。

  2. フードラッチのブラケットをフードに固定しているリベット(2本)を外し (図 12) フードからフードラッチのブラケットを取り外す。

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  3. CEロックブラケットとフードラッチブラケットの穴を整列させてフードにセットする。

    Note: ロックブラケットをフード側に(フードに当てて)取り付けます(図 13)。ロックブラケットアームについているボルト&ナットアセンブリは外さないでください。

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  4. フードの内側にある穴に、ワッシャを整列させる。

  5. ブラケットとワッシャをフードにリベットで固定する(図 13)。

  6. フードラッチブラケットにフックをかける(図 14)。

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  7. フードロックブラケットのもう一つのアームにボルトを差し込んでラッチをロックする(図 15)。

    Note: ボルトをしっかりと締め付けるが、ナットは締め付けない。

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カッティングユニットのキックスタンドを使う

この作業に必要なパーツ

カッティングユニットのキックスタンド1

ベッドナイフやリールを見るためにカッティングユニットを立てる場合には、ベッドバー調整ねじのナットが床面に接触しないように、カッティングユニットの後ろ側についているスタンドで支えてください(図 16)。

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スタンドを立てたら、スナッパピンでキックスタンドをチェーンブラケットに固定します(図 17)。

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製品の概要

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走行ペダル

前進走行を行なうには、走行ペダル(図 18)を踏み込みます。後退ペダル(図 18)を踏み込むと後退しますが、前進走行中はブレーキとしてもこのペダルを使用できます。ペダルから足をはなせばニュートラル位置となり、車両は停止します。

刈り込み・移動走行切り換えレバー

かかとで操作するレバーです(図 18)。左位置で移動走行モード、右位置で刈り込みモードとなります。「刈り込み」位置以外ではリールは回転しません。また、「移動走行」位置ではカッティングユニットを降下させることはできません。

Important: 刈り込み速度は、出荷時に 9.7 km/h に調整されています。ストップねじ(図 19)の調整で速度を上げることができます。

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チルトステアリングレバー

レバー(図 18)を下げると、ハンドルの角度(位置)を調整できるようになります。調整が終わったらレバーを上げて固定してください。

始動スイッチ

始動スイッチ(図 20)はエンジンの始動、停止、予熱を行うスイッチで、3つの位置があります: OFF, ON/Preheat, STARTの 3 位置です。キーをON/Preheat 位置に回して、そのままグロープラグランプが消えるのを待ち(7秒間程度)、その後にキーを START 位置に回します。エンジンが始動したら、キーから手を離してください。キーは自動的に On/Run 位置まで戻ります。キーを OFF 位置に回せばエンジンは停止します。事故防止のため、キーは抜き取っておいてください。

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スロットル

スロットル(図 20)を前に倒すとエンジン回転速度が速くなり、後ろに引くと遅くなります。

回転許可/禁止スイッチ

リール回転許可/禁止スイッチ(図 20)と、カッティングユニット昇降レバーとを使って刈り込みを行います。 カッティングユニット昇降レバーが移動走行位置にセットされているときには、カッティングユニットを下降させることができません。

アワーメータ

アワーメータ(図 20)は左側コントロールパネルにあって本機の稼働時間を積算表示します。このメータは始動スイッチをON位置にすると始動します。

カッティングユニット操作レバー

このレバー(図 20)で、カッティングユニットの昇降動作を行うほか、カッティングユニットが刈り込みモードになっているときには、カッティングユニットの回転と停止も行います。 カッティングユニット昇降レバーが移動走行位置にセットされているときには、カッティングユニットを下降させることができません。

Note: カッティングユニットを再度回転させた時には、ユニットが昇降動作中にレバーを前位置に倒した状態に保持する必要はありません。

冷却水温警告灯

エンジンの冷却水の温度が異常に高くなると警告灯(図 20)が点灯します。カッティングユニットが停止しますが、トラクションユニットを停止させずに冷却液の温度が更に5度上昇すると、エンジンが停止します。

オイル圧警告灯

オイル圧警告灯(図 20)は、エンジンオイルの圧力が危険域まで下がると点灯します。

オルタネータランプ

オルタネータランプ(図 20)は、エンジンが作動中は消えているのが正常です。点灯した場合は充電系統の異常ですから修理が必要です。

グロープラグ・インジケータ

グロープラグ・インジケータランプ(図 20)は、グロープラグが作動中に点灯します。

駐車ブレーキ

エンジンを停止させる時には、車体が不意に動き出さないよう、必ず駐車ブレーキ(図 20)を掛けてください。レバーを手前に引くと駐車ブレーキがかかります。駐車ブレーキが掛かっているのに走行ペダルが踏むとエンジンが停止します。

故障診断ランプ

マシンに異常が検出された場合に診断ランプ(図 20)が点灯します。

燃料計

燃料計(図 21)は、燃料タンクに残っている燃料の量を表示します。

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電源ソケット

電源ソケットは、コントロールパネルの外側にあり、12 V の電源を供給することができます(図 22)。

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リール速度コントロールノブ

カッティングユニットの回転速度をコントロールします(図 23)。ノブを左に回すとリールの回転速度が増加します。リール速度チャート(図 32)を参考にして、適切なリール速度に設定してください。

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バックラップレバー

リール回転許可/禁止コントロールレバーと組み合わせてバックラップを行うことができます(図 23)。

Note: 仕様および設計は予告なく変更される場合があります。

刈幅208 cm(82 インチ)
全幅 239 cm(94 インチ)
移動走行時の幅:231 cm(91 インチ)
全長295 cm
ROPS 最上部までの高さ188 cm
ホイールベース151 cm(59.5 インチ)
重量(18 インチ, 8 枚刃カッティングユニット搭載時)900 kg
重量(カッティングユニットを含まない)708 kg

アタッチメントとアクセサリ

トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、マシンの機能をさらに広げることができます。 詳細は弊社の正規サービスディーラ、または代理店へお問い合わせください。www.Toro.comでもすべての認定アタッチメントとアクセサリをご覧になることができます。

運転操作

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

エンジンオイルの量を点検する

整備間隔整備手順
使用するごとまたは毎日
  • エンジンオイルの量を点検する。
  • エンジンにはオイルを入れて出荷していますが、初回運転の前後に必ずエンジンオイルの量を確認してください。

    油量は約 3.8 リットル(フィルタ共)です。

    以下の条件を満たす高品質なエンジンオイルを使用してください:

    • API規格CH-4、CI-4 またはそれ以上のクラス。

    • 推奨オイル:SAE 15W-40(-17℃以上)

    • 他に使用可能なオイル:SAE 10W-30 または 5W-30(全温度帯)

    Note: Toro のプレミアムエンジンオイル(10W-30 または 5W-30)を代理店にてお求めいただくことができます。パーツカタログでパーツ番号をご確認ください。

    Note: エンジンオイルを点検する最もよいタイミングは、その日の仕事を始める直前、エンジンがまだ冷えているうちです。既にエンジンを始動してしまった場合には、一旦エンジンを停止し、オイルが戻ってくるまで約 10 分間程度待ってください。油量がディップスティックのADDマークにある場合は、FULLマークまで補給してください。入れすぎないように注意してください。油量が ADD マークと FULLマークの間であれば補給の必要はありません。

    1. 平らな場所に駐車する。

    2. ディップスティック(図 24)を抜き、ウェスで一度きれいに拭く。

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    3. ディップスティックを、チューブの根元までもう一度しっかりと差し込む。ディップスティックを引き抜いて油量を点検する。

    4. オイルの量が不足している場合は、補給口のキャップ(図 25)を取り、ディップスティックで油量を確認しながら少しずつ、 FULL マークまで補給する。

      g008882
    5. キャップを取り付けてフードを閉じる。

    燃料を補給する

    硫黄分の少ない(微量:500 ppm 未満、または極微量:15 ppm 未満)の新しい軽油またはバイオディーゼル燃料以外は使用しないでください。セタン値が 40以上のものをお使いください。燃料の劣化を避けるため、180日以内に使いきれる程度の量を購入するようにしてください。

    燃料タンク容量は約 42 リットルです。

    気温が -7°C 以上では夏用燃料(2号軽油)を使用しますが、気温が -7°C 以下の季節には冬用燃料(1号軽油または1号と2号の混合)を使用してください。低温下で冬用ディーゼル燃料を使うと、発火点や流動点が下がってエンジンが始動しやすくなるばかりでなく、燃料の成分分離(ワックス状物質の沈殿)によるフィルタの目詰まりを防止できるなどの利点があります。

    気温が -7° 以上の季節には夏用燃料を使用する方が、燃料ポンプの寿命を延ばします。

    バイオディーゼル燃料対応

    この機械はバイオディーゼル燃料を混合したB20燃料(バイオディーゼル燃料が20%、通常軽油が80%)を使用することができます。ただし、混合されている軽油のイオウ含有量は低レベルまたは極低レベルである必要があります。以下の注意を守ってお使いください。

    • バイオディーゼル成分が ASTM D6751 または EN 14214 に適合しているものを使用してください。

    • 混合後の成分構成が ASTM D975 または EN 590 に適合していること。

    • バイオディーゼル混合燃料は塗装部を傷める可能性がある。

    • 気温の低い場所でバイオディーゼル燃料を使う場合には、B5(バイオディーゼル成分が5%)またはそれ以下の製品をお使いください。

    • 時間経過による劣化がありうるので、シール部分、ホース、ガスケットなど燃料に直接接する部分をまめに点検すること。

    • バイオディーゼル燃料に切り換えた後に燃料フィルタが詰まる場合がある。

    • バイオディーゼルについて更に詳しい情報は、代理店にお問い合わせください。

    1. 燃料タンクのキャップ(図 26)の周囲をきれいに拭く。

    2. 燃料タンクのキャップを取る。

    3. タンクの首の根元まで燃料を入れる。燃料を入れすぎないでください。給油が終わったらキャップを締める。

    4. こぼれた燃料は火災防止のためにすぐに拭き取る。

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      危険

      軽油は条件次第で簡単に引火爆発する。発火したり爆発したりすると、やけどや火災などを引き起こす。

      • 燃料補給は必ず屋外で、エンジンが冷えた状態で行う。こぼれた燃料はふき取る。

      • 燃料タンク一杯に入れないこと。給油は燃料タンクの首の根元から 6-13 mm 程度下までとする。これは、温度が上昇して燃料が膨張したときにあふれないように空間を確保するためである。

      • 燃料取り扱い中は禁煙を厳守し、火花や炎を絶対に近づけない。

      • 安全で汚れのない認可された容器で保存し、容器には必ずキャップをはめること。

    冷却系統を点検する

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • 冷却液の量を点検する。
  • ラジエター/オイルクーラは毎日清掃してください(図 27)。ほこりの多い環境で使用している場合には、毎時間ごとに清掃してください; エンジンの冷却系統の清掃を参照。

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    ラジエターの冷却液は、水とエチレングリコール不凍液の 50/50 混合液です。毎日の作業前に液量を点検してください。

    冷却系統の容量はおよそ 5.7 リットルです。

    注意

    エンジン停止直後にラジエターのキャップを開けると、高温高圧の冷却液が吹き出してやけどを負う恐れがある。

    • エンジン回転中はラジエターのふたを開けないこと。

    • キャップを開けるときはウェスなどを使い、高温の水蒸気を逃がしながらゆっくりと開けること。

    1. 補助タンクの冷却水量を点検する(図 28)。エンジンが冷えた状態で、タンク側面についている2本の線の間にあれば適切である。

    2. 冷却液が不足している場合には、補助タンクに補給する。燃料を入れすぎないでください。

    3. 補助タンクのキャップを取り付けて終了。

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    油圧システムを点検する

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • 油圧オイルの量を点検する。
  • 油圧オイルタンクに約 13.2 リットルの高品質油圧オイルを満たして出荷しています。油圧オイルの点検は、オイルが冷えている状態で行うのがベストです。マシンは移動走行モードになっていることが必要です。油量を点検し、ディップスティックの ADD マーク以下であれば適正範囲の中ほどまで補給します。入れすぎないようにしてください。油量が ADD マークと FULLマークの間であれば補給の必要はありません。

    推奨オイルの銘柄を以下に示します:

    Toro プレミアム・オール・シーズン油圧作動液

    (19 リットル缶または 208 リットルドラム缶 — オイルのパーツ番号はパーツカタログをご覧になるか、代理店におたずねください。)

    他に使用可能なオイル:トロのオイルが入手できない場合は、以下に挙げる特性、条件および産業規格をすべて満たす通常の石油系オイルを使用することができます。オイルの性能や規格がマシンに適合しているかどうかについては専門業者にご相談ください。

    Note: 不適切なオイルの使用による損害については弊社は責任を持ちかねますので、品質の確かな製品をお使い下さる様お願いいたします。

    高粘度インデックス/低流動点アンチウェア油圧作動液, ISO VG 46マルチグレード
     物性:
      粘度, ASTM D445cSt @ 40°C 44-48cSt @ 100°C 7.9-9.1
      粘性インデックス: ASTM D2270140 またはそれ以上(粘性インデックスが高いものはマルチウェイトオイルです)
      流動点 ASTM D97-36.7°C--45°C
      FZG, フェールステージ11 以上
      水分含有量(新しい液)500 ppm (最大)
     産業規格:
      Vickers I-286-S, Vickers M-2950-S, Denison HF-0, Vickers 35 VQ 25 (Eaton ATS373-C)

    車両用に製造されている適切な油圧オイル(産業プラント用の油圧オイルではありません)。マルチウェイトタイプの ZnDTP または ZDDP アンチウェア(磨耗防止剤)入りの製品(アッシュレスではありません)を使用してください。

    Important: 多くの油圧オイルはほとんど無色透明であり、そのためオイル洩れの発見が遅れがちです。油圧オイル用の着色剤(20 ml 瓶)をお使いいただくと便利です。1瓶で 15~22リットルのオイルに使用できます。パーツ番号は P/N 44-2500。ご注文はトロ社の代理店へ。

    生分解合成油圧作動油

    (19 リットル缶または 208 リットルドラム缶 — オイルのパーツ番号はパーツカタログをご覧になるか、代理店におたずねください。)

    この合成生分解高品質オイルは、トロのこのマシンに適合していることが実証されています。他の合成オイルは、シールを腐食させるなどの問題を持っている可能性があります。そのようなオイルを使用されたことを原因とするトラブルについてはトロ社は責任を負いかねます。

    Note: この合成オイルは、過去に販売されていた生分解オイルとの互換性がありません。 詳細については弊社代理店におたずねください。

    上記以外に使用可能な生分解性オイル:

    • Mobil EAL Envirosyn H 46(米国内)

    • Mobil EAL Hydraulic Oil 46 (米国外)

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、エンジンを停止させる。

    2. 油圧オイルタンクの注油口周辺をきれいに拭き、キ ャップ(図 29)を外す。キャップを外す。

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    3. 補給口の首からディップスティックを抜き、ウ ェスできれいに拭う。もう一度首に差し込んで引き抜き、オイルの量を点検する。ディップスティックのマークから 6 mm の範囲にあれば適正である。

    4. 油量が少なければFULLマークまで補給する。

    5. ディップスティックとキャップを取り付ける。

    リールとベッドナイフの摺り合わせを点検する

    前日の調子に係わりなく、 毎日の点検の一つとして必ずリールとベッドナイフの接触状態を点検してください。リールと下刃の全長にわたって軽い接触があれば適正です。(カッティングユニットのオペレーターズマニュアルの「リールと下刃の調整」の項を参照してください。)

    タイヤ空気圧を点検する

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • タイヤ空気圧を点検する。
  • タイヤは空気圧を高めに設定して出荷しています。運転前に正しいレベルに下げてください。タイヤの適正空気圧は、0.83 bar(12 psi = 0.84 kg/m2)です。

    Note: 全部のタイヤを同じ圧力に調整しないと機械の性能が十分に発揮されず、刈り上がりの質が悪くなります。

    危険

    タイヤ空気圧が不足すると、斜面で機体が不安定になり、転倒など、生命に関わる重大な人身事故を起こしやすくなる。

    タイヤ空気圧は絶対に規定値以下に下げてはならない。

    ホイールナットのトルク締め

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 1 時間
  • ホイールナットのトルク締めを行う。
  • 使用開始後最初の 10 時間
  • ホイールナットのトルク締めを行う。
  • 200運転時間ごと
  • ホイールナットのトルク締めを行う。
  • ホイールナットを 61 to 88 N·m(45-65 ft-lb=6.2-8.9 kg.m)にトルク締めする。

    警告

    適切なトルク締めを怠ると車輪の脱落や破損から人身事故につながる恐れがある。

    ホイールナットのトルクを適切に維持すること。

    駐車ブレーキの点検

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • 駐車ブレーキを点検する。
    1. エンジンを始動し、カッティングユニットを上昇させ、駐車ブレーキを解除して、広くて平らな場所へ移動する。

    2. 駐車ブレーキを掛ける(図 30)。

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    3. 前進走行;走行ペダルを踏み込む。

      Note: 駐車ブレーキが掛かっているのに前進する場合には、駐車ブレーキを調整してください;駐車ブレーキの調整を参照。

      Note: 駐車ブレーキが正常に掛かっている場合は、前進させようとすると、エンジンが停止します。

    4. 駐車ブレーキの調整ができたら、ステップ2と3をもう一度行う。

      Note: 駐車ブレーキが掛かっているのに前進する場合には、駐車ブレーキの整備が必要です。左右のブレーキリンクが破損していないか、ブレーキレバーのピボットが破損していないか調べてください; 駐車ブレーキの整備を参照。

    5. エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転席を離れる。

    座席を調整する

    座席の前後位置調整

    運転席は前後にスライド調整することができます。座りやすく、コントロール装置を使いやすい位置に座席をセットします。

    1. レバーを左に動かすと座席のロックが解除されます(図 31)。

    2. 希望の位置に座席をスライドさせ、レバーから手をはなせばその位置に固定します。

    座席のサスペンション調整

    スムースで快適な乗り心地になるよう、サスペンションを調整することができます。一番運転しやすい位置にセットしてください。

    調整は、最も乗り心地が良いように前部についているノブを回して行います(図 31)。

    バックレストの位置調整

    快適な乗り心地になるよう、背もたれを調整することができます。すわり心地の一番よい位置に調整してください。

    調整は、前部についているノブを回して最も乗り心地が良い位置にセットします(図 31)。

    アームレスト位置の変更

    運転席のアームレストを調整して乗り心地をさらに改善することができます。使いやすい位置にアームレストをセットしてください。

    調整は、アームレストを上げ、ノブを回して行います(図 31)。

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    エンジンの始動と停止

    以下の場合には、エンジンを始動する前に燃料システムのエア抜きを実施する必要があります(「燃料系統」の「燃料システムからのエア抜き」を参照):

    • 新車を初めて始動する時

    • 燃料切れでエンジンが停止した時

    • 燃料系統の整備作業、例えばフィルタ交換、セパレータの洗浄などを行った後

    エンジンの始動手順

    1. 駐車ブレーキが掛かっていること、カッティングユニットの駆動スイッチが OFF 位置にあることを確認する。

    2. 走行ペダルから足をはなしてペダルがニュートラル位置にくることを確認する。

    3. スロットルをハーフスロットル位置にする。

    4. キーを差し込み、ON/Preheat 位置に回して、そのままグロープラグランプが消えるのを待ち(7秒間程度)、その後にキーを START 位置に回す。

      Note: エンジンが始動したら、キーから手を離す。キーは自動的に On/Run 位置まで戻ります。

      Important: スタータモータのオーバーヒートを防止するため、スタータは15 秒間以上連続で回転させないでください。10秒間連続で使用したら、60秒間の休止時間をとってください。

    5. エンジンを初めて始動した時、エンジンのオーバーホールを行った後などは、1-2分間の時間を取って前進および後退走行の確認を行う。また、昇降レバーやカッティングユニット駆動スイッチを操作して各部の作動状態を確認する。

      ハンドルを左右それぞれいっぱいまで切って応答を確認する。以上の点検の後、エンジンを停止させ、オイル漏れや各部のゆるみなどがないかさらに点検する。

      注意

      機体の点検を行う前に、機械の可動部がすべて完全 に停止していることを必ず確認すること。

    エンジンの停止手順

    エンジンを停止するには、スロットルをアイドル位置、カッティングユニット駆動スイッチを OFF 位置に戻し、始動キーをOFF位置に回して抜き取る。事故防止のため、キーは抜き取っておく。

    リール回転速度の設定を行う

    一定で、クオリティの高いカットを行い、均一な刈り上がり(見映え)を作るには、リール速度を正しく設定(運転席下)しておく必要があります。調整は以下の手順で行います:

    1. カッティングユニットの設定刈高にダイヤルを合わせる。

    2. 刈り込み条件に最も適した刈り込み速度を決める。

    3. リール速度チャート(図 32)を参考にして、適切なリール速度を選択する。

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    4. リールの速度を設定するには、ノブ(図 33)を回して、ノブの矢印を、所定の番号に合わせます。

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      Note: ターフの条件に合わせて、リールの回転速度を変えて構いません。集草バスケットを使用する場合には、リール速度を高く設定すると集草率が上昇します。

    昇降アームのカウンタバランスを調整する

    凹凸の激しいターフで一定の刈高にカット、サッチが厚くたまっているターフで削らないように刈るなど、様々なターフ条件に合わせて、後カッティングユニットの昇降アームについているカウンタバランスを調整することができます。

    調整は、カウンタバランスのスプリングの設定位置(全部で4ヶ所あります)を変更することによって行います。位置を1目盛り変えるごとに、カウンタバランスの重量効果が1.4 kg変わります。カウンタバランスをゼロにしたい場合には、スプリングを第1スプリングアクチュエータの裏側(第4番目の位置)にセットしてください。

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。

    2. 調整作業の最中に、スプリングのテンションが掛からないようにするため、スプリングの長い方の端にパイプなどを通してスプリングの力を殺しておく(図 34)。

      注意

      スプリングには強い張力がかかっており、不用意に取り扱うとけがをする。

      スプリングの調整は安全に十分注意して行うこと。

    3. スプリングのテンションをなくしたら、スプリングアクチュエータを固定しているボルトとロックナットを外す(図 34)。

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    4. スプリングアクチュエータを希望位置にセットし、ボルトとロックナットで固定する。

    5. 残りのスプリングにも同じ調整を行う。

    燃料系統からのエア抜き

    1. 平らな場所に駐車する。燃料タンクに少なくとも半分まで燃料が入っていることを確認する。

    2. ラッチを外してフードを開ける。

      危険

      軽油は条件次第で簡単に引火・爆発する。発火したり爆発したりすると、やけどや火災などを引き起こす。

      • 燃料補給は必ず屋外で、エンジンが冷えた状態で行う。こぼれた燃料はふき取る。

      • 燃料タンク一杯に入れないこと。給油は燃料タンクの首の根元から 6-13 mm 程度下までとする。これは、温度が上昇して燃料が膨張したときにあふれないように空間を確保するためである。

      • 燃料取り扱い中は禁煙を厳守し、火花や炎を絶対に近づけない。

      • 安全で汚れのない認可された容器で保存し、容器には必ずキャップをはめること。

    3. 燃料噴射ポンプのエア抜きねじを開ける (図 35)。

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    4. 始動キーを ON 位置に回す。電動燃料ポンプが作動を開始し、エア抜きねじの周囲からエアが漏れ出てくるのが確認される。

      Note: ねじから燃料が連続的に流れるのが見えるまでキーを ON 位置に保持する。

    5. ねじを締めてキーをOFFに する。

    Note: 通常は上記の操作でエンジンが始動できるようになります。始動できない時は、噴射ポンプとインジェクタの間にエアが入っている可能性があります;インジェクタからのエア抜きを参照してください。

    診断ランプについて

    このマシンには故障診断用ランプが付いており、電子コントローラが電気系統の異常を探知するとそれを知らせます。故障診断ランプはコントロールパネルの下についています(図 36)。電子コントローラが正常に機能している場合は、始動スイッチをONにすると診断ランプが3秒間点灯し、その後に消灯します。マシンの作動が停止すると、ランプが点灯し、キーを他の位置に回すまでこの状態が続きます。電子コントローラが電気系に異常を発見すると、診断ランプは点滅します。故障状態が解消し、キーを OFF 位置に戻すと、ランプは消灯してシステムは自動的にリセットされます。

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    ランプの点滅は以下のどちらかを知らせています:

    • 出力回路の1つがショートしている。

    • 出力回路の1つが断線している。

    このような場合には、診断ディスプレイを使って異常のある出力回路を探します;「インタロックスイッチの点検」の項(このページ)を参照してください。

    始動スイッチをON位置にしても診断ランプが点灯しない時は、電子コントローラが作動していないことを示しています。考えられる原因としては:

    • ループバックが接続されていない。

    • ランプが切れている。

    • ヒューズが飛んでいる。

    • 電子コントローラの不良。

      結線部、ヒューズ、ランプを点検してください。ループバックコネクタが確実に接続されているか確認してください。

    故障診断ディスプレイ(ACE)の使用方法

    このマシンでは、電子コントローラがほとんどの機械機能を制御しています。コントローラは、入力側のスイッチ(シートスイッチや始動スイッチなど)が果たすべき機能をチェックし、それに基づいて出力回路を操作し、機械の運転に必要なソレノイドやリレーを作動させます。

    コントローラが機械を制御するためには、各入力・出力スイッチが正しく接続・機能している必要があります。

    故障診断用ACEディスプレイは、この機能(電気系)をチェックする装置です。

    インタロックスイッチの動作を点検する

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • インタロックシステムを点検します。
  • インタロックスイッチは、走行ペダルがニュートラル位置、リール回転スイッチが停止(回転禁止)位置、リールコントロールレバーがニュートラル位置の時にのみエンジンの始動を許可します。また、走行ペダルが踏まれた状態でオペレータが座席を離れるとエンジンを停止させます。

    注意

    インタロックスイッチは安全装置であり、これを取り外すと予期せぬ人身事故が起こり得る。

    • インタロックスイッチをいたずらしない。

    • 作業前にインタロックスイッチの動作を点検し、不具合があれば作業前に交換修理する。

    インタロックスイッチの機能点検手順

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、エンジンを停止し、駐車ブレーキを掛ける。

    2. コントロールパネルからカバーを外す。

    3. ワイヤハーネスと、ループバックコネクタを探し出す(図 37)。

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    4. ハーネスのコネクタから、ループバックコネクタを注意深く外す。

    5. ハーネスのコネクタ(図 38)に ACE テスターを接続する。

      Note: ACEディスプレイ表面にのせるオーバーレイの種類を間違えないでください。

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    6. 始動キーをON位置に回すが、エンジンは始動させない。

      Note: オーバーレイの赤文字は、対応する入力スイッチを示し、緑文字は出力を示します。

    7. ACEの右下すみの“inputs displayed”(入力表示中)LEDが点灯すればよい。“outputs displayed”(出力表示中)が点灯したら、切替えボタンで入力表示にする。

      ACE は入力スイッチが閉じられると、対応するLEDを点灯させてそれを知らせる。

    8. それぞれのスイッチを一つずつ閉じて(例:運転席に座る、走行ペダルを踏む)、ACE上で対応するLEDの点灯・消灯を確認する。各スイッチについて何度か繰り返し、動作不良がないことを確認する。

    9. スイッチを閉じてもACEのLEDが点灯・消灯しない回路を発見したら、その配線の結線部とスイッチをテスターで点検し、不良部分をすべて修理する。不良個所は一カ所とは限らないからすべて修理する。

      Note: ACEは、出力のチェック(ソレノイドやリレーに通電があるかどうか)を行うこともできます。これらにより、故障の原因が電気系にあるのか油圧系にあるのかを容易に判断することができます。

    出力機能のチェック手順

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、エンジンを停止し、駐車ブレーキを掛ける。

    2. コントロールアームの側面にあるパネルを外す。

    3. コントローラ付近にあるワイヤハーネスと、コネクタを探し出す。

    4. ハーネスのコネクタから、ループバックコネクタを注意深く外す。

    5. ハーネスのコネクタに ACE テスターを接続する。

      Note: 診断する機械の種類にあった正しいオーバーレイを、ACEにセットする。

    6. 始動キーをON位置に回すが、エンジンは始動させない。

      Note: オーバーレイの赤文字は対応する入力スイッチを示し、緑文字は出力を示します。

    7. ACEの右下すみの“outputs displayed”(出力表示中)LEDが点灯すればよい。“inputs displayed”(入力表示中)が点灯したら、切替えボタンで出力表示にする。

      Note: 以下の点検では、入力表示と出力表示を切り換える場合がでてきます。切替えにはボタンを1回押します。何度でも自由に切り換えられますが、ボタンを押しっぱなしにしないでください。

    8. 運転席に座り、点検したい機能の操作を実際に行ってみる。操作に従って対応するLEDが点灯すれば、コントローラが正常に機能している。

      Note: 対応する出力 LED が点灯しない場合は、点灯に必要な入力スイッチがすべて適切な位置(ONまたはOFF)になっているかどうかを点検してください。また、スイッチの機能そのものに異常がないかどうか点検してください。出力に異常がないのに正常に動かない場合は電気系には問題がなく、それ以外(油圧系)に問題の原因があると考えられます。必要な修理を行ってください。

      Note: 各出力スイッチが正しい位置にあり、マシンも正常に機能するのにLEDが正しく点灯しないのはコントローラの不良です。万一このようになったら、担当の弊社代理店にご相談ください。

      Important: ACEはマシンに接続しっぱなしにしないでください。ACEは芝刈り機が毎日使用されるような条件下では保管できません。故障診断ディスプレイ(ACE)の使用が終わったら、マシンから外し、ループバックコネクタを元通りにハーネスに接続してください。ハーネスにループバックコネクタを接続しないと、マシンは作動しません。ACEはマシンに積んだままにせず、湿気のない屋内に保管してください。

    移動走行を行うとき

    マシンの移送には十分に強度のあるトレーラやトラックを使用してください。トレーラやトラックには、法令で定められたブレーキ、灯火類やマークを必ず取り付けてください。安全に関する注意事項はすべてよく読んでください。あなたご自身やご家族、ペット、周囲の人を事故から守るための情報です。

    警告

    公道上を走行する場合には、適切な方向指示器、反射器、表示、低速車表示などが定められており、これらを遵守しないと危険である。

    公道上などを走行しないこと。

    移送に際しての準備:

    1. トレーラを使用する場合には、トレーラを牽引車両に接続した後、安全チェーンを掛けてください。

    2. ブレーキを使用する場合には、ブレーキの接続を行なってください。

    3. トレーラまたはトラックにマシンを乗り入れる。

    4. エンジンを停止し、キーを抜き取り、駐車ブレーキを掛け、燃料バルブを閉じる。

    5. マシンにはロープ固定用のアイがついているので、チェーンやロープなどを使ってトラックやトレーラに機体をしっかりと固定する(図 39

      g027827

    トレーラへの積み込み

    トラックやトレーラに積み込む場合には十分に注意して作業を行ってください。マシンの左右それぞれに細い歩み板を使用するのでなく、後タイヤの両外側よりも広い一枚板を使用することをお奨めします (図 40)。 広い歩み板を使うことができない場合には、できるだけ車幅全体をカバーできるように板の数と置き方を工夫してください。

    また、歩み板は、傾斜が15度以下となるような十分に長いものを使ってください(図 40)。角度が大きすぎると機体の底部をこすって装置が破損する恐れがあります。また、後ろに転倒する危険性も高くなります。法面上や法面の近くでトラックやトレーラに積み込む場合にはトラックやトレーラが坂下になるように駐車して作業してください。これにより歩み板の角度を小さくすることができます。トレーラやトラックは、できるだけ荷床面が水平になるように駐車してください。

    Important: 歩み板の上では旋回動作をしないでください;転落する危険があります。

    警告

    マシンをトレーラなどに搭載する作業は、機体を転倒させる危険をはらんでおり、万一そのような事故が起こると死亡事故など重大な人身事故となる。

    • 歩み板の上を運転する場合には安全に十分に注意すること。

    • 積み込み作業中は必ずROPSを立て、シートベルトを着用して運転すること。箱型のトレーラに積載する場合には、ROPSが天井に引っかからないことを確認すること。

    • 歩み板は幅の広い一枚ものを使用すること。

    • 細い歩み板を使わざるを得ない場合には、数枚の板を並べて機体よりも十分に広い斜面を作るようにする。

    • 歩み板と路面との角度、および歩み板とトレーラの荷台の床面との角度が、いずれも15度を超えないようにすること。

    • 歩み板の上では急加速や急停止をしないよう十分注意して運転すること。

    g000951

    緊急時の牽引について

    緊急時には、短距離に限り、マシンを牽引または押して移動することができますが、トロではこの方法は緊急用以外には使用しないようにすることをお奨めしています。

    Important: 牽引移動時の速度は、3-4km/hとしてください。これ以上の速度では駆動系に損傷を与える危険があります。長い距離を移動しなければならない場合にはトレーラなどを使用してください。

    1. 油圧ポンプについているバイパスバルブ(図 41)を90°回転させる。

      g008892
    2. エンジンを掛ける時にはバルブを90°(¼ 回転)させて元通りに閉める。

      Important: バルブを開けたままでエンジンを掛けないこと。

    ヒント

    一般的なヒント

    運転操作に慣れる

    実際に芝刈りを始める前に、安全な場所で運転操作に十分慣れておいてください。特に機械の始動、停止、前進走行と後退走行、カッティングユニットの回転、停止、昇降動作などを十分に練習してください。操作に慣れてきたら、斜面の上り下りや速度を変えての運転も練習しましょう。

    危険

    運転するときは必ず ROPS を取り付け、 シートベルトを着用すること。ROPS を取り付けていない場合はシートベルトを着用しないこと。

    警告システムについて

    作業中に警告灯が点灯したら、直ちに機械を停止し原因を確認してください。異常を放置したまま作業を続けると本機に重大な損傷を招く可能性があります。

    刈り込み

    エンジンを始動し、スロットルをFAST 位置としてエンジンの回転を最高にします。リール回転スイッチを「回転」にし、ジョイスティックでカッティングユニットの制御を行います(前ユニットは後ユニットより早く降下してきます。)走行ペダルを前進側に踏み込めば刈り込みが始まります。

    移動走行モードでの運転

    芝刈りが終ったらリール回転スイッチを「停止」とし、カッティングユニットを上昇させてから移動を開始します。刈り込み/移動走行切り替えレバーを移動走行にセットしてください。狭い場所を通り抜ける時、カッティングユニットをぶつけて損傷しないよう十分注意してください。斜面の通行には最大の注意を払ってください。また、転倒事故を防止するために、速度の出しすぎや急旋回に十分注意してください。下り坂ではハンドリングを安定させるためにカッティングユニットを下降させてください。

    保守

    Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

    推奨される定期整備作業

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 1 時間
  • ホイールナットのトルク締めを行う。
  • 使用開始後最初の 10 時間
  • ホイールナットのトルク締めを行う。
  • 全部のベルトの状態と張りを点検します。
  • 油圧フィルタを交換します。
  • 使用開始後最初の 50 時間
  • オイルとフィルタの交換
  • 使用するごとまたは毎日
  • エンジンオイルの量を点検する。
  • 冷却液の量を点検する。
  • 油圧オイルの量を点検する。
  • タイヤ空気圧を点検する。
  • 駐車ブレーキを点検する。
  • インタロックシステムを点検します。
  • 燃料・水セパレータの水抜きを行ないます。
  • ラジエターとオイルクーラ部分を清掃してください。
  • 油圧ラインとホースを点検する。
  • 25運転時間ごと
  • バッテリー液の量を点検する。(格納中は30 日ごとに点検します。)
  • 50運転時間ごと
  • 全部のベアリングとブッシュのグリスアップを行う(ほこりの多い環境下では毎日実施する)。
  • 100運転時間ごと
  • 全部のベルトの状態と張りを点検する。
  • 150運転時間ごと
  • オイルとフィルタの交換
  • 200運転時間ごと
  • ホイールナットのトルク締めを行う。
  • エアクリーナの整備 (悪条件下ではより頻繁に行ってください。)
  • 駐車ブレーキの調整状態を点検する。
  • 油圧フィルタを交換する。
  • 400運転時間ごと
  • 燃料ラインとその接続を点検します。
  • 燃料フィルタのキャニスタは所定時期に交換してください。
  • 駐車ブレーキの整備を行う。
  • 油圧オイルを交換する。
  • 2年ごと
  • 燃料タンクを空にして内部を清掃します。
  • 注意

    始動キーをつけたままにしておくと、誰でもいつでもエンジンを始動させることができ、危険である。

    整備・調整作業の前には必ずエンジンを停止し、キーを抜いておくこと。

    始業点検表

    このページをコピーして使ってください。

    点検項目第 週
    インタロックの動作を点検する。       
    ブレーキの動作を確認する。       
    エンジンオイルの量を点検する。       
    冷却水の量を点検する       
    燃料・水セパレータの水抜き。       
    エアフィルタ、ダストカップ、バルブを点検する。       
    エンジンから異常音がないか点検する。2       
    ラジエター/オイルクーラ部を点検する。       
    運転操作時に異常音がないか点検する。       
    油圧オイルの量を点検する。       
    油圧ホースの磨耗損傷を点検する。       
    オイル漏れがないか点検する。       
    燃料残量を点検する。       
    タイヤ空気圧を点検する       
    計器類の動作を確認する。       
    刈高の調整の点検       
    グリスアップを行なう。2       
    塗装傷のタッチアップを行う。       

    1始動困難、大量の煙、咳き込むような走りなどが見られる場合はグロープラグと噴射ノズルを点検する。

    2車体を水洗いしたときは整備間隔に関係なく直ちにグリスアップする。

    Important: エンジンの整備に関する詳細はエンジンのオペレーターズマニュアルを参照してください。

    Note: 配線図や油圧回路図はオンラインで入手可能ですwww.Toro.com。

    要注意個所の記録

    点検担当者名:
    内容日付記事
       
       
       
       
       

    定期整備ステッカー

    decal120-2102

    整備前に行う作業

    フードの外しかた

    整備をやりやすくするため、フードは簡単に取り外すことができます。

    1. ラッチを外してフードを開ける。

    2. フードのピボット部をブラケットに固定しているヘアピンコッターを抜き取る(図 43)。

      g008908
    3. フードを右側にスライドさせながら反対側を持ち上げると外れる。

    Note: 取り付けは上記と逆の手順で行う。

    バッテリーカバーの取り外し

    ノブをゆるめてバッテリーカバーを取り外す(図 44)。

    Note: 詳細についてはバッテリーの整備の項を参照してください。

    g008874

    潤滑

    ベアリングとブッシュのグリスアップ

    整備間隔整備手順
    50運転時間ごと
  • 全部のベアリングとブッシュのグリスアップを行う(ほこりの多い環境下では毎日実施する)。
  • 定期的に、全部の潤滑個所にNo.2汎用リチウム系グリスを注入します。非常に厳しい条件下(ほこりの多い環境)では毎回グリスアップしてください。ベアリングやブッシュの内部に異物が入ると急激に磨耗が進行します。車体を水洗いしたときは整備間隔に関係なく直ちにグリスアップしてください。

    グリスアップ箇所を以下に列挙します:

    • ステアリングピボット(図 45

      g008897
    • 前昇降アームのピボットと昇降シリンダ(各3ヶ所); 図 46を参照。

      g020409
    • 後昇降アームのピボットと昇降シリンダ(各3ヶ所); 図 47を参照。

      g020392
    • カッティングユニットのピボット(各2ヶ所); 図 48を参照。

      g020393
    • ニュートラル調整機構(図 49

      g008901
    • 刈り込み・移動走行切り換えレバー(図 50)

      g008902
    • ベルトテンションピボット(図 51

      g008903
    • ステアリングシリンダ (図 52)

      g008904

      Note: ステアリングシリンダ反対側の端にグリス注入箇所を作ることができます。その場合、タイヤを外し、ニップルを付け、グリスを注入し、ニップルを外し、プラグを取り付けます(図 53)。

      g008905

    エンジンの整備

    エアクリーナの整備

    整備間隔整備手順
    200運転時間ごと
  • エアクリーナの整備 (悪条件下ではより頻繁に行ってください。)
    • エアクリーナ本体にリーク原因となる傷がないか点検してください。破損していれば交換してください。吸気部全体について、リーク、破損、ホースのゆるみなどを点検してください。

    • 推奨整備間隔にて定期整備を行ってください。非常にホコリの多い場所で使用していてエンジンの能力の低下が認められる場合には、整備間隔を短くしてください。早めに整備を行っても意味がありません。むしろフィルタを外したときにエンジン内部に異物を入れてしまう危険が大きくなります。

    • 本体とカバーが正しく、しっかりと密着しているのを確認してください。

    1. エアクリーナのカバーをボディーに固定しているラッチを外す(図 54)。

    2. エアクリーナのボディーからカバーを外す(図 54)。

    3. フィルタを外す前に、低圧のエア(2.76 bar)、異物を含まない乾燥した空気)で、1次フィルタとボディーとの間に溜まっている大きなゴミを取り除く。

      Note: 高圧のエアは使用しないこと。異物がフィルタを通ってエンジン部へ吹き込まれる恐れがある。このエア洗浄により、1次フィルタを外した時にほこりが舞い上がってエンジン部へ入り込むのを防止することができる。

    4. フィルタを取り外して交換する(図 54)。

      エレメントを洗って再使用しないこと。洗浄によってフィルタの濾紙を破損させる恐れがある。

      g002401
    5. 新しいフィルタに傷がついていないかを点検する。特にフィルタとボディーの密着部に注意する。

      Important: 破損しているフ ィルタは使用しない。

    6. フィルタをボディー内部にしっかり取り付ける。エレメントの外側のリムをしっかり押さえて確実にボ ディーに密着させる。

      Important: フィルタの真ん中の柔らかい部分を持たないこと。

    7. カバーについている異物逃がしポートを清掃する。

    8. カバーについているゴム製のアウトレットバルブを外し、内部を清掃して元通りに取り付ける。

    9. アウトレットバルブが下向き(後ろから見たとき、時計の5:00と7:00の間になるように)カバーを取り付ける。

    10. カバーのラッチをしっかりと掛ける。

    エンジンオイルとフィルタの交換

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 50 時間
  • オイルとフィルタの交換
  • 150運転時間ごと
  • オイルとフィルタの交換
    1. どちらかのドレンプラグ (図 55) を外してオイルを容器に受ける。オイルが抜けたらプラグを元通りに取り付ける。

      g020086
    2. オイルフィルタ(図 56)を外す。

      g022147
    3. 新しいフィルタのシールに薄くエンジンオイルを塗って取り付ける。

      Important: フィルタを締めつけすぎないように注意してください。

    4. クランクケースにオイルを入れる;エンジンオイルの量を点検するを参照。

    燃料系統の整備

    燃料タンクの整備

    整備間隔整備手順
    2年ごと
  • 燃料タンクを空にして内部を清掃します。
  • 燃料系統が汚染された時や、マシンを長期にわたって格納する場合も同様です。タンクの清掃にはきれいな燃料を使用してください。

    燃料ラインとその接続の点検

    整備間隔整備手順
    400運転時間ごと
  • 燃料ラインとその接続を点検します。
  • 燃料ラインの劣化・破損状況やゆるみが出ていないか点検を行ってください。

    燃料・水セパレータの水抜き

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • 燃料・水セパレータの水抜きを行ないます。
    1. 燃料フィルタの下に汚れのない容器をおく。

    2. フィルタ容器(図 57)下部のドレンプラグをゆるめて水や異物を流し出す。

      g009880
    3. 排出が終了したらプラグを締める。

    燃料フィルタのキャニスタの交換

    整備間隔整備手順
    400運転時間ごと
  • 燃料フィルタのキャニスタは所定時期に交換してください。
    1. フィルタ容器(図 57)の周辺をウェスできれいにぬぐう。

    2. フィルタ容器を外して取り付け部をきれいに拭く。

    3. ガスケットに薄くオイルを塗る。

    4. ガスケットが取り付け部に当るまで手でねじ込み、そこからさらに1/2回転締め付ける。

    インジェクタからのエア抜き

    Note: 通常のエア抜きを行ってもエンジンが始動できない場合に行います。通常のエア抜き手順については「燃料系統からのエア抜き」 を参照してください。

    1. 燃料噴射ポンプの No.1インジェクタノズルへのパイプ接続部をゆるめる。

      g008913
    2. スロットルをFAST位置とする。

    3. 始動キーをSTART位置に回し、接続部から流れ出る燃料を観察する。燃料が泡立たなくなったら、キーをOFFに戻す。

    4. パイプをしっかり締め付ける。

    5. 残りのノズルからも同じ要領でエアを抜く。

    電気系統の整備

    バッテリーの整備

    整備間隔整備手順
    25運転時間ごと
  • バッテリー液の量を点検する。(格納中は30 日ごとに点検します。)
  • バッテリーの電解液は常に正しいレベルに維持し、バッテリー上部を常にきれいにしておいてください。高温環境下で保管すると、涼しい場所で保管した場合に比べてバッテリーは早く放電します。

    各セルへは、蒸留水またはミネラルを含まない水を適正レベルまで補給してください。但し、電解液の量が、各セルの内側についているスプリットリングの高さ以上にならないよう、注意してください。キャップは換気穴を後ろ(燃料タンク側)に向けて取り付けます。

    危険

    電解液には触れると火傷を起こす劇薬である硫酸が含まれている。

    • 電解液を飲まないこと。また、電解液を皮膚や目や衣服に付けないよう十分注意すること。安全ゴーグルとゴム手袋で目と手を保護すること。

    • 皮膚に付いた場合にすぐに洗浄できるよう、必ず十分な量の真水を用意しておくこと。

    バッテリー上部はアンモニア水または重曹水に浸したブラシで定期的に清掃してください。 清掃後は表面を水で流して下さい。清掃中はセルキャップを外さないでください。

    バッテリーのケーブルは、接触不良にならぬよう、端子にしっかりと固定してください。

    警告

    バッテリーケーブルの接続手順が不適切であるとケーブルがショートを起こして火花が発生する。それによって水素ガスが爆発を起こし人身事故に至る恐れがある。

    • ケーブルを 取り外す時は、必ずマイナス(黒)ケーブルから取り外し、次にプラス(赤)ケーブルを外す。

    • ケーブルを取り付ける時は、必ずプラス(赤)ケーブルから取り付け、それからマイナス(黒)ケーブルを取り付ける。

    端子が腐食した場合は、 ケーブルを外し(マイナスケーブルから先に外すこと)、クランプと端子とを別々に磨いてください。磨き終わったらケーブルをバッテリーに接続し(プラスケーブルから先に接続すること)、端子にはワセリンを塗布してください。

    警告

    バッテリーの電極部や端子などの部分には鉛や鉛含有物質が含まれており、カリフォルニア州では、これらの物質が癌や先天性異常の原因となるとされている。取り扱い後は手を洗うこと。

    ヒューズの点検

    ヒューズはコントロールパネルの下にあります。

    走行系統の整備

    走行ドライブのニュートラル調整

    走行ペダルをニュートラル位置にしても本機が動きだすようでしたら、走行カムを調整してください。

    1. 平らな場所に駐車し、エンジンを停止させる。

    2. 前輪の片方と後輪とを床から浮かせ、フレームの下にサポート・ブロックを当てて支える。

      警告

      機体を確実に支えておかないと、何かの弾みに機体が落下した場合に極めて危険である。

      機体は、必ず前輪のうちの一方および後輪を浮かせること。両方浮かせないと調整中に機体が動き出す。

    3. トラクション調整カムのロックナットをゆるめる(図 59)。

      g008922

      警告

      カムの最終調整は、エンジンを回転させながら行う必要がある。マフラー等の高温部分や回転部・可動部に触れると大けがをする。

      マフラー等エンジンまわりの高温部分や回転部・可動部に顔や手足などを近づけぬよう十分注意すること。

    4. エンジンを始動し、カム()を左右に回してニュートラル位置の中心に合わせる。

    5. ロックナットを締めて調整を固定する。

    6. エンジンを止める。

    7. 支持ブロックをはずし、機体を床に下ろす。試運転を行って調整を確認する。

    冷却系統の整備

    エンジンの冷却系統の清掃

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • ラジエターとオイルクーラ部分を清掃してください。
  • ラジエター/オイルクーラのスクリーンは毎日清掃してください。汚れが激しければより頻繁な清掃が必要です。

    1. エンジンを止め、フードを開ける。エンジンの周囲を丁寧に清掃する。

    2. オイルクーラ/ラジエターの裏表を圧縮空気で丁寧に清掃する(図 60)。

      g019984
    3. フードを閉じる。

    ブレーキの整備

    駐車ブレーキの調整

    整備間隔整備手順
    200運転時間ごと
  • 駐車ブレーキの調整状態を点検する。
    1. ブレーキレバーに調整ノブを固定している固定ねじをゆるめる(図 61)。

      g008923
    2. ノブを回し、133-178N (14-18kg) の力でレバーを作動させられるように調整する。

    3. 調整ができたら固定ねじ締める。

    駐車ブレーキの整備

    整備間隔整備手順
    400運転時間ごと
  • 駐車ブレーキの整備を行う。
  • マシンの準備を行う

    1. 平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、カッティングユニットを降下させ、エンジンを停止し、キーを抜き取り、可動部が完全に停止したのを確認して運転席を離れる。

    2. マシンの前部を浮かせる。

    3. マシンの重量に適したスタンドで、マシンを支える;仕様を参照。

    4. 機体の反対側でも、ステップ2 と 3 を行う。

    前輪の取り外し

    1. 前輪をハブに固定しているラグナット(4 個)を外して前輪を取り外す(図 62)。

      g332518
    2. 機体の反対側でも、ステップ1 を行う。

    ホイールハブとブレーキドラムの取り外し

    特殊工具: ホイールハブ プラー:Toro P/N TOR4097

    1. ハブをホイールモータのシャフトに固定しているロックナットを外す(図 63または図 64)。

      g332519
      g332520
    2. 機体の反対側でも、ステップ1 を行う。

    3. 駐車ブレーキを解除する。

    4. 所定のホイールハブ プラーを使用してホイールハブとブレーキドラムをホイールモータのシャフトから抜き取る(図 63または図 64)。

    5. ホイールモータのシャフトから半月キーを外す(図 65)。

      g332521
    6. 機体の反対側でも、ステップ4 と 5 を行う。

    ブレーキドラムとシューの洗浄

    機体の左右両側で、ブレーキドラムの内部、ブレーキシュー、バッキングプレート(図 66)、およびグラスシールド(オプション)装着車ではシールドをきれいに洗浄する。

    g332543

    ブレーキのカムシャフトの点検と潤滑

    1. ブレーキのバッキングプレートの機体中心側(グラスシールド非装着車の場合)または、ホイールシールドの機体中心側(グラスシールド装着車の場合)に、ブレーキのカムシャフトとバッキングプレートとの間に浸潤性のオイルをスプレーする(図 67または図 68)。

      g332544
      g332545
    2. 駐車ブレーキのレバーを何度が操作して、ブレーキカムのレバーが自由に動くことを確認する(図 69)。

      Note: ブレーキカムがスムーズに動かない場合には、カムを修理または交換する;マシンのサービスマニュアルを参照。

      g332560
    3. 機体の反対側でも、ステップ1 と 2 を行う。

    4. 駐車ブレーキレバーを下げる(解除位置とする)。

    ブレーキリンクの点検

    1. 左右のブレーキロッドアセンブリ(図 70)に破損や摩耗がないか点検する。

      Note: ブレーキロッドの構成部品に摩耗や破損がある場合には交換する;マシンのサービスマニュアルを参照。

      g332541
    2. ブレーキのピボットシャフト(図 70)に摩耗や破損がないか点検する。

      ピボットシャフトに摩耗や破損がある場合には交換する;マシンのサービスマニュアルを参照。

    ホイールハブとブレーキドラムの取り付け

    1. ホイールハブと油圧モータのシャフトを十分にきれいにする。

    2. ホイールモータのシャフトに半月キーを取り付ける(図 71)。

      g332521
    3. ホイールハブとブレーキドラムをホイールモータのシャフトに組み付ける(図 72または図 73)。

      g332519
      g332520
    4. ロックナットでホイールハブをシャフトに取り付け(図 72または図 73)、手締めする。

      Note: ブレーキシューとバッキングプレートがブレーキドラムと同心円状に整列していることが必要です。シュー、プレート、ドラムが正しく整列していない場合には、マシンのサービスマニュアルを参照してください。

    5. マシンの反対側でも 1 - 4 の作業を行う。

    車輪を取り付ける

    1. ラグナット(4個)でホイールをハブに取り付け(図 74)、ラグナットを手締めする。

      g332518
    2. 機体の反対側でも、ステップ1 を行う。

    3. ジャッキスタンドを外し、機体を床に降ろす。

    4. ラグナット対角線パターンで 95-122 N·m(9.7-12.5 kg.m = 70-90 ft-lb)にトルク締めする。

    5. ロックナットを 339-372 N·m (34.6-38.0 kg.m = 250- 275 ft-lb)にトルク締めする。

    6. 駐車ブレーキを点検し、必要に応じて調整を行う;駐車ブレーキの点検を参照。

    ベルトの整備

    エンジンベルトの整備

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 10 時間
  • 全部のベルトの状態と張りを点検します。
  • 100運転時間ごと
  • 全部のベルトの状態と張りを点検する。
  • オルタネータ/ファンベルトの張り

    1. フードを開ける。

    2. プーリ間の中央部でベルトを指で押して点検する。

      Note: 約 98N (10kg) の力で押したときに 11mm 程度のたわみが出ればよい。

      g008916
    3. たわみがこの範囲になければ、以下の要領で調整します:

      1. ブレースをエンジンに固定しているボルトと、オルタネータをブレースに固定しているボルトをゆるめる。

      2. オルタネータとエンジンの間にバールを差し込み、 オルタネータの位置を変えて必要な張りを出す。

      3. 調整ができたら両方のボルトを締める。

    ハイドロスタットのベルトの交換

    1. ベルトのテンションスプリングの端にナットドライバ(または細い金属管)を差し込む。

      警告

      スプリングには強い張力がかかっており、不用意に取り扱うと怪我をする。

      スプリングから張力を解放する時には十分注意すること。

    2. スプリングの端を前側に押し下げてブラケットから外し、スプリングのテンションをなくす(図 76)。

      g008917
    3. ベルトを交換する。

    4. スプリングの取り付けと張り出しは上記と逆の手順で行う。

    制御系統の整備

    スロットルの調整

    1. スロットル・レバーがパネルのスロットに当たるまで後ろに倒す。

    2. 噴射ポンプのレバーアーム(図 77)の部分にあるスロットルケーブルのコネクタをゆるめる。

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    3. インジェクションポンプレバーのアームをローアイドルストップに当てた状態でケーブルコネクタを締める。

    4. スロットルコントロールをコントロールパネルに固定しているねじをゆるめる。

    5. スロットルレバーを一番前に倒す。

    6. ストッププレートを滑らせてスロットルレバーに当て、その位置でスロットルコントロールをパネルに固定する。

    7. 運転中にスロットルが設定位置からずれてしまう場合には、スロットルレバーの操作抵抗を決めるフリクションデバイスのロックナットを、5~6N·m(0.5~0.6kg.m = 44~53inch-lb)にトルク締めする。

      Note: 89N(9 kg)以内の力でスロットルレバーを操作できるように調整する。

    油圧系統の整備

    油圧オイルフィルタの交換

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 10 時間
  • 油圧フィルタを交換します。
  • 200運転時間ごと
  • 油圧フィルタを交換する。
  • トロの純正フィルタ(P/N 86-3010)をご使用ください。

    Important: 純正品以外のフィルタを使用すると関連機器の保証が適用されなくなる場合があります。

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。

    2. フィルタ取り付け部の周辺をウェスできれいにぬぐう。フィルタ(図 78)の下に廃油受けを置いてフィルタを外す。

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    3. 新しいフィルタのガスケットに薄くオイルを塗布し中にオイルを入れる。

    4. 取り付け部が汚れていないのを確認する。ガスケットがフィルタヘッドに当たるまで手で回して取り付け、そこから更に½回転増し締めする。

    5. エンジンを始動して 2 分間運転し、システム内のエアをパージする。エンジンを停止させ、オイル漏れがないか点検する。

    油圧オイルの交換

    整備間隔整備手順
    400運転時間ごと
  • 油圧オイルを交換する。
  • オイルが汚染されてしまった場合は油圧系統全体を洗浄する必要がありますので、Toro 代理店にご連絡ください。汚染されたオイルは乳液状になったり黒ずんだ色なったりします。

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、エンジンを停止し、駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取る。

    2. タンクから大きい油圧オイルホース(図 79)を外し、流れ出すオイルを容器に受ける。

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    3. オイルが完全に抜けたらホースを元通りに取り付ける。

    4. 油圧オイルタンク (図 80) に約 13.2 リットルの油圧オイルを入れる; 油圧システムを点検するを参照。

      Important: 指定された銘柄のオイル以外は使用しないでください。他のオイルを使用するとシステムを損傷する可能性があります。

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    5. タンクにキャップを取り付ける。エンジンを始動し、全部の油圧装置を操作して内部にオイルを行き渡らせる。

    6. また、オイル漏れがないか点検して、エンジンを停止する。

    7. 油量を点検し、足りなければディップスティックの FULLマークまで補給する。

      Important: 入れすぎないようにしてください。

    油圧ラインとホースの点検

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • 油圧ラインとホースを点検する。
  • 油圧ライン・油圧ホースにオイル漏れ、ねじれ、支持部のゆるみ、磨耗、フィッティングのゆるみ、風雨や薬品による劣化などがないか毎日点検してください。異常を発見したら必ず運転を行う前に修理してください。

    警告

    高圧で噴出する作動油は皮膚を貫通し、身体に重大な損傷を引き起こす。

    • 油圧を掛ける前に、油圧ラインやホースに傷や変形がないか接続部が確実に締まっているかを確認する。

    • 油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出しているので、絶対に手などを近づけない。

    • リークの点検には新聞紙やボール紙を使う。

    • 油圧関係の整備を行う時は、内部の圧力を確実に解放する。

    • 万一、油圧オイルが体内に入ったら、直ちに専門医の治療を受けてください。

    カッティングユニットの保守

    ゲージバー(オプション)の使い方

    ゲージバー(図 81)は刈高の調整に使用します。調整の詳細については、カッティングユニットのオペレーターズマニュアルを参照してください。

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    カッティングユニットのバックラップ

    警告

    バックラップ中にリールに触れると大けがをする。

    • リールその他の可動部に手指、足、衣類等を近づけないよう注意すること。

    • エンジンが動いている間は、止まったリールを絶対に手や足で回そうとしないこと。

    Note: バックラップ中はすべてのカッティングユニットが同時に回転します。

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛け、リール回転許可スイッチを「回転禁止」にセットする。

    2. フロアパネルを上げてコントロール部にアクセスできるようにする。

    3. 各カッティングユニットのリールと下刃をバックラップ用に設定する;カッティングユニットのオペレーターズマニュアルを参照のこと。

    4. エンジンを始動し、アイドル速度で回転させる。

      危険

      バックラップ中にエンジン速度を変えるとリールが停止することがある。

      • バックラップ中は絶対にエンジンの速度を変更しないこと。

      • バックラップはアイドル速度以外では行わないこと。

    5. リール速度コントロールを 1 にセットする(図 82)。

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    6. バックラップレバーを逆転(R)位置にセットする(図 82)。

      危険

      回転中のリールに触れると大けがをする。

      人身事故防止のため、カッティングユニットから十分離れてから次の手順に進むこと。

    7. 刈り込み/移動走行切り換えレバーを「刈り込み」にセットし、リール回転スイッチを回転許可にセットする。リールコントロールレバーを前に倒すとリールが回転してバックラップが始まる。

    8. 長い柄のブラシを使ってラッピングコンパウンドを塗布しながらラッピングを続ける。柄の短いブラシは絶対に使用しないこと。

    9. リールが停止したり回転にムラがある場合は、速度設定を上げて回転を安定させてからもとの速度(或いは希望速度)に戻す。

    10. バックラップ中にカッティングユニットの調整を行う場合は、必ず、ジョイスティックを後ろに倒してリールを停止し、リール回転スイッチを回転禁止にセットし、エンジンを停止させる。調整が終ったら5~9を行う。

    11. バックラップするユニット全部に上記手順を行う。

    12. 終了したら、バックラップレバーを刈り込み位置に戻し、フロアパネルを元に戻し、カッティングユニットについているラッピングコンパウンドをていねいに洗い落とす。必要に応じてリールとベッドナイフの刃合わせを行う。リール回転速度コントロールを、希望の速度位置にセットする。

      Important: バックラップスイッチを通常位置(F)に戻しておかないと、カッティングユニットを通常通りに操作することができません。

      Note: バックラップが終わったら、ベッドナイフの前端に軽くヤスリ掛けを行うとさらに切れ味が向上します。これによりベッドナイフ前端に形成されたバリを取り除きます。このとき刃先を削らないように注意してください。

    保管

    バッテリーの保管

    本機を30 日以上にわたって使用しない場合は、バッテリーを取り外して充電しておいてください。温度が高いとバッテリーは早く放電しますので、涼しい場所を選んで保管してください。バッテリーを凍結させないためには、完全充電しておくことが大切です。この時、電解液の比重は 1.265~1.299になる。

    長期格納保管の準備

    本機を30日間以上にわたって格納保管する場合には、以下の作業を行ってください。

    トラクションユニットの整備

    1. トラクションユニット、カッティングユニット、エンジンをていねいに洗浄する。

    2. タイヤ空気圧を点検する。すべてのタイヤを 0.83 bar(0.84 kg/cm2=12 psi)に調整する。

    3. ボルト・ナット類にゆるみがないか点検し、必要な締め付けを行う。

    4. グリス注入部やピボット部全部をグリスアップする。余分のグリスやオイルはふき取る。

    5. 塗装のはがれている部分に軽く磨きをかけ、タッチアップする。金属部の変形を修理する。

    6. バッテリーとケーブルに以下の作業を行う:

      1. バッテリー端子からケーブルを外す。

      2. バッテリーを取り出す。

      3. 電極板の劣化を防止するため、バッテリーの保管開始前およびその後は60日ごとに24時間かけてゆっくりと充電する。

        バッテリーの凍結を防止するため、フル充電状態で保管するようにしてください。この時、電解液の比重は 1.265~1.299になる。

      4. バッテリー本体、端子、ケーブル端部を重曹水とブラシで洗浄する。

      5. 腐食防止のために両方の端子部にGrafo 112X スキンオーバーグリス(P/N 505-47)またはワセリンを塗る。

      6. 充電終了後は、機体に取り付けて、または外したまま、涼しい場所で保管する。機体に取り付けて保存する場合は、ケーブルを外しておく。

    エンジンの整備

    1. エンジンオイルを抜き取り、ドレンプラグをはめる。

    2. オイルフィルタを外して捨てる。新しいオイルフィルタを取り付ける。

    3. オイルパンに、 SAE15W-40 モーターオイルを約 3.8 リットル入れる。

    4. エンジンを始動し約 2 分間回転させる。

    5. エンジンを止める。

    6. 燃料タンク(ライン、フィルタ、水セパレータからも)から燃料を完全に抜き取る。

    7. 燃料タンクの内部をきれいな燃料で洗浄する。

    8. 燃料系統の接続状態を点検し必要な締め付けを行う。

    9. エアクリーナをきれいに清掃する。

    10. エアクリーナの吸気口とエンジンの排気口を防水テープでふさぐ。

    11. 不凍液の量を確認し必要に応じ補給する(保管場所の最低気温を考慮すること)。