はじめに

この清掃用ブロアは、乗用型の装置で牽引使用する専門業務用の製品であり、そのような業務に従事するプロのオペレータが運転操作することを前提として製造されています。この製品は、集約的で高度な管理を受けている公園、ゴルフ場、スポーツフィールドその他の芝生において、風でごみを吹き飛ばす方法によって清掃を行うことを主たる目的として製造されております。この機械は本来の目的から外れた使用をすると運転者本人や周囲の人間に危険な場合があります。

この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からないまた適切な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。

製品の安全や取り扱い講習、アクセサリなどに関する情報、代理店についての情報の入手、お買い上げ製品の登録などをネットで行っていただくことができます:www.Toro.com

整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1 にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。

Important: シリアル番号についている QR コード(無い場合もあります)をモバイル機器でスキャンすると、製品保証、パーツその他の製品情報にアクセスできます。

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この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号(図 2)を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。

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この他に2つの言葉で注意を促しています。重要「重要」は製品の構造などについての注意点を、はその他の注意点を表しています。

この製品は、関連するEU規制に適合しています; 詳細については、DOC シート(規格適合証明書)をご覧ください。

カリフォルニア州の森林地帯・潅木地帯・草地などでこの機械を使用する場合には、エンジンに同州公共資源法第4442章に規定される正常に機能するスパークアレスタが装着されていること、エンジンに対して森林等の火災防止措置をほどこされていることが義務づけられており、これを満たさない機械は、第4442章または4443章違犯となります。

エンジンの保守整備のため、および米国環境保護局(EPA)並びにカリフォルニア州排ガス規制に関連してエンジンマニュアルを同梱しております。エンジンマニュアルはエンジンのメーカーから入手することができます。

DOT タイヤ情報は各タイヤの側面にあります。これはタイやの負荷と速度定格を表すものです。タイヤを交換する場合には同じまたは上級規格のタイヤを使用してください。タイヤは必ずマシンの重量要求を満たすものをお使いください。

Important: 各規格認証に責任を持つ団体からの書面による承認を受けずにマシンの改造を行うと、違法改造となる可能性があります。マシンの変更や改造を行う場合には、必ず各規格認証に責任を持つ団体からの書面による承認を受けてください。

安全上の注意を守らないと、機器の損傷、使用資格の喪失、人身事故などを起こす危険があります。

マシンのオーナーとオペレータは、マシンの取り付けや使用に関連するすべての連邦法規、州の法規、および各地域法令に従う必要があります。法律等の遵守を怠ると、処罰の態様となったり製品を使用する法律的権利を失う場合があります。

電磁波障害について

米国内: 本製品は FCC規則第 15 章に適合しております。本製品の使用については以下の条件がつけられております: (1)本製品は基本的に危険な電磁傷害を引き起こしません; (2)本製品の性能を阻害するような電磁障害の発生する場合であっても、本製品の使用者はそのような電磁障害を排除する権利を有しません。

本製品は高周波を使用する製品であり、使用時には高周波が発生します。このため、不適切な条件、すなわち製造会社の指示を正しく守って設置・使用しないとと、ラジオやテレビの受信障害を起こす可能性があります。本製品は、FCC (米連邦通信委員会) 規則第 15 章に定める試験の結果、クラス B コンピュータ機器の基準に適合しております。しかしながら、これにより障害が発生しないことを保証するものではありません。本製品が受信障害の原因となっているかどうかは、本製品の電源を入切することによって確認することができます; 本製品が原因で障害が発生している場合には、以下のような方法で取り除く努力をしてください:テレビやラジオのアンテナの向きを変えてみる; コントローラとラジオやテレビの位置関係を変えてみる; ラジオやテレビの電源回路とは別のコンセントからコントローラの電源をとる。

状況に応じて、ラジオ・テレビの専門業者にご相談ください。なお、受信障害対策のために、FCC から以下のようなパンフレットが出版されています: How to Identify and Resolve Radio-TV Interference Problemsご希望の方は以下にご請求ください: U.S. Government Printing Office, Washington, DC 20402. Stock No. 004-000-00345-4.

FCC ID: W7OMRF24J40MDME-Base, OA3MRF24J40MA-Hand Held

IC: 7693A-24J40MDME-Base, 7693A-24J40MA-Hand Held

本製品の使用については以下の条件がつけられております: (1)本製品は基本的に危険な電磁傷害を引き起こしません; また(2)本製品の性能を阻害するような電磁障害の発生する場所であっても、本製品の使用者は本製品の使用に際してそれらの障害を排除する権利を持ちません。

日本の電磁波規制適合証明書

ハンドヘルド:

Graphic

RF2CAN:

Graphic

メキシコ国における電磁障害規制適合証明書

ハンドヘルド:

Graphic

RF2CAN:

Graphic

韓国における電磁障害規制適合証明書

(デカルは別キットにて供給)

ハンドヘルド:

Graphic

RF2CAN:

Graphic

シンガポール国における電磁障害規制適合証明書

ハンドヘルド:

TWM240007_IDA_N4021–15

RF2CAN:

TWM-240005_IDA_N4024–15

モロッコ国における電磁障害規制適合証明書

AGREE PAR L’ANRT MAROC

Numero d’agrement:

MR 14092 ANRT 2017

Delivre d’agrement:

29/05/2017

警告

カリフォルニア州

第65号決議による警告

カリフォルニア州では、この製品に使用されているエンジンの排気には発癌性や先天性異常などの原因となる物質が含まれているとされております。

バッテリーやバッテリー関連製品には鉛が含まれており、カリフォルニア州では発ガン性や先天性異常を引き起こす物質とされています。取り扱い後は手をよく洗ってください。

米国カリフォルニア州では、この製品を使用した場合、ガンや先天性異常などを誘発する物質に触れる可能性があるとされております。

安全について

この機械は、 規格およびANSI B71.4-2017 規格に適合しています。

安全上の全般的な注意

この製品はものを吹き飛ばす能力があります。重大な人身事故を防ぐため、すべての注意事項を厳守してください。

  • 本機をご使用になる前に必ずこのマニュアルと、トラクションユニットのマニュアルの両方をお読みになり、内容をよく理解してください。この製品を使用する人すべてがこの製品とトラクションユニットについて良く知り、警告の内容を理解するようにしてください。

  • この機械を運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。

  • 機械の可動部の近くには絶対に手足を近づけないでください。

  • ガードなどの安全保護機器が正しく取り付けられていない時は、運転しないでください。

  • 作業場所に、子供や無用の大人、ペットなどを近づけないでください。子供に運転させないでください。

  • マシンを停止させたら、(キー付きの機種では)キーを抜き取り、各部の動作が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れるようにしてください。調整、整備、清掃、格納などは、車両が十分に冷えてから行ってください。

間違った使い方や整備不良は負傷などの人身事故につながります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識 Graphic のついている遵守事項は必ずお守りください 「注意」、「警告」、および「危険」 の記号は、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生する恐れがあります。

安全ラベルと指示ラベル

Graphic

以下のラベルや指示は危険な個所の見やすい部分に貼付してあります。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。

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組み立て

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

バッテリーを接続する

この作業に必要なパーツ

Grafo 112X グリス(P/N 505-47)
  1. バッテリーカバーをバッテリーボックスに固定しているヘアピン(2本)を外してカバーを外す(図 3)。

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  2. プラス(赤)ケーブルをバッテリーのプラス端子に接続し、Tボルトとナットを締め付ける。

  3. マイナス(黒)ケーブルをバッテリーのマイナス端子に接続し、Tボルトとナットを締め付ける。

  4. 両方の端子部にワセリン(Grafo 112X: P/N 505-47)を薄く塗る。

  5. バッテリーのプラス端子に絶縁カバーを取り付ける。

  6. バッテリーカバーをバッテリーボックスに取り付け、ストラップでカバーを固定する(図 3)。

ブロアにヒッチを接続する

この作業に必要なパーツ

ブロアアセンブリ 1
ヒッチ 1
ボルト(⅜" x 3") 2
フランジナット(⅜") 2
ヒッチ・クレビス 1
ボルト(⅝" x 4½") 2
ロックナット(⅝") 2
  1. 平らな場所に駐車し、タイヤに輪止めを掛ける。

  2. マシン前部をジャッキで持ち上げてスタンドで支える。

  3. フレームブラケットにヒッチチューブに差し込む(図 4)。

    Note: ヒッチチューブを180°回転させるとヒッチの高さを変えることができます。

    Important: ヒッチチューブが適切な長さで取り付ける:ブロアを牽引した状態で旋回しても車両と接触しないことを確認する。

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  4. ボルト(⅜" x 3")2本とフランジナット(⅜")を使用して、ヒッチチューブをフレームブラケット(図 4)に固定する。

  5. ボルトとフランジナットを 40 N·m (4.2 kg.m = 30 ft-lb) にトルク締めする。

ブロアを牽引車両に取り付ける

この作業に必要なパーツ

ヒッチピン 1
クレビス 1
  1. 牽引車両を後退させてブロアの正面に停車させる。

  2. ヒッチチューブを床面に平行にしてジャッキスタンドで支える。

  3. ヒッチクレビス(図 5)をヒッチチューブに固定しているボルト(2 本)とロックナット(2 個)を外す。

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  4. ヒッチが牽引車両のヒッチと同じ高さになるようにクレビスの高さを調整する。

    Important: ブロアのフレームが地表面に対して平行になっていることを確認する。

  5. ボルト(2 本)とロックナット(2 個)でヒッチクレビスをヒッチチューブに取り付ける(図 5)。

  6. ボルトとロックナットを 203 N·m (21 kg.m = 150 ft-lb) にトルク締めする。

  7. ヒッチピンとリンチピンを使って、ブロアのヒッチクレビスを牽引車両のヒッチに接続する(図 6)。

    Important: 旋回時にブロアと車両とが接触する場合には、一番遠い穴を使ってヒッチチューブを長くしてフレームブラケットに取り付けなおす;ブロアにヒッチを接続するを参照。

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ハンドヘルドリモートに電池を入れる

この作業に必要なパーツ

ハンドヘルドリモート1
単四電池4
  1. ハンドヘルドリモートのカバー片を止め付けているねじ 6 本を外して黒いカバーを取り外す(図 7)。

    Note: 可能であれば、ゴム製シールとスチール製のガスケットを外さずにカバーを外してください。

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  2. 電池の極性を図 8のようにして、新しい電池を電池ケースにセットする。

    Note: 電池ケースには正極を示すマーク(図 8)が付いています。極性を間違えるとケースと電池との接触部が変形する恐れがあります。極性を間違えてもブロアが故障することはありませんが、ハンドヘルドリモートは動作しません。

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  3. スチール製ガスケットとゴム製シール(図 7)が前側カバーの溝に適切に嵌っていることを確認する。

  4. 下げひものピンにリングを掛ける(図 7)。

  5. ケースとふたを合体させ、ねじ(6本)で固定する(図 7)。

  6. 各ねじを 1.5-1.7 N·m (0.15-0.17 kg.m = 13-15 in-lb) にトルク締めする。

製品の概要

ハンドヘルド

LED ライト

ハンドヘルドリモートと無線コントロールモジュール間の通信状態を表示します(図 9)。

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エンジン停止ボタン

エンジン停止ボタンを押すとエンジンが停止します(図 9)。

エンジン始動ボタン

リモートコントロールで始動する準備を整えた後に、エンジン始動ボタンを押してエンジンを始動させます(図 9)。始動手順については エンジンを動作させる を参照してください。

吹きだし口方向制御ボタン

吹き出し口左回転ボタンや吹き出し口右回転ボタンを使って、吹き出し口の回転方向を制御します(図 9)。

エンジン速度制御ボタン

  • エンジン速度上昇ボタン(ウサギマーク)でエンジンの回転速度を上げることができます(図 9)。

  • エンジン速度降下ボタン(カメマーク)でエンジンの回転速度を下げることができます。

  • エンジン速度上昇ボタンとエンジン速度降下ボタンを同時に押すとエンジンはアイドル速度になります。

スロットルレバー

スロットルレバーはエンジンの回転速度を制御するものです(図 10)。

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チョークレバー

冷えているエンジンの始動を補助する装置です(図 10)。

アワーメータ

アワーメータ(図 10)は本機の積算運転時間を表示します。

始動スイッチ

始動スイッチ(図 11)は、コンソールでエンジンを始動停止させるときのスイッチです。スイッチには 3 つの位置があります:

  • STOP 位置

  • RUN/ACCESSORY 位置

  • START 位置

Note: ハンドヘルドリモートを使用する時には Run/Accessory 位置にしておきます。

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故障診断ランプ

故障診断ランプ(図 12)はアワーメータの下にあります。

マシンの電子制御システムの状態およびハンドヘルドリモートとの通信状態を表示します。具体的には、以下のような内容を示します:

  • マシンの電子制御システムが正常に機能している。

  • 無線コントロールモジュールとハンドヘルドリモートとの通信ができない。

  • TEC コントロールが不具合を検知した。

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無線仕様

周波数2.4 GHz
最大出力19.59dBm

アタッチメントとアクセサリ

トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、マシンの機能をさらに広げることができます。詳細は弊社の正規サービスディーラ、または代理店へお問い合わせください;弊社のウェブサイト www.Toro.com でもすべての認定アタッチメントとアクセサリをご覧になることができます。

いつも最高の性能と安全性を維持するために、必ずToroの純正部品をご使用ください。他社の部品やアクセサリを御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。

運転操作

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

運転の前に

運転前の安全確認

安全上の全般的な注意

  • 子供やトレーニングを受けていない大人には、絶対に運転や整備をさせないでください。地域によっては機械のオペレータに年齢制限を設けていることがありますのでご注意ください。オーナーは、オペレータ全員にトレーニングを受講させる責任があります。

  • 各部の操作方法や本機の正しい使用方法、警告表示などに十分慣れ、安全に運転できるようになりましょう。

  • マシンを停止させたら、(キー付きの機種では)キーを抜き取り、各部の動作が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れるようにしてください。調整、整備、洗浄、格納などは、機体が十分に冷えてから行う。エンジンの緊急停止方法に慣れておきましょう。

  • ガードなどの安全装置やステッカー類は必ず所定の場所に取り付けて使用してください。機能しない安全装置はすべて交換、読めないステッカーはすべて貼り替えてください。これらが正しく機能しない時には機械を使用しないでください。

  • 使用するトラクションユニットの能力をトラクションユニットのメーカーや販売店などに確認してください: この重量のエアレータを確実に搭載操作できる能力があることが必要です。

  • いかなる方法であれ、この機械を改造しないでください。

燃料についての安全事項

  • 燃料の取り扱いに際しては安全に特にご注意ください。燃料は引火性が高く、気化すると爆発する可能性があります。

  • 燃料取り扱い前に、引火の原因になり得るタバコ、パイプなど、すべての火気を始末してください。

  • 燃料の保管は必ず認可された容器で行ってください。

  • エンジン回転中などエンジンが高温の時には、燃料タンクのふたを開けたり給油したりしないでください。

  • 締め切った場所では燃料の補給や抜き取りをしないでください。

  • ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、機械や燃料容器を保管・格納しないでください。

  • 燃料がこぼれたら、エンジンを始動せずにマシンを別の場所に動かし、気化した燃料ガスが十分に拡散するまで引火の原因となるものを近づけないでください。

燃料についての仕様

Important: これらの燃料を使用した場合には性能が十分に発揮されず、エンジンに損傷が発生する恐れがあり、仮にそのようなトラブルが発生しても製品保証の対象とはなりません。

タイプ

最低オクタン価

87(米国内)、91(米国外;リサーチ法オクタン価)

エタノール* 含有率

体積比で10%未満であること

メタノール 含有率

なし

MTBE*(メチルターシャリーブチルエーテル)含有率

体積比で15%未満であること

オイル

燃料にオイルを混合しないこと

*エタノールとMTBEとは別々の物質です。

  • きれいで新しい(購入後30日以内)燃料を使ってください。

  • 燃料タンクや保管容器で燃料を冬越しさせないでください。 冬越しさせる場合には必ずスタビライザ(品質安定剤)を添加してください。

スタビライザー/コンディショナー

添加剤としてスタビライザー/コンディショナーを使用してください。この添加剤には以下のような働きがあります:

  • スタビライザメーカーの指示通りに使用することによって燃料の鮮度を一定期間保持することができる。. 以上の保管を行う場合は燃料タンクを空にしておくほうが望ましい。

  • 運転中のエンジンのクリーニングを行う。

  • ゴム状やニス状の物質の発生を抑え、エンジンの始動をスムーズにする。

Important: エタノール、メタノールを含んだ添加剤は絶対に使用しないでください。

スタビライザー/コンディショナーは新しい燃料に使用し、メーカーの指示に従った量を添加してください。

Note: 燃料スタビライザー/コンディショナーは燃料が新しいうちに添加するのが一番効果的です。燃料系にワニス状の付着物が発生するのを防ぐため、燃料スタビライザーは必ず使用してください。

燃料を補給する

燃料タンク容量:18.9 リットル

Important: スタビライザ/コンディショナ以外の燃料添加物はご使用にならないでください;スタビライザー/コンディショナーを参照。

  1. エンジンを停止する。

  2. 燃料タンクのキャップの周囲をきれいに拭いてからキャップを取る(図 13)。

    Note: 燃料タンクのキャップについているゲージで燃料残量を確認する。

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  3. 給油は燃料タンクの首の根元から 6-13 mm 程度下までとする。

    Note: これは、温度が上昇して燃料は膨張したときにあふれないように空間を確保するためである。燃料タンク一杯に入れないこと。

  4. 燃料タンクのキャップをしっかりとはめる(図 13)。

  5. こぼれた燃料はふき取ってください。

毎日の整備作業を実施する

毎日の運転前に、に記載されている「使用ごと/毎日の点検整備」を行ってください。

運転中に

運転中の安全確認

安全上の全般的な注意

  • オーナーやオペレータは自分自身や他の安全に責任があり、オペレータやユーザーの注意によって物損事故や人身事故を防止することができます。

  • 作業にふさわしい服装をし、安全めがね、長ズボン、頑丈で滑りにくい安全な靴、および聴覚保護具を着用してください。長い髪は束ねてください。ゆるい装飾品やだぶついた服は身に着けないでください。

  • 疲れている時、病気の時、アルコールや薬物を摂取した時は運転しないでください。

  • この機械を運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。

  • 排出口から吹き出す風は非常に強く、まともに吹かれるとケガをする危険があります。清掃作業中は、吹き出し口に人を近づけないでください。

  • 人を近づけないでください;人が近づいてきたらエンジンを停止させてください。吹き出し口を人に向けないでください。

  • かならず牽引車両に接続した状態で運転してください。

  • 締め切った場所でエンジンをかけたり、風の逃げ道のない場所へ吹き出し口を向けたりしないでください。エンジンの排気ガスには無臭致死性の一 酸化炭素が含まれていいます。

  • 人を乗せないでください。また、作業中は周囲から人やペットを十分に遠ざけてください。

  • 運転は、穴や障害物を確認できる十分な照明のもとで行ってください。

  • バックするときには、足元と後方の安全に十分な注意を払ってください。

  • 見通しの悪い曲がり角や、茂み、立ち木などの障害物の近くでは安全に十分注意してください。

  • 排気ガスが充満するような締め切った場所では絶対にエンジンを運転しないでください。

  • エンジンを掛けたままで絶対に機体から離れないでください。

  • 運転席を離れる前に:

    • 平らな場所に駐車する。

    • 牽引車両の駐車ブレーキを掛ける。

    • エンジンを止め、(キーのある機種では)キーを抜き取る。

    • 全ての動きが停止するのを待つ。

  • このマシンを公道で搬送する場合には、各地域の法令などに従い、また、ヘッドライド、方向指示器、低速走行車両表示など、定められたアクセサリを必ず装備してください。

  • 万一、機体に異常な振動を感じたら、直ちに運転を中止し、エンジンを止めてキーを抜き、本機の全ての動作が停止するのを待ち、それから点検にかかってください。破損部は必ず修理・交換してから運転するようにしてください。

  • ラフ、凹凸のある場所、縁石の近く、穴の近くなど路面が一定でない場所では必ず減速してください。

  • 機体の転倒を防ぐために、危険な運転操作を避け、旋回は注意深く行ってください。

斜面での安全確保

  • 斜面はスリップや転倒などを起こしやすく、これらは重大な人身事故につながります。斜面での安全運転はオペレータの責任です。どんな斜面であっても、通常以上に十分な注意が必要です。

  • トラクションユニットがどの程度の法面まで走行可能なのかを必ず確認しましょう。

  • 斜面については、実地の測定を含めてオペレータ自身が調査を行い、安全に作業ができるかどうかを判断してください。この調査においては、常識を十分に働かせてください。

  • 以下に挙げる、斜面で運転する場合の安全上の注意を必ず読んで内容をしっかり理解してください。実際に運転する前に、現場の状態をよく観察し、その日その場所でこのマシンで安全に作業ができるかどうかを判断してください。同じ斜面上であっても、地表面の条件が変われば運転条件が変わります。

    • 斜面での発進・停止・旋回は避けてください。急に方向を変えたり急な加速やブレーキ操作をしないでください。旋回は速度を落としてゆっくりと行ってください。

    • 走行、ステアリング、安定性などに疑問がある場合には運転しないでください。

    • 隠れた穴、わだち、盛り上がり、石などの見えない障害は、取り除く、目印を付けるなどして警戒してください。深い芝生に隠れて障害物が見えないことがあります。不整地では機体が転倒する可能性があります。

    • ぬれ芝、急斜面など滑りやすい場所で運転すると滑って制御できなくなる危険があります。

    • 段差、溝、盛り土、水などの近では安全に十二分の注意を払ってください。万一車輪が段差や溝に落ちたり、地面が崩れたりすると、機体が瞬時に転倒し、非常に危険です。必ず安全距離を確保してください。

故障診断ランプ

故障診断ランプ(図 14)は、マシンの電子制御システムの状態およびハンドヘルドリモートとの通信状態を表示します。

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システム起動時のフラッシュコード

マシンの電子システムが正常に起動するとシステム起動時のフラッシュコードが表示されます。

システム起動時のフラッシュコードは、イグニッションキーを RUN 位置にした時に表示され、故障診断ランプが以下のようなパターンで点滅します:

  • ランプが 5 秒間点灯する。

  • ランプが 5 秒間消灯する。

  • ハンドヘルドリモートのボタンを押すまで、ランプが 1 秒間に 3 回点滅する。

通信途絶フラッシュコード

無線コントロールモジュールとハンドヘルドリモートとの通信ができない場合に表示されます。

通信途絶フラッシュコードは、イグニッションキーを RUN 位置にした時に表示され、故障診断ランプが高速で点滅します。

通信途絶の場合に考えられる原因:

  • イグニッションキーが RUN 位置にまわされてから 10 秒以内に無線コントロールモジュールがハンドヘルドリモートからの信号を受信できなかった。

  • ハンドヘルドリモートが無線コントロールモジュールから離れすぎている。

  • ハンドヘルドリモートの電池が弱っている。

  • 無線コントロールモジュールとハンドヘルドリモートとの連携が確立されていない。

アクティブな不具合発生のフラッシュコード

TEC コントローラがアクティブな不具合を検出した場合に表示されます。

アクティブな不具合発生のフラッシュコードは、イグニッションキーを RUN 位置にした時に表示され、故障診断ランプが以下のようなパターンで点滅します:

  • ランプが 5 秒間点灯する。

  • ランプが高速で点滅する(間隔を開ける場合も開けない場合もあり)。

エンジンの始動手順

制御コンソールで行う場合

注意

エンジンを始動すると直ちにブロアが作動を開始します;作動と同時にごみ、砂、ほこりが吹き飛ばされるので注意が必要です。

  • 作業場所から人を十分に遠ざけてください。

  • 作業場所に人が入ってきたら機械を停止させてください。

  1. ブロアを始動する前に、必ず牽引車両に確実に接続されていることを確認してください。

  2. エンジンが冷えている場合は、チョークレバー(図 15)を ON 位置にセットする。

    Note: エンジンが温まっている時はチョーク操作は不要です。エンジンが始動した後は、チョークを OFF 位置に戻す。

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  3. スロットルレバー(図 15)を低速と高速の中間位置にセットする。

  4. キーを START 位置に回す。

    Important: キーを10秒以上連続で START 位置に保持しないでください。エンジンが始動しない場合は、スタータが冷えるまで 10 秒間待ってから再度始動を試みてください。スタータが冷えないうちに始動を試みるとスタータが損傷する可能性があります。

  5. エンジンが始動したら、キーから手を離す。

  6. チョークレバーを ON にしていた場合は、エンジンが始動して温まるにつれてチョークレバーを OFF 側に移動する。

エンジンの停止手順

制御コンソールで行う場合
  1. スロットルを 3/4 位置にする。

  2. スイッチを STOP 位置に回す。

リモコンを使用する場合

ハンドヘルドリモート上のどのボタンでも、押せばリモコンが起動します。ハンドヘルドリモートは、操作されないままで 3 秒間が経過すると、電池節約のために自動的に OFF になります。ハンドヘルドリモートが休眠状態に入ると、コントロール LED の動作は停止します(図 16)。しかし、どのボタンでも押されれば、リモコンは覚醒状態に戻ります。

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ハンドヘルドリモートによる操作が何も行われない状態となって 2.5 時間が経過すると、無線コントロールモジュール と TEC コントローラは、節電モードに入ります(覚醒操作が行われるまで)。節電モードは、無線コントロールモジュールの電力消費を抑制するモードです。このモードでは無線コントロールモジュールはハンドヘルドリモートとの交信を行わず、出力操作も行わず、通常の動作を行いません。

  • タイムアウトモードになると、エンジンは作動せず(作動していたエンジンは停止し)、ハンドヘルドリモートによる操作はできなくなります。

  • 無線コントロールモジュールを覚醒させるには、キースイッチを一旦 OFF にしたあとで、もう一度 RUN 位置に回してください。

  • タイムアウトにならないようにするには、2.5 時間以内にハンドヘルドリモートで何らかの操作(吹き出し口を少し動かす、エンジン速度を変えるなど)してください。

エンジンを動作させる

ハンドヘルドリモートの使用方法

警告

回転部に巻き込まれると重大な人身事故となります。

  • 事故防止のため、可動部に手足や衣服などを近づけないよう十分に注意してください。

  • カバーやシュラウドやガードは必ず取り付けて使用してください。

  1. マシンの準備を行う;マシンの準備を行うを参照。

  2. エンジン始動許可手順を実行する;始動許可手順を実行するを参照。

  3. ハンドヘルドリモートでエンジンを始動する;エンジンの始動手順を参照。

マシンの準備を行う

  1. ブロアのエンジンを始動する前に、必ず、ブロアが牽引車両に確実に接続されていることを確認してください。

  2. エンジンが冷えている場合には、チョークレバー(図 17)をON 位置にセットする。

    Note: エンジンが温まっている時はチョーク操作は不要です。エンジンが始動した後は、チョークを OFF 位置に戻す。

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  3. 始動キーを RUN/ACCESSORY 位置に回す。

    Note: キーをRUN位置にしたまま時間が経ちすぎた場合には、キーを一旦 OFF 位置に戻してからエンジンの始動操作をやり直す。

  4. エンジン始動許可手順を実行する;始動許可手順を実行するを参照。

始動許可手順を実行する

ハンドヘルドリモートでエンジンを始動する場合には、以下のエンジンの始動許可手順を実行することが必要となります:

  1. ハンドヘルドリモートの START ボタン(図 18)を押す。

    Note: ボタン操作から次のボタン操作は、3秒以内に行わなければいけません。次のボタン操作が3秒以内に行われなかった場合には、その手順全体が無効となり、始動許可手順を最初からやり直す必要があります。

    Note: また、間違えたボタンを押した場合にも、その始動許可手順が無効となります。

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  2. 吹き出し口左回転ボタンを押す。

  3. 吹き出し口右回転ボタンを押す。

    Note: 次に エンジン始動ボタンを押す;この動作は吹き出し口右回転ボタンを押してから 10 秒以内に行うことが必要;エンジンの始動手順を参照。

エンジンの始動手順

注意

エンジンを始動すると直ちにブロアが作動を開始します;作動と同時にごみ、砂、ほこりが吹き飛ばされるので注意が必要です。

  • 作業場所から人を十分に遠ざけてください。

  • 作業場所に人が入ってきたら機械を停止させてください。

  1. ハンドヘルドリモートのエンジン始動ボタン(図 19)を長押し(エンジンが始動するまで)。

    Important: エンジン始動ボタンはスタータモータは 1 度に 10 秒間以上長押ししないでください。エンジンが始動しない場合は、スタータが冷えるまで 10 秒間待ってから再度始動を試みてください。スタータが冷えないうちに始動を試みるとスタータが損傷する可能性があります。

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  2. チョークレバーを ON にしていた場合は、エンジンが始動して温まるにつれてチョークレバーを OFF 側に移動する。

    Note: それでエンジンの回転が悪くなるようであれば、チョークを ON の方に戻して数秒間待ち、その後にもう一度戻してスロットルでエンジン速度を調整する。必要に応じてこの操作を繰り返す。

  3. ハンドヘルドリモートのエンジン速度上昇ボタンやエンジン速度降下 ボタンを使ってエンジンの回転速度を調整する(図 19)。

エンジン始動許可手順実行上の注意点

  • エンジン始動ボタンを押すことで、操作可能時間が延びるわけではありません。

    Note: 始動リレーコントロールが有効なのは、吹き出し口右回転ボタンを押してから 10 秒間です。

  • 制限時間が過ぎてしまった場合には、エンジン始動許可手順をもう一度実行しないと、ハンドヘルドリモートでエンジンを始動することはできません。

    Note: また、エンジン始動ボタンから手を離してから 10 秒間待たないと、エンジン始動許可手順を行うことはできません。

  • エンジン始動許可手順を中断したり、タイムアウトになってしまったりした場合、ハンドヘルドリモートは、吹き出し口左回転および吹き出し口右回転ボタンによるノズル位置制御に戻ります。

エンジンの停止手順

  1. ハンドヘルドリモートのエンジン速度降下ボタン(図 20)を押してエンジンの回転速度を(およそ 3/4 スロットル程度に)下げる。

    g343719
  2. エンジン停止ボタンを押す(図 20)。

  3. マシンから離れる場合にはイグニッションキーを OFF 位置にして制御コンソールからキーを抜き取る。

ブロアのノズルの方向調整

リモコンの吹き出し口左回転ボタンまたは吹き出し口右回転ボタンで吹き出し口を左または右に回転させる(図 21)。

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作業現場からの移動

Important: 作業現場から移動する際には、吹き出し口を上昇させてください。吹き出し口を下向きにしたままで走行すると、路面に当たって破損する可能性があります。

吹き出し口表示ゲージ

タービンハウジングの後ろ、燃料タンクの上に、吹き出し口表示ゲージ(図 22)があります。

Note: ゲージに貼られたデカルで、地表面と吹きだし口とのおおよその角度が分かります。

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赤いポインタと緑のポインタがあります(図 22)。

吹きだし口の位置

  • 表示窓の中に赤いポインタが見える時:機体の右側に吹き出しを行う設定です。

  • 表示窓の中に緑のポインタが見える時:機体の左側に吹き出しを行う設定です。

吹き出し角度

ポインタの位置によって、吹き出し角度がわかります。

  • ポインタがデカル上の同じ色の領域にある時は、吹き出し口が地表面に対して平行に近いことを示します。

  • ポインタがデカル上の違う色の領域にある時は、シュートの吹き出し口が地表面の方向を向いていることを示します。

オプションのライトの操作方法

  1. エンジンが停止している場合には、キーを RUN/ACCESSORY 位置に回す。

  2. ライトを ON または OFF にするには、ハンドヘルドリモートのボタン(図 23)を以下の順序で押してください。

    1. エンジン始動ボタン

    2. エンジン速度降下ボタン

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作業のコツ

  • ブロアの使い方を練習しましょう。風下側に飛ばしてやると、ゴミが吹き戻されずにうまくいきます。

  • 作業現場の外まで吹き飛ばしたい時はエンジンをフルスロットルにしてください。

  • 吹き出し口から出る風で、ごみが下からすくわれるように吹き飛ばすのがコツです。

  • 貼り芝をした直後などは、風で芝を傷める可能性がありますから注意してください。

運転終了後に

運転終了後の安全確認

安全上の全般的な注意

  • 各部の調整、修理、洗浄、格納などは、必ずしっかりした平らな場所でエンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止し、機体が十分に冷えてから行ってください。

  • マシンの切り離しは、必ず平らな場所で行ってください。

  • 切り離しを行う時には、必ず車輪に輪止めをかけておいてください。

  • ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、機械や燃料容器を保管・格納しないでください。

  • マシン各部が良好な状態にあり、ボルトナット類が十分にしまっているか常に点検してください。

  • 摩耗、破損したり読めなくなったステッカーは交換してください。

牽引時の安全

  • まず最初に、国の法令およびご自身の地域における牽引に関する法令などを確認してください。

  • 牽引を行う場合には、必ずエンジンを停止させ、吹き出し口を上に向けてください。

  • 牽引は、必ず牽引ヒッチのある車両で行ってください。ヒッチポイント以外の部分で牽引しないでください。

  • ヒッチおよびカップリングが磨耗していないか必ず点検してください。ヒッチやカップリングやチェーンが破損したりしている車両では牽引しないでください。

  • タイヤ空気圧をチェックしてください。タイヤ空気圧の適正値はタイヤが冷えた状態で 2.41 bar(35 psi)です。また、タイヤの溝が摩耗していないかどうかの点検も行ってください。

  • 本機と牽引車両の間には、必ず安全チェーンを取り付けてください。

  • 牽引速度は時速 88 km/h 以下を厳守してください。オフロードで牽引する場合は 24 km/h 以下としてください。

  • 急停止や急発進をしないこと。急停止や急発進をすると、横滑りや中折れの危険があります。発進・停止は徐々に、そして滑らかに行うのが良い牽引のコツです。

  • 横転の危険がありますから急旋回はしないでください。

  • 駐車中は、マシンが不意に動き出さないように輪止めを掛けてください。

リモコンについてのご注意

  • 安全上の注意を守らないと、機器の損傷、使用資格の喪失、人身事故などを起こす危険があります。

  • 正しい配線を維持して使用してください。メーカーの指示を守ってください。不適切な配線、配線のゆるみ、傷みなどがあると、機器の不作動、損傷、動作不安定などのトラブルにつながります。

  • メーカーがはっきりと認めた以外の改造などを行うと、本製品についての保証が適用されなくなります。.

  • マシンのオーナーとオペレータは、マシンの取り付けや使用に関連するすべての連邦法規、州の法規、および各地域法令に従う必要があります。法律等の遵守を怠ると、処罰の態様となったり製品を使用する法律的権利を失う場合があります。

  • 操作を開始する前に、マシンの周囲に障害物などがないことを確認してください。リモコン操作を行っても安全であるという確信が得られるまでは、リモコンを動作させないでください。

  • 機器の清掃は、軽く湿した布で拭いてください。使用後に、泥やコンクリート、ほこり等をきれいにふき取ってください。ボタンやレバー、配線、スイッチなどにごみが詰まるとトラブルの原因となります。

  • リモコンやベースユニットに水などの液体が入らないように注意してください。リモコンやベースユニットにの洗浄には高圧洗浄器を使用しないでください。

  • この文書の「仕様」の項に記載されている使用温度範囲および保管温度範囲を守って使用および保管を行ってください。

搬送する場合

  • トレーラやトラックに芝刈り機を積み降ろすときには安全に十分注意してください。

  • 積み込みには、機体と同じ幅のある歩み板を使用してください。

  • 荷台に載せたら、ストラップ、チェーン、ケーブル、ロープなどで機体を確実に固定してください。機体の前後に取り付けた固定ロープは、どちらも、機体を外側に引っ張るように配置してください。

保守

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

Note: www.Toro.com から、この機械に関する配線図と油圧回路図をダウンロードすることができます。弊社ホームページからマニュアルへのリンクをご活用ください。

保守作業時の安全確保

  • 清掃、整備、調整等を行う前に以下を行ってください:

    • 平らな場所に駐車する。

    • エンジンを停止させ、キーを抜き取り、点火プラグコードを外し、すべての部分が完全に停止したのを確認する。

    • タイヤに輪止めを掛ける。

    • 本機をトラクションユニットから切り離す。

    • 保守作業は、各部が十分冷えてから行う。

  • このマニュアルに記載されている以外の保守整備作業は行わないでください。大がかりな修理が必要になった時や補助が必要な時は、Toro 正規代理店にご相談ください。

  • 機体の下で作業をするときには、機体をブロックやジャッキスタンドで確実に支えてください。

  • 整備作業終了後は、必ずすべてのガード類を確実に取り付けてください。

  • 適切な訓練を受けていない人には機械の整備をさせないでください。

  • 必要に応じ、ジャッキスタンドなどで機体を確実に支えてください。

  • 機器類を取り外すとき、スプリングなどの力が掛かっている場合があります。取り外しには十分注意してください。

  • 整備中に、車両搭載のバッテリーを充電しないでください。

  • 火災防止のため、エンジンの周囲に、余分なグリス、草や木の葉、ほこりなどが溜まらないようご注意ください。

  • 可能な限り、エンジンを回転させながらの整備はしないでください。可動部に近づかないでください。

  • エンジンを回転させながら調整を行わなければならない時は、手足や頭や衣服などを可動部に近づけないように十分ご注意ください。周囲に人を近づけないこと。

  • オイルや燃料がこぼれた場合はふき取ってください。

  • 各部品が良好な状態にあり、ボルトナット類が十分にしまっているか常に点検してください。破損するなどして読めなくなったステッカーは交換してください。

  • 安全装置の作動を妨げるようなことや、安全装置による保護を弱めるようなことはしないでください。安全装置が適切に作動するかを定期的に点検してください。

  • ガバナの設定を変えてエンジンの回転数を上げないでください。Toro正規代理店でタコメータによるエンジン回転数検査を受け、安全性と精度を確認しておきましょう。

  • 大がかりな修理が必要になった時や補助が必要な時は、Toro 正規代理店にご相談ください。

  • 機体の改造を行うと、機械の挙動や性能、耐久性などが変化し、そのために事故が起きる可能性があります。このような使い方をすると Toro® の製品保証が適用されなくなります。

推奨される定期整備作業

整備間隔整備手順
使用開始後最初の 8 時間
  • ベルトの状態と張りを点検する。
  • 使用開始後最初の 10 時間
  • ホイールナットのトルクを点検します。
  • 使用するごとまたは毎日
  • エンジンオイルを点検する。
  • エンジンのスクリーンとオイルクーラを清掃する
  • タイヤ空気圧を点検する。
  • 吹き出し口のクランプを点検する。
  • 吹き出し口のガイドを清掃する。
  • 25運転時間ごと
  • スポンジ製エレメントを洗浄し、ペーパー製エレメントは破損していないか点検してください。(砂やほこりの多い環境では整備間隔を短くする)。
  • 50運転時間ごと
  • ベルトの状態と張りを点検する。
  • 100運転時間ごと
  • エアフィルタのペーパーエレメントを交換する。(砂やほこりの多い環境では整備間隔を短くする)。
  • エンジンオイルを交換する。ほこりのひどい場所で使用する場合には、より頻繁なオイル交換が必要です。
  • タイヤの状態を点検する。
  • 200運転時間ごと
  • オイルフィルタを交換する。ほこりのひどい場所で使用する場合には、より頻繁なフィルタ交換が必要です。
  • 点火プラグを点検する。
  • カーボンキャニスタエアフィルタを交換する(砂やほこりの多い環境では整備間隔を短くする)。
  • カーボンキャニスタ・パージラインフィルタを交換する.
  • 500運転時間ごと
  • 燃料フィルタを交換する。
  • Important: エンジンの整備に関しての詳細は、付属のエンジンマニュアルを参照のこと。

    始業点検表

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    点検項目

    第 週

    エンジンオイルを点検する。

           

    エンジンのスクリーンとオイルクーラを清掃する

           

    エンジンのエアフィルタとプレクリーナを点検する。

           

    タイヤ空気圧を点検する。

           

    吹き出し口のクランプのトルクを点検する。

           

    吹き出し口のガイドを清掃する。

           

    エンジンからの異常音がないか点検する。

           

    オイル漏れがないか点検する。

           

    塗装傷のタッチアップ修理を行う。

           

    要注意個所の記録

    点検担当者名:

    内容

    日付

    記事

       
       
       
       
       

    整備前に行う作業

    注意

    適切な保守整備を行わないと車両が故障・破損したり、搭乗者や周囲の人間まで巻き込む人身事故を起こす恐れがある。

    マニュアルに記載された作業を行って、マシンをいつも適切な状態に維持することが重要である。

    警告

    始動キーをつけたままにしておくと、誰でもいつでもエンジンを始動させることができ、危険である。

    整備・調整作業の前には必ず始動スイッチからキーを抜きとり、点火プラグ装着車の場合は、念のために点火プラグのコードを外しておくこと。点火コードが絶対に点火プラグと触れることのないよう、確実に隔離すること。

    マシンの準備

    1. 平らな場所に駐車する。

    2. エンジンを止め、キーを抜き取り、可動部が完全に停止したのを確認する。

    3. タイヤに輪止めを掛ける。

    4. 本機をトラクションユニットから切り離す。

    5. 保守作業は、各部が十分冷えてから行う。

    6. 点火コードを外す。

    溶接修理を行う場合の準備

    Important: バッテリーの接続を外してください。これを忘れると、無線コントロールモジュールや TEC コントローラに修理不能な損傷が起きる恐れがあります。

    • 機体に溶接を行う前に、マイナスのバッテリーケーブルを端子から外しておいてください。

    • 機体への溶接が終了したら、マイナスケーブルを端子に元通りに接続してください。

    エンジンの整備

    エンジンの安全事項

    • エンジンオイルの点検や補充は、エンジンを止めて行ってください。

    • エンジンのガバナの設定を変えたり、エンジンの回転数を上げすぎたりしないでください。

    エアクリーナの整備

    整備間隔整備手順
    25運転時間ごと
  • スポンジ製エレメントを洗浄し、ペーパー製エレメントは破損していないか点検してください。(砂やほこりの多い環境では整備間隔を短くする)。
  • 100運転時間ごと
  • エアフィルタのペーパーエレメントを交換する。(砂やほこりの多い環境では整備間隔を短くする)。
  • エアフィルタの点検

    1. マシンの整備の準備を行う;マシンの準備を参照。

    2. エアクリーナ本体にリーク原因となりそうな傷がないか点検する。本体とカバーがシールでしっかり密着しているのを確認してください(図 24)。

      Note: ボディーが破損している場合は交換してください。

      g002097
    3. エアフィルタのカバーをエアフィルタのハウジングに固定しているラッチを外す(図 24)。

    4. ボディーからカバーを外し、カバーの内部を清掃する(図 24)。

    5. フィルタハウジングからエレメントを丁寧に抜き出す。

      Note: フィルタをハウジングにぶつけると汚れが飛び散ります。ぶつけないように注意してください。

    6. エアフィルタのエレメントを点検する。

      Note: 特にシール部を入念に点検し、

      Important: 破損しているフィルタは交換してください。

    エアフィルタの交換

    1. カバーについている異物逃がしポートを清掃する。

    2. カバーについているゴム製のアウトレットバルブを外し、内部を清掃して元通りに取り付ける。

    3. エアフィルタのカバーをエアフィルタのハウジングに固定しているラッチを外してカバーを外す(図 25)。

      g002097
    4. フィルタハウジングからエレメント(図 25)を丁寧に抜き出す。

      Note: フィルタをハウジングにぶつけると汚れが飛び散ります。ぶつけないように注意してください。

    5. 新しいフィルタの場合は出荷中の傷がないか点検する。

      Note: 特にフィルタの密着部に注意する。

      Important: 破損しているフィルタを使用しないでください。

    エアフィルタを取り付ける

    Important: エンジンを保護するため、エンジンは必ずエアクリーナアセンブリ全体を取り付けて使ってください。

    Important: 破損しているフィルタは使用しない。

    Note: エレメントを洗って再使用しないでください。フィルタの濾紙が破損する可能性があります。

    1. カバーについている異物逃がしポートを清掃する。

    2. カバーについているゴム製のアウトレットバルブを外し、内部を清掃して元通りに取り付ける。

    3. エアフィルタのハウジングにエレメントを取り付ける (図 26)。

      Note: 取り付け時には、エアクリーナの外側リムをしっかり押さえて確実にボディーに密着させる。フィルタの真ん中(柔らかい部分)を持たない。

      g002097
    4. エアフィルタのカバーをエアフィルタのハウジングに合わせて取り付け、ラッチでカバーを固定する(図 26)。

    エンジンオイルの仕様

    オイルのタイプ: 洗浄性オイル(API 規格 SJ またはそれ以上)

    オイルの粘度:この下の表を参照。

    g341978

    エンジンオイルの量を点検する

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • エンジンオイルを点検する。
  • Note: エンジンオイルの量を点検する最もよいタイミングは、その日の仕事を始める直前、エンジンがまだ冷えているうちです。エンジン部がすでに高温になっている場合には、少なくとも10分間待ってからオイル量の点検を行ってください。

    1. マシンの整備の準備を行う;マシンの準備を参照。

    2. バルブカバーのディップスティックとキャップをきれいに拭きく(図 28 と図 29)。

      g341987
      g341990
    3. ディップスティックを抜き取ってオイルを拭き取る(図 28)。

    4. ディップスティックを補給管の中にしっかりと差し込む(図 30)。

    5. ディップスティックを抜き取り、オイルの量を見る。

      Note: ディップスティックの上側マークまであれば適正である。

      g341993
    6. ディップスティックの上側マークまでオイルがない場合は、補給管のキャップを開け、所定のオイルをゆっくりと、適正量まで入れて、キャップを元通りに締める;エンジンオイルの仕様を参照。

      Important: オイルを入れすぎないでください。入れすぎのままでエンジンを運転しないでください。エンジンが破損するおそれがあります。

    7. ディップスティックを補給管の中にしっかりと差し込む。

    エンジンオイルの交換

    整備間隔整備手順
    100運転時間ごと
  • エンジンオイルを交換する。ほこりのひどい場所で使用する場合には、より頻繁なオイル交換が必要です。
  • エンジンオイルの量: 2 リットル(フィルタ共)

    1. エンジンを始動し、5 分間程度運転する。

      Note: オイルが温かい方がよく排出されます。

    2. オイルが完全に抜けるように、排出口側がやや低くなるように駐車する。

    3. エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。

    4. ドレンの下に廃油受けを置く。ドレンバルブを回して開き、オイルを排出する(図 31)。

      Note: ドレンバルブにホースをつなぐとオイルの排出方向を楽に制御できます。ホースは付属品ではありません。

    5. オイルが完全に抜けたらドレンプラグを閉じる。

      Note: 廃油はリサイクルセンターに持ち込むなど適切な方法で処分してください。

      g002148
    6. バルブカバーの補給管(図 32)から、所要量のおよそ 80% のオイルをゆっくりと入れる;エンジンオイルの仕様を参照。

      g341990
    7. オイルの量を点検する;エンジンオイルの量を点検する を参照。

    8. ディップスティックの上側マークに達するまで、残りのオイルをゆっくりと補給する。

    オイルフィルタの交換

    整備間隔整備手順
    200運転時間ごと
  • オイルフィルタを交換する。ほこりのひどい場所で使用する場合には、より頻繁なフィルタ交換が必要です。
  • エンジンオイルの量: 2 リットル(フィルタ共)

    1. エンジンからオイルを抜く;エンジンオイルの交換を参照。

    2. オイルフィルタを外し、フィルタのアダプタガスケットの表面をきれいに拭く(図 33)。

      g341989
    3. 新しいフィルタのガスケットにオイルを薄く塗る(図 33)。

    4. アダプタにフィルタを取り付け、ガスケットがアダプタに当たるまでフィルタを右に回し、そこから更に 2/3-1 回転増し締めする(図 34)。

      g001056
    5. オイル補給キャップ(図 33)を取り、所定のオイル 2 リットルを入れる;エンジンオイルの仕様エンジンオイルの交換を参照。

    6. エンジンを3分間程度運転し、その後にエンジンを停止し、オイルフィルタの周囲にオイル漏れがないか点検する。

    7. エンジンオイルの量を点検し、足りなければ注ぎ足す。

    点火プラグの整備

    点火プラグのタイプ:Champion® RC12YC、Champion® プラチナ 3071 または同等品

    エアギャップ:0.76 mm

    点火プラグの点検

    整備間隔整備手順
    200運転時間ごと
  • 点火プラグを点検する。
    1. マシンの整備の準備を行う;マシンの準備を参照。

    2. 点火プラグ取り付け部の周辺をきれいにぬぐう(図 35)。

      g341988
    3. 点火プラグのコードを外す(図 35)。

    4. 点火プラグ用ソケットを使ってプラグとガスケットを外す。

    5. 中央の電極部(図 36)を観察する。絶縁体部がうす茶色や灰色なら適正、黒い汚れがある場合にはエアクリーナの不良を考える。

      Note: 点火プラグが摩耗・損傷している場合は、新しいものに交換する。

      g326888

      Important: 黒い付着物、電極の磨耗、油状の被膜、欠けなどが見られたら新しいものと交換してください。

    6. 中央電極と側面電極との間の距離(エアギャップ)を測定する(図 36)。 正しいエアギャップは 0.76 mm。

      Note: エアギャップが正しくない場合は側面電極を曲げて正しい距離に調整する。

    7. エンジンに点火プラグを取り付け、27 N·m(2.8 kg.m=20 ft-lb)にトルク締めする。

    8. もう一つのシリンダにも、ステップ2-6の作業を行う。

    エンジンのスクリーンとオイルクーラの清掃

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • エンジンのスクリーンとオイルクーラを清掃する
  • 使用前に必ず、エンジンのスクリーンとオイルクーラを点検・清掃してください。オイルクーラのスクリーンとエンジンのスクリーンにたまった刈りかすや汚れ、ごみを取り除いてください(図 37)。

    g002355

    燃料系統の整備

    カーボンキャニスタの整備

    カーボンキャニスタエアフィルタの交換

    整備間隔整備手順
    200運転時間ごと
  • カーボンキャニスタエアフィルタを交換する(砂やほこりの多い環境では整備間隔を短くする)。
    1. マシンの整備の準備を行う;マシンの準備を参照。

    2. カーボンキャニスタフィルタを取り外して廃棄する(図 38)。

      g029820
    3. 新しいエアフィルタを取り付ける。

    カーボンキャニスタ・パージラインフィルタの交換

    整備間隔整備手順
    200運転時間ごと
  • カーボンキャニスタ・パージラインフィルタを交換する.
  • Note: パージラインフィルタにほこりが溜まっていないか時々点検してください。フィルタが汚れてきたら、交換してください。

    1. マシンの整備の準備を行う;マシンの準備を参照。

    2. カーボンキャニスタ・パージラインフィルタの前後両側についているホースクランプをゆるめてフィルタから遠い位置に移す(図 39)。

      g018506
    3. カーボンフィルタを外して捨てる(図 39)。

    4. 新しいフィルタをホースに取り付ける(フィルタについている矢印がチェックバルブの方を向くように取り付け、ホースクランプで元のように固定する(図 39)。

    燃料フィルタの交換

    整備間隔整備手順
    500運転時間ごと
  • 燃料フィルタを交換する。
  • 汚れているフィルタを再取り付けするのは絶対にやめてください。

    1. マシンの整備の準備を行う;マシンの準備を参照。

    2. マシンが冷えるのを待つ。

    3. 古いフィルタのクランプをゆるめて脇に寄せる(図 40)。

      g342101
    4. ホースからフィルタを抜き取る。

    5. 新しいフィルタをホースに取り付け、クランプで固定する(図 40)。

    燃料タンクの整備

    危険

    燃料は非常に引火・爆発しやすい物質である。発火したり爆発したりすると、やけどや火災などを引き起こす。

    • 燃料タンクからの燃料の抜き取りはエンジンが冷えてから行う。この作業は必ず屋外の広い場所で行う。こぼれた燃料はふき取る。

    • 燃料取り扱い中は禁煙を厳守し、火花や炎を絶対に近づけない。

    1. マシンの整備の準備を行う;マシンの準備を参照。

    2. エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。

    3. 燃料フィルタについているクランプをゆるめ、フィルタからずらす(図 40)。

    4. 燃料フィルタから燃料ホースを抜き取る(図 40)。

      Note: 落ちてくる燃料を燃料容器または廃油受けに受ける(図 40)。

      Note: 燃料タンクが空になったこの時に燃料フィルタを交換するのがベストです。

    5. フィルタに燃料ホースをつなぎ、クランプで固定する(図 40)。

    電気系統の整備

    Important: 電気系統を保護するため、本機に溶接作業を行う時には、コントローラへの配線を外し、バッテリーのマイナスケーブルをバッテリーから外してください。

    電気系統に関する安全確保

    • マシンの整備や修理を行う前に、バッテリーの接続を外してください。バッテリーの接続を外すときにはマイナスケーブルを先に外し、次にプラスケーブルを外してください。接続するときにはプラスを先に接続し、次にマイナスを接続してください。

    • バッテリーの充電は、火花や火気のない換気の良い場所で行ってください。バッテリーと充電器の接続や切り離しを行うときは、充電器をコンセントから抜いておいてください。また、安全な服装を心がけ、工具は確実に絶縁されたものを使ってください。

    ヒューズ

    エンジンヒューズの交換

    1. マシンの整備の準備を行う;マシンの準備を参照。

    2. スタータモータの近くにあるインラインヒューズのホルダー(エンジン用ワイヤハーネス)を開く(図 41)。

      g233945
    3. 切れているヒューズをホルダーから取り出す。

    4. 新しいヒューズ(30 A)を取り付ける。

    5. インラインヒューズホルダーを閉じる(図 41)。

    マシン用ヒューズの交換

    1. コントロールタワーの前、内側にあるヒューズブロックのカバーを外す(図 42)。

      g233941
    2. 切れているヒューズをヒューズブロックから取り出す(図 42)。

    3. 新しいヒューズを取り付ける(図 43)。

      g341792
    4. ヒューズブロックにカバーを元通りに取り付ける。

    ヒューズブロックは機体用ワイヤハーネスに組み込まれています。コントロールタワーの右側、レシーバの後ろにあります(図 42)。

    走行系統の整備

    タイヤ空気圧を点検する

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • タイヤ空気圧を点検する。
  • タイヤ空気圧を点検してください(図 44)。

    適正空気圧は 0.965 bar(0.98 kg/cm2 = 14 psi)です。

    g001055

    ホイールナットのトルク締めを行う

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 10 時間
  • ホイールナットのトルクを点検します。
  • 警告

    この整備を怠ると車輪の脱落や破損から人身事故につながる恐れがある。

    ラグナットを 95-122 N·m(6.2-7.6 kg.m = 70-90 ft-lb)にトルク締めする。

    1. マシンの整備の準備を行う;マシンの準備を参照。

    2. ホイールナットを 95-122 N·m(9.7-12.4 kg.m = 70-90 ft-lb)にトルク締めする。

    タイヤの点検

    整備間隔整備手順
    100運転時間ごと
  • タイヤの状態を点検する。
  • 運転中に縁石にぶつけるなどした場合、リムやタイヤが破損している可能性がありますから、必ず点検してください。

    DOT タイヤ情報は各タイヤの側面にあります。これはタイやの負荷と速度定格を表すものです。タイヤを交換する場合には同じまたは上級規格のタイヤを使用してください。

    は空気圧不足で生じる磨耗の例です。

    g010294

    は空気圧過多で生じる磨耗の例です。

    g010293

    ベルトの整備

    吹きだし口制御ベルトの張りの調整

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 8 時間
  • ベルトの状態と張りを点検する。
  • 50運転時間ごと
  • ベルトの状態と張りを点検する。
  • 吹きだし口を回転させているときにベルトがスリップするようになったら調整してください。

    1. マシンの整備の準備を行う;マシンの準備を参照。

    2. モータ取り付けブラケットを機体フレームのハウジング取り付け部に固定しているフランジキャリッジボルト(2 本)とフランジロックナット(2 個)をゆるめる(図 47)。

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    3. 47のように、プーリ取り付けブラケットにトルクレンチを差し込む。

    4. ブロアのノズルから離れる方向にモータ取り付けブラケットを回し、レンチを締めて、締め付けトルクを 22.6-26.0 N·m(2.3-2.6 kg.m = 200-230 in-lb)とする(図 47)。

    5. ベルトの張りを維持しながら、フランジキャップスクリュ(2本)とフランジロックナット(2個)を締め付ける。

    ブロアの保守

    吹き出し口のクランプの点検

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • 吹き出し口のクランプを点検する。
    1. マシンの整備の準備を行う;マシンの準備を参照。

    2. 吹き出し口のクランプに摩耗や破損の兆候がないか点検する(図 48)。

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    3. 毎日、吹き出し口のクランプがゆるんでいないこと確認する(図 48)。

      Important: 吹き出し口が何かに触れていたり、地面の上を引きずる場合は、クランプがゆるんでいる可能性がある。

    4. クランプがゆるんでいる場合は、ナットを 5.1-5.7 N∙m(0.52-0.58 kg.m = 45-50 in-lb)にトルク締めする。

    吹き出し口のガイドの清掃

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • 吹き出し口のガイドを清掃する。
    1. マシンの整備の準備を行う;マシンの準備を参照。

    2. 吹き出し口の周囲や内部、およびガイドとガイドの間についている刈りかす、ほこり、ごみなどを除去する(図 49)。

      Note: ガイドに汚れをためると、噴出し口が自由に回転できなくなり、モータが破損する可能性がある。

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    ハンドヘルドリモートの保守

    ハンドヘルドリモートと無線コントロールモジュール

    ハンドヘルドリモートが無線コントロールモジュールと連携していないとリモコンを使用することはできません。出荷時に、ハンドヘルドリモートと無線コントロールモジュールとの連携を行っています。ハンドヘルドリモートと無線コントロールモジュールとの連携を再確立する必要がある時(例えば、新しいリモコンや予備のリモコンを使用する時や、法令などの関係で周波数を変更した場合)には、リモコンとモジュールとの連携確立作業作業を参照してください。

    連携確率は、プロフォース用ハンドヘルドリモートとプロフォース用無線コントロールモジュールとの間でのみ可能です。ベースユニットと連携しているリモコンを、別の無線コントロールモジュールに連携させると、もとのプロフォース本機との連携は解除されます。

    Note: 局地的な電磁障害が発生した場合、それによってハンドヘルドリモートと無線コントロールモジュールとの連携が解除されてしまう場合があります。連携を行っている最中、無線コントロールモジュールは複数の周波数の中から最も良い周波数を選択しますので、電波障害が発生している場所や連携が外れる場所で連携を確立すると最良の連携になります。

    リモコンとモジュールとの連携確立作業作業

    Important: 作業を始める前に手順全体を一読してください。

    1. マシンの整備の準備を行う;マシンの準備を参照。

    2. キーを STOP 位置に回す。

    3. ハンドヘルドリモートを手に持って無線コントロールモジュールの近くに立つ。周囲に障害物やアンテナまでの視界を遮るものがないことを確認する(図 50)。

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    4. 吹き出し口左回転ボタンと吹き出し口右回転ボタンを同時に長押しする(図 51)。

      Note: LED が1秒間に1回程度の割合で点滅する。

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    5. 両方のボタンを押し続けると、LED の点滅が1秒間に2回程度に変わる。

    6. 両方の ボタンから手を離す。

    7. 吹き出し口左回転 ボタンを長押しする(図 51)。

      Note: LED が1秒間に2回程度の割合で点滅する。

    8. 吹き出し口左回転 ボタン(図 51)をおしたままでエンジンキーを RUN 位置にする。

      Note: LED が点滅から点灯に変れば連携は成功。点灯に変わるまで 20 秒程度かかる場合があります。

    9. 吹き出し口左回転 ボタン(図 51)から手をはなし、エンジンキーを STOP 位置に回す。

      Note: 以上でリモコンシステムとハンドヘルドリモートとの連携が確立されました。

    バッテリーの交換

    電池の仕様: 単三(1.5 V)

    数量: 4

    1. ハンドヘルドリモートのカバー片を止め付けているねじ 6 本を外して黒いカバーを取り外す(図 52)。

      Note: 可能であれば、ゴム製シールとスチール製のガスケットを外さずにカバーと電池を外してください。

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    2. 古い電池を取り出し、地域の条例等に従って処分する。

    3. 電池の極性を図 53のようにして、新しい電池を電池ケースにセットする。

      Note: 電池ケースには正極を示すマーク(図 53)が付いています。極性を間違えるとケースと電池との接触部が変形する恐れがありますので注意してください。極性を間違えても機械が故障することはありませんが、ハンドヘルドリモートは動作しません。

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    4. スチール製のガスケットとゴム製のシールを容器の溝にきちんとはめ、カバーを取り付ける (図 52)。

    5. 下げひものピンにリングを掛ける(図 52)。

    6. ケースとふたを合体させ、ねじ(6本)で固定する(図 52)。

    7. 各ねじを 1.5-1.7 N·m (0.15-0.17 kg.m = 13-15 in-lb) にトルク締めする。

    故障探究用故障コードの確認

    故障コードが表示された場合

    故障表示ランプが点灯した場合には以下を行ってください:

    不具合コード一覧表

    不具合コード

    診断ランプの点灯パターン

    不具合の内容

    原因

    11

    1回点灯 — ポーズ — 1回点灯— 長いポーズ — 繰り返し

    TEC コントローラまたは無線コントロールモジュールが通信できない。

    ワイヤハーネスのコネクタ(TEC コントローラまたは無線コントロールモジュールの)がゆるい、腐食または破損している。

    ワイヤハーネスが破損している;代理店に連絡する。

    無線コントロールモジュールが破損している;代理店に連絡する。

    12

    1回点灯 — ポーズ — 2回点灯— 長いポーズ — 繰り返し

    TEC、無線コントロールモジュール、ハンドヘルドリモートのソフトウェアのバージョンが不一致。

    ハンドヘルドリモートの連携操作を行う;ブロア本体のオペレーターズマニュアルを参照。

    正しいソフトウェアをインストールする;代理店に連絡する。

    13

    1回点灯 — ポーズ — 3回点灯— 長いポーズ — 繰り返し

    無線コントロールモジュールに連携しているハンドヘルドリモートが正しくない。

    別のプロフォースに連携されているハンドヘルドリモートである。

    プロフォース用でないハンドヘルドリモート(例えば MH-400 用、プロパス用のもの)

    14

    1回点灯 — ポーズ — 4回点灯— 長いポーズ — 繰り返し

    オイル圧が低い(10秒間以上)ために ETR 回路が作動できなかった。

    エンジンオイルの量を点検し、必要量に調整する。

    エンジンオイル圧スイッチが破損または摩耗;代理店に連絡する。

    ワイヤハーネスが破損;代理店に連絡する。

    15

    1回点灯 — ポーズ — 5回点灯— 長いポーズ — 繰り返し

    マシンのバッテリー電圧が低い(5.5 V 未満)ために ETR 回路が作動できなかった。

    バッテリーケーブルの状態を点検する。ケーブルの接続にゆるみがないか点検する。

    バッテリー試験を行い、必要に応じて充電する;サービスマニュアルを参照。 必要に応じてバッテリーを交換する。

    エンジンのオルタネータの試験を行う;サービスマニュアルを参照。 必要に応じてオルタネータを交換する。

    エンジンの電圧レギュレータ/整流器の試験を行う;サービスマニュアルを参照。必要に応じて電圧レギュレータ/整流器を交換する。

    故障診断モードでコードを見るには

    1. キーを STOP 位置に回す。

    2. ピン 1 本のコネクタとソケット 1 個のコネクタからひも付きキャップを外す(図 54A)。

    3. ピン 1 本のコネクタをソケット 1 個のコネクタに接続する(図 54B)。

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    4. キーを RUN 位置に回す。

    5. 故障診断ランプの点滅パターンが以下の表のどれになっているかを確認する:

      • 各パターンにおける点滅の数と順序

      • 各パターンにおけるポーズの順序とその長さ

      Note: ふたつ以上の異常が同時に発生している場合は、それぞれの不具合を示すパターンが、長いポーズをはさんで繰り返されます。それぞれの不具合を示すパターンで点滅した後、それが繰り返されます。アクティブな不具合がない場合には、1秒間に1回の点滅が続きます。

    故障コードのリセット

    1. キースイッチを RUN 位置に回す。

    2. ピン 1 本のコネクタをソケット 1 個のコネクタから外す(図 55)。

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    3. ピン 1 本のコネクタをソケット 1 個のコネクタに接続する(図 55)。

      Note: 故障診断ランプが1秒間に1回の点滅を続ける。

    故障診断モードを終了するには

    1. キーを OFF 位置に回す(図 56)。

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    2. ピン 1 本のコネクタをソケット 1 個のコネクタから外す(図 57)。

      g342082
    3. ピン 1 本のコネクタとソケット 1 個のコネクタにひも付きキャップを取り付ける(図 57)。

    洗浄

    車体を清掃する

    Important: 塩分を含んだ水や処理水は機体の洗浄に使用しないでください。

    Important: ただし高圧洗浄器は使用しないでください。

    • 機体は中性洗剤と水で洗うことができます。

    • コントロールコンソールの周囲に大量の水を掛けないでください。

    ごみの処分

    エンジンオイル、エンジン、リモコンのバッテリーなどは、環境汚染物質とされています。これらものを処分する場合には、地域の法令などにしたがって行ってください。

    保管

    格納保管時の安全

    マシンを停止させ、(キー付きの機種では)キーを抜き取り、各部の動作が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。調整、整備、清掃、格納などは、車両が十分に冷えてから行ってください。

    マシンの保管

    1. 平らな床面に駐車し、エンジンを停止し、キーを抜き取り、可動部が完全に停止するのを待ち、点火プラグのコードを外す。

    2. 機体各部に付着している泥や刈りかすをきれいに落とす。特にエンジンのシリンダヘッドや冷却フィン部分やブロアハウジングを丁寧に清掃する。

      Important: 機体は中性洗剤と水で洗うことができます。ただし高圧洗浄器は使用しないでください。大量の水をかけないでください。

    3. エアクリーナの整備を行う;エアクリーナの整備を参照。

    4. エンジンオイルを交換する;エンジンオイルの交換を参照。

    5. タイヤ空気圧を点検する;タイヤ空気圧を点検するを参照。

    6. 長期間(30 日以上)にわたって保管する場合には。以下の手順で格納準備を行う:

      1. 燃料タンクの燃料に石油系スタビライザー/コンディショナーを添加する。混合の方法はスタビライザーのメーカーの指示に従う。アルコール系のスタビライザ(エタノール系やメタノール系)は使用しないこと。

        Note: スタビライザは、新しい燃料に添加して常時使うのが最も効果的です。

      2. エンジンをかけて、コンディショナ入りの燃料を各部に循環させる(5分間)。

      3. エンジンを停止し、エンジンの温度が下がるのを待って燃料を抜き取る;燃料タンクの整備を参照。

      4. エンジンを再度始動する;チョークを引いて始動し自然に停止するまで運転する。

      5. チョークを引く。始動できなくなるまでエンジンの始動・運転を続ける。

      6. 抜き取った燃料は地域の法律などに従って適切に処分する。それぞれの地域の法律などに従って適正にリサイクルなどする。

      Important: スタビライザ(品質安定剤)を添加した燃料であっても、スタビライザメーカーが推奨する保管期間を越えて保管しないでください。

    7. 点火プラグを外し、点検を行う;点火プラグの点検を参照。プラグの取り付け穴からエンジンオイルをスプーン2杯程度入れ、スタータを回してエンジンをクランクさせ、オイルをシリンダ内部に行き渡らせる。 点火プラグを取り付ける。点火コードは取り付けないでください。

    8. 各ボルト類の締め付けを確認する。破損したり摩耗したりしたパーツを交換する。

    9. 機体の塗装がはげていればタッチアップ修理をする。ペイントはトロの正規代理店から入手することができる。

    10. 汚れていない乾燥した場所で保管する。始動スイッチのキーは必ず抜き取って子供などの手の届かない場所に保管する。機体にはカバーを掛けておく。