はじめに

このロータリーカッティングデッキは、乗用型の装置に取り付けて使用する専門業務用の製品であり、そのような業務に従事するプロのオペレータが運転操作することを前提として製造されています。この製品は、集約的で高度な管理を受けているスポーツフィールドや商用目的で使用される芝生に対する刈り込み管理を行うことを主たる目的として製造されております。この機械は本来の目的から外れた使用をすると運転者本人や周囲の人間に危険な場合があります。

この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からない、適切で安全な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。

製品の安全や取り扱い講習、アクセサリなどに関する情報、代理店についての情報の入手、お買い上げ製品の登録などをネットで行っていただくことができます:www.Toro.com

整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマー・サービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。

Important: シリアル番号デカルについている QR コード(無い場合もあります)をモバイル機器でスキャンすると、製品保証、パーツその他の製品情報にアクセスできます。

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この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号(図 2)を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。

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この他に2つの言葉で注意を促しています。重要 は製品の構造などについての注意点を、はその他の注意点を表しています。

この製品は、関連するEU規制に適合しています。 詳細については、DOC シート(規格適合証明書)をご覧ください。

警告

カリフォルニア州

第65号決議による警告

米国カリフォルニア州では、この製品を使用した場合、ガンや先天性異常などを誘発する物質に触れる可能性があるとされております。

安全について

所定のセットアップを行い、規格適合証明書(DOC)に記載されている CE キットを取り付けることにより、本機は ANSI B71.4-2017 および ENISO 5395 規格に適合する製品となります。

安全に関する一般的な注意

この機械は手足を切断したり物をはね飛ばしたりする能力があります。重大な人身事故を防ぐため、すべての注意事項を厳守してください。

  • 本機をご使用になる前に必ずこのオペレーターズマニュアルをお読みになり、内容をよく理解してください。

  • この機械を運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。

  • 機械の可動部の近くには絶対に手足を近づけないでください。

  • ガードなどの安全保護機器が正しく機能していない時は、運転しないでください。

  • 排出口の近くに手足などを近づけないでください。

  • 作業場所に、無用の大人、子供、ペットなどを近づけないでください。子供に運転させないでください。

  • 運転席を離れる前に:

    • 平らな場所に駐車する。

    • カッティングユニット下降

    • 駆動系統をOFFにする。

    • 駐車ブレーキを掛ける(装備車の場合)。

    • エンジンを止め、キーを抜き取る。

    • 全ての動きが停止するのを待つ。

間違った使い方や整備不良は人身事故などの原因となります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識 Graphic のついている遵守事項は必ずお守りください 「注意」、「警告」、および「危険」 の記号は、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生する恐れがあります。

カッティングユニットの安全確保

  • トラクションユニットに取り付けたカッティングユニットは、機械の一部となります。ですから、トラクションユニットのオペレーターズマニュアルもお読みになって、機械全体を安全に取り扱う方法を良く学んでください。

  • 異物をはね飛ばしたときや機体に異常な振動を感じたときにはまずマシンを停止し、キーを抜き取り、各部の動きが完全に止まってからよく点検してください。異常を発見したら、作業を再開する前にすべて修理してください。

  • 各部品が良好な状態にあり、ボルトナット類が十分にしまっているか常に点検してください。読めなくなったステッカーは貼り替えてください。

  • アクセサリ、アタッチメント、交換部品は、必ずトロの純正品をお使いください。

安全ラベルと指示ラベル

Graphic

危険な部分の近くには、見やすい位置に安全ラベルや指示ラベルを貼付しています。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。

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組み立て

警告

始動スイッチにキーをつけたままにしておくと、誰でもいつでもエンジンを始動させることができ、危険である。

カッティングユニットを取り付ける前に、キー抜き取ること。

危険

PTO シャフトを接続したままでエンジンが始動すると重大な人身事故が発生する恐れがある。

PTO シャフトがカッティングユニットのギアボックスに接続されるまでは、エンジンを始動してPTOスイッチを操作してはならない。

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

マシンの準備を行う

  1. 平らな場所に駐車する。

  2. 駐車ブレーキを掛ける。

  3. エンジンを止め、キーを抜き取る。

CE キットを取り付ける

必要に応じて(CE 規制に適合させる必要のある国や地域)

CE 基準適用地域でこの機械を使用する場合には、 CE キットを取り付けてください;取り付け方法は取り付け要領書を参照してください。

カッティングユニットをトラクションユニットに取り付ける

この作業に必要なパーツ

六角ヘッドボルト2
ワッシャ 2
刈高ピン2
  1. 平らな場所に駐車し、昇降アームを一番低い位置にし、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

  2. カッティングユニットをトラクションユニットの前に置く。

  3. PTO シャフトのヨークをギアボックスのシャフトに差し込み、双方をボルト(2本)を互いに反対方向から取り付けてナットで固定する(図 3)。

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  4. ボルトとナットを締めつける (図 3)。

  5. 昇降アームを押し下げて、キャスタアームの穴に合わせ、両方のアームにワッシャとボルトを通す。

  6. 昇降アームの穴をキャスタアームの穴に合わせる。

  7. 六角ヘッドボルト(2本)とワッシャ(2枚)でキャスタアームを昇降アームに連結する(図 4)。

    カッティングユニットの取り付けにボルトを使用している場合:ボルトのねじ山にロッキングコンパウンドを塗る。

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  8. ボルトを所定トルクに締め付ける:

    • カッティングユニットの取り付けを初めて行う場合:

      ボルトを 256-313 N·m(2.0-2.5 kg.m = 189-231 ft-lb)にトルク締めする。

    • 二回目以降のカッティングユニットの取り付けの場合:

      ボルトを 195-239 N·m(2.0-2.5 kg.m = 144-176 ft-lb)にトルク締めする。

  9. 刈り高を設定する;刈り高の調整を参照。

PTO カバーを取り付ける

この作業に必要なパーツ

ショルダボルト2
スペーサ2

ショルダボルト(2本)とスペーサ(2個)を使用して、PTO カバーをギアボックスに固定する(図 5)。

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カッティングユニットの水平調整

Note: この作業は凹凸のない水平な場所で行ってください。

  1. それぞれの外側スピンドルについているブレードを手で回して前後方向に向ける。

  2. 床面から刃先までの距離を測定する。

  3. カッティングユニットを移動走行位置に上昇させる。

  4. 希望する刈高に応じて、前キャスタフォークにシムを入れて調整する。

  5. ブレードを 180°回転させ、もう一度床面から刃先(後ろを向いている方の刃先)までの距離を測る。

  6. 刈高チェーンのUボルトの下側についているジャムナットをゆるめる(図 6)。

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  7. ブレード後端の高さが前端よりも 6-10 mm 高くなるように、ナット(図 6)でカッティングユニット後部の高さを調整する。

  8. ジャムナットを締めつける。

グリスアップを行う

機械がその性能を正しく発揮できるように、使用を開始する前に、各部の潤滑を行ってください;ベアリングとブッシュのグリスアップを参照。この作業を怠るとマシンに急激な磨耗が発生しますから注意してください。

製品の概要

Note: 仕様および設計は予告なく変更される場合があります。

刈幅
  • モデル 39190: 1.52 m

  • モデル 31972: 1.82 m

刈高25-152 mm の範囲で 13 mm 刻みで調整可能
純重量
  • モデル 31970: 204 kg

  • モデル 31972: 238 kg

アタッチメントとアクセサリ

トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、マシンの機能をさらに広げることができます。 詳細は弊社の正規サービスディーラ、または代理店へお問い合わせください;弊社のウェブサイト www.Toro.com でもすべての認定アタッチメントとアクセサリをご覧になることができます。

いつも最高の性能と安全性を維持するために、必ずToroの純正部品をご使用ください。他社の部品やアクセサリを御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。

運転操作

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

注意

始動キーをつけたままにしておくと、誰でもいつでもエンジンを始動させることができ、危険である。

整備・調整作業の前には必ずエンジンを停止し、キーを抜いておくこと。

刈り高の調整

刈高の調整範囲は 25-152 mm、調整間隔は 13 mm 刻みです。刈り高を調整するには:

  1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを移動走行位置まで上昇させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

  2. 以下の作業を行う:

キャスタホイールの軸を位置決めする

左右のキャスタフォークの同じ穴にキャスタホイールの軸をセットする。セッティング用の穴の選択については 図 7 および 図 8 を参照してください。

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Note: 刈高が 64 mm 以上の場合には、キャスタホイールの軸(ボルト)を下穴にセットすると、ホイール(フォーク)部分に刈りかすがたまりにくくなります。刈り込み中に刈りかすがたまるようでしたら、マシンを後退させると刈りかすが落下します。

キャスタフォークのスペーサの設定

  1. スピンドルシャフトからテンショニングキャップを取り(図 7)、キャスタアームからスピンドルを抜き出す。最初についていたように、スピンドルシャフトにシムを 2 枚セットする。これらのシムは、デッキ全体の左右の水平調整に必要となる。

  2. 適正数のスペーサをシャフトにセットして希望の刈高にする(図 7)。

    刈高と、必要なシムの組み合わせとの関係は図 8にて確認する。

    Note: 刈高設定やカッティングユニットの水平調整を行う際、キャスタアームのハブの上側のシムの枚数と下側の枚数がどのような組み合わせになってもに問題ありません。

  3. キャスタアームにキャスタスピンドルを通す。

  4. スピンドルシャフトにシムを取り付け(当初の状態と同じに)、残りのスペーサも取り付ける。

  5. テンショニングキャップを取り付けてアセンブリを固定する。

刈高チェーンの位置決め

  1. 刈高チェーンをカッティングユニット後部に固定しているピンを外す(図 9)。

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  2. 刈高と、必要なシムの組み合わせとの関係は刈高デカルで確認する。

    Note: デカルは各刈高プレートの隣に貼ってあります。

  3. 刈高チェーンを刈高に合った穴にピンで固定する。

    ピンは、刈高チェーンの一番下の輪に通すこと。また、チェーンはねじらずに真っ直ぐ降ろすこと(図 9)。

カッティングユニットのピッチの調整

6-9.5 mm の前傾姿勢(刈り込み刃の前端よりも後端の方が 6-9.5 mm 高い状態)を推奨しています。ピッチを大きく(9.5mm 超)すると、刈り込みに必要なパワーは小さくなりますが、クリップが大きくなり、刈り上がりが悪くなります。ピッチを小さく(6 mm 以下)すると、刈り込みに必要なパワーは大きくなりますが、クリップが小さくなり、刈り上がりが向上します。

  1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

  2. カッティングユニットを希望の刈高にセットする。

  3. まず、1本のブレードを前後方向に向ける。

  4. 短い定規を使って、床面からブレードの前側の刃先までの高さを測る。ブレードを半回転させて後方に回し、床面からこの切っ先までの高さを測る。

  5. 後方での測定値から前方での測定値を引いた値がブレードのピッチとなる。

  6. 刈高チェーンのUボルトの上側または下側についているジャムナットをゆるめる(図 10)。

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  7. もう一組のナットは、カッティングユニットの後部の高さを上下して刈り込みデッキのピッチを調整するのに使用する。

  8. ジャムナットを締めつける。

芝削り防止ローラを調整する

刈高を変更した場合には、芝削り防止ローラの高さの調整を行ってください(図 11)。

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  1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

  2. エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。

  3. 12 に示すように、芝削り防止ローラを調整する。

    Note: 設定した刈高に一番近い数値の穴を、芝削り防止ローラの取り付け穴とする。

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スキッドを調整する

刈高 64 mm 以上にて使用する場合には、スキッドを下位置に取り付け、それ以下の刈高で使用する場合には、上位置に取り付けます。

  1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

  2. スキッドからフランジヘッドボルトとナットを外す。

  3. スキッドを希望位置に合わせて、フランジヘッドボルトとナットでカッティングユニットに固定する(図 13)。

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フローバッフルを調整する

刈り込みのコンディションに合わせて、デッキの排出フローを調整することができます。刈りあがりが最も良くなる位置に、バッフルをセットしてください。

  1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

  2. ナットをゆるめる(図 14)。

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  3. 希望の排出フローになるように、スロットの中でバッフルとナット位置を調整する;フローバッフルの位置調整を行うを参照。

  4. ナットを締めつける。

フローバッフルの位置調整を行う

フローバッフルの各位置の説明を以下に挙げます。図 14 に示すバッフルの各位置(A, B, C)はデカルの絵と同じです。

各位置はあくまでも推奨です。草種や湿度、ターフの草丈などにより設定を変えてください。

Note: 走行速度が変わらないのにモアの回転速度が落ちてくる場合にはバッフルを開いてください。

A の位置

一番後ろにセットした状態です。以下のような条件で使うのに適しています。

  • 草丈が低く、軽い刈り込み

  • 乾燥した場所での刈り込み

  • 刈りカスが少ない刈り込み

  • 刈りカスを遠くへ飛ばしたい刈り込み

B 位置

集草を行うのに適した設定です。 いつも、ブロアの開口部に整列させる。

C 位置

一番開いた状態です。以下のような条件で使うのに適しています。

  • 草丈が高く、密度が高い刈り込み

  • 湿った場所での刈り込み

  • エンジンからのパワー消費を下げたい場合

  • 重い芝刈り作業を、走行速度を上げて行いたい時

カッティングユニットのミスマッチの修正

各ターフのコンディションは同じでなく、またトラクションユニットのカウンタバランスの設定も様々ですので、本格作業を開始する前に試験刈りを行って、刈りあがりを確認することをお奨めします。

  1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

  2. カッティングデッキを希望する刈高に調整する;刈り高の調整を参照。

  3. トラクションユニットの前タイヤおよび後タイヤの空気圧を、トラクションユニットのオペレーターズマニュアルの指示通りに調整する。

  4. ブレードが曲がっていないか点検する;ブレードの変形を調べるを参照。

  5. テスト区域を刈って、全部のカッティングユニットが同じ刈高で刈っているかどうかを見る。

  6. さらにカッティングユニットの調整が必要な場合には、長さ 2 m 程度またはそれ以上長い直定規を使って、平らな床面を探す。

  7. 測定を容易にするため、一番高い刈高に設定する;刈り高の調整を参照。

  8. 平らな床の上にカッティングユニットを降下させる。カッティングユニットの上部からカバーを外す。

  9. ブレードが前後方向を指すように回転させる。

  10. 床面からブレードの刃先までの高さを測る。

    測定値が希望刈高とピッチに合っていない場合には、カッティングユニットのピッチの調整を参照。

  11. キャスタホイールに付いているデカルの指示に従って刈高に応じてスペーサの数を調整する;キャスタフォークのスペーサの設定を参照。

サイドディスチャージの使い方

カッティングデッキ(モア)には、刈りかすを横下方向へ向けるデフレクタが取り付けられています。

危険

デフレクタや、排出カバー、または集草アセンブリを確実に取り付けずに使用すると、人がブレードに触れたり、ブレードに跳ね飛ばされたものが人に当たったりするなどして極めて危険である。回転中のブレードに触れたり、跳ね飛ばされた物に当たると、けがをするばかりでなく場合によっては死亡する。

  • デフレクタは排出方向を下向きにする重要な部材であるから、絶対に取り外したままで刈り込みを行ってはならない。デフレクタが破損している場合には直ちに交換すること。

  • 刈り込みデッキの下には絶対に手足を差し入れないこと。

  • 排出部やブレード部に手を入れる場合には、必ず、ブレード制御スイッチ(PTO)を解除し、エンジンを止め、キーを抜き取っておくこと。

  • デフレクタが降りた位置になっているのを必ず確認しておくこと。

ヒント

スロットルは高速に設定し走行速度を調整

芝刈り作業に必要なパワーを十分に引き出すために、エンジンは常にスロットル全開で使用し、コンディションに合わせて走行速度を調整してください。カッティングユニットへの負荷が大きくなったら走行ペダルの踏み込みを浅くして走行速度を遅くし、走行に掛かる負荷を下げてください。

刈り込みの方向

刈り込みの方向を変えるようにしましょう;同じルートで長期間刈り込むとターフにタイヤマークがついてしまいます。また、刈りかすの飛散方向も変わるので自然分解が促進され、栄養的にも有利です。

刈り込み速度

遅めの速度で刈り込むとカットの質が向上します。

刈高を下げすぎない

いままで使っていた芝刈り機よりも広い刈り幅で刈る場合には、以前の刈り高より少し高目の設定で刈って、以前と同じ刈高に仕上がるか、凹凸面を削らないか、確認してください。

条件に合った刈り高の設定を

一度に切り取る長さは25 mm以内に抑えましょう。草丈の1/3 以上は刈り取らないのが原則です。成長期の密生している芝生では、刈り込み速度を遅くしたり、刈り高設定をさらに一目盛り上げる必要があるかもしれません。

Important: 草丈の 1/3 以上を刈り取る場合や、長く伸びたまばらな草地を刈る場合、あるいは乾燥した草地を刈る場合には、空中に舞うほこりを減らしたり駆動部への負荷を減らす効果のあるフラットセール・ブレードの使用をお奨めします。

丈の高い草

草が少し伸びすぎてしまった場合や、芝生がぬれている場合には、通常よりも高い刈高で刈り込みを行ってください。その後に通常の刈り高に下げてもう一度刈るときれいに仕上がります。

カッティングユニットをきれいに維持する

芝刈り作業が終わったらホースと水道水でカッティングユニットの裏側を洗浄してください。カッティングユニットの内側に刈りかすやごみが溜まると切れ味が落ち、仕上がりが悪くなります。

火災防止のため、エンジンやマフラー、バッテリー、駐車ブレーキ、カッティングユニット、燃料タンクなどの周囲に、余分なグリス、草や木の葉、ほこりなどが溜まらないようご注意ください。 こぼれたオイルや燃料はふきとってください。

ブレードの保守

  • 芝草を引き裂いたり引きちぎったりせずにきれいな刈り込みができるように、シーズンを通じて鋭利な刃先を維持するようにしましょう。切れ味の悪い刃先は芝草を引きちぎるので、切り口が茶色に変色し、芝草の成長を悪くし、また病気にもかかりやすくなります。

  • 刈り込みブレードに磨耗や破損が発生していないか毎回点検してください。必要に応じてブレードを研磨してください。

  • ブレードが破損したり磨耗したりした場合には、直ちに交換してください;トロの純正ブレードを使ってください。ブレードの取り外しと取り付けを参照してください。

保守

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

推奨される定期整備作業

整備間隔整備手順
使用開始後最初の 2 時間
  • キャスタホイールナットを締めつける。
  • 使用開始後最初の 10 時間
  • PTO 駆動シャフトとギアボックスの接続のトルクを点検する。
  • キャスタホイールナットを締めつける。
  • 使用開始後最初の 50 時間
  • ギアボックスの潤滑油を交換する。
  • 使用するごとまたは毎日
  • キャスタアームのブッシュにグリスを補給する。
  • カッティングユニットを洗浄します。
  • 50運転時間ごと
  • 各グリス注入部のグリスアップを行う。車体を水洗いしたときは直ちにグリスアップしてください。
  • ギアボックスの潤滑油を点検する。
  • キャスタホイールナットを締めつける。
  • ブレードの駆動ベルトの調整を点検する。
  • カッティングユニットのベルトカバーの裏側を清掃する。
  • 100運転時間ごと
  • PTO 駆動シャフトとギアボックスの接続のトルクを点検する。
  • 400運転時間ごと
  • ギアボックスの潤滑油を交換する。
  • 始業点検表

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    点検項目第週
    デフレクタが下向きになっているか点検する(該当機種の場合)。       
    バッテリーの状態を点検する。       
    グリスアップを行なう。1       
    塗装傷のタッチアップ       

    1. 車体を水洗いしたときは整備間隔に関係なく直ちにグリスアップする。

    要注意個所の記録
    点検担当者名:
    内容日付記事
       
       
       
       

    注意

    始動キーをつけたままにしておくと、誰でもいつでもエンジンを始動させることができ、危険である。

    整備・調整作業の前には必ずエンジンを停止し、キーを抜いておくこと。

    ベアリングとブッシュのグリスアップ

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • キャスタアームのブッシュにグリスを補給する。
  • 50運転時間ごと
  • 各グリス注入部のグリスアップを行う。車体を水洗いしたときは直ちにグリスアップしてください。
  • 定期的に、全部の潤滑個所にNo.2汎用リチウム系グリスを注入します。

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

    2. 以下の各部のグリスアップを行う:

      • キャスタフォークのシャフトのブッシュ(4ヶ所)(図 15

        g011557
      • スピンドルのシャフトのベアリング(3ヶ所:プーリの下)(図 16)

        g297468
      • アイドラアームのシャフトのベアリング(図 16)

    ギアボックスのオイルを点検する

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 50 時間
  • ギアボックスの潤滑油を交換する。
  • 50運転時間ごと
  • ギアボックスの潤滑油を点検する。
  • 400運転時間ごと
  • ギアボックスの潤滑油を交換する。
  • ギアボックスに使用するオイルは SAE 80-90w のギア用潤滑油です。適量のオイルを入れて出荷していますが、カッティングユニットを使用する前に点検してください。ギアボックスの容量は 283 ml です。

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

    2. ギアボックスの上部についているディップスティック兼給油プラグ(図 17)を取り、オイルの量が、ディップスティックについている2本のマークの間にあることを確認する。油量が少なければ2本のマークの中間まで補給する。

      g010548
    3. ディップスティックを取り付け、9 N·m(0.97 kg.m=84 in-lb)にトルク締めする。

    PTO 駆動シャフトとギアボックスの接続のトルクを点検する

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 10 時間
  • PTO 駆動シャフトとギアボックスの接続のトルクを点検する。
  • 100運転時間ごと
  • PTO 駆動シャフトとギアボックスの接続のトルクを点検する。
  • PTO 駆動シャフトとギアボックスを接続している締結具の締め付けトルクを点検する(図 18);締め付けトルクは、各マシンのオペレーターズマニュアルの「組み立て」の章で確認のこと。

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    カッティングユニットを取り外す

    1. 平らな場所で、カッティングユニットを上昇させた状態で駐車する。

    2. カッティングユニットのサイドプレートから刈高ピン(図 19)を抜き取る。

      g296784
    3. カッティングユニットを下降させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止し、キーを抜き取る。

    4. 昇降アームをキャスタアームに固定しているボルトとワッシャを外す。

      g296375
    5. PTO シャフト(図 21)からボルトとナットを外してギアボックスからヨークを出す。

      Note: 駆動シャフト部分を分解した場合、組立時のスプラインの正しい整列方法についてはオペレーターズマニュアルを参照のこと。

      g299646

    キャスタアームのブッシュの整備

    キャスタアームのチューブには上側と下側にブッシュがはめ込んでありますが、これらのブッシュは使用に伴って磨耗してきます。

    ブッシュを点検するには、キャスタフォークを前後左右に揺り動かして見ます。ブッシュの中でキャスタのシャフトがぐらついているようならブッシュの磨耗が進んでいると判断し、交換してください。

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

    2. 各キャスタスピンドルの上部についているトーショニングキャップ、スペーサ、スラストワッシャを外す。

    3. キャスタスピンドルをチューブから引き抜く。スラストワッシャとスペーサは、スピンドルの一番下に残しておく。

    4. ピンポンチを使って、チューブの上または下からブッシュをたたき出す(図 22)。もう1個のブッシュについても同様にして取り出す。チューブの内部をきれいに清掃する。

      g004737
    5. 新しいブッシュの内外面にグリスを塗る。ハンマーと平たい板を使って、ブッシュをチューブにたたき込む。

    6. キャスタシャフトを点検し、必要に応じて交換する。

    7. ブッシュと取り付けチューブにキャスタスピンドルを通し、もう 1 枚のスラストワッシャと残りのスペーサをスピンドルに取り付け、テンショニングキャップをキャスタスピンドルに取り付ける。

    キャスタホイールとベアリングの整備

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 2 時間
  • キャスタホイールナットを締めつける。
  • 使用開始後最初の 10 時間
  • キャスタホイールナットを締めつける。
  • 50運転時間ごと
  • キャスタホイールナットを締めつける。
    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

    2. キャスタホイールアセンブリをキャスタフォークの間に保持しているボルトのロックナット(図 23)を外す。キャスタホイールをつかんでおいて、ボルトをフォークまたはピボットアームから抜き取る。

    3. ホイールのハブからベアリングを外して、ベアリングスペーサを床に落とす(図 23)。ホイールハブの反対側にあるベアリングを取る。

    4. ベアリング、スペーサ、ホイールハブの内側の状態を点検する。磨耗したり破損したりしている部品は交換する。

    5. キャスタホイールを組み立てるには、まず、ホイールのハブにベアリングを押し込む。ベアリングを取り付ける時、ベアリングの外側のレース部分を押すように注意すること。

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    6. ホイールのハブにベアリングスペーサを入れる。もう一個のベアリングをホイールハブの空いている側に取り付けてハブ内部のスペーサを固定する。

    7. キャスタフォークの間にキャスタホイールアセンブリを入れ、ボルトとロックナットで固定する。

    ブレードの整備

    刈り込みブレードについての安全事項

    磨耗の進んだブレードや破損したブレードは、回転中にちぎれて飛び出す場合があり、これが起こるとオペレータや周囲の人間に多大の危険を及ぼし、最悪の場合には死亡事故となる。

    • ブレードが磨耗や破損していないか定期的に点検すること。

    • ブレードを点検する時には安全に十分注意してください。ブレードをウェスでくるむか、安全手袋をはめ、十分に注意して取り扱ってください。ブレードは研磨または交換のみ行い、たたいて修復したり溶接したりしないでください。

    • 複数のブレードを持つ機械では、1つのブレードを回転させると他も回転する場合がありますから注意してください。

    ブレードの変形を調べる

    機械を何かに衝突させてしまった場合には、機械に損傷がないか点検し、必要があれば修理を行ってください。点検修理が終わるまでは作業を再開しないでください。全部のスピンドルプーリのナットを 176-203 N·m(18.0-20.8 kg.m = 130-150 ft-lb)にトルク締めしてください。

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを移動走行位置まで上昇させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

    2. カッティングユニットを整備位置まで上げる;トラクションユニットのオペレーターズマニュアル を参照。

    3. カッティングユニットの天井から各ブレードの前端の刃先までの距離を測る(図 24)。

      Note: 測定値を記録する。

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    4. ブレードを半回転させて後ろ側にあった刃先を前側にし、ステップ 3 と同じ位置で、カッティングユニットとブレードの刃先の距離を測る。

      Note: 上記手順3と4で記録した2つの測定値が 3 mm の差の中に収まっていれば適正である。この差が 3 mm を超える場合には、そのブレードが変形しているので交換する;ブレードの取り外しと取り付けを参照。

    ブレードの取り外しと取り付け

    ブレードが堅いものに当たった、バランスが取れていない、磨耗した、曲がったなどの場合には交換する必要があります。安全を確保し、適切な刈りを行うために、ブレードは必ず Toro 社の純正品をお使いください。

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを移動走行位置まで上昇させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

    2. カッティングユニットを整備位置まで上げる;トラクションユニットのオペレーターズマニュアル を参照。

    3. ぼろきれや厚いパッドの入った手袋を使ってブレードの端部をしっかり握る。

    4. スピンドルのシャフトからブレードボルト、芝削り防止カップ、ブレードを取り外す(図 25)。

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    5. ブレード、芝削り防止カップ、ボルトを取り付けてボルトを115-149 N·m(11.8-15.2 kg.m = 85-110 ft-lb)にトルク締めする。

      Important: ブレードの立っている側(セール部)がカッティングデッキの天井を向くのが正しい取り付け方です。

      Note: デッキが何かに衝突した場合には、全部のスピンドルプーリ・ナットを115-149 N·m(11.8-15.2 kg.m = 85-150 ft-lb)にトルク締めする。

    ブレードの点検と研磨

    高品質の刈りを実現するためには、刃先と、刃先の反対側にある立ち上がった部分であるセイル部の両方が重要です。

    シーズンを通じて鋭利な刈り込みブレードを維持するようにしましょう。刃先が鋭利であれば、芝草をむしるような刈りにならず、切り口がきれいです。

    ブレードに過度の磨耗がないか、破損がないか点検してください。セイルは芝草を立たせて刈高を揃える重要部分ですが、使用に伴って摩耗してきます。

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを移動走行位置まで上昇させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

    2. カッティングユニットを整備位置まで上げる;トラクションユニットのオペレーターズマニュアル を参照。

    3. ブレードの切っ先を注意深く観察、特に、直線部と曲線部が交わる部分をよく観察する(図 26)。

      Note: この、直線部と曲線部の交差域は、砂などによる磨耗が進みやすい部分なので、機械を使用する前によく点検することが必要である。磨耗が進んでいる場合(図 26)にはブレードを交換する。

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    4. すべてのブレードの刃先を点検し、刃先が丸くなっていたり打ち傷がある場合には研磨する(図 27)。

      Note: 研磨は刃先の上面だけに行い、刃の元々の角度を変えないように十分注意する(図 27)。両方の刃先から等量を削るとブレードのバランスを維持することができます。

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      Note: ブレードを取り外し、研磨機で研磨する。研磨後、ブレードと、芝削り防止カップをつけてブレードボルトで固定する;ブレードの点検と研磨を参照。

    ブレードの点検とミスマッチの修正

    ブレード同士のマッチングが取れていないと、刈り込んだ時に筋が残ります。この問題は、どのブレードも曲がっていない、全部のブレードが同じ面で回転するように調整することで解決することができます。

    1. 長さ 1m の水準器を使って、作業場に平らな場所を探しだす。

    2. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

    3. 刈高を一番高い位置に設定する;刈り高の調整を参照。

    4. カッティングデッキの上部からカバーを外す。

    5. ブレードが前後方向を指すように回転させる。床面からブレードの刃先までの高さを測る。測定値を記録する。同じブレードを半回転させて後方に回し、床面からこの刃先までの高さを測る。上記手順で記録した2つの測定値が 3 mm の差の中に収まっていれば適正である。差が3 mm よりも大きい場合には、そのブレードは曲がっていて危険であるから交換する。全部のブレードでこの測定を行うこと。

    6. 左右のブレードの測定値を、中央のブレードの測定値と比較する。中央のブレードの高さが、他のブレードより 10 mm 以上低くなければ適正とする。中央のブレードが 10 mm 以上低い場合には、7 へ進んでスピンドルハウジングとデッキとの間にシムを入れて調整する。

    7. シムを追加する場所にあるアウタースピンドルからボルト、平ワッシャ、ロックワッシャ、ナットを外す。スピンドルハウジングとカッティングユニットの底との間にシム(P/N 3256-24)を増減してブレードの高さを調整する。ブレード先端同士の高さの差が所定条件を満たすまで、この調整を続ける。

      Important: 1つの場所に入れるシムは3枚までとしてください。1つの穴に2枚のシムを入れても調整が完了しない場合には、隣の穴にシムを増減して調整を続けてください。

    8. ベルトカバーを取り付ける。

    駆動ベルトの交換

    整備間隔整備手順
    50運転時間ごと
  • ブレードの駆動ベルトの調整を点検する。
  • カッティングユニットのベルトカバーの裏側を清掃する。
  • ブレードを駆動しているベルトはスプリング付きのアイドラで張りを調整されており、非常に耐久性が高く、長期間にわたって使用することができます。しかし長期間のうちに必ず磨耗が現れてきます。磨耗の兆候として:ベルトが回転するときにきしみ音がする、刈り込み中にベルトが滑ってブレードが回らない、ベルトの縁がほつれている、焼けた跡がある、割れているなどがあります。これらを発見したらベルトを交換してください。

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

    2. カッティングユニットからベルト・カバーを外して脇に置く。

    3. トルクレンチなどの工具を使ってアイドラプーリ(図 28)をベルトから引き離してベルトの張りをなくし、ベルトをギアボックスのプーリから外す。

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    4. スピンドルプーリとアイドラプーリから古いベルトを外す。

    5. トルクレンチなどでアイドラプーリを保持しながら、スピンドルプーリとアイドラプーリアセンブリに新しいベルトを図 29のように取り付ける。

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    6. ベルトカバーを取り付ける。

    デフレクタの交換

    警告

    排出口がデフレクタなどで覆われていないと、デッキから異物が飛び出して人に当たる恐れがあり、このようなことが実際におこると深刻な人身事故になりかねない。身体の一部がブレードに接触する事態も考えられる。

    • 必ず、カバープレート、マルチプレート、またはシュートと集草バッグを取り付けて運転すること。

    • デフレクタが降りた状態になっていることを確認すること。

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

    2. デフレクタをピボットブラケットに固定しているロックナット、ボルト、スプリング、スペーサを外す(図 30)。デフレクタを取り外す。

    3. デフレクタにスペーサとスプリングを取り付ける。L 形端部をカッティングユニット後部のエッジに引っ掛ける。

      Note: 必ずスプリングの L 字形端部をカッティングユニット後部のエッジに引っ掛け、それから 図 30 のようにボルトを取り付けてください。

    4. ボルトとナットを取り付ける。スプリングの右側の J 字形フックを、デフレクタに引っ掛ける(図 30)。

      Important: デフレクタを所定位置まで降ろすことができなければいけません。デフレクタを手で上向きにし、自力で下まで完全に下がることを確認してください。

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    カッティングユニットの下側の洗浄

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • カッティングユニットを洗浄します。
  • カッティングユニットの裏側にたまった刈りかすは毎日取り除いてください。

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを移動走行位置まで上昇させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

    2. カッティングユニットを整備位置まで上げる;トラクションユニットのオペレーターズマニュアル を参照。

    3. カッティングユニットの裏側を水でていねいに清掃する。

    保管

    1. 平らな場所に駐車し、カッティングユニットを移動走行位置まで上昇させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。

    2. カッティングユニットをきれいに洗浄する。特に以下の部分を入念に清掃してください:

      • カッティングユニットの裏側

      • カッティングユニットのベルトカバーの裏側

      • PTO シャフトアセンブリ

      • グリス注入部やピボット部

    3. トラクションユニットのタイヤ空気圧(前と後)を点検・調整する;トラクションユニットのオペレーターズマニュアルを参照。

    4. カッティングデッキのブレードを外して研磨とバランス調整を行う。ブレードを取り付け、ブレードボルトを 115-149 N·m(12-15 kg.m= 85-110 ft.-lb)にトルク締めする。

    5. ボルトナット類にゆるみながいか点検し、必要な締め付けを行う。

    6. グリス注入部やピボット部全部をグリスアップする。余分なグリスはふき取る。

    7. 塗装のはがれている部分に軽く磨きをかけ、タッチアップする。へこみを発見したら修理する。