はじめに

この製品は専門業務に従事するプロのオペレータが斜面上のターフ、アップダウンの大きなターフ、水際やバンカー脇のターフを刈り込みための機械として設計製造されています。この製品は Toro 60V リチウムバッテリーパックを動力源とする製品です。バッテリーパックは Toro 60V リチウムバッテリー充電器以外で充電することはできません。この機械は本来の目的から外れた使用をすると運転者本人や周囲の人間に危険を及ぼす場合があります。

この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、怪我や製品の損傷を避けるようにしてください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。

安全上の注意事項、トレーニング資料、アクセサリについての情報、代理店の検索、製品のご登録などについては www.https://www.toro.com/en-GB へアクセスしてください。

整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1に製品のモデル番号とシリアル番号の位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。

Important: シリアル番号デカルについている QR コード(無い場合もあります)をモバイル機器でスキャンすると、製品保証、パーツその他の製品情報にアクセスできます。

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いまのうちにモデル番号とシリアル番号をメモしておきましょう。

危険警告記号

危険警告記号(図 2)は、このマニュアルと実機上とに表示され、事故防止のために守るべき重要な注意事項を示します。

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危険警告記号に続いて、危険警告、または注意という文字が表示され、危険行いや状況についての具体的な内容が示されます。

危険:人命に関わる差し迫った危険を意味します。この注意を守らないと死亡事故や重大な人身事故が起こります

警告:人命に関わる潜在的危険を意味します。この注意を守らないと死亡事故や重大な人身事故が起こる恐れがあります

注意:安全に関わる潜在的危険を意味します。この注意を守らないとけがをする可能性があります

この他に2つの言葉で注意を促しています。重要は製品の構造などについての注意点を、はその他の注意点を表しています。

警告

カリフォルニア州

第65号決議による警告

この製品の電源コードには鉛が使用されており、カリフォルニア州では発ガン性や先天性異常を引き起こす物質とされています。取り扱い後は手をよく洗ってください。

米国カリフォルニア州では、この製品を使用した場合、ガンや先天性異常などを誘発する物質に触れる可能性があるとされております。

安全について

安全に関わる重要な注意事項

警告

電動芝刈り機を使用する時は、火災、感電事故、人身事故などを防止するために、以下を含む安全上の注意事項を必ずお守りください:

すべての注意事項に必ず目を通してください。

I. トレーニング

  1. 人身事故でも物損事故でも、必ず機械を使用していた人に責任が発生します。

  2. 子供に、機械、バッテリーパック、充電器の操作などをさせないでください。地域の法令などによってオペレータに年齢制限が設けられている場合があります。

  3. 子供やトレーニングを受けていない大人には、この機械の運転や整備をさせないでください。トレーニングを受けて正しい運転知識を身に着け、運転操作に必要な身体能力があり、責任ある大人のみがこの機械の操作や整備を行ってください。

  4. 本機、バッテリーパック、バッテリー充電器を使用する前に、これらの製品の説明書および注意マークにすべて目を通してください。

  5. 本機、バッテリーパック、バッテリー充電器の適切な使用方法と管理に十分慣れてください。

II.運転の前に

  1. 作業場所に、無用の人間(特に子供)やペットなどを近づけないでください。

  2. ガード、デフレクタ、集草装置などの安全保護機器が正しく機能していない時は、運転しないでください。

  3. これから機械で作業する場所をよく確認し、作業の邪魔になるもの、機械に巻き込まれそうなものはすべて取り除きましょう。

  4. 使用前に必ず、ブレード、ブレードボルト、ブレードアセンブリが磨耗または損傷していないことを確認してください。破損したり読めなくなっているラベルは新しいものに貼りかえてください。

  5. 必ず Toro の指定するバッテリーパックをお使いください。指定外のアクセサリやアタッチメントを使用すると、けがや火災を引き起こす危険があります。

  6. 指定外の電圧のコンセントに充電器を差し込むと、火災や感電事故を引き起こす危険があります。米国外で使用する場合には、必要に応じて適切な変換プラグをご使用ください。

  7. 損傷したり改造されたりしたバッテリー パックやバッテリー充電器は使用しないでください。異常な動作をして火災や爆発などを起こす可能性があります。

  8. 充電器の電源コードが損傷した場合は、Toro 認定代理店に連絡して交換用コードを入手してください。

  9. Toro が指定したバッテリー充電器以外で、バッテリー パックの充電をしないでください。特定のバッテリーパック専用に作られた充電器を他のバッテリーパックに使用すると、発火する可能性があります。

  10. バッテリーパックの充電は必ず換気の行き届いた場所で行ってください。

  11. 充電説明書に記載されているすべての内容を守り、指定された温度範囲外でバッテリーパックを充電しないでください。注意事項を守らないとバッテリーが損傷したり発火したりする恐れがあります。

  12. 作業にふさわしい服装を:安全めがね、長ズボン、頑丈で滑りにくい安全な靴(裸足やサンダル履きは不可)、および聴覚保護具を着用してください。長髪は後ろでまとめてください。だぶついた服、ゆるいアクセサリなどは機械に巻き込まれる恐れがあるので外してください。ほこりの多い作業環境ではマスクを着用してください。ゴム手袋の使用をお奨めします。

III.運転操作

  1. 回転中のブレードに接触すると大けがをします。刈り込み箇所の近くなど機械の可動部の近くに手足を近づけないでください。排出口の近くに、手足などを近づけないでください。

  2. この機械は本来の目的から外れた使用をすると運転者本人や周囲の人間に危険を及ぼす場合があります。

  3. 自走タイプの機械では、機械を始動する前に自走装置を OFF にしておいてください。

  4. モータを始動する時にマシンを傾けないでください。

  5. 突然の始動を防止するために:バッテリーパックを接続して機械を動かす前に、電気始動ボタンが電気スタートスイッチから取り外されていることを確認してください。

  6. この機械を運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は怪我や物的損害を発生させる可能性があります。

  7. 機械の調整や整備、清掃、保管を行う時には、機械を停止して電気スタートボタンを外し、すべての動作が停止するのを待ち、機械からバッテリーパックを取り外してください。

  8. 機械から離れる時や、アクセサリを交換する時には、必ずバッテリーパックと電動スタートボタンを機械から取り外してください。

  9. 無理に刈ろうとしないでください:機械が設計どおりの速度でより適切かつ安全に作業できるようにします。

  10. 常に警戒を:自分の行動をよく見て、注意深く常識的な範囲で操作してください。疲れている時、病気の時、アルコールや薬物を摂取した時は機械を使用しないでください。

  11. 雨が降っている時はバッテリー駆動の芝刈り機を使用しないでください。

  12. 機械の運転は十分な視界の確保ができる適切な天候条件のもとで行ってください。落雷の危険がある時には運転しないでください。

  13. 後退するときや、機械を手前に引くときには安全に十二分の注意を払ってください。

  14. 特に斜面では、常にしっかりした足場を確保し、身体のバランスを保ってください。斜面に平行に作業するようにし、上り下りでの作業は絶対にしないでください。斜面で方向を変える場合には、安全に十二分の注意を払ってください。傾斜が45°を超える斜面の刈り込みはしないでください。絶対に、機械と一緒に走らないでください。

  15. 機械から排出される刈りかすを人に向けないでください。また、壁や障害物などにも向けないでください。異物が飛び出した時に跳ね返って身体に当たってけがをする恐れがあります。草地以外の場所を渡るときはブレードの回転を止めてください。

  16. 穴、わだち、盛り上がり、岩などの見えない障害物に注意しましょう。不整地では、バランスや足場を失う可能性があります。

  17. また、ぬれた芝生や落ち葉の上はスリップしやすく、運転中に転んでブレードに触れると大けがをする危険もあります。ぬれた芝の刈り込みは避けてください。雨が降っている時は刈り込みをしないでください。

  18. 機械が何かにぶつかったり、異常な振動を始めたら直ちに機械を停止させ、電気スタートボタンを外し、機械各部全ての動作が停止するまで待ってバッテリーパックをはずし、その後に機械の点検を行ってください。異常を発見したら、作業を再開する前にすべて修理してください。

  19. 機械を運搬するためにトラックの荷台などに載せる場合は、機械を停止させて電気スタートボタンを外してください。

  20. 過酷な条件下では、バッテリーパックから液体が噴出する場合があります。液体に触れないでください。万一液体に触れた場合は、流水で洗い流してください。万一液体が目に入った場合は、医師の診察を受けてください。バッテリーパックから出た液体に触れると痛みを感じたり火傷を負ったりします。

IV.保守整備と格納保管

  1. 機械の調整や整備、清掃、保管を行う時には、機械を停止してすべての動作が停止するのを待ち、電気スタートボタンを外し、機械からバッテリーパックを取り外してください。

  2. マニュアルで説明されている以外の修理を行わないでください。Toro 正規代理店で、オリジナルと同一の交換部品を使用し修理などを実施してもらってください。

  3. 整備を行う時は必ず手袋と保護めがねを着用してください。

  4. 刈り込みブレードは、左右のバランスを保って均等に研磨してください。ブレードはきれいに洗ってバランスが崩れていないことを確認してください。

  5. 曲がり、摩耗、破損などが見られるブレードは新しいものに交換してください。バランスが崩れたブレードは振動を発生させ、モータを損傷させたり、人身事故の原因となったりする可能性があります。

  6. 電源を OFF にしてもブレードは動きます。整備をする時は十分に注意してください。

  7. 機械の性能を完全に引き出し、かつ安全にお使いいただくために、交換部品やアクセサリは純正品をお使いください。非純正の部品やアクセサリを御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。

  8. 機械のメインテナンス:刃先を鋭利に保つことがベストかつ安全な刈り込みのポイントです。ハンドル部に油やグリスが付着しないよう、乾燥した清潔な状態に保ってください。ガード類は正しく取り付けてください。ブレードは鋭利に維持してください。交換用のブレードは必ず同じものをお買い求めください。

  9. 機械の各部に損傷がないか確認してください:ガードやその他の部品が損傷している場合は、機械が正常に動作するかどうかを確認してください。可動部品の位置ずれ、固着、破損、取り付け状態など、動作に影響を与える可能性のある部分点検してください。マニュアルに修理手順が説明されていない限り、損傷したガードや部品の修理や交換は、Toro 正規代理店に依頼してください。

  10. 機械から取り外されているバッテリーパックの電極に、クリップ、コイン、鍵、釘、ねじなどが触れると危険ですからご注意ください。バッテリーの端子同士がショートすると、やけどや火災の原因になります。

  11. ブレードとモータの取り付けボルトがゆるんでいないか、まめに点検してください。

  12. 本機を使用していないときは、屋内の、お子様の手の届かない乾燥した安全な場所に保管してください。

  13. バッテリーパックや芝刈り機本体を、火の近くに置くなど高温にさらさないでください。高温(130°C)にさらされると爆発する危険があります。

  14. 注意:バッテリーパックの取り扱いミスは、火災、爆発、化学物質による熱傷などの危険につながります。

    • バッテリーパックを分解しないでください。

    • バッテリー パックを交換する時は、必ず Toro 純正のバッテリー パックと交換してください。 他のバッテリーパックを使用すると、火災やけがの原因となる場合があります。

    • バッテリーパックは、使用直前まで、元のパッケージに入れた状態で子供の手の届かないところに保管してください。

これらの注意事項は

保存してください。

安全ラベルと指示ラベル

Graphic

以下のラベルや指示は危険な個所の見やすい部分に貼付してあります。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。

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組み立て

ハンドルバーのフットストップを取り付ける

この作業に必要なパーツ

下側ハンドルバー1
フットストップ1
ワッシャ(6 mm)2
ロックナット(6 mm)1

Note: ハンドルバーを下位置(103.4 cm)に組み立てる場合にのみ、フットストップを使用してハンドルバーを垂直位置で支えることができます。

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  1. フットストップが上ストップブラケットに固定されているときのハンドルバーの高さを決定する(図 3)。

  2. フットストップの穴を下側ハンドルバーのボルトに合わせる図 4

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  3. ワッシャー (6 mm) とロックナット (6 mm) 2個を使って、フットストップをハンドルバーに取り付ける。

  4. ロックナットを締めつける。

    Note: フットストップを動かせることを確認してください。

ハンドルバーを取り付ける

この作業に必要なパーツ

T 字ブッシュ4
ボルト(6 x 55 mm)2
ワッシャ(6 mm)7
ロックナット(6 mm)2
上側ハンドルバー1
Uボルト2
ノブ2
パンヘッドねじ1
ケーブルクランプ1
ロックナット1
ケーブルタイ2

下側ハンドルバーを機体に取り付ける

  1. 刈り込みデッキのハンドルバー用フランジにT 字ブッシュ 2 個を取り付ける(図 5)。

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  2. ハンドルバーのフットストップをデッキの上ストップブラケットに合わせる(図 6)。

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  3. ハンドルバーの穴をブッシュの穴に合わせ(図 7)、ハンドルバーを機械に固定する;ボルト(6 x 55 mm)1本、ワッシャ(6 mm)2枚、ロックナット(6 mm)1個を使用する。

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  4. 機械の反対側でも、ステップ3 を行う。

上下のハンドルバーを組み合わせる

  1. フットストップの穴を、下側ハンドルバーの穴に合わせる(図 8)。

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  2. 下側ハンドルバーに上側ハンドルバーを取り付ける;Uボルト2本、ワッシャ(6 mm)2枚、ノブ2個を使用する。

ケーブルをオペレータベイルに接続する

  1. オペレーターベイルと上部ハンドルの取り付け部分でベイルの脚を押し縮めてベイルを機械から外す(図 9)。

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  2. 10のように、オペレーターベイルのブラケットの穴にケーブルフィッティングを挿入する。

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  3. オペレーターベイルの片方の端をハンドルバーに入れ、もう一方の端をすこし押し縮めるようにしてハンドルバーに元通りに取り付ける(図 11)。

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電気スタートスイッチを取り付ける

  1. 図のように電動スタートスイッチをハンドルバーに取り付ける図 12

    Note: ハンドルバーにある2つの取り付け穴のうち、下側を使う。

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  2. オペレータベイルのケーブルを電気スタートスイッチの上部ケーブル溝に合わせる。

  3. ケーブルクランプをケーブルとスイッチに合わせる。

  4. クランプ、ケーブル、スイッチをナベネジとロックナットで上側ハンドルバーに固定する。

ケーブルをハンドルバーに固定する

13のように、ケーブルタイを使ってケーブルをハンドルバーに固定する。

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製品の概要

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オペレータベイル

オペレータベイル(図 14)はモータに供給する電力をコントロールするスイッチとなっています。

  • ハンドルバーを握り締めてモーターを動かします。

  • ハンドルバーから手を離すとエンジンが停止します。

電気スタートボタン

電気スタートボタン(図 14)は、電気スタートスイッチに挿入して、スイッチと共にモータをコントロールするのに使用します。

機械の仕様

モデル

刈り幅

製品の幅

02614T

465mm

575mm

充電、運転および格納保管時の温度範囲

温度範囲仕様

バッテリーパックの充電および保管時

バッテリーパック使用時

機械運転時

5°C-40°C

-30°Cー49°C

0°Cー49°C

*所定の温度範囲で充電しないと充電所要時間が長くなる場合があります。

芝刈り機本体、バッテリーパック、バッテリー充電器は、清潔で乾燥した屋内で保管してください。

アタッチメントとアクセサリ

トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、マシンの機能をさらに広げることができます。詳細は弊社の正規サービスディーラ、または代理店へお問い合わせください;弊社のウェブサイト www.Toro.com でもすべての認定アタッチメントとアクセサリをご覧になることができます。

いつも最高の性能と安全性を維持するために、必ずToroの純正部品をご使用ください。他社製の交換部品やアクセサリを使用すると危険な場合があります。

運転操作

運転の前に

バッテリーパックを芝刈り機本体に取り付ける

Important: 使用に適した適切な温度範囲内でのみバッテリーパックを使用してください;仕様を参照。

  1. 電気スタートスイッチからスタートボタンを外す;機械を動作させるを参照。

  2. バッテリーパックの通気口にごみなどが詰まっていないことを確認する。

  3. バッテリーコンパートメントのカバーを開く(図 15)。

  4. バッテリーコンパートメントの端子にバッテリーパックの端子を合わせる。

  5. バッテリーパックを、ラッチがかかって固定されるまで、コンパートメントの端子に押し付ける。

  6. バッテリーコンパートメントのカバーを閉じる。

    Note: カバーが完全に閉まらない場合は、バッテリーの挿入が不完全で、ラッチが掛かっていません。

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運転中に

機械を動作させる

  1. 電気スタートスイッチに電気スタートキーを入れる(図 16)。

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  2. ハンドルバーにオペレータベイルを押しつけるように握り込む(図 16)。

  3. スタータボタンを押す.

  4. モータが最高回転に達するのを待って使用を開始する。

機械の停止手順

  1. オペレータ安全ベイルから手を離す(図 17)。

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  2. モータが完全に停止するまでハンドルバーから手を離さない。

  3. 電気スタートスイッチから電気スタートキーを取り外す。

芝刈り機本体からバッテリーパックを取り外す

  1. 機械を停止させる;機械の停止手順を参照。

  2. バッテリーコンパートメントのカバーを開く(図 18)。

  3. バッテリーパックのラッチを押してバッテリーパックを解放し、それを取り出す。

  4. バッテリーコンパートメントのカバーを閉じる。

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ハンドルバーをフットストップで支えるには

低位置に組み付けられたハンドルバー

Note: 下部ハンドルバーが低位置(103 cm)に取り付けられている場合には、フットストップを使ってハンドルバーを垂直に保つことができます。.

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  • ハンドルバーを持ち上げてフットストップを前に倒せはハンドルバーが解放されます(図 19)。

  • ハンドルバーをサポートするには、ハンドルバーを配置し、フットストップを後方に回転させます。

刈高を調整する

警告

刈高を調整中に刈り込みブレードが作動すると、大けがを負う危険がある。

  • オペレータベイルから手を離し、機械が完全に停止するのを待ちます。

  • ブレードの取り扱いは、丈夫な手袋をはめて行う。

ブレードの取り外し

  1. 機械を停止させ、電気スタートボタンを外し、バッテリーを外す;機械の停止手順を参照。

  2. 機械を傾ける。

    g414372
  3. 角材などを使ってブレードをしっかり保持する(図 21)。

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  4. レンチを使用してブレード固定ボルトを左に回してブレードを外す(図 21)。

    Important: ブレード取扱い時には安全めがねと厚手の手袋を着用してください。

ブレードスペーサの位置変更

刈り高を変更するには、図 22のようにスペーサの位置を変更します。

Note: スペーサ1枚で、6.3 mm の刈高変更になります。

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ブレードを取り付ける

  1. ブレードの立っている側が刈り込みデッキの天井を向ける;リテーナ、ブレード、スペーサ、円錐スペーサの順にインペラに取り付けてボルトで固定する。

    Important: 円錐スペーサはインペラに直接触れるように、リテーナはボルトの頭の下面で押さえられるように、取り付けてください。

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  2. ブレードボルトを 75 N·m(2.5 kg.m = 55 ft-lb) にトルク締めする。

    Important: 75 N·m(55 ft-lb)のトルク締めは非常に強い力を必要とします。刈り込みブレードを角材などでしっかり保持し、トルクレンチに自分の体重をしっかり掛けてボルトを確実に締め付けてください。

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  3. 機械を立てた状態にする。

ヒント

刈り込みについての一般的なヒント

  • フットストップの輪の部分を上側ストップの下にセットすると楽に操縦できます。

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  • これから機械で作業する場所をよく確認し、機械に巻き込まれそうなものはすべて取り除きましょう。

  • 刈り込み中にブレードを硬いものに当てないように注意してください。障害物があるとわかっている場所は絶対に刈り込まないでください。

  • 機械が何かにぶつかったり、異常な振動を始めたら直ちにモータを停止させ、電気スタートキーを外し、機械が破損していないか点検してください。

  • ベストの性能を発揮できるように、シーズン始めにブレードを鋭利に整備しておきましょう。

  • 使えなくなったブレードは、 Toro の純正品に交換してください。

芝草の刈り込み

  • 一度に刈り込む量は草丈のおよそ 1/3 程度までとしましょう。芝草がまばらにしか生えていない時や、成長が遅い時期(晩秋)以外は、刈高を最高位置(30 mm)より下げないでください。

  • 草丈が 15 cm 以上で刈り込みを行うと、機械に草が詰まったりモータが停止する可能性があります。

  • ぬれた芝草やぬれた落ち葉は、あちらこちらにへばりつきやすく、刈り込みユニットに詰まるとモータが停止することがあります。芝生が乾いているとき以外は、できるだけ刈り込みを控えましょう。

    警告

    また、ぬれた芝生や落ち葉の上はスリップしやすく、運転中に転んで刈り込みブレードに触れたりすると大けがをする危険もあります。

    芝生が乾いているとき以外は、できるだけ刈り込みを控えましょう。

  • 非常に乾燥した日には火災が起きやすくなります。気象警報などに注意し、機械の周囲に乾いた草や葉を放置しないように注意してください。

  • 刈り上がりに満足できない場合には、以下の1つまたはそれ以上をお試しください:

    • カッティングユニットを点検し、必要に応じてブレードを交換する。

    • 刈り込み時の歩く速度を遅くする。

    • 刈り込みデッキの刈高設定を高くする。

    • 刈り込み頻度を増やす。

    • 刈り幅をすこしダブらせるようにしながら刈り込む。

落ち葉の刈り込み

  • 一度刈り込みをした後、芝生の半分程度が落ち葉から隠れない程度になっていることを確認してください。落ち葉の場合には、一回では完全に刈り込めない場合があります。

  • 草丈が 15 cm を超える場所の刈り込みはお奨めできません。落ち葉の密度が高すぎると詰まりを起こしてモータが停止する場合があります。

  • 落ち葉を十分に細かく切断できない場合には、歩く速度を落としてください。

運転終了後に

バッテリーを充電する

Important: お買い上げ時点では、バッテリーパックはフル充電されておりません。初めてツールを使用する前に、バッテリー パックを充電器にセットし、LED ディスプレイに充電完了と表示されるまでフル充電してください。すべての安全上の注意事項を守ってください。

Important: バッテリーパックを充電する際は、周囲の温度が適切な温度範囲にあることを確認してください;充電、運転および格納保管時の温度範囲を参照。

Note: バッテリーパックに付いているバッテリー充電状態表示ボタンを押すと、いつでもバッテリーの充電残量が表示されます(LED インジケータ)。

  1. バッテリーと充電器にある換気口に、ごみなどが詰まっていないことを確認してください。

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  2. バッテリーパックのくぼみ(図 26)を充電器のトングに合わせる。

  3. バッテリーパックが完全に装着されるまで充電器にスライドさせる(図 26)。

  4. バッテリーパックが充電されるのを待つ。充電器の状態は以下の表の通り。

    バッテリー充電器の状態表

    LED インジケータランプ示す
    OFFバッテリーパックが取り付けられていない
    緑点滅充電中
    充電終了
    バッテリーパック及び/又は充電器が所定の温度範囲外である*
    赤点滅充電エラー**

    * 詳細は充電、運転および格納保管時の温度範囲を参照してください。

    ** 詳細はを参照してください。

    Important: 次に使用するまでの短時間であれば、バッテリーを充電器の上においたままにして構いません。長期間にわたってバッテリーを使用しない場合は、充電器から外しておいてください;格納保管の準備を参照。

  5. バッテリーパックを外すには、充電器から引き抜きます。

保守

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

推奨される定期整備作業

整備間隔整備手順
使用するごとまたは毎日
  • ブレードに過度の磨耗がないか、破損がないか点検してください。ブレードに破損を発見した場合には直ちに交換してください。
  • 刈かすやほこりなどを機体全体から除去する。
  • 使用後毎回
  • 刈かすやほこりなどを機体全体から除去する。
  • 1年ごと
  • ブレードは、交換するか研磨するかする(刃先が丸くなるのが早い場合には回数を増やす)。
  • 整備作業にかかる前に

    1. 平らな場所に移動します。

    2. マシンを停止させ、電気スタートボタンを外し、バッテリーを外す;機械の停止手順を参照。

    ブレードの整備

    警告

    整備時に電源を OFF にしてもブレードは動きます。ブレードは非常に鋭利であり、触れると大けがをする危険がある。

    • 可動部に手足を近づけないよう注意すること。

    • ブレードの整備を行う場合には手袋をはめる。

    ブレードの点検

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • ブレードに過度の磨耗がないか、破損がないか点検してください。ブレードに破損を発見した場合には直ちに交換してください。
    1. 機械の整備の準備を行うには;整備作業にかかる前にを参照。

    2. 機械を横に傾ける。

      g414372
    3. ブレードに過度の磨耗がないか、破損がないか点検する。

      • ブレードに破損や割れを発見した場合には直ちに交換する。

      • ブレードの刃先が鈍っていたり曲がっていたりしたら、外して磨いて修正するか交換するかする。

    4. 機械を立てた状態にする。

    ブレードの交換

    整備間隔整備手順
    1年ごと
  • ブレードは、交換するか研磨するかする(刃先が丸くなるのが早い場合には回数を増やす)。
  • Important: ブレードを取り付けるにはトルクレンチが必要です。トルクレンチをお持ちでない場合や、この整備に不安がある場合には、弊社の正規サービスディーラまたは総代理店にご相談ください。

    ブレードの取り外し

    1. 機械の整備の準備を行うには;整備作業にかかる前にを参照。

    2. 機械を横に傾ける。

      g414372
    3. スペーサの位置を記録する。

      g364990
    4. 角材などを使ってブレードをしっかり保持する(図 30)。

      g364888
    5. 付属のレンチを使用してブレードボルトを左に回してブレードを外す(図 29)。

      Important: ブレード取扱い時には安全めがねと厚手の手袋を着用してください。

    ブレードを取り付ける

    1. ブレードの湾曲した側を刈り込みデッキの天井を向ける;リテーナ、ブレード、スペーサ、円錐スペーサの順にインペラに取り付けてボルトで固定する。

      Important: 必ず、円錐スペーサはインペラに直接触れるように、リテーナはボルトの頭の下面で押さえられるように、取り付けてください。

      g364923
    2. ブレードボルトを 75 N·m(2.5 kg.m = 55 ft-lb) にトルク締めする。

      Important: 75 N·m(55 ft-lb)のトルク締めは非常に強い力を必要とします。刈り込みブレードを角材などでしっかり保持し、トルクレンチに自分の体重をしっかり掛けてボルトを確実に締め付けてください。

      g364889
    3. 機械を立てた状態にする。

    機械の清掃

    整備間隔整備手順
    使用するごとまたは毎日
  • 刈かすやほこりなどを機体全体から除去する。
  • 使用後毎回
  • 刈かすやほこりなどを機体全体から除去する。
  • 警告

    機械のハウジングの下側には刈かすなどがこびりつきます。

    • 保護メガネ等着用のこと。

    • 正規の運転位置(ハンドルバーの後ろ)から離れないこと。

    • 近くに人を寄せないこと。

    1. 機械を停止させ、電気スタートボタンを外し、バッテリーを外す;機械の停止手順を参照。

    2. 機械を傾ける。

    3. ブラシまたは圧縮空気で、モータハウジングやデッキ周囲部分についているよごれを取り除く。

    保管

    Important: 芝刈り機本体、バッテリーパック、充電器は、それぞれ所定の温度範囲で格納保管してください;充電、運転および格納保管時の温度範囲を参照。

    格納保管の準備

    1. 機械の清掃

    2. 電気スタートスイッチから電気スタートキーを取り外す。

    3. バッテリーパックを取り出して、損傷がないか点検する。

      Note: バッテリーパックを取り付けたままで芝刈り機本体を保管しないでください。

    4. バッテリーパックを、LED が 2-3 個点灯する程度に充電する。

      Important: 満充電状態や完全放電状態で保管しないでください。

    5. ブレードに過度の磨耗がないか、破損がないか点検する。ブレードの切れ味が鈍っている場合は研磨、破損している場合は交換する。

    6. 機械各部のゆるみを点検し、必要な締め付けや交換、修理を行う。

    7. 芝刈り機本体、バッテリーパック、充電器は、涼しく、乾燥した場所で保管する。

      • 芝刈り機本体、電気スタートキー、バッテリーパック、充電器は子供の手の届かない場所に保管する。

      • 芝刈り機本体、バッテリーパック、充電器は、腐食性の物質(肥料や融雪剤など)の近くに置かない。

      • バッテリーパックは屋外や車内で保管しない。

    運転操作のための準備

    1. 充電器の左側のインジケータライトが緑色になるか、バッテリーの 4 つの LED インジケータがすべて緑色になるまで充電する。

    2. バッテリーパックをマシンに取り付ける;バッテリーパックを芝刈り機本体に取り付けるを参照。

    故障探究

    この説明書に記載されている手順のみを行ってください。問題が解決しない場合は、弊社が認定するサービス ディーラまたは正規代理店に依頼してください。

    ProblemPossible CauseCorrective Action
    機械が始動しない。
    1. バッテリーパックが完全に差し込まれていない。
    2. バッテリーパックが充電されていない。
    3. バッテリーパックが破損している。
    4. 機械に別の電気的問題がある。
    1. バッテリーパックを一度外して取り付けし直し、ラッチが掛かるのを確認する。
    2. バッテリーパックを外して充電する。
    3. バッテリーパックを交換する。
    4. 正規ディストリビュータまたはサービスディーラに連絡する。
    運転中に止まる。
    1. バッテリーパックのリード線がぬれている。
    2. バッテリーパックが完全に差し込まれていない。
    1. 水をふき取ってバッテリーパックを乾かす。
    2. バッテリーパックを一度外して取り付けし直し、ラッチが掛かるのを確認する。
    フルパワーにならない。
    1. バッテリーパックの残量が不足している。
    2. 換気口がふさがれている。
    1. バッテリーパックを外して満充電する。
    2. 換気口を掃除する。
    すぐにバッテリーパックの力がなくなる。
    1. 周囲の気温が高すぎる、または低すぎる。
    1. 周囲温度が5°C - 40°C の乾燥した場所でバッテリーパックの温度が下がるのを待つ。
    バッテリー充電器が動作しない。
    1. 周囲の温度が高すぎる、または低すぎる。
    2. 充電器を接続しているコンセントに電気が来ていない。
    1. 充電器をコンセントから抜いて、周囲温度が5°C - 40°C の乾燥した場所移動する。
    2. 資格のある電気技術者に修理を依頼する。
    充電器の LED インジケータが赤色。
    1. 充電器及び/又はバッテリーパックが所定の温度範囲外である。
    1. 充電器をコンセントから抜いて充電器とバッテリーパックを周囲温度が5°C - 40°C の乾燥した場所に移し、温度が下がるのを待つ。
    充電器の LED インジケータが赤色点滅。
    1. 充電器とバッテリーパックとの通信エラー。
    2. バッテリーパックの出力が弱い。
    1. 充電器からバッテリーパックを抜き取り、充電器をコンセントから抜き取って10秒間待つ。充電器をコンセントに接続し、充電器にバッテリーパックをセットする。充電器の LED インジケータが、まだ赤色点滅する場合は、上記の操作をもう一度行う。上記の操作を 2 回行っても充電器の LED インジケータがまだ赤色点滅する場合は、バッテリーパックを廃棄する(適切なリサイクル業者に引き取ってもらう)。
    2. パックを廃棄する(適切なリサイクル業者に引き取ってもらう)。
    機械またはモータの振動が大きい。
    1. 機械の下側に刈かすやごみがこびりついている。
    2. モータ固定ボルトがゆるい。
    3. カッティングディスクのボルトが緩んでいる。
    1. 機械のハウジング下側を清掃する。
    2. 固定ボルトを締め付ける。
    3. カッティングディスクボルトを締める。
    ビーという音が聞こえる。
    1. バッテリーパックが充電されていない。
    2. マシンが過負荷状態になっている。
    3. マシンに別の電気的問題がある。
    1. バッテリーパックを外して充電する。
    2. 刈高を高くするか、ゆっくり歩くかする。
    3. 他のトラブルシューティングを試しても、アラームがまだ鳴る場合は、弊社正規代理店に連絡する。
    刈り上がりがよくない、または悪くなった。
    1. ブレードの刃先が鈍くなっている。
    2. 刈り込みデッキ内部にごみがたまっている。
    1. ブレードを研磨するか交換する。
    2. 機械下を清掃する。
    刈り込みパターンが均一でない。
    1. 毎回、同じ方向から刈り込んでいる。
    2. 機械の下側に刈かすやごみがこびりついている。
    1. 刈り込みパターンを変える。
    2. 機械のハウジング下側を清掃する。
    刈り上がりが均一でない。
    1. ブレードの刃先が鈍くなっている。
    2. 毎回、同じ方向から刈り込んでいる。
    3. 機械の下側に刈かすやごみがこびりついている。
    4. マシンに何らかの電気的問題がある。
    1. ブレードを研磨するか交換する。
    2. 刈り込みパターンを変える。
    3. 機械のハウジング下側を清掃する。
    4. 正規ディストリビュータまたはサービスディーラに連絡する。