はじめに

この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からない、適切で安全な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。

製品の安全や取り扱い講習、アクセサリなどに関する情報、代理店についての情報の入手、お買い上げ製品の登録などをネットで行っていただくことができます:www.Toro.com

整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。

Important: シリアル番号デカルについている QR コード(無い場合もあります)をモバイル機器でスキャンすると、製品保証、パーツその他の製品情報にアクセスできます。

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g256118

この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号(図 3)を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。

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この他に2つの言葉で注意を促しています。重要 は製品の構造などについての注意点を、はその他の注意点を表しています。

警告

カリフォルニア州

第65号決議による警告

米国カリフォルニア州では、この製品を使用した場合、ガンや先天性異常などを誘発する物質に触れる可能性があるとされております。

安全について

警告

人身事故や電気系統の破損を防止するために以下の注意を厳守すること:

  • このアタッチメントを使用する前に、必ず刈り込み装置のオペレーターズマニュアルをよく読み、操作方法と安全上の注意を十分に理解する。

  • エンジン作動中には絶対に、排出チューブや、バガーフードやシュートを取り外さない。

  • バガーが詰まった場合には、かならずエンジンを停止させてキーを抜き取り、機械の可動部がすべて完全 に停止してから詰まりの解消作業に掛かる。

  • 絶対に、エンジンを掛けたままで整備や修理を行わない。

警告

バガーが作動中はブロアが回転するので、これに手が触れると大けがをする可能性がある。

  • ブロアの調整、清掃、修理、点検、およびシュートの詰まりを取り除く前には、必ずエンジンを停止させてキーを抜き取り、機械の可動部がすべて完全に停止してから作業に掛かること。

  • シュートやブロアチューブの詰まりの除去には必ず棒などを使用し、決して素手で行わない。

  • 顔や手足や衣服を可動部に近づけないように十分注意し、カバーなどが付いていても過信しない。

警告

刈りかす、木の枝などは燃える可能性がある。エンジン付近で火災が起こると人身事故や物損事故になる恐れがある。

  • エンジンやマフラーの付近にごみを貯めないように注意すること。

  • バガーのカバーを開く時に、内部のごみをエンジンやマフラーの上に落とさないように注意すること。

  • 機械の格納はエンジンが十分に冷えてから行う。

以下の注意事項は、トロの芝刈り機を初めとする製品を安全に使用していただくために必ずお守りいただきたい事項です。

  • 各部の操作方法や本機の正しい使用方法、警告表示などに十分慣れ、安全に運転できるようになりましょう。

  • 集草袋などのアタッチメントを使用する際には、特別の注意が必要です。アタッチメントによってマシンの運転特性や安定性が変わる場合がありますからご注意ください。

  • ウェイトの増減については、機会本体のオペレーターズマニュアルを参照。

  • 急斜面ではバガーを使用しないこと。集草装置が重くなるとマシンを制御できなくなったり転倒したりする危険があります。

  • 斜面では必ず減速し安全に十分注意して運転してください。法面の刈り込みは横断しながら行ってください。ターフの状態は、マシンの安定性に大きな影響を与えます。段差の近くでの運転には特に注意してください。

  • 斜面では動作も運転操作もゆっくりと行うことが原則です。急旋回したり不意に速度や方向を変えたりしないでください。

  • 集草装置をとりつけることによって右側の視界が制限される場合があります。バックする際には、安全に十分に注意してください。

  • トレーラやトラックに芝刈り機を積み降ろすときには安全に十分注意してください。

  • 絶対に、デフレクタを上げたまま、取り外したまま、あるいは改造したりして刈り込みをしないでください(集草装置を使用するときは別)。

  • 可動部に手足を近づけないよう注意してください。エンジンを駆動させたままで調整を行うのは避けてください。

  • どんな場合であれ(バッグを空にする時や詰まりを除去する時も含みます)、運転位置を離れる時には、平らな場所に停車し、駆動装置を解除し、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取ってください。

  • 集草装置、デフレクタ、ガード類を取り付けない状態の運転は絶対にしないでください。

  • 集草バスケットを空にする時やシュートの詰まりを除去する時には、エンジンを停止させてキーを抜き取ってください。

  • 集草装置の中に、長期間にわたって刈かすを放置しないでください。

  • 集草装置の各部が消耗や劣化してくると、内部の可動部が露出したり、内部に吸い込まれたものが飛び出してきて当たる危険があります。各部を頻繁に点検し、必要に応じてメーカーが推奨する交換部品と交換するようにしてください。

安全ラベルと指示ラベル

Graphic

危険な部分の近くには、見やすい位置に安全ラベルや指示ラベルを貼付しています。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。

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組み立て

Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。

マシンの準備を行う

Note: ローラストライパキットが装着されている場合には取り外しておいてください。

  1. PTO を解除し、走行コントロールレバーをニュートラルロック位置にセットし、駐車ブレーキを掛ける。

  2. エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。

  3. デッキの破損や曲がりをすべて修理し、なくなっている部品をすべて取り付ける。

  4. 機体をきれいに洗浄する。特に、取り付け位置となる機体後部に汚れがないようにする。

E-Z Vac ブロア&駆動キットを取り付ける

この作業に必要なパーツ

E-Z Vac ブロア&駆動キット(別売)1

キットの 取り付け要領書 を参照。

ブロアアセンブリ、ベルト、ベルトカバーを取り付ける

この作業に必要なパーツ

ブロアアセンブリ(ブロア&ドライブキットより)1
ベルトカバー(ブロア&ドライブキットより)1
ベルトカバー(ブロア&ドライブキットより)1
ベルトカバー(ブロア&ドライブキットより)1
  1. 刈り込みデッキを、一番低い設定位置まで降下させる。

  2. 4のように、ブロアアセンブリから出ているピンをブロアの取り付けブラケットに挿入する。ブロアはブロアマウントにラッチで固定しないこと。

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  3. 5と図 6 のように、プーリとアイドラアセンブリにベルトを取り付ける。

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  4. ブロアアセンブリを閉じて、ラッチがきちんと掛かるかどうか確認する。

  5. ベルトカバーを取り付け、アイドラのねじにノブを締め付けて固定する(図 7)。

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Note: ブロアアセンブリを開ける時は、必ず最初にベルトカバーを開けてください。

バガー強化キットを取り付ける(オプション)

この作業に必要なパーツ

バガー強化キット1

キットの 取り付け要領書 を参照。

ブラケットを取り付ける

この作業に必要なパーツ

前取り付けブラケット1
下部マウントブラケット1
後取り付けブラケット1
右取り付けブラケット1
平ワッシャ2
ボルト(⅜" x 4")2
キャリッジボルト(⅜" x 1")1
ナット(⅜")1
キャリッジボルト(¼" x ⅝")2
ナット(¼")2
  1. 燃料タンクを取り外す。車両のオペレーターズマニュアルを参照。

  2. 機体の右側後部をジャッキアップして右タイヤに重量かからないようにする。

  3. 右タイヤを外す(図 8)。

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  4. 運転台を上げる。

  5. 右側右トランスアクスから、リアボルト(2本)とナット(2個)を外す(図 9)。ナットは捨てないこと。

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  6. 下側ブラケットをトランスミッションに取り付ける;先ほど外したナット2個、平ワッシャ2枚、ボルト(⅜" x 4")2本を使用して 図 10 のように取り付ける。

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  7. ブラケットの上部を固定する;キャリッジボルト(⅜" x 1")1本と、ナット(⅜")1個を使用する。

  8. ボルトは37-45 N·m(3.7-4.6 kg.m = 27-33 ft-lb)にトルク締めします。

  9. 右側取り付けブラケットから前ボルト2本とナット2個を外し、右側タワーパネルから前ボルト2本とナット2個を外す(図 11)。

    Important: ボルトやナットを外す際に、フレーム内側のファンシュラウドがトランスアクスルに落下しないように注意する。

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  10. ステップ9で外したナットとボルトを使用して、右側取り付けブラケットとファンフラウドをフレームに固定する(図 11)。ボルトは 37-45 N·m(3.7-4.6 kg.m = 27-33 ft-lb)にトルク締めします。

  11. コントロールタワーの前部に前側取り付けブラケットを仮止めする;キャリッジボルト(¼ x ⅝")2本と、ナット(¼")2本を使用して図 12のように取り付ける。

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  12. 運転台を降ろす。

  13. 右タイヤを取り付け、ラグナットを 115-142 N·m(11.8-14.5 kg.m = 85-105 ft-lb)にトルク締めする(図 8)。

バガーフレームを取りつける

この作業に必要なパーツ

バガーフレームアセンブリ1
クレビスピン2
ヘアピンコッター3
スラストワッシャ1
ナット(⅜")1
キャリッジボルト(⅜" x 1")1
  1. 誰かに手伝ってもらってバガーフレームを持ち上げ、フレームの後部下側を、下側取り付けブラケットに固定する;クレビスピンとヘアピンコッターを使用する(図 13)。

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  2. 後取り付けブラケットのピンにフレームを固定する;スラストワッシャとヘアピンコッターを使用する(図 14)。

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  3. バガーフレームの底部前側を、トランスミッションの取り付けブラケットに固定する;クレビスピンとヘアピンコッターを使用する(図 15)。

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  4. バガーフレームを、前取り付けブラケットに固定する;キャリッジボルト(⅜" x 1")とナット(⅜")で図 16のように取り付ける。

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  5. バガーフレームと前側取り付けブラケットのナットを締めつける。

  6. 燃料タンクを取り付ける。車両のオペレーターズマニュアルを参照。

    Note: 燃料タンクブラケットを取り付ける時に、コントロールタワーと燃料タンクブラケットの間に、後取り付けブラケットを取り付けてください。

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  7. クッションを上げる。

バッグを取り付ける

この作業に必要なパーツ

バッグ2
  1. ラッチを外してフードアセンブリを開ける。

  2. バッグマウントにバッグを取り付ける(図 18)。

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  3. フードアセンブリを閉じてラッチを掛ける。

バガーチューブを取りつける

この作業に必要なパーツ

ホース(ブロア&ドライブキットより)1
ホースクランプ(ブロア&ドライブキットより)1
  1. ホースの一端部を、2-3 回転フードにねじ込む(図 19)。

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  2. 新しいホースの他方の端部にホースクランプを 2-3 回ねじ込む(図 20)。

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  3. ブロアのトランジッションにホースを取り付ける;ホースがフードから90°程度の曲がりを作るように取り付ける。必要に応じてホースクランプのフックの向きを調整してゴム製ラッチに合わせ、ラッチをフックに引っ掛けてホースを固定する(図 20)。

    Note: ラッチがしっかりホースを固定していることを確認する。ラッチがゆるい場合にはクランプをさらに奥に移動させて調整する。

ウェイトを取り付ける

この作業に必要なパーツ

ウェイト1
Uボルト1
長い U ボルト(52" デッキ付きの Multi ForceTMのみ)1
ロックナット(½")2

ウェイトを、左側キャスタに取り付ける;U ボルト、ロックナット(½")2個で図 21のように取り付ける。

Note: 52" デッキ付きのマルチフォースには、長い U ボルトを使用してください。ウェイトはフレーム上部に載せます(図 22)。

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運転操作

運転時の安全確保

  • このアタッチメントを使用する前に、必ず刈り込み装置のオペレーターズマニュアルをよく読み、操作方法と安全上の注意を十分に理解してください。

  • エンジン作動中には絶対にバガーやバガーチューブを取り外さない。

  • バガーが詰まった場合には、かならずエンジンを停止させてキーを抜き取り、機械の可動部がすべて完全 に停止してから詰まりの解消作業に掛かる。

  • 絶対に、エンジンを掛けたままで整備や修理を行わない。

  • 駐車ブレーキを掛ける。

警告

デフレクタ、バガーチューブ、あるいはバガーアセンブリを取り付けずに刈り込み作業を行うことは、自分自身や周囲の人間を回転刃やそれに飛ばされてくる異物の危険にさらす危険行為であることを理解する。回転刃やインペラに触れたり、回転刃に跳ね飛ばされたものに当たると大けがをしたり最悪の場合には死亡事故となる。

  • バガーを取り外した場合には、必ずデフレクタを取り付け、側方排出モードにしてからマシンを使用する。

  • デフレクタが万一破損しているのを発見した場合には直ちに交換すること。デフレクタは刈かすなどの排出方向をターフに向けるための部品である。

  • 機械の下には絶対に手足を差し入れないこと。

  • 刈り込みデッキの排出部や刈り込みブレードの近くを清掃する時には必ずPTOを解除(OFF)し、エンジンのキーを抜き取る。また、キーを抜き取ったら、点火プラグの高圧コードも外しておく。

  • ブロアハウジングが詰まった場合にも、必ずエンジンを停止させてから詰まりの解消を行う。

注意

置きっぱなしの機械を子供などがいたずらで運転すると大きな事故になる恐れがある。

機械から離れる時には、たとえ数分間であっても必ず駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取る。

フローバッフルの位置調整を行う

バッフルを集草用のC位置(前位置)に調整する。詳細については、マシンのオペレーターズマニュアル 参照。

バッフルがブロアハウジングに接触していないことを確認する。

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バガーの使用方法

トラクションユニットで PTO を接続するとブロアがスタートし、接続を解除すると停止します。

乾燥期に集草するときは、デッキを下げて吹き出しを制限してください。

刈り込み速度が速すぎる(あるいはエンジン速度が遅すぎる)とバガーが詰まってしまう可能性があります。法面では、刈り込み速度を少し遅くしたほうが良い結果がでる場合があります。可能な場合は必ず上から下へ向かって刈ってください。

注意

バガーに刈りかすがたまるにつれてマシンの後部が重くなってきます。法面で(上向きに)停止したあとに急発進すると、機体の前部が浮き上がってハンドルが効かなくなる危険があります。

  • 法面では急停止・急発進しないでください。登り発進を避けるようにしましょう。

  • 上り坂で停止してしまった場合には、PTOを解除してください。そしてそのまま、ゆっくりと、バックで法面を下がってください。

  • 法面では速度を変えたり停止したりしないでください。

集草インジケータの使い方

バガーフードの上部にある集草インジケータは、集草中に回転します(図 24)。バッグが一杯になると回転しなくなります。

集草インジケータのインペラに刈りかすなどが溜まらないように清掃してください。

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運転のヒント

マシンのサイズ

このアタッチメントを取り付けると、刈り込み機械の長さ、幅、ともに大きくなることを十分認識しておいてください。狭い場所で急な旋回をしたりすると、アタッチメントや周囲の事物を破損させる可能性があります。

トリミング

トリミングは、デッキの左側のみで行ってください。デッキの右側でトリミングすると、バガーのシュートや排出口を破損させる可能性があります。

刈り込み高さ

最適な条件で集草できるように、デッキの刈高設定は 51-76 mm 以上にしないこと、あるいは、一回の刈り取り長さが草丈の 1/3 以上にならないようにすること(どちらか小さい方の条件を採用)することをお奨めします。これ以上の刈り取りを行うとバキューム効率が悪くなります。

刈り込み回数(頻度)

刈り込み作業はあまり日にちをあけずに(特に成長期)行いましょう。草が伸びすぎてしまった場合には2度に分けて刈り込みを行う必要があります;草丈が長い場合の集草を参照。

刈り込みのテクニック

刈り上がりをきれいに見せるためには、刈幅がすこし重なるようにして刈り込んで行くのがベストです。こうするとエンジンの負担も軽くなり、ブロアアセンブリやチューブが詰まるようなトラブルも少なくなります。

草丈が長い場合の集草

草が伸びすぎてしまった場合や、芝生がぬれている場合には、通常よりも高い刈高で刈り込みを行って集草してください。そして、次に通常の刈高にセットしてもう一度刈り込み・集草してください。

非常に草丈が高くなると刈かすが非常に重くなり、ブロアの力でバガーに吹き込みできなくなります。こうなるとチューブやブロアが詰まりを起こします。これを避けるためには、まず高めの刈高で一度刈り込みを行い、次に通常の刈高に戻してもう一度刈り込むのがよいのです。

落ち葉の清掃

落ち葉を清掃する場合には、刈高の設定を草丈とできるだけ同じにして作業をおこなうと、最もきれいに仕上がります。ただし、乾燥して埃っぽい時期には、刈高を草丈よりも低くして吹き出しを制限するほうが良い場合があります。落ち葉を事前にマルチングしておくと、より効率よく清掃できます。

草がぬれている場合の集草

できれば、ぬれた芝の集草はやめ、芝が乾いているときに刈り込んでください。ぬれた芝草は詰まりを起こしがちです。

詰まりトラブルを減らすには

これを避けるためには、まず高めの刈高で、刈り込み速度を落として一度刈り込みを行い、次に通常の刈高に戻してもう一度刈り込むのがよいのです。

詰まりの兆候を知る

集草しながらの刈り込みでも、デッキの前部から少しの量の刈かすが吹き出してくるのが普通です。この吹き出し量が多い場合には、集草バッグが一杯であるか、ブロアまたはチューブが詰まっている可能性があります。

集草ブレード

ほとんどの場合には、標準のハイリフトブレードが集草に最も相応しいブレードです。

乾いた状態での集草には、トロのアトミックブレードをお使いください。乾燥してほこりっぽい条件の場合には、ミディアムリフトまたはローリフトのブレードを使うとほこりの舞い上がりを抑制しながらうまく集草することができます。

どのブレードを使うのが最も適切かについては、弊社代理店にご相談ください。

縁石の乗り越えとトラックなどへの積み込み

縁石の乗り越えやトラックなどへの積み込みを行う場合には、必ずデッキを一番高い位置にセットしてください。デッキを低い位置にセットしたままで縁石の乗り越え等を行うと、デッキを破損する恐れがあります。縁石の高さが 15.2cm を越える場合には、デッキを最高位置にした状態で縁石に対して鋭角に乗り越えを行ってください。トラックやトレーラに積み込む場合には十分に注意して作業を行ってください。

集草バッグにたまった刈かすを捨てる

刈かすが入った集草バッグは非常に重い。刈かすが入った集草バッグの取り扱いには十分注意すること。

  1. PTO を解除し、走行コントロールレバーをニュートラルロック位置にセットし、駐車ブレーキを掛ける。

  2. エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。

  3. バガーのラッチを外す。

  4. バガーフードを開ける。

  5. 刈かすをバッグの中にしっかり押し込む。両手を使ってバッグを引っ張り上げバガーブラケットから外す。

  6. バッグの下についている取っ手を握り、バッグを上下逆さまにして刈かすを捨てる(図 25)。

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  7. もう一方のバッグにも同じ作業をする。

  8. バッグのタブをバガーサポートのフレームのノッチに掛ける。両方のバッグについてこれを行う。

  9. バガーフードを下ろす。

  10. バガーフードにラッチを掛ける。

バガーが詰まった場合の対処

警告

バガーが作動中はブロアが回転するので、これに手が触れると大けがをする可能性がある。

  • ブロアの調整、清掃、修理、点検、およびシュートの詰まりを取り除く前には、必ずエンジンを停止させ、機械の可動部がすべて完全に停止してから作業に掛かること。キーを抜き取る。

  • シュートやブロアチューブの詰まりの除去には必ず棒などを使用し、決して素手で行わない。

  • 顔や手足や衣服を可動部に近づけないように十分注意し、カバーなどが付いていても過信しない。

  1. PTO を解除し、走行コントロールレバーをニュートラルロック位置にセットし、駐車ブレーキを掛ける。

  2. エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。

  3. バッグを空にする。

  4. ブロアからチューブを外す。

  5. バガーからチューブを外す。

  6. 棒などを使用して(決して素手で行わないこと)、チューブ内部の詰まりを除去する。

    Note: ほとんどの場合、チューブを揺すると詰まりは解消します。

  7. チューブを取りつける。

  8. ブロアアセンブリが詰まっている場合には、ベルトカバーを外し、ブロアアセンブリのラッチを外してアセンブリを開ける。

  9. 棒などを使用して(決して素手で行わないこと)、ブロアアセンブリ内部の詰まりを除去する。

  10. 詰まりが除去できたら、ブロアアセンブリを元通りに組み立て、ラッチで固定する。

バガーの取り外し

警告

エンジン停止直後はエンジンの周囲の機器が高温になっている。高温部分に触れると大火傷をする恐れがある。

  • 高温時にはエンジンに触れないように注意すること。

  • バガーの取り外しはエンジンが十分に冷えてから行う。

注意

バガーアタッチメントを外したのに、前バガーウェイトを取り外さずに運転すると、車体が不安定となって制御できなくなる可能性がある。

バガーアタッチメントを外したら、必ず前バガーウェイトも取り外すこと。

  1. PTO を解除し、走行コントロールレバーをニュートラルロック位置にセットし、駐車ブレーキを掛ける。

  2. エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。

  3. ステップ バガーチューブを取りつけるから始まる取り付け手順を逆に行ってバガーを取り外す。

  4. 組み立ての手順を逆に行ってバガーを取り外す;ブロアの 取り付け手順を参照。

    Note: ブロアアセンブリを取り外したら、必ず、前ウェイトを取り外し、デフレクタを取り付けてください。

危険

デフレクタや、排出カバー、または集草アセンブリを確実に取り付けずに使用すると、人がブレードに触れたり、ブレードに跳ね飛ばされたものが人に当たったりするなどして極めて危険である。回転中のブレードに触れたり、跳ね飛ばされた物に当たると、けがをするばかりでなく場合によっては死亡する。

  • バガーを取り外した場合には、必ずデフレクタを取り付け、側方排出モードにしてからマシンを使用する。

  • デフレクタが万一破損しているのを発見した場合には直ちに交換すること。デフレクタは刈かすなどの排出方向をターフに向けるための部品である。

  • 機械の下には絶対に手足を差し入れないこと。

  • 刈り込みデッキの排出部や刈り込みブレードの近くを清掃する時には必ずPTOをOFFにし、エンジンのキーをOFFにして抜き取る。

移動走行を行うとき

トレーラに積み込む前に、バガーフード後部にあるラッチが掛かっていることを確認してください。

危険

バガーに刈かすを入れたままで走行すると機体を破損させる恐れがあります。

移動走行時には必ずバガーを空にしておくこといてください。

保守

注意

始動スイッチにキーをつけたままにしておくと、誰でもいつでもエンジンを始動させることができ、危険である。

整備作業の前には必ずキーを抜いておくこと。

推奨される定期整備作業

整備間隔整備手順
使用開始後最初の 8 時間
  • バガーベルトを点検する。
  • バガーの点検を行う。
  • 使用後毎回
  • バガー、バッグ、集草インジケータのインペラを洗浄する。
  • 25運転時間ごと
  • バガーベルトを点検する。
  • インペラアセンブリを点検する。
  • 100運転時間ごと
  • バガーの点検を行う。
  • バガーとバッグの清掃

    整備間隔整備手順
    使用後毎回
  • バガー、バッグ、集草インジケータのインペラを洗浄する。
  • Note: バガーの清掃を行わないと、刈りかすが内部にこびりついてブロアハウジングやチューブが詰まります。

    1. バガーフード、バッグ、チューブの内側と外側、および集草インジケータのインペラと機体の底部を洗浄する。洗浄には自動車用の刺激性の少ない洗剤を使用する。

    2. 硬くこびりついている刈かすを十分に除去すること。

    3. 洗浄が終わったら各部を十分に乾かす。

    Note: 全部の部品を元通りに取り付けたら、マシンを数分間運転して機体を完全に乾燥させます。

    バガーベルトの点検

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 8 時間
  • バガーベルトを点検する。
  • 25運転時間ごと
  • バガーベルトを点検する。
  • ベルトに割れ、縁のほつれ、焼けなどの損傷がないか点検してください。破損したベルトは新しいものに交換してください。

    バガーベルトの交換

    1. PTO を解除し、走行コントロールレバーをニュートラルロック位置にセットし、駐車ブレーキを掛ける。

    2. エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。

    3. 刈り込みデッキを、一番低い設定位置まで降下させる。

    4. ベルトカバーのノブをゆるめてカバーを外す。

    5. ブロアアセンブリを開けて、ベルトとプーリにアクセスできるようにする。

    6. スプリング付きのアイドラプーリを引っ張ってベルトのテンションを弱める(図 26)。

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    7. ブロアのプーリを手で回しながら、既存のベルトを外す。

    8. 27 のように、ベルトをブロアとアイドラプーリに取り付ける。ベルトをブロアのプーリのV溝に嵌める。ベルトをピンと張りながら、手でゆっくりとプーリを回す。

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    9. ブロアアセンブリを閉じて、ラッチが掛かったことを確認する。

    10. ベルトカバーを取り付ける。

    バガーの点検

    整備間隔整備手順
    使用開始後最初の 8 時間
  • バガーの点検を行う。
  • 25運転時間ごと
  • インペラアセンブリを点検する。
  • 100運転時間ごと
  • バガーの点検を行う。
    1. PTO を解除し、走行コントロールレバーをニュートラルロック位置にセットし、駐車ブレーキを掛ける。

    2. エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。

    3. 上チューブ、下チューブ、バガーフード、ブロアアセンブリを点検する。これらが破れていたり破損していたりしたら交換してください。

    4. バッグ、バガーフレーム、スクリーンを点検する。これらが破れていたり破損していたりしたら交換してください。

    5. 機体各部のゆるみを点検し、必要な締め付けや交換、修理を行う。

    刈り込みブレードの点検

    1. 刈り込みブレードは定期的に点検し、また、異物に当たった場合には直ちに点検する。

    2. ブレードがひどく磨耗していたり破損している場合には新しいものに交換する。ブレードの整備の詳細については、マシンのオペレーターズマニュアル を参照。

    刈り込みブレードの取り付け

    ほとんどの場合には、標準のハイリフトブレードが集草に最も相応しいブレードです。

    乾いた状態での集草には、トロのアトミックブレードをお使いください。乾燥してほこりっぽい条件の場合には、ミディアムリフトまたはローリフトのブレードを使うとほこりの舞い上がりを抑制しながらうまく集草することができます。

    どのブレードを使うのが最も適切かについては、弊社代理店にご相談ください。

    ブレードの取り付けの詳細は、刈り込み機械のオペレーターズマニュアル を参照。

    保管

    1. 芝収納袋アタッチメントを清掃する。バガーとバッグの清掃を参照。

    2. バガーアタッチメントに破損がないか点検する。バガーの点検を参照してください。

    3. バッグが空であること、また完全に乾いていることを確認する。

    4. ベルトに磨耗や割れが発生していないか点検する。

    5. マシンの格納は、汚れていない乾燥した、直射日光の当たらない場所で行う。屋外で保管しなければならない場合には、防水カバーを掛ける。カバーを掛けることによりプラスチックの寿命を延ばすことができる。

    故障探究

    ProblemPossible CauseCorrective Action
    異常に振動する。
    1. ブレードが曲がっている/バランスが悪い。
    2. ブレード取り付けボルトがゆるい。
    3. ブロアのプーリまたはプーリアセンブリがゆるい。
    4. バガーベルトが摩耗している。
    5. ブロアのファンブレードが曲がっているかバランスが悪い。
    1. ブレードを交換する。
    2. 取り付けボルトを締め付ける。
    3. プーリを締め付ける。
    4. ベルトを交換する。
    5. 代理店に連絡する。
    集草能力が不足している。
    1. エンジン速度が低い。
    2. バガーのフードのスクリーンが詰まりを起こしている。
    3. バガーベルトがゆるんでいる。
    4. ブロアやチューブが詰まっている。
    5. バッグが一杯になっている。
    1. エンジンは常に全開で使用する。
    2. スクリーンを清掃して汚れを除去する。
    3. バガーベルトを交換する。
    4. 詰まりを除去する。
    5. バッグを空にする。
    ブロアやチューブが何度も詰まる。
    1. バッグが一杯になっている。
    2. エンジン速度が低い。
    3. 草がぬれている。
    4. 草が伸びすぎている。
    5. バガーのフードのスクリーンが詰まりを起こしている。
    6. 走行速度が速すぎる。
    7. バガーベルトが摩耗している。
    8. バガーベルトの取り付け方法が間違っている。
    1. まめにバッグを空にする。
    2. エンジンは常に全開で使用する。
    3. 乾いているときに刈り込む。
    4. 一回の刈り込みでの刈り取り長さを、51-76 mm または草丈の 1/3 以下(どちらか小さい方)に制限する。
    5. スクリーンを清掃して汚れを除去する。
    6. フルスロットルでゆっくり作業する。
    7. ベルトを交換する。
    8. 正しく取り付け直す。
    刈りかすがふきだしてくる。
    1. バッグが一杯になっている。
    2. 走行速度が速すぎる。
    3. 刈り込みデッキの水平調整が悪い。
    1. まめにバッグを空にする。
    2. フルスロットルでゆっくり作業する。
    3. デッキの水平調整についてはオペレーターズマニュアルを参照する。
    ブロアのインペラが自由に回転しない。
    1. ブロアアセンブリに何らかの障害がある。
    2. インペラの心がずれているなど。
    3. ブロアのインペラがゆるい。
    1. ブロアのインペラ部分を清掃して汚れを除去する。
    2. 代理店に連絡する。
    3. インペラの締め具を締め付ける。