整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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この機械は回転刃を使用するリール式乗用グリーンモアであり、そのような業務に従事するプロのオペレータが運転操作することを前提として製造されています。この製品は、適切な管理を受けている芝生の刈り込みに使用することを主たる目的とする機械です。この機械は本来の目的から外れた使用をすると運転者本人や周囲の人間に危険な場合があります。
この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からない、適切で安全な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。
安全上の注意事項、取扱い説明書、アクセサリについての資料、代理店の検索、製品のご登録などについては www.Toro.com へ。
整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社正規代理店におたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。
Important: シリアル番号デカルについている QR コード(無い場合もあります)をモバイル機器でスキャンすると、製品保証、パーツその他の製品情報にアクセスできます。
この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号(図 2)を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。
この他に2つの言葉で注意を促しています。重要 は製品の機械的・電気的構造や、診断などについての注意点を、注はその他の注意点を表しています。
この製品は、関連するEU規制に適合しています。詳細については、DOC シート(規格適合証明書)をご覧ください。
カリフォルニア州の森林地帯・潅木地帯・草地などでこの機械を使用する場合には、エンジンに同州公共資源法第4442章に規定される正常に機能するスパークアレスタが装着されていること、エンジンに対して森林等の火災防止措置をほどこされていることが義務づけられており、これを満たさない機械は、第4442章または4443章違犯となります。
エンジンの保守整備のため、および米国環境保護局(EPA)並びにカリフォルニア州排ガス規制に関連してエンジンマニュアルを同梱しております。エンジンマニュアルはエンジンのメーカーから入手することができます。
海抜 1,000 m 以上の高地でこの製品を使用する場合には、高地用ジェットが必要になります。さらに詳しい情報については、カワサキエンジンのマニュアル をご覧ください。
カリフォルニア州
第65号決議による警告
カリフォルニア州では、この製品に使用されているエンジンの排気には発癌性や先天性異常などの原因となる物質が含まれているとされております。
バッテリーやバッテリー関連製品には鉛が含まれており、カリフォルニア州では発ガン性や先天性異常を引き起こす物質とされています。取り扱い後は手をよく洗ってください。
米国カリフォルニア州では、この製品を使用した場合、ガンや先天性異常などを誘発する物質に触れる可能性があるとされております。
この機械は手足を切断したり物をはね飛ばしたりする能力があります。
エンジンを始動する前に必ずこのオペレーターズマニュアルをお読みになり、内容をよく理解してください。
この機械を運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。
機械の可動部の近くには絶対に手足を近づけないでください。
ガードなどの安全保護機器が正しく機能していない時は、運転しないでください。
作業場所に、無用の大人、子供、ペットなどを近づけないでください。子供に運転させないでください。
マシンを停止させ、キーを抜き取り、各部の動作が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。調整、整備、洗浄、格納などは、機体が十分に冷えてから行ってください。
間違った使い方や整備不良は人身事故などの原因となります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識 のついている遵守事項は必ずお守りください 「注意」、「警告」、および「危険」 の記号は、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生する恐れがあります。
危険な部分の近くには、見やすい位置に安全ラベルや指示ラベルを貼付しています。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。 |
この作業に必要なパーツ
ロールバーアセンブリ | 1 |
六角ヘッドボルト(⅜ x 1½") | 8 |
ナット(⅜") | 8 |
出荷用クレートから上部サポートを外す。
クレートからROPSを取り出す。
機体の両側で、ROPS ブラケットに ROPS バーを取り付ける;六角ヘッドボルト(⅜ x 1½") 8本、ナット(⅜")8 個を使用する(図 3)。
Note: ROPS の取り付けは二人以上で行ってください。
ボルト・ナットを 51-65 N·m(9.3-11.8 kg.m = 38-48 ft-lb)にトルク締めする。
この作業に必要なパーツ
運転席キット(別売;弊社代理店にご相談ください) | 1 |
運転席キット(別売;弊社代理店に相談のこと)を入手し、キットに付属している取り付け要領書に従って取り付けを行う。
この作業に必要なパーツ
ねじ(M5) | 2 |
ナット (M5) | 2 |
バッテリーケーブルの接続手順が不適切であるとケーブルがショートを起こして火花が発生する。それによって水素ガスが爆発を起こし人身事故に至る恐れがある。
ケーブルを取り付ける時は、必ずプラス(赤)ケーブルから取り付け、それからマイナス(黒)ケーブルを取り付ける。
12V バッテリーは運転席の下、機体の右側にあります(図 7)。
既存のサイドカバーを取り外す
バッテリーカバーを外してバッテリーにアクセスできるようにする。
M5 ねじとナットを使用して、バッテリーのプラス(赤)ケーブルをプラス(+)端子に接続する。
M5 ねじとナットを使用して、バッテリーのマイナス(黒)ケーブルをマイナス(-)端子に接続する。
端子のネジとナットを3~4N·m (3.2~4.3kgm) のトルクで締めつける。
バッテリー端子とケーブルの接続部に、腐食防止のためにバッテリー端子保護剤(P/N 107-0392)またはグリスを薄く塗る。
バッテリーにカバーを取り付ける。
右側カバーを取り付ける
この作業に必要なパーツ
集草バスケット用フック | 6 |
フランジボルト | 12 |
サスペンションアームバーに集草バスケット用フックを取り付ける;6 個のフックに対してフランジボルト 12 本を使用する(図 8)。
この作業に必要なパーツ
カッティングユニット(別売;弊社代理店にご相談ください) | 3 |
集草バスケット | 3 |
電動用カウンタウェイト | 3 |
キャップスクリュ | 6 |
O リング | 3 |
カッティングユニットの準備を行う;カッティングユニットの オペレーターズマニュアルを参照。
駆動カップラのスプライン溝にグリスを塗る。
各リールモータに、図 9のようにOリングを取り付ける。
図 10 のように、キャップスクリュ2本を使用して既存のカウンタウェイトに電動用ウェイトを取り付ける。
カッティングユニットを取り付ける;カッティングユニットを取り付けるを参照。
集草バスケット用フックそれぞれに集草バスケットを取り付ける。
主電源コネクタを接続する;主電源コネクタを参照。
インフォセンターを使って設定の微調整を行う;インフォセンターでマシンの設定を調整するを参照。
この作業に必要なパーツ
製造年デカル | 1 |
CE 警告デカル(P/N 139-8321) | 1 |
CE/UKCA 警告デカル(P/N 138-9470) | 1 |
CE/UKCA 規制が適用されている国や地域でこの機械を使用する場合には、以下のデカルを貼り付けてください:
タイヤは空気圧を高くして出荷しています。運転前に正しいレベルに下げてください;タイヤ空気圧を点検するを参照。
キースイッチには 3 つの位置があります: OFF、ON/、STARTです(図 15)。
エンジンの始動・停止、およびエンジンを使用せずにマシンを動作させる時にこのキーを使用します;エンジンの始動手順、エンジンの停止手順、エンジンを使用せずにマシンを運転する場合を参照。
機能コントロールスイッチ(図 14)には、2種類の走行モード位置とニュートラル位置とがあります。
ニュートラル位置:ニュートラル及びバックラップ位置
刈り込み位置:芝刈り位置
移動走行位置:移動走行位置
走行中に刈り込みから移動走行へ、またその逆に移動走行から刈り込みへ(ニュートラルで止めずに)切り替えることができます。マシンを損傷する心配はありません。
移動走行または刈り込みからニュートラルへ切り替えるとマシンは停止します。ニュートラルから刈り込みまたは移動走行へ切り替えようとした時にペダルがニュートラル位置になり、アドバイスが表示されます。
昇降ジョイスティック(図 14)はカッティングユニットを昇降させます。また、機能コントロールスイッチの位置により、カッティングユニットの回転開始・停止も行います:
機能コントロールスイッチがニュートラル位置にある場合:ジョイスティックを前または後ろに倒すことによりカッティングユニットが下降または上昇動作を行いますが、リールは回転しません(バックラップモードの時のみこの状態でリールが回転します)。
機能コントロールスイッチが刈り込み位置にある場合:ジョイスティックを前に倒すとカッティングユニットが下降してリールが回転し、刈り込みを開始します。ジョイスティックを後ろに引くとリールは停止して上昇します。
後ろに軽く引いて手を放すとカッティングユニットを上昇させずにリールの回転だけを止めることができます。ジョイスティックを再び前に倒せばリールが回転を開始、後ろに引けばカッティングユニットが上昇します。この機能はインフォオセンターで設定を行う必要があります;タップオフの遅れ時間を設定するを参照。
機能コントロールスイッチが移動走行位置にある場合:カッティングユニットを上昇させることはできますが回転させることはできません。カッティングユニットを下降させようとすると、インフォセンターにアドバイスが表示されます。
このペダル(図 17)を踏むとステアリングアームの高さを調整できるようになります;使いやすい高さに調整できたらペダルから足を離せばアームは再びロックされます。
ブレーキペダル(図 19)を踏み込むと車両は停止します。
機体が動かないように駐車ブレーキ(図 19)を掛けてください。駐車ブレーキを掛けるには、ブレーキペダルを踏み込み、ペダルの上部についているラッチを踏み込みます。ブレーキを解除するには、ラッチが落ちるまでペダルを踏み込みます。
インフォセンターディスプレイ(図 20) には、マシンの動作ステータス、さまざまな診断、その他の情報など、マシンに関する情報が表示される。
Note: 各ボタンの機能はメニューの内容によって、変わります。各ボタンについて、その時の機能がアイコンで表示されます。
ナビゲーション ボタンを使って、いくつかの画面とメニュー項目の間を移動します。
起動画面: キーを ON 位置にした後、マシンの現在の情報を数秒間だけ表示します。
主画面(図 21): キーが ON 位置にある時に、マシンの現在の情報を表示します。
eリールモーター画面(図 22):各カッティングユニットモーターの回転数と電流を表示します
トラクションモーター画面 (図 23): 現在のステアリング角度と各トラクション モーターに割り当てられたアンペア数が表示されます。
メインメニュー: インフォセンターのメニューを理解するを参照。
アワーメータ | |
機能コントロールスイッチがニュートラルであることを示します | |
機能コントロールスイッチが移動走行設定であることを示します | |
機能コントロールスイッチが刈り込み設定であることを示します | |
着席してください。 | |
駐車ブレーキが掛かっていることを確認する。 | |
電動駐車ブレーキが作動しています。 | |
エンジンを掛ける。 | |
エンジン | |
PTOが ON。 | |
PTO が解除されている。 | |
バッテリー | |
カッティングユニットが上昇中であることを示します。 | |
カッティングユニットが下降中であることを示します。 | |
アクティブ | |
非アクティブ | |
以前 | |
次へ | |
増加 | |
減少 | |
前画面 | |
次画面 | |
値を増やす | |
値を減らす | |
メニュー | |
上下にスクロール | |
左右にスクロール |
メイン メニューにアクセスするには、情報画面のいずれかで戻る/終了ボタンを押します。
各メニューにおいてどのような内容が表示されるかは、以下の表をご覧ください。
メニュー項目 | 記述称 |
FAULTS(不具合) | FAULTSメニューには、最近に記録された不具合が表示されます。サービスマニュアルに不具合 メニューとその内容の詳細が解説されています。または弊社ディストリビュータにお問い合わせください。 |
SERVICE(整備) | SERVICEメニューでは、使用時間、積算記録などの情報を見たりキャリブレーションを行うことができます。カッティングユニットのバックラップを行うのもこの画面です。Service(整備)の表を参照。 |
DIAGNOSTICS(診断機能) | DIAGNOSTICSメニューでは、マシンにおいて現在発生している不具合やそのデータが表示されます。これらを利用して手早い故障探究を行うことができます。特にマシンの制御装置の ON/OFF 状態やコントロールレベル(センサーの値など)が分かるので便利です。 |
SETTINGS(設定) | [設定] メニューを使うと、情報センター表示の設定を変更することができます。Settings(設定)の表を参照。 |
マシンの設定 | マシンの設定メニューでは、リール速度、最大刈り取り速度、最大搬送速度などのマシンの設定を調整することができます。マシンの設定の表を参照。 |
ABOUT (マシンについて) | ABOUTでは、モデル番号、シリアル番号、ソフトウェアのバージョンなどを確認することができます。About(マシンについて)の表を参照。 |
メニュー項目 | 記述称 |
HOURS | キー、エンジン、リール、バックラップが ON になっていた時間の積算値と次回の定期整備までの時間。 |
COUNTS(回数) | 始動回数、刈り込み回数、タップオフ回数、バックラップかい数、エンジンスタータが30秒間以上連続で使用された回数を表示。 |
BACKLAP(バックラップ) | カッティングユニットのバックラップの開始と停止(これはキーを OFF にすることでも行うことができます)。 |
CALIBRATION(キャリブレーション) | ステアリングシステム、走行システム、昇降アクチュエータのキャリブレーション。詳細についてはサービスマニュアルを参照のこと。 |
メニュー項目 | 記述称 |
ピンを入力する | 許可された人(スーパーインテンデントや整備士)が PIN コードを入力してアクセスできます |
BACKLIGHT(バックライト) | LCD 表示の明るさを調整します。 |
LANGUAGE(言語) | インフォセンターの表示に使う言語を選択することができます。 |
フォントサイズ | インフォセンターのフォントのサイズを制御します。 |
UNITS(単位) | インフォセンターで表示される項目の単位を選択することができます。ヤードポンド系またはメートル系から選択します。 |
保護設定 | 保護項目の保護設定を行います。 |
デフォルトにリセットする | インフォセンターを初期状態にリセットします。 |
メニュー項目 | 記述称 |
TAPOFF TIME(タップオフ時間) | タップオフの遅れ時間を設定します。 |
REEL SPEED(リール速度) | カッティングユニットのブレードの速度を制御します。 |
LOWER SPEED(速度下げ) | 刈り込み時にカッティングユニットが降下する時の速度を設定します。 |
バックラップ速度 | バックラップ速度を制御します。 |
CLIP CONTROL(クリップコントロール) | 自動クリップ制御機能をオンまたはオフにします。 |
BLADE COUNT(刃数) | 各リールの刃数に合わせて設定してください。この設定は クリップコントロール を ONにして使用する時のみ必要となります。 |
刈り高さ | 希望刈り高を設定します。この設定は クリップコントロール を ONにして使用する時のみ必要となります。 |
MAX MOW(最大刈り込み速度) | 刈り込み時の最大走行速度を設定します。 |
MAX TRANSPORT(最大移動速度) | 移動走行時の最大走行速度を設定します。 |
MAX REVERSE(最大後退速度) | 後退走行時の最大走行速度を設定します。 |
SLOW & TURN(スロー&ターン) | スロー・イン・ターン機能の ON/OFF を行います。 |
3WD キット | 3WD キットの ON/OFF を行います。 |
メニュー項目 | 記述称 |
MODEL | マシンのモデル番号を表示します。 |
SN(シリアル番号) | マシンのシリアル番号を表示します。 |
S/W REV | マスターコントローラのソフトウェアの改訂番号を表示します。 |
XDM-2700 | インフォセンターのソフトウェアの改訂番号を表示します。 |
1番カッティングユニット | センターカッティングユニットモーターのソフトウェアリビジョンをリストアップします。 |
2番カッティングユニット | 左前カッティングユニットモータ用ソフトウェアのバージョン名です。 |
3番カッティングユニット | 右前カッティングユニットモータ用ソフトウェアのバージョン名です。 |
ジェネレータ | 発電機のシリアル番号を表示します。 |
リフトロワー1 | 中央カッティングユニット用ソフトウェアのパーツ番号とバージョン名です。 |
リフトロワー2 | 左前カッティングユニット用ソフトウェアのパーツ番号とバージョン名です。 |
リフトロワー3 | 右前カッティングユニット用ソフトウェアのパーツ番号とバージョン名です。 |
TRACTION1 | 右前走行モータ用ソフトウェアのパーツ番号とバージョン名です。 |
TRACTION2 | 左前走行モータ用ソフトウェアのパーツ番号とバージョン名です。 |
TRACTION3 | 3WD キット(が搭載されてい場合)用ソフトウェアのパーツ番号とバージョン名です。 |
STEERING(ステアリング) | リアステアリングモータ用ソフトウェアのパーツ番号とバージョン名です。 |
Note: 保護メニューで保護されます ― アクセスには PIN の入力が必要です;アクセス制限付きメニューへのアクセスを参照。
Note: 出荷時に設定されている デフォルト PIN は 0000 または 1234 です。PIN を変更後、PIN を忘れてしまった場合には、弊社ディストリビュータにご相談ください。
メイン メニューから、設定メニューまで下にスクロールし、選択ボタン (図 24) を押します。
設定メニューで、PIN を入力までスクロールし、選択ボタン (図 25A) を押します。
PINコードを入力するには、正しい最初の桁が表示されるまでナビゲーション ボタンを上下に押し、次に右のナビゲーション ボタンを押して次の桁 (図 25B と 図 25C) に進みます。最後の桁が入力されるまでこの手順を繰り返します。
選択ボタン(図 25D)を押します。
Note: ディスプレイがPINコードを受け入れ、保護されたメニューのロックが解除されると、画面の右上隅にが表示されます。
保護されたメニューをロックするには、キースイッチをオフの位置に回し、次にオンの位置に回転する。
設定で、設定の保護まで下にスクロールします。
PINコードを入力せずに設定を確認・変更するには、セレクトボタンでプロテクト設定を (オフ)に変更します。
PINコードを使って設定を表示および変更するには、選択ボタンを使ってプロテクト設定を (オン) に変更し、PINコードを設定し、イグニッションスイッチのキーをオフの位置に回し、次にオンの位置に回します。
赤の点滅 - アクティブな故障
赤の点灯 - アクティブな勧告
青の点灯 - キャリブレーション/ダイアログ メッセージ
緑色の点灯 - 通常動作
マシンの整備やカッティングユニットの取り付け、取り外し、整備などを行う際には、必ずその前に、マシンへの主電源コネクタを外して、マシンに対する給電を停止してください(図 27);コネクタは、トラクションユニット左側、横転保護バーのベース部にあります。マシンを使用するときには、コネクタを接続してください。
マシンへの電源供給を切断しておかないと、誰でもがマシンを作動させることができ、重篤な人身事故になる可能性がある。
マシンに作業を行う時には必ずコネクタを外しておくこと。
寸法および重量については、図 29および仕様一覧を参照してください。
Note: 仕様および設計は予告なく変更される場合があります。
刈幅 | 151 cm |
ホイールトラック | 126 cm |
ホイールベース | 127 cm |
全長(バスケットを含む) | 249 cm |
全幅 | 180 cm |
全高 | 205 cm |
ウェイト* | 737 kg |
*トラクションユニットに 11 枚刃カッティングユニットを搭載し、標準運転席を取り付け、オペレータおよび燃料を含まない状態の数値。 |
トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、マシンの機能をさらに広げることができます。詳細は弊社の正規サービスディーラ、または代理店へお問い合わせください;弊社のウェブサイト www.Toro.com でもすべての認定アタッチメントとアクセサリをご覧になることができます。
いつも最高の性能と安全性を維持するために、必ずToroの純正部品をご使用ください。他社の部品やアクセサリを御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。
子供やトレーニングを受けていない大人には、絶対に運転や整備をさせないでください。地域によっては機械のオペレータに年齢制限を設けていることがありますのでご注意ください。オーナーは、オペレータ全員にトレーニングを受講させる責任があります。
安全な運転操作、各部の操作方法や安全標識などに十分慣れておきましょう。
運転席を離れる前に、マシンを停止し、キーを抜き取り、機械の動きが完全に停止したのを確認する。調整、整備、洗浄、格納などは、機体が十分に冷えてから行ってください。
緊急停止方法に慣れておきましょう。
オペレータコントロールやインタロックスイッチなどの安全装置が正しく機能しているか、またガードなどの安全保護具が外れたり壊れたりしていないか点検してください。これらが正しく機能しない時には機械を使用しないでください。
使用前に必ず、カッティングユニットの点検を行ってください。
これから機械で作業する場所をよく確認し、機械に巻き込まれそうなものはすべて取り除きましょう。
燃料の取り扱いに際しては安全に特にご注意ください。燃料は引火性が高く、気化すると爆発する可能性があります。
燃料取り扱い前に、引火の原因になり得るタバコ、パイプなど、すべての火気を始末してください。
燃料の保管は必ず認可された容器で行ってください。
エンジン回転中などエンジンが高温の時には、燃料タンクのふたを開けたり給油したりしないでください。
締め切った場所では燃料の補給や抜き取りをしないでください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、機械や燃料容器を保管・格納しないでください。
燃料がこぼれたら、エンジンを始動せずにマシンを別の場所に動かし、気化した燃料ガスが十分に拡散するまで引火の原因となるものを近づけないでください。
燃料タンク容量:18.5 リットル
推奨燃料:オクタン価 87 以上の無鉛ガソリンを使ってください(オクタン価評価法は(R+M)/2 を採用)。
エタノール: エタノールを添加(10% まで)したガソリン、MTBE(メチル第3ブチルエーテル)添加ガソリン(15% まで)を使用することが可能です。エタノールとMTBEとは別々の物質です。エタノール添加ガソリン(15% 添加=E15)は使用できません。
エタノール含有率が 10% を超えるガソリンは絶対に使用してはなりません:たとえば E15(含有率 15%)、E20(含有率 20%)、E85(含有率 85%がこれにあたります。
メタノールを含む燃料は使用できません。
燃料タンクや保管容器でガソリンを冬越しさせないでください。 冬越しさせる場合には必ずスタビライザ(品質安定剤)を添加してください。
ガソリンにオイルを混合しないでください。
機械の性能を十分発揮させるために、きれいで新しい(購入後30日以内)燃料を使ってください。
これらの燃料を使用した場合には性能が十分に発揮されず、エンジンに損傷が発生する恐れがあり、仮にそのようなトラブルが発生しても製品保証の対象とはなりません。
Important: エタノール系、メタノール系のスタビライザはご使用にならないでください。アルコール系のスタビライザ(エタノールまたはメタノールを基材としたもの)は使わないでください。
駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止してキーを抜き取り、動作が完全に停止するのを待つ。
燃料キャップの周囲をきれいに拭いてキャップを外す(図 30)。
燃料を補給する時は、タンク上面から約 25 mm 下まで入れる。これは、温度が上昇して燃料が膨張したときにあふれないように空間を確保するためである。
Important: 燃料タンク一杯に入れないこと。
給油が終わったらキャップを締める。
Note: カチッという音が聞こえればキャップは確実にしまっています。
こぼれた燃料はふき取る。
インフォセンターで以下の設定の調整を行うことができます:
タップオフ遅延;タップオフの遅れ時間を設定するを参照。
刈り込み中のリール速度;刈り込み時リール速度の調整を参照。
バックラップ中のリール速度;バックラップ時リール速度の調整を参照。
クリップコントロール;クリップコントロールの調整を行うを参照。
刈高;刈高の調整方法を参照。
リールの刃数;リールの刃数の設定を変えるを参照。
最大刈り込み速度;最大刈り込み速度の調整を参照。
カッティングユニット降下速度;カッティングユニットの降下速度の設定を参照。
最大移動走行速度;最大走行速度の調整を参照。
最大後退速度;最大後退速度の調整を参照。
スロー・イン・ターン;スロー・イン・ターン機能の設定を参照。
3 WD キット装着車での 3WD の解除;3 WD キット搭載車で 3WD 機能を解除するを参照。
Note: それぞれの設定がパスワードで保護されます。保護されている設定を変更する場合にはパスワードの入力が必要となります。
インフォセンターの TAPOFF TIME 画面へ行きます。タップオフ遅れ時間の時は、カッティングユニットは停止しますが上昇しません。ジョイスティックを後ろ位置に何秒間保持したらこの機能を動作させるかを設定します。
以下の表から、遅延時間番号と、対応する遅延時間を決めます。
設定数値 | 遅延時間(秒) |
1 | OFF |
2 | 0.050 |
3 | 0.100 |
4 | 0.150 |
5 | 0.200 |
6 | 0.250 |
7 | 0.300 |
8 | 0.350 |
9 | 0.400 |
10 | 0.450 |
Note: 出荷時設定は1であり、これはこの機能を使用しないという設定です。
インフォセンターの REEL SPEED 画面へ行きます。この設定はクリップコントロール設定が OFF の時に調整できます;クリップコントロールの設定を行うを参照。
以下の表から、リール速度番号と、対応するリール速度を選びます。
設定数値 | リール速度(RPM) |
1 | 800 |
2 | 950 |
3 | 1100 |
4 | 1250 |
5 | 1400 |
6 | 1550 |
7 | 1700 |
8 | 1850 |
9 | 2000 |
Note: 出荷時の設定は 2000 rpm(速度番号 9)です。
刈り込み時にカッティングユニットが降りる時の降下速度の設定は降下速度で行います。設定は 1(もっとも遅い)から 9(最も速い)の間で行えます。
設定後、実際の降下速度を確認してください。速度は希望に応じて調整してください。
Note: 出荷時の設定は 5 です。
インフォセンターの BACKLAP RPM 画面へ行きます。
以下の表から、リール速度番号と、対応するリール速度を選びます。
設定数値 | リール速度(RPM) |
1 | 200 |
2 | 240 |
3 | 280 |
4 | 320 |
5 | 360 |
6 | 400 |
7 | 440 |
8 | 480 |
9 | 520 |
Note: 出荷時の設定は 200 rpm(速度番号 1)です。
ムラのない高品質な刈高と見映えの良さを実現するために、このマシンには特許申請中の Radius Dependent Speed™(RDS)システムが搭載されています。RDS システムは、クリップコントロールと 3 輪の回転速度がそれぞれ独立して制御される機能を組み合わせたもので、これらをもとにしてそれぞれの走行モータおよびリールモータの速度を制御して、旋回しながらの刈り込み時にクリップを一定に保持して美しい刈り上がりを作りだします。
旋回しながら刈り込みを行う(外周刈り)時には、内周側のカッティングユニットは外周側のカッティングユニットよりもゆっくり回転します。そしてセンターのカッティングユニットは内側のリールと外側のリールの中間の速度で回転し、これによって、3 台のカッティングユニットが同じクリップで刈り込みを行います。旋回半径が小さくなるほど、内外のリールの速度差が大きくなります。さらに、外周刈りの最中にマシンの走行速度が変化した場合には、RDS が自動的にリール速度を変化させてそれまでと同じクリップレートに維持します。普通の 3 連モアで外周刈りをしていると、内周側のリールで刈られる部分のターフが薄くなってくるという問題がありますが、RDS はその問題を軽減しています。
また、RDS システムでは、旋回中はそれぞれのホイールモータの回転速度も、リールの回転速度と同じようにコントロールされます。すなわち、内周側のホイールモータは外周側のホイールモータよりもゆっくりと回転します。これにより、旋回中の車輪の引きずりがなくなり、いわゆる「三連刈りの外周リング」が目立たなくなります。
インフォセンターの CLIP CONTROL 画面へ行って RDS システムの設定を行う。
クリップコントロールの設定が ON:マシンは刈高で設定された値と BLADE COUNT で設定されたリール刃数情報および左右のホイールの回転速度情報を使用して、それぞれのリールの回転速度を個別に制御します。
クリップコントロールの設定が OFF:マシンは REEL SPEED (リール速度)の設定値のみに基づいて制御を行います。
Note: 出荷時の設定は ON です。
インフォセンターの HEIGHT OF CUT (HOC) (刈高)画面へ行きます。クリップコントロールが ON に設定されている必要があります;クリップコントロールの設定を行うを参照。
Note: 出荷時の設定は 3.2 mm です。
インフォセンターの BLADE COUNT へ行きます。カッティングユニットに実際に装着されているリールの刃数に応じた数値(5, 8, 11, 14)を選択します。
Note: 出荷時の設定は 11 です。
インフォセンターの MAX MOW(最大刈り込み)へ行きます。4.8 km/h-8.0 km/h の範囲で、0.3 km/h 刻みで調整可能です。
Note: 出荷時の設定は 6.1 km です。
インフォセンターの MAX TRANSPORT(最大走行)へ行きます。8.0 km/h-16.0 km/h の範囲で、0.8 km/h 刻みで調整可能です。
Note: 出荷時の設定は 16.0 km です。
インフォセンターの MAX REVERSE(最大後退)へ行きます。3.2 km/h-8.0 km/h の範囲で、0.8 km/h 刻みで調整可能です。
Note: 出荷時の設定は 4.0 km です。
Note: マシンのソフトウェアのバージョンが A から D までの場合、最高速度は 4.8 km/h となります。最高速度を 8.0 km/h に設定したい場合にはソフトウェアを更新してください。
インフォセンターの SLOW & TURN(スロー&ターン)でスロー・イン・ターンを設定します。スロー・イン・ターンは、グリーンを出て次の列ぞろえを行うために旋回する時に自動的に走行速度を落としてくれる機能です。
Note: 出荷時の設定は OFF です。
インフォセンターの 3WD KIT へ行きます。
Note: 3 WD キットを搭載すると、キットは自動的に ON になります。
マシンのキャリブレーションを実行中に、インフォセンターにダイアログメッセージが表示されます。これはキャリブレーションの手順を案内するメッセージです。
以下の表に、メッセージの説明があります。
メッセージ番号 | メッセージ |
1 | ペダルをニュートラルに戻してください |
4 | ペダルを前進一杯に踏み込んで保持してください |
5 | 最大前進較正に成功しました |
9 | 最大前進較正に失敗しました電圧が範囲外です |
13 | ペダルを後退一杯に踏み込んで保持してください |
14 | 最大後退キャリブレーションに成功しました |
16 | 最大後退キャリブレーションに失敗しました電圧が範囲外です |
17 | キャリブレーションに失敗しましたペダル位置が不明です |
18 | ペダルをニュートラルに戻してください続けますか? |
100 | キャリブレーションに入りました |
101 | キャリブレーション完了です |
102 | キースイッチをサイクル操作してください |
110 | キャリブレーション障害機器が反応しません |
111 | キャリブレーション障害機器の準備ができていません |
112 | キャリブレーション障害アクティブな不具合があります。 |
113 | キャリブレーション障害着席していません |
114 | キャリブレーション障害ニュートラルになっていません |
115 | キャリブレーション障害ニュートラルです |
116 | キャリブレーション障害駐車ブレーキが掛かったままです |
300 | ペダルをニュートラルに戻してください |
301 | ハンドルをセンターにしてください続けますか? |
302 | 手で後輪をセンタリングしてください続けますか? |
303 | ハンドル操作で後輪を左一杯に切ってください続けますか? |
304 | ハンドル操作で後輪を右一杯に切ってください続けますか? |
305 | 後輪のセンターが所定範囲外です |
306 | 後輪の角度が所定範囲外です |
400 | 注意:マシンはジャッキスタンドで支えてください。続けますか? |
401 | キャリブレーション障害コンタクタが開いたままです |
402 | キャリブレーション障害ペダルがニュートラルです |
403 | ペダルをニュートラルに戻してください |
404 | 車輪が停止するまで待ってください。 |
405 | ペダルを前進一杯に踏み込んで保持してください |
406 | キャリブレーションがアクティブですペダルを保持してください |
500 | 昇降シリンダの伸長がアクティブです |
501 | 昇降シリンダの収縮がアクティブです |
502 | ジョイスティックを下降位置操作してください。 |
503 | ジョイスティックを上昇位置操作してください。 |
504 | カッティングユニットは搭載されていますか?続けますか? |
1100 | 走行診断メッセージが有効になりました。 |
1101 | ステアリング診断メッセージが有効になりました。 |
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
毎日の運転前に以下の作業を行ってください:
エンジンオイルの量を点検する;エンジンオイルを点検するを参照。
リールとベッドナイフの摺り合わせを点検する;リールとベッドナイフの摺り合わせを点検するを参照。
タイヤ空気圧を点検する;タイヤ空気圧を点検するを参照。
安全インタロックを点検する;インタロックシステムのしくみ を参照。
燃料残量を確認し、必要に応じて燃料を補給する;燃料を補給するを参照。
駐車ブレーキの点検を行う;駐車ブレーキを作動させ、確実に作動することを確認する;駐車ブレーキを参照。
オーナーやオペレータは自分自身や他の安全に責任があり、オペレータやユーザーの注意によって物損事故や人身事故を防止することができます。
作業にふさわしい服装をし、安全めがね、長ズボン、頑丈で滑りにくい安全な靴、および聴覚保護具を着用してください。長い髪は束ねてください。ゆるい装飾品やだぶついた服は身に着けないでください。
疲れている時、病気の時、アルコールや薬物を摂取した時は運転しないでください。
この機械を運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。
エンジンを掛ける前に、全部の駆動装置がニュートラルであること、駐車ブレーキが掛かっていることを確認し、運転席に着席してください。
散布車には人を乗せないでください。
作業場所に、無用の大人、子供、ペットなどを近づけないでください。周囲が無人でない場合は、集草バスケットを取り付けた上で、安全に十分注意してください。
運転は、穴や障害物を確認できる十分な照明のもとで行ってください。
ぬれた芝の刈り込みは避けてください。接地力が落ちてスリップする危険が高くなります。
カッティングユニットに手足を近づけないでください。
バックするときには、足元と後方の安全に十分な注意を払ってください。
見通しの悪い曲がり角や、茂み、立ち木などの障害物の近くでは安全に十分注意してください。
刈り込み中以外は必ずカッティングユニットを止めておいてください。
旋回するときや道路や歩道を横切るときなどは、減速し周囲に十分な注意を払ってください。常に道を譲る心掛けを。
エンジンは換気の十分確保された場所で運転してください。排気ガスには致死性ガスである一酸化炭素が含まれています。
エンジンの掛かっているマシンからは離れないでください。
運転位置を離れる前に:
平らな場所に駐車する。
カッティングユニットを床面まで下降させユニットの動作が停止したことを確認する。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
全ての動きが停止するのを待つ。
機械の運転は十分な視界の確保ができる適切な天候条件のもとで行ってください。落雷の危険がある時には運転しないでください。
POPS 構成物は一切機体から外さないでください。
必ずシートベルトを着用し、緊急時にはシートベルトを迅速に外せるよう練習しておいてください。
運転時には必ずシートベルトを着用してください。
頭上の障害物に注意し、これらに衝突しないように注意してください。
ROPS自体に損傷がないか、また、取り付け金具がゆるんでいないか、定期的に十分に点検を行い、万一の際に確実に役立つようにしておいてください。
ROPS が破損した場合はすべて新しいものに交換してください。修理したり改造しての使用はしないでください。
斜面はスリップや転倒などを起こしやすく、これらは重大な人身事故につながります。斜面での安全運転はオペレータの責任です。どんな斜面であっても、通常以上に十分な注意が必要です。
斜面については、実地の測定を含めてオペレータ自身が調査を行い、安全に作業ができるかどうかを判断してください。この調査においては、常識を十分に働かせてください。
以下に挙げる、斜面で運転する場合の安全上の注意を必ず読んで内容をしっかり理解してください。実際に運転する前に、現場の状態をよく観察し、その日その場所でこのマシンで安全に作業ができるかどうかを判断してください。同じ斜面上であっても、地表面の条件が変われば運転条件が変わります。
斜面での発進・停止・旋回は避けてください。急に方向を変えたり急な加速やブレーキ操作をしないでください。旋回は速度を落としてゆっくりと行ってください。
走行、ステアリング、安定性などに疑問がある場合には運転しないでください。
隠れた穴、わだち、盛り上がり、石などの見えない障害は、取り除く、目印を付けるなどして警戒してください。深い芝生に隠れて障害物が見えないことがあります。不整地では機体が転倒する可能性があります。
ぬれ芝、急斜面など滑りやすい場所で運転すると滑って制御できなくなる危険があります。駆動力を失うと、スリップを起こしたりブレーキや舵取りができなくなる恐れがあります。
段差、溝、盛り土、水などの近では安全に十二分の注意を払ってください。万一車輪が段差や溝に落ちたり、地面が崩れたりすると、機体が瞬時に転倒し、非常に危険です。必ず安全距離を確保してください。
斜面に入る前に、安全の判断をしてください。乗用の刈り込み機械で斜面を刈り込むことに危険が感じられる場合は歩行型の機械をお使いください。
斜面では可能なかぎりカッティングユニットを地表面まで下げておいてください。斜面上でカッティングユニットを上昇させると機体が不安定になる恐れがあります。
集草装置などのアタッチメントを取り付けての作業には十分な注意を払ってください。アタッチメントによってマシンの安定性が変わり、安全限界が変わる場合がありますからご注意ください。
慣らし運転期間中のオイル交換や初期整備作業については、機械に付属のエンジンのオーナーズマニュアルを参照してください。
運転開始直後 8 運転時間を慣らし運転期間とします。
この期間中の取り扱いは、本機のその後の信頼性を確保する上で非常に重要ですから、各機能や動作を入念に観察し、小さな異常でも早期に発見・解決しておいてください。また、この期間中はオイル漏れや部品のゆるみの点検を頻繁におこなってください。
Note: カッティングユニットの下に物が落ちていないか確認してください。
エンジンが冷えている場合には、チョークレバーを閉 位置にセットする。
キーを差し込んで ON 位置に回す。
インフォセンターに起動画面が表示されるのを待って、キーを START 位置に回してエンジンを始動させる。
エンジンが始動したらキーから手を離す;キーは自動的に ON 位置に戻る。
エンジンがスムーズに回転するようにチョークを調整する。チョークはなるべく早く 開 位置に戻すようにする。
Note: エンジンが温かい時にはチョーク操作は不要です。
Note: エンジンが始動しないままクランキング時間が30秒を超えると不具合判定となります。
運転席に座ってシートベルトを締める。
機能コントロールスイッチを 刈り込み にする。
駐車ブレーキを解除する。
昇降ジョイスティックを前に一度倒す。
全部のカッティングユニットが降下して回転すれば正常。
昇降ジョイスティックを後に一度倒す。
カッティングユニットが停止し、一番上(移動位置)まで上昇すれば正常。
平らな場所に移動する。
機能コントロールスイッチを ニュートラル にする。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを停止する時にはキーをOFF位置にする。
キーを抜き取る。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
インタロックスイッチは安全装置であり、これを取り外すと予期せぬ人身事故が起こり得る。
インタロックスイッチをいたずらしない。
作業前にインタロックスイッチの動作を点検し、不具合があれば作業前に交換修理する。
安全インタロックは、人身事故や車両を損傷するなどの危険が存在する場合に強制的に運転を停止してオペレータや機械を保護する安全装置です。
以下の条件がそろっていないとインタロックが作動し、走行することができません:
駐車ブレーキが掛かっていない。
運転席に着席している。
機能コントロールスイッチが刈り込み位置か移動走行位置にセットされている。
なお、機能コントロールスイッチが刈り込み位置にない場合には、安全インタロックが作動してリールは回転しません(バックラップの時は例外です)。
以下の手順で安全インタロックシステムの動作を確認します:
運転席から立ち上がってエンジンを始動し、駐車ブレーキを解除し、機能コントロールスイッチを刈り込みまたは移動走行位置にして、走行ペダルを踏み込む。
運転席に着席していない状態では走行しないのが適正。走行しなければインタロックは正常に機能している。正しく動作しないのはインタロックの故障であるから直ちに修理する。
運転席に座ってエンジンを始動し、駐車ブレーキを掛け、機能コントロールスイッチを刈り込みまたは移動走行位置にして、走行ペダルを踏み込む。
駐車ブレーキが掛かっている状態では走行しないのが適正。走行しなければインタロックは正常に機能している。正しく動作しないのはインタロックの故障であるから直ちに修理する。
運転席に座ってエンジンを始動し、駐車ブレーキを解除し、機能コントロールスイッチをニュートラル位置にして、走行ペダルを踏み込む。
機能コントロールスイッチが ニュートラル 位置の時は走行しないのが適正。走行しなければインタロックは正常に機能している。正しく動作しないのはインタロックの故障であるから直ちに修理する。
運転席に座り、走行ペダルをニュートラル位置にし、機能コントロールスイッチをニュートラル位置にし、駐車ブレーキを掛け、エンジンを始動し、昇降ジョイスティックを前に倒してカッティングユニットを降下させる。
カッティングユニットは降下するが回転しないのが正常。回転するのはインタロックの故障です;原因を究明し、修正してください。
カッティングユニットが完全上昇位置にあることを確認する。
運転席に座り、駐車ブレーキを解除し、機能コントロールスイッチを移動走行位置にしします。
ラフな場所に入る時やアンジュレーションを渡る時には必ず走行速度を落としてください。
本機の車両感覚(車幅)をマスターしましょう。狭い場所での無理な通り抜けを避けましょう。ぶつけて破損するのは時間と費用のロスです。
実際にグリーンで刈り込みを行う前に、広い場所で基本的な運転操作(走行、停止、カッティングユニットの上昇、下降、旋回動作など)をよく練習してください。
グリーンでは、刈り込み中にカッティングユニットを破損させるような異物がないか観察し、カップから旗を抜き取り、刈り込みの方向を決めます。刈り込みの方向は、前回の刈り込みの方向をもとにして決めます。いつも前回とは違う方向から刈るようにすると、芝が一定方向に寝てしまわないのできれいに刈ることができます。
グリーンの一方の縁から刈り始め、細長いじゅうたんを敷くつもりで真っ直ぐに進んでください。
Note: このパターンで作業すると、無駄な重なりをなくし、固結を最小限に抑えながら、美しい縞模様を作ることができます。
機能コントロールスイッチを 刈り込み にする。
集草バスケットの先端がグリーンの縁に掛かったところで昇降レバーを前に倒します。
Note: これによりカッティングユニットが芝面に下降しリールが回転を始めます。
Important: 中央ユニットはやや遅れて動作を開始しますので、練習によってこのタイミングを早くつかんで、外周部分への削り込みをなくし、仕上げ刈りの手間を最小限にしましょう。中央ユニットの動作の遅れは走行速度によって決まります。走行速度が遅い場合には遅れ時間が長くなり、速いと短くなります。マシンは走行速度をモニターしてこの遅れ時間を調整し、全部のユニットが一直線上に降りるようにしています。
行きと帰りでのオーバーラップができるだけ小さくなるように運転します。
Note: グリーン内をぶれずにきれいに直進し、刈り込みの済んだ列との距離を一定に保って走るためには、車体前方 1.8 から 3 m のところに視線を置いて、刈り込み済みの済んでいる列にラインを合わせるようにするのがコツです(図 34)。ハンドルを目印にして距離を合わせても良いでしょう。その場合、ハンドルの縁と本機前方の目標ラインとを重ねて見ながら運転します。
集草バスケットの先端がグリーンの縁に掛かったところで昇降ジョイスティックを軽く引いて、全部のカッティングユニットが上昇するまで保持します。これによりリールの回転は停止し、カッティングユニットが上昇します。
Important: このタイミングを間違うとグリーンのエッジ部分を刈り込んでしまいます。またカッティングユニットを降ろすタイミングが遅いと外周近くに刈り残しを作ってしまいます。タイミングを早くつかんでください。
U ターンするとき、一旦反対側にハンドルを切ってから旋回すると、楽に、しかも効率良く回ることができて次の列そろえが楽になります。反対側に軽く振ってから旋回すると雨だれ形の旋回(図 33)になって、スムーズに次の列に入ることができます。
Note: スロー・イン・ターン機能が ON の場合には、旋回中は自動的に減速しますので走行ペダルを操作する必要はありません。
Note: できるだけ小さな半径でターンをする方が刈り込みを能率よく行うことができますが、芝草が弱っている時などは大きな半径で優しく回ってください。
Important: 絶対にグリーンの上に停止してはいけません。特に、カッティングユニットを作動させたままで停止するとターフが損傷します。グリーンの上で停止するとタイヤ跡が残ることがあります。
最後にグリーンの外周を刈ります。これも前回と反対の方向から刈るようにしましょう。
刈り込んだ後の見映えをより良くしたり、いわゆる外周リングを目立たなくする方法については旋回半径有線速度(RDS)システムについてを参照してください。
Note: 常に天候や芝状態を考慮すること、毎回刈り込みの方向を変えることが大切です。
外周刈りが終わったら、タップオフ遅延が ON の場合には昇降ジョイスティックを軽く後ろに引いて、そのままグリーンから出てください。全部のカッティングユニットがグリーンの外に出たら、昇降ジョイスティックを後ろに引いてカッティングユニットを上昇させます。
Note: このようにすれば、グリーンの上に刈りかすがこぼれ落ちません。
旗を戻して終了です。
全部の集草箱を空にしてから、次のグリーンに移動します。
Note: 濡れて重くなった刈りかすは集草バスケット、サスペンション、アクチュエータへの負担となります。マシンに余分な重要を掛けることになり、エネルギー効率を悪くします。
運転席を離れる前に、エンジンを停止し、キーを抜き取り、機械の動きが完全に停止したのを確認する。調整、整備、洗浄、格納などは、機体が十分に冷えてから行ってください。
火災防止のため、カッティングユニットや駆動部の周囲に、草や木の葉、ホコリなどが溜まらないようご注意ください。オイルや燃料がこぼれた場合はふき取ってください。
格納保管中やトレーラで輸送中は、燃料バルブを閉じておいてください。
移動走行時など、刈り込みなどの作業をしていない時には、アタッチメントの駆動を解除しておいてください。
閉めきった場所に本機を格納する場合は、機械が十分冷えていることを確認する。
必要に応じてシートベルトの清掃と整備を行ってください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、機械や燃料容器を保管・格納しないでください。
この機械の牽引は、必ず牽引装置(ヒッチ)を装備した車両で行ってください。牽引される側の機械は、ヒッチポイントでのみ連結してください。
メーカーが決めた牽引時の重量制限や斜面での牽引制限を守ってください。斜面などでは、牽引される側の機械の重量によって運転制御ができなくなる危険があります。
牽引される側の機械には絶対に子供などを乗せないでください。
牽引は低速で行い、停止距離を十分にとってください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
芝刈り作業が終わったら、ホースと水道水で洗車をしますが、水圧が高いとシールやベアリングや電気機器に浸水しますからノズルは使用しないでください。高温のエンジンや、配線部分には水を掛けないでください。
Important: 塩分を含んだ水や処理水は機体の洗浄に使用しないでください。
Important: 圧力洗浄機で機体を洗浄しないでください。高圧の水で洗浄すると電気系統の損傷、重要なデカルのはがれ、グリス部への水の浸入などを起こす恐れがあります。シールの裏側に水が入るとハウジング内部のオイルやグリスが汚染されてしまいます。コントロールパネル、エンジン、バッテリーの周囲に大量の水を掛けないでください。
Important: 洗浄はエンジンを止めて行ってください。エンジンを掛けたままで洗浄を行うとエンジン内部に損傷を起こす恐れがあります。
Important: マフラー内部に無理に水を入れないでください。マフラー内部に水が入るとエンジン内部を損傷したりエンジンの性能を低下させるなどの悪影響が出る恐れがあります。
機体の洗浄が終了したら、カッティングユニットの切れ味をチェックしてください。
トレーラやトラックに芝刈り機を積み降ろすときには安全に十分注意してください。
積み込みには、機体と同じ幅のある歩み板を使用してください。
荷台に載せたら、ストラップ、チェーン、ケーブル、ロープなどで機体を確実に固定してください。機体の前後に取り付けた固定ロープは、どちらも、機体を外側に引っ張るように配置してください (図 35)。
搬送のための固定が終了したら、燃料バルブを閉じてください。
Note: 手順については図 36を参照。
マシンを牽引する場合には、以下の要領でブレーキアクチュエータを解除することが必要です:
駐車ブレーキを掛ける。
キーを抜き取り、主電源コネクタを外す。
Important: 主電源コネクタを外さずに牽引すると電気系統を損傷する恐れがあります。
燃料バルブを閉じる。
左右の前輪に輪止めを掛ける。
アイボルトをスプリングブラケットに固定しているナットをゆるめてスプリングのテンションを解除する。
スプリングを外す。
アームブラケットの穴にラチェット(⅜")を入れてアクチュエータシャフトを押し込む。
アクチュエータがブレーキから外れると、マシンはブレーキを解放した状態となって自由に転がる。マシンが勝手に動き出して人に当たるなどすると人身事故になる危険がある。
牽引中以外には、必ず駐車ブレーキを掛けること。
駐車ブレーキを掛ける。
タイヤの輪止めを取り外す。
3 WD キット搭載マシンでは、キットのワイヤハーネスをメインのワイヤハーネスから外す。
Important: キットのハーネスメインのハーネスを外さずに牽引すると電気系統を損傷する恐れがあります。
牽引準備が整ったら駐車ブレーキを解除する。
牽引中にブレーキでマシンの制御を行えるように、一人がマシンの運転席に座ってシートベルトを着用する。
Note: これにより、登り斜面や下り斜面でマシンを確実に制御することができます。
マシンの後キャスタフォークに牽引ロープを取り付けて牽引する(図 37)。
Important: 牽引速度は 5 km/h 以内としてください。この速度を超えると電気系統を損傷する恐れがあります。
目的地まで牽引したら、以下の作業を行ってください:
駐車ブレーキを掛ける。
キャスタフォークから牽引ロープなどを外す。
アイボルトのナットを締め付けてスプリングの長さ(取り付けた状態)を 11.4 cm にする(図 36)。
マシンに搭載されているバッテリーのみでの運転が可能です。例えば以下のような場合に利用するとよいでしょう:
整備場内でのマシンの移動。
刈り込み中に万一エンジンが停止した場合にグリーンの外に出る。
エンジン無しでの刈り込みはできません;移動走行のみ可能です。この機能が利用できるのは 1 分間限りですが、キーを入れ直せば繰り返し利用することができます。
運転席に座ってシートベルトを締める。
キーを ON 位置に回す。
機能コントロールスイッチを 刈り込みまたは移動走行位置にする。
駐車ブレーキを解除する。
走行ペダルを踏むと走行できる。
Note: 前進速度は 4.8 km/h に、後退速度は 4.0 km/h に制限されます。
Important: この機能を使いすぎるとバッテリーの寿命が短くなりますのでご注意ください。
運転席を離れる前に:
平らな場所に駐車する。
カッティングユニットを停止させる。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
全ての動きが停止するのを待つ。
保守作業は、各部が十分冷えてから行ってください。
可能な限り、エンジンを回転させながらの整備はしないでください。可動部に近づかない。
機体の下で作業する場合には、必ずジャッキスタンドで機体を確実に支える。
機器類を取り外すとき、スプリングなどの力が掛かっている場合があります。
マシン各部が良好な状態にあり、ボルトナット類が十分にしまっているか常に点検してください。
読めなくなったデカルは貼り替えてください。
機械の性能を完全に引き出し、かつ安全にお使いいただくために、交換部品は純正品をお使いください。他社の部品を御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用開始後最初の 8 時間 |
|
使用開始後最初の 50 時間 |
|
使用するごとまたは毎日 |
|
25運転時間ごと |
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50運転時間ごと |
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100運転時間ごと |
|
200運転時間ごと |
|
800運転時間ごと |
|
1000運転時間ごと |
|
2年ごと |
|
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点検項目 | 第週 | ||||||
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月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
インタロックの動作を点検する。 | |||||||
計器類の動作を確認する。 | |||||||
ブレーキの動作を確認する。 | |||||||
エンジンオイルの量を点検する。 | |||||||
燃料残量を確認する。 | |||||||
エンジン冷却フィンの汚れを落とす。 | |||||||
エアフィルタとプレクリーナを点検する。 | |||||||
エンジンからの異常音がないか点検する。 | |||||||
タイヤ空気圧を点検する。 | |||||||
リールとベッドナイフの刃合わせを点検する。 | |||||||
刈高の調整具合を点検する。 | |||||||
塗装傷のタッチアップ修理を行う。 | |||||||
マシンを洗浄する。 |
要注意個所の記録 | ||
点検担当者名: | ||
内容 | 日付 | 記事 |
エンジンオイルの点検や補充は、エンジンを止めて行ってください。
エンジンのガバナの設定を変えたり、エンジンの回転数を上げすぎたりしないでください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
25運転時間ごと |
|
100運転時間ごと |
|
200運転時間ごと |
|
スポンジおよびペーパーエレメントを点検し、破損しちたり汚れがひどければ交換します。
Important: スポンジやペーパーエレメントはオイルでぬらさないでください。
スポンジを温水と液体洗剤で洗う。汚れが落ちたら十分にすすぐ。
洗い上がったら、きれいなウェスにはさんで水分を取る。
Important: スポンジエレメントはねじらないでください。破れます。スポンジが破れたり薄くなっている場合には交換してください。
ペーパーエレメントを軽くたたいて、たまっているほこりを落とす。汚れがひどい場合には、新しいペーパーエレメントに交換する(図 41)。
破れや油汚れ、ゴムシールの傷がないか点検する。
スプリングが破損しているペーパーエレメントは交換する。
Important: ペーパーエレメントを洗わないでください。
エンジンにはオイルを入れて出荷していますが、初回運転の前後に必ずエンジンオイルの量を確認してください。
API 規格:SJ またはそれ以上
オイルの粘度:SAE 30
Note: 高品質のエンジンオイルを使用してください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
エンジンは運転中に高温になる。
整備作業やオイル量の点検などはエンジンが冷えてから行うこと。
手順については図 42を参照。
平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。
ディップスティックを回して抜き、ウェスで一度きれいに拭く。
ディップスティックチューブにディップスティックを取り付ける。
チューブからもう一度引き抜いて油量を点検する。
オイルの量が不足している場合は、ディップスティックの FULL マークまで、ディップスティックチューブからオイルを補給する。
補給するときは、ディップスティックで確認しながら少量ずつ入れる。
Important: 入れすぎないように注意してください。
ディップスティックを元通りに取り付ける。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用開始後最初の 8 時間 |
|
100運転時間ごと |
|
エンジンは運転中に高温になる。
オイルやフィルタの交換はエンジンが冷えてから行うこと。
エンジンオイル容量: 1.7 リットル(フィルタを含む)
ドレンプラグ (図 43) を外してオイルを容器に受ける。
ドレンプラグのねじ山をきれいにしてドレンプラグを取り付ける(図 43)。
オイルフィルタ(図 44)を外す。
新しいフィルタのガスケットに薄くエンジンオイルを塗る。
ガスケットがアダプタに当たるまで手でねじ込み、そこから更に ¾-1 回転増し締めする。締めすぎないように注意してください。
クランクケースにオイルを入れる;エンジンオイルを点検するを参照。
廃油は適切な方法で処理する。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
100運転時間ごと |
|
エンジンは運転中に高温になる。
点火プラグの点検などの整備はエンジンが冷えてから行うこと。
取り付ける時には電極間のエアギャップを正しく調整しておいてください。取り付け、取り外しには必ず専用のレンチを使い、エアギャップの点検調整にはすきまゲージやギャップ調整工具などを使ってください。必要に応じて新しい点火プラグと交換してください。
点火プラグのタイプ: NGK® BPR4ES または同等品
エアギャップ:0.75 mm
平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
点火プラグのキャップを探し出す。
点火プラグを外した時にエンジン内部に異物が落ちないように、プラグキャップの周囲をきれいに清掃する。
点火プラグキャップをプラグから外す(図 45)。
エンジンから点火プラグを外す。
Important: 黒い汚れ、電極の磨耗、油膜、亀裂などがあれば新しいものと交換してください。
ワイヤブラシで点火プラグに付着しているカーボンを除去する。
キャブレタークリーナで点火プラグについている異物を十分に除去する。
点火プラグに割れ、電極の摩耗、黒い被覆物、オイルの膜などが残っていないか点検する。
必要に応じて点火プラグを交換する。交換する場合は、不良プラグが 1 本のみであっても全プラグを交換すること。
点火プラグのすきまを点検し、必要に応じて調整する。すきまを調整する場合には、調整工具を使用し側面電極のみを曲げること。
すきまを 0.75 mm に調整する。
絶縁体部がうす茶色や灰色なら適正、碍子が黒くなっているのは不完全燃焼である(エアクリーナの汚れが原因であることが多い)。
手順については図 47を参照。
エンジンに点火プラグを取り付ける。
点火プラグを 22 N·m(2.21 kg.m = 16 ft-lb)にトルク締めする。
点火プラグのキャップを元通りに取り付ける。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
1000運転時間ごと |
|
インライン燃料フィルタは燃料バルブとエンジンの間にあります。
燃料は非常に引火・爆発しやすい物質である。発火したり爆発したりすると、やけどや火災などを引き起こす。
燃料タンクからの燃料の抜き取りはエンジンが冷えてから行う。この作業は必ず屋外の広い場所で行う。こぼれた燃料はふき取る。
燃料取り扱い中は禁煙を厳守し、火花や炎を絶対に近づけない。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
2年ごと |
|
劣化・破損状況やゆるみが発生していないかを調べてください。
修理作業にかかる前に主電源コネクタを外す。
バッテリーの充電は、火花や火気のない換気の良い場所で行ってください。バッテリーと充電器の接続や切り離しを行うときは、充電器をコンセントから抜いておいてください。また、安全な服装を心がけ、工具は確実に絶縁されたものを使ってください。
マシンには、バッテリーから主電源コネクタを経由して電源が供給されます。コネクタを外せば電源供給が停止され、接続すれば供給が始まります。主電源コネクタを参照。
バッテリーケーブルの接続手順が不適切であるとケーブルがショートを起こして火花が発生する。それによって水素ガスが爆発を起こし人身事故に至る恐れがある。
ケーブルを取り外す時は、必ずマイナス(黒)ケーブルから取り外す。
ケーブルを取り付ける時は、必ずプラス(赤)ケーブルから取り付け、それからマイナス(黒)ケーブルを取り付ける。
12V AGM(ガラス繊維マット)バッテリー(図 49)は、インフォセンター、ブレーキのアクチュエータ、マシンのコントローラ、および CAN 分離モジュールの電源です。
右側カバーを取り外す
バッテリーカバーを取り外す。
バッテリー端子からバッテリーケーブルを外す。
バッテリー端子にチャージャを接続して充電する。
充電に際しては以下の点に注意する:
コネクタ同士が接触したり、マシンのフレームに触れたりしないように注意する。コネクタは小さいものを使用する方が安全である。
AGM バッテリー用の充電モードのあるチャージャを使うのが望ましい。
最大充電電流:2.4 A
最大充電電圧:14.3 V
充電が終了したら、バッテリーの端子にケーブルを元通りに接続する。
バッテリーにバッテリーカバーを取り付ける。
右側カバーを取り付ける
Important: 48V バッテリーシステムの充電はお奨めできません。
48V バッテリーシステムは、4 本のバッテリー(12V, AGM(ガラス繊維マット)で構成されています。バッテリーは、機体左右のカバーの下にあります;図 50を参照。48 V は、走行車輪、カッティングユニット駆動モータ、ステアリングモータ、昇降アクチュエータの電源です。
48V システムのヒューズは座席下にあります(図 51)。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
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タイヤ空気圧はターフのコンディションに合わせて適宜変えてください:適正範囲の最低値は 0.83 bar、最高値は 1.10 barです。
Important: タイヤ空気圧は3輪とも同じに調整してください。3輪とも同じでないと適切な性能を発揮することができません。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 8 時間 |
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200運転時間ごと |
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適切なトルク締めを怠ると車輪の脱落や破損から人身事故につながる恐れがあります。
各ホイールナットを所定のトルクに適切な締め付け順序を守って締め付ける。
ホイールナットの規定トルク:108-122 N·m(9.7-12.5 kg.m = 80-90 ft-lb)
均等な締め付けになるように図 59に示すパターンで少しずつ締め付けてください。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 8 時間 |
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800運転時間ごと |
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オイルの仕様: SAE 80W90
ギアボックスの容量: 約 384 ml
車体をジャッキで持ち上げる;車体をジャッキで持ち上げる場合を参照。
Important: ギアボックスに適正量のオイルを入れるためには機体が水平であることが必要です。ジャッキスタンドで機体を水平に支持してください。
以下の要領で左右のタイヤを外します:
ホイールラグナットをゆるめて外す(図 60)。
左右のタイヤを外す。
ホイールモータアセンブリ下にオイルを受ける容器を置く(図 61)。
ドレンポートからプラグを外す(図 61)。
Note: ドレンポートはギアボックスの底部にあります。
Note: オイルが完全に抜けるまで待ってください。
プラグをきれいに拭く。
ドレンポートにドレンプラグを取り付ける(図 61)。
ギアボックス上部から換気ホースとフィッティングを外す(図 62)。
給油ポートから所定のオイルを 384 ml 入れる。
給油ポートに換気ホースとフィッティングを取り付ける(図 62)。
以下の要領でタイヤを取り付ける:
左右のホイールハブにタイヤを取り付ける。
ホイールラグナットを取り付ける(図 60)。
各ラグナットをホイールナットのトルクを点検するに表示されている所定のトルクにトルク締めする。
駐車中にブレーキが十分に利かずに車両が動いてしまう場合には、調整してください;さらに詳しいことについては弊社代理店に問い合わせるか サービスマニュアル を参照してください。
磨耗したり破損したりしたリール刃や下刃は使用中に割れて破片が飛び出す場合があり、これが起こるとオペレータや周囲の人間に多大の危険を及ぼし、最悪の場合には死亡事故となる。
リール刃や下刃が磨耗や破損していないか定期的に点検すること。
刃を点検する時には安全に十分注意してください。必ず手袋を着用してください。リールと下刃は研磨するか交換するかのみ行い、たたいて修復したり溶接したりしないでください。
複数のカッティングユニットを持つ機械では、1つのリールを回転させると他のカッティングユニットのリールも回転する場合がありますから注意してください。
Note: カッティングユニットが機体から外した場合には、そのカッティングユニットのリールモータを、サスペンションアームの前部にある一時保管位置にセットしておくと、誤って破損させるなどの事故を防止することができます。
Important: リールモータをホルダー(フレーム)に入れたままでサスペンションを「移動走行」位置にしないでください。モータやホースが破損する恐れがあります。
Important: ベッドナイフやリールを見るためにカッティングユニットを立てる場合には、ベッドバー調整ねじのナットが床面に接触しないように、カッティングユニットの後ろ側をスタンドなどで支えてください(図 63)。
高温のエンジンやマフラーに触れると大やけどを負う。
カッティングユニットの取り付けはエンジンやマフラーが十分冷えている状態で行うこと。
カッティングユニットを取り付けるためには、サスペンションを下げる必要があります。サスペンションは以下の要領で下げます:
よごれのない平らな場所に駐車する。
機能コントロールスイッチを ニュートラル にする。
エンジンを始動させるか、キーを ON 位置に回す。
昇降ジョイスティックでサスペンションを下げる。
駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させ、キーを抜き取る。
カッティングユニットの取り付けは以下の要領で行います:
主電源コネクタを外す;主電源コネクタを参照。
マシンへの給電遮断をしないと、誰でもいつでもカッティングユニットを始動させることができ、手や足に大怪我を負う危険がある。
カッティングユニットの整備などを行う際には、必ずその前に、主電源コネクタ部で電源を遮断すること。
フットレストを跳ね上げて開き、中央カッティングユニット取り付け位置へのアクセスを確保する(図 64)。
フットレストが閉じると、指を挟まれる恐れがある。
開いているフットレストが急に閉じて、指が挟まれないように注意すること。
中央サスペンションアームの下にカッティングユニットを置く。
サスペンションアームのバーについているラッチ(図 65)を開き、サスペンションアームを押し下げてバーをカッティングユニットの両方のピッチアームの上におろし、ラッチがカッティングユニットのクロスバーの下にくるようにする(図 66)。
ラッチを下げて閉じるとカッティングユニットのバーがロックされてユニットがアームにセットされる(図 65)。
Note: ラッチが正しくロックされると、「カチッ」という音が聞こえ手ごたえが感じられます。
カッティングユニット用モータのスプラインシャフトにきれいなグリスを塗りつける(図 67)。
モータを、カッティングユニットの左側(運転席から見て)に取り付け、カッティングユニットについているモータ固定バーを、モータの上から被せるようにセットし、モータの左右から「カチッ」というロック音が聞こえるまで押し下げる(図 67)。
サスペンションアームについているバスケット用フックに集草バスケットを取り付ける。
残りのカッティングユニットにも同作業を行う。
主電源コネクタを接続する;主電源コネクタを参照。
高温のエンジンやマフラーに触れると大やけどを負う。
カッティングユニットの取り付けはエンジンやマフラーが十分冷えている状態で行うこと。
汚れのない平らな場所に駐車し、機能コントロールスイッチをニュートラルにし、昇降ジョイスティックを操作してカッティングユニットを降下させる。
駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させ、キーを抜き取る。
主電源コネクタを外す;主電源コネクタを参照。
マシンへの給電遮断をしないと、誰でもいつでもカッティングユニットを始動させることができ、手や足に大怪我を負う危険がある。
カッティングユニットの整備などを行う際には、必ずその前に、主電源コネクタ部で電源を遮断すること。
リールモータのスロットに嵌っているモータ固定バーを、スロットからカッティングユニット側に押し出すようにして外し、モータを取り外す。
外したモータは、サスペンションアームの前部にある一時保管位置にセットしておく(図 69)。
Note: カッティングユニットの整備(研磨、刈高調整など)を行う場合には、そのカッティングユニットのリールモータを、サスペンションアームの前部にある一時保管位置にセットしておくと、誤って破損させるなどの事故を防止することができます。
Important: リールモータをホルダー(保管位置)に入れたままでサスペンションを「移動走行」位置にしないでください。モータやホースが破損する恐れがあります。カッティングユニットを取り付けない状態でトラクションユニットを移動させなければならない場合には、ケーブルタイでモータを固定してください。
取り外したいカッティングユニットのサスペンションアームのバーについているラッチを開く(図 65)。
カッティングユニットのバーからラッチを外す。
サスペンションアームの下からカッティングユニットを引き出す。
必要に応じて、残りのカッティングユニットにも4から8までの作業を行う。
主電源コネクタを接続する;主電源コネクタを参照。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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前日の調子に関係なく、毎日、芝刈り作業を行う前に、各カッティングユニットのリールとベッドナイフの接触状態を点検してください。リールと下刃の全長にわたって軽い接触があれば適正です。カッティングユニットのオペレーターズマニュアルを参照。
リールの点検を行う前に、主電源コネクタを外す;主電源コネクタを参照。作業終了後には接続してください。
ベッドナイフ、リール、その他の可動部に触れると大けがをする。
リールその他の可動部に手指、足、衣類等を近づけないよう注意すること。
エンジンが動いている間は、止まったリールを絶対に手や足で回そうとしないこと。
平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、機能コントロールスイッチをニュートラル位置にし、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。
各カッティングユニットのリールと下刃をバックラップ用に設定する;カッティングユニットのオペレーターズマニュアルを参照。
キーを差し込んでエンジンを始動する。
インフォセンターを操作し整備(SERVICE)メニュー画面からバックラップ(BACKLAP)を選択する。
BACKLAP を ONにする。
メインメニューから下へスクロールして設定(Settings)へ行く。
SETTINGS から下へスクロールして BACKLAP RPM へいき、±ボタンを使用して希望する数値に設定する。
機能コントロールスイッチをニュートラル位置にして、昇降ジョイスティックを前に倒すとリールが回転してバックラップが始まる。
長い柄のブラシを使ってラッピングコンパウンドを塗布しながらラッピングを続ける。柄の短いブラシは絶対に使用しないこと。
リールの回転が止まってしまったり、回転が一定しない場合には、安定する速度までバックラップ速度を少しずつ上げていく。
バックラップ中にカッティングユニットを調整する必要が生じた場合は、昇降ジョイスティックを後ろに引き、エンジンを停止させて、調整を行う。調整が終ったら3-9を行う。
バックラップするユニット全部に上記手順を行う。
設定ができたら BACKLAP 設定を OFF にするかキーを OFF にする。これによりマシンは前進刈り込み設定に戻る。
カッティングユニットについているラッピングコンパウンドを完全に洗い落とす。必要に応じてリールとベッドナイフの刃合わせを行う。リール回転速度コントロールを、希望の速度位置にセットする。
Important: カッティングユニットの洗浄には高圧洗浄器を使わないでください。ベアリングやシールを破損させる可能性があります。
長期間にわたって保管する場合には、格納保管の準備の作業を行ってください。
マシンを停止させ、キーを抜き取り、各部の動作が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。調整、整備、洗浄、格納などは、機体が十分に冷えてから行ってください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、機械や燃料容器を保管・格納しないでください。
可能であれば暖かで乾燥した場所で保管する。
バッテリー:機体に搭載したままでも取り外した場合でも、必ず適切な環境下で保管してください:
推奨保管温度範囲:10°C - 25°C
保管温度が不適切であると自己放電が早く進みます。
保管場所の温度が長期間にわたって氷点下になることが予想される場合には、バッテリーを機体から取り外して適切な温度で保管してください。
主電源コネクタを外す;主電源コネクタを参照。
機体からゴミや刈りかすをきれいに取り除く。必要に応じてリールと下刃の研磨を行う;カッティングユニットのオペレーターズマニュアルを参照。ベッドナイフとリールの刃先に防錆剤を塗布する。
燃料タンクから燃料を抜き取る。エンジンが再度始動したら自然停止まで運転する。燃料フィルタを交換する;燃料フィルタの交換を参照。
エンジンがまだ暖かいうちに、エンジンオイルを抜き取る。新しいオイルを入れる;エンジンオイルとフィルタの交換を参照。
点火プラグを外し、SAE 30 オイルをシリンダ内に 30 ml 流し込み、クランクを回転させて内部にオイルを十分に行き渡らせる。点火プラグを交換する;点火プラグの整備を参照。
シリンダ、エンジン、フィン、ブロアハウジングなどをきれいに清掃する。
12V バッテリーケーブルを外す。
バッテリー(12V も 48V も)が満充電されていることを確認する;充電手順については、トラクションユニットのサービスマニュアルを参照。
保管中は、6か月ごとに充電状態を点検し、必要に応じて充電する。
機体を持ち上げてタイヤに重量がかからないようにする。