保守
警告
適切な保守整備を行わないと車両が故障・破損したり、搭乗者や周囲の人間まで巻き込む人身事故を起こす恐れがある。
マニュアルに記載された作業を行って、マシンをいつも適切な状態に維持することが重要である。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
保守作業時の安全確保
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運転席を離れる前に:
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平らな場所に駐車する。
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カッティングユニットを停止させる。
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走行ペダルがニュートラルになっていることを確認する。
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駐車ブレーキを掛ける。
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車両を止め、(キーのある機種では)キーを抜き取る。
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全ての動きが停止するのを待つ。
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保守作業は、各部が十分冷えてから行ってください。
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可能な限り、マシンを作動させながらの整備はしない。可動部に近づかない。
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マシンを作動させながら調整を行わなければならない時は、手足や頭や衣服をカッティングユニットや可動部に近づけないように十分注意してください。人を近づけないでください。
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火災防止のため、カッティングユニットや駆動部、駆動装置、モータ、バッテリーの周囲にある草や木の葉、ごみなどを除去する。
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すべてのパーツを良好な作動状態に維持しましょう。摩耗、破損したり読めなくなったパーツやステッカーは交換してください。常に機械全体の安全を心掛け、ボルト類が十分に締まっているのを確認してください。
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集草装置は頻繁に点検し、必要に応じてパーツなどを交換してください。
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機械の性能を完全に引き出し、かつ安全にお使いいただくために、交換部品は純正品をお使いください。他社の部品を御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。
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大がかりな修理が必要になった時、補助が必要な時Toro 正規代理店にご相談ください。
推奨される定期整備作業
整備間隔 | 整備手順 |
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使用後毎回 |
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始業点検表
Important: このページをコピーして使ってください。
点検項目 | 第 週 | ||||||
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月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
ブレーキロックレバーの動作を確認する。 | |||||||
運転操作時の異常音 | |||||||
リールとベッドナイフの摺り合わせ | |||||||
刈高 | |||||||
塗装傷のタッチアップ修理を行う。 | |||||||
機体の清掃 |
点検担当者名: | ||
内容 | 日付 | 記事 |
整備前に行う作業
整備作業のための準備
警告
整備中や調整中に誰かが不用意にマシンを作動させることがあり得る。マシンが突然始動すると、大きな人身事故になる危険が高い。
マシンの整備を開始する前に、必ず走行ベイルを解放し、駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取り、バッテリーの接続を外すこと。
マシンの整備、洗浄、調整などを行う前には必ず以下を行う:
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平らな場所に駐車する。
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駐車ブレーキを掛ける。
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マシンを停止する。
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機械各部の動きが完全に停止したのを確認してから、調整、洗浄、格納、修理などの作業に掛かる。
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主電源コネクタから T 字ハンドルコネクタを外す。これによりバッテリーの接続が解除される(図 30)。
電気系統の整備
電気系統に関する安全確保
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マシンの修理などを行う前には、バッテリーの接続を外してください。
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バッテリーの充電は、火花や火気のない換気の良い場所で行ってください。バッテリーと充電器の接続や切り離しを行うときは、充電器をコンセントから抜いておいてください。衣服は身体を保護できるもの、工具は絶縁されたものを使用してください。
バッテリーパックの整備
バッテリーパックの構成品のうち、お客様が交換できるのはラベルのみです。バッテリーパックやマスターコントローラを開けると製品保証が適用されなくなります。万一バッテリーパックに不具合が発生した場合には、弊社ディストリビュータにご相談ください。
警告
バッテリーパックには高電圧部があり、これに触れると感電やけどなどを負う危険があります。
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バッテリーパックを開けないkと。
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バッテリーパックのコネクタには、マシンに付属するワイヤハーネスのコネクタ以外のものを置かないこと。
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万一ケースが割れた場合には、バッテリーパックの取り扱いに細心の注意を払うこと。
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バッテリーパックの充電は専用のチャージャで行うこと。
バッテリーを廃棄するとき
リチウムイオンバッテリーは、国や地域の法令に従って廃棄やりサイクルを行ってください。
バッテリーチャージャの保守整備
Important: 電気修理はすべてトロの正規代理店にお任せください。
ユーザーにしていただける保守は、野外に放置しないこと、衝撃を与えないことなど、丁寧に取り扱っていただくこと以外にはありません。
バッテリーチャージャのコードについて
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使用ごとに、わずかに湿らせたウェスでコードを丁寧に拭いてください。
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使用しない時はコードを巻いて保管してください。
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定期的にコードを点検し、破損を発見した場合にはトロの正規交換部品のコードに交換してください。
バッテリーチャージャのケースの清掃
使用ごとに、わずかに湿らせたウェスでケースを丁寧に拭いてください。
ヒューズの交換
バッテリーインターフェースパネルの確認
バッテリーのインターフェイス パネルは、充電ステータス、充電状態、故障、バッテリーの更新などのバッテリーの状態を示すライトを表示します。バッテリー インターフェイス パネルの詳細については、Toro認定代理店に問い合わせてください。
走行系統の整備
トランスミッション・オイルの交換
整備間隔 | 整備手順 |
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Note: 手順については図 33を参照してください。
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トランスミッションから、ブリーザベントとアダプタアセンブリを取り外す。
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2人でマシンを後方に傾け、トランスミッションの下に容器を置く。
Note: この容器にトランスミッションオイルを回収する
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トランスミッションのドレンプラグを外してオイルが完全に抜けるのを待つ。
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ドレンプラグを取り付ける。
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ドレンプラグを 4-15 N·m(0.37-0.48 kg.m = 32-42 in-lb)にトルク締めする。
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アダプタの通気口から、Dexron VI 合成トランスミッションオイル 473 ml を入れる。
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ブリーザベントとアダプタアセンブリを取り付けて 12-15 N∙m(1.3-1.5 kg.m = 110-130 in-lb)にトルク締めする。
制御系統の整備
常用/駐車ブレーキの調整
運転中にブレーキ(常用・駐車)がスリップするようになったら調整してください。
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駐車ブレーキを解除する。
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駐車ブレーキハンドルの端部で遊びの長さを測定する(図 34)。
ハンドルの遊びが 12.7-25.4 mm であればの適正。遊びがこの範囲にない場合には、ステップ3に進んでブレーキケーブルを調整する。
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以下の要領でブレーキケーブルの張りの調整を行う:
カッティングユニットの保守
刃物を取扱う上での安全確保
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カッティングユニットのリールを点検する時には安全に十分注意してください。リールに触れる時は必ず手袋を着用してください。
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磨耗したり破損したりしたリール刃や下刃は使用中に割れて破片が飛び出す場合があり、これが起こるとオペレータや周囲の人間に多大の危険を及ぼし、最悪の場合には死亡事故となる。
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リール刃や下刃が磨耗や破損していないか定期的に点検すること。
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ブレードの点検を行うときには安全に十分注意してください。必ず手袋を着用してください。リールと下刃は研磨するか交換するかのみ行い、たたいて修復したり溶接したりしないでください。
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電源を遮断してもリール刃は動きます。リール刃の整備を行う時は十分注意してください。
カッティングユニットを取り付ける(モデル 04835 および 04845)
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キックスタンドをカッティングユニットサービス 位置に移動する。
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リール駆動アセンブリをサイドプレートに固定している部品を外す(図 36)。
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サオドプレートから、リール駆動アセンブリ、平ワッシャ、スプリングワッシャ、スペーサを外す(図 36)。
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カッティングユニットをフレームに合わせる。
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ソケットヘッドねじ(4 本)でカッティングユニットをフレームに固定する(図 37)。
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先ほど外したソケットヘッドねじ、ワッシャ、スペーサを使ってリール駆動アセンブリをサイドプレートに元通りに取り付ける(図 38)。
リール駆動アセンブリの駆動シャフトをトランスミッションの駆動シャフトのカップラに忘れずに取り付ける(図 38)。
カッティングユニットを取り付ける(モデル 04865)
カッティングユニットの取り外し(モデル 04835 および 04845)
カッティングユニットを取り外す(モデル 04865)
カッティングユニットのバックラップ
以下のどの方法でもカッティングユニットをバックラップすることができます:
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アクセスバックラップキット(モデル 139-4342)を取り付けてバックラップマシンで行う。キットは弊社代理店でお求めになれます。
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インフォセンターでバックラップモードにする。
BACKLAP(SERVICE メニューにある)を 選択する。インフォセンターの表示に従ってバックラップを行う。
Note: ベイルを解放するとバックラップモードが解除される。ベイル固定フォーク(付属部品)を使うとベイルをハンドルに固定しておくことができます。バックラップが終了したら、ベイル固定フォークは外してください。
洗浄
機体の清掃
整備間隔 | 整備手順 |
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使用後毎回 |
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毎回、使用後に機体を中性洗剤と水で洗ってください。ただし高圧洗浄器は使用しないでください。また、シフトレバーのプレートやインフォセンター部、電源部、電源接続部に大量の水を掛けないように注意してください。モータ外部をきれいにしてください。汚れていると放熱効果が低下します。また、バッテリーパックをいつもきれいにして白色を維持してください。これは太陽光を反射し、直射日光の下でのオーバーヒートを防止するために重要です。
Important: 塩分を含んだ水や処理水は機体の洗浄に使用しないでください。
Important: 直射日光にさらされるとバッテリーパックの寿命が低下しますから、マシンの駐車や保管は日光の直射を避けて行ってください。