整備間隔 | 整備手順 |
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使用後毎回 |
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この機械は専門業務に従事するプロのオペレータが運転操作することを前提として製造されています。この機械は、集約的で高度な管理を受けているゴルフ場やスポーツフィールドの芝生、あるいは商用目的で使用される、面積の大きな芝生に対する作業を行うことを主たる目的として製造されております。この機械は本来の目的から外れた使用をすると運転者本人や周囲の人間に危険な場合があります。
この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からないまた適切な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。
製品の安全や取り扱い講習、アクセサリなどに関する情報、代理店についての情報の入手、お買い上げ製品の登録などをネットで行っていただくことができます:www.Toro.com
サービス、純正部品、または追加情報が必要な場合は、製品のモデル番号とシリアル番号を用意の上、いつでもToroの正規代理店に連絡してください。図 1 にモデル番号とシリアル番号の表示位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。
Important: シリアル番号プレートに QR コードがついている場合は、スマートフォンやタブレットでスキャンすると、製品保証、パーツその他の製品情報にアクセスできます。
この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号(図 2)を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。
この他に2つの言葉で注意を促しています。重要「重要」は製品の構造などについての注意点を、注はその他の注意点を表しています。
この製品は、所定のセットアップをすべて実行することにより、欧州規制適合製品となります; 詳細については、DOC シート(規格適合証明書)をご覧ください。
カリフォルニア州
第65号決議による警告
米国カリフォルニア州では、この製品を使用した場合、ガンや先天性異常などを誘発する物質に触れる可能性があるとされております。
この機械は人身事故を引き起こす能力がある。重大な人身事故を防ぐため、すべての注意事項を厳守してください。
本機をご使用になる前に必ずこのマニュアルと、トラクションユニットのマニュアルの両方をお読みになり、内容をよく理解してください。この製品を使用する人すべてがこの製品とトラクションユニットについて良く知り、警告の内容を理解するようにしてください。
機械の可動部の近くには絶対に手足を近づけないでください。
ガードなどの安全保護機器が正しく取り付けられていない時は、運転しないでください。
周囲の人や動物を機械から十分に遠ざけてください。
作業場所に子供を近づけないでください。子供に運転させないでください。
マシンを停止させ、エンジンを止め、駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。
間違った使い方や整備不良は負傷などの人身事故につながります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識 のついている遵守事項は必ずお守りください 「注意」、「警告」、および「危険」 の記号は、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生する恐れがあります。
セーフティラベルや指示は危険な個所のオペレーターから見やすい部分に貼付してあります。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼り直してください。 |
クレートからエアレータを取り出します。
エアレータ格納スタンドを出荷用パレットに固定しているボルトを外し、パレットからエアレータを取り出す。
エアレータから格納スタンドを外す。スタンドは格納用に保管しておく。
Note: SR54-S と SR70-S には出荷用スタンドはついておりません。
エアレータを床面に降ろす:エアレータの前ローラを床面に接触させ、コアリングヘッドは角材で支える。
この作業に必要なパーツ
ヒッチピン | 2 |
リンチピン | 2 |
PTOが解除されていることを確認する。
エアレータの直前までトラクションユニットを後退で寄せ、下リンクアームを取り付けブラケットに整列させる。
Note: エアレータのギアボックスのシャフトがトラクションユニットの PTO シャフトと整列する(芯が合った状態になる)ことが必要です。シャフトが整列しない場合は、下リンクアームの左右位置を調整して合わせてください。
駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させ、キーを抜き取る。エンジンと可動部すべての動きが停止するのを確認して運転席から降りる。
Note: 地上高を最大にしておくために、エアレータのヒッチピンをブラケットに固定する時にはブラケットの下穴に入れるようにしてください。高い方の取り付け穴をいつ使用するかについては、PTO シャフトを接続するを参照してください。
SR54 と SR54-S エアレータのみ
Note: SR54 と SR54-S ではヒッチピンとリンチピンを取り付けてあります。
下リンクアームをエアレータ取り付けピンに、リンチピンで取り付ける(図 3)。
SR70、SR70-S、およびSR72エアレーターのみ
下リンクアームをエアレータ取り付けブラケットに、ヒッチピンとリンチピンを使って取り付ける(図 4)。
この作業に必要なパーツ
油圧上リンク | 1 |
油圧ホース:106 cm | 1 |
油圧ホース:76 cm | 1 |
延長ブラケット | 2 |
回転ブラケット | 1 |
ホースのクイックカップラ | 2 |
Note: 付属部品のカップリングがトラクションユニットに合っていることを確認してください。合わない場合は、トラクションユニットのメーカーから合うものを入手してください。
トラクションユニットは、コントロールレバー付きの複動式(ダブルアクティング)スプールバルブと、後部クイックリリースカップリング(12.7 mm (½"))を備えている必要があります。上側油圧リンクホース用にクイックカップリング(2個)が付属しています(ホース端のねじは ½–14 NPTF)。
以下の説明に従ってホースの取り付けを行い、延長ホースや回転ブロックの必要性を判断してください。ここに挙げる情報は、エアレータの深さレンジを決める手助けとなります。
トラクションユニットに付いているピンを使って、油圧式上部リンクの接続リンクをトラクションユニットに固定する(図 5)。
上側油圧リンクを、ロッド側端部がエアレータ側を向き、シリンダポートがトラクションユニットの補助油圧ポートに合うように、取り付ける。
Note: 油圧シリンダのポートが上を向くような取り付けしかできない場合には、通常の取り付けブロックではなく、回転ブロックを使ってポートの位置を合わせてください(図 5)。回転ブロックの代わりに 90° フィッティングを使用することもできます(90° フィッティングはキットに含まれておりません)。
以下の手順で回転ブロックを取り付ける:
長い油圧ホース(106 cm)を、エアレータに近い方の上側油圧リンクポートに接続する(図 5)オイル漏れを防止するために、ねじ部にはシールドテープやコンパウンドなどのシール材を使用すること。
短い油圧ホース(76 cm)を、トラクションユニットに一番近い上側油圧リンクポートに接続する(図 5)オイル漏れを防止するために、ねじ部にはシールドテープやコンパウンドなどのシール材を使用すること。
クイックカップリングを、油圧ホース(ホース端のねじは ½–14 NPTF)に取り付ける。オイル漏れを防止するために、ねじ部にはシールドテープやコンパウンドなどのシール材を使用すること。
クイックカップリングを取り付けた油圧ホース 2 本を、トラクションユニットの油圧ポートに接続する。
トラクションユニットのエンジンを始動し、スプールバルブを操作して、油圧式上部リンクの油圧シリンダの動きをチェックする。
Note: トラクションユニットのレバー操作とエアレータの昇降動作が逆になっている場合には、トラクションユニット側で油圧ホースの接続を逆にしてください。
リンクピンとリンチピンを使って、油圧式上部リンクのロッド端を、エアレータのできるだけ前側の穴に固定する(図 6または図 7)。
Important: 油圧リンクのロッド端を固定するときに、取り付けブラケットの取り付け穴のうち、前側の穴を使用してください; これにより、ロッドを引き込んだ際にシリンダバレルに十分な空間を確保することができるようになります。
油圧シリンダのロッドがブラケットにとどかない場合には、通常の取り付けブロックではなく、延長ブロックを使ってください(図 5)。
Note: 延長ブロックを取り付け、そのためにシリンダを縮めると、エアレータのタインヘッドが地上近くまで下がります。
以下の手順で延長ブロックを取り付ける:
この作業に必要なパーツ
深さゲージ | 1 |
スライドブロック | 1 |
ねじ(#10 x ½") | 2 |
ねじ(¼ x 2½") | 2 |
チューブクランプ | 1 |
溶接プレート | 1 |
深さ表示ステッカー | 1 |
スライドブロックの平らな面に深さゲージを取り付ける;ねじ(#10 x ½")2本を使用し、各部材を図 8のように配置する。
チューブクランプ、溶接プレート、およびねじ(¼ x 2½")2本を使って、深さゲージを上リンクシリンダのロッドの先端部に仮止めする(図 8)。適当な位置に自由に回せるようにクランプはゆるく止めておくこと。
デカルを取り付ける前に、シリンダーの上部が清潔で乾燥しているようにする。
デプスデカルをシリンダ上部の操作位置から見え、油圧ホースに隠れない位置に貼り付ける(図 8)。
Note: デカルの端を、Jの字をエアレータに向けて貼りつける。
他のトラクションユニットやエアレーターコンポーネントに干渉することなく、シリンダーロッドが完全に伸縮できるようにする。デプスゲージを正しく配置したら、取り付けネジを締める。
エアレータを試運転して実際の深さを調べ、その深さがゲージの表示でどの位置になるのかを確かめるようにする。
必要に応じ、シリンダを操作しながらエアレータを深い設定(J 側)または浅い設定(A 側)に調整する。
Note: デカルの文字は特定の深さを表すものではない。
この作業に必要なパーツ
スプリング付き上リンク | 1 |
リンクピン | 3 |
リンチピン | 3 |
リンクピンとリンチピン 2本ずつをつかって、スプリング付き上リンクをエアレータのブラケットに取り付ける(図 9)。
トラクションユニットの上リンクのロックナットをゆるめる。上リンクの長さを調節して、上リンクと、エアレータのスプリング付き上リンクのクレビスとを整列させる(図 9)。
トラクションユニットの上リンクを、スプリング付き上リンクのクレビスに接続し、リンクピンとリンチピンで固定する(図 9)。
上リンクチューブのねじ山部分にグリスを塗る。
上リンクのスプリングの長さを測定する。
上リンクを回してスプリングの圧縮長さをおよそ 13 mm にする(図 9)。
ロックナットを締めて上リンクを固定する。
油圧シリンダを伸ばすとタインの打ち込み深さが大きくなります。
油圧シリンダを一杯に伸ばして、タインヘッドの位置を決め、ヘッドが地面に接触するかどうかを確認する。
Note: アンジュレーションの強いターフでは、シリンダを調整することによってタインの打ち込み深さを一定に維持する(起伏の頂上部で)ことができますが、この場合、タインヘッドが地表面よりも約 5 cm 下になるようにする必要があります。
ヘッドが地面に接触する設定ではターフを損傷する恐れがあります。
タインヘッドが地表に当たる場合には、シリンダ端部の位置を調節してエアレータの上部をトラクションユニットに近づけてください。
タインヘッドが地表に接触しない場合には、延長ブラケット(エアレータの付属品)を上リンクに取り付けると、タインヘッドを地表面に近づけることができます。
油圧シリンダを縮めてタインヘッドを上昇させる。
Important: PTO を接続する時に、必要以上にエアレータを上昇させないでください。高く上げすぎると PTO シャフトの継手部分を破損させる恐れがあります(図 10)。エアレータが上昇したら PTO を停止させる。PTO は 25° 程度の角度までは折れた状態で運転が可能ですが、エアレータを一番高い位置にした場合には 35° にまで達し、この角度で回転させるとシャフトに重大な損傷が発生する危険があります。
Important: PTO の角度をチェックする前に、タインを外す。
床の上で、エアレータを一番低い位置にした状態で、PTO とエアレータとの角度を調べる。
エアレータを上昇させ、上部リンクの油圧シリンダを完全に縮める。
傾斜計を使って、PTO とエアレータとの角度を調べる。
35° を超える場合には以下の 1 のトラクションユニット野調整を行い、エアレータが 35° 以上に上がらないようにする。
トラクションユニットにリフトストップがついている場合はそれを使用する。
下リンクを高い取り付け穴に移す(可能な場合)。
この作業に必要なパーツ
PTO シャフト | 1 |
エアレータとトラクションユニットを平らな場所に駐車する。
エアレータを一番高い位置まで上昇させ、油圧上部リンクの油圧シリンダ(または上部リンク)を完全に縮める(図 11)。
トラクションユニットの シャフト後端のロッキング溝からエアレータのギアボックスの PTO シャフトのロッキング溝からまでの距離を測定する(図 12)。
測定結果をここに記録: 例:67 CM
エアレータを床に降ろし、油圧上リンクの油圧シリンダまたは上リンクを一杯に伸ばす(図 13)。
トラクションユニットの シャフト後端のロッキング溝からエアレータのギアボックスの PTO シャフトのロッキング溝からまでの距離を測定する(図 14)。
測定結果をここに記録: 例:70 CM
PTO シャフトの端にあるロッキングピンボールの中心から、反対側にあるロッキングピンの中心までの距離を測定する(図 15)。
測定結果をここに記録: 例: 81CM
図 14 と 図 12 とのうち、小さい方の数値を、図 15 の距離から差し引く。例: 81 cm - 67 cm = 14 cm
この例では、シャフトが 14 cm 長すぎるという結果である。エアレータを一番高い位置に上げても PTO シャフトに余裕があるように、1.2 cm を加える。
例: 14 CM + 1.2 CM = 15 CM
PTO シャフトのチューブ同士を完全に縮める。内側の シャフトが飛び出して外側のシャフトのクロス部やベアリング部に入らないことを確認する(図 16)。もし入ってしまう場合には、内側チューブをさらに切断する必要がある — 次のステップへ進む。
内側のシャフトが外側のシャフトのクロス部やベアリング部に入っている深さを測定する(図 16)。この値を、先ほどのステップ 8 で求めた値に加える。
PTO を 2 つに分離する(図 17)。
各シャフトの端から安全シールドまでの距離を測る(図 17)。
測定結果をここに記入 および .
手順 8 で決定した寸法位置を、各 PTO シャフトのシールド上で測り、マーキングしてシールドを切り落とす(図 18と図 19)。
Note: 内側のシャフトが外側のシャフトのクロス部やベアリング部に突き出る場合にはより多くを切り落とす。
手順 11 で決定した寸法を使って、安全シールドのみを切断し、各シャフト部分が露出するようにする(図 20と図 21)。
各切断部のバリをヤスリでていねいに落とし、ヤスリによる研削粉もシャフトから十分に除去する。
内側シャフトにグリスを塗布する。
Note: 通常の使用状態においては、内側シャフトと外側シャフトが 1/2 ずつオーバーラップしていることが必要である; また、どのような使用状態の場合でも、内側シャフトと外側シャフトが少なくとも 1/3 ずつはオーバーラップしていることが必要である。移動走行中でシャフトが回転していない時には、内外のシャフトが適切に一体化を維持でき、また相互に自由に出入りできるように適切にオーバーラップしていることが必要である。
この作業に必要なパーツ
ピン(PTO シャフトの付属品) | 1 |
ナット(PTO シャフトの付属品) | 1 |
Note: アクセスパネル(図 22)を開けると、PTO シャフトの取り付けボルト類の着脱が容易になります。
PTO シャフトからピンとナットを外す(図 23)。
いま取り外したピンとナットを使って、PTO シャフトのクラッチ側の端部を、エアレータのギアボックスの入力シャフトに接続する(図 23)。
Note: ピンは一方向からのみ挿入可能です。
Note: PTO シールドのアクセスパネルは、開けたら必ず閉めてラッチを掛けてください。
Note: ピンが PTO のヨークに完全に入っていることを確認する。
PTO シャフトをトラクションユニットの PTO シャフトに接続する(図 24)。
PTO シャフトをトラクションユニットでできるだけ前へ伸ばす。
ロック用カラーを後ろに引いて PTO シャフトを固定する。PTO シャフトを前後にスライドさせてロック状態を確認する。
PTO シールドとトラクションユニットのブラケットに、シールド安全チェーンを取り付ける(図 25)。エアレータを昇降させてもチェーンに余裕があることを確認する。
Note: エアレータを高く持ち上げすぎないように、トラクションユニットの昇降アームは、昇降ブラケットがある場合にはその一番上の穴に接続してください(図 26)。PTO シャフトの最大角度は 35° です。
Important: PTO を接続する時に、エアレータを必要以上に高く上げないでください。高く上げすぎると PTO シャフトの継手部分を破損させる恐れがあります(図 27)。エアレータを上昇させる時は PTO を停止させてください。PTO は 25° まで運転可能ですが、最も高い位置であっても 35° を超えないようにしてください。
PTO のシールドがクラッチと干渉しないことを確認する。
適切に取り付けられた状態では、エアレータはトラクションユニットの PTO シャフトのセンターラインに整列します。これをスウェイリンクで調整します。
Important: エアレータの PTO シャフトとトラクションユニットの PTO シャフトとができる限り一直線上に整列するようにしてください。
左右のふれが各側で 25 mm 以内となるように、下昇降アームのスウェイリンクを調整します(図 28)。
下リンクがエアレータ取り付けプレートに接触するまで下リンクを内側に移動する;詳細についてはトラクションユニットのオペレーターズマニュアルを参照。
Note: これにより、ピンへの負荷を小さくすることができます。
トラクションユニットに付いているのがスウェイリンクではなくスウェイチェーンの場合は、下リンクアームとリンチピンの間にワッシャを挟んでリフトピンへのオーバーハング負荷を小さくしてください。
この作業に必要なパーツ
水準器(別途入手) | 1 |
エアレータとトラクションユニットをしっかりした平らな場所に駐車する。
エアレータのフレームの上部に水準器を左右方向に置いて水平度を点検する(図 29)。
調整リンクボディが付いている場合は、これでリンクアームを上下させて、エアレータを左右水平にする。
Note: 調整の詳細については、トラクションユニットのマニュアルを参照してください。
この作業に必要なパーツ
必要なタイン(必要に応じて) | – |
タインは非常に多くの種類から選択可能です。作業にふさわしいタインのタイプ、サイズおよび間隔を選んでください。使用できるアクセサリについては、パーツカタログをご覧ください。
スタンドやブロックでエアレータを確実に支える。
トラクションユニットのエンジンを止め、キーを抜き取る。
エアレータに既にタインが付いている場合には、クランプボルトをゆるめてそれらのタインを取り外す(図 30)。
取り付けるタインに合った取り付け穴にタインを差し込む。絶対に、大きな取り付け穴に細いタインを取り付けないこと。タインは穴の天井に当たるまで確実に差し込むこと。
Note: 中空タインの場合は排出穴を後方に向けて取り付ける。むくタインは、先端の角をエアレータに向けて取り付ける(図 30)。
クランプボルトを十分に締め付けてタインを固定する。インパクト式の工具を使用しないこと。
新しいタインの角度設定;タインの角度の調整(モデル SR54, SR54-S, SR70, SR70-S)またはタインの角度の調整(モデル SR72)を参照。
タインの取り付けが終了したあと、本ターフで実際の作業を始める前に、試験区域で試運転を行い、トラクションユニットのギアの選択や、エアレーション作業(穴開け間隔や作業後の見栄えなどに関して)の微調整を行い、イメージ通りの作業ができるようにする。
タインの深さを設定する;タインの深さの調整(モデル SR54-S と SR70-S)を参照。
エアレータのローラを床から 7.5-15 cm 浮かせる。ローラの下に支持ブロックを置く。
保管用スタンドとエアレータとを接続しているボルトとロックワッシャとナットを取り外す(図 31)。
保管用スタンドを外す。
エアレータをトラクションユニットから外す際には必ず保管用スタンドを使用する。
エアレータのローラを床から 7.5-15 cm 浮かせる。ローラの下に支持ブロックを置く。
保管用スタンドとエアレータとを接続しているボルトとロックワッシャとナットを取り外す(図 32)。
保管用スタンドを外す。
エアレータをトラクションユニットから外す際には必ず保管用スタンドを使用する。
Note: スタンドを取り付ける際には、ローラプレートの内側に取り付け、下フレームチューブがスタンドに載るようにすること。
Note: SR54-S と SR70-S には出荷用スタンドはついておりません。
この作業に必要なパーツ
CE用デカル | 1 |
製造年表示ステッカー | 1 |
CE 規格基準に完全に適合するようにセットアップできたら、CE デカルと製造年デカルを、シリアル番号プレートの隣に貼りつけます(図 34)。
Note: 仕様および設計は予告なく変更される場合があります。
プロコア SR54 | プロコア SR54-S | プロコア SR70 | プロコア SR70-S | プロコア SR72 | |
重量(PTOと上リンクを含む) | 528 kg | 563 kg | 623 kg | 679 kg | 948 kg |
作業幅 | 1.37 m(54") | 1.37 m(54") | 1.85 m(73") | 1.85 m(73") | 1.83 m(72") |
穴あけ深さ(可変) | 25 - 250 mm | 25 - 250 mm | 25 - 250 mm | 25 - 250 mm | 25 - 400 mm |
穴あけ間隔 | 64 - 102 mm | 64 - 102 mm | 64 - 102 mm | 64 - 102 mm | 75 - 150 mm |
作業能力 | 3,345 m2/hr | 3,345 m2/hr | 4,460 m2/hr | 4,460 m2/hr | 3,530 m2/hr |
トラクションユニットの推奨サイズ | 16-18 hp | 18 hp | 25-35 hp | 25-35 hp | 45 hp |
推奨される持ち上げ能力 | 544 kg | 680 kg | 771 kg | 817 kg | 1,270 kg |
推奨されるカウンタウェイト | 70 kg | 70 kg | 115 kg | 115 kg | 135–225 kg |
推奨される PTO 速度 | 400~460 rpm | 400~460 rpm | 400~460 rpm | 400~460 rpm | 400~460 rpm |
実際の作業速度(PTO 速度が 400 rpm のとき) (但し穴あけ間隔により異なる) | 2.4-4.0 km/h | 2.4-4.0 km/h | 2.4-4.0 km/h | 2.4-4.0 km/h | 1.3-2.4 km/h |
昇降システム | 標準 3 ポイント | 標準 3 ポイント | 標準 3 ポイント | 標準 3 ポイント | 標準 3 ポイント |
トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、機体の機能をさらに広げることができます。詳細は弊社の正規サービスディーラ、または代理店へお問い合わせください;弊社のウェブサイト www.Toro.com でもすべての認定アタッチメントとアクセサリをご覧になることができます。
いつも最高の性能と安全性を維持するために、必ずToroの純正部品をご使用ください。他社の部品やアクセサリを御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
子供やトレーニングを受けていない大人には、絶対に運転や整備をさせないでください。地域によっては機械のオペレータに年齢制限を設けていることがありますのでご注意ください。オーナーは、オペレータ全員にトレーニングを受講させる責任があります。
各部の操作方法や本機の正しい使用方法、警告表示などに十分慣れ、安全に運転できるようになりましょう。
エンジンの緊急停止方法に慣れておきましょう。
安全装置が正しく機能しているか、また安全ガードなどが外れたり壊れたりしていないか点検してください。これらが正しく機能しない時には機械を使用しないでください。
使用前に必ず機体の点検を行い、タインが良好であることを確認してください。磨耗したり破損したりしているタインは交換してください。
これから機械で作業する場所をよく確認し、エアレーションの障害になりそうなものはすべて取り除きましょう。
散水関係機器、電線、電話線など作業上問題になりそうなものはすべて、小旗を立てるなどして適切にマーキングしてください。障害物は、可能な場合は除去し、そうでない場合は避ける方法を計画しておきましょう。
使用するトラクションユニットの能力をトラクションユニットのメーカーや販売店などに確認してください: この重量のエアレータを確実に搭載操作できる能力があることが必要です。
調整を行う場合には必ず、平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止し、キーを抜き取り、可動部が完全に停止したのを確認する。
アウトクロスについての詳細は、アウトクロストラクションユニットのオペレーターズマニュアルを参照してください。
実際にエアレータの運転操作を始める前に、トラクションユニットの操作方法をよく知っておいてください。
PTO 接続装置
エンジン/PTO 速度
3 点ヒッチ(上昇/下降)
補助バルブの操作
クラッチ
スロットル
ギアの選び方
駐車ブレーキ
Important: 運転操作についての詳細はトラクションユニットのオペレーターズマニュアルを参照してください。
エアレータは、トラクションユニットの 3 点ヒッチ(と機械によっては上油圧リンク)で持ち上げた状態で移動させ、作業現場で下降させて使用します。
トラクションユニットからの駆動力は PTO シャフトとギアボックスおよび O リング駆動チェーンを通じてクランクシャフトに伝えられ、そこからタインアームに伝達されてタインが芝面に打ち込まれます。
PTO が作動し、エアレータが高架下状態でトラクションユニットが前進すると、ターフの表面に連続的に穴あけが行われます。
穴あけの深さは、油圧式上部リンクを伸ばすことにより、または、固定式上部リンクを希望する位置にセットすることによって設定します。
穴と穴の前後間隔はトラクションユニットのギア比(又は油圧走行ペダルの設定位置)と、タインヘッドに取り付けたタインの数によって決まり、エンジン回転数を変化させただけでは穴あけ間隔は変化しません。
エアレータは、タインのサイズや重量によって若干の差異はありますが、おおむねPTO の速度が 460 rpm で運転するように設計されています。ほとんどのトラクションユニットでは、回転計で 540 rpm と表示されます。エンジンの回転速度と PTO の回転速度は比例関係にありますから、400 rpm で作業をしたい場合には、以下の公式によって、必要なエンジン速度を求めることができます。
(PTO の速度が 540 rpm のときのエンジンの速度) x (400÷540) = 必要なエンジン速度 |
例: エンジンの回転速度が 2,700 のときに PTO の速度が 540 rpm となる場合には:
2,700 x (400÷540) = 2,000 rpm |
この例では、トラクションユニットのエンジン速度を 2,000 rpm とすることによりPTOの速度を 400 rpm にしています。
もし、PTO 速度が 540 rpm の時のトラクションユニットのエンジン速度が上記の例と異なる場合には、2,700 の代わりにその数値を入れて計算します。
Important: 長さ 24.5 cm 以下のタインの場合の PTO 速度は 460 rpm、長さ 24.5 cm を超えるタインの場合の PTO 速度は 425 rpm です。
プロコアを使って実際に作業を始める前に、広い安全な場所で十分に運転操作に慣れておきましょう。所定のギアでの走行やPTO操作、エアレータの上昇下降操作などを十分に練習してください。始動、停止、エアレータの上昇下降、PRO の ON/OFF だけでなく、列をそろえて作業する練習なども必要です。運転に自信が生まれれば実際の作業で機械の性能をよりよく発揮することができます。
現場にスプリンクラーや電線などが埋設されていて、エアレーション中にこれらを打ち抜く危険がある場合には、目印の小旗を立てるなど入念な準備をしてください。
可動部に巻き込まれると重大な人身事故となる。
人身事故防止のため、運転席を離れる場合には、PTO を解除し、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止すること。また、エアレータの整備・修理を行う時には、まず機体を適切なスタンドや台、ジャッキなどの上に下ろすこと。整備等が終了したら、全ての安全ガード類を確実に取りつけてから運転を再開すること。
散水関係機器、電線、電話線など作業上問題になりそうな地下埋設物はすべて、小旗を立てるなどして適切にマーキングしてください。
エアレーションを始める前に現場の様子を十分に観察し、作業の障害になるものはできるだけ取り除き、取り除けないものがあれば、安全な作業方法を考えます。タインが異物に当たって破損することがありますから、予備のタイン、スプリングワイヤ、スプリング、および工具を携帯するほうがよいでしょう。
Important: 後退走行中や、エアレータを上昇させた状態では、エアレータを作動させないでください。
オーナーやオペレータは自分自身や他の安全に責任があり、オペレータやユーザーの注意によって物損事故や人身事故を防止することができます。
作業にふさわしい服装をし、安全めがね、長ズボン、頑丈で滑りにくい安全な靴、および聴覚保護具を着用してください。長い髪は束ねてください。ゆるい装飾品やだぶついた服は身に着けないでください。
この機械を運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。
疲れている時、病気の時、アルコールや薬物を摂取した時は運転しないでください。
絶対に人を乗せないでください。また、作業中は周囲から人やペットを十分に遠ざけてください。
運転は、穴や障害物を確認できる十分な照明のもとで行ってください。
タインに手足を近づけないでください。
調整、清掃、格納、運転などの前には、平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止し、キーを抜き取り、可動部が完全に停止したのを確認する。
バックするときには、足元と後方の安全に十分な注意を払ってください。
異物をはね飛ばしたときや機体に異常な振動を感じたときにはまずエンジンを停止し、各部の動きが完全に止まるのを待って、タイン部分をよく点検してください。異常を発見したら、作業を再開する前にすべて修理してください。
エアレータは非常に重い機械です。トラクションユニットに連結して上昇させた状態では、エアレータの重量のために、トラクタの安定性、ブレーキ、ハンドリング性能などに影響が出ます。現場から現場への移動に際しては安全に十分注意してください。
トラクションユニットのタイヤ空気圧を常に正しく調整して使ってください。
公道を走行する時には、必ず法令などで定められた装備を行ってください。リフレクタ、照明灯火など定められているものがすべて所定の位置に取り付けられ、正常に作動することを確認してください。
悪路では走行速度を落としてください。
左右のブレーキが独立している場合、移動走行時には左右のブレーキペダルを相互ロックしてください。
PTO シャフトのスチール部分(チューブ、ベアリング、ジョイントなど)の分解や修理を行う場合には、トロ代理店にご相談ください。これらの部分の分解や修理は特殊工具を必要とする場合があり、専門知識のない人が作業を行うと、他の部分を破損させるなどする恐れがあります。
PTO シャフトは必ず付属のガードを取り付けて使用してください。
摩擦クラッチ搭載機では使用中にクラッチが高温になる場合があります;クラッチに触れないでください。火災を防止するため、クラッチの周囲には燃えやすいものを置かないようにし、また、長時間にわたる半クラッチ操作をしないように心がけること。
トラクションユニットがどの程度の法面まで走行可能なのかを必ず確認しましょう。
斜面はスリップや転倒などを起こしやすく、これらは重大な人身事故につながります。斜面での安全運転はオペレータの責任です。どんな斜面であっても、通常以上に十分な注意が必要です。
斜面については、実地の測定を含めてオペレータ自身が調査を行い、安全に作業ができるかどうかを判断してください。この調査においては、常識を十分に働かせてください。
以下に掲載している斜面での運転上の注意点やその場合の天候条件および場所の条件などを良く読み、作業日当日の現場のコンディションが作業に不適当な状態でないかどうか判断してください。同じ斜面上であっても、地表面の条件が変われば運転条件が変わります。
斜面での発進・停止・旋回は避けてください。急に方向を変えたり急な加速やブレーキ操作をしないでください。旋回は速度を落としてゆっくりと行ってください。
走行、ステアリング、安定性などに疑問がある場合には運転しないでください。
隠れた穴、わだち、盛り上がり、石などの見えない障害は、取り除く、目印を付けるなどして警戒してください。深い芝生に隠れて障害物が見えないことがあります。不整地では機体が転倒する可能性があります。
ぬれ芝、急斜面など滑りやすい場所で運転すると滑って制御できなくなる危険があります。駆動力を失うと、スリップを起こしたりブレーキや舵取りができなくなる恐れがあります。
段差、溝、盛り土、水などの近くでは安全に十二分の注意を払ってください。万一車輪が段差や溝に落ちたり、地面が崩れたりすると、機体が瞬時に転倒し、非常に危険です。必ず安全距離を確保してください。
Important: マシンを長期にわたって格納保管した場合には、PTO スリップが正常に作動することを確認してください。PTO クラッチの調整を参照。
タインが一番下まで降りた時にタインの先端が地表とほぼ同じ高さとなる位置まで、エアレータを降下させる。
トラクションユニットのエンジンを低速回転させた状態で PTO クラッチを接続し、エアレータの動作を開始する。
所定の PTO 速度(400 - 460 rpm)で前進速度が 1-4 km 程度となるようにギアを選択する(トラクションユニットのオペレーターズマニュアルを参照)。
クラッチから足を離し、トラクションユニットが前進を開始するのに合わせてエアレータを完全に降下させ(ローラが接地)、エンジンの回転数を上げて、PTO の最大回転数を 400-460 rpm(SR72 の場合は 460 rpm)とする。
Important: トラクションユニットの PTO 速度は必ず 460 rpm を超えない速度としてください。超えるとエアレータを損傷する恐れがあります。
Important: エアレータの作動中はローラが常時接地していることを確認する。
穴あけの状態を観察する。前後の穴あけ間隔を広くしたければ、トラクションユニットのギアによって(油圧走行の場合には油圧レバーやペダルによって)速度を上げる。穴の間隔を狭めたい場合には、トラクションユニットのギアによって速度を下げる。
Important: ギアを変えずにエンジン速度を変えても間隔は変化しない。エアレータの後方を頻繁に確認し、作業の様子や畝がそろっているかなどを確かめながら運転してください。
トラクションユニットの前輪を目印として、隣のうねとの穴間隔を保持する。
うねの端まできたら、エアレータを手早く上昇させ、エンジン回転数を落とし、PTOを解除する。
狭い場所にバックで進入する(ティーなど)場合には、PTOを解除し、エアレータを一番高い位置まで上昇させる。
Important: 絶対に、後退しながらのエアレーションはしないでください。
タインが破損するなどした場合には、破片などをすべて回収してから作業に戻らないと他のマシンを損傷させるなどの恐れがあります。
破損したタインは新しいものに交換し、既存のタインに異常がないか確認してから作業を続ける。駆動部分などに破損が見つかった場合には、必ず修理してから作業を再開する。
トラクションユニットが前進する時のタインのすき起こし動作によって、土壌深部がほぐされて柔らかくなります。エアレーション作業後のターフのプレーコンディションは、ターフの生育状態、根の発達状態、土壌の水分含有状態などさまざまな要素の影響により異なってきます。
土壌が固すぎると、コアリングヘッドがバウンドするように動きます。これは地中の固結層でタインが跳ね返されているためです。この問題を解消するには以下の方法のひとつまたは複数を行ってください:
雨の降った翌日や、ターフに散水した翌日に作業を行うと最高の結果が得られます。
アーム1本あたりのタインの数を減らす。タインの配置が対称形になるようにしてアームに掛かる負荷を平均化する。
土壌の固結がひどい場合には、穴あけ深さの設定を浅くする。エアレーション後にコアを回収し、散水を行ってから、穴あけ深さを深く設定してもう一度コアリングを行う。
非常に固い下層土壌の上に盛り土をして造成した場所(岩の多い土地の上にサンドや土を盛り上げたような場合)では、穴の形が悪くなる場合があります。これは客土層の下の硬い層を、タインが貫通できなかったために起こります。土層の境界部にタインが当たるときにエアレータが持ち上げられてしまい、そのために穴の上部の形が崩れるためです。このような場合には、深い層を叩かないように、穴あけ深さを浅くしてください。
長いタイン/大きいタインを使うと、穴の前または後ろ部分がわずかに変形する場合があります。
このような場合には、コアリングヘッドの動作速度を、最大速度よりも 10-15% 遅くすると、たいていは改善されます。PTO 駆動式のエアレータではエンジン速度を落として PTO 速度を 400-420 rpm に下げてください。
Note: エンジン回転数を変化させただけでは穴あけ間隔は変化しません。
キャンバブラケットの位置により、穴の形が悪くなる場合があります;タインの角度の調整(モデル SR54, SR54-S, SR70, SR70-S)またはタインの角度の調整(モデル SR72)を参照してください。
複数列のアダプタヘッドを使用するときには PTO 速度を 400-420 rpm に下げてください。
Note: エンジン回転数を変化させただけでは穴あけ間隔は変化しません。
マルチヘッドに太い中空タインを取り付けて使ったり、太いむくタインを取り付けて使うと、ターフのルートゾーンに非常に大きなストレスが掛かります。そのために、土がやわらかくなり、ターフが持ち上がってしまう場合があります。このような問題が発生した場合には、以下のような措置をとってください:
タインの密度を減らす=タインの数を減らす
穴あけ深さを浅くする = 13 mm 浅くし、だめならさらに 13 mm
穴あけ間隔を大きくする = トラクションユニットのギアを1段高い設定にする。
タインの直径を小さくする = むくでも中空でも
リンクアームについている 2 つの調整穴のうちのどちらかを使って、使用するタインの長さに応じた角度を設定する。すでに開けられている穴からのみ選択する。使用するタインの直径が 17.8 mm - 25.4 mm の場合は、バンパーをタインヘッド後部に一番近い位置にセットする。土壌条件によってはヘッドから一番遠い位置(図 35)の方が好ましい場合もあります。
キャンバブラケット(図 36)をタインの長さに対応した位置にセットする。ヘッドストップは、1-5 の所定位置に、穴を選んで調整ロッドをボルト締めしてセットする。これらの穴は事前設定のみ可能で、たとえば、場合によっては、10" のタインを 12" 位置で使うとより滑らかな仕上がりとなったりします。
タインの深さは、後ローラを上下させて変更することができます。ローラの高さ調整は、ローラ高さ調整ボルトで調整します。
Note: 出荷時の設定は A です。
ポジション A:最大深さ
ポジション B:ポジション A よりも深さが 38 mm 小さくなる
ポジション B:ポジション A よりも深さが 76 mm 小さくなる
トラクタのエンジンを始動し、トラクタのスプールバルブを操作して、油圧式上部リンクの油圧シリンダの動きをチェックする。
Note: 油圧シリンダの動きがトラクタ側の操作と逆になっている場合には、ホースの接続をトラクタとの接続部分で入れ替える。
エアレータを試運転して実際の深さを調べ、その深さがゲージの表示でどの位置になるのかを確かめるようにする。
必要に応じ、シリンダを操作しながらエアレータを深い設定(J 側)または浅い設定(A 側)に調整する。
Note: デカルの文字は特定の深さを表すものではない。
Note: シリンダを伸ばすとタインの打ち込み深さが大きくなります。
ヘッドリターンスプリングの強さを調整することができます。スプリングをエアレータの前方に向けて移動させるとスプリングのテンションが強くなります。すなわち、スプリング取り付けポスト間の距離を大きくすることになります。
移動走行に移るときには、エアレータを上昇させ、PTOを解除します。操縦不能に陥る危険をさけるため、急斜面の横断はゆっくりと行い、ラフに入る時には必ず減速し、アップダウンの大きな場所も十分注意してください。
Important: 移動走行時の最高速度は 24km/h を限度としてください。
間違った使い方や整備不良は負傷などの人身事故につながります。
運転席を離れる前に、PTO を解除し、駐車ブレーキを掛け、エンジンを止め、キーを抜き取り、可動部が完全に停止したのを確認してください。
また、エアレータの整備・修理を行う時には、機体をキャスタ/セーフティスタンドに下ろしてください。
整備等が終了したら、全ての安全ガード類を確実に取りつけてください。
タインが異物に当たって破損することがありますから、予備のタイン、スプリングワイヤ、スプリング、および工具を携帯するほうがよいでしょう。
エンジンスローで徐々にPTOを接続する。エンジン速度を上げて PTO の回転数を 400-460 rpm (最大速度)に上げてエアレータを降下させる。エアレータが最もスムーズに動作するようにエンジンの速度を調節する。
Note: ギアシフトを変えずにエンジン/PTO 速度を変えても(油圧走行トラクションユニットの場合には、ペダル位置を変えずにエンジン/PTO回転数を変えても)前後の穴あけ間隔は変化しません。
エアレーション中の旋回は非常にゆっくりていねいに行う。PTOを動作させたままでの急旋回は絶対にしない。エアレータを実際に着地させるまえに、走行するコースを決めておくこと。エアレーションを行ないながらの急旋回はエアレータとタインを破損させる危険がある。
非常に硬い表面や登り斜面などでエンジン/PTO が停止しそうになったら、エアレータをわずかに上げてやり、パワーが戻ったらエアレータを完全に着地させる。
タインが地面に入るときにわずかに後ろに傾いているとベストの仕上がりとなる。油圧式上部リンクを伸ばすときには、タインヘッドがターフを叩かないように十分注意する。キャンバブラケットの事前設定(納品時にセットされていた穴)をそのまま使用してもベストの仕上がりにならない場合がありうる。特に芝草の根が浅い時にはそうなりやすい。このような場合には、タインの傾きがより大きくなるように設定を変えてみるとよい; キャンバブラケットの別の穴に変更してみる。
地表が非常に硬い時や非常に乾いている時のエアレーションは避ける。雨の降った翌日や、ターフに散水した翌日に作業を行うと最高の結果が得られる。
Note: 作業中にローラが地表から持ち上げられるのは、地面が硬すぎてタインが完全に地中に入っていないことが原因なので、ローラが持ち上がらない程度まで打ち込み深さを浅くする。
土壌の固結がひどい場合には、穴あけ深さの設定を浅くする。エアレーション後にコアを処理してから、より深い設定で、できれば散水をしてから、一度作業を行う。
後方を頻繁に確認し、作業の様子や畝がそろっているかなどを確かめながら運転する。一列だけ穴が開かないのは、その列のタインが曲がったり破損したりしていることが原因である。一畝ごとに穴あけ状態を観察点検する。
タインが破損するなどした場合には、破片などをすべて回収してから作業に戻る。これを怠ると他のマシンを損傷させるなどの恐れがある。
破損したタインは交換する;タインをよく点検する。駆動部分などに破損が見つかった場合には、必ず修理してから作業を再開する。
平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止し、キーを抜き取り、可動部が完全に停止したのを確認する。
機体各部が良好な状態にあり、ボルトナット類が十分にしまっているか常に点検してください。
摩耗、破損したり読めなくなったステッカーは交換してください。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用後毎回 |
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Important: 高圧洗浄器は使用しないでください。グリスなどに水や異物が高圧で押し込まれ、シールやベアリングを損傷させる可能性があります。
通常のホースと水で、(ノズルを使わずに)機体全体を十分に洗浄する。
落ちにくい汚れはブラシで落とす。
カバー類はソフトな中性洗剤で洗う。
清掃がすんだら、破損、オイルの漏れ、タインの摩耗など機体各部を点検する。
Important: 破損部や摩耗部分の修理を行う。
PTO シャフトのジョイント部とローラベアリングのグリスアップを行う;PTO シャフトとローラベアリングのグリスアップを参照。
タインを外して洗浄しオイルを薄く塗る。
コアリングヘッドのベアリング(クランクとダンパリンク)にはオイルを薄く吹き付ける。
各スプリングをきれいにし、黒鉛やシリコンなどのドライ系の潤滑剤を薄く吹きつけます。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 50 時間 |
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使用するごとまたは毎日 |
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使用後毎回 |
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50運転時間ごと |
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500運転時間ごと |
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長期保管前 |
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1年ごと |
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整備や調整を行う場合は必ずマシンを停止させ、エンジンを止め、駐車ブレーキを掛け、キーを抜き取り、各部が完全に停止したのを確認してください。
このマニュアルに記載されている以外の保守整備作業は行わないでください。大修理が必要な場合や援助が必要な場合は弊社ディストリビュータにご連絡ください。
ボルト・ナット類は十分に締めつけ、常に機械全体の安全を心掛けてください。
可能な限り、エンジンを回転させながらの整備はしないでください。可動部に近づかないでください。
車両のエンジンを作動させたままでチェーンの張りの点検や調整をしないでください。
機器類を取り外すとき、スプリングなどの力が掛かっている場合があります。取り外しには十分注意してください。
機体の下で作業をするときには、機体をブロックや格納保管用スタンドで確実に支えてください。油圧昇降装置だけでエアレータを支えて整備を行うことは絶対にしないでください。
タインの取り付けボルトやナットが所定のトルクで締め付けられているか、毎回点検してください。
機械の整備や調整が終わったら、全部のガードを元通りに取り付け、フードを閉じて固定してください。
確実に支えないとマシンが動いたり落下したりして重大な人身事故となる恐れがある。
アタッチメントを交換する場合など機体を浮かせる必要があるときには、適切なブロック、ホイスト、ジャッキなどを使用すること。
コンクリートなどのしっかりした床の上に駐車すること。
ジャッキアップ前に、吊上げの邪魔になったり整備作業にに不要なアタッチメントなどは全て外す。
トラクションユニットの車輪に、必ず輪止めを掛ける。
必要に応じ、保管用スタンドや安全ラッチなどを利用して機体を確実に支える。
Note: ホイストなどで車両を吊り上げて下からアクセスしても構いません。その場合、コアリングヘッドのアイを吊上げポイントとして利用します(図 41)。十分な吊り上げ能力のあるホイストを使ってください。仕様を参照。
高品質 80W-90 ギアオイルまたは同等品
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 50 時間 |
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500運転時間ごと |
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内部に異物が侵入しないよう、通気/補給プラグおよびドレンプラグの周囲をきれいに拭く(図 44)。
オイルが抜けやすいように通気/補給キャップを外す。
ドレンプラグの下に廃油受け容器を置いてプラグを外す。
Note: 気温が低くオイル粘度が高い場合には、オイルが抜けるのに時間が掛かります(最大30分程度)。
オイルが完全に抜けたら、ドレンプラグを元通りに取り付ける。
ギアボックスに所定のギアオイルを入れる。各エアレータのギアボックスの容量は以下の表の通り:
モデル | ギアボックスのオイル容量 |
---|---|
SR54 | 1.9 リットル |
SR54-S | 1.9 リットル |
SR70 | 1.9 リットル |
SR70-S | 1.9 リットル |
SR72 | 3.8 リットル |
通気/補給プラグを取り付ける。
オイルの量を点検し、足りなければ注ぎ足す。
駆動チェーンは錆びて動きが固くなったのでない限り原則として潤滑しません。錆びついて動きが固くなった場合にのみ、 ドライタイプの潤滑剤を軽く塗布してください。
整備間隔 | 整備手順 |
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1年ごと |
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摩擦クラッチは、使用中に熱くなることがある。
触れないようにしてください。 火災を防止するため、クラッチの周囲には燃えやすいものを置かないようにし、また、長時間にわたる半クラッチ操作をしないように心がけてください。
シーズンの終了後、各クラッチナットを 2 回転ゆるめる(図 47)。
新シーズンが始まったら、PTO を始動し、クラッチを数秒間スリップさせ、その後に PTO を停止する。その後、ゆるめてあったナットを 2 回転締め戻す。
Note: クラッチを必要以上に長時間スリップさせないでください。
ナットを締めてもクラッチがスリップする場合には、各ナットをもう 1/4 回転ずつ締め付け、スリップしなくなるまでこの調整を繰り返す。ナットを締め付けすぎるとシャフトが破損するので注意すること。
モデル SR54, SR54-S, SR70, SR70-S | SR72 | |
クランクシャフトのナット | 1288 N∙m(131 kg.m=950 ft/lb) | 1627 N∙m(166 kg.m=1200 ft/lb) |
クランクピンのナット | 1288 N∙m(131 kg.m=950 ft/lb) | 1288 N∙m(131 kg.m=950 ft/lb) |
ヒンジボルト | 359 N∙m(359 kg.m=265 ft/lb) | 407 N∙m(359 kg.m=300 ft/lb) |
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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スプリングのワイヤが交差したり折れたりしていないか点検する(図 49)。スプリングのワイヤが交差したり折れたりしていると、ターフへの一定した穴あけができなくなる。
Note: エアレータには交換用のワイヤが付いています。ワイヤは消耗部品です。
前進方向の穴あけ間隔はトラクションユニットのギア比(又は油圧走行ペダルの設定位置)によって決まります。
Note: エンジン回転数を変化させただけでは穴あけ間隔は変化しません。
左右方向の穴あけ間隔はタインヘッドに取り付けたタインの間隔によって決まります。
水平な場所に駐車する(斜面は禁止)。
PTOを解除し、駐車ブレーキを掛ける。
エアレータのローラを床から 7.5-15 cm 浮かせる。ローラの下に支持ブロックを置く。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
運転席を離れる前に、エンジンを止め、キーを抜き取り、可動部が完全に停止したのを確認してください。
タインを外す。
保管用スタンドを取り付ける。
保管用スタンドが床につくまでゆっくりとエアレータを降下させる。
上リンクをエアレータのブラケットに固定しているピンを外す。外したピンはエアレータと共に保管する。
また、油圧式上部リンク付きのエアレータでは、油圧ホースと接続リンクをトラクションユニットから外す。油圧ホースにキャップをはめる。これらはエアレータと共に保管する。
PTO シャフトから安全シールドチェーンを外す。
ロック用カラーを後ろに引いてパワーシャフトを PTO シャフトから外す。
PTOシャフトを戻し、トラクションユニットから外す。
PTO シャフトが地面に落ちないように PTO 安全チェーンをエアレータに固定する。
下リンクアームをエアレータのブラケットに固定しているピンを外す。外したピンはエアレータと共に保管する。
平らな場所に駐車し、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止し、キーを抜き取り、可動部が完全に停止したのを確認する。
格納保管は、エアレータが沈んだり、倒れたりしないような固くて平らな場所で行ってください。
絶対に エアレータやその周囲で子供を遊ばせないでください。
エアレーションシーズンの終了後などエアレータを長期間にわたって格納保管する時には、以下の予防整備を行ってください:
機体や可動部にたまったごみやグリスをきれいに取り除く。
タインを取り外して洗う。保管期間中のサビの発生を防止するために、タインとタイン取り付け部にオイルを塗る。
フードをあけ、内部をきれいに清掃する。
全部のグリスアップポイントにグリスを注入する。
付属品の保管用スタンドにのせ、乾燥した固い床の上で保管する。
PTO クラッチのボルトを 2 回転ゆるめる。
破損防止のため、PTO の安全チェーンをエアレータの保管位置に接続する、または、PTO を外して、錆びないようにフードの中に保管する。
ローラを塗装し、他の塗装面に傷があればタッチアップ修理する。
擦り切れたり破損したりしたステッカーを貼り替える。
固くて平らな屋内で保管する。屋内保管を行う方がその後の保守整備の手間が少なくなり、機械の寿命を延ばし、や中古価値も高めることができる。屋内保管が無理な場合は、厚いシートで機体全体を覆い、しっかりと縛り付けて保管する。
Problem | Possible Cause | Corrective Action |
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スプリングが跳ねてヘッドを正常位置に引き戻せない。 |
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丸い穴にならない。 |
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タインの穴あけ動作が不規則。 |
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PTO クラッチのスリップがひどい。 |
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タインがターフをめくり上げる。 |
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エアレータータインが完全に貫通していない。 |
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タインが割れる。 |
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タインがヘッドにきちんと保持されない。 |
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マシンを上昇させるとタインに土が付いてくる。 |
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ヘッドが回転しない。 |
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トラクションユニットがエアレータをうまく持ち上げられない。 |
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油圧式上部リンクの動きがフワフワとスポンジのような感じ。(油圧をかけると短いスパンで出入りする) |
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運転音がうるさい、ノッキングする。 |
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油圧上部リンクのシリンダを一杯まで引き込めない(PTO シャフトがひっかかる)。 |
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搬送時にトラクションユニットを操縦するのが困難。 |
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キャンバブラケットの破損 |
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