整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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このマシンは回転刃を使用するリール式乗用芝刈り機であり、そのような業務に従事するプロのオペレータが運転操作することを前提として製造されています。この製品は、適切な管理を受けている芝生の刈り込みに使用することを主たる目的とするマシンです。このマシンは本来の目的から外れた使用をすると運転者本人や周囲の人間に危険な場合があります。
この説明書を読んで製品の運転方法や整備方法を十分に理解し、他人に迷惑の掛からない、適切で安全な方法でご使用ください。この製品を適切かつ安全に使用するのはお客様の責任です。
安全に関するヒント、トレーニング資料、アクセサリ情報、販売店の検索、製品の登録などの詳細については、 www.toro.com/en-gbをご覧ください。
整備について、また純正部品についてなど、分からないことはお気軽に弊社代理店またはカスタマーサービスにおたずねください。お問い合わせの際には、必ず製品のモデル番号とシリアル番号をお知らせください。図 1にモデル番号とシリアル番号を刻印した銘板の取り付け位置を示します。いまのうちに番号をメモしておきましょう。
Important: シリアル番号デカルについている QR コード(無い場合もあります)をモバイル機器でスキャンすると、製品保証、パーツその他の製品情報にアクセスできます。
この説明書では、危険についての注意を促すための警告記号(図 2)を使用しております。これらは死亡事故を含む重大な人身事故を防止するための注意ですから、必ずお守りください。
この他に2つの言葉で注意を促しています。重要 は製品の構造などについての注意点を、注はその他の注意点を表しています。
この製品は、関連するEU規制に適合しています。詳細については、DOC シート(規格適合証明書)をご覧ください。
このマシンは EN ISO 5395 適合製品です。
このマシンは手足を切断したり物をはね飛ばしたりする能力があります。
エンジンを始動する前に必ずこのオペレーターズマニュアルをお読みになり、内容をよく理解してください。
このマシンを運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。
マシンの可動部の近くには絶対に手足を近づけないでください。
ガードなどの安全保護機器が正しく機能していない時は、運転しないでください。
作業場所に、無用の大人、子供、ペットなどを近づけないでください。子供に運転させないでください。
エンジンを停止させ、キーを抜き取り、各部の動作が完全に停止したのを確認してから運転位置を離れる。調整、整備、洗浄、格納などは、マシンが十分に冷えてから行ってください。
間違った使い方や整備不良は人身事故などの原因となります。事故を防止するため、以下に示す安全上の注意や安全注意標識 のついている遵守事項は必ずお守りください 「注意」、「警告」、および「危険」 の記号は、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生する恐れがあります。
危険な部分の近くには、見やすい位置に安全ラベルや指示ラベルを貼付しています。破損したりはがれたりした場合は新しいラベルを貼付してください。 |
今後のためにすべての書類を安全な場所に保管してください。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
キー スイッチを使ってエンジンを制御し、特定の電気コンポーネントへの電力を供給する。
カッティングユニットドライブを使って、カッティングユニットを稼働または停止する (図 4)。
Note: 作業現場間でマシンを移動するときは、必ずカッティングユニット駆動スイッチをオフの位置にすること。
カッティングユニットの昇降は昇降コントロールスイッチで行う。(図 4).
エンジン回転数スイッチを使ってエンジン回転数を制御する。
エンジン回転数スイッチ (図 4) には、エンジン回転数を変更する2つのモードがある。
スイッチを瞬間的にタップすると、エンジン回転数が100 rpmずつ変化する。
スイッチを前方に押し続けると、エンジンがハイアイドルに変わる。
スイッチを後方に押し続けると、エンジンがローアイドルに変わる。
駐車ブレーキは前輪のみに作用するため、坂道での転がりを防止できない場合がある。マシンが意図せず動く可能性がある。
マシンを傾斜地に駐車しないこと。
駐車ブレーキを掛けるには、スイッチ上部にある小さなロック ボタンを後方にスライドさせ、スイッチを前方に押す (図 6)。
Note: 駐車ブレーキのアイコンがインフォセンターに表示される。
駐車ブレーキを解除するには、スイッチを後方に押す。
油圧トランスミッションはマシンにサービスブレーキ効果をもたらす。前進または後進のペダルを放すか、エンジン回転数を下げると、トランスミッションがサービスブレーキ効果を生み出し、対地速度が低下してマシンが減速または停止する。トランスミッションのブレーキ効果を高めるには、トランスミッションペダルをニュートラル位置に押し込む。サービスブレーキ効果があるのは前輪のみ。
サービスブレーキシステムは、駐車中のマシンの移動を防げない。マシンが意図せず動く可能性がある。
マシンを駐車するときは、駐車ブレーキをかけること。
サービスブレーキが損傷しているか効かなくなっている場合は、エンジンを停止し、駐車ブレーキをかけてキーを抜き、マシンの修理を依頼すること。
ステアリングホイールおよびコラムの調整は、マシンを平地に駐車している場合にのみ行うこと。
ペダルを足で押し下げると、ステアリングホイールの傾きを調整できるようになります。
運転しやすい位置にセットしたら、ペダルから足を離します(図 8)。
レバーを上に動かすとシートの前後位置を調整できる。レバーを放してシートを所定の位置にロックする (図 9)。
ハンドルを時計回りに回すとシートサスペンションの剛性が増し、反時計回りに回すと剛性が下がる。シートサスペンションがオペレーターの体重 (kg) に応じて調整されると、ダイヤルがそれを表示する。図 10を参照方。
シートの高さを段階的に調整するには、シートを手で持ち上げる。シートを下げるには、一度シートを最高高さまで持ち上げ、次いで最低高さまで下げ、それから手動でシートを希望の高さまで持ち上げる (図 11)。
ハンドルを外側に引くと背もたれの角度を調整できる。ハンドルを放してシート背もたれを所定の位置にロックする (図 12)。
燃料計はタンク内の燃料残量を示す (図 13)。
インフォセンターLCDディスプレイは、マシンの運転状態、故障診断など)の情報を表示します(図 16)。インフォセンターには初期画面とメイン情報画面があります。インフォセンターのどのボタンでも、押せば初期画面とメイン画面とをいつでも切り替えることができ、また、矢印ボタンで選択することによって、希望する項目の内容を確認することができます。
左ボタン, メニューアクセス/バックボタン:このボタンを押すと、インフォセンターのメニューが表示されます。メニュー表示中にこれを押せばメニューを終了します。
中央のボタン - このボタンを使ってメニューを下にスクロールする。これを使って、メイン情報画面から設定メニューにすばやくアクセスすることもできる。
右ボタン:右向き矢印が表示されたとき、その先にあるメニュー項目を見るために使用します。
Note: 各ボタンの機能はメニューの内容によって、変わります。各ボタンについて、その時の機能がアイコンで表示されます。
SERVICE DUE(定期整備時期です) | 定期整備時期であることを示します |
次の整備までの時間 | |
整備時間をリセット。 | |
エンジン回転数 (rpm) のステータス - 英語以外の言語でのインフォセンター表示 | |
エンジン回転数 (rpm) のステータス - 英語でのインフォセンター表示 | |
情報アイコン | |
静止再生を実施する必要があります。 | |
エアインテークヒーターが作動中。 | |
着席してください。 | |
駐車ブレーキが掛かっていることを確認する。 | |
ニュートラル | |
冷却水温度(°C または °F) | |
温度(高温) | |
不許可 | |
エンジンを掛ける。 | |
PTOが ON。 | |
エンジンを停止する。 | |
エンジン | |
キースイッチ | |
カッティングユニット下降中 | |
カッティングユニット上昇中 | |
CAN バス | |
インフォセンター | |
不良または故障 | |
中央 | |
右 | |
左 | |
電球 | |
TEC コントローラまたはコントロールワイヤハーネスからの出力 | |
スイッチ | |
スイッチを解除する必要があります | |
表示されているモードに切り換えてください | |
表示記号を組み合わせた文章が表示されます。以下に文章の例を示します. | |
マシンをニュートラルにセットしてください。 | |
エンジンの始動許可がおりません。 | |
エンジンをシャットダウンします | |
冷却液が過熱しています。 | |
DPFの粒子蓄積表示詳細は「保守」の章の「DPF フィルタの整備」を参照してください。 | |
リセットスタンバイ再生要求 | |
駐車またはリカバリ再生要求 | |
駐車またはリカバリ再生進行中 | |
排ガス高温警告 | |
NOx コントロール診断の不具合;管理棟に帰って Toro 正規代理店に連絡すること(ソフトウェアバージョン U 以降)。 | |
PTO が無効化されました | |
着席するか駐車ブレーキをかけてください. | |
制限付きリフトリバースがアクティブであることを示す。 |
アクセスには PIN の入力が必要です
インフォセンターのメニューにアクセスするには、メニュー画面が表示されているときにメニューアクセスボタンを押します。メインメニューが表示される。各メニューにおいてどのような内容が表示されるかは、以下の表をご覧ください。
メニュー項目 |
記述称 |
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Faults(不具合) |
最近に記録された不具合内容を見ることができます。サービスマニュアルに Faults メニューおよびその内容の詳細が解説されています。または弊社ディストリビュータにお問い合わせください。 |
Diagnostics(診断機能) |
マシンの現在の状態を表示します;どのコントロール装置がONになっており、どれがOFFになっているかが表示されますから、故障探究を手早く行うことができます。 |
整備 |
使用時間積算記録などの情報を見ることができます。 |
Settings(設定) |
インフォセンターの表示やマシンの設定を変更することができます。 |
About(マシンについて) |
モデル番号、シリアル番号、ソフトウェアのバージョンなどを確認することができます。 |
メニュー項目 |
記述称 |
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Hours(運転時間) |
マシン、エンジン、リール、およびPTOが使用されていた時間およびマシンが移動走行していた時間と定期整備までの時間が記録されており、これらを確認することができます |
Counts(回数) |
マシンが遭遇した多数のカウントをリストする |
DPF Regeneration(DPF の再生) |
DPF 再生の選択肢と DPF のサブメニュー |
バックラップ |
バックラップのオン/オフを切り替えるために使う |
Inhibit Regen(再生を行わない) |
リセット再生を制御するのに使用します |
Parked Regen(駐車再生) |
駐車再生を実施するのに使用します |
Last Regen(最近の再生) |
最後に行ったリセット再生、駐車再生、リカバリ再生からの経過時間を表示します |
Recover Regen(リカバリ再生) |
リカバリ再生を実施するのに使用します |
メニュー項目 |
記述称 |
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Units(単位) |
インフォセンターで使用する単位(ヤードポンド法またはメートル法)を選択できます |
Language(言語) |
インフォセンターの表示に使う言語を選択することができます* |
LCD Backlight(バックライト) |
LCD 表示の明るさを調整します |
LCD Contrast(コントラスト) |
LCD 表示のコントラストを調整します。 |
Protected Menus(保護項目) |
PIN コードを持つ権限のある人のみに、保護されたメニューへのアクセスを許可する。 |
保護設定 |
保護設定の内容を変更することができます。 |
後進時リフトの制限 |
後進時のリフト制限をオンまたはオフにする。全てのヘッドに適用される。 |
傾斜センサー搭載 |
マシン内で傾斜センサーが検出されたことを示す。 |
旋回 |
旋回モードをオンまたはオフにする。ワンタッチでの昇降制限。全てのヘッドに適用される。 |
アクセスには PIN の入力が必要です |
メニュー項目 |
記述称 |
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Model(モデル) |
マシンのモデル番号を表示します。 |
SN |
マシンのシリアル番号を表示します。 |
Machine Controller Revision(コントローラ改訂番号) |
マスターコントローラのソフトウェアの改訂番号を表示します。 |
インフォセンターの改定番号 |
インフォセンターのソフトウェアの改訂番号を表示します。 |
CAN Bus | マシン内部の通信状態を表示します。 |
アクセスには PIN の入力が必要です |
メニュー項目 |
記述称 |
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Engine Run(エンジン作動) |
エンジン動作関係メニューおよびその内容の詳細については、サービスマニュアルを参照するか、弊社ディストリビュータにお問い合わせください |
デッキを上げる |
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デッキを下げる |
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PTO |
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Traction(走行) |
インフォセンターの「設定」メニューで変更可能な動作設定項目があります。これらの設定を保護するには、Protected(パスワード保護)メニューを使います。
Note: 納品時のパスワードは、代理店にて設定しています。
Note: 出荷時に設定されている デフォルト PIN は 0000 または 1234 です。PIN を変更後、PIN を忘れてしまった場合には、弊社ディストリビュータにご相談ください。
MAIN(メイン)メニューから中央ボタンで下へスクロールしていくとSETTINGS(設定)メニューがありますから、ここで右ボタンを押します(図 17)。
SETTINGSメニューから中央ボタンで下へスクロールしていくとPROTECTED (保護)メニューがありますから、ここで右ボタンを押します(図 18A)。
パスワードを入力するには、中央ボタンを何度か押して最初の桁へ入力します。その後に右ボタンを押すと次の桁へ移動します(図 18B と図 18C)。これを繰り返して最後の桁まで入力を終えたら、もう一度右ボタンを押します。
中央ボタンを押して PIN コードを登録します(図 18D)。
インフォセンターの赤ランプが点灯するまで待ちます。
Note: インフォセンターが PIN コードを受け付けて保護メニューが開くと、画面右上の部分に PIN という表示が現れます。
Note: キーを OFF 位置にし、もう一度ONにすると、保護メニューがロックされます。
「保護メニュー」の設定内容を閲覧・変更することができます。「保護メニュー」にアクセスしたら、下へスクロールして「設定を保護」(Protect Settings)へ進みます。右ボタンを使って設定を変更します。Protect Settings(設定を保護)をOFFにすると、PIN コードを入力しなくても、保護メニューの内容を閲覧・変更することができるようになります。「設定を保護」をONにすると、保護されている内容は表示されなくなり、これらを閲覧・変更するには PIN コードの入力が必要となります。PIN コードを入力した時は、キースイッチをOFF にし、もう一度キーを ON にすると、このパスワードが記憶されます。
[保護されたメニュー] で、[設定の保護] まで下にスクロールし、次のいずれかを実行する。
PINコードを入力せずに設定を表示・変更するには、右側ボタンを使ってプロテクト設定を オフにする。
PIN コードを入力しないと「パスワード保護メニュー」を閲覧・設定変更できないようにするには、左ボタンで設定を ONに変更し、PIN コードを設定し、エンジン始動キーをOFF にしてからもう一度 ON にしてください。
仕様 | LT3340 |
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移動走行時の幅: | 157.5 cm |
刈り幅 | 76 cm~212 cm |
刈高 | 13 mm~76 mm |
長さ(フロントカッティングユニット込み) | 289 cm |
高さ | 168 cm(ROPSダウン時) |
216 cm(ROPSアップ時) | |
209 cm(キャブ付) | |
重量 (250 mm、6枚刃カッティングユニットを含む、燃料や付属品を除く) | 1427 kg(ROPS付き) |
1627 kg (キャブ付き) | |
エンジン | Yanmar 3TNV88C; 3,000 rpmで27.5 kw (37 hp) |
燃料タンク容量 | 60 L |
移動走行速度 | 25km/h |
刈込速度 | 11 km/h |
油圧システム容量 | 32 L |
エンジン速度 | 3000 rpm |
リール速度 | 1000 rpm |
Note: 仕様および設計は予告なく変更される場合があります。
トロが認定した各種のアタッチメントやアクセサリがそろっており、マシンの機能をさらに広げることができます。認定サービス ディーラーまたは認定Toroの正規代理店に問い合わせるか、承認されたすべての添付ファイルとアクセサリのリストについてはwww.toro.com/en-gbにアクセスしてください。
いつも最高の性能と安全性を維持するために、必ずToroの純正部品をご使用ください。他社の部品やアクセサリを御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。
子供やトレーニングを受けていない大人には、絶対に運転や整備をさせないでください。地域によってはマシンのオペレータに年齢制限を設けていることがありますのでご注意ください。オーナーは、オペレータ全員にトレーニングを受講させる責任があります。
安全な運転操作、各部の操作方法や安全標識などに十分慣れておきましょう。
運転席を離れる前に:
平らな場所に駐車する。
カッティングユニットを停止させ、下降させる。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
全ての動きが停止するのを待つ。
調整、整備、洗浄、格納などは、マシンが十分に冷えてから行ってください。
エンジンの緊急停止方法に慣れておきましょう。
ガードなどの安全保護機器が正しく機能していない時は、運転しないでください。
使用前に必ず、カッティングユニットの点検を行ってください。
これからマシンで作業する場所をよく確認し、マシンに巻き込まれそうなものはすべて取り除きましょう。
この製品は電磁場を発生させます。植込み型の電子医療機器を装着している方は、本製品を使用する前に専門家に相談してください。
燃料の取り扱いに際しては安全に特にご注意ください。燃料は引火性が高く、気化すると爆発する可能性があります。
燃料取り扱い前に、引火の原因になり得るタバコ、パイプなど、すべての火気を始末してください。
燃料の保管は必ず認可された容器で行ってください。
エンジン回転中などエンジンが高温の時には、燃料タンクのふたを開けたり給油したりしないでください。
締め切った場所では燃料の補給や抜き取りをしないでください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、マシンや燃料容器を保管・格納しないでください。
燃料がこぼれたら、エンジンを始動せずにマシンを別の場所に動かし、気化した燃料ガスが十分に拡散するまで引火の原因となるものを近づけないでください。
毎日の運転前に、に記載されている「使用ごと/毎日の典型整備」を行ってください。
60 L
Important: 超低イオウ軽油以外の燃料は使用しないでください。イオウ分の多い燃料は、DOC(排ガス酸化触媒)を劣化させ、運転トラブルを発生させ、エンジンの各機器の寿命を縮めます。以下の注意を守らないと、エンジンを破損させる場合があります。
絶対に、ディーゼル燃料の代わりに灯油やガソリンを使わないでください。
絶対に、灯油やガソリンをディーゼル燃料に混入しないでください。
絶対に、内面に亜鉛メッキされている容器で燃料を保管しないでください。
燃料用添加剤を使用しないでください。
セタン値: 45 以上
イオウ含有率 超低イオウ(<15ppm)
ディーゼル燃料の仕様 | 地域 |
ASTM D975 | USA |
No. 1-D S15 | |
No. 2-D S15 | |
EN 590 | EU 諸国 |
ISO 8217 DMX | 米国外 |
JIS K2204 Grade No. 2 | 日本 |
KSM-2610 | 大韓民国 |
不純物のない新しい軽油またはバイオディーゼル燃料を使用してください。
燃料の劣化を避けるため、180日以内に使いきれる程度の量を購入するようにしてください。
気温が -7℃ 以上では夏用燃料(2号軽油)を使用しますが、気温が -7℃ 以下の季節には冬用燃料(1号軽油または1号と2号の混合)を使用してください。
Note: 低温下で冬用ディーゼル燃料を使うと、発火点や流動点が下がってエンジンが始動しやすくなるばかりでなく、燃料の成分分離(ワックス状物質の沈殿)によるフィルタの目詰まりを防止できるなどの利点があります。気温が -7° 以上の季節には夏用燃料を使用する方が、燃料ポンプの寿命を延ばします。
このマシンはバイオディーゼル燃料を混合したB20燃料(バイオディーゼル燃料が20%、通常軽油が80%)を使用することができます。
イオウ含有率 超低イオウ(<15ppm)
バイオディーゼル燃料の仕様: ASTM D6751 または EN14214
ブレンド燃料の仕様:ASTM D975、EN590 または JIS K2204
Important: ただし、混合されている軽油のイオウ含有量は極低レベルである必要があります。
以下の注意を守ってお使いください。
着色したターフを汚す可能性があります。
寒い地方ではB5(バイオディーゼル燃料が5%)またはそれ以下の製品を使用すること。
時間経過による劣化がありうるので、シール部分、ホース、ガスケットなど燃料に直接接する部分をまめに点検すること。
バイオディーゼル燃料に切り換えた後に燃料フィルタが詰まる場合がある。
詳細については弊社代理店におたずねください。
平らな場所に駐車し、カッティングユニットを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
燃料タンクの補給口付近をよごれのないウェスできれいにぬぐう。
燃料タンクのキャップ(図 19)を取る。
レベルがフィラーネックの底部から25 mm下に来るまでタンクを給油する。
燃料補給後は、燃料タンクのキャップを取りつけて十分に締め付ける。
Note: 可能であれば、作業後に毎回燃料を補給しておくようにしてください。これにより燃料タンク内の結露を少なくすることができます。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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エンジンを停止して、前後進トラクションペダルを可動域の全範囲にわたって操作し、機構が自由にニュートラル位置に戻ることを確認する。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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着席し、エンジンを始動する。
カッティングユニットを床面まで降下させる。
カッティングユニット駆動スイッチを前進カット位置に設定する。
運転席から立ち上がって、0.5~1秒以内にカッティング ユニットが停止することをチェックする。
カッティングユニット駆動スイッチを逆の位置にして、上記の手順1から4を繰り返す。
エンジンを停止する。
カッティングユニット駆動スイッチをオフの位置に設定し、イグニッションキーを予熱運転位置に回す。PTOアイコンはインフォセンターに表示されない。
カッティングユニット駆動スイッチを前進カット位置に設定する。PTOアイコンが表示されるが、イグニッション キーをSTART位置まで回してもエンジンは始動しない。
カッティングユニット駆動スイッチを後進位置に設定する。PTO アイコンが表示されるが、イグニッション キーを始動位置まで回してもエンジンは始動しない。
エンジンを停止する。
駐車ブレーキを掛ける。
イグニッションキースイッチを予熱運転位置まで回す。駐車ブレーキスイッチが点灯し、駐車ブレーキアイコンがインフォセンターに表示される。
パーキングブレーキを解除する。駐車ブレーキライトとアイコンが消える。イグニッション キーをSTART位置まで回してもエンジンは始動しない。
駐車ブレーキをかけて、運転席に座り、エンジンを始動する。
駐車ブレーキを解除する。
運転席から立ち上がってエンジンが止まっているかチェックする。
Important: 周囲に障害物がないことを十分確認してから、ニュートラルインターロックスイッチをチェックする際にエンジンが始動しないことをチェックする。
エンジンを停止する。
走行ペダル(前進・後退)から足を離す。
イグニッションキースイッチを予熱運転位置まで回す。トランスミッションニュートラルアイコンがインフォセンターに表示される。
走行ペダルを前後方向に軽く踏み込み、インフォセンターにトランスミッションニュートラルアイコンが表示されないことをチェックする。
オーナーやオペレータは自分自身や他の安全に責任があり、オペレータやユーザーの注意によって物損事故や人身事故を防止することができます。
作業にふさわしい服装をし、安全めがね、長ズボン、頑丈で滑りにくい安全な靴、および聴覚保護具を着用してください。長い髪は束ねてください。ゆるい装飾品やだぶついた服は身に着けないでください。
疲れている時、病気の時、アルコールや薬物を摂取した時は運転しないでください。
このマシンを運転する時は常に十分な注意を払ってください。運転中は運転操作に集中してください;注意散漫は事故の大きな原因となります。
エンジンを掛ける前に、全部の駆動装置がニュートラルであること、駐車ブレーキが掛かっていることを確認し、運転席に着席してください。
人を乗せないでください。また、作業中は周囲から人、特に子供を十分に遠ざけてください。
運転は、穴や障害物を確認できる十分な照明のもとで行ってください。
ぬれた芝の刈り込みは避けてください。接地力が落ちてスリップする危険が高くなります。
カッティングユニットに手足を近づけないでください。
バックするときには、足元と後方の安全に十分な注意を払ってください。
見通しの悪い曲がり角や、茂み、立ち木などの障害物の近くでは安全に十分注意してください。
刈り込み中以外は必ずカッティングユニットを止めておいてください。
旋回するときや道路や歩道を横切るときなどは、減速し周囲に十分な注意を払ってください。常に道を譲る心掛けを。
エンジンは換気の十分確保された場所で運転してください。排気ガスには致死性ガスである一酸化炭素が含まれています。
エンジンの掛かっているマシンからは離れないでください。
運転席を離れる前に:
平らな場所に駐車する。
カッティングユニットを停止させ、下降させる。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
全ての動きが停止するのを待つ。
調整、整備、洗浄、格納などは、マシンが十分に冷えてから行ってください。
マシンの運転は十分な視界の確保ができる適切な天候条件のもとで行ってください。落雷の危険がある時には運転しないでください。
クルーズコントロール(が装備されている場合)は、広く、平坦で障害物のない場所で、マシンが一定の速度で連続走行できる場合にのみ使用してください。
POPS 構成物は一切マシンから外さないでください。
必ずシートベルトを着用し、緊急時にはシートベルトを迅速に外せるよう練習しておいてください。
運転時には必ずシートベルトを着用してください。
頭上の障害物に注意し、これらに衝突しないように注意してください。
ROPS自体に損傷がないか、また、取り付け金具がゆるんでいないか、定期的に十分に点検を行い、万一の際に確実に役立つようにしておいてください。
ROPS が破損した場合はすべて新しいものに交換してください。修理したり改造しての使用はしないでください。
ROPSは立てた状態にセットし、必ずシートベルトと共にお使いください。
ROPS(横転保護バー)はマシンと一体で使用する重要な安全装置です。運転するときには必ずROPS(横転保護バー)を運転位置に立て、シートベルトを着用してください。
どうしても必要なわずかの時間以外には ROPS を降ろさないでください。。ROPS を下げた状態で乗車する時にはシートベルトをしないでください。
ROPS を折りたたんでしまうと、転倒時に安全保護ができなくなることを十分認識してください。
作業場所を必ず事前に確認してください。法面、段差、水などがある現場では、必ず ROPS を立てて運転してください。
斜面はスリップや転倒などを起こしやすく、これらは重大な人身事故につながります。斜面での安全運転はオペレータの責任です。どんな斜面であっても、通常以上に十分な注意が必要です。
斜面については、実地の測定を含めてオペレータ自身が調査を行い、安全に作業ができるかどうかを判断してください。この調査においては、常識を十分に働かせてください。
以下に挙げる、斜面で運転する場合の安全上の注意を必ず読んで内容をしっかり理解してください。実際に運転する前に、現場の状態をよく観察し、その日その場所でこのマシンで安全に作業ができるかどうかを判断してください。同じ斜面上であっても、地表面の条件が変われば運転条件が変わります。
斜面での発進・停止・旋回は避けてください。急に方向を変えたり急な加速やブレーキ操作をしないでください。旋回は速度を落としてゆっくりと行ってください。
走行、ステアリング、安定性などに疑問がある場合には運転しないでください。
隠れた穴、わだち、盛り上がり、石などの見えない障害は、取り除く、目印を付けるなどして警戒してください。深い芝生に隠れて障害物が見えないことがあります。不整地ではマシンが転倒する可能性があります。
ぬれ芝、急斜面など滑りやすい場所で運転すると滑って制御できなくなる危険があります。
段差、溝、盛り土、水などの近では安全に十二分の注意を払ってください。万一車輪が段差や溝に落ちたり、地面が崩れたりすると、マシンが瞬時に転倒し、非常に危険です。必ず安全距離を確保してください。
斜面に入る前に、安全の判断をしてください。乗用の刈り込みマシンで斜面を刈り込むことに危険が感じられる場合は歩行型のマシンをお使いください。
斜面では可能なかぎりカッティングユニットを地表面まで下げておいてください。斜面上でカッティングユニットを上昇させるとマシンが不安定になる恐れがあります。
セーフティインターロックスイッチが外れたり破損したりすると、マシンが予期せぬ動作をし、人身傷害の原因となる可能性がある。
インタロックスイッチをいたずらしないこと。
作業前にインタロックスイッチの動作を点検し、不具合があれば作業前に交換修理すること。
Important: オペレータ在籍制御が損傷しているか磨耗している場合は、マシンを操作しないこと。損傷または磨耗した部品を必ず交換し、マシンを操作する前にオペレータ在席制御が正しく機能することをチェックする。
前後進ペダルがニュートラル位置、カッティングユニット駆動スイッチがオフ位置、駐車ブレーキがかかっているときだけエンジンを始動できる。
Note: カッティングユニット駆動スイッチがオフのときのみエンジンを始動できる。
エンジンを始動したら、駐車ブレーキを解除した状態で運転席に座ってエンジンを回す必要がある。
駐車ブレーキをかけずに運転席から離れると、エンジンが停止する。
カッティングユニットを駆動するには、オペレーターシートに座る必要がある。1秒以上シートから立ち上がると、スイッチが作動し、カッティング ユニットの駆動が解除される。
カッティング ユニットをリセットするには、座席に座り、カッティング ユニット駆動スイッチを一旦オフの位置にしてから、スイッチをオンの位置にする。
Note: 通常の作業中にシートから短時間浮き上がっても、カッティングユニットへの駆動には影響しない。
転倒事故の際の負傷や死亡を防止するために: ROPS は必ず立てた位置にロックしておき、運転時にはシートベルトを着用すること。
また、運転席がラッチで固定されていることを確認すること。
ROPS を下げると横転に対する保護効果はなくなる。
不整地や斜面を走行する時には、必ずROPS(横転保護バー)を立てておくこと。
どうしても必要な時以外には ROPS を下げないこと。
ROPS を下げて乗車しているときにはシートベルトを着用しないこと。
運転はゆっくり慎重におこなうこと。
頭上の障害物がなくなったら直ちに ROPS を立てること。
頭上の安全(木の枝、門、電線など)に注意し、これらにマシンや頭をぶつけないように注意すること。
Important: ROPS を立てて乗車するときには必ずシートベルトを着用してください。ROPS を下げて乗る時は、シートベルトを締めないでください。
Important: 初めてエンジンを始動する場合、燃料不足でエンジンが停止した場合、または燃料システムのメンテナンスを行った場合は、エンジンを始動する前に燃料システムのエア抜きを行うこと。燃料系統からのエア抜きを参照方。
Important: このマシンにはエンジン始動ロックアウトが装備されている。オペレータの在籍制御についてを参照方。
駐車ブレーキを掛け、走行ペダルをニュートラル位置に移動し、カッティングユニットの駆動スイッチが確実にオフの位置にあるようにする。
キーをインテークヒーター/ランポジションまで回す。
Note: 予熱インジケーターのアイコンがインフォセンターに表示される。予熱インジケーターのアイコンが表示されなくなるまで待つ。
キースイッチを始動位置に回す。
エンジンが始動したら、キーをインテークヒーター/ランポジションで放す。
Important: 但し 15 秒間以上のクランキングはしないこと。
エンジンが温まるまで、低速で暖機運転する。
Important: 高負荷で運転した後は、エンジンを停止させる前に5 分間程度のアイドリング時間をとってください。こうすることにより、エンジン停止前にターボチャージャの温度を下げることができます。エンジンをアイドリングしないと、ターボチャージャーが損傷する場合がある。
走行ペダルをニュートラル位置に戻し、カッティングユニット駆動スイッチをオフにし、駐車ブレーキをかけて、カッティングユニットを下げる。
エンジン回転数がローアイドルになるまで、エンジン回転数スイッチを押す。
エンジンを少なくとも5分間は暖気運転する。
キーをシャットオフ(停止)位置まで回す(図 25)。
運転席を離れる前にキーを抜くこと。
カッティングユニットから出る刈草をできるだけ多く地面に排出されるように、後部のグラスディフレクターをできるだけ低く調整する(図 26)。
Note: 後部グラスディフレクターは常に正しい位置に設置すること。
インジケーターリングで示されるように、全てのカッティングユニットが同じHOCに設定されていると、中央のカッティングユニットが左右のカッティングユニットに比べて高い刈り取り仕上げを生み出すことに気づくかもしれません。マシンは中央のカッティングユニットを引き、左右のカッティングユニットは押されます。これは、地面に対するカッティングユニットの角度に影響します。この効果によるHOCの変化量は地形にも影響されますが、中央のカッティングユニットのHOC表示リングを左右のカッティングユニットの設定よりも低く設定すると、満足のいく結果が得られます。
3つの昇降コントロールスイッチを使って、カッティングユニットを個別に昇降させる。
カッティングユニット駆動スイッチを正転位置まで押す。
昇降コントロールスイッチを前方に押して放す。
Note: カッティングユニットは地面から約150 mmの高さで作動する。カッティングユニットは「フロート」モードで、地面の輪郭に従う。
Note: 昇降コントロールスイッチを放すと、自動的にニュートラル位置に戻る。
昇降コントロールスイッチを引いたままにする。
カッティングユニットが必要な高さになったら、昇降コントロールスイッチを放す。
Note: 昇降コントロールスイッチは、スイッチを放すと自動的にニュートラル位置に戻り、カッティングユニットアームが油圧で所定の位置にロックされる。
Note: 前進時の上昇制限機能はデフォルトで有効になっている。
前進中に、昇降コントロールスイッチを一瞬引く。
Note: カッティングユニットが停止し、地面から約150 mm上昇する。
上昇制限機能は、カッティングユニットが下降して動作しているときは停止する。
Note: 後進時にカッティングユニットを自動的に上昇させるには、インフォセンターで上昇制限機能を有効にする必要がある。
上昇制限機能が有効になっている場合、マシンを後退させると、全てのカッティングユニットが上昇制限位置まで上がる。
Note: カッティングユニットは地面から約150 mm上昇する。
Important: カッティングユニットは、上昇制限を使ってマシンを後進さている間も動作を続ける。
マシンを再び前進させると、カッティングユニットはフロート位置まで下がる。
Note: インフォセンターの設定メニューで、中央ユニットの昇降コントロールスイッチのターンアラウンド機能を有効にする必要がある。
中央のカッティングユニットの昇降コントロールスイッチを瞬間的に引くと、全てのカッティングユニットが上昇制限位置まで上がる。
中央のカッティングユニットの昇降コントロールスイッチを瞬間的に押すと、全てのカッティングユニットがフロート位置まで下がる。
Note: インフォセンターの設定メニューでカッティングユニットの自動上昇制限機能を有効にする。
手動上昇制限は3つの昇降コントロールスイッを使い、インフォセンターの自動上昇制限設定に関わらず常に使用できる。
カッティングユニットの自動上昇制限機能が有効になっている場合、マシンを後退させると、カッティングユニットが自動的に上昇制限位置まで上がる。
マシンを前進させると、カッティングユニットはフロート位置まで下がる。
カッティングユニットを上昇制限位置まで上げるには、昇降コントロールスイッチを一時的に引く。
Note: カッティングユニットの駆動は直ちに解除され、カッティングユニットは地上から約150 mmまで上昇する。
自動上昇制限は、カッティングユニットが下降して回転している状態で動作する。
カッティングユニットの駆動は、運転席に座っているときにのみ作動する。オペレーター在席スイッチの確認を参照方。
カッティングユニットの駆動スイッチ上部を図 28正転位置まで押す。
カッティングユニット駆動スイッチ下部を図 28逆転位置まで押す。
カッティングユニット駆動スイッチを図 28中央位置まで押す。
カッティングユニット駆動スイッチを正転位置まで押す。昇降コントロールスイッチを下降位置まで押す。カッティングユニットは地面から約150 mmの高さで作動する。
可変油圧重量移動システムは、芝生表面でのタイヤのグリップを向上させ、空転を防ぐ。
カッティングユニットの昇降システムからの油圧によって持ち上げ力が発生し、地面に対するカッティングユニットの重量が軽減され、その重量が後方のタイヤに伝達される。これを重量移動と呼んでいる。
Note: 使用条件に合わせて重量移動量を調整する。
カッティングユニットを手で決して回転そうとしないこと。油圧システムの残圧により、詰まりを解除したときにカッティングユニットが急に回転し、重大な傷害を引き起こす可能性がある。
常に保護手袋を着用し、適切な頑丈な木製の器具を使うこと。
木製の器具がブレードの間を通ってシリンダーまで入り込み、詰まりを解除するための十分な距離と梃子の作用を使えるのに十分な長さがあるものを使う。
平らな場所に駐車する。
走行ペダルをニュートラル位置に戻し、駐車ブレーキをかけて、カッティングユニットを停止する。
カッティングユニットを地面まで下げるか、搬送位置にしっかりとロックする。
エンジンを止め、キーを抜き取り、可動部が完全に停止したのを確認する。
蓄えられたエネルギー装置をすべて解放する。
全ての可動部品が静止しているかチェックする。
目的に見合った頑丈な木製の器具を使って、詰まりを取り除く。木製器具がカッティングユニット内で適切にサポートされていることを確認し、損傷を防ぐために過度の力の使用を避ける。
エンジンを始動する前に、カッティングユニットから木製器具を取り外すこと。
必要に応じてカッティングユニットを修理または調整する。
実際に芝刈りを始める前に、安全な場所で運転操作に十分慣れておいてください。エンジンの始動と停止、前進走行と後退走行、カッティングユニットを下げたり上げたり、カッティング ユニットを作動したり解除したりする。マシンに慣れてきたら、坂道の上り下りを練習してみる。
マシンの運転中に状態を警告するアイコンがインフォセンターに表示された場合は、マシンを直ちに停止し、問題を解決すること。次の表には、表示されるアイコンの例が含まれている:
アイコン |
状態 |
---|---|
冷却液が過熱しています。 |
|
エンジンを停止する。 |
|
静止再生を実施する必要があります。 |
|
PTO が無効化されました |
|
DPF灰の蓄積。 |
|
NOx制御診断異常 |
高品質の刈り取りを維持するには、カッティングユニットの回転数をできるだけ高く保つ。これには高いエンジン回転数が必要。
芝草のライに逆らう方向で刈り込むと、ベストの刈り上がりになります。この効果を利用するには、刈り取りごとに交互に刈り方向を変える。
急旋回を避け、隣接するカッティングユニット間の重なり部分に刈り残しの芝生が残らないように注意する。
前進速度が速すぎると刈り取り品質が低下する。常に刈り取り品質と必要なカッティング速度とのバランスをとり、それに応じて前進速度を設定する。
エンジンを無理に動かさないこと。エンジンが重くなり始めた場合は、前進速度を下げるか、刈り高さを上げること。カッティングユニットの刃を鋭利に保つ。
Important: マシンを運転中、道路脇の縁石などの障害物を乗り越えるときは注意すること。タイヤ、ホイール、ステアリングシステムの損傷を防ぐため、障害物を乗り越える際は常に低速で走行すること。タイヤが推奨空気圧でいつも満たされているようにする。
草のない場所を横切ってマシンを走行させるときは、必ずカッティングユニットの駆動を解除すること。芝刈り中は草が刃先を潤滑してくれる。芝刈りを行っていないときにカッティングユニットを作動させると過剰な熱が蓄積し、その結果、急速な摩耗が発生する。このため、芝生の薄い場所や芝生が乾いているときは、刈り込み速度を下げること。狭い所を走行するときは、マシンやカッティングユニットを誤って損傷しないように注意すること。
草の排出を最適化するために、状況が許せば後部のローラー スクレーパーを取り外すこと。
ローラーに泥や草がたまり始めた場合は、スクレーパーを取り付けること。スクレーパーワイヤーを取り付けるときは、適正な張力にすること。
平らな場所に駐車する。
カッティングユニットを停止させ、下降させる。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
全ての動きが停止するのを待つ。
調整、整備、洗浄、格納などは、マシンが十分に冷えてから行ってください。
火災防止のために、カッティングユニット、駆動部、マフラー、冷却スクリーン、エンジンルームに刈りかすごみが溜まっていないことを確認する。オイルや燃料がこぼれた場合はふき取ってください。
移動走行時など、刈り込みなどの作業をしていない時には、アタッチメントの駆動を解除しておいてください。
必要に応じてシートベルトの清掃と整備を行ってください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、マシンや燃料容器を保管・格納しないでください。
マシンをトレーラやトラックに積み込む際には、マシンと同じ幅のある歩み板を使用してください。
車体が落下しないように確実に固定してください。
牽引車両が両方の車両の合計重量を制御できるようにする。仕様を参照方。
できれば、マシンを牽引する前にカッティングユニットを上げてラッチを掛けること。
駐車ブレーキをかけて、牽引車の車輪に輪止めをかける。
マシンの前輪に輪止めをかける。
プラットフォームを前方に上げる。プラットフォームを上げるを参照方。
プラットフォームサポートレールに保管されている12 x 40 mmのボルト2本と12 mmのワッシャー 2個を取り外す (図 31)。
マシンの前部牽引リングと牽引車両の間に剛性のある牽引バーを接続する (図 32)。
Note: 必要に応じて、マシンの後部牽引リングを使って隙間ができるようにマシンを位置決めし、前部牽引リングを使ってマシンを牽引する。
右側の前輪モーターブレーキアセンブリの六角プラグを取り外す (図 33)。
モーターエンドプレートの中央の穴に12 x 40 mmのボルトと12 mmのワッシャー を取り付ける (図 34)。
ブレーキが解放されるまで、ブレーキピストンのネジ穴のボルトを締める(図 34)。
マシンの左側のブレーキについても、上記の手順6~8を繰り返す。
8 mmの六角レンチを使って、トランスミッションポンプリリーフバルブの2つのソケットヘッドプラグを反時計回りに3回転させる (図 35)。
Important: 牽引中は手動でマシンを操縦する必要がある。エンジンが停止すると油圧によるステアリングアシストがなくなるため、マシンのステアリングが重く感じられる。
プラットフォームを下げてラッチを掛ける。プラットフォームを下げるを参照方。
タイヤの輪止めを取り外す
Important: 3~5 km/hを超える速度でマシンを3分以上牽引しないこと。そうすると、トランスミッションの内部損傷が発生する可能性がある。
マシンを牽引するには、フロント牽引リングを使う。
マシンを低速で短い距離を3分以上牽引しない。
前輪に輪止め掛ける。
プラットフォームを前方に上げる。プラットフォームを上げるを参照方。
8 mmの六角レンチを使って、トランスミッションポンプリリーフバルブの2つのソケットヘッドプラグを時計回りに3回転させる (図 36)。
ソケットヘッドプラグを81 N·m (8.75 kg・m) のトルクで締め付ける。
モーターエンドプレートの中央の穴から12 x 40 mmのボルトと12 mmのワッシャー を取り外す (図 37)。
六角プラグをモーターのエンドプレートに取り付ける (図 38)。
マシンの反対側のブレーキについても、上記の手順1~2を繰り返す。
タイヤの輪止めを取り外す。
牽引バーを取り外す。
Note: トランスミッションとブレーキは作動する準備ができている。
12 x 40 mmのボルト2本と12 mmのワッシャー 2個をプラットフォームサポートレールに保管する (図 38)。
プラットフォームを下げる。プラットフォームを下げるを参照方。
牽引車から切り離す。
マシンのブレーキ動作をチェックする。
ブレーキシステムが正常に作動しない状態でマシンを操作すると、マシンのコントロールを失い、自身や周囲の人に重傷を負わせる可能性がある。
マシンを使う前に、ブレーキシステムが正しく動作するようにする。マシンを低速で運転しながら初期点検を行う。ブレーキシステムが損傷したり切断された状態でマシンを運転しないこと。
www.toro.com/en-gbにアクセスして、ホームページのマニュアルリンクから自分のマシンを検索し、電気回路図または油圧回路図の無料コピーをダウンロードする。
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
運転席を離れる前に:
平らな場所に駐車する。
カッティングユニットを停止させ、下降させる。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
全ての動きが停止するのを待つ。
調整、整備、洗浄、格納などは、マシンが十分に冷えてから行ってください。
目の保護具、長ズボン、丈夫で滑りにくい履物を含む適切な服装を着用してください。手足、衣服、装飾品、頭部(長髪)を可動部に近づけないでください。
保守作業は、各部が十分冷えてから行ってください。
可能な限り、エンジンを回転させながらの整備はしないでください。可動部に近づかない。
エンジンは換気の十分確保された場所で運転してください。排気ガスには致死性ガスである一酸化炭素が含まれています。
マシンの下で作業する場合には、必ずジャッキスタンドでマシンを確実に支えてください。
機器類を取り外すとき、スプリングなどの力が掛かっている場合があります。
マシン各部が良好な状態にあり、ボルトナット類が十分にしまっているか常に点検してください。
読めなくなったデカルは貼り替えてください。
マシンの性能を完全に引き出し、かつ安全にお使いいただくために、交換部品は純正品をお使いください。他社の部品を御使用になると危険な場合があり、製品保証を受けられなくなる場合がありますのでおやめください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用開始後最初の 1 時間 |
|
使用開始後最初の 10 時間 |
|
使用開始後最初の 50 時間 |
|
使用するごとまたは毎日 |
|
50運転時間ごと |
|
250運転時間ごと |
|
500運転時間ごと |
|
1000運転時間ごと |
|
1500運転時間ごと |
|
3000運転時間ごと |
|
2年ごと |
|
このページをコピーして使ってください。
点検項目 | 第 週 | ||||||
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月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | |
エンジンオイルの量を点検する。 | |||||||
エアフィルターの詰まりインジケーターをチェックする。 | |||||||
燃料水分離器から水を排出する。 | |||||||
オイル漏れなど。 | |||||||
冷却系統を点検する。 | |||||||
スクリーンとラジエーター/オイルクーラーからゴミを取り除く。 | |||||||
ベアリング、ブッシュ、ピボットポイントにグリースを塗る。2 | |||||||
タイヤ空気圧を点検する。 | |||||||
油圧オイルの量を点検する。 | |||||||
油圧ラインとホースの点検する。 | |||||||
マシンの留め具をチェックする。 | |||||||
カッティングユニットをチェックする。 | |||||||
リールとベッドナイフの調整状態をチェックする。 | |||||||
刈高の調整の点検する。 | |||||||
シートベルトを点検する。 | |||||||
走行ペダルの動作をチェックする。 | |||||||
計器類の動作を確認する。 | |||||||
エンジンからの異常音がないか点検する。1 | |||||||
インタロックスイッチの動作を点検してください。 | |||||||
ブレーキの動作を確認する。 | |||||||
運転操作時の異常音 | |||||||
マシンを洗浄する。2 | |||||||
塗装傷のタッチアップを行う。 | |||||||
1. 始動困難、大量の煙、咳き込むような走りなどが見られる場合はグロープラグと噴射ノズルを点検する。 |
|||||||
2. 記載されている間隔に関係なく、清掃後はすぐにマシンにグリースを塗る。 |
|||||||
Important: エンジンの整備に関しての詳細は、付属のエンジンマニュアルを参照してください。 |
点検担当者名: | ||
内容 | 日付 | 記事 |
1 | ||
2 | ||
3 | ||
4 | ||
5 | ||
6 |
プラットフォームのラッチを外した状態でマシンを運転すると、マシンのコントロールを失い、自身や周囲の人に重傷を負わせる可能性がある。
オペレータープラットフォームのラッチ機構が完全に嵌合し、良好に機能していることを最初に確認することなく、決してマシンを操作しないこと。
収納コンパートメントの底部にある穴をシャーシブラケットの穴に合わせる。
ノブと3個とのワッシャー3個を使って、収納コンパートメントをマシンに組み立てる (図 46)。
収納コンパートメンのドアを閉める。
Note: マシンを持ち上げるときは、ジャッキスタンドを使って支えてること。
マシン式や油圧式のジャッキが外れると重大な人身事故が発生する。
マシンをジャッキアップしたら、必ずジャッキスタンドで支えること。
フロント - フロントアームマウントの下
リア - リアアクスルのアクスルチューブ
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
50運転時間ごと |
|
Important: リストの保守間隔に関係なく、洗浄後はすぐにベアリング、ブッシュ、ピボットポイントを潤滑する。
グリスの種類:リチウム系2号グリス
刈り高さ調整器にはグリース用ポンプ1つを使い、他のすべてのグリース箇所にはグリース用ポンプ3つを使う。
グリース継手位置は図 48を参照方。
破損しているグリスフィッティングは交換してください。
エンジンオイルの点検や補充は、エンジンを止めて行ってください。
エンジンのガバナの設定を変えたり、エンジンの回転数を上げすぎたりしないでください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
フードを開ける。
エアフィルターの詰まりインジケーターをチェックする(図 49).。
Important: インジケーターが赤の場合は、一次エアフィルターを検査し、汚れたり損傷している場合は交換する。一次エアフィルターの交換を参照方。
フィルターの詰まりインジケーターが赤色でない場合は、フードを閉じる。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
500運転時間ごと |
|
エアクリーナ本体にリーク原因となる傷がないか点検してください。エアクリーナー本体が損傷している場合は交換すること。吸気部全体について、リーク、破損、ホースのゆるみなどを点検してください。
Note: フィルターの詰まりインジケーター (図 49) が赤色になったら、一次エア フィルターを交換する。エアフィルターを頻繁に交換すると、フィルターを取り外したときにエンジン内に汚れが混入する可能性が高くなる。
Important: 本体とカバーが正しく、しっかりと密着しているのを確認してください。
エアフィルター カバーを取り外す前に、低圧空気 (40 psiの清潔で乾燥した空気) を使って、フィルターハウジングの外側に溜まった大量のゴミを除去する。
Note: このエア洗浄により、フィルタを外した時にほこりが舞い上がってエンジン部へ入り込むのを防止することができる。
Important: 高圧のエアは使用しないこと。異物がフィルタを通ってエンジン部へ吹き込まれる恐れがある。
ボディーからカバーを外す。
一次エアフィルタを取り外す(図 50)。
Important: フィルターエレメントが損傷する可能性があるため、使用済みのエレメントを洗浄して再利用しないこと。
新しいフィルタに傷がついていないかを点検する。特にフィルタとボディーの密着部に注意する。
Important: 破損しているフ ィルタは使用しない。
フィルタをボディー内部にしっかり取り付ける。エレメントの外側のリムをしっかり押さえて確実にボ ディーに密着させる。
Important: フィルタの真ん中の柔らかい部分を持たないこと。
エアフィルターカバーのゴミ排出口を清掃する。ゴム製のアウトレットバルブをカバーから取り外し、バルブの空洞を清掃し、アウトレットバルブを再度エアフィルターカバーに取り付ける。
ゴミ排出口エアフィルターカバーを端から見て5時から7時の方向に合わせてハウジングに組み付け、カバーを固定する。
エアクリーナーホースの状態をチェックする。
エアフィルタには、メインのエレメントを交換している間に内部に異物が侵入しないように、一次フィルタの内部に安全フィルタを入れてあります。
安全フィルターを交換する。決して洗浄しないこと。
Important: 安全フィルタは絶対に洗わないでください。安全フィルタが汚れている場合には、1次フィルタが破損しています。その場合には両方のフィルタを交換してください。
以下の条件を満たす、低灰分(low-ash)の高品質エンジンオイルを使用してください:
API 規格: CJ-4 またはそれ以上
ACEA 規格: E6
JASO 規格:DH-2
Important: API CJ-4 以上、ACEA E6 または JASO DH-2 のオイルを使用しないと DPF が詰まってエンジンを破損します。
以下の粘度のエンジンオイルを使用してください:
推奨オイル:SAE 15W-40(-18℃(0°F)
他に使用可能なオイル:SAE 10W-30 または 5W-30(全温度帯)
Toro のプレミアムエンジンオイル(15W-40 または 10W-30)を代理店にてお求めいただくことができます。パーツカタログでパーツ番号をご確認ください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
Important: エンジンオイルの量は毎日点検してください。エンジンオイルレベルがレベルゲージのフルマークを超えている場合、エンジンオイルが燃料で希釈されている可能性があります。エンジンオイルのレベルがフルマークを超えている場合は、エンジンオイルを交換してください。
エンジンオイルを点検する最もよいタイミングは、その日の仕事を始める直前、エンジンがまだ冷えているうちです。既にエンジンを始動してしまった場合には、一旦エンジンを停止し、オイルが戻ってくるまで約 10 分間程度待ってください。油量がディップスティックのADDマークにある場合は、FULLマークまで補給してください。オイルを入れすぎないように注意してください。
Important: エンジンオイルの量がディップスティックの上限マークと下限マークの間にあるように管理してください。多すぎても少なすぎてもエンジンに悪影響が出ます。
フィルターを含めると5.5 L
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
500運転時間ごと |
|
ドレンプラグを外してオイルを容器に受ける(図 53)。
オイルが排出されなくなったら、ドレンプラグを取り付け、54‐63 N·m (5.8-6.8 kgm) のトルクで締め付ける。
オイルフィルターを取り外す。
オイルフィルターのガスケットにきれいなオイルを薄く塗る。
オイルフィルターを取り付け面に接触するまでエンジンにねじ込み、フィルターをさらに一回転締める。
Important: フィルタを締めつけすぎないように注意してください。
クランクケースにオイルを入れる;オイルの仕様とエンジンオイルの量を点検するを参照。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
3000運転時間ごと |
|
エンジンの不具合として 、 またはがインフォセンターに表示された場合には(図 54)、各表示の指示に従ってすすフィルタを清掃してください:
DPF のディーゼル酸化触媒(DOC)とすすフィルタの分解手順は、サービスマニュアル を参照のこと。
DPF のディーゼル酸化触媒(DOC)とすすフィルタの交換用パーツや整備については、サービスマニュアルを参照するか、弊社ディストリビュータに問い合わせる。
きれいな DPF に交換した後には、弊社ディストリビュータに依頼してエンジンのECUをリセットする。
整備間隔 | 整備手順 |
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1000運転時間ごと |
|
1500運転時間ごと |
|
3000運転時間ごと |
|
燃料や燃料蒸気は条件次第で簡単に引火・爆発する。発火したり爆発したりすると、やけどや火災などを引き起こす。
燃料補給は必ず屋外で、また、エンジンが停止して冷えた状態で行う。こぼれた燃料はふき取る。
燃料タンク一杯に入れないこと。給油は燃料タンクの首の根元から25 mm 程度下までとする。これは、温度が上昇して燃料が膨張したときにあふれないように空間を確保するためである。
燃料を取り扱うときは決して喫煙しないこと。また、裸火や火花が蒸発した燃料に引火する可能性のある場所から離れること。
安全で汚れのない認可された容器で保存し、容器には必ずキャップをはめること。
この取扱説明書には、燃料および燃料のメンテナンスに関する汎用参考資料であるヤンマー®エンジンの取扱説明書よりも詳細な燃料および燃料システムのメンテナンス情報が含まれている。
エンジントラブルを防止し、大掛かりな修理が必要となるような損傷を防止ためには、燃料システムのメンテナンス、燃料の保管、燃料の品質に注意を払う必要があります。
排ガス規制などの関係上、燃料計には非常に厳しい管理基準が要求されています。特に最近のディーゼルエンジンに使用されている高圧コモンレール(HPCR)燃料噴射システムでは、ディーゼル燃料の品質と清浄度が、製品寿命の延長のために重要になります。
Important: 燃料系統に水や空気が入ると、エンジンにダメージを与えます!新しい燃料だから大丈夫と思ってはいけません。燃料は信頼できる業者から購入し、適切な方法で保管し、購入後 180 日以内に使い切ることを徹底してください。
Important: 燃料フィルタの交換、燃料システムのメンテナンス、燃料の保管を適切に行わないと、エンジンの燃料システムが早期に損傷する恐れがあります。所定時間ごとに定期的に、燃料系統のすべての項目について点検整備を実施してください。また、汚染された燃料や粗悪な燃料が混入したことに気付いた時は、直ちに整備を行ってください。
適切な燃料保管はエンジンのために重要です。中でも燃料貯蔵タンクの適切なメンテナンスは見過ごされがちで、燃料の汚染の原因となります。
燃料は 180 日以内に使い切れる量を購入してください。保存期間が 180 日を過ぎた燃料は使用しないでください。これは水の混入を防止するために特に重要です。
貯蔵タンクやマシンの燃料タンクにたまった水を取り除かないと、タンク自体や燃料系統の部品に錆や汚れが発生する原因となります。タンク内にカビ、バクテリアその他の菌類が侵入するとスラッジが発生し、燃料の流れを妨げ、フィルタや燃料噴射装置を詰まらせる原因となります。
燃料貯蔵タンクやマシンの燃料タンクは定期的に点検し、タンク内の燃料の品質に問題がないか注意してください。
燃料は、信頼できる業者から購入するようにしましょう。
貯蔵タンクやマシンの燃料タンクから水や異物が見つかった場合は、燃料業者と協力して問題を解決し、マシンの燃料系統の整備を実施してください。
ディーゼルエンジン用の燃料は、亜鉛メッキされた容器に保存しないでください。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
使用するごとまたは毎日 |
|
平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。
燃料フィルタの下に汚れのない容器をおく。
フィルターキャニスターの底部にあるドレンバルブを緩め、キャニスターマウントの上部にある通気ネジを開く。
フィルターキャニスターの底部にあるドレン バルブを締め、キャニスターマウントの上部にある通気ネジを閉じる。
燃料システムのプライミングを行う;燃料系統からのエア抜きを参照。
以下の条件下では、燃料システムにプライミングを行うこと。
初めてエンジンを始動する前。
燃料が空になって、システムに新しい燃料を追加する場合。
燃料フィルターの交換、ウォーターセパレータからの排水、燃料システム部品の交換など、燃料システムのメンテナンスを行った後。
燃料システムにプライミングを行うためには、キースイッチを10~15秒間オンの位置に回し、電動燃料ポンプが燃料システムの空気抜きを行えるようにする。
Important: 燃料システムのプライミングのために、スターターモーターを使ってエンジンをクランキングしないこと。スターターモーターが損傷する可能性がある。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
500運転時間ごと |
|
Important: キャニスタを定期的に交換することにより、燃料に含まれている異物によって燃料噴射ポンプのプランジャやノズルが異常磨耗するなどの事故を防止することができます。
燃料フィルタのキャニスタの下に汚れのない容器をおく(図 56)。
燃料フィルターのキャニスターを空にする。ウォーターセパレータの整備を参照方。
燃料フィルターとフィルターヘッド図 56の周囲の汚れを取る。
フィルターキャニスターを取り外し、フィルターヘッドを清掃する (図 56)。
フィルターキャニスターのガスケットを汚れていないディーゼル燃料で潤滑する。
新しいフィルタキャニスタを手で取り付け、ガスケットが取り付け部にあたるまで手で締め付ける。
燃料システムのプライミングを行う;燃料系統からのエア抜きを参照。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
500運転時間ごと |
|
燃料ラインに劣化や破損、ゆるみが発生していないか点検する。
燃料ピックアップチューブは、燃料タンクの中にある。ピックアップチューブにはスクリーンが装備されており、燃料システムへのゴミ侵入を防ぐ。必要に応じて燃料ピックアップチューブを取り外し、清掃をする。
Important: 電気システムへの損傷を防ぐため、マシンに溶接する前に、両方のケーブルをバッテリーから外し、両方のワイヤーハーネスプラグを電子制御モジュールから外し、ターミナルコネクタをオルタネーターから外す。
マシンの整備や修理を行う前に、バッテリーの接続を外してください。バッテリーの接続を外すときにはマイナスケーブルを先に外し、次にプラスケーブルを外してください。接続するときにはプラスを先に接続し、次にマイナスを接続してください。
バッテリーの充電は、火花や火気のない換気の良い場所で行ってください。バッテリーと充電器の接続や切り離しを行うときは、充電器をコンセントから抜いておいてください。また、安全な服装を心がけ、工具は確実に絶縁されたものを使ってください。
電解液には硫酸が含まれており、触れると火傷を起こし、飲んだ場合には死亡する可能性がある。
電解液を飲まないこと。また、電解液を皮膚や目や衣服に付けないよう十分注意すること。安全ゴーグルとゴム手袋で目と手を保護すること。
皮膚に付いた場合にすぐに洗浄できるよう、必ず十分な量の真水を用意しておくこと。
充電中は爆発性のガスが発生する。
充電中は絶対禁煙を厳守しバッテリーにいかなる火気も近づけない。
端子や周囲が汚れていると自然放電しますので、バッテリーが汚れないようにしてください。洗浄する場合は、まず重曹と水で全体を洗います。次に真水ですすぎます。
整備間隔 | 整備手順 |
---|---|
50運転時間ごと |
|
Important: バッテリーを取り外すときは、必ずマイナス(-)ケーブルを先に外してください。
Important: バッテリーを取り付けるときは、必ずマイナス(-)ケーブルを後から取り付けてください。
通常の使用環境では、バッテリーの整備は上記の点検と作業以外にはほとんど必要ありません。マシンが高温条件下で継続的に使われる場合、バッテリー電解液に水を追加する必要がある場合があります。
収納コンパートメントを取り外す。物入れを外すを参照方。
さらなる腐食を防ぐために、ワイヤーブラシを使ってバッテリー端子の腐食を取り除く。
Note: バッテリーケーブルの点検バッテリーケーブルがゆるんでいないか点検して必要に応じて締め付け、磨耗するなど劣化症状が現れてきた場合には、新しいケーブルに交換します。
Grafo 112Xスキンオーバーグリース (Toro部品番号505-47) またはワセリンを端子に塗る。
バッテリーコンパートメントを清掃する。
セルカバーを取り外し、必要に応じて、バッテリー上部から15 mm下の高さまで蒸留水を追加する。セルカバーを取り付ける。
収納コンパートメントを取り付ける。物入れを取り付ける を参照方。
整備間隔 | 整備手順 |
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500運転時間ごと |
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すべての電気接続部を点検し、破損や腐食を発見した場合には修理・交換してください。湿気による浸食を防ぐために、露出した接続部に高品質の水分防止剤をスプレーする。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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Important: 全てのタイヤ空気圧を適切に維持し、芝生と正しく接触できるようにする。
推奨タイヤ空気圧は、一般的なオールラウンド使用の場合、1 bar (14.5 psi) です。タイヤの空気圧は使用状況に応じて下表に従って調整すること。
タイヤ | タイヤのタイプ | 推奨タイヤ空気圧 | ||
ターフのコンディション | 路面のコンディション | 最大圧力 | ||
前アクスル | 26 x 12.0 - 12 BKT ターフパターン | 0.7 bar (10 psi) | 1.4 bar (20 psi) | 1.4 bar (20 psi) |
後アクスル | 20 x 10.0 - 8 BKT ターフパターン | 0.7 bar (10 psi) | 1.4 bar (20 psi) | 1.5bar(22psi) |
整備間隔 | 整備手順 |
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使用開始後最初の 1 時間 |
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使用開始後最初の 10 時間 |
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250運転時間ごと |
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前輪ホイールナットトルク仕様:200N・m(21.6kgm)
後輪ホイールナットトルク仕様:100 N・m(10.8 kgm)
適切なトルク締めを怠ると車輪の脱落や破損から人身事故につながる恐れがあります。
ホイールナットのトルクを適切に維持すること。
整備間隔 | 整備手順 |
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250運転時間ごと |
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スピードコントロールペダルとトランスミッションポンプの端にあるケーブルと操作機構の状態と安全性をチェックする。
蓄積した汚れ、砂、その他のゴミを取り除く。
ボールジョイントがしっかりと固定されるようにし、取り付けブラケットとケーブルアンカーがしっかりと固定されており、亀裂がないことをチェックする。
エンドフィッティングを点検し、磨耗、腐食、スプリングの破損などがあれば必要に応じて交換などする。
ゴムシール類が適正位置にあり、磨耗や破損をおこしていないか点検する。
インナーケーブルを保護しているスリーブの状態がよいこと、またアウターケーブル・アセンブリに確実に固定されていることを確認する。割れや外れの兆候が見られた場合には、直ちに新しいものに交換する。
スリーブ、ロッド、インナーケーブルに曲がり、折れなどの破損が発生していないか点検する。問題がある場合には直ちに新しいケーブルに交換する。
エンジンを切り、全範囲にわたってペダルコントロールを操作し、メカニズムが固着したりハングしたりすることなくスムーズかつ自由にニュートラル位置まで戻れるようにする。
整備間隔 | 整備手順 |
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500運転時間ごと |
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タイヤの過度の摩耗を防ぎ、マシンを安全に操作するには、後輪の前後の位置が5 mm以下にアラインメント必要があります。
ハンドルを回転させて、リアタイヤを真っ直ぐ前方に向ける。
車軸の高さで、左右後輪の前部での距離と後部での距離を測定する。
Note: フロントとリアの寸法の差が5 mm以下であれば、ホイールはアライメントされています。
フロントとリアの測定値の差が 5 mm を超える場合は、後輪のアライメントを調整する。後輪のトーインの調整を参照方。
冷却液を飲み込むと中毒を起こす;冷却液は子供やペットが触れない場所に保管すること。
高温高圧の冷却液を浴びたり、高温のラジエター部分に触れたりすると大火傷をする恐れがある。
エンジン停止後、少なくとも15分間程度待って、エンジンが冷えてからキャップを開けること。
キャップを開けるときはウェスなどを使い、高温の水蒸気を逃がしながらゆっくりと開けること。
出荷時に、冷却液タンクに、所定の長寿命冷却液(水とエチレングリコールの 50/50 混合液ベース)を入れてあります。
Important: 長寿命冷却液の仕様表の内容に合致する市販の冷却液以外は使用しないでください。従来タイプ(緑色)の無機酸技術(IAT)の冷却は使用しないでください。また、長寿命冷却液と従来タイプを混合しないでください。
エチレングリコールタイプ |
腐食防止タイプ |
長寿命不凍液 |
有機酸技術(OAT;Organic-acid technology) |
Important: 従来の(緑色)冷却液(IAT:無機酸技術製品)と長寿命冷却液は、目で見た時の色で区別することはできません。長寿命冷却液は、以下の色で着色されている場合があります:赤、ピンク、オレンジ、イエロー、ブルー、青緑、紫、緑。必ず仕様に合致する長寿命冷却液を使用してください。 |
ATSM International |
SAE International |
D3306, D4985 |
J1034, J814, 1941 |
Important: 冷却液濃度:原液と水の 50/50 混合液。
好ましい方法:原液と蒸留水を混合する。
他の好ましい方法:蒸留水が入手できない場合は、原液でなく、希釈済みの冷却液を購入する。
最低限度守るべき方法:蒸留水も希釈済み製品も入手できない場合には、飲料水で原液を希釈する。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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エンジン停止直後にラジエターのキャップを開けると、高温高圧の冷却液が吹き出してやけどを負う恐れがある。
エンジン回転中はラジエターのふたを開けないこと。
キャップを開けるときはウェスなどを使い、高温の水蒸気を逃がしながらゆっくりと開けること。
液量の点検は補助タンクで行う(図 64)。
タンク側面についている2本のマークの間にあれば適正である。
冷却液が不足している場合には、補助タンクに補給する。入れすぎないこと。
補助タンクのキャップを取り付けて終了。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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万一、油圧オイルが体内に入ったら、直ちに専門医の治療を受けてください。万一、油圧オイルが体内に入った場合には、この種の労働災害に経験のある施設で数時間以内に外科手術を受ける必要があります。
油圧装置を作動させる前に、全部のラインコネクタが適切に接続されていること、およびラインやホースの状態が良好であることを確認してください。
油圧のピンホールリークやノズルからは作動油が高圧で噴出しているので、絶対に手などを近づけないでください。
リークの点検には新聞紙やボール紙を使用すること。
油圧関係の整備を行う時は、内部の圧力を確実に解放すること。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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油圧ライン・油圧ホースにオイル漏れ、ねじれ、支持部のゆるみ、磨耗、フィッティングのゆるみ、風雨や薬品による劣化などがないか毎日点検してください。異常を発見したら必ず運転を行う前に修理してください。
油圧オイル溜めに高品質の油圧オイルを満たして出荷しています。初めての運転の前に必ず油量を確認し、その後は毎日点検してください;油圧オイルの量を点検するを参照。
交換用の推奨油圧オイル:Toro PX Extended Life Hydraulic Fluid(19 リットル缶または208 リットル缶)。
Note: 推奨オイルを使用するとオイルやフィルタ交換の回数を減らすことができます。
使用可能な他のオイル:Toro PX Extended Life Hydraulic Fluidが入手できない場合は、以下に挙げる特性条件および産業規格を満たす石油系の油圧オイルを使用することができます。合成オイルは使用しないでください。オイルの専門業者と相談の上、適切なオイルを選択してください:
Note: 不適切なオイルの使用による損害については弊社は責任を持ちかねますので、品質の確かな製品をお使い下さる様お願いいたします。
物性: | ||
粘度, ASTM D445 | cSt @ 40°C 44-48 | |
粘性インデックス ASTM D2270 | 140 以上 | |
流動点 ASTM D97 | -37°C--45°C | |
産業規格: | Eaton Vickers 694 (I-286-S, M-2950-S/35VQ25 or M-2952-S) |
Note: 多くの油圧オイルはほとんど無色透明であり、そのためオイル洩れの発見が遅れがちです。油圧オイル用の着色剤(20 ml 瓶)をお使いいただくと便利です。1瓶で 15-22 リットルのオイルに使用できます。パーツ番号は P/N 44-2500; ご注文は Toro 代理店へ。
Important: トロ・プレミアム合成生分解油圧作動液は、トロ社がこの製品への使用を認めた唯一の合成生分解オイルです。このオイルは、トロ社の油圧装置で使用しているエラストマーに悪影響を与えず、また広範囲な温度帯での使用が可能です。このオイルは通常の鉱物性オイルと互換性がありますが、十分な生分解性を確保し、オイルそのものの性能を十分に発揮させるためには、通常オイルと混合せず、完全に入れ替えて使用することが望まれます。この生分解オイルは、モービル代理店にて 19 リットル缶または 208 リットル缶でお求めになれます。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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油圧オイル溜めに高品質の油圧オイルを満たして出荷しています。油圧作動油が冷えているときに、その点検を行う。
平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。
タンク側面の目盛りゲージをチェックする。
Note: 作動油レベルは上部マークに一致する必要がある。
作動油を追加する必要がある場合は、保管コンパートメントを取り外す。物入れを外すを参照方。
油圧オイルタンクのフィラーネックとキャップ周囲の汚れを取る(図 70)。
キャップを外し、指定の作動油を目盛りゲージの上目盛りまでタンク内に充填する。
Important: タンクに作動油を入れすぎないこと。
タンクにキャップを取り付ける。
収納コンパートメントを取り付ける。物入れを取り付ける を参照方。
整備間隔 | 整備手順 |
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500運転時間ごと |
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1000運転時間ごと |
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平らな場所に駐車し、カッティングユニットを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
フードを開ける。
マシンの左側で、フィルターヘッドの周囲を清掃し、フィルターの下にドレンパンを置く (図 71)。
リターンフィルターを取り外す(図 71).。
新しいリターンフィルターのガスケットをきれいな作動油で潤滑する。
フィルターをフィルターヘッドに取り付け、ガスケットが取り付け面に接触するまでフィルターを手で締め、さらに1/2回転させる (図 71)。
エンジンを始動し、2分間運転してシステムから空気を排出する。
エンジンを停止し、キーを取り外し、漏れをチェックする。
フードを元に戻してラッチを掛ける。
整備間隔 | 整備手順 |
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500運転時間ごと |
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1000運転時間ごと |
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オイルが汚染された場合は内部のフラッシュ洗浄作業が必要となりますので、 Toro 代理店にご相談ください。汚染されたオイルは乳液状になったり黒ずんだ色になったりします。
32 L、 油圧作動液の仕様を参照方
油圧タンクに指定された作動油を充填する。油圧作動液の仕様および油圧オイルの量を点検するを参照方。
Important: 指定された作動油のみを使うこと。他の作動油を使うとシステムが損傷する可能性がある。
マシンの試運転を行い、すべての油圧装置を作動順次作動させて油圧オイルが十分に温まるのを待つ。
液面を確認し、必要に応じて目盛りゲージの上部マークまで補充する。
収納コンパートメントを取り付ける。物入れを取り付ける を参照方。
磨耗したり破損したりしたリール刃や下刃は使用中に割れて破片が飛び出す場合があり、これが起こるとオペレータや周囲の人間に多大の危険を及ぼし、最悪の場合には死亡事故となる。
リール刃や下刃が磨耗や破損していないか定期的に点検すること。
刃を点検する時には安全に十分注意してください。必ず手袋を着用してください。リールと下刃は研磨するか交換するかのみ行い、たたいて修復したり溶接したりしないでください。
複数のカッティングユニットを持つマシンでは、1つのリールを回転させると他のカッティングユニットのリールも回転する場合がありますから注意してください。
バックラップ中にリールその他の可動部に触れると大けがをする。
カッティングユニットやその他の可動部品に指、手や衣服を近づけないこと。
エンジンが動いている間は、止まったリールを絶対に手や足で回そうとしないこと。
この工程を行うことで、高品質の草刈りに欠かせないリールや下刃の鋭い刃先を復元することができる。
このプロセスでは、刃先を復元するために少量の金属しか削らない。刃先がひどく摩耗または損傷している場合は、カッティングユニットを取り外し、リールと下刃を再度研磨する。
駐車ブレーキをかけ、カッティングユニットを下げ、エンジンを切り、キーを取り外す。
リールを下刃に合わせて軽く接触させるように調整する。
柄の長いブラシを使って、中程度の洗剤ベースのカーボランダムペーストをリールの刃先に薄く塗る。
80グレードのカーボランダムペースト | |
部品番号 | |
0.45 kg | 63-07-088 |
11.25 kg | 63-07-086 |
運転席に座り、エンジンを始動し、エンジン回転数をアイドルに設定する。
エンジン作動中にカッティングユニットに触れると、重傷を負う可能性があります。
カッティングユニットの周囲に人がいないことを確認する。
芝刈り機のエンジンが作動している間は、手や足をカッティングユニットに近づけないこと。
カッティングユニットのドライブスイッチを押して一定時間リバース(バックラップ)位置にする。研磨作業を聞く。
カッティングユニット駆動スイッチをオフ位置にする。カッティングユニットの動作が停止したら、エンジンを止めて、キーを抜く。
刃先を徹底的に清掃し、下刃をリールに合わせて調整する。
リールを手で回転させながら、薄い紙が刃先の全ての点で綺麗に切れるかチェックする。
さらにバックラップが必要な場合は、ステップ2~8を繰り返す。
リールと下刃からカーボランダムペーストの痕跡を全て取り除き、洗い流す。
過度に丸くなったり歪んだりしたリールエッジや下刃のエッジを補修するため、リールブレードまたは下刃を研磨する。
Important: 下刃は摩耗し過ぎて寿命に達したら交換する。
取り付ける前に、新しいブレードをホルダー上で研磨する。
リールブレードや下刃フの研磨が必要な場合は、それらを同じタイミングで研磨することが重要です。
Note: 新しいリールが取り付けられている場合は例外で、その場合は下刃のみを研磨する。
Toro認定ディーラーに、高品質でメンテナンスの行き届いたリール/下刃研磨機を使ってリールブレードと下刃を研磨してもらう。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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シートベルトに摩耗や破れなどの傷がないか点検する。一部でも正常に機能しないシートベルトは交換する。
必要に応じてシートベルトを清掃する。
整備間隔 | 整備手順 |
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使用するごとまたは毎日 |
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マシンに留め具の緩みや紛失がないかチェックする。
Note: 緩んでいる留め具を締め、不足している留め具を補充する。
整備間隔 | 整備手順 |
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250運転時間ごと |
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1500運転時間ごと |
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2年ごと |
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必要に応じて水または水と刺激の少ない洗剤で車体を洗浄する。柔らかい布などを使っても構いません。
Important: 塩分を含んだ水や処理水はマシンの洗浄に使用しないでください。
Important: 圧力洗浄機でマシンを洗浄しないでください。高圧の水で洗浄すると電気系統の損傷、重要なデカルのはがれ、グリス部への水の浸入などを起こす恐れがあります。コントロールパネル、エンジン、バッテリーの周囲に大量の水を掛けないでください。
Important: 洗浄はエンジンを止めて行ってください。エンジンを掛けたままで洗浄を行うとエンジン内部に損傷を起こす恐れがあります。
運転席を離れる前に:
平らな場所に駐車する。
カッティングユニットを停止させ、下降させる。
駐車ブレーキを掛ける。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
全ての動きが停止するのを待つ。
調整、整備、洗浄、格納などは、マシンが十分に冷えてから行ってください。
ガス湯沸かし器のパイロット火やストーブなど裸火や火花を発するものがある近くでは、マシンや燃料容器を保管・格納しないでください。
平らな場所に駐車し、カッティングユニットを降下させ、駐車ブレーキを掛け、エンジンを停止させてキーを抜き取る。
トラクションユニット、カッティングユニット、エンジンをていねいに洗浄する。
タイヤ空気圧を点検する;タイヤ空気圧を点検するを参照。
ボルトナット類にゆるみながいか点検し、必要な締め付けを行う。
グリス注入部やピボット部全部をグリスアップする。余分のグリスやオイルはふき取る。
塗装のはがれている部分に軽く磨きをかけ、タッチアップする。金属部の変形を修理する。
エンジン内のオイルを抜き取り、ドレンプラグを取り付ける。
オイルフィルタを外して捨てる。新しいオイルフィルタを取り付ける。
エンジンに所定のモーターオイルを入れる。
エンジンを始動し約 2 分間回転させる。
エンジンを止め、キーを抜き取る。
新しいきれいな燃料を使って燃料タンクを洗浄する。
燃料系統の接続状態を点検し必要な締め付けを行う。
エアクリーナをきれいに清掃する。
エアクリーナの吸気口とエンジンの排気口を防水テープでふさぐ。
冷却水(エチレングリコール不凍液と水との 50/50 混合液)の量を点検し、凍結を考慮して必要に応じて補給する。
バッテリーとケーブルは次のように保守すること。電気系統に関する安全確保を参照方。
バッテリー端子からケーブルを外す。
バッテリー本体、端子、ケーブル端部を重曹水とブラシで洗浄する。
腐食防止のために両方の端子部にワセリン(Grafo 112X: P/N 505-47)を薄く塗る。
電極板の劣化を防止するため、60日ごとに24時間かけてゆっくりと充電する。
Problem | Possible Cause | Corrective Action |
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カッティングユニット間の重なり部分に刈り残された草の領域がある。 |
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進行方向を横切る形で、刈り込みに全幅の稜線が入る。 |
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進行方向を横切る形で、刈り取った草にカッティングユニット1つ幅の稜線が入る。 |
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カッティングユニット間の重なり部分で刈り草の高さに段差が生じる。 |
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刈られていない草や刈り方が不十分な草が散在する。 |
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進行方向に、刈られていない、または刈り方が不十分な草の列がある。 |
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芝の剥がれがある。 |
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下刃の摩耗が激しすぎる。 |
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始動キーでエンジンを始動できない。 |
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バッテリーが空になっている。 |
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作動油が過熱している。 |
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ブレーキシステムが正しく作動しない。 |
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ステアリングに問題がある。 |
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マシンが前進も後進もしない。 |
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ニュートラルなのに走行する。 |
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油圧システムの音が大きい。 |
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最初は良好に動くが一定期間経過すると、マシンのパワーがなくなる。 |
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回転中にリールから音がする。 |
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リールの1つがゆっくり回転する。 |
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カッティングユニットが故障して持ち上がらない。 |
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カッティングユニットが地面の輪郭に沿って動かない。 |
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カッティングユニットを作業のためにに降ろしたときに動かない。 |
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リールが間違った方向に回転する。 |
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