保守
Note: 前後左右は運転位置からみた方向です。
カッティングユニットを立てる時の注意
ベッドナイフやリールを見るためにカッティングユニットを立てる場合には、ベッドバー調整ボルトのナットが床面に接触しないように、カッティングユニットの後ろ側をスタンドなどで支えてください(図 12)。

ベッドナイフの仕様
ベッドナイフの整備
ベッドバーとベッドナイフは非常に繊細な機器です。適切なトレーニングを受講した整備士以外の人は、これらの整備を行わないでください。できれば、カッティングユニットの整備はディストリビュータに依頼してください。ベッドナイフの整備に関わる詳しい解説、特殊工具、図面などについては、サービスマニュアルを参照してください。ご自身でベッドバーの取り外しや組み付けを行う必要がある場合には、以下の説明およびベッドナイフの整備仕様を参考にしてください。
Important: ベッドナイフの整備は、必ず サービスマニュアル に記載されている説明に従って行ってください。ベッドナイフの研磨や取り付けが正しくないと、リール、ベッドバー、ベッドナイフ自身を損傷する可能性があります。
ベッドバー/ベッドナイフアセンブリの取り外し
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ベッドバー調整ねじを左に回してベッドナイフとリールの接触をなくす(図 13)。

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スプリングテンションナットをゆるめて、ワッシャがベッドバーを全く押さないようにする(図 13)。
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ベッドバーボルト(図 14)を固定しているロックナット(機体両側)をゆるめる。

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各ベッドバーボルトを抜いてベッドバーを下に引き抜いてカッティングユニットから外す(図 14)。
ベッドバーの両端にそれぞれナイロンワッシャ2枚とスチールワッシャが1枚ずつあるので注意する(図 15)。

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ベッドナイフを固定しているネジをすべて外して、ベッドバーからベッドナイフを取り外す。ソケット レンチとベッドナイフ スクリュー ツール (部品番号 TOR510880) を使います。
Note: ベッドナイフのネジを緩めるには、機械式または空気圧式のインパクトレンチを使うことができます。
Note: ベッドナイフとネジを廃棄する。
新しいベッドナイフの取り付け
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刈り高さと下刃の選択表に従って新しいベッドナイフを選択する。
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ベッドバーの表面についている錆や汚れをきれいに落とし、ベッドバーの表面に薄くオイルを塗る。
Important: ベッドバーから鋳造部品を取り外さないこと。ベッドバーは設計上中央が凹んだ形状になっているので、研磨しないこと。
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ベッドバーのネジ山を清掃する。
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新しいベッドナイフのネジに固着防止剤を塗布し、ベッドナイフをベッドバーに取り付ける。
Important: 新しいベッドナイフネジのみを使うこと。
Note: ベッドバーによってネジの数が異なります。

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外側の 2 本のねじを 1 N·m(1.15 kg.m=10 in-lb)にトルク締めする。
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ベッドナイフの中央から作業し、ネジを25.9 +/- 1.4 N∙m (2.8 +/-kg.m) のトルクで締める。
Important: 機械式または空気圧式のインパクトレンチを使ってベッドナイフのネジを締めないこと。

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新しいベッドナイフを研磨する。 ベッドナイフの研磨の仕様を参照方。
ベッドナイフの研磨の仕様

| ベッドナイフリーフ (上部) 角度 | 刈り高さと下刃の選択表 を参照のこと。 |
| 前面角度範囲 | 13° - 17° |
| フェアウェイベッドナイフのフロントアングル | 10° |
上面の研磨角度を点検する
ベッドナイフの研磨では、研磨角度が非常に重要です。
傾斜計(トロのパーツ番号 131-6828)と傾斜計マウント(トロのパーツ番号 131-6829)を使用して研磨機の設定角度を調べ、必要に応じて修正を行ってください。
ベッドバー/ベッドナイフアセンブリの取り付け
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ベッドバー/ベッドナイフアセンブリを取り付け、固定用耳をワッシャーとベッドバー調整ネジ (図 13) の間に配置する。
Important: 図 21に示すように、DPAアジャスターをベッドバーの耳の中央に配置する。DPAアジャスターがベッドバーの耳の中央以外に取り付けられている場合、下刃とリールの接触に悪影響を及ぼす可能性があります。

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ベッドバーボルト(とボルトについているナット)とワッシャ3枚(全部で 6 枚)で、ベッド・バーを各サイドプレートに固定する。
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サイドプレートのボスの両側にナイロンワッシャを入れる。その外側からスチール製ワッシャを取り付ける(図 15)。
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27 ‐36 N·m (2.9‐3.9kg・m) のトルクで締め付ける。
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スチール製ワッシャの遊びが無くなるがワッシャをまだ手で回せる状態まで、左右のロックナットを締め付ける。内側のワッシャには遊びがあってよい。
Important: サイドプレートをゆがめる恐れがあるのでロックナットは締め付け過ぎないように注意してください。
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スプリングがつぶれるまでテンションナットを締め、そこから半回転戻す(図 22)。

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リールと下刃の調整を行う; リールと下刃の調整を行うを参照。
リール仕様
リールを研磨するための準備
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カッティングユニット各部に異常がないか点検し、不具合があれば修正する。
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研磨機メーカーの指示に従ってカッティングユニット(リール)を以下の仕様を満たすように研磨する。
リール研磨の仕様 新しいリールの場合の直径 128.5 mm リールの使用限界 114.3 mm(4.50") ブレードのリリーフ角 30° ± 5° ブレードのランド幅範囲 0.8~1.2 mm リールテーパの許容限界 0.25 mm(0.010")
リールの2番取り(リリーフ研磨)
新品リールは、ランド部の幅が 0.8-1.2 mm あり、30 °の逃げ角(2番角、リリーフ角)を付けてあります。
ランド部の幅が 3 mm を超えたら以下の作業を行ってください:
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ランド幅が0.8 mmになるまで、すべてのリールブレードに30°のリリーフグラインドを適用する。(図 23.

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円筒研磨を行って各刃先の軌道円の差を 0.025 mm 未満にしてください。
Note: これにより、ランド部の幅がわずかに大きくなります。
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カッティングユニットの調整を行う;カッティングユニットの オペレーターズマニュアルを参照。
Note: リールやベッドナイフの鋭利な刃先を長持ちさせるには、リールやベッドナイフを新たに研磨して使い始めたときに、グリーンを 2 面刈り込むごとに刃合わせのチェックを行い、刃先にバリが出ていたら除去してください。バリは刃と刃の接触を大きくして摩耗を早めます。
カッティングユニットのバックラップ
危険
回転しているリールに触れると大けがをする。
リールその他の可動部に手指、足、衣類等を近づけないよう注意すること。
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バックラップ中のリールには、絶対に手や足を近づけないこと。
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柄の短いブラシは絶対にバックラップに使用しないこと。柄の長いブラシは弊社代理店からお求めになれます。
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平らな場所に駐車し、カッティングユニットを下降させ、エンジンを停止させ、駐車ブレーキを掛けてキーを抜き取る。
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カッティングユニットからリールモータをはずし、昇降アームからユニットをはずして床に置く。
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カッティングユニットにバックラップ装置を接続(9 mm 角の角棒でリール駆動用のスプライン部とバックラップ装置を接続)する。
Note: バックラップについて更に詳しい内容が、トラクションユニットのオペレーターズマニュアルとToro リール/ロータリー・モアのための研磨マニュアル, Form Number 80-300PT に掲載されています。
Note: バックラップが終わったら、下刃とリール刃の前端に軽くヤスリ掛けを行ってください。これによりベッドナイフ前端に形成されたバリを取り除きます。このとき刃先を削らないように注意してください。
ローラの整備
ローラの整備用として、ローラリビルドキット(Part No. 140-5552)およびローラリビルドツールキット(Part No. 140-5553)を販売しております(図 24)。ローラリビルドキットは、ローラの分解組み立てに必要なすべてのベアリング、ベアリングナット、内側シール、外側シールをセットにしたキットです。ローラリビルドツールキットは、ローラリビルドキットをつかってローラの再組み立てを行うのに必要な工具と説明書のキットです。詳細は、パーツカタログをご覧になるか、代理店にお問い合わせください。



のついている遵守事項は必ずお守りください 「注意」、「警告」、および「危険」
の記号は、人身の安全に関わる注意事項を示しています。これらの注意を怠ると死亡事故などの重大な人身事故が発生する恐れがあります。











